平成28年度予算特別委員会「中学校の学力向上について」

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋聡です。きょうは中学生の学力向上について質問させていただきます。
 資料として、平成二十四年度小学校六年生と平成二十七年度中学校三年生の全国学力学習状況調査の結果推移を要求しています。お取り計らいのほど、よろしくお願いします。

◯加地邦雄委員長 お諮りいたします。ただいま板橋委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕

◯加地邦雄委員長 御異議ありませんので、本委員会の要求資料といたします。
 執行部に申し上げます。ただいま板橋委員から要求がありました資料については提出できますか。相原義務教育課長。

◯相原教育庁義務教育課長 はい、直ちに提出いたします。

◯加地邦雄委員長 資料を正副委員長に確認させてください。
    〔資料確認〕

◯加地邦雄委員長 事務局は資料を配付してください。
    〔資料配付〕

◯加地邦雄委員長 資料が配付されましたので、板橋委員、質疑を行ってください。

◯板橋 聡委員 簡潔に資料の説明をお願いします。

◯相原教育庁義務教育課長 御説明します。配付資料一のグラフは、全国学力・学習状況調査における本県公立小中学校の平均正答率の全国平均との差の推移を示したものです。
 下段の二の表は、平成二十四年度の小学校六年生と平成二十七年度の中学校三年生の平均正答率の三年間の変化を、これも全国平均との差で示したものであります。なお、この平成二十四年度の小学六年生と平成二十七年度の中学校三年生は同じ集団であるということになります。以上です。

◯板橋 聡委員 では、この資料から読み取れることは何か、教えてください。

◯相原教育庁義務教育課長 配付資料の一のグラフになりますけれども、まず小学校は改善しつつありますけれども、中学校はやや下降傾向にあるということ、また二の表から、小中学校ともに地区間で格差が生じていることが挙げられると思います。
 さらに、県立中学校や私立中学校等への進学者を除いて、ほぼ同じ母集団であるこの中学校三年生と小学校六年生とを比べたときに、小学校から中学校に進学すると全国との差が広がってしまうという傾向が、ほとんどの教科区分に見られる。また、地区別に見ますと、南筑後地区及び京築地区におきまして、その傾向が顕著でございます。

◯板橋 聡委員 中学校で学力を伸ばせない要因はどこにあると考えられますか。

◯相原教育庁義務教育課長 全国学力・学習状況調査によりますと、本県の中学校につきましては、学校全体の学力傾向や課題についての全職員での共有が弱い、さまざまな考えを引き出したり、思考を深めたりする発問や指導が弱い、授業中、私語などがなく、落ちついている学校が少ないという組織運営、授業改善、児童生徒のそれぞれに課題が見られ、これらが主な要因になっているものと考えております。

◯板橋 聡委員 これは、これまでずっと県教育委員会が言ってきたことを繰り返しお話をされていると思うんです。これは県教育委員会の分析結果とか、あるいは取り組みが、現場で小学校、中学校の教育をつかさどります市町村の教育委員会、あるいは学校に届いていないのではないかと感じますが、どうやったら意思疎通が徹底するのか教えてください。

◯相原教育庁義務教育課長 今年度から、学力向上に関する重要な事項につきましては、可能な限り義務教育課、本庁が各地区の学力向上推進委員会や校長会に出向いたり、教育事務所が実施する学校訪問に参加したりするなど、関係者に直接説明する機会を設ける取り組みを開始いたしました。
 さらに、市町村教育委員会連絡協議会の会合にも参加するなど、市町村教育長との意見交換の機会もふやしております。
 今後もこれらの取り組みを継続し、県教育委員会としての指導助言内容の統一と徹底を図りますとともに、各教育事務所における学校の実情に応じた支援機能の強化を行ってまいりたいと思います。

◯板橋 聡委員 ことしから県庁から直接学校訪問に行ったりするという、その意気込みはよくわかるんですけれども、逆に県教育委員会の意気込みが上滑りして取り組みが一方通行にならないか、もっと言えば面従腹背のような状況にならないか懸念いたします。そのためには、市町村や学校からのフィードバックも得ながら、県教育委員会の政策を深化、深堀りしていくような努力をするとか、県教育委員会と市町村の信頼関係の構築も必要かと思いますけれども、いかがでしょうか。

◯相原教育庁義務教育課長 学力向上施策、あるいは指導助言を徹底していく前提としまして、教育庁本庁におきましても、各教育事務所や市町村、学校の現場の状況を的確に把握しますとともに、さまざまな現場の関係者と緊密に県教育委員会の方針をめぐって議論し、フィードバックを受けて、それを企画立案段階から生かしていくことが大切であると認識しております。
 県教育委員会の施策が一方通行にならないように、今年度は特に教育長がみずから市町村教育長と意見交換を行ったり、市町村教育長や各地区の校長会長に緊急にアンケートを実施しましたり、私自身も市町村教育委員会や学校を個別に訪問し、意見交換を行ったりするなど、双方向の意思疎通に努めてまいりました。引き続き、このような改善を重ねてまいりたいと思います。

◯板橋 聡委員 資料の全国の平均正答率との差の推移を一番で見てみると、大きな流れとして、小学校は改善傾向が見えつつあるのかなと。その一方で、先ほど御説明ありましたとおり、中学校は現状維持も怪しく、逆に下降しているように見えています。という意味では、中学校に特化した施策によるてこ入れも必要かと思いますけれどもいかがでしょうか。

◯相原教育庁義務教育課長 昨年十月に、県、両政令市及び市町村代表の四教育長が懇談いたしまして、中学校の学力向上を狙いの一つとします取り組みとして、一点目にノー部活デーの週一回の設定、二点目にスクールソーシャルワーカーなどの専門スタッフの活用により学校を支援する施策の強化、三点目に学校とPTAが連携した携帯、スマートフォンの使用ルールづくりの推進を協調して全県的に推進することを確認いたしました。
 特に、二点目につきましては、当初予算案にチーム学校推進事業として必要経費を盛り込んだところであり、中学校における生徒指導や教育相談の体制強化を図りまして、生徒が学習に向かう環境づくりを進めてまいります。

◯板橋 聡委員 今のお話は、基本的には中学生が勉学に向き合うための環境を整えるという話だと思います。もちろん環境整備は大切です。しかし、結果を出すには、環境整備にとどまらず、中学校における学力が伸び悩んでいる現実を真摯に受けとめ、その要因の分析をしっかりと行い、中学校に特化した学力向上施策の具体的で大胆な見直しを図るべきではないでしょうか。

◯相原教育庁義務教育課長 全国学力・学習状況調査及び福岡県学力調査の結果から、課題が見られる学校に教育事務所の学力向上フォローアップチームを個別に派遣し、管理職に学校経営上の指導助言をきめ細かに行う学校訪問を本年度、試行的に導入いたしました。来年度から本格的に運用を開始し、全県的な意識改革と地域の実情を踏まえました支援の強化を推進してまいります。
 また、例えば南筑後地区につきましては、前回の学習指導要領の改訂で明記された言語活動の学校全体での取り組み率、あるいは講師を招聘しての校内研修の実施率、このような指標を見ますと、小学校では県内六地区で最も高い、それに対して中学校では最も低い、このような状況も判明しつつあり、地区の実情をさらに掘り下げる必要もあると認識しております。
 小中学校長の代表者を集めての六地区合同の学力推進協議会を、本年一月に初めて開催いたしました。今後もこれを継続し、四教育長懇談会で確認した学力向上の取り組みの推進状況等を協議するなど、学力向上の責任者たる校長に働きかけを強めていくとともに、各地区の実情の分析を踏まえた施策のあり方についても意見交換を行いまして、学力向上施策の刷新を図ってまいりたいと考えます。

◯板橋 聡委員 しっかり頑張っていただきたいんですけれども、先ほど相原課長のお話の中でも若干触れられましたけれども、小中学校を切り分けて学力向上施策について議論させていただきましたけど、さらに地区別に特徴があることを、もう一度指摘させていただきます。資料二番目の一番下の段を見ていただければわかりますが、各地域の小学校六年生が、中学校三年間、その地域でまた教育を受けて、中学校三年生になっての成績がどのように変化するかを地区ごとにあらわしている表なんですけれど、先ほど課長ご指摘のとおり、南筑後地区は、小学校六年生時点では全国平均からマイナス〇・三点ということで、県内では福岡地区に肉薄する成績なんです。これが中学三年生になるとマイナス一六・二と、先頭グループから脱落してしまうような状況なります。昔、子供のころ、学校の先生から私は、得意科目は予習をしてもっと伸ばす、苦手科目は復習をして基礎を身につけるということを教えていただきました。これは地区別の学力の状況を見ても、同じようなことが言えるんじゃないかと。学力向上において、やはり地区の特徴をしっかり捉えて、各地区の実績に即した取り組みをするべきじゃないかと思います。
 今年度、筑豊地区への支援が強化されております。筑豊地区の底上げは県全体の学力向上に必須で、これは今後も継続しなければならないと思いますけれども、福岡地区、あるいは南筑後地区等では、小学校では全国平均レベルの成績であるわけですから、ここをもっと伸ばして県全体の成績を牽引するような立場であり続けると、そういうことにならなければいけないと思います。南筑後地区の中学校の段階でどういう取り組みをするか、ここをよく考えていただくことが必要かと思いますけれども、いかがでしょうか。

◯相原教育庁義務教育課長 学力向上の大きな柱は、授業改善にあると考えております。全ての児童生徒がよくわかる授業が各学校の各教室で展開されることが大切であります。本年度からは、全ての小中学校の学力向上推進コーディネーターを対象に、各地区の実情を踏まえた研修を実施しまして、特に習熟度に応じたきめ細かな指導についての研修を深めてまいりました。
 県全体としては、補充的な学習の充実が必要な地域がいまだ多いものの、学校の状況に応じまして積極的に発展的な学習を取り入れるなど、学力の高い児童生徒の能力をさらに伸ばす、個に応じた指導も推進してまいります。さらに、来年度からは、新たに各教育事務所に授業づくり支援チームを組織しまして、各地区の特徴を捉えまして、各学校の実情に応じた教員の授業力の向上を積極的に支援してまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 地方創生におきまして、都市部の人口一極集中をとめるためにも地域の魅力を高めることが必要ですけれど、その中で私は教育が果たす役割というのは一番重要だと考えております。県下どの地域に生まれても、義務教育段階で子供たちの将来の可能性を最大限に開かせることが重要だと考えております。しかしながら、中学校の現状は、全国学力調査で全国平均を超えるという県教育委員会の目標にはほど遠いんじゃないでしょうか。
 実は、来年度は五年に一回の県の総合計画の見直しの時期に当たります。全国学力調査で全国平均を超える、これを大目標と言うのはちょっと恥ずかしい話ではありますが、それでも今は、これが福岡県においては大目標でございます。この大目標を夢ではなく、しっかりと現実のものとするには、大目標の実現に確実につながっていく中目標や小目標を立てるべきだと考えています。
 例えば、我々も受験を経験しましたが、中学校二年生の終わりぐらいに志望校を決めて、夏休みまでにこのドリルを何冊やってとか、そういうことを決めて、そのためには中間テストまでにここまでやっておくように頑張って、そのためには今月何をやって、今週何をやるべきかということが決まる。こういうブレークダウンが大目標の実現には必要かと思います。ぜひ、次期目標設定からこういった手段を反映させるべきだと思いますけれどもいかがでしょうか。

◯相原教育庁義務教育課長 県教育委員会としましては、この全国平均を超えるという目標そのものは、県民の信頼を得る上でわかりやすいものであり、その達成を目指していく考えでございますけれども、目標を立てる以上は、その実現に向けて確実に目標管理を行い、その過程を検証、改善していくことが重要であると認識しております。課題の大きい中学はもとより、改善傾向が見えてまいりました小学校も含めまして、委員御指摘のとおり、全国平均という大目標の実現につながるような、より下位の目標を具体的に設定し、それらの実現を着実に積み上げていくことが求められている状況にあると認識しております。
 県教育委員会としましては、県学力向上推進会議等の場におきまして、市町村や学校における目標の設定管理の好事例の収集、本年度から開始した福岡県学力調査の分析結果の活用方法の検討、地区や学力低位層への着目などを通じまして、正答率の向上につながる具体的な指標を検討し、これを平成二十九年度の目標設定から反映させてまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 課長に平成二十九年度の目標設定から反映させると宣言をしていただきました。私は毎週日曜日八時、NHKで「真田丸」を見るのが大好きなんですけれども、先週、上杉景勝のもとに単身乗り込んだ真田丸のりりしさを、今、課長の姿から感じとりました。
 教育長、家臣ともいうべき部下にここまではっきり宣言をしていただきました。中学校の学力強化に向けた教育長の決意を聞かせてください。

◯加地邦雄委員長 城戸教育長。

◯城戸教育長 本県の中学校の学力でございます。これは、ここ数年来、大きな課題と受けとめておりまして、いずれもいまだ取り組みの成果は上げていない、改善すべき余地が多々あると基本的に認識しております。
 低学力問題へのアプローチでございますけれども、三つの視点からのアプローチが基本と考えております。一つは、教員の意識の問題でございます。二点目は教員の指導力についての問題でございます。三点目は児童生徒の生育の環境を改善するという問題でございます。この三つの視点から分析し、対策を講じていくことになるわけですけれども、本県の中学校に焦点を当てますと、例えば意識の問題では、先生方が、高校入試に比べますと学力テストの成績を上げることについて若干熱意が低いと。それから、部活動で子供を鍛えることと比較いたしますと、学力で子供を鍛えることについては若干熱意が足りないという感覚を持っております。また、この意識が指導方法の問題につながるわけでございまして、学力テストで求められる思考力等を高めるための授業改善、特に学力テストを有効に活用した授業改善の取り組みが少し低い、進んでいないということでございます。
 また、小学校とか高等学校に比べますと、補習とか宿題による学習の定着の取り組みが、若干中学校は低いのではないかと考えております。そのほか環境の面では、厳しい環境下にある子供の学習意欲の低下というのは、中学校で特に顕著にあらわれる傾向があります。あわせまして、県や市町村の施策、あるいは学校での組織的な取り組みがなかなか浸透しないという背景には、中学における教科制の問題に伴います学校の組織文化の問題もあるのではないかと思います。

◯加地邦雄委員長 執行部に申し上げます。答弁は簡潔にお願いします。

◯城戸教育長 失礼しました。今後、これらの分析に基づきまして、その要因の核心に迫る取り組みを進めてまいりたいと考えております。その際、各学校の状況、地域の状況の把握に努めまして、各地区、学校における特徴的な状況にまで踏み込んできめ細かな対策を講じてまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 この実現には、答弁の長さより、やはり充実した財源だと思っております。しっかり答弁していただきましたけれども、財源をしっかりと充てて、そして地方創生の中で都市部一極集中をとめ、地域間格差のない、幸福度日本一の福岡県を実現するためにも、ぜひこの問題について知事から直接聞かせていただきたいと思いますので、知事保留をよろしくお願いします。

◯加地邦雄委員長 ただいま板橋委員から申し出のありました知事保留質疑を認めることにいたします。
 なお、知事保留質疑は三月十八日金曜日に行う予定でありますので、御了承願います。

◯板橋 聡委員 終わります。(拍手)

平成28年度予算特別委員会「観光マーケティング事業『福岡よかとこパスポート』について」

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋聡です。
 綱取りがかかる我らが琴奨菊関、きのうも抜群の取組内容で二連勝いたしました。そして、きょうは待望のソフトバンクホークスファーム本拠地となるホークススベースボールパーク筑後の竣工式です。こけら落としとなる十九日の広島カープ戦のチケットは既に完売しているようです。
 我が県南は、スポーツによって元気をいただき、盛り上がっているところですが、先日発表された国勢調査結果に、県南地域は危機感を募らせておるところでもあります。ぜひ、このスポーツの勢いを、観光を初めとする商工部の地方創生施策に取り込んでもらえないかと思っておりますけれども、みやま市に御親戚もおられて、御縁のある部長、どう思われますか。

◯加地邦雄委員長 今村商工部長。

◯今村商工部長 私ども、ぜひ地域の皆さんと一緒になって、地域でこれまで培われてきた地域の資源、さらには先ほど委員御指摘のとおり、新たに開設されるベースボールパーク、そういったものを活用して、地域の皆さんとともに観光客、特に誘客を図っていきたいと、このように考えております。

◯板橋 聡委員 心のこもった回答ありがとうございます。
 ということで、きょうは観光マーケティング事業福岡よかとこパスポートについて、質問をさせていただきたいと思います。観光マーケティング機能の強化として、二月補正予算で、福岡よかとこパスポート事業が新たに計上されました。この事業の狙いを教えてください。

◯加地邦雄委員長 武濤観光・物産振興課長。

◯武濤観光・物産振興課長 本県におきます観光客の入り込みは、福岡市、北九州市を中心としました都市部のほうに集中しております。県内各地への観光客の周遊促進が大変大きな課題であります。
 県内さまざまな地域に観光客を周遊させるためには、徹底したマーケティングに基づき、主流となってきております個人観光客の動向を把握することが不可欠であります。このため、県内の観光施設や体験プログラムなどで利用が可能な観光パスポートを発行し、パスポート利用者の情報を収集するという事業であります。この情報収集で得ました福岡県を訪れる観光客の属性や動向を調査分析することによりまして、今後の観光施策立案に役立てていくことが事業の狙いであります。

◯板橋 聡委員 事業内容を今後詰めていかれることになるのではないかと思いますけれども、これは福岡県オリジナルの事業ですか、それともほかの自治体でもやっておるような事業でしょうか。

◯武濤観光・物産振興課長 同様の事業につきましては、高知県が平成二十四年度より龍馬パスポートと称しまして事業を実施しております。これは、パスポートを見せて観光施設などを利用しますと特典を受けられると同時に、パスポートにスタンプが押されまして、このスタンプが一定数たまりますと、パスポートがランクアップしていくものであります。同様の事業を三重県や栃木県でも行っております。

◯板橋 聡委員 龍馬パスポートの事例を挙げていただきましたけれども、要するに、紙で新しくパスポートを発行するということだと思います。今、私もそうなんですけれども、スマートフォンとか、そういったインターネットなどを通じた電子的なツールが普及をしておるような現状でございます。紙ベースで、しかもアナログで情報を収集するということで、どれぐらい実効性があるのかなと思いますし、私もそうなんですけれども、旅行に行くときは少しでも身軽でいたい。今、僕の財布の中もいろいろなポイントカードだ何だで、ぱんぱんなんですね。そういうときにわざわざ、さらにもう一つ福岡よかとこパスポートを持ち歩いてくれるかどうかが非常に疑問なんですけれども、他県における観光パスポートの利用状況を教えてください。

◯武濤観光・物産振興課長 龍馬パスポートにつきましては、幅広い世代が親しめるよう紙ベースとしながら、高級な紙でつくった表紙に金箔を施すなど、パスポートデザインにこだわったつくり込みがなされております。その結果もありまして、平成二十七年二月末までに、高知県におきましては累計で約十四万五千人の方がパスポートを申請され、申請書をクリアされまして、パスポートの交付を受けておられます。

◯板橋 聡委員 インターネットを余り使われない世代の方もいらっしゃるので、紙というのは非常に大事だと思いますけれども、今後、例えばスマートフォンの画面で、ぱっとタッチするとできるとか、あるいはインターネットによって加入申し込みをするとか、そういったこともぜひ検討すべきと思いますけれども、いかがでしょうか。

◯武濤観光・物産振興課長 まず紙でさせていただきたいと思いますけれども、今後そういったこともできるか、検討してまいりたいと思っております。

◯板橋 聡委員 ぜひよろしくお願いします。
 さまざまな県がパスポート事業を行っております。福岡県が、この雄県福岡県が、後発としてパスポート事業に追随するというのはちょっといかがなものかなと思いますが、この意義は何でしょうか。

◯武濤観光・物産振興課長 やはり昨今、個人の方、あるいは小グループで旅をする観光客が増加しまして、本当に全国各自治体の競争も激化しております。そういった中で、本県が誘客、周遊を他県に負けないように進めていくためには、観光客の動きをしっかりつかむとともに、豊かな自然、産業遺産を初め歴史や文化、伝統工芸など、本県ならではの魅力を直接体験してもらい、その評価や動向を次に生かす仕組みが必要となっていると考えております。そのためには、この観光パスポート事業は有効な手法であると考えております。

◯板橋 聡委員 県としては、しっかり観光客の動向をつかむ、観光客を囲い込むという目的があるとは思いますけれども、その方たちに多く加入してもらうためには、他県の事業とは一味違う、福岡県ならではと言われるようなオリジナルな内容にする必要があると思いますけれども、課長、どういうふうなお考えをお持ちでしょうか。

◯武濤観光・物産振興課長 観光パスポート事業としましては、確かに全国初というわけではございませんけれども、他県の事例を参考にしながらも、福岡県としてパスポートのデザインや素材に、本県の特産品、伝統工芸品を使用する、あるいは産業遺産をめぐる旅や酒蔵、久留米絣、八女茶など体験型の観光プログラムといった、福岡県らしい観光素材をパスポートの利用対象にするなど、しっかり工夫をしていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 ぜひ福岡県らしい魅力ある事業内容にしていただきたいんですけれども、一方、県内周遊の取り組みというのは、これは商工部だけで行うものではないと思っております。他の部局や市町村と連携することで、多くの方が事業に参画できて、事業効果も上がるのではないかと思っております。
 他県のパスポート事業では、体験型イベントに参加する場合もパスポートの利用対象になると聞いておりますけれども、例えば、毎年秋から春にかけて筑後地域で開催されるマラソン、駅伝、ウオーキングなんかをリンクさせて、スポーツツーリズムを目指す地域振興プロジェクト「走りとーなる筑後。」というのを、今、筑後地方でやっていただいているんですね。こういった体験型のイベントをパスポート事業の対象にするとか、他の部局の事業とか、市町村と連携してこの事業を進めていくお考えはありますか。

◯武濤観光・物産振興課長 委員御指摘のとおり、連携は大事だと考えております。本県の他の部局とは幅広く連携して取り組んでまいりたいと考えております。
 さらに、熱意のある市町村や観光協会などとも連携しまして、県内各地で開催される地域振興に資するイベントの中で、どのようなものが観光と相乗的な効果を発揮できるか、しっかり検討しまして、事業に参加できるようにしていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 さまざまな形で連携して、事業を実施していただきたいと思います。
 次に、このような事業は県内津々浦々、多くの参加事業者を巻き込めるかどうかが鍵となると思っております。県内には、地元の人間が気づいていないような、しかし、外から見ると大変魅力的な観光素材を持つ地域もあります。そういった有名観光地ではない地域の事業者や団体も本事業に参加してもらうことが、県内の魅力発掘にもつながり、周遊の促進に結びつくと思いますけれども、いかがでしょうか。

◯武濤観光・物産振興課長 県内各地への観光客の周遊促進、これは非常に大事です。このためには、有名観光地だけでなく、そうではない地域の事業者にも参加いただき、地域の魅力を発信してもらうことも必要であると考えております。観光客の誘客に積極的に取り組む事業者や団体に幅広く参画を呼びかけ、県内さまざまな地域から一社でも多く参加いただくよう取り組んでまいります。

◯板橋 聡委員 私が何でこういう質問をしたかというと、福岡県というのはもともと商工業を中心に発展してきたという歴史があります。観光という意味では、残念ながら、こういうふうに他県に追随して始まる本パスポート事業のように、先進県というよりは、まだまだ発展途上な部分もあります。これは同様に、県内には観光客の受け入れになれていないという地域や事業者も少なくないということです。
 せっかくパスポートを利用して観光客に来ていただいたとしても、受け入れる側の対応が悪ければ、本県の観光にとって、かえってマイナスになる可能性もあります。リピートしたいと思ってもらえるようなおもてなしとかサービスを提供することは、これは観光客のみならず、地域が生き生きしてくると思うのですね。地方活性化につながると私は思います。その点で、本事業は、最初の主目的は観光客の囲い込み、これももちろん大事ですけれども、本当に大事なものは、お土産屋さんとか飲食店とか、この事業に参加する事業者のネットワーク化だと、私は思っております。
 最新の観光情報とか、あるいは観光における成功事例など、観光客に対するおもてなしをブラッシュアップするために、そういった情報提供を参加事業者にあげるとか、あるいはセミナーを開くとか、そういう参加事業者のサービスレベルの向上を図ることができれば、事業者にとっても、このパスポート事業に参加してみたいと、参加したらいろんな情報が来て、うちも繁盛するようになった、まちが明るくなったということが大事だと、事業者にとって非常に価値が上がる事業になると思っております。何よりそれが、福岡県が観光立県に一歩近づくことになるのかなと思っております。
 ぜひ参加する事業者側のネットワーク化を図り、おもてなし側のサービスレベルの向上を目指すべきと考えますが、課長のお考えをお聞かせください。

◯武濤観光・物産振興課長 確かに、観光客を受け入れる側のサービス向上は、パスポートの利用者をふやすためにも、また、もう一度来ていただくための重要な要素であると考えております。県では、今までも観光協会等の職員を対象としました研修会等を実施し、サービスの向上に取り組んでまいったところでありますが、この事業を通じましても、参画事業者や市町村、観光協会などに対しまして、本事業の仕組み、観光客への接客マナー向上に対する情報はもとより、成功事例などもしっかり届けまして、また事業者間等のネットワークをつくりまして、観光客に対して提供するサービスを底上げしてまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 非常に意欲は感じられるんですけれども、ちなみに、この事業における参加者の目標数とか、あるいは参加事業者の目標数というのは設定されていますでしょうか。

◯武濤観光・物産振興課長 今の段階では、大体五百事業者ぐらいを、まず目標にさせていただいております。

◯板橋 聡委員 その五百事業者というのは、どのように分布しているかとか、そういったところも考えられると思いますので、しっかりと今後、引き続きどういうふうに津々浦々に広げていくかということをやっていかなければいけないと思うんですが、この五百事業者はいつまでに達成する予定ですか。

◯武濤観光・物産振興課長 今から準備を進めてまいりまして、済みません、まだはっきりとしたスタート時期は言えないんですけれども、夏以降、できるたけ早くスタートしたいと思います。そのときには、その数を五百事業者程度に持っていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 何となく声が小さくて大丈夫かなと思いますけれども、部長、そこも補うようなことで、部長のこのプログラムに対する、この事業に対する意欲を聞かせていただけますか。

◯今村商工部長 近年、観光の分野におきましては、個人でありますとか、小グループの旅行者というのが増加してきております。これに伴いまして、ニーズをしっかり把握して事業を行うという自治体間の競争がどんどん激しくなってきております。そういう中で、私ども本県に今後さらに増加してまいります個人旅行観光客の皆さんの動向を把握し分析して、観光戦略を立案していくとともに、地域の事業者の皆さんとサービス向上を図って、双方、これが両輪となって、さらに観光客の誘客を促進する、そういった形に持っていきたいと考えております。
 先ほど来、委員御指摘のとおり、この事業を本当に効果あらしめるためには、私どもも市町村、観光協会、地域の事業者と一緒になってこういった事業を行いまして、県内各地への周遊の促進でありますとか、さらなる地域の活性化に持っていきたいという思いでございます。
 その際、先ほど事業者数のお話がございましたけれども、実は私どもは今年度、福岡よかもんよかとこ事業で、県内の事業者に多数御協力をいただきました。既にそういった意味では、地域の事業者の皆さんと一定の取り組みを始めているという実績がございます。そこの成果を踏まえまして、さらにこの事業を効果のある事業として持っていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 ちなみに、よかもんよかとこ事業で、みやま市を初めとする県南の企業はどれぐらい参加しておりましたか。

◯今村商工部長 申しわけありません、ちょっと私、手元に数字を持っておりませんけれども、みやま市からも御参加をいただきまして、それなりに分析はいたしております。そういった事業者の皆さんにも当然お声かけをしていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 いや、それなりの分析では困るので。私が言ったのはそういうことなんですよね。県内津々浦々どれぐらい、ちゃんと事業者が参加できるかと。これをしっかりやってもらわなければ、今の御答弁の内容ですと、みやま市あたりはぺろんとやっておけばいいか、それぐらいにしか聞こえないんですね。
 これはぜひ知事にしっかりと話を聞いて、県内津々浦々、この事業の効果を広める覚悟があるかどうか、これをぜひ確認させていただきたいと思いますので、知事保留をお願いいたします。

◯加地邦雄委員長 ただいま板橋委員から申し出のありました知事保留質疑を認めることにいたします。なお、知事保留質疑は三月十八日金曜日に行う予定でありますので御了承願います。

◯板橋 聡委員 終わります。(拍手)

平成28年度予算特別委員会「園芸作物振興について」

◯板橋 聡委員 園芸作物振興についてお伺いします。
 私の地元、みやま市を含む県南地域は、肥沃な筑後平野に広がる農村地帯で、農業こそが各地域が持つ特性や資源を生かす基幹産業であります。これこそが雇用のベースカーゴであると考えております。
 今議会の我が会派の代表質問においても、TPP協定により園芸品目についても関税撤廃に向けて大きく動き出したことから、今後ますます振興施策に力を注いでいかなければならないと指摘したところです。
 知事からは、ミカンを初め果樹は植えつけてから収穫するまでに年数を要するため、早急な対策が必要であることから、県が開発した極早生ミカンの早味かん、甘柿秋王などへの改植に対する支援を強化するとともに、高収益型園芸農業の予算を拡充するとの答弁がありました。
 そこで、まず、二十八年度の新規施策として打ち出された高収益型園芸事業の果樹緊急対策について、その内容と狙いについて説明願います。

◯加地邦雄委員長 鐘江園芸振興課長。

◯鐘江園芸振興課長 本対策は、果樹におきます乗用防除機、それから乗用草刈り機といいました省力機械の導入を支援するものでございます。これは、早味かんや秋王など改植する際に苗木の間隔を広く、また直線的に植えつけることで、これらの機械の導入が可能となりますことから、改植の加速化とあわせまして生産の効率の向上を狙ったものでございます。

◯板橋 聡委員 この高収益型園芸事業には、我が会派は平成四年度、他県に類を見ない大型の県単独事業として創設した当初から、深くかかわってきております。そして、近年では、二十二年度の雇用型経営対策、二十三年度の六次産業化対策、そして本年度から実施している施設長寿命化対策など、県当局に対し、その時々の情勢を踏まえたメニュー提案も行ってまいりました。
 継続的に本事業を実施し、県内各地域の園芸農家を強く後押しすることで、今では園芸農業が本県農業の大きな柱になったところであります。また、国に全てを頼らず、本県独自で実施してきたことは、各地域の農家からも高く評価されており、期待も大きいものと考えております。
 このような中、TPP協定が大筋合意されたことを踏まえ、県の財政事情が厳しい中で、今回、果樹緊急対策として五千万円を追加措置し、総額十四億五千万円に拡充するわけであります。我々は、国内外の産地の厳しい競争にさらされようとしている農家の不安を解消し、意欲ある取り組みを確実にフォローし、さらなる振興につなげていかねばなりません。
 時を同じくし、政府はTPP協定を踏まえ、二十七年度補正予算で産地パワーアップ事業を創設しました。この事業の狙いは、産地の競争力を強化するというものであります。その意味からも、本県の高収益型園芸事業と目的は一致するものであり、この国庫事業も最大限に活用し、各地域で頑張っておられる多くの方々の期待に応えていくことが必要だと考えますが、いかがでしょうか。

◯鐘江園芸振興課長 県といたしましては、国が競争力の強化を目的に新たに創設いたしましたこの産地パワーアップ事業を活用しまして、強風に耐えるハウス、それから集出荷施設など、比較的事業費が高い施設につきまして支援することとしておりまして、高収益型園芸事業とあわせまして実施することで、県が強く進めております収益性の高い園芸農業の確立に資するものと考えております。
 このため、二十八年度予算としまして十八億七千万円余をお願いしているところでございまして、この両事業を実施することで多くの意欲のある取り組みにしっかりと応えてまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 次に、私の地元、みやま市はミカンの有数な産地であり、柑橘部会では糖度の高いよりすぐりのミカンを区別して販売しています。この取り組みは、十年ほど前に、本当に品質のいいものは高く売ろうということから始まったもので、これにより市場の評価も高まり、価格も安定し、経営の見通しも明るくなったとの声が多くなっています。
 この取り組みを積極的に進めた伍位軒という中山間地の地区では、数年前からUターンする若者がふえて、それに伴い小学生以下の人口もふえ、本年度、全国豊かなむらづくり表彰事業において農林水産大臣賞を受賞するなど、地元出身の私にとっても非常に誇らしいことと思っております。
 彼らは、産地独自品種の北原早生の導入にもいち早く取り組み、従来のミカンのおよそ一・五倍の価格で販売するなど、産地を牽引しています。また、本年度販売を開始した早味かんについても、極早生ミカンの起死回生の品種として作付を拡大したいとの思いも強いようです。
 露地ミカンのスタートを飾る極早生ミカンは、糖度が上がりにくく、ミカン消費の足を引っ張るという理由から、国は作付を推進しないとの方針であるとのことです。私も、おいしくないミカンを出荷することは非常に問題だと考えています。消費を伸ばすためには、おいしいミカンを安定して出荷することが基本であります。
 そこで、新たな施策として打ち出している早味かんへの改植支援についてお尋ねします。この県単独事業は、国の方針に沿っていないように見えますが、どのような考えで実施されているのでしょうか。

◯鐘江園芸振興課長 委員御指摘のように、国は極早生ミカンの作付は推進しないとの方針でございます。しかしながら、一般的な極早生ミカンの糖度が九度程度であるのに対しまして、本県の早味かんは糖度十度を上回りますことから、市場からも高い評価を得ておるところでございます。
 このため、早味かんを本県のミカン産地振興に欠かせないものと判断をいたしまして、県単独で改植を支援することとしたものでございまして、来年度の本格販売に当たりましては、価格形成力のある百貨店なり高級フルーツ店、こういったところで販売を促進してまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 新しくできました選果場を使って、しっかりといい品質のものを出したいということで、地元柑橘部会の期待も大変大きいので、しっかり取り組んでいただくようお願いしておきます。
 さて次に、花卉の振興策について伺います。
 花卉といっても、福岡県が開発した秋王の柿でも、豊前海一粒かきのカキでもなく、花の花卉です。私の地元みやま市では、ナスやミカン、セロリに加え、花の栽培も盛んです。JAオリジナル品種で緑が鮮やかな観葉植物、エメラルドウェーブ、花の色が豊富で大輪のダリア、らせん状の緑のつるが特徴のリキュウソウなど、私も目をみはる新たな種類も多く生産されており、市場からも高い評価を受けているようです。
 しかし、消費者にはまだまだ知られておらず、もっとこれから花の魅力をPRしていくことが大切だと考えます。県でも既に消費の拡大に力を入れておられるようで、PRイベントや企業オフィスでの展示など取り組まれていると伺っております。
 その中の一つに、小学生を対象としたフラワーアレンジ教室が実施されているようですが、私はこの取り組みに非常に注目しております。消費を伸ばすために子供のころから花に親しむ習慣をつけることは、非常に大事なことだと思っていますが、二十七年度の実施内容を伺ったところ、実施数はわずか二十八校とのこと。私は、そんな規模では全然足りないと思っております。せっかくのいい取り組みなので、もっともっと拡大していくべきではないでしょうか。
 予算には限りがあるのは理解しますが、例えば、母の日の後のカーネーションなど、値段が下がったものを生産者に安く提供してもらうとか、工夫をすれば、より多くの子供たちに花に親しむ機会をふやすこともできるのではないですか。課長の考えを伺いたいと思います。

◯鐘江園芸振興課長 委員御指摘のように、子供のころから花に親しみ、そして花のある生活のよさを体験してもらうということは、花の消費を拡大する上でも重要な取り組みであると認識して実施しておるものでございます。
 御提案いただきましたように、生産者、それから花屋さん、こういった方々との連携を深めまして、工夫を凝らすことによりまして、実施する学校数をふやし、より多くの子供たちが花のよさを体験する機会をつくってまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 注目しておりますので、よろしくお願いします。
 さて、本県は全国三位の花の生産県です。しかしながら、家庭の消費は全国県庁所在地の四十一位と、生産していますけれども、なかなか花を買うという習慣が少なく、非常に低い状況にあるとのことです。本気で消費を拡大しようと思えば、さらに踏み込んだ取り組みが必要と考えております。
 そうした中で、次年度の新たな施策として、福岡の花購買促進事業が打ち出されておりますが、具体的にどのような内容なのか、説明をお願いします。

◯鐘江園芸振興課長 家庭消費の拡大に向けまして、県内の八百店の花屋さんと連携をいたしまして、週末に花を気軽に買って帰っていただくウイークエンドフラワーキャンペーンを実施することとしております。具体的には、地元テレビ番組での県産花卉の紹介や、花を買ったことがない若者に街角で花のよさをPRいたします。さらに、持ち帰り用の手軽なバッグをつくりまして、週末には家庭に花を飾るということを浸透させてまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 まずは、生産をしている福岡県から花の消費が拡大することを祈っております。
 さて、平成二十六年度に内閣府が行った農山漁村に関する世論調査によりますと、都市住民の三割が農山漁村地域に定住してみたいと答えており、この調査から田園回帰の流れを酌み取ることができると思います。
 一方で、後継者問題で地元農家は大変頭を痛めております。やはりTPP問題等々ある中、しっかりとした後継者あるいは新たな生産者の育成がなければ、海外と日本の競争の中でしっかりと打ち勝つことはできません。
 こういう好機を捉えて、しっかりと農外からの参入者を受け入れるべきだと私は思いますけれども、県はどのような支援を行っていますか。

◯加地邦雄委員長 近藤経営技術支援課長。

◯近藤経営技術支援課長 新規就農者の対策につきましては、就農前の情報発信ということで、セミナーや相談会を開催しているところでありますし、就農時につきましては、営農から生活までを一体的に支援する市町村の相談窓口の設置を支援しているところでございます。その中で、いろいろ研修の取り組みなり、空きハウスや空き農地の情報収集、あっせんといったような取り組みもされているところでございます。それから、就農後の所得確保に対しては、青年就農給付金を活用した支援もさせていただいております。

◯板橋 聡委員 お答えは、やっていると、とにかくやっているんですということですが、本当にそうでしょうかね。私は、地元のほうでいろいろな生産部会との意見交換をしております。具体的に申しますけれども、ナス部会など、今、非常に後継者も少なくて、県からもそういった部分で支援が受けられるのか心配をされている部会がございます。そういったところは最近、空きハウスとか空き家がふえてきたと、こういうのも含めて何とかせないかんということで、彼ら自身、青年就農給付金を利用して、農外からの新規参入希望者がいた場合、その研修を積極的に受け入れたいと。さらに地元で安心して定着できるように、空きハウスとか空き家のあっせんの仕組みづくりに対して支援できないのでしょうかという悲痛な叫びを私のところに訴えてきていらっしゃいます。
 先ほどの井上順吾委員のおっしゃった人の思いに応えるということをしっかりやっていただかなければ困るのですけれども、この事業は一体何年からやっておるのですか。

◯近藤経営技術支援課長 営農から生活まで一体とする市町村の相談窓口につきましては、平成二十四年度から取り組みを進めているところでございます。

◯板橋 聡委員 平成二十四年からということで、もう丸四年も過ぎようというところでありますけれども、その間に具体的な相談件数、あるいは県外からの新規就農の数は一体何人いるのでしょうか。

◯加地邦雄委員長 執行部は答えられますか。

◯近藤経営技術支援課長 新規就農者の状況につきましては、ここ三年ほどは二百名を超えるところで推移をしておりまして、そのうち農外からの新規参入者につきましては六十名前後で推移しております。そのうちの県外からの分については、申しわけありません、今、手元にございません。

◯板橋 聡委員 先ほど言いましたとおり、内閣府のほうで田園回帰したいというような調査結果が出ておるわけですけれども、それをしっかり受けとめられているかどうかを判断できなければ、この施策が合っておるかどうか、全然わからないわけですね。そういったことに関して、一体、県のほうから地元のどこと連携をとって、どういうふうなフィードバック等々しているのでしょうか。

◯近藤経営技術支援課長 県といたしましては、先ほどから申し上げています市町村が設置する相談窓口の中で、農協や農業委員会等、関係団体と一緒になって、またいろいろな議論をさせていただいているところでございます。

◯加地邦雄委員長 この際、委員各位に申し上げます。本日の審査は午後五時までを予定しておりましたが、議事の都合により、このまま続行させていただきます。よろしくお願いいたします。

◯板橋 聡委員 結局、そういうふうにやっている、やっているという話ですけれども、地元で全く、その声が吸い上げられていないと。そういったところに対しての指導等々の体制はどうなっているのか。具体的にみやま市の中で話を聞かせていただけますか。

◯近藤経営技術支援課長 県内には、直接農業者に接する普及指導センターがございまして、そちらのほうがみやま市の相談窓口設置の中で、先ほど言いました農協なり農業委員会さんと一緒になって議論をさせていただいているところでございます。

◯板橋 聡委員 いや、違います。普及センターがやっているではなくて、どういう体制で具体的に何をやったか。こういう困った人の声が上がってきていないということに対して課長はどう思われるか、教えてください。

◯近藤経営技術支援課長 みやま市において相談窓口の取り組みについては、就農相談会が開催されております。その声が上がって……。ちょっと申しわけございません。

◯板橋 聡委員 いやいや、就農相談会の話ではないんですよ。就農相談会は、こっちから出す話でしょう。現場の声をどうやって吸い上げているかという話を聞きたいんですけれども、部長、どう考えられますか。

◯加地邦雄委員長 小寺農林水産部長。

◯小寺農林水産部長 現場の声につきましては、少し繰り返しになるところもありますけど、私どもは普及センターがございます。普及センターのほうで農協、それから関係の市町村、そういうところと話しながら、どういう方が入ってくるか、そういう中で、その方がどういう課題があるのか、どういう面で不安を持っておられるのか、そういうのをいろいろ聞いていく、そこがワンストップの窓口でございまして、そういうところで入ってこられる方のいろいろな課題、不安、そういうものを聞きながら、そういう方が定着していくように、いろいろ指導をやっているところでございます。

◯板橋 聡委員 指導はいいんですけれども、実際、現場から、こういうことをやってみたいんだと、こういうふうにやったらどうなんだというアイデアが出てきているんですよ。それをしっかりすくい上げて、実際の施策につなげていくのが一番大事な仕事だと思っております。
 これに関して、TPPだとか、いろいろな問題で地元の農家は物すごい不安を抱えているわけですね。親が不安だと、息子が農業を継ごうなんて思わないですよ。そう思いませんか、部長。

◯小寺農林水産部長 確かに、新規就農される方にとりましては、やはり今実際やられている方の経営、そういうものが非常に関心もありますし、そういうのがきちんとやられていることが一番重要だと思っております。

◯板橋 聡委員 だから、何か回答になっているのかどうか、よくわかりませんけれども、今後TPP対策等を考えたときに、今回は高収益園芸に関する新たな施策というのはしっかり御説明いただきましたけれども、実際にそこの現場で就農して、生産する人がいないといけないと。原資があって、人がいて、この二つにさらに知恵が加わって、ちゃんとしたTPP対策等々がとれるということになるのだと思いますけれども、私は今の回答ではとてもちょっと、それをきちんと三位一体になってやる体制が今の農林水産部のほうでできているかどうか心配でございます。ぜひ、この件に関しては、知事保留をさせていただきたいと思います。

◯加地邦雄委員長 ただいま板橋委員から申し出がありました知事保留質疑を認めることにいたします。なお、知事保留質疑は三月十八日金曜日に行う予定でありますので御了承願います。

◯板橋 聡委員 終わります。(拍手)

平成28年度予算特別委員会「『子育て応援社会づくり』と『子育て応援宣言企業』について」

◯板橋 聡委員 おはようございます。自民党県議団の板橋聡でございます。
 きょうは質問数、大変多いということなので、簡潔に質問させていただきたいと思います。
 一口に少子化対策と言っても、いろいろあるので難しいのですけれども、若者が結婚して、家族づくりのスタートラインに立たなければ、その先の展望は開けません。少子化対策の一丁目一番地は、結婚し、家族を持つことを希望する若者がふえ、その希望を実現できる社会にすることと、議会や委員会の中で訴えてきました。
 そんな中、今回、平成二十七年度二月補正予算で、子育て応援社会づくり推進事業に含まれる出会い・結婚応援事業への予算に、過去と比較して約三倍の額をつけていただいております。やっと県も少子対策の一丁目一番地に向き合おうという姿勢を感じられるという意味で、評価いたします。
 しかしながら、このような事業は継続性が不透明な補正予算ではなく、じっくりと腰を据えて取り組めるよう、当初予算として計上すべきと考えますが、執行部の見解をお聞かせください。

◯加地邦雄委員長 野田子育て支援課長。

◯野田子育て支援課長 今回の補正予算につきましては、国の経済対策に係る補正予算を最大限活用するものであり、平成二十八年度当初予算と一体となった、いわゆる十四カ月予算として提案をさせていただいたものでございます。
 出会い・結婚応援事業は、二月補正予算として二月二十三日に早期議決をいただき、現在、事業実施のための準備段階でございます。今後、事業の効果が最大限に上がるよう取り組んでまいります。

◯板橋 聡委員 十四カ月予算ということで、それはよくわかるのですけれども、本事業において財源は国からの交付金である地方創生加速化交付金や地域少子化対策重点推進交付金を活用しているとのことです。
 このような重要な少子化対策施策は、平成二十九年度以降、仮に国からの交付金がなくなったとしても、県の単独事業としてでも継続すべきと考えますが、執行部の見解を御披瀝ください。

◯野田子育て支援課長 今回実施いたしますあかい糸めーるを活用した出会いの場の提供、企業・団体同士での出会いイベントの実施、あかい糸めーるの機能強化などにつきましては、地方創生加速化交付金を活用しております。
 また、企業トップ等の結婚応援宣言による結婚応援機運の醸成、九州・山口地域共同事業の実施につきましては、地域少子化重点推進交付金を活用しております。
 これらの事業は、企業、団体、ひいては社会における結婚応援の機運を高め、また結婚を希望される独身男女に対して出会いの機会を提供するものとして、大変効果的な事業だと考えております。このため、出会い・結婚応援事業につきましては、さまざまな工夫を凝らして、今後も実施してまいる考えでございます。

◯板橋 聡委員 ぜひ継続的にお願いいたします。
 市町村においても独自に出会い・結婚応援事業をやっているところがございます。私の地元みやま市でも、柳川市、大牟田市と共同で、なかだっつぁん、これは仲人さんという意味の方言なんですけれども、なかだっつぁんという独自の結婚サポートセンター事業を行っています。
 県と市町村のそれぞれの事業が反目するのではなく、相互発展的に相乗効果を生むようにすべきと考えますが、課長の所見をお聞かせください。

◯野田子育て支援課長 市町村では現在、お見合い事業、出会いイベントやマナー講座の開催など、さまざまな事業が行われております。こういった中、県では地域の結婚応援関係者の活動の活性化を支援する交流会や研修会を開催しておりまして、市町村にも参加をいただいております。この交流会、研修会におきまして情報交換や出会いイベントでのカップル成立率向上のための講習会を実施するなど、支援を行っているところでございます。
 また、若者に結婚に対するポジティブな価値観を持っていただくため、独身男女を対象に、恋愛から子育てまでのライフプラン形成セミナーを市町村と共催で開催をしております。
 今後も、市町村と、出会い応援や結婚応援など、さまざまな事業を通じて連携をしてまいります。

◯板橋 聡委員 ぜひ市町村も巻き込んで、福岡県として強力に推し進めていただきたいと思います。
 福祉労働部子育て支援課で行っている子育て応援社会づくり推進事業とよく似た名称ですけれども、子育て応援宣言企業推進事業というのを労働局の新雇用開発課で行っています。
 子育て応援宣言企業とは、従業員の子育てを支援するために具体的取り組みを企業、事業所のトップに宣言してもらい、県に登録する制度です。平成十五年に事業開始しましたが、当初はまだまだ一般的でなかったワーク・ライフ・バランスという概念を企業とともに県内へ浸透させていった子育て支援事業ということで、全国でも先進的な事例であったそうです。今では似たような事業を行っている自治体もふえてきましたが、新雇用開発課の山口課長いわく、やっと時代が追いついたと豪語されていました。福岡県の面目躍如、喜ばしいことと思います。
 事業開始当初、登録企業は一年目でわずか二十社、二年たってもわずか五十三社という低調な滑り出しに、執行部は冷や汗ものだったと想像いたしますけれども、ワーク・ライフ・バランスの浸透とともに、加速度的に加盟企業がふえており、平成二十七年十二月で約五千三百社となりました。平成二十八年度中に登録六千社を目指そうというところまで来たそうです。
 これらの宣言企業は、従業員を使い潰すブラック企業ではなく、従業員のワーク・ライフ・バランスを保ちながら、持続可能な会社の成長を目指すホワイト、私のようなホワイトな企業であるとも言えます。
 この五千三百社のネットワークは、出会い・結婚応援事業にとっても力強い応援団になっていただける可能性が高いと思いますが、その点で子育て応援宣言企業推進事業を所管する新雇用開発課と、出会い・結婚応援事業を所管する子育て支援課の連携はどうなっているのか、また、今後どうするおつもりなのか、課長の見解をお聞かせください。

◯野田子育て支援課長 子育て応援宣言企業では、女性の従業員の育児休業取得率が一般企業に比べて高く、また、男性の育児に係る宣言が増加するなど、委員御指摘のとおり、仕事と家庭の両立支援に対する理解が深まっております。
 このため、社会全体として結婚を応援する機運が高まるよう、まずは子育て応援宣言企業のトップに働きかけ、結婚応援宣言をしていただけるよう取り組んでまいります。さらに、子育て応援宣言企業のイベントなど、さまざまな機会を捉え、企業の結婚応援宣言について情報発信をしてまいる考えでございます。
 このように、新雇用開発課で所管をしております子育て応援宣言企業登録制度としっかり連携をいたしまして、結婚応援の取り組みを推進してまいります。

◯板橋 聡委員 ぜひ強力に連携をしていただきたいと思います。
 子育て応援宣言企業推進事業も、山口課長のおっしゃるとおり──済みません、名前をいっぱい出して。時代が追いついてきた感があります。福岡県の少子化対策が時代に追い抜かれないように、そろそろこの事業もバージョンアップをする時期が来ているのではないかと思います。ワーク・ライフ・バランスにとどまらず、企業を巻き込んで、若者の出会い、結婚、出産を含めたライフプランの実現を応援する社会的な機運醸成を目指すべきと考えます。
 例えば、子育て応援宣言企業を結婚・子育て応援宣言企業に進化させることで、企業として出会い、結婚を応援するための具体的な取り組みを宣言していただくなど、少子化対策先進県福岡を目指したらどうでしょうか。

◯野田子育て支援課長 結婚応援宣言は、企業や団体に従業員や地域の独身者の結婚を応援してもらい、社会全体で結婚を応援する機運を高めるため、企業などのトップに結婚に必要な環境整備や支援に取り組むことを宣言いただくものと考えております。
 先ほども申し上げましたが、まずは仕事と家庭の両立支援に対する理解のある子育て応援宣言企業に働きかけるとともに、子育て応援企業のネットワークを生かしまして、結婚応援宣言の取り組みを広げてまいりたいと考えております。
 結婚応援宣言に当たりましては、結婚応援宣言書の団体内への掲示により宣言内容を明示していただいたり、県がホームページで公表するなど、子育て応援宣言企業登録制度のノウハウを活用することによりまして、社会全体で結婚を応援するための機運を高めてまいります。

◯板橋 聡委員 大変前向きな答弁、ありがとうございます。
 ただ、これは課をまたがる話ですので、部長としても、どういうふうに両課の連携を含めてやっていくか、ちょっと御所見を御披露ください。

◯加地邦雄委員長 高橋福祉労働部長。

◯高橋福祉労働部長 幸いなことに、子育て応援宣言企業を所管いたします新雇用開発課と、結婚応援事業を実施いたします子育て支援課、いずれも当部、福祉労働部で所管いたしております。先ほど課長が申し上げましたけれども、まずは仕事と家庭の両立支援に理解のある子育て応援宣言企業に働きかけることによりまして、出会いから結婚、子育てまで一貫した応援をしていただけるように働きかけていくと、これが一つあります。
 こういう形で、子育て応援宣言企業内での従業員のライフプランの実現に向けた取り組みが一層普及することになれば、委員おっしゃっております子育て応援企業のバージョンアップにもつながると思っております。そういう意味で、両事業が相乗効果を十二分に発揮できますように、福祉労働部長としても責任持って対応してまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 よろしくお願いします。
 出会い・結婚応援事業は、子育て支援課で行っていますけれども、そもそも出会い・結婚とは、子育てに包含されるものではなく、全く別次元の事象だと考えます。県民に対しても、もっとわかりやすく、県の少子化対策への本気度を示すためにも、課名の変更や組織の見直しを含め、少子化対策を組織としてどう取り組むか、見直したらいかがでしょうか。
 また、結婚、出産、子育てなど、これからの世代のための施策を進めるときに、年齢的、肉体的、あるいは思想信条として、その網にかからない方々が出てくるのは避けられない面があります。先日も不妊治療の質問で同様のお話がありましたけれども、そういう方々に対する心のケアなどには十分な配慮をする必要があると考えます。
 その一方、同じ組織内で施策を進めることと同時に、そのケアまで対策を求めれば、これはまるでアクセルとブレーキを同時に踏むかのように自己矛盾に陥り、少子化対策という超喫緊の課題への対策に迷いやためらいが生じる危険性もあります。その点も踏まえ、少子化対策の組織をどう考えるか、これは組織の問題でございますので、部長、お考えをお聞かせください。

◯高橋福祉労働部長 子育て支援課では、主に少子化対策を総括してまいっております。独身男女に出会いの機会を提供することは、そうした出会いをきっかけに結婚され、子供を産み育てることにつながり、少子化の流れを変える効果が期待できると考えております。
 そういう意味で、子育て支援課で少子化対策を所管しております。平成二十三年度に、子育て支援課におきまして出会い・子育て応援係を設置しております。ここで、子育て支援課の出会い・結婚応援事業を実施していることをしっかり県民の皆さんや事業所の皆さんにわかりやすく明確にPRしているところでございます。そういう意味で、今のところ、子育て支援課という形で我々としては業務を実施していきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 前段の件は回答いただきましたけれども、先ほど申しました自己矛盾をはらむような組織体制というのはいかがなのだろうかということを聞かせていただくつもりでおりました。その答弁はできますか。

◯高橋福祉労働部長 組織としてのこれからのありようにつきましては、私どもの部の中でも十分に議論をしていかなくてはいけない問題と考えております。よろしくお願いします。

◯板橋 聡委員 よろしくお願いされましたので、なかなか部長に聞いても難しい部分はあると思います。これはぜひ全体の問題として大事なお話でございますので、知事に直接お話を聞かせていただきたいと思います。ぜひ知事保留のお取り計らいをお願いいたします。

◯加地邦雄委員長 ただいま板橋委員から申し出のありました知事保留質疑を認めることにいたします。なお、知事保留質疑は三月十八日金曜日に行う予定でありますので御了承願います。

◯板橋 聡委員 終わります。(拍手)

平成27年12月議会一般質問「福岡県のブランディングについて」

録画中継にて12月16日頃から知事答弁を含め視聴する事が可能です
板橋聡の議会質問録画中継

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質問要旨
一、福岡県のブランディングについて
  1)県産食材と酒など加工品のコラボレーション
  2)2020・2019に向けた総合戦略策定
  3)観光ブランドにおける邪馬台国に関する取り組み
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◯十八番(板橋 聡君)登壇 おはようございます。自民党県議団の板橋聡でございます。
 本日は、香椎高校の皆さんのほかに、私の地元から南校区まちづくり協議会の皆さんにも傍聴にお越しいただいております。一般質問が福岡県政の全てというわけではありません。今回の傍聴をきっかけに、幅広く福岡県政や我々地方議員のふだんの活動について興味を持っていただくことを期待して、質問に入ります。
 本日は、福岡県のブランディングについて質問いたします。ブランディングとは、顧客の視点から発想し、ブランドに対する共感や信頼など顧客にとっての価値を高めていくマーケティング戦略の一つです。去る九月二日、ホテルニューオータニにて、福岡県が共催する第四回ふくさけ祭りが開催されました。福岡県酒類鑑評会の受賞酒を披露し、あわせて食と酒のコラボとして県産食材を使った料理を提供。約千四百人の参加者が福岡の最高のお酒を、福岡の最高のさかなと一緒に楽しまれました。実はこのイベント、平成二十四年に初めて開催されましたが、当初はお酒だけを提供する形式で、参加者も約二百名程度でした。お酒は米を原料としますが、米を加工し、お酒になると商工部が主管します。そこで、福岡は酒どころというだけでなく最高の食もある、ぜひ、ふくさけ祭りを最高の酒と最高のさかなを味わっていただく集いにしようと、農林水産部に協力を要請。翌年からは入場規制を考えなければならないほどの人気イベントに成長しました。その流れの中、今度は農林水産部が食材を主役にして、大晩さん会福岡のおいしい幸せを開催。第二回となる去る十一月二十四日、県民運動として展開している食育、地産地消の推進を目指し、県産食材をふんだんに使った特別メニューに約八百名のお客様が舌鼓を打ちました。その場には商工部が協力し、県産米で仕込んだ福岡の地酒が花を添えたのは言うまでもないことです。原材料の農林水産物は農林水産部、日本酒などの加工品は商工部、しかしお客様から見れば同じ飲食物。福岡の最高の食と福岡の最高の酒。相乗効果のあるよいプロモーションができたと評価いたします。ほかにも同じような例があります、県農産物のブランドとして最高の認知度を誇るイチゴあまおう。しかし、イチゴの季節は限られており、一年中店頭に並ぶわけではありません。なぜあまおうがトップブランドでいられるか、それはあまおうを加工したアイスクリーム、ケーキ、クッキーなどのスイーツ、リキュールなど派生商品が通年を通して、あまおうのブランディングに貢献していることを忘れてはなりません。
 そこで知事に質問です。農林水産物と加工品、それぞれ所管する部署は違いますが、部署の垣根を越えて相乗効果のあるプロモーションを行うことは福岡の飲食のブランドに対する共感や信頼を高める、すなわちブランディングに大きな効果があります。このような両者のコラボレーションによるPRや販売促進を積極的に進めるべきだと思いますが、知事の所見を御披露ください。
 また、農林水産省が推進する六次産業化、経済産業省が推進する農商工連携。理屈はあれ、消費者にとってその違いは右から見るか左から見るか程度の話です。福岡県工業技術センター内にある生物食品研究所は加工食品の開発を支援しており、原材料と加工品のちょうど真ん中に位置する施設です。農林水産部と商工部が連携し福岡県を食の都としてプロモーションしていくために極めて重要な役割を担っており、その機能や設備をさらに強化する必要があると考えます。生物食品研究所の設立経緯を含めて知事の見解を御披露願います。
 さて、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック、二〇一九年、我が県も試合会場となるラグビーワールドカップが開催されます。キャンプ地誘致に始まり、開催時期の観光客誘致を目指し、自治体間の競争は既に始まっています。東京都は新たにブランディング戦略を策定し、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック開催とその先を見据えた東京ブランドの確立のための取り組みを始めました。大阪府では持続的な地域ブランド力向上による地場産業の活性化の方策について調査を実施し、大阪の地域ブランド戦略のあり方という報告書を策定しました。お隣熊本県では、熊本ブランドを一元的に推進する組織、くまもとブランド推進課が存在します。
 さて一方、我が福岡県では、福岡県広報部長エコトン、福岡観光軍師ふくおか官兵衛くん、福岡のりマスコット、有明のりちゃんなどのキャラクター、あまおう、山川ミカン、北原早生、ラー麦、八女茶などの県産農林水産物のブランド、古くは福岡県の花、梅をあしらった県章や、とびうめのフレーズなど数多くのブランディングのツールがあります。しかしながら、今回の質問に当たり、県が持っているキャラクターやシンボルマーク、ブランドを全部知りたいけれども、どこが所管しているんですかと尋ねましたところ、そんな部署は存在しないということを知りました。そもそも、福岡県を代表するキャラクター、エコトンも、もともとは環境部がつくった一キャラクターです。出世して広報部長に就任されたのはめでたいことですが、そこに福岡県に対する人々の共感や信頼を向上させようとする緻密な戦略を感じられないのが私の正直な思いです。
 そこで知事に質問です。今後、二〇一九年ラグビーワールドカップ、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックという世界的な大イベントが立て続けに日本で開催されます。これを契機に、今まで存在しなかった福岡県としてのブランディング戦略を構築し、福岡県に対する共感や信頼などの価値を高めることで、キャンプ地誘致、観光客誘致、さらには定住者の呼び込みや県民の幸福度向上につなげることを目指すべきと考えますが、知事の御所見をお聞かせください。
 最後に、福岡県が推進する観光ブランドについてお尋ねします。去る十月十四日、古代史研究家の古田武彦氏がお亡くなりになりました。古田氏は邪馬台国論争において、九州王朝説の提唱者でありました。邪馬台国論争は江戸時代後期から始まり、新井白石は筑後国山門郡説を、本居宣長は九州熊襲説を唱え、その当時から九州は論争の中心でした。福岡県内でも、我が地元旧山門郡、すなわちみやま市、柳川市を初め朝倉市、久留米市、八女市、太宰府市、糸島市などゆかりの地があまたあり、卑弥呼の火祭り、花の邪馬台国まつりなど地域振興のイベントが開催されております。
 古代史のロマンを語るとき、もう一つ忘れてならないのは磐井の乱です。五二七年、朝鮮半島南部へ出兵しようとした大和政権に背き、九州北部の有力者筑紫磐井は九州の豪族とともに磐井の乱を率いた反乱者として古事記や日本書紀に記されています。しかし、視点を変えて見ると、磐井の乱は日本初の中央集権政府による地方自治への介入とも読み取れます。それから千五百年の時を経て、中央集権型の国家システムが制度疲労を起こす中、地方から国の形を変えようと、福岡県議会を初めとする地方議員、九州内の首長、国会議員、財界有力者が会員となり九州自立の会が設立されたことに因縁めいたものを感じます。
 そこで知事に質問です。現在、福岡県では世界文化遺産登録が期待される宗像・沖ノ島と関連遺産群を中心に、歴史、文化の観光ブランド化が進められていると認識しておりますが、世界遺産登録の暁には、福岡県内津々浦々に沖ノ島効果を波及させるべく、邪馬台国や磐井といった福岡ゆかりの古代史、文化を掘り起こしてはいかがでしょうか。観光振興だけでなく、自分たちのルーツを見直すことは、県民の郷土愛を育むことにも通ずると思います。知事の見解をぜひお聞かせください。
 以上、知事の前向きな答弁を期待して質問を終わります。(拍手)

◯副議長(原竹 岩海君) 小川知事。
*知事答弁

◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 県産食材と日本酒などの加工品のコラボレーションについてでございます。県産の農林水産物と加工品を一体的にPR、販売をいたしますことは、消費者の認知度を高め、販売量や販売ルートをふやす上で有効な取り組みであるというふうに考えております。このため県では、議員にも御紹介をいただきましたけれども、県産食材を使った料理と県産のお酒、八女茶を提供する、ふくさけ祭りや大晩さん会を開催をしてきているところであります。これらの参加者からは、県内にはおいしい物、おいしいお酒がいっぱいあるんだということが改めてわかった、そういった感想が寄せられております。また、県産農林水産物とこれらを使った料理、それに加工品を一堂に集めまして、ことしの十月には九州うまいもの大食堂、十一月には農林水産まつりをそれぞれ天神中央公園で開催をしたところであります。さらに、昨年度から、首都圏などを中心に事業展開をされております外食産業と連携をいたしまして、県産の農林水産物を使った料理を提供してもらう福岡フェア、これを開催をしてきているところであります。これらの業者さんからも、農産物や肉類、魚介類、加工品を組み合わせた我々地域の特色あふれる提案というものが求められているところでございます。このため、そういったニーズに沿った提案を一生懸命考え、提案を行い、和食レストランやホテル等におきまして、県産の食材とあわせて日本酒、からしたかな、めんたいこ、しょうゆなど加工品も一緒に一括して取引をされているところであります。今後とも、こうした県産品の一体的なPRと販売促進活動を積極的に進めてまいります。
 次に、生物食品研究所の機能強化についてお尋ねがございました。本県におきましては、食品、バイオ関連の中小企業に対するその技術の高度化、また新製品の開発を支援するために、平成七年四月でございますが、工業技術センター材料開発研究所と化学繊維研究所食品課、これらを統合いたしまして、生物食品研究所を設立をいたしました。この生物食品研究所におきましては、これまで食品、バイオ関連企業を対象にいたしまして、その新製品の開発のための共同研究、技術課題を解決するための個別の指導、食品素材の機能性に関するデータの集積と提供、そして最新の技術に関するセミナーの開催などに取り組んできたところであります。企業との共同研究につきましては、例えば、福岡県の酒造組合と開発をいたしました酵母を使った福岡オリジナルソフト清酒、また農業総合試験場と開発をいたしましたニンジンの臭みを抑えたジュース、これらが商品化されております。
 また近年、健康、安全、安心志向の高まりから、食品分野におきましては機能性食品や高齢者向けの食品の需要が非常に増大いたしております。消費者ニーズは大きく変化をいたしております。これらを踏まえまして、食品企業がこういった動きに対応していくための高付加価値の商品の開発を迅速に行うことができるよう、昨年の十一月、生物食品研究所内にふくおか食品開発支援センターを開設をいたしました。センターでは、商品の開発の企画から加工、評価までを一貫して御支援を申し上げるため、商品企画のアドバイスを行う食品開発プロモーターを配置をいたしますとともに、企業が開発に利用できる加工機器、分析機器をセンター内に整備をしているところであります。開設からおよそ一年がたちましたけれども、福岡県産のブルーベリー等のセミドライフルーツの蜂蜜漬け、ブロッコリーを使用したクッキーなど九つの商品化が実現いたしております。
 これからも市場動向や企業ニーズに応じまして、ふくおか食品開発支援センターの整備充実を図るとともに、県内の食品系の学科を有する大学、県の農林業総合試験場を初め試験研究機関との連携をさらに強化をいたしまして、県産農林水産物を活用した中小企業の食品開発を支援してまいります。
 次に、ブランディング戦略についてお尋ねがございました。ブランディング戦略の意義は、単に地域資源の情報発信にとどまらず、地域が持つ魅力を認識してもらうことによりまして、地域への信頼、共感を高めていくことにある、このように理解をいたしております。そういう意味では、議員のおっしゃったとおりと思っております。福岡県は、個性の異なる三つの海、多様な里山、山地など豊かな自然環境はもとよりといたしまして、八女茶、あまおうなどの競争力のある農林水産物に加え、世界にも発信力のあります豚骨ラーメンなど個性的な食にも恵まれております。また、日本の近代化を支えてきました歴史、高度な物づくりの技術など多様な魅力があります。それらの魅力を知り、見て、感じて、あるいは味わっていただけるように、イチジクのとよみつひめ、ミカンの北原早生、豊前海一粒かきなど農林水産物のブランド化、またよかもん・よかとこキャンペーンなど、我が福岡県が持っております魅力の発信に努めてきたところであります。また、こうした新しい魅力、ブランドをもっともっとふやしていくために、明治日本の産業革命遺産のユネスコ世界遺産への登録、また種がほとんどない柿の秋王など開発をし、そのブランド化にも取り組んできているわけであります。新しくブランド化をしている商品をふやしているわけであります。資産もふやして、観光資源もふやしているわけであります。
 今後、ラグビーのワールドカップ二〇一九、また東京オリンピック・パラリンピック大会が控えておりまして、本県の魅力を内外に発信する絶好の機会となります。このため、引き続き本県が持っております多様な魅力を高めながら、その魅力をいつ、誰に向かって、どのように伝えるか、これを頭に置きまして、関係機関、専門家の意見、他の地域の取り組み状況やその効果というものも踏まえて、今後の我が県のブランド戦略のあり方について検討していきたいと考えております。
 次に、邪馬台国、卑弥呼を生かした観光振興についてお尋ねがございました。福岡県は古来から、アジアとの交流を背景にいたしまして、国内でもいち早く発展をしてまいりました。朝倉市を初め久留米市からみやま市に至る筑後平野一帯は、議員も触れられましたが、邪馬台国北部九州説の有力地の一つとして知られているわけであります。このほかにも、国内最大級の鏡が出土いたしました糸島市の平原遺跡、金印で有名な奴国の中心地と言われる春日市の須玖岡本遺跡、大和朝廷と戦った、さっきの中央集権、中央国家の地方に対する介入とおっしゃいましたけれども、大和朝廷と戦った磐井の墓であります八女市の岩戸山古墳、日本遺産となりました西の都大宰府など、弥生時代以降の国家成立の過程を示す大変貴重な史跡が豊富にございます。さらに、京築地域を初め県内各地に神話を演じる神楽というものが数多く現存いたしております。このようにいろんな史跡、観光資源、枚挙にいとまないところであります。加えて、「神宿る島」宗像・沖ノ島とその関連遺産群が平成二十九年にユネスコの世界遺産に登録されれば、それに向けて最大限今、努力をしているわけでございますが、登録をされれば、世界から大きな注目が集まり、これらの遺産群と、先ほど述べました古代ロマンあふれる県内の歴史、文化、これらをつなぐことによりまして、観光面でも本県の魅力を大いに高めることができると考えております。このため、今後、市町村、観光協会と協力し、古代の歴史や文化にまつわる資源の掘り起こしを行うとともに、歴史、観光マーケティングの専門家の意見も聞きながら、県内各地への誘客、周遊につなげるための方策、取り組みについて検討を進めてまいります。

平成27年度9月議会 自民党県議団代表質問

録画中継にて知事答弁を含め視聴する事が可能です
⇒板橋聡の議会質問録画中継

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質問要旨
一、知事の政治姿勢について
 1.本県の総合戦略計画の策定状況
 2.政府機関や企業の本社機能の本県誘致など
一、新社会推進部の組織改編について
一、乳幼児医療費支給制度の拡充について
一、耕作放棄地対策について
一、「全国豊かな海づくり大会」の開催について
一、教育問題について
 1.学力向上対策など
一、その他県政一般について
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◯十八番(板橋 聡君)登壇 皆さん、おはようございます。自民党県議団の板橋聡であります。この九月定例県議会で代表質問をする機会を与えられましたことを光栄に思っております。県議団会長を初め、御配慮いただいた議員各位に心から感謝するところであります。
 さて、九州では三十六年ぶりに阿蘇山が噴火し、関東、東北では五十年ぶりと言われる大変な豪雨により鬼怒川が氾濫するなど、各地で被害を出しているようです。被災された方々に心からお見舞いを申し上げる次第であります。
 暗いニュースに包まれがちな中、明るい話題もございます。私どもの福岡では、地元球団のソフトバンクホークスが、パ・リーグ史上最速となる九月十七日に二年連続優勝を決め、地元ファンは日本シリーズ連覇に向け応援に一層熱がこもってくるところです。
 また、イングランドで開催中のラグビーワールドカップにおいては、五郎丸選手を初めとする福岡ゆかりの選手たちが、日本代表チームの躍進に貢献しています。特に、宗像サニックスブルース所属のヘスケス選手が、南アフリカ戦で決めた逆転トライは、日本のみならず世界中のラグビーファンを熱狂させたことでしょう。ラグビーファンを公言される知事は、寝不足の日々が続いているとお察ししますが、私どももスポーツが与えてくれる活力を背に、福岡県勢の振興と発展に努めていきたいものです。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 さて、昨今都道府県、市町村を問わず、全国の自治体が人口減少問題に真摯に取り組み、地方創生の戦略策定に汗を流しているようです。本県においても同様であり、近く福岡県版の地方創生総合戦略が発表されるはずであり、その内容に大いに期待し、かつ関心を抱いているところであります。
 そこで、まず総合戦略計画の策定についてであります。本県の地方創生総合戦略については、現在のところ、本年六月に魅力ある雇用の場をつくるなど、四つの基本目標を設定した基本フレーム策定にとどまっているようですが、市町村の戦略策定への連携、支援の観点からも、誰もが早期に策定すべきと考えているところです。計画の基本に、地域の振興と発展のためには、いわば一丁目一番地の方策と言うべき雇用の場づくりを据えていること自体は評価するとして、課題は、それを実現するための、いわば実践論であります。
 そこで質問です。私どもが長年にわたり制定を促してきた福岡県中小企業振興条例案が今議会に提案され、この条例を雇用の場づくりの柱に据えるとされているようですが、既に、中小企業振興条例は、多くの他県で制定を見ているところであります。他県の例を見てもわかるように、この条例制定だけで簡単に雇用の場が広がり、雇用拡大に役立っていくとは到底思われません。雇用の場づくりにどのように生かしていくのか、そのため、一見他県とは変わらないような本県条例には、他県には見られぬ、いわば隠し味的なものが織り込まれているのか、具体的にお示し願います。
 次に、計画づくりについては、県下一律、どこの地域を見ても同じという、いわば金太郎あめのような創生計画にならないように心がけていただかなければなりません。それぞれの地域の現状分析を徹底させ、地域事情に即した地域の特色を生かした創生計画を策定すべきであります。例えば、私たちでつくる九州の自立を考える会が行った政策提言では、スポーツによる地域振興を柱の一つに挙げています。これまでにラグビーワールドカップ二〇一九の試合会場を本県誘致したほか、今後、ラグビーワールドカップや二〇二〇東京オリンピック・パラリンピックのキャンプ地誘致に全力で取り組むこととしているところでもあります。また、福岡ソフトバンクホークスファーム球場も、来年県南筑後で開業予定であります。
 そこで質問です。このようなスポーツ振興は、地域創生と地方活性化につなげていく重要な方策と考えられるところです。この点についても見解をお示しいただくとともに、きょうまでにまとまっている計画の概要と、今後の策定スケジュールについて、具体的に伺います。
 現在、県では人口ビジョンも策定しており、これは地方創生総合戦略と一体となり人口減少社会の諸課題に対処するためのものと理解します。冒頭に述べたとおり、総合戦略は四つの基本目標を設定しており、その下に具体的な政策パッケージがひもついていますが、その多くは雇用問題、景気対策、子育て支援、周産期医療、人材育成、地域振興など、従前から存在する施策です。総合戦略策定に当たり、さらに踏み込んだ施策の遂行をお願いすると同時に、人口減少対策については、まず、若者が結婚したい、家庭を持とうという意識づけが非常に重要だと考えます。日本創成会議も指摘しているように、人口減少の大きな課題は、非婚化、晩婚化であり、未婚率が上昇して、家庭を持たない人がふえてしまえば、多くの施策が絵に描いた餅になってしまいます。
 そこで質問です。待ったなしの人口減少問題に対し、総合戦略が単に既存政策の並べかえにならないよう、教育庁と綿密な連携をとり、若者が家庭を持ちたいと自然と希望できるような、保護者や地域を巻き込んだ意識啓発の新たな施策をもっと組み込むべきと考えますが、知事の所見を御披瀝ください。
 次に、政府関係機関の地方移転についてであります。地方創生の一環として国が検討している政府関係機関の地方移転について、本県は国立産業技術研究所の特定部門を初め五つの機関の県内誘致を内閣府に提案しているようですが、本県が提案している政府機関には、教育研究の一機関を除き、ある種の偏りが見られ、前知事時代からの政策残滓とも言うべきものが感じられるところです。
 そこで質問です。このように、いわば経済産業行政に特化した機関の誘致では、たとえ実現したとしても、果たして地方創生にかなった政策果実が期待できるのでしょうか。いささか疑問を感じるところです。知事の見解をお示しください。
 ところで、この政府機関の地方分散は、政府が地方振興を打ち上げるたびに、いつも提唱されているような気がします。また、ほとんど実現していないと聞いているところでもあります。かつて福岡県は、当時の石炭鉱害事業団本部組織の福岡誘致を唱えたと聞いています。この石炭鉱害事業団は、今日の石油天然ガス・金属鉱物資源機構の前身組織の一つに当たるところのようです。
 そこで質問です。今回の五つの機関について改めてお聞きしますが、仮に実現した場合、どのような県勢振興、あるいは地域発展が図られると模索されているのか、その誘致実現のための具体的方策とあわせてお示し願います。
 次に、本社機能の移転を促進する施策の充実について質問します。本年六月、地方再生法が改正され、東京二十三区から本社機能を移転する企業に対する税制の優遇措置が創設されています。このような中、本県への本社機能誘致を促進するためには、本県独自の税制優遇措置などの支援制度を早急に整備する必要が、もろちんあると考えますが、知事はどのような抱負をお持ちなのか、所見を披瀝願います。
 さて、地方創生、地方振興のいずれを図るにも、その基盤となるのは、本県の財政力であります。そこで次に、本県の強い財政づくり、とりわけ財政改革プランの取り組みについて、改めてただします。
 我が自民党県議団が、さきの六月県議会の代表質問において、財政改革推進プランを今後どのように充実させるのかただしたところ、知事は、まずは現在のプランの目標達成に全力で取り組むとともに、さらなる財政健全化に向けた方策についても検討していくと、その旨答弁されたところであります。現在のプランの目標は、平成二十六年度から二十八年度までの三年間を改革期間とし、通常債残高を改革期間終了までに五百五十億円程度縮減と、財政調整基金、減債基金、公共施設整備基金の、いわゆる三基金のいずれの取り崩しにも依存しない予算編成と財政運営という二つであり、既に改革期間の三年目に入った今日、その目標の達成に向けた財政運営が進められているものと認識しています。プラン最終年の平成二十八年度当初予算において、県民との約束をたがえることなく、プランの目標を達成し、財政の健全化が前進することを期待しております。しかしながら、今や一般会計予算の二倍に当たる三兆四千億円を超える県債残高を抱えていることを考えれば、このたびの財政改革プランが終了する平成二十九年度以降も、引き続き具体的な財政健全化目標を立て、その目標達成に向け、県庁一丸となって取り組む必要があることは当然です。
 政府は、去る六月三十日、経済財政運営と改革の基本方針二〇一五、いわゆる骨太の方針を閣議決定しました。その中で、経済再生なくして財政健全化なしを基本方針とした、今後五年間を対象とする経済・財政再生計画が示され、二〇二〇年度に国、地方をあわせたプライマリーバランス、要は基礎的財政収支を黒字化するという具体的な財政健全化目標が掲げられています。言うまでもなく、この基礎的財政収支とは、必要な政策的経費を新たな借金に頼らずに、その年度の税収などで賄えているかどうかを示す指標でありますが、近年の我が国のこの数値は大幅な赤字となっており、黒字化を図るということは、到底容易なことではありません。この黒字化を財政健全化の目標にするということは、子や孫の世代に負担を先送りすることなく、一千兆円を超える我が国の債務残高の累増を何とか抑制したいという強い意欲のあらわれであると考えます。
 そこで知事に三点お尋ねします。本県における平成二十九年度以降の新たな財政健全化目標については、三兆四千億円を超える県債残高を抱えている財政状況を踏まえれば、新たな借金に頼らずに財政運営を行うことを目指すべきであり、その点において、国が目標とする基礎的財政収支の黒字化を、本県においても新たな財政改革目標とし、早期に実現を図るべきであります。
 そこで、現在の本県のプライマリーバランスの状況について克明に説明を求めるとともに、新たな財政健全化目標に関する現時点における知事の考えについてお尋ねします。
 また、この際ですから、県債残高において、臨時財政対策債の占める割合について説明を求めます。通常債の発行が抑えられているため膨大に膨らんでいますが、これは全国いずれも同じ傾向にあるのか説明を求めます。
 さらに、財政当局から平成二十六年度決算見込みの概要について公表されました。今後、本議会に決算議案が上程された後、決算特別委員会でも議論されることとなると思いますが、二十六年度決算にはどのような特徴があるのか、プランの目標の達成状況も含めて、知事にあわせてお尋ねします。
 次に、新社会推進部の組織改編についてお尋ねします。この問題に関しましても、我が会派は、前知事時代から何度もただしてきたところであります。小川知事は、六月定例会における我が会派の代表質問に対する答弁で、部制条例の改正議案を十二月議会で提案すると見解を示されました。平成二十八年度には、県庁の組織が、県民の皆さんにとってわかりやすいものとなることを大いに期待しているところであります。
 そこで改めて、まず原点に戻り、知事にお伺いしておきます。四年半前、小川知事が初めて福岡県知事に就任され、県の組織機構について説明を受けられたとき、新社会推進部なる部の名称について、どのような感想をお持ちだったでしょうか。改めて当時の率直なお気持ちをお聞かせください。
 さて、新しいコンセプトが人づくりであることは、六月議会の知事答弁で明らかになりました。離合集散される局や課、所管業務の構成などについても、少しずつ形が示されているようです。そこで気になっているのが、男女共同参画推進課であります。安倍内閣は、女性の活躍推進を内閣の最重要課題の一つとして進めています。女性の活躍は、当事者である女性だけでなく、日本社会のあり方を変えるものでもあります。女性の力の発揮は、企業活動、行政、地域社会などの現場に多様な視点や創意工夫をもたらすとともに、社会のさまざまな課題の解決を主導する人材の層を厚くし、女性のみならず、全ての人にとって暮らしやすい社会づくりにつながるという認識のもと、本年六月二十六日には、安倍総理を本部長とする、すべての女性が輝く社会づくり本部において、女性活躍加速のための重点方針二〇一五が決定されたところであります。こうした国の本気の姿勢に呼応するように、幾つかの自治体では、これまでのしゃちこばった表現とも言うべき男女共同参画行政を推進する組織を見直し、女性の活躍推進を中心に据えた機構改革に着手するところが出てきているやに聞いております。例えば、北九州市は、既に女性の輝く社会推進室を設置しており、その出先として、女性活躍推進センターなるワンストップ支援窓口をAIMビル内に開設する方向で、ハローワークや県の関係部局とも協議中であると聞くところです。
 片や、本県の男女共同参画推進課は、現在検討されている新社会推進部の機構見直し作業の中で、主管課である社会活動推進課とともに、そのまま新しい部に組織させるやに仄聞しています。去る八月二十八日に成立した女性活躍推進法も、恐らくこの男女課が所管することになるのではないかと思われますが、今回の機構改革において、男女共同参画推進課については、何か見直しが行われることになるのでしょうか。現行の男女課は、参画推進係と女性支援係の二係体制で、課長を含め十二名の職員ということで、本庁の課としてはかなり小さな世帯の組織になっております。新しい男女課は、本県における女性の活躍推進の司令塔になっていただくべきだと考えます。その意味で、今の二係体制で大丈夫なのか、いささか心もとなく感じます。もちろん、今後どのような業務を担わせるのかによって、課の陣容も変わってくると思います。
 そこで小川知事の考えをお伺いします。新たな男女共同参画推進課は、どのような機能、業務を所管することになるのかお答えください。また、仮に、女性の活躍関係業務も所管するのであれば、この際課の名称も、先ほど指摘しましたように、しゃちこばった、率直に申し上げて、既に手あかにまみれた感がある男女共同参画推進課から、新たな業務にふさわしいものに変えることを提案します。知事の考えをお聞かせ願います。
 思えば戦後、男女平等、男女同権から始まり、女性の地位向上、そして、たどり着いた男女共同参画社会の推進と実現ですが、もっとソフトな、いわばふだん着を着たやわらかくて、当たり前といったイメージのネーミングが求められていると言えます。
 この項の最後に、青少年アンビシャス推進室についてお伺いします。かつて我が会派が県下での読書運動の一斉展開を提案したのに対し、前知事が、この奇策とも言うべきアンビシャス運動やアンビシャス広場を突然打ち出したという経緯があります。そのことについての言及は避けますが、今回の機構改革により、アンビシャス運動を推進するためにつくった組織を廃止するのであれば、運動そのものも見直す絶好のチャンスではないかと思われます。
 そこで知事に質問です。聞くところによると、今やアンビシャス広場事業は、十数年前に前知事が始めた県単独事業のほかに、文科省の補助事業を活用した広場事業、また類似事業としての教育庁の社会教育課が実施している放課後教室事業などが、まさに入り乱れ、非常にわかりにくくなっていると言われています。今回の機構改革に合わせ、この各種の広場事業についても整理されてはいかがでしょうか。時限事業として開始した県単のアンビシャス広場事業の思い切った廃止、転換も含め、知事の明確な答弁を求めます。
 次に、乳幼児医療費支給制度の拡充についてただします。この問題について、我が会派は、昨年の十二月定例会以降毎議会代表質問でただしてきました。小川知事の答弁内容も回を追うごとに具体性が増し、我が会派の政策提案が着実に姿、形となり、近い将来県民福祉の向上につながることに大きな手応えを感じているところであります。
 さて、八月の厚生労働環境委員会において、執行部から新たな乳幼児医療費支給制度案の内容が報告されました。六月議会における秋田政審会長の代表質問に対する知事答弁どおり、入、通院ともに小学六年生まで対象を引き上げるなど、制度設計が明らかになりました。そこで気がかりなことは、実施時期であります。
 知事にお尋ねします。これまでに明らかにされたところでは、平成二十八年十月実施予定とされていました。これから各市町村と協議を行う時間が必要であることは十二分に理解するところではありますが、そのことを差し引いても、県、市町村とともに、来年度の当初予算に新たな制度に伴う必要となる予算を積算し、計上する時間があるのではないかと考えます。とすれば、四月の年度当初から実施が可能ではないでしょうか。なぜ十月開始なのか、その理由についてお聞きいたします。
 次に、今回引き上げられることになった通院の自己負担額についてであります。三歳未満の完全無料化はそのまま継続されました。しかしながら、三歳以上については、これまでどおり児童手当準拠による所得制限のもとに、就学前までの子供は月六百円から八百円に引き上げ、小学生は新たに月千二百円と設定されているようです。ほぼ十年前と聞いていますが、当時、この乳幼児医療費支給制度で、三歳未満児の自己負担無料化の導入など大幅な制度見直しが検討された際、当時、医師出身の副知事が、少子化対策と銘打つ以上、所得制限を導入するのはおかしいと論陣を展開されたと聞いています。確かに少子化を社会全体の問題として捉え、政策を講じる上では、経済的弱者の救済という色彩が強まる公的扶助という手法によるのは適当でない、あくまで普遍的給付である社会手当の手法によるべきであると考えることは、まさに正論だと判断するところです。しかしながら、そのためには十分な財源を必要とするところから、平成二十年度に所得制限が導入されたのは、そうした事情によるものでしょう。ただし、今回就学前児童を持つ児童手当支給対象家庭では、月二百円とはいえ、負担が増大します。
 そこで質問です。子育て支援を拡大しながら、一部であっても負担額を引き上げることについて、知事はどう考えているのか、見解をお聞かせください。
 さて、乳幼児医療に対する我が会派のかねてからの主張は、住んでいる都道府県や市町村によって制度内容に格差が生じるのは適切でない、国が責任を持って全国一律に実施すべきであると主張してまいりました。福岡県だけでなく、全国知事会などにおいても同様の制度要望を毎年行っていることも承知しております。国は過去、保険診療に係る自己負担を三割から二割に引き下げるまでの見直しは行ったものの、その後は全くナシのつぶてであり、社会保障と税の一体改革に伴い、消費税率は引き上げられましたが、各県が単独事業として実施してきた乳幼児医療費に関しては、地方交付税の基準財政需要額への算入すら行われていないと聞いております。また、乳幼児医療費支給を実施した市町村に対しては、国の国民健康保険国庫負担金が減額されると仄聞していますが、いかがでしょう。これでは、今後も財政力格差が乳幼児医療の格差に直結することは避けられません。
 そこで質問です。一体なぜ、国はこのように乳幼児医療費の公費負担について冷淡なのでしょうか。そのよって来る原因を、知事はどのように把握されているのか、県としてこれまで国にどのように働きかけられてきたのか、見解をお示しください。
 我が会派としては、せめて県内においては、全ての市町村が、少なくとも今回の県の見直し案の水準まで制度拡充をしていただきたいと願うものであります。新制度導入に向け、現在、市町村との協議を行っていると伺っていますが、各市町村の受けとめ方はいかがでしょうか、お答え願います。
 次に、耕作放棄地対策についてお尋ねします。我が国の食料自給率は三九%まで減少しており、主要先進国の中で最も低い水準となっているのは周知の事実であります。今後、国際的な食料事情が一層不安定化することが予測されている中で、優良農地の確保、つまり生産基盤の整備と、その有効活用を進めることが喫緊の課題であります。しかしながら、優良農地は減少傾向にあり、その理由として耕作放棄によるものが過半数を占めています。全国の耕作放棄地面積は、昭和六十年まではおよそ十三万ヘクタールで横ばい状態だったようですが、平成二年以降増加に転じ、平成二十二年には滋賀県の面積に匹敵する三十九・六万ヘクタール、本県では、ほぼ行橋市の面積と同じ七千百八十九ヘクタールと聞いているところです。私の地元みやま市においても、県や国の増加率より高い水準で耕作放棄地が増加しており、現在二百六十七ヘクタールと、五年前に比べて八%も増加し、この増加率は、県や国が二から三%にとどまっている中では高い増加率になっていて、非常に憂慮しているところであります。
 耕作放棄地は、病害虫や鳥獣被害の発生、雑草の繁茂、用排水施設の管理への支障といった周辺地域の営農環境への悪い影響を及ぼします。さらに、土砂やごみの無断投棄、火災発生の原因となるなど、地域住民の生活環境へも悪い影響を及ぼすおそれがあります。また、中山間地域など上流地域で発生した耕作放棄地は、下流地域の国土保全機能を低下させることも危惧されます。そして、一度耕作をやめて数年が経過すれば、農地は原形を失うほどに荒れてしまうため、耕作を再開するには大変な労力と予算が必要となります。ますます耕作放棄地が広がってしまうという負の連鎖に陥ってしまいます。
 先人たちが営々と守り、そして育んできた農地は、我々にとって欠かすことのできない食料を供給してきました。また、美しい農村の原風景は日本の文化の源でもあります。つまり、農地を私たちの共有の財産として次の世代にしっかりと継承していくことこそ、我々の重要な使命であります。私は、こうした現状を踏まえますと、耕作放棄地の解消と発生防止のためには、優良農地を確保するというハード的な施策と、耕作放棄地を解消していくというソフト的な施策を両輪でしっかり取り組まないと、いつまでたっても現状を打破することは困難な状況にあると考えます。本県は、生産基盤の整備もかなり進んでいるやに聞いていますが、農地を維持するにはさまざまな用排水路やため池などの基盤が必要です。そういった基盤を維持していく予算をしっかり確保していくことも非常に重要なことであります。
 ところで、国は来年度の税制改革に向け、農地の利用集積を進めるために、耕作放棄地の課税強化を打ち出してきましたが、果たして、そういった小手先だけの措置で耕作放棄地が解消されるのか、いささか疑問の念を抱くところではあります。
 そこで知事の所見を問います。農地は一度荒れると、除草や整地に人手やコストがかかり、農業を再開するのも容易ではありません。また景観上も多くの問題を生じさせることから、全国各地でさまざまなアイデアで耕作放棄されて荒れ果てた土地を農地に戻そうという試みがなされているようです。知事も御承知のとおり、人口減少社会の抑止がマスコミや全国の自治体で声高にうたわれています。耕作放棄対策は、減少する農家対策にもなるでしょう。こうした各県の取り組みを参考にして、本県でも耕作放棄対策のソフト的な取り組みを検討されてはいかがでしょうか。知事の誠意ある前向きな答弁を求めます。
 次に、水産業振興に大きくつながると期待されています、全国豊かな海づくり大会の本県開催についてお尋ねします。ことし二月の我が会派の代表質問を契機として、本年三月、平成二十九年度の第三十七回全国豊かな海づくり大会が福岡県で開催されることが決定しています。その後六月議会でも、我が会派議員が、本県開催を受け、その取り組みについてただしたところ、知事から、今後、県議会や水産関係団体の御意見を伺いながら、この福岡県にふさわしい大会となるよう、しっかり準備し、取り組んでいきたいと、大会開催に向けて、その抱負と決意が示されたところでもあります。
 こうした流れの中で、去る九月十一日には、知事、県議会議長、そして農林水産、商工、観光、交通などの幅広い関係団体で構成される第三十七回全国豊かな海づくり大会福岡県実行委員会が開催され、この中で、本県での大会開催意義や基本理念、開催地など、大会の大枠を定めた基本構想が決定され、開催地については、式典行事の会場が宗像ユリックスに、放流行事の会場が同じく宗像市の鐘崎漁港に決定したと聞いています。会場となる宗像市の鐘崎地区は、海女発祥の地とも言われ、また、本県を代表する漁船漁業の盛んな地域であり、まことに会場にふさわしい地域とされているようです。また、海とのかかわりの点では、時あたかも、さきに国の文化審議会でユネスコの世界文化遺産推薦候補に決定した「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群がある地域でもあり、何か因縁めいたものを感じるところであります。
 ところで、過去に開催されました、これまでの海づくり大会を見てみますと、言うまでもなく、各県それぞれの特色を生かした大会となっているようです。一昨年の熊本大会では水俣湾の環境復元をアピールし、また昨年の海のない奈良大会では、奈良県南部地域の森林資源や河川環境の重要性に光を当て、山で生まれて育てられた清らかな河川の水が豊かな海を育てるという、そのメカニズムを示すことが大きな眼目となっていたと聞いています。もとより奈良県には海はありませんが、言うまでもなく、この大会は豊かな海づくりをコンセプトとしており、海のあるなしは問われないこととなっています。奈良県大会は、実にそのコンセプトにふさわしい、奈良県らしい大会となったと聞き及んでおります。
 そこで質問です。福岡大会においても当然のことですが、福岡県らしさというものを打ち出した大会にしなければならないと考えますが、その点をどのように考えておられるのでしょうか、知事の見解を求めます。
 また、大会の運営上、全国から来賓の方々が出席される式典会場、放流会場は、これまでの例から見ても一カ所にならざるを得ないと思いますが、皆さん御承知のように、本県は三面を海で囲まれた大変恵まれた県であります。会場の鐘崎地区が面した筑前海のほかに、例えば、私の地元には、全国一の産出額を誇るノリ養殖を初めとし豊穣の海とたたえられる有明海があります。また豊前海もあります。さらには内水面もあります。大会を開催するに当たっては、この効果を広く全県に波及させるべきであると考えます。
 そこで知事に御提案ですが、例えば、一例を挙げさせていただくならば、例年天皇、皇后両陛下出席のもと行われるメーン行事の放流会場の式典進行に合わせ、有明海、豊前海、そして内水面においても、地元を中心に同時進行で放流行事を行うようなことも一考ではないでしょうか。大会の意義を全県に伝えるものになると考えるところです。イベントは、たとえ大がかりなものであっても、ややもすると、開催地だけしか盛り上がらないものになってしまう傾向にあります。そうしたことを避ける意味からも、この点について、知事の抱負をお伺いします。
 次に、教育問題についてお聞きします。
 まず一点目として、新たな学習指導要領のあり方についてです。現在、国の中央教育審議会においては、学習指導要領の改訂に向けた基本的な方向性が検討されていると知るところです。そして、この新たな学習指導要領は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される平成三十二年から約十年間の教育目標や指導すべき内容を示すものであり、まさに初等、中等教育の今後のあり方を方向づける指針となるものと判断しています。
 東京オリンピック・パラリンピック後の我が国は、恐らく現在とは比較にならないほどグローバル化が進展し、急速な情報化や技術革新などにより、将来の変化を予測することが困難な時代になるものと思われます。このような時代にあっては、児童生徒にみずからの人生を切り開いていこうとする意欲と生涯を生き抜く力を身につけさせることが必要であり、学校教育の役割は、今以上に重要になってくると考えます。特に、選挙権年齢が引き下げられ、成人年齢の引き下げも本格的に議論される中、名実ともに大人になるための準備期間となる高校段階での教育のあり方は、その後の人生に大きな影響を与えるものであります。
 先日示された中教審の取りまとめ素案によると、これからの時代に求められる資質、能力について、国家社会の形成者として、知識や思考力などを基盤に選択、判断し、課題を解決するために必要な力を育む必要があるとされております。また、グローバル化する社会の中で日本人としての美徳やよさを備えつつ、グローバルな視点で活躍するために必要な資質、能力の育成が求められるとし、日本のこととグローバルなことの双方を相互的に捉えながら、社会の中でみずから問題を発見し、解決していくことができるよう、日本と世界の歴史の展開を広い視野から考える力を身につける必要があるとされているなど、新たな時代にふさわしい次期学習指導要領のあり方を示しているとして、各方面から評価されているようです。
 しかし、こうした学習指導要領改訂をめぐる状況の中で、高等学校における地理歴史科の新たな必履修科目として、世界史と日本史を融合し、近現代史を中心に学ぶ歴史総合を設置するとされていることには疑問を抱かざるを得ません。真にグローバル人材たり得るには、我が国の伝統や文化に対する深い理解に基づく日本人としてのアイデンティティーが基盤となることは言うまでもなく、そうした自覚と態度を養うためには、我が国の歴史を通史として体系的に学習すべきであり、近現代史のみでは不十分であると考えます。例えば、我が国の伝統文化についてですが、その多くは中世、室町時代までに形成され、その後の歴史とともに発展、定着、または変容を遂げてきたものであり、伝統文化に対する深い理解のためには、近現代におけるあり方のみならず、それぞれの時代背景とともに考察する必要があることは、あらゆる方面から指摘されていることであります。したがって、歴史は近現代史を学ばせて済むことではありません。日本通史として学習させるべきであります。
 そこで教育長にただします。新たな科目である歴史総合の設置について、どう評価されるのかお答えください。
 また、公民科の新たな必履修科目として設置が予定されている公共については、具体性がつかみにくいとして、学校現場に懸念の声が多いとも伝えられています。今、文科省はマスコミを通じて、高校生の政治活動を学校外に限定して容認する方針を明らかにし、生徒の政治活動を厳しく禁じた四十六年前の通知を見直す方針を伝えているようですが、こうした方針も含んだ公共科目の創設となるのでしょうか。私どもとしては、十八歳選挙を過大視しているような気がしてなりません。いかがでしょうか。
 教育長にお尋ねします。公共とは一体どのような内容か、また公共科目の設置に至った経緯についても、あわせてお答えください。
 次に、本県の児童生徒の学力向上施策についてです。平成二十七年度の全国学力・学習状況調査の結果が、このほど公表されました。県教育委員会のこれまでの見通しとその説明に反して、全ての教科区分で全国平均を上回るという目標は、今回もまた小学校、中学校、いずれについても達成できていないようです。まことに遺憾、残念なことであります。県立高校生徒の文武両道の活躍、また全国からも注目される大学進学の輝かしい実績を見れば、決して本県における教育が他県に比べて課題を抱え、劣っていると悲観する状況にはないと指摘する声もありますが、そのような甘い見方や判断で済まされることではありません。学力向上に向けては、本県の義務教育には幾多の課題が残され、子供たちの学力を伸ばすためには、県教育委員会と学校現場は全力で学力向上に取り組まなければいけないのであります。
 一方、報道によりますと、地域間格差は少し改善されているとのことでありました。このことは、まずは県全体で全国平均に並ぶという、はたから見れば、本当にささやかとしか思えない目標ではありますが、わずかであっても一歩近づいたと言えるものではあります。したがって、この目標をいち早く達成し、県民の信頼と安心感を取り戻すことが、まずもって必要であります。県教育委員会、市町村教育委員会、そして学校現場が総力を挙げて取り組んでもらわなければいけないのであります。そして目標達成に向けて、今まさに正念場を迎えているのではないでしょうか。そこで、なぜ目標に届かないのか、本県には何が足りないのか、また、これまで県教育委員会が学力向上に向けて講じてきたさまざまな施策が、果たして有効であったのかどうか、いま一度真摯に総括すべきと考えるところであります。
 そこで、次の点について具体的に教育長の見解を求めます。まず、目標を達成できなかったという今回の結果とその要因について、教育長はどう総括、分析されているのか。
 次に、学力向上に向けたこれまでの諸施策がもたらした成果と課題をどう認識されているのかをお答えください。
 また、本県の児童生徒の学力向上に向けては、中長期的な視点に基づく取り組みと、すぐにでも実行すべき取り組みの双方が必要であると考えます。県教育委員会としては、今後、それぞれどのように取り組んでいかれるのか、明確にお示しいただきたい。
 いずれにしましても、この本県の児童生徒の学力に改善が見られない原因の一端は、学力向上県民運動を教育力向上県民運動などという違う概念にすりかえて、県民の目を糊塗しようとしたことにもあるという見解を、私ども自民党県議団は抱いているところであります。それだけに、答弁については総括、分析、認識も含め、具体的にお願い申し上げまして、自民党県議団の代表質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

◯議長(井上 忠敏君) 小川知事。
*知事答弁

◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 まず初めに、中小企業振興条例についてでございます。中小企業の振興を図るためには、中小企業の成長、発展段階に応じて、的確な支援を行うことが何よりも重要でございます。このため、本条例案におきましてはアンケート調査、ヒアリング調査により把握をいたしました県内中小企業の課題、そしてニーズを踏まえ、企業の創業段階から経営基盤の強化、さらには新たな事業展開といった中小企業の成長段階に応じて施策を効果的に講ずることといたしております。また、小規模企業につきましては、提供する商品やサービスが、その地域の消費に依存しているため、事業の持続的な発展を図る観点から、域外への販路開拓など、それらにつきまして事業計画の策定、生産性の向上にかかわる支援施策を講ずることといたしております。
 さらに、これらの施策の推進に当たっては、県内四カ所の中小企業振興事務所を核に、地域ごとに支援体制を整備し、県、中小企業支援団体、金融機関、市町村など関係機関が緊密に連携をし、地域の力を結集してこれを行うことといたしております。
 また、条例の実効性を確保するため、おおむね三年を期間とする基本計画を策定し、毎年県内中小企業の動向や施策の実施状況を検証し、これを公表することといたします。このように、個々の中小企業の成長段階に応じた施策を講じていくこと、小規模企業の事業の持続的な発展を図る施策を講じていくこと、そして施策の推進に当たっては、地域ごとに関係機関が緊密に連携して支援することなど、これらが本県条例の特徴であると、このように考えております。ぜひ御賛同いただき、この条例に基づき、今後、中小企業者一社一社に対し、それぞれの実態を踏まえ、よりきめ細かく総合的に支援することによりまして、我が福岡県の中小企業の事業の継続、成長発展、そして雇用の拡大を図ってまいります。
 次に、スポーツの振興による地方創生と地方活性化についてお尋ねがございました。ラグビーのワールドカップ、そして東京オリンピック・パラリンピックのキャンプが県内で開催をされることは、県民の皆様が世界のトップアスリートのプレーを直接見たり、選手と交流したりする機会となります。特に、お子さんたちにとりましては、スポーツへの夢や目標を持つことにつながるなど、スポーツの振興を図る上で大変意義があります。キャンプ地として決定されれば、まず本県はもとより、その自治体の内外における知名度が向上し、キャンプ終了後も観光振興など、さまざまな形で地域の活性化に寄与するものと考えています。
 また先週、工事の進捗状況が報じられておりましたけれども、ホークスファーム本拠地が、来年の三月、筑後市に開業する予定でございます。これによって、県南地域においても身近にプロの選手に接することができるようになり、スポーツへの関心が高まることが期待されます。さらに、県営筑後広域公園にも隣接しておりますことから、この地がスポーツの拠点として発展することも期待されます。さらに、この地域には自然、歴史、文化、産業、食、そういった魅力がたくさんありますことから、試合観戦や練習の応援に訪れられる方々にそれらを楽しんでいただけるよう、筑後七国ということで観光協会、商工会議所などが中心となりまして、県や市町村も助言を行いながら、広域的な観光振興に向けた取り組みを、今進められておるところであります。
 このようにスポーツの振興は、心身の健康や青少年の健全育成のほか、地域の活性化にも資するため、県では、現在策定中の地方創生総合戦略におきましても、その重要な切り口の一つとして、これを盛り込むことといたしているところでございます。
 次に、総合戦略の概要と策定スケジュールについてでございます。当面、人口が減少することが避けられない中で、活力ある地域社会を維持していくためには、若者が地域で職を得て、県外に転出することなく、生まれ育った地域で活躍し、大都市圏からも安心して戻ってくることができるようにすることが何よりも重要でございます。その上で、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえ、将来的に人口減少に歯どめをかけ、誰もが生涯住みなれたところで安心して暮らしていける、そういった地域をつくっていく必要がございます。こうした観点から、県の総合戦略におきましては、今まで二〇六〇年までの将来展望を踏まえた人口ビジョン、それから雇用、結婚・出産・子育て、人材育成、地域づくり、この四つの基本目標とこれを進めるための具体的な施策、そして県内十五の広域地域振興圏ございますが、その振興圏ごとの人口構造、人口動態、産業構造に関する分析結果、それらにつきまして外部有識者の御意見や市町村の考え方をお聞きしながら、その概略を取りまとめたところでございます。今後、さらに検討を進め、施策の数値目標と十五圏域ごとの施策の方向性などを盛り込んだ福岡県人口ビジョン・総合戦略の素案を、本議会中に所管の常任委員会に報告をさせていただき、御意見をいただきたいと考えております。その上で十二月議会に議案として提出をさせていただきたいと、このように考えております。
 次に、若者の結婚、家族形成のための意識づけでございます。未婚、晩婚化の流れを変えていくためには、若者に結婚したい、家庭を持ちたい、そう思ってもらえるような機運を、社会全体で高めていくことが重要でございます。本県では、毎年十一月をふくおか・みんなで家族月間といたしまして、県民お一人お一人が結婚や家族、子育てに関心を持っていただけるよう、県内各地でキャンペーンを実施いたしております。今年度は、結婚、子育ての楽しさやすばらしさというものを体験できる、ラブフク、ハッピーの福とかけておりますけれども、ラブフクハッピー家族フォーラム、これを開催をいたします。また、こうした取り組みとあわせ、新たに大学生を含めた独身男女に対しまして、結婚のすばらしさ、仕事と家庭を両立する生活というものを具体的にイメージしてもらうライフデザインセミナー、これを大学や企業等において七十回実施することといたしております。現在、高等学校におきましては、主に家庭科の必修科目におきまして、男女が協力して家庭を築き、生活を営むことの重要性、子供を産み育てることの意義等を学ぶ授業を実施しております。
 今後は、今まで以上に、若者に家族形成に対するポジティブな意識を持ってもらうために、まず教育現場と連携をいたしまして、映像、リーフレット等を活用しながら、結婚、子育ての楽しさ、家族づくりの大切さというものを、それぞれみずから考えていただくライフプラン教育の充実に取り組んでまいります。また、家族月間を初めさまざまな機会を捉えまして、家庭、地域全体を巻き込んでの意識の醸成を進めてまいります。御指摘をいただきました、こうした取り組みをしっかり総合戦略に盛り込みまして、若者の結婚、家族形成に対する意識の醸成の強化を図ってまいります。
 政府関係機関の地方移転についてでございます。本県は、例えば水素エネルギーの分野におきまして、水素材料先端科学研究センターなど三つの研究センターを擁し、世界最先端の研究開発を行っております九州大学、それに世界最高水準の設備を備えた水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)を有しているところであります。また、自動車、ロボット、環境といった先端産業の集積も着実に進んでまいっております。こうした本県の強みであります研究開発、試験機能、そして先端産業の集積、それに加えまして、移転される政府関係機関、これらが一体となって活動を行うことによりまして、当該分野における、この日本の国の研究開発や産業化というものをより一層進展させることができると考え、今回の提案にかかわる機関を選定したものでございます。また本県にとりましても、県の将来を支える成長産業の育成につながるものと考えております。
 移転が実現した場合の県勢振興、地域振興、それと移転実現のための施策についてお尋ねでございます。今回、当県から誘致を提案をいたしました政府関係機関には、本県の有する研究開発、試験機能、先端産業の集積を生かすことができる三つの研究機関のほか、環境国際協力分野における本県の豊富な実績を生かすことができます国際環境研修を行う環境調査研究所、障害種別ごとの専門教員を擁し、特別支援教育に関する豊富な実践的な研究実績を有しておられます福岡教育大学との連携を図ることができる国立特別支援教育総合研究所といった機関が含まれております。こうした政府関係機関の移転が実現した場合には、先ほどお答えしましたとおり、県経済を支える新たな成長産業創出のきっかけになりますほか、政府関係機関それ自身の職員の移住に加え、海外を含む研修生の拡大による交流人口の増加にもつながるものと考えております。これまで申し上げました本県の強みに加え、地震を初めとする大規模災害リスクの少なさ、空港、港湾、新幹線といった発達した交通インフラ、豊富な人材と充実した都市機能といった地域の総合力を関係市と一体となって、あらゆる機会を通じ国のほうに対してアピールをし、その移転実現に向けしっかり働きかけを行ってまいります。
 次に、本県への本社機能の誘致についてでございます。本県に企業経営の統括や企画、研究開発等の経営の根幹にかかわる、いわゆる本社機能を集積していくことは、本県の産業競争力の強化、高度な人材の雇用の創出につながるものと考えております。県では、これまで本県の災害リスクの低さや充実した交通インフラ、豊富な人材などの立地環境を立地セミナー等の場でPRするなど、本社機能の誘致に、これまで取り組んでまいりました。その結果、生命保険会社の総務、人事業務の一部移転、自動車メーカーの設計開発部門の設置などが実現したところでございます。
 このような中、本社機能の地方移転を促進する観点から、地域再生法と租税特別措置法が改正をされました。これによりまして、自治体が作成した地域再生計画を国が承認した場合には、移転企業の投資に対する特別償却、また新たな雇用者数に応じた税額控除、これが適用されることになりました。さらには、地方自治体が地方税の軽減措置を行った場合の減収補填制度も創設をされたところでございます。このため県では、現在この地域再生計画に記載する移転促進区域、誘致の取り組みについて検討を今進め、国との協議を行っているところでございます。また、八月末に国の減収補填制度の概要というものが明らかになりました。それを踏まえまして、事業税や不動産取得税にかかわる県独自の軽減措置につきましても検討を進めているところでございます。こうした優遇措置を活用しながら、本県への本社機能の誘致に積極的に取り組んでまいります。
 本県の基礎的財政収支の状況についてでございます。基礎的財政収支は、御指摘のとおり、政策的経費を新たな借金に頼らず、その年度の税収等で賄えているかどうかを示すものでございます。本県の状況でございますが、平成二十七年度当初予算では百九十一億円の赤字でございます。この赤字幅でございますけれども、主に県税の増収によりまして、五年連続で縮小してきております。二十七年度は二十六年度の三百七十七億円から百八十六億円の赤字が改善したところであります。引き続き、税源の涵養を図ってまいりたいと考えております。
 次に、基礎的財政収支の黒字化を財政改革の目標にすることについての私の考えでございます。基礎的財政収支の黒字化、これは現在の行政サービスにかかわる費用は、将来の世代に先送りすることなく現在の税収等で賄うという、いわば世代間の公平を図るものでございます。また、財政の中長期的な持続可能性の回復を図るものでございます。そういったことから重要であると、このように認識をいたしております。引き続き、現在の財政改革推進プランの目標達成に全力で取り組んでまいりますとともに、さらなる財政健全化に向け、御指摘の点も十分踏まえて、新たな目標について検討をしてまいります。
 県債残高に占める臨時財政対策債の割合についてお尋ねがございました。我が福岡県の割合は、発行当初の平成十三年度では一%でございました。しかしながら、リーマンショック後、国税が大幅な減収となったこともございまして、多額の臨時財政対策債の発行を余儀なくされ、二十三年度には、これが二五%となりました。その後、二十四年度二八%、二十五年度三一%、二十六年度で三四%となっておりまして、その割合は年々高まってきております。これを全国と比較いたしますと、各都道府県合計の全国の割合でございますが、平成十三年度一%、二十三年度二四%、二十四年度二八%、直近でデータがとれます二十五年度というのが三一%となっておりまして、その割合は、我が福岡県と同様の状況となってございます。
 平成二十六年度の決算についてでございます。歳入につきましては、堅調な法人二税、地方消費税率の引き上げなどによりまして県税収入が増加する一方で、それに伴い地方交付税、臨時財政対策債が減少をいたしました。また国の補助金、交付金を最大限活用いたしまして、通常債の発行額を極力抑制をいたしました。歳出につきましては、消費税率の引き上げに伴う景気の腰折れを回避するために、景気回復と雇用の確保に取り組む一方、人件費、公債費、社会保障関係費が増加する中で、財政改革推進プランに基づき、歳出抑制にも努めたわけでございます。この結果、実質収支が三十九年連続の黒字となるとともに、平成二十六年度末の財政調整等三基金は、五年連続で増加をし、プラン計画額を五十七億円上回る四百六十七億円を確保しました。また、二十六年度末の通常債残高の前年度末からの減少額は、過去最大の四百二億円でございます。これは、二十四年度末残高に比べ、残高を七百二十七億円圧縮するものでございまして、五百五十億円圧縮という現在の財政改革プランの目標を前倒しで達成することができました。
 新社会推進部の名称についてでございます。この部は、各分野で行政とNPOなど多様な主体との協働を進め、県民の意識啓発、県民運動を通じた仕組みづくりに取り組む部といたしまして設置されたものと承知をいたしております。このような設置目的を踏まえ、新社会推進部という名称になったものと認識をいたしておりますが、お尋ねにありました、所管事項の説明を受けたとき、私は、新社会という概念が捉えづらいと、そういう印象を持ちました。現在、新社会推進部の見直しの検討を行っているところでございますが、この部の名称につきましては、新しい部が担う役割を、わかりやすくあらわすことを基本にしたいと考えております。
 男女共同参画推進課が担う機能、業務、その名称についてでございます。女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、いわゆる女性活躍推進法が成立をいたしまして、女性が働く環境の整備や管理職として活躍する女性リーダーの育成、企業に対する情報提供や助言など、活躍を望んでおられる女性の支援に向けた、さらなる取り組みが求められております。このため、男女共同参画推進課が今後担うべき役割や機能の充実について検討をいたしているところでございます。
 また、女性の活躍を一層推進していくためには、その根幹となります意識改革、DV防止対策といった困難な立場にある女性の支援を初め、男女がその個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の実現というものが重要でございまして、それに向けた取り組みも強力に進めていかなければなりません。したがいまして、この課の名称につきましては、こうした点を踏まえて検討していく必要があるというふうに考えております。
 今後のアンビシャス広場事業についてでございます。県におきましては、放課後における児童の活動を支援する事業として、アンビシャス広場事業と放課後学習活動支援事業を展開しているところであります。広場事業は、児童が放課後を安全、安心に過ごし、多様な体験活動ができる子供の居場所を提供するものでございます。一方、放課後学習活動支援事業は、学力向上を目的に各教科の補充学習を行うものでございます。
 広場事業につきましては、平成十三年度から各地域における放課後の居場所づくりを、県単独で進めてまいりました。平成十九年度からは、福岡県の取り組みを参考にして、国が創設をいたしました放課後子供教室の制度、この制度を活用しながら、市町村が主体となって放課後居場所づくりを進めているところでございます。いずれの広場も、地域ぐるみで子供を育てる拠点として、地域の中で定着をしてきているわけであります。しかしながら、市町村が主体となった広場につきましては、安定した運営が進む一方で、ボランティアを主体とした県単独で開設してきた広場の中には、担い手が不足するなど、その運営が厳しい広場も出てまいっております。また、国におきましては、今後全ての就学児童が放課後等を安全、安心に過ごし、多様な体験活動を行うことができるよう総合的な放課後対策に取り組むことといたしております。こうした状況を踏まえまして、市町村や広場運営に携わっておられる方々の御意見をよくお聞きし、調整を図りながら、放課後における児童の体験活動や学習活動がより充実したものとなるよう検討を進めてまいります。
 次に、乳幼児医療費支給制度についてお尋ねがございました。まず、その改正時期でございます。この制度は、県内の全ての市町村で、子供に対する一定水準の医療費助成が実施されるよう、市町村に対し補助を行うものでございます。市町村が県制度の改正を踏まえた見直しを行う場合、必要な予算の計上に加えまして、住民及び医療機関への周知、電算システムの改修並びに医療証の発給などを行う必要がございます。このような手続に要する期間、これを考慮いたしまして、制度改正の実施時期を十月としたものでございます。
 乳幼児医療費支給制度の自己負担額の設定についてでございます。本制度におきましては、制度の安定的運営及び受益と負担の公平性を図る観点から、一定の自己負担を設けているところでございます。対象年齢を小学六年生まで拡大することは、一方で県及び市町村に大きな財政負担を生じることになります。この制度を将来にわたって持続可能なものにするため、今回、他県と比較して半額程度になっております通院の自己負担額を引き上げることとしたものでございます。なお、今回の改正により、就学前の児童については負担がふえることにはなりますけれども、出生から小学校卒業までの、この全期間を通じた累計を見ますと大幅な負担減となり、子育て家庭の経済的負担を軽減させることになると、このように考えております。
 乳幼児医療公費負担に対する国の考え方についてお尋ねがございました。国は、医療費については、受診者に一定の自己負担を求めることが原則であり、乳幼児医療費については厳しい財政状況の中、自己負担のさらなる軽減というものは、医療提供体制の確保や他の少子化関連施策との均衡、バランスなどを勘案すると課題が多いと、このようにしております。また国では、乳幼児医療費助成により窓口負担の軽減を行うことで、医療機関の受診回数がふえ、医療費の増大につながると、このようにしております。こうしたことから、窓口負担の軽減を行っていない市町村との間で不均衡をもたらすという理由で、国民健康保険の国庫負担金の減額調整措置というものを講じておるわけであります。県、そして全国知事会では、少子化対策の観点から、この乳幼児医療費助成制度が、全ての自治体で地方単独事業として実施されている実態、これを踏まえ、国に対し助成制度の創設、国民健康保険の国庫負担金の減額調整措置の廃止等について提言、要望を行ってきたところでございます。こうした中、ことし九月でございますけれども、厚生労働省において、子どもの医療制度の在り方等に関する検討会というのが設置をされました。国庫負担金の減額調整措置等についての検討が開始されたところでございます。県といたしましては、こうした国の動きも見きわめながら、乳幼児医療費助成にかかわる制度の創設、国保の国庫負担金減額調整措置の廃止等につきまして、引き続き国に働きかけてまいります。
 次に、乳幼児医療費支給制度改正にかかわる市町村との協議状況についてでございます。今回の改正は、市長会、町村会からの助成対象拡大の要望も踏まえて実施するものでございます。市町村に対する具体的な改正案の詳細や今後のスケジュールの説明に当たっては、六月のこの定例会の終了後から八月にかけまして、首長の直接訪問や、九月には担当課長説明会、その開催も行ったところでございます。大多数の市町村におきましては、今回の改正案の大きな柱でございます対象年齢の拡大及び自己負担の見直しに対する理解は深まってきていると、このように思っております。来年十月の実施を目指し、引き続き丁寧な説明を行い、理解を得てまいります。
 次に、耕作放棄地再生への取り組みについてでございます。耕作放棄地は、中山間地域の傾斜地や不整形な農地で多く発生をしており、農地の有効利用や洪水防止、そういった多面的機能発揮の観点から、その再生に努めていく必要があると考えております。県では、市町村や農業委員会との連携を図りながら、毎年耕作放棄地の発生状況、再生利用の可否など、その実態を把握をしておりまして、平成二十六年の耕作放棄地面積は四千五百二十八ヘクタールで、このうち農地への再生が可能なものは、約半数の二千二百四十二ヘクタールとなっております。この再生可能な耕作放棄地につきましては、各市町村の農業委員会が、近隣の農家を対象に耕作者を募っておるところであります。また、県では、市町村と連携をいたしまして、耕作放棄地の再生に取り組む耕作者に対し、その土地条件に適した作物の選定や栽培指導を行っているところであります。さらに、関係機関と福岡県耕作放棄地対策協議会、これを立ち上げ、雑草や雑木の除去、整地などの再生を行う活動を支援をしているところであります。
 これらの取り組みによりまして、営農を再開した耕作放棄地は、過去五年間の平均で約百ヘクタールとなっておりますけれども、一方、この間も新たに発生した耕作放棄地もありますことから、耕作放棄地の面積、全体はほぼ横ばいの状況で推移をいたしております。この面積の耕地面積に占める割合は五・六%と全国平均を下回っており、九州でも六番目で低い水準となっております。しかしながら、いまだに耕作放棄地が残っております。県といたしましては、今後より広く耕作者を募り、その確保を図るなど、他県の取り組み事例も参考にしながら、さらなる再生利用を進めてまいります。
 次に、全国豊かな海づくり大会を福岡県らしい大会にすることについてでございます。今月十一日、県議会や農林水産団体など幅広い関係団体で構成をいたしております福岡県実行委員会を開催いたしまして、その委員会におきまして、大会の開催意義、基本理念などを盛り込んだ基本構想が決定をされたところであります。この基本構想におきましては、特色ある水産業など多様な福岡県の魅力の発信を初め、大会の基本となる方針を掲げているところでございます。本県の特色の一つに、議員も御指摘がありましたけれども、対馬暖流の影響を受ける外海性の筑前海、日本一の干満の差のある広大な干潟を持つ有明海、穏やかな内海の豊前海、この三つの海と、筑後川、矢部川、そういった内水面があることが挙げられます。この各水域におきましては、それぞれ特徴を生かした多種多様な漁業が営まれておりまして、天然トラフグ、マダイ、養殖ノリなど、全国に誇れる多くの水産物があるわけでございます。また、本県は古くから大陸との国際交流の窓口として発展をしてきたという特色がございます。特に、古代からの交流の象徴であり、海や漁業とも深いかかわり合いを持っております「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群は、大会が開催をされます平成二十九年度のユネスコ世界文化遺産への登録というものを、我々は今目指しているところでございます。県といたしましては、こうした本県の特色ある漁業、水産物やすぐれた伝統文化などさまざまな魅力というものをアピールし、この大会が福岡県らしいものとなるようしっかり準備をし、開催をさせていただきます。
 県を挙げた大会とするための取り組みについてでございます。この大会の目的は、水産資源の保護、管理、海、河川、ひいては水源地域の環境保全などを進めることで、広く福岡県全体の水産業と、それが営まれております各地域の振興発展を図るものでございます。このため、この大会を契機に、本県のさまざまな魅力について県の内外の方々の関心を高めていくことといたしております。加えて、県といたしましては県議会、水産団体を初め関係団体の御意見を伺いながら、御質問にありましたとおり、開催場所である筑前海だけではなく、有明海、豊前海、内水面におきましても、地元を中心に放流を行うなど県内各地でそれぞれの特色を生かした福岡県らしい行事、これを展開することといたしておりまして、大会の効果が県全体に波及するように取り組んでまいります。

◯議長(井上 忠敏君) 城戸教育長。
*教育長答弁

◯教育長(城戸 秀明君)登壇 まず、新たな科目、歴史総合についてでございます。この新たな歴史科目につきましては、世界史のみを必履修科目としてきた高校の地理歴史科を見直し、日本の動向を世界の歴史と関連づけて捉え、現代的な諸課題を歴史的に考察させることを目的として設置されるものでございます。現在、本県では四割以上の生徒が、高校において日本史を学習することなく卒業している状況であり、今回の見直しにより、全ての高校生が、中学校での歴史教育の上に我が国の伝統文化と現在に至る歴史を学習するようになることは、グローバル社会において主体的に生きる国民を育成する観点から望ましい方向性であると考えております。
 新たな科目、公共についてでございます。この新科目の設置は、これからの時代に求められる資質として、権利や自由とともに義務や責任をしっかりと認識し、選挙や社会保障、地域貢献など公共的な事柄に、みずから参画しようとする意欲や態度を育成することが重要との考えから検討されたものでございます。その内容として、社会的、職業的な自立に向けて必要な力を育むキャリア教育の推進とともに、政治的中立を厳正に確保しつつ、現実の政治課題や政策等を教材に取り入れた主権者教育の充実が図られるものと考えております。
 次に、全国学力・学習状況調査の目標を達成できなかった結果と原因についてでございます。まず、本年度も目標を達成できなかったという結果については、極めて残念であり、本県教育に責任を負う者として大変重く受けとめております。今回の結果の要因については、現在詳細な分析を行っているところですが、学力調査と同時に行われるアンケート調査から、現時点では、例えば全職員による組織的な取り組みをよく行った学校や、授業において考えを深める話し合い活動等をよく行った学校が全国と比べて少ないこと、またメールやインターネットを一日に二時間以上使用している児童生徒が全国と比べて多いことなどが明らかになっております。これらのことから、学力向上に向けて組織的に協働する教員の意識の面、基礎、基本を徹底しつつ、深い学びを引き出す教員の指導力の面、家庭の経済的な状況など児童生徒を取り巻く環境の面のそれぞれにおいて改善すべき課題があると認識しております。特に、中学校については、全国と比べて学力の低位層の割合や、学習規律が確保できていない学校の割合が高くなっており、学校の組織的取り組みや授業方法の改善などが小学校に比べておくれているのではないかと考えております。
 学力向上に向けたこれまでの施策の成果と課題についてでございます。まず成果としては、小学校の全国との差が改善傾向にあること、また地区間の差が全教科区分において縮小していることが挙げられます。これは、全国調査や診断テスト等により学力の実態を把握して、教育指導の改善に生かす検証、改善サイクルの確立が進んできたことによるものと考えます。さらに、筑豊地区においては、小中学校の全ての教科区分で、昨年度よりも全国との差が縮小いたしました。これは、学力向上支援チームの派遣や非常勤講師の重点的配置などの施策を生かした、各教育委員会と学校の取り組みの成果があらわれたものと考えています。
 一方、現行施策の課題については、現在、市町村や校長会に緊急アンケートを実施するなど、現場の意見を聞きつつ検証を進めているところです。現時点では、まず小学校においてはこれまでの取り組みを一層徹底していくことが重要であり、特に読解力と基礎的な計算能力の定着指導を強化する必要があると考えております。中学校においては、全国との差がやや拡大しており、例えば南筑後地区ではここ数年、小学校は全国をおおむね上回るものの中学校は下回っているなどの状況も見られます。その要因として、例えば中学校では県で作成した教材集が授業で積極的に活用されていないこと、あるいは生徒指導等の問題から学力向上の取り組みに専念できない中学校が少なくないことなどの課題もあると考えております。
 学力向上に向けた今後の取り組みについてでございます。まず、中長期的には日常の学習指導、すなわち授業の改善と補充学習の充実が基本であります。その中で、基礎、基本の徹底と課題の発見、解決に向けて、主体的、協働的に学ぶ、いわゆるアクティブラーニングの実践等両立する教員の指導力の向上に取り組んでまいります。また、各学校において教員が授業や教材研究、研修などに一層専念しやすい学校運営体制を構築していく必要があると考えております。短期的な取り組みとしては、学力調査の結果や、これを踏まえた目標と今後の方策を各学校が速やかに保護者や地域に説明し、協力を求める取り組みを全県的に徹底いたします。また、その取り組みの一環として、携帯電話、スマートフォンの使用のルールづくり等が、市町村や学校、PTAなどで一層進められるよう関係者に要請してまいります。次に、各学校の学力向上担当教員による実践交流会を通じた教員の意識改革を推進します。さらに、新たな県独自の学力調査を活用したきめ細かな指導を全県的に充実するとともに、課題のある学校の学校運営や授業改善に対する指導主事の指導、助言を充実強化してまいります。

平成27年6月議会一般質問「景気回復の地域格差と地域の人材多様性確保について」

録画中継にて知事答弁を含め視聴する事が可能です
板橋聡の議会質問録画中継

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質問要旨 一、景気回復の地域格差と地域の人材多様性確保について
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◯十八番(板橋 聡君)登壇 皆さん、こんにちは。自民党県議団の板橋聡です。二期目を迎えました小川知事に対する一般質問のトップバッターを務めさせていただきます。常日ごろから御指導をいただいております先輩諸氏、同僚議員の皆様の御配慮に感謝申し上げて、始めさせていただきます。
 四年前、私が初めて一般質問の舞台に立たせていただいた際、小川知事より、県内の格差を何としてでも解消し、地域の特色を生かしてバランスある発展を目指す旨、力強いお言葉をいただきました。あれから四年の時が流れ、国政においては政権与党がかわり、経済政策も緩やかなインフレを目指すよう方針転換が行われ、それに伴い為替相場、株価初めとする経済環境が激変した中、今回は景気回復の地域格差と地域の人材多様性確保について質問をさせていただきます。
 まず、景気回復の地域格差についてです。経団連が六月十九日に発表した二〇一五年春闘の月例賃金引き上げに関する最終集計では、大手企業の賃上げ額は八千二百三十五円となり、十七年ぶりに八千円を超え、賃上げ率は二年連続して二%を上回りました。直近の景気動向指数は前月比一・九ポイント上昇し一一一・一となり、内閣府は基調判断を引き続き改善を示していると発表。また、民間企業の設備投資増により二〇一五年一─三月期のGDP二次速報値は前期比年率三・九%増で、一次速報値から大幅改善をしております。このように、多くの景気指標は経済状況の改善を示し、消費税率アップによる足踏みがあったものの、アベノミクスと呼ばれる経済政策は着実に実績を残していると言えます。
 しかしながら、私の地元のみやま市初め市井の声に耳を傾けると、そこまで景気のよい話が聞こえてこないのも現実です。知事も同様に、六月議会の説明要旨や我が会派の代表質問に対する答弁など、アベノミクスの効果による県内経済の見通しについて事あるごとに、県経済は持ち直してきている、その回復を確固たるものにするとした上で、県内各地でそれを実感できるようにすると発言をされています。
 そこで知事に質問です。知事が景気回復を県内各地で実感できるようにするというのは、裏を返せば県内でもまだ景気回復を実感できない地域があるという意味だと理解します。景気回復に関する県内地域格差について知事の所見をお聞かせください。
 当初、景気回復は、東京を初めとする大都市圏が起爆剤となり、徐々に地方へ波及していき、最終的に県下隅々で実感することができるものと思っておりました。つまり、都市部と地方には景気回復の時間のずれ、すなわちタイムラグが存在するため、このタイムラグの期間を乗り切れば、まず都市部に訪れた景気回復の波が地方に押し寄せるのではと考えておりました。しかし、景気指標と言われる業況判断DIや有効求人倍率、完全失業率など主要な数値を過去二十年ほどさかのぼって調べてみると、東京、福岡、全国平均は全てほぼ同じタイミングで上昇したり下降したり回復をしております。つまり、リーマンショックがあれば同時に全て下降し、政権交代すれば同時に上昇し、消費税が上がれば同時に下降しており、そこにタイムラグは存在しません。存在するのはタイムラグではなく、地域による上昇または下降する振れ幅の違いでした。つまり、東京は回復するときは大きく上昇する、福岡は小さく上昇する、下がるときには同時に下がり始めてほぼ同じタイミングで底を打つ。今のところ福岡県内各地の詳細なデータは存在しませんが、県内でも都市部と地方で同様の傾向があることは想像にかたくありません。
 そこで知事に質問です。景気回復を県内各地で実感できるようにするとは、すなわち景気回復の振れ幅が小さい地方においてこれを押し上げることにほかならず、景気回復のピークを迎える前にこれに対する具体的かつ効果的な施策を速やかに打っていくことこそが景気回復の地域格差是正につながると認識しますが、知事の御所見を披瀝ください。
 さて、景気回復の振れ幅は、地域によって格差が存在するということについて質問しましたが、その際、大きな問題となるのが賃金格差です。アベノミクスの第二の矢と呼ばれた財政出動などをきっかけに、人手不足の声が聞かれるのが土木職です。この求人賃金の東京と福岡の差額を、アベノミクス前後という観点で政権交代前の二〇一二年十二月と二〇一五年直近を比較します。そうすると、最高賃金における東京と福岡の差は二〇一二年十二月に五・六万円だったものが、直近では七・七万円に広がり、最低賃金においても二・三万円から四万円に広がっています。もちろん、福岡でも賃金は上がっているものの、上げ幅が小さいため東京との差がむしろ広がる結果になっており、これは福岡県内においても同様の傾向、すなわち景気回復に伴い都市部と地方の賃金格差は広がっていると考えられます。そうすると、四年前の私の一般質問でも同様の指摘をしておりますが、給与がよく、人材の流動性もあり、景況感もいい都市部に新規学卒者を含む求職者は流れることになり、これは地方創生議論の肝である人口の一極集中をさらに加速させる懸念すらあります。また同様に、福岡県内各地には、地域の特色に根差した技術力を武器として活躍するローカルな物づくり企業が多数存在します。例えば、筑豊地域では、炭鉱産業の二次産業として技術を磨いた鉄工会社などが、自動車産業を初めとする新しい分野へ続々と乗り込んでいます。また私が住む有明海周辺では、ノリ養殖の最盛期に、不眠不休で行われるノリの生産、加工を支える技術を持ち、二十四時間対応の保守体制を整えた機械メーカーが複数存在します。これら地域密着の物づくり企業が今、口をそろえて技術者の確保が大変難しいと言っております。景気回復や賃金の地域格差が原因で地方から技術人材が流出し、前述したような地域に根差した物づくり企業が存亡の危機に立たされるのは、雇用問題はもちろん、地域が人材の多様性を失い、そこに生まれ育つ青少年にとって身近な目標となる社会人の種類が減ることは、地域の柔軟性や活力を失うことにつながります。
 そこで知事に質問です。四年前も指摘しておりましたが、給与格差が景気が回復傾向のために引き続き拡大する中、地方では人材、特に技術系の人材確保が難しくなっております。雇用面について、地域における人材多様性の重要性と、その確保のためにどのような対策が必要か、知事の所見をお聞かせください。
 最後に、中小企業振興条例について質問します。知事は、地域経済を支える中小企業を総合的に支援するために、中小企業振興条例制定に向け準備を進めているとおっしゃっております。我が党の代表質問において、これまで九十二社の経営者に対し本庁職員が直接ヒアリングを実施したり、現在千二百社を対象にアンケート調査中とのお答えをいただきました。そこで私は、ひそかに危惧していることがあります。経済産業省出身の知事だけに、物づくり系企業に偏ったヒアリングやアンケートにならないだろうかと。例えば、先ほどからお話ししているように、景気回復の幅が小さい地方において、公共事業は景況感に大変大きなウエートを占めます。その点で、公共事業を担う企業の意見や地域ごとの特徴もしっかり反映させるなど、都市部だけでなく、地方の景気回復に対しても実効性のある条例を目指していただきたいが、知事の御所見を御披露ください。
 以上、四年前の初質問で取り上げた県内地域格差を主眼に置いて質問をいたしました。知事の選挙のスローガンどおり、四年前よりさらに前進した答弁を期待して、質問を終わります。(拍手)

◯議長(井上 忠敏君) 小川知事。
*知事答弁

◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 まず初めに、景気回復の地域格差と、それに対する対策でございます。福岡県の経済は、生産、消費が堅調に推移をいたしておりまして、雇用情勢も有効求人倍率が過去最高の水準でこのところ推移するなど、全体としては着実に持ち直しをしてきております。これを企業ごとに見てみますと、輸出が好調な自動車、産業用ロボット、また外国人の観光客の増加により売り上げが伸びておりますホテル、百貨店などを中心に、業績が回復しているという声が聞かれます。その一方で、食料品加工、サービスなど内需型の中小企業を中心に原材料の高騰、あるいは人件費の増加が収益を圧迫している、そういった声も聞かれるところでございます。業種や規模にかかわりなく、この今持ち直してきております景気回復を県内に広げていくためには、企業の生産や設備投資が活発化をいたしまして売り上げ、収益が増大し、それが雇用の拡大、賃金の上昇につながっていき、そのことがさらなる個人消費の拡大と生産拡大を引き起こす、そういった経済の好循環を実現していくことが必要であると考えております。
 こうした考え方のもとで、二月の補正予算と、それから二十七年度の当初予算によりまして、民間設備投資を刺激するグリーンアジア国際戦略総合特区の推進、物づくり中小企業が行います新製品の開発に対する助成、地域の消費を喚起をいたしますプレミアムつき地域商品券の発行、またよかもん、名産品です、それから、よかとこ、旅行事業でございますが、これらの販売、そして雇用条件や労働環境の改善を後押しをいたします正規雇用促進企業支援センターの開設、賃金改善を図る中小企業への人材派遣、そういったことに取り組んでまいります。また、幅広い産業分野で生産誘発効果が見込まれております公共事業につきましては、補助事業費の減少というものを県の単独事業費で補うとともに、防災、減災の観点から、地域ごとにめり張りをつけてこれを執行することといたしております。そして、今後県経済の動向を見きわめつつ、必要に応じ事業量を確保していきたいと考えております。こうした取り組みを機動的に進めることによりまして、持ち直しをしてきております我が福岡県の経済、その回復を確固たるものにし、県内各地の企業、県民の皆様に景気回復を実感していただけるよう全力を挙げてまいります。
 次に、地域の中小企業の人材確保についてお尋ねがございました。中小企業が求める技術者などが地域から御指摘のような都市圏に流出をし、その企業経営に支障を来すようなことになれば、各地域の特性を生かした形で物づくり企業というのは立地いたしております、その多様性が失われかねません。中小企業が必要な人材を確保していくことは重要な課題であると、このように認識をいたしております。そのため県では、年代別の就職支援センターのホームページ、また合同の会社説明会などによりまして地元中小企業を御紹介をしていくとともに、企業の人事採用担当者を対象といたしまして採用力の向上セミナー、そういったことも実施をいたしまして、中小企業の人材確保、両面から支援に努めているところでございます。今年度は、地元中小企業の魅力をより詳しく紹介をする冊子を作成をいたしまして、県内外の大学等へ配布する予定でございます。また、正規雇用促進企業支援センターを設置いたしまして、労務管理経験がある専門アドバイザーが企業を訪問いたしまして、人材の採用やその定着の支援を図ることといたしております。今後、こうした新たな取り組みも含めまして、中小企業が必要とする技術者など多様な人材の確保をできるだけ支援をしてまいります。
 次に、中小企業振興条例の制定についてお尋ねがございました。この条例の策定に当たって、幅広く中小企業の課題やニーズを把握をしているところでございます。これは、その対象は物づくり企業に限ったものだけではありません。県内七十一カ所の商工会議所、商工会の経営指導員は、御承知のとおり日ごろから地域のサービス業、小売業、建設業などの企業を訪問いたしております。こうした産業の情報も活用してまいりたいと思っております。加えて、現在千二百社に対するアンケート調査を行っており、その内訳を申し上げますと、県内企業の産業構造、これを反映させた形で数を決めております。サービス業が四割、小売が二割、建設、製造、卸、それぞれ一割となるように対象を決めて調査を行っているところでございます。また、これまでのところ九十二社の経営者の方にヒアリングを行っておりますけれども、これまで行った九十二社についてその内訳を申し上げますと、製造業が最も多く五十三社、サービス業が十六社、小売が七社、建設が四社、卸が三社、その他が九社となっております。(発言する者がある)それで、最後まで聞いてください。引き続き、できるだけ、今、これまでのところ九十二社と申し上げた。これから引き続き、できるだけ幅広く経営者の声を聞いていきたいと、このように考えております。今後も、県内各地域の中小企業の課題やニーズの把握に努め、条例に反映させていきたいと、このように考えております。

平成27年2月議会一般質問「中山間地における果樹産地の新規就農者対策」「空き家予備軍対策」

録画中継にて知事答弁を含め視聴する事が可能です
板橋聡の議会質問録画中継

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質問要旨 一、中山間地における果樹産地の新規就農者対策
     一、空き家予備軍対策
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◯議長(加地 邦雄君) 板橋聡君。(拍手)
*板橋議員質問

◯十一番(板橋 聡君)登壇 皆さん、こんにちは。自民党県議団の板橋聡です。
 私は、平成二十三年に初めての当選をさせていただいて以来、藏内会長初め自民党県議団の御指導を仰ぎながら、一般質問十二回、予算及び決算特別委員会にて二十一回質問の場に立たせていただきました。初めての一般質問では、県内地域格差是正について質問を行い、地域それぞれの特性を生かし、一極集中ではなくバランスよく発展することが福岡県の最大の強みになることを知事と確認をさせていただきました。一期四年、締めくくりとなる三十四回目の質問となりますが、この思いは変わっておりません。地域特有の資産をどう活用していくかという視点で、本日は、中山間地における果樹産地の新規就農者対策と空き家予備軍対策の二つについて質問をいたします。
 まず、中山間地における果樹産地の新規就農者対策についてです。みやま市を初め農山村地域では、人口減少対策や定住化対策など地方創生の取り組みが急務であります。その一丁目一番地が地域特有の資産である肥沃な農地を持続させる、つまり主要産業である農業の維持発展を図ることだと私は信じております。昨年の九月議会でも触れましたが、高齢化による農業者の減少が続く中で、継ぐ意思と誇りを持った新規就農者をどう確保するのかが一つの鍵を握ります。県南地域は、みやま、八女、朝倉、うきはなど、ミカン、柿、ブドウ、スモモなど、県内有数の果樹生産が盛んな地域であります。しかしながら、これらの産地は中山間地域でもあり、後継者不足が深刻です。加えて、果樹は苗を植えて収入を得るまでに数年を要するため、栽培を始めたその年に収入が得られる野菜などと比べ、農外からの新規参入が取り組むには厳しい部門であるとの声が多く聞かれます。最近、農業全般では新規就農者がふえてきているような話もありますが、果樹産地においては、果樹や中山間地特有の課題が重くのしかかっております。新たな就農者が低迷すれば、地域特有の資産である果樹産地を維持できるのか心配です。新規就農の育成については、県もさまざまな施策に取り組んでいるのは承知していますが、果樹には特有の課題が存在し、一律の施策ではうまくいかない側面があります。
 そこで知事に質問です。野菜や米麦と比較し、果樹における新たな就農者、農外からなのか、後継者なのかも含め、現状はどのようになっているのかをお示しください。
 また、中山間地の振興、果樹産地の維持という視点を踏まえ、新規就農者の確保をどのように行っていくのか、知事の所見をお聞かせください。
 ところで、知事は、地方創生の取り組みについても、常々、強みを生かすこと、仕組みをつくることが大事と言っておられます。私もその理念には賛同いたします。みやま市の柑橘部会では、十年ほど前から、園地登録制度を設け、糖度の高いえりすぐりのものとレギュラー品を別ブランドとして区別して販売し、ブランドごとに代金を精算する方式を導入しております。本当に品質のよいものは高く売るという園地登録制度の導入により、販売価格も上昇し、親が自信を持って後継者に帰ってこいと言えるようになった、あるいは友達が就農するのを見てUターンもふえてきているとの明るい話も聞きます。
 先ほど触れたように果樹産地特有の課題も山積している中で、みやま市の柑橘部会のリーダーが強い意志を持って進めてきた産地育成の手法は、県内でも一歩進んでいるとの評価をいただいております。このような取り組みこそ、これまでの長きにわたり産地が培ってきた品質の高いものをつくる技術力や、農家が一致団結をする組織力を生かしたものであり、まさしく、知事が申される産地の強みが生きた取り組みだと考えます。ぜひ、この取り組みをさらに磨き上げて、今後の果樹産地育成に応用することを要望いたします。
 中山間地が今後とも果樹産地として振興し続けるためには、産地関係者はもちろん、行政も一丸となり、後継者から見ても魅力のある収益性の高い経営基盤を構築することが産地振興の鍵であります。
 そこで知事に質問です。新規就農者の確保とも密接に関係する果樹産地における収益性向上のための取り組みをどのように進めようとされているのか、お示しをください。
 続きまして、空き家予備軍対策について質問いたします。私が説明するまでもなく、空き家問題は各地で顕在化しております。十二月議会の自民党代表質問においても大きなテーマとして知事の姿勢をただし、その際、知事は、市町村、民間事業者に呼びかけて官民一体となり空き家対策を総合的に推進するための協議会を設立すると答弁しました。
 そこで知事にお尋ねします。スピード感を持って対応すべき空き家対策ですが、現在、協議会設立はどのような状況でしょうか、お示しください。
 空き家問題は、空き家が増加することで地域の活力が低下するなど多くの問題を抱えており、まずは空き家の利活用を促進することが重要です。さらに、空き家の利活用をする際に、清掃、リフォーム、リノベーションを行ったり、賃貸契約や不動産売買、引っ越し作業が発生したり、地域において大きな経済効果が見込めます。まさに、地域の眠れる資産です。
 そこで知事に質問します。空き家の有効活用は地域振興のみならず、経済活性化にはかり知れない可能性を秘めています。廃屋になったり、手の施しようがないほど老朽化する前の空き家の利活用を図るべきでありますが、実態がわからなければ対策の打ちようがありません。まずは利活用が可能で、利活用をすべき空き家の実態把握は行われているのでしょうか。また、空き家は増加傾向の上、その状態も刻々と変化いたします。継続的に空き家の状態を詳細に把握すべきと考えますが、知事の見解をお示しください。
 今回、空き家の詳細な状況把握を要請するのは理由があります。地元の方と、最近ここら辺も空き家がふえてきたねという話をしていたところ、いやいや、実は本当の空き家は少ないんだよと言われたのが、質問趣旨を空き家予備軍対策としたきっかけです。一口に空き家と言っても、皆さんが頭の中に浮かべるものは十人十色ではないでしょうか。賃貸や売却のために空き家状態になっているものや、別荘などの用途で日常的に使用されていないものは別として、その他の空き家と統計上呼ばれるものは次の三つに分かれると考えます。一つ目は、老朽化した空き家、廃屋です。テレビなどで最近よく報道される、倒壊の危険云々とか、更地にすると税金がかかるから壊さないという議論に上がるのがこれです。二つ目は、住む人、利用する人が死亡したりしていなくなった状態の空き家。私なんかは空き家と言えばこれを想像していましたが、これはいざ利活用しようとしても、相続人や関係者が遠方にいたりして行政として利活用を働きかけることに大変困難が伴います。そして三つ目は、これは東京を初めとする都市圏一極集中とも関連いたしますが、子供が独立したり、地元を離れた御家庭で、親御さんが御高齢となって入院や老健施設に入所したために長期不在となっている空き家です。はたから見ると、住む人、利用する人がいないから、賃貸や売却したらどうかと思える物件ですけれども、地元を離れたお子さんが月に一度はお見舞いのために帰省して宿泊するから手放せないとか、所有者は死亡したけれど仏壇があって親族がお盆とか正月に集まるから手放せないとか、もろもろの事情により中途半端な状態で、廃屋状態に一歩一歩近づいている、そんな統計上は空き家と一くくりにされるものを私は空き家予備軍と定義しました。
 そこで知事に質問です。所有者の長期不在で日常的に使用されない空き家予備軍は、所有者や関係者が明確で、事前に積極的な利活用の検討を促すことが可能です。また利活用をためらう理由も把握できれば、例えばお見舞いのための一時的な滞在をどうするかとか、仏壇の取り扱いの対応など、行政としてさらなる対策が可能となります。これら空き家予備軍は一刻一刻と廃屋への道をたどっています。空き家対策の中でも、このような空き家予備軍をきちんと把握し、重点的に利活用を促進することが効率的で効果的と考えますが、知事の所見をお聞かせください。
 知事はお気づきでしょうか、議会棟と行政棟の間に美しい紅白の梅の花が咲いているのを。紅白幕を連想させる梅の花。知事初め私ども議員も、四月に紅白幕に囲まれて大輪の花を咲かせるために必死で奮闘しているところであります。しかしながら、花はお水をやらなければ枯れてしまいます。ぜひ、栄養分たっぷりの知事答弁というお水をお願いして、私の一般質問を終わります。(拍手)

◯議長(加地 邦雄君) 小川知事。
*知事答弁

◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 まず初めに、果樹の新規就農者の現状とその確保についてでございます。平成二十一年度から二十五年度までの五年間、新規就農者は八百十八人いらっしゃいます。そのうち、果樹が百人、米麦とほぼ同数でございますけれども、野菜の四百八十六人に比べますと五分の一程度となってございます。また、果樹の新規就農者のうち、農家の後継者の割合が八四%、野菜の六九%に比べて高く、農外、非農家からの参入が少ない傾向にございます。このように果樹におきましては、野菜に比べて新規就農者や非農家、いわゆる農外者の参入が少ないのは、議員も御指摘がありましたけれども、成木になるまで年数がかかること、また農地の借り入れが長期に及ぶことから、なかなか園地を確保し栽培を始めることが難しい、そういったことがあると考えております。このため、新たに果樹で就農を希望される方々に対しては、相談窓口を設けている市町村と私どもの普及指導センターが連携をいたしまして、収穫が可能で貸し付けを希望される果樹園の紹介というものを進めているところでございます。さらに、果樹は、特に剪定技術がその収量に大きく影響いたしますことから、普及指導センターにおきまして、個別に現地を巡回させていただき、きめ細かな技術指導を実施しているところであります。こうした取り組みによりまして、新規就農者の方を一人でも多く確保し、果樹産地の維持発展につながるよう努めてまいります。
 次に、果樹産地における収益性を高める取り組みについてお尋ねがございました。収益性の高い果樹農業を実現していくためには、付加価値を高め、ブランド化を進めていく取り組みが重要であると考えております。このため県におきましては、まず県独自の品種を開発する、二番目に、品質を高め、安定生産をするための技術指導、あるいは機械、施設の整備を進める、三番目は、消費者の認知度を高め、販売量ないしは販売ルートをふやすための販売促進活動、この三段階あると思っておりますが、それらに取り組んできているところでございます。第一に、県独自の品種でございますけれども、全国的に有名になっておりますあまおう、これに続く品種といたしまして、イチジクのとよみつひめ、種なし甘柿の秋王、ミカンの早味かん、キウイフルーツの甘うぃというものを開発したところであります。第二に、これらの品種の品質を高め、安定生産を図っていくため、ミカンでは、糖度を高めるシートマルチ栽培、あるいは柿の秋王では、より安定して実がつく棚栽培の導入などを支援しているところであります。第三に、認知度を高めるため、私自身、関係団体の皆さんと一緒になりまして、とよみつひめやミカンの北原早生、トップセールスを行うとともに、量販店での試食販売、そういった取り組みも進めているところでございます。また、議員御指摘になりましたが、みやま市のミカン産地におきましては、普及指導センターと連携をいたしまして、糖度の高いミカンを生産し、これを他と区別をして販売する独自の取り組みを始められております。県でもこの取り組みを広め、一緒になって広めたところ、博多マイルドというブランド名で販売されるまでに至っているところでございます。なお、北原早生につきましても、この産地で品種登録されたものでございまして、糖度が高く色づきがよいと、市場からも高く評価されているところであります。県といたしましては、こうした産地みずからの取り組みを大変心強く思っております。今後とも、こうした産地と一体となりましてブランド化を進め、果樹産地の収益性の向上に努めてまいります。
 次に、空き家対策のための協議会設置についてお尋ねがございました。空き家問題は、防災、衛生、景観など地域住民の生活環境にさまざまな悪影響を与えておりまして、今後も空き家の増加が懸念されるところから、取り組みの充実強化が必要であると、このように考えております。そのため、前回お答え申し上げましたが、市町村や宅地建物取引業団体、建築設計者団体など民間事業者に対しまして参加を要請しているところでございまして、三月下旬までにこの協議会を設置したいと考えております。
 次に、空き家の実態把握についてお尋ねがございました。現在、空き家の実態調査でございますけれども、県内三十五の市町で実施されております。生活環境に悪影響を及ぼす観点から調査を行っている市町が多うございまして、利活用の観点から行っている市町は、三十五の中で十五の市町になっております。また、継続的に空き家の実態調査を行っております市町は、三十五市町のうち七市町にとどまっているところであります。このため、全ての市町村におきまして、空き家全戸を対象とし、老朽空き家や利活用可能な空き家を含めた調査が必要であり、またそれは継続して調査が行われていかなければならない、このように考えております。
 空き家の詳細な実態把握についてでございますけれども、先ほどの継続的な実態の調査に当たりましては、今後、これをもとに空き家対策、空き家の実態に応じた適切な対応を進めていくため、空き家の老朽度などの外観調査にとどまらず、空き家となった要因、所有者及びその利活用の意向などを詳細に把握していくことが必要であると考えております。このため、市町村において、こうした調査の実施とデータベースの整備が進み、それらをもとに効果的な、効率的な空き家対策が実施されていきますよう、今後設置予定の協議会の場で、しっかり市町村と検討させていただきたいと思います。
 次に、空き家発生の抑制についてお尋ねがございました。放置された空き家は老朽化をし、周辺地域へさまざまな悪影響を及ぼすことから、空き家になる前に利活用や適正管理について対策を講じていくことが重要であると、このように思っております。このため県では、中古住宅の利活用が促進されるよう、宅建事業者や県内金融機関とも連携をいたしまして、安心して中古住宅の取引を行える建物検査制度、私ども、これは住まいの健康診断と呼んでおりますが、その普及促進に努めているところでございます。今後、市町村と協力をいたしまして、先ほど来申し上げました実態調査で把握できた利活用可能な空き家の所有者等に対しまして、住まいの健康診断の利用を強く働きかけてまいります。また、当面利用する予定のない、手放したくないといった意向を持っておられる所有者等に対しましても、市町村や民間事業者と連携をいたしまして、定期借家方式に関する情報提供、適正管理の必要性についての啓発を行ってまいります。さらに、県民の皆様が空き家問題を広く認識し、事前にそれぞれ必要な対策を講ずることができるよう啓発活動や情報提供に努めまして、あわせて市町村の相談体制の充実を図るため、相談対応マニュアルの策定などを行って進めてまいります。これらの取り組みを設置予定の協議会において実施をいたしまして、空き家対策をしっかり進めさせていただきます。

平成26年12月議会一般質問「アスリート育成とスポーツ振興における県の取り組みについて」

録画中継にて知事答弁を含め視聴する事が可能です
板橋聡の議会質問録画中継

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質問要旨 一、アスリート育成とスポーツ振興における県の取り組みについて
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◯十一番(板橋 聡君)登壇 皆さん、こんにちは。自民党県議団の板橋聡です。本日は、アスリート育成とスポーツ振興における県の取り組みについて質問します。
 福岡県議会を初めとし九州各県議会、政財界の有志で構成される九州の自立を考える会は、去る十月、九州の成長戦略に係る政策提言を行いました。その中には、人々が心身ともに健康で、将来に希望を持ち、心豊かに、安心して暮らせる社会の実現のために、スポーツの振興が大きな柱として含まれています。私自身、二月議会一般質問において、スポーツによる広域地域振興を提言しており、このたび九州自立の会の政策提言においてもスポーツ振興が掲げられたことは、大変心強い限りです。この政策提言は、九州各県が協調し、一丸となって取り組まなければならないこともあり、今すぐ実現するには難しいものもあると思います。しかし、全国に先駆けてタレント発掘事業を始めるなど九州のスポーツをリードしてきた本県がモデルケースとなって率先して取り組めば、九州全体の取り組みが加速することにつながると考えております。
          〔加地議長退席 岩元副議長着席〕
 そこで知事に質問です。今回の九州自立の会のスポーツ振興に関する政策提言について、まずは福岡県としてできることからやってみてはどうかと考えますが、知事の所見をお聞かせください。
 次に、トップを目指す姿の美しさと勝ち負けのおもしろさによって見る者に感動と夢を与える、すなわちチャンピオンスポーツの推進に向けたアスリートの育成について伺います。極限まで鍛えられたトップアスリートが競技する姿は、私たちに大きな力と夢、そして感動を与えてくれます。特に、そのアスリートが本県出身ともなれば、県民を元気づけ、スポーツへの関心を高めることにもつながっていくものと思います。これまでも本県からは、多くのオリンピック選手、メダリストが生まれておりますが、私は県民の一人として、二〇二〇年に我が国で開催される東京オリンピックにも、ぜひ多くの本県出身アスリートが出場し、活躍していただきたいと願っております。
 本県では、二〇〇四年度から、アスリートの発掘、育成を目的とした福岡県タレント発掘事業を実施し、本事業で見出されたアスリートが、ことし九月、韓国で開催されたアジア大会に出場するなど、過去、二十一人の日本代表選手を輩出する成果を上げています。このような取り組みの中で育ち、二〇二〇年の東京オリンピックの出場を夢見るアスリートをその舞台に立たせていくためには、互いに競い合うライバルの存在も不可欠であると思います。
 そこで質問です。九州では、本県以外からもすぐれたアスリートが輩出されております。こうしたアスリートが交流する機会をつくっていくなど、九州各県が協力し、九州全体で育成強化に取り組んでいくことも効果的ではないかと思いますが、知事の所見をお聞かせください。
 また、県では本年度より、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックを見据え、アーチェリーを重点種目に設定し、二〇二〇ターゲットエイジ育成・強化プロジェクトをスタートさせました。しかしながら、アーチェリー競技は一般的になじみが薄く、経験者も少ないと思われます。競技の強化とあわせ、本プロジェクトを通じ地域のスポーツを盛り上げ、スポーツで地域を活性化していくためには、県内各地で気軽にアーチェリーを体験できるような働きかけをしたり、大会を開催したりするなど、競技自体の普及、浸透も必要と考えます。競技人口が拡大することにより、相対的に県アーチェリー競技のレベルは向上し、メダルへの道が見えてくるのではないでしょうか。
 そこで質問です。アーチェリー競技の強化に取り組む福岡県は、その普及や競技人口拡大のための取り組みを今後どのように進められるのか、知事の御所見をお尋ねします。
 一方で、アーチェリーの競技場が整備されているのは福岡都市圏、北九州方面に集中しており、我々県南や筑豊に住む者にとっては、そもそもアーチェリー競技自体が物理的に大変遠い存在です。今回の二〇二〇ターゲットエイジ育成・強化プロジェクトは、各地でセレクションを行い、すぐれた競技適性を持つ人材は強化拠点クラブに招聘しオリンピックに向けて育成を行うそうです。恐らくその中には、ほかのスポーツの道を断って、アーチェリーに青春をかける選手も出てくるでしょう。しかし、県内各地で身近にアーチェリーに触れることができる施設や設備がないと、二〇二〇年東京オリンピックが終われば県民のアーチェリー熱は冷め、アーチェリーブームは一過性に終わるのではないでしょうか。県内各地から選抜され、育成された選手が東京オリンピックを終えてまた故郷に帰り、優秀なコーチとなり地元で後進の育成に活躍できるような土壌までつくってこそ、アーチェリーが県民競技となり、次のオリンピックや世界大会に向けて県民の夢や物語がつながっていくと考えます。
 そういう前提を踏まえて知事に質問です。アーチェリーをオリンピックでメダルをとるためだけの一過性の競技として扱うことに私は反対です。一部の地域のためのものではなく、アーチェリーを県民競技として育てることが大事と考えます。そのためには、アーチェリー競技の物理的な環境整備、つまり競技設備を県下の例えば県営公園などに整備し、手軽に競技に触れられる状況をつくっておくことが必要と考えます。この点について知事の考えをお聞きします。
 先月、スポーツの総合祭典として筑後広域公園において行われた第一回市町村対抗「福岡駅伝」は、地元商工会議所のまかない飯グランプリやオリンピックデーラン、健康二十一世紀福岡県大会などさまざまなイベントが同時に開催され、それぞれのイベントの相乗効果もあって、五万人を超える人が公園を訪れたと伺っております。スポーツを地域活性化に結びつける大変すばらしい取り組みであったと評価しております。
 そこで知事に質問です。私は、本年二月議会の一般質問において、スポーツを活用した地域振興について質問させていただきました。特に、筑後地域は、地域に根づいた伝統的に盛んな競技が存在することに加え、スポーツ施設の整備も進んでいることから、広域連携プロジェクトの一環として、スポーツを活用した地域振興を目指すべきではないかと提案させていただき、知事からも前向きに検討したいとの答弁をいただいたところです。これについて、その後の検討状況をお尋ねします。
 冒頭でも触れましたが、九州の自立を考える会の政策提言では、県内にさまざまな国際スポーツ大会の誘致を行うことについて、誘致にハードルが高い、集客効果が非常に高い著名な大会ではなく、まずは注目度の低い大会でも継続的な開催により地域活性化への寄与が期待できて、そこから競技、大会の幅を広げ、さらなる国際大会やキャンプ地の誘致へと好循環につながる可能性を説いています。
 そこで知事に質問です。国際スポーツ大会やキャンプ地の誘致が子供に夢を与え、地域振興の一端を担うことは論をまちません。筑後広域公園は現在、スポーツゾーンの整備が進められていますが、スポーツゾーンというネーミングが看板倒れにならないよう、県南地域のスポーツに対する関心を高め、子供に夢を与え、地域振興を図っていくことができるよう、国際スポーツ大会やキャンプ地などを誘致できるような視点を忘れずに整備をすべきと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。
 以上、知事の全てのスポーツ関係者への愛情ある答弁を期待して、私の一般質問を終わります。(拍手)

◯副議長(岩元 一儀君) 小川知事。
*知事答弁

◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 まず、九州の成長戦略に係る政策提言のスポーツ振興に関する御提言についてでございます。提言にありますように、スポーツには、心身の健康や青少年の健全育成、地域の活性化などさまざまな効用や意義があると認識をいたしております。県におきましても、こうしたスポーツの多様な価値を踏まえまして、ことし三月、県のスポーツ推進計画を策定したところでございます。この計画に基づきまして、本年度から、ラグビーワールドカップ二〇一九の試合会場及びキャンプ地の誘致、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会が開かれる東京大会にかかわるキャンプ地の誘致に取り組んでいるところであります。また、先月にはスポーツの総合祭典としまして、議員、御報告いただきましたけれども、オリンピック選手との交流イベント、あるいは健康二十一世紀福岡県大会、それからまかない飯グランプリ、そういったさまざまなイベントと同時開催で第一回目となる市町村対抗「福岡駅伝」、全市町村参加してやらせていただいたところでございます。今回のスポーツ振興にかかわる提言の内容につきましては、その内容を十分に検討させていただきまして、短期、中期、長期という時間軸、そして主体、その役割分担というのも念頭に置きながら、福岡県としてできるものから取り組んでいきたいと、このように考えております。
 九州全体でのトップアスリートの育成、強化についてお尋ねがございました。九州各県からは、さきのロンドンオリンピックに合計四十二名の選手が出場するなど、優秀なアスリートが多数輩出をされております。各県が連携することにより、さらに多くのアスリートが輩出されるものと考えております。このため、福岡県から九州各県に呼びかけを行いまして、国が二〇二〇年に向けた強化策の一環として実施をいたします事業を活用して、今年度から、各県の行政担当者や学識者、企業関係者等から成ります九州ブロックコンソーシアムというものを設置をいたしまして、各県と協力したアスリートの育成、強化に取り組むことといたしております。先月下旬には、九州各県の担当者や国の関係者を集めた準備会議というものを福岡市内で開催をさせていただきました。今後、各県における取り組みに加えまして、この組織を中心といたしまして、九州各県から選抜した選手と指導者を一堂に集め、日本代表コーチ等を招聘して合同合宿を実施するなど、二〇二〇年を見据えたアスリートの育成に取り組んでまいります。
 アーチェリー競技の強化と普及についてでございます。県では本年度から、アーチェリーの世界最強国であります韓国出身の専任コーチを招聘した選手強化事業をスタートさせました。本事業におきましては、このコーチを活用いたしまして、主に高校生を対象とした強化に加えまして、総合型地域スポーツクラブなど県内数カ所におきまして、アーチェリー体験教室や大会などを開催することといたしております。こうしたことによりまして、競技への興味や関心を高めていくとともに、競技人口の拡大にも取り組んでまいります。また、強化や普及を図っていくためには指導者の確保が不可欠でございます。指導者養成研修会も開催をさせていただきます。こうした取り組みによりまして、今後もアーチェリー競技の強化と普及にしっかり取り組んでまいります。
 次に、県営公園のアーチェリー場としての活用についてでございます。現在、県内には、福岡、北九州地区を中心に、公園施設や学校施設を含め六つのアーチェリー場がございます。このアーチェリー競技の強化や普及を図っていくためには、県民の身近な場所に指導者がいて、そして練習ができる環境が必要ではないかと、このように思います。アーチェリーの体験や練習をするためには、指導者の確保に加えまして、一定のスペースや周辺の安全性を確保するためのフェンス等による区画というものが必要になってまいります。このため、私どもの有する県営公園などを活用することも一つの方法ではないかと考えられます。実際の活用に当たりましては、これらの公園や施設が今申し上げましたような条件にかなうかどうか、またそれぞれの公園施設の設置目的や現在の利用状況、そしてより広くは、アーチェリーの競技人口、その地域的な偏在なども総合的に勘案をいたしまして検討を進めていきたいと考えております。
 次に、筑後地域におけるスポーツを活用した地域振興の検討状況についてでございます。今年度、県と筑後地域十二市町で構成いたしております筑後田園都市推進評議会に、スポーツを活用した地域振興策についての研究会というものを設置をいたしました。この研究会では、スポーツを見る、そしてするための旅行、またその周辺地域の観光によりまして交流人口の増大を図り、地域の振興につなげていくための方策を研究しているところでございます。具体的なその検討状況でございますけれども、まずは筑後地域の各市町で現在単独に実施をされておりますランニングやウオーキング大会を効果的に連携を進めていくために、共通のパンフレットの作成や複数大会参加者を顕彰する仕組み、そういったものについて検討を進めているところであります。筑後地域においては、スポーツ関連施設整備が進んでおりますことから、それらの施設も活用しながら、今後とも、スポーツによる地域振興の取り組みについて検討を進めてまいります。
 次に、国際スポーツ大会の開催等を視点に持った筑後広域公園のスポーツゾーンの整備についてでございます。筑後広域公園のスポーツゾーンは、健康維持、増進のためのさまざまな健康づくりの実践の場を提供すること、そしてその実践を通じた地域の競技力の向上を図っていくこと、それらを目的として整備を進めているところであります。国際スポーツ大会の開催やキャンプ地としての利用というものは、スポーツの裾野の拡大、国際交流の推進、また地域経済への波及効果というものが期待されます。さらには、この福岡の名前というのを世界にアピールする機会にもなると、このように考えているところであります。一方で、こうした国際スポーツ大会のための施設整備やキャンプ地の誘致には、競技スペース、観客席、ロッカールーム、役員等の施設が必要となることが考えられまして、多くの建設費、維持管理費を要することになります。また、大会後、どのように地元の地域で利活用が進められるか、そういった課題もございます。そのため、筑後広域スポーツゾーンの整備につきましては、地域経済の振興も期待できることから、国際大会の開催、そのレベルを含めまして念頭に置きながら、日常的に地域の住民が利活用でき、地域の競技力の向上が図れるよう、一方で、今申し上げましたような諸課題などにつきましても総合的に勘案した上で、他の事例についても十分調査し、検討を進めていきたいと考えます。

◯副議長(岩元 一儀君) 板橋聡君。

◯十一番(板橋 聡君)登壇 知事に一点再質問をさせていただきます。
 県営公園への国際大会誘致については、御回答ですけれども、施設整備した場合に、大会後、どのように地元の地域で利活用をできるのかということが課題であるとおっしゃいました。一方で、その前にちょっと私、質問をいたしました。アーチェリー競技設備の県下への整備について、これは若干味気ない回答だなというふうに思いました。実際、県の公認のアーチェリー設備というのは福岡都市圏と北九州で六カ所しかないんですね。筑豊、筑後は全くないと。二〇二〇年ターゲットエイジ育成・強化プロジェクトで若い優秀なスポーツエリートを選抜して、アーチェリーでオリンピックを目指すと、これはすばらしいことだと思うんですけれども、彼らがオリンピックを終えた後のケアがちょっと考えられてないのかなというふうに感じました。今、全国でというか、全世界で、スポーツエリート、スポーツ強化チームを育てる現場において、競争の激化、そして早期化によるドロップアウト組の増加や、バーンアウト、これはつまり、燃え尽き症候群ですね、こういったものが選手の抑鬱状態や一種のノイローゼ状態など心の障害を来す例も報告されておりまして、重大な問題として指摘をされております。スポーツエリートを県として育成するということは、人の一生を左右する問題だと私は捉えております。県として、そういう人を最後まで面倒見ろとか、そういったことを言っているわけではございません。しかしながら、アーチェリーに県とともに青春をかけた若者が、その貴重な経験を生かし、地域で長らく活躍してもらうために、少なくとも、アーチェリーを一部地域ではなく、県内広くあまねく県民競技として育てる覚悟が必要ではないかというふうに思います。
 知事、その覚悟はございますか。それだけ教えてください。

◯副議長(岩元 一儀君) 小川知事。

◯知事(小川 洋君)登壇 国際大会への出場のために、その一生あるいは若い時間の貴重な時間を割いて全力を尽くしていく若者あるいは競技者、その方々の競技後の人生、これは大きな重い課題であろうと思っております。これは各国共通の課題であるわけであります。そのことも含めて、私どもは今回、トップアスリートの養成作業に入っております。したがいまして、今回の我々の事業の中でも、大会出場後のその選手の方々のそれからの人生のことも思いをいたしながら、育成事業というものを考えていきたいと思っております。

平成25年決算特別委員会総括質疑「少子化時代のスポーツ環境について」

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋でございます。三時近くなってまいりました。しっかり質問させていただきます。
 私の中学校のころは、中学校に上がると全員部活動に参加するというのが当然でございました。当たり前だろうなと思っていたら、実は、そのころ筑後地区では全員部活という運動が行われていまして、これを通じて、勉学以外の生徒指導を進めようとか、そういう意図があったとのことでした。今、中学校の運動会なんかに行くと、私の母校でも、昔七クラスあったのに、今は四クラスしかないとか、かなり生徒数が減ってきて、そういった部活動なんかの運営も大変ではないかなということで、きょうは少子化時代の子供のスポーツ環境についてというテーマで質問をさせていただきます。
 少子化に伴う生徒数の減少や生徒の価値観の多様化によって、中学校の部活動への参加生徒が少なくなっているのではないかという懸念がございます。また、特に小規模校においては、部活動数、要するに部の数、これ自体が少なく、生徒のニーズに対応できていないのではないかということが想像できます。実際私の知り合いでも、中学校に入ると四つか五つぐらいしか選択肢がないんだよと。だから、自分がやりたい部活がないから、しようがないから部活やめるとか、あるいは意に沿わない部活動に入って幽霊部員になってしまうとか、そういうことをよく耳にします。
 そこで、中学校における運動部活動の加入率及び一校当たりの運動部活動数の推移、平成二十六年度の学校規模別部活動数、一部当たりの部員数の推移について、資料をお願いしたいと思います。

◯松尾統章委員長 お諮りいたします。
 ただいま板橋委員から要求がありました資料を、委員会資料として要求することに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕

◯松尾統章委員長 御異議がありませんので、本委員会の要求資料といたします。
 執行部に申し上げます。ただいま板橋委員から要求がありました資料については、提出できますか。日高体育スポーツ健康課長。

◯日高教育庁体育スポーツ健康課長 直ちに提出いたします。

◯松尾統章委員長 それでは、資料を正副委員長に確認させてください。
    〔資料確認〕

◯松尾統章委員長 事務局は資料を配付してください。
    〔資料配付〕

◯松尾統章委員長 資料が配付されましたので、板橋委員、質疑を行ってください。

◯板橋 聡委員 では、簡潔に資料の説明をお願いいたします。

◯日高教育庁体育スポーツ健康課長 それでは説明させていただきます。
 本資料は、本県の中学校体育連盟が調査いたしました中学校の運動部活動の状況をグラフ化したものでございます。
 1)といたしまして、昭和六十年度から平成二十六年度までの中学校一校当たりに設置されている部活動数の推移を棒グラフで、中学生の運動部活動への加入率の推移を折れ線グラフであらわしております。設置数につきましては、おおむね十五から十六部、また加入率につきましては、おおむね六〇%台で推移しておりまして、いずれもほぼ横ばいの状態となっております。
 次に、2)としてあらわしておりますのは、平成二十六年におけます学校規模別の部活動の平均設置数でございます。生徒数三百人以下では一一・三部、三百一人から六百人までの学校においては一八・九部、六百一人以上の学校におきましては二三・一部となっております。
 最後に、3)としてあらわしておりますものは、昭和六十年度から平成二十六年度までの各運動部活動一部当たりの平均部員数の推移でございます。昭和六十年度は一部当たり二十六・四人の部員数があったものが、徐々に減少いたしまして、平成二十六年度においては十三・七人となっており、昭和六十年度当時と比較いたしますと約半分の状況となっております。
 以上でございます。

◯板橋 聡委員 予想に反して、部活動の加入数とか、一校当たりの部の数というのはそんなに変わっていないんですね。御説明のとおり、変化しておるのは、少子化に伴って一部当たりの部員の数がどんどんどんどん減っておるということでございます。つまり部員数が少ないという部においては十分に活動できない、これは十三・七人ということになっていますけれども、これじゃ野球の紅白戦もできんわけですね。そういう意味で、活動がちゃんとできなかったり、例えば試合も、ちゃんと人数がそろわずに試合に出られないとか、そういったことが起きているのではないかと思いますけれども、こういったことに関してはどのように対応をされているのでしょうか。

◯日高教育庁体育スポーツ健康課長 部員が少ない部への対応でございますけれども、本県の中学校体育連盟におきましては、部員数の不足する学校に対応するために、サッカーであるとかバスケットボールであるとかいった個人戦を行えない団体競技につきましては、原則として同一市町村内の二校による合同チームでの大会参加を認めております。なお、平成二十五年度におきます合同チームの出場数は、総合体育大会と言われます夏の大会で二十一チーム、秋から冬にかけて行われます新人大会で二十九チームとなっております。また、試合には単独で出場する学校におきましても、練習に際しては複数校で合同で練習を行うとか、こういった工夫を行っていると聞いております。

◯板橋 聡委員 そういう対応はされているそうですけれども、実際、運動部の活動の指導の多くというのは、学校の先生が監督とか、そういう形で行っていらっしゃいます。専門的に指導できる教員にはもちろん限界があると思いますし、生徒数が減っていますから、各学校の教員の数は間違いなく、これも減っておるわけです、比例して。ところが、部活の数が変わらないということは、その分何かに負荷がかかっておると、指導者が足りないということに間違いなく反映されているのであろうというふうに想像します。
 そのために、地域の指導者を活用するなどの方策が必要と考えますけれども、中学校における運動部活動の充実について、どのようにその点、指導者の部分では取り組んでいらっしゃるか、説明をお願いします。

◯日高教育庁体育スポーツ健康課長 近年、運動部活動におきましては、教員の数の減少などに伴いまして、従来多くの学校で設置されておりました陸上競技であるとか、バレーボールといった部が減少しております。また一方で、生徒のニーズに応じて、新体操とか、硬式テニスといった新たな種目が入ってきている状況がございまして、多様化してきております。こういうことは教員の負担を増している、一つ要因になっているのではないかと考えております。
 このような状況を踏まえまして、運動部活動の適切な運営を図るために、本年三月、福岡県運動部活動運営の指針を策定いたしまして、その中で各学校に対しまして、外部との連携を図ることを指導しておるところでございます。
 また、本年度から運動部活動推進事業といたしまして、学校を指定して、地域の外部指導者を活用した指導体制の実践研究を行っております。あわせまして、教員、それから外部指導者を対象にいたしました両者が連携した指導体制の構築に関する研修会も行っているところでございます。

◯板橋 聡委員 指導体制はそうやって頑張っていらっしゃいますけれども、肝心の生徒が少なければ、やはり先ほど言いましたとおり、紅白戦もままならないということになります。そういう意味では、今、同一市内で二つ、三つの中学校が一緒になって練習をしておったりするということであれば、逆に子供のスポーツ環境を充実させるという観点で、学校だけでスポーツ部活動を抱え込まずに、地域のスポーツクラブが受け皿になったほうが、これはいいんじゃないかというふうに考えます。
 県では、地域住民が主体となって、誰でも、いつでも、どこでも活動できる総合型地域スポーツクラブというものの設立が進んでおるというふうに聞きます。平成七年に全国でも初となる総合型地域スポーツクラブが福岡県内で設立されて、今、県内では四十七市町村七十五クラブが設立されておると、そしてさらに二市六クラブが設立の予定であるというふうに聞いております。
 子供のスポーツ環境を充実させるには、この総合型スポーツクラブと部活動、要するに学校と学校外の地域のクラブを連携させるということも一つの方策だと考えますが、このような事例はございますか。

◯松尾統章委員長 清水県民文化スポーツ課長。

◯清水県民文化スポーツ課長 県内では、この総合型スポーツクラブと部活動が連携して活動している事例はまだ少ない状況でございますけれども、その中でも、部活動の生徒が総合型クラブの練習に参加し、専門的な指導を受けている例がございます。また、総合型クラブの指導者が部活動の実技指導を行ったり、専門のトレーナーを派遣いたしまして、テーピングやマッサージなどのけがの予防、トレーニングの指導などを行ったりする例がございます。

◯板橋 聡委員 なかなか事例がないという状況だというお話ですけれども、総合型クラブと部活動の連携が進まない理由というのは一体どこにあるのか、また、どのように連携を進めればいいのか、お考えをお聞かせください。

◯清水県民文化スポーツ課長 その理由の一つとしまして、総合型クラブの理念やクラブと学校が連携することのメリットなどの情報が学校職員に十分に行き渡っていないということが考えられるというふうに思っております。県では、これまで県体育協会や市町村と協力をいたしまして、教員向けパンフレットの作成など周知に努めてきたところでございますけれども、今後はさらに総合型クラブと連携をいたしまして、学校関係者に対する説明会を開催するなど、総合型クラブに対する理解促進を図ってまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 これは、私が六月の一般質問で質問させていただいた放課後児童クラブと学校の連携と、物すごく似ているんですよね。学校は学校で一生懸命生徒指導をするあまり、放課後児童クラブとうまいぐあいに連携がとれていない。直接に親御さんとの関係も深くて、子供の状態、親御さんの状態、いろんな情報が集まる放課後児童クラブと学校の連携がいま一つとれてないがために、そういった有用な情報を生活指導なんかにうまく使えてないのはもったいないじゃないかという質問をさせていただいて、それは連携を深めていきましょうという話になりました。
 部活動も同じように、スポーツを学校が抱えよう抱えようとして、どうしても外に出したがらない、そこで総合型スポーツクラブとの連携もはかどらないんじゃないかと。
 例えば、小学校、公民館の運動会なんかだと、小学生向けの総合型スポーツクラブのクラブ紹介がばっとあるわけですね。小学生はバスケット部がある、バレー部がある、じゃあ入ろうかななんていうふうに思うわけですけれども、これが中学校の運動会でそんなことをやっているのは見たことがありません。そういう意味では、もっと中学校の中でも総合型クラブと合同練習するなど連携を図ることが子供のスポーツ活動の充実につながるというふうに思いますけれども、このような課題に対して、今後どのように取り組んでいくか、お考えをお聞かせください。

◯日高教育庁体育スポーツ健康課長 先ほど委員から御指摘がございましたように、部活動は学校の教育活動の一環であるということから、教員の中には学校で責任を持って指導しなければならないという意識が強いということがございます。また、組織として総合型クラブなどの外部との連携図る体制が学校側にはまだ十分整っていない状況もございます。今後は、部活動の練習の場として活用することも想定しながら、各種の研修会などさまざま機会を捉えまして、各学校がそれぞれの地域の総合型クラブの活動状況を正しく理解できるように努めてまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 一方で、総合型クラブには中学生の参加がなかなか少ないと。小学校までは結構多くの子供たちが参加しているんですけれども、中学校の加入は、百人を超えるクラブもありますけれども、平均すると加入者全体のわずか五・九%程度なんですね。全国調査でも六・六%ぐらいということで、非常に中学生の参加が少ないのですが、この理由は何だというふうにお考えですか。

◯清水県民文化スポーツ課長 中学生は一般的に、県大会とか全国大会に出場したいといった競技志向が強い傾向がございます。本来、総合型スポーツクラブはこうした競技志向を持つ方々のニーズに対応できることを目指しておりますけれども、現状では指導者等の確保等の問題からなかなか対応が難しい状況でございます。それが理由の一つだというふうに考えております。

◯板橋 聡委員 私も、体育会というか、運動部に入っていたことがありますけれども、地区大会に出たい、県大会に出たい、あわよくば全国大会、これがやっぱりモチベーションになって、厳しい指導、練習にも頑張れた。そして、大会に出られた、あるいは負けたとしてもその達成感というのが非常に、運動部をやるいい理由になっておったと思います。
 そういう意味では、総合型クラブでも参加できるような大会、目標となるような大会、こういったものがあれば、今の総合型クラブに対する魅力の低さというのが解決するのではないかと思いますし、このことは総合型クラブの会員数確保にもつながって、活性化にもつながっていくと思いますけれども、この件についてどうお考えになられますか。

◯清水県民文化スポーツ課長 総合型クラブにおきまして競技志向に対応した活動を行うことは、県民のスポーツ活動の推進、ひいてはクラブの活性化を図る上で重要であるというふうに認識しております。このため、各クラブに対しまして、競技志向への対応など多様な運営が行えるよう、専門のノウハウを有するアドバイザーを派遣するなどして支援を行っている状況でございます。
 総合型クラブの大会につきましては、現状としましては、クラブによって種目が異なっているというような状況から、特定の種目で大会を行うことは難しいと考えております。今後、クラブの活動状況を踏まえながら検討してまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 なかなか難しい部分ではありますけれども、これはぜひ学校とうまいぐあいに協力をしながらやっていくと。今、市の中で二つ、三つの中学校が一緒に大会にも出ておるということであるならば、そういう形で総合型クラブに変化していくことも可能だと思いますので、ぜひこれは連携をとっていただきたいというふうに思っております。
 総合型クラブは、放課後の中学生の居場所としての役割を持つものでもあると思います。自分のやりたい種目が学校の部活動にない場合の活動の場であったり、あるいは学校になじめない生徒が異なる年齢の人々とスポーツを楽しめる場であると考えます。例えば、いじめの問題なんかにも非常に有効だと思います。私がやっぱりいじめが一番かわいそうだなと思うのは、学校しか自分の世界がなくて、その中で行き場がなくなると本当に落ち込んでしまって、いじめも深刻になってしまうと。そこで、例えば学校外の総合型クラブなんかで知り合った、同じスポーツの目標を持つ仲間たちと一緒にいることで閉塞感を解消できるとか、あるいは、小学校の高学年から中学校三年まで一緒にスポーツをやることで、中一ギャップなどの問題の解決策の一つとなるのではないかと思います。
 こういった総合型クラブと学校が連携することは、学校が抱える教育問題を解決する上でも意義があると考えますけれども、教育長の認識を問います。その上で、中学校と総合型クラブの連携について、今後どのように取り組まれていくのか、教育長にお考えをお聞きしたいと思います。

◯松尾統章委員長 城戸教育長。

◯城戸教育長 総合型スポーツクラブは、子供たちが生涯にわたりましてスポーツを楽しむ、そのことによって、健康を維持する習慣を身につけるという効果があると考えます。また、学校で指導できない競技種目を行ったりするという面で、学校と総合型クラブというのはお互いに補完し合う関係になり得るのではないかというふうに思っております。委員御指摘のように、総合型スポーツクラブでは異年齢集団の中でスポーツを行うわけでありますので、その交流を通して人間的な成長も期待できるという面もございます。したがいまして、学校と総合型クラブが連携を進めるという点につきましては、我々が抱えておるさまざまな教育課題の解決につながる可能性を持っていると考えておるところでございます。
 現状を見ます限りにおいては、まずは総合型クラブの充実が先決であろうとは考えておりますけれども、県教育委員会といたしましても、県下の総合型クラブの状況把握にまずは努めまして、学校にその情報を提供するなどいたしまして、連携が進むように働きかけてまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 大曲部長、今、教育長から学校側の歩み寄りをお約束いただきました。続いては、今度は受け入れる地域の総合型スポーツクラブの魅力が向上しないと、せっかくのこの歩み寄り、連携もうまくいかないというふうに思います。
 最後に大曲部長に、今後、地域と一緒になった子供のスポーツ環境の充実にどのように取り組むのか、所感をお聞かせください。

◯松尾統章委員長 大曲新社会推進部長。

◯大曲新社会推進部長 この総合型クラブでございますけれども、委員御指摘のように、地域において子供たちのスポーツの機会、この充実を図っていくためには大変有効な方策であると考えております。そして、委員おっしゃいましたように、別の学校に通う子供たち、そういった子供たちが学校の枠を越えて参加ができる形態を有しているこの総合型クラブでございますので、新たな交流を生み出す機会にもなるというふうに考えております。
 県では福岡県スポーツ推進計画、これをことしの三月に策定いたしました。この中には、子供のスポーツ機会の充実を施策の柱の一つに掲げております。その中では、学校と地域、家庭、関係機関や団体等が連携して、子供がスポーツに親しむ、そういった環境を充実させていくための方策を示しているところでございます。この計画に基づきまして、学校と地域、そして地域のスポーツクラブの情報交換の機会を設けるということで合同の会議をまず開催し、これらの連携を一層推進してまいりたいというふうに思っております。
 また、教育長もおっしゃいましたが、学校とまず連携をするということで、中学生に対しまして、総合型クラブと地域のスポーツクラブへの参加を働きかける、そしてクラブに対しましても、やはり魅力のあるものとするために、学校の部活動にない、そういった種目の実施ができるように働きかけを行ってまいります。
 こういったことによりまして、子供たちが県内各地域におきまして、自分に合ったマイスポーツ、これを見つけて、これを継続して、そして実践していく、そういったことが子供たちの夢、そして希望につながっていくと思います。また、こういったことを通じて体力の向上、そして心身の健康といったものにつながっていくとも考えておりますので、こういったことを通じて今後もしっかり取り組んでまいります。

◯板橋 聡委員 よろしくお願いします。終わります。(拍手)

平成25年決算特別委員会質問「代々木ゼミナール小倉校の撤退問題について」

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋です。きょう最後の質問になるかと思いますけれども、代々木ゼミナール小倉校の撤退問題について質問させていただきます。
 八月二十三日、代々木ゼミナール小倉校──以下小倉校と呼びますけれども、これが閉鎖されるとの報道がございました。この件に関して質問いたします。
 小倉校は当初、各種学校を経て、現在専修学校という立場になっておりますけれども、私立の専修学校や各種学校の設立はどちらが認可するのでしょうか。

◯松尾統章委員長 安永私学振興課長。

◯安永私学振興課長 私立の専修学校や各種学校の設立に係る認可でございますが、学校教育法により都道府県知事が行うこととなっております。

◯板橋 聡委員 予備校は必ず各種学校や専修学校でないと経営できないというわけではないと思いますけれども、私塾という形で成り立っている学校もたくさんございます。専修学校や各種学校になるメリットは何でしょうか、教えてください。

◯安永私学振興課長 メリットでございますが、専修学校や各種学校の設置の認可を受けました学校法人につきましては、まず校地や校舎に係る登録免許税、それに不動産取得税、それから固定資産税等が非課税となります。これがまず一点でございます。また、生徒の学割定期券の適用がございます。さらには、認可を受けたことによる社会的信用の付与等が考えられるところでございます。

◯板橋 聡委員 小倉校については、各種学校としての設立のときにすんなり認可されなかったと聞いております。
 ここで委員長にお願いします。代々木ゼミナール小倉校認可の経緯について、資料要求をさせていただきたいと思います。

◯松尾統章委員長 お諮りいたします。
 ただいま板橋委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕

◯松尾統章委員長 御異議がありませんので、本委員会の要求資料といたします。
 執行部に申し上げます。ただいま板橋委員から要求がありました資料については提出できますか。

◯安永私学振興課長 直ちに提出いたします。

◯松尾統章委員長 それでは資料を正副委員長に確認させてください。
    〔資料確認〕

◯松尾統章委員長 事務局は資料を配付してください。
    〔資料配付〕

◯松尾統章委員長 資料が配付されましたので、板橋委員、質疑を行ってください。

◯板橋 聡委員 では、簡潔に説明をお願いいたします。

◯安永私学振興課長 資料の説明をいたします。この資料は、代々木ゼミナール小倉校の設置認可に至る経過を記したものでございます。
 まず、六十二年の七月三十一日でございますが、学校法人高宮学園から県に対しまして、各種学校として大学受験予備校を配置したいということで、各種学校代々木ゼミナール小倉校の設置認可の申請があったところでございます。この申請に対しまして審査しました結果、翌年の昭和六十三年三月三十一日、県は不認可の決定を行い、高宮学園に通知したところでございます。理由としましては、既存の県内の大学受験教育を行う専修学校、各種学校の状況や、今後の入学予定者の推当からして適当でないという理由でございました。
 これに対し、五月二十七日に高宮学園のほうで、この県の不認可処分を取り消すようにということで取り消し訴訟が提訴されたところでございます。翌平成元年の三月二十二日に福岡地方裁判所のほうから、不認可処分は取り消せという判決が出されたところでございます。県の敗訴でございました。この判決を不服としまして四月に県は控訴したところでございます。この後、十一月二十一日に控訴審でございます福岡高等裁判所による和解勧告が出され、これを両者受け、同年十二月に高宮学園は当初よりも定員を減員した形で設置認可を再申請し、同月の二十五日に県は各種学校代々木ゼミナール小倉校の設置を認可したところでございます。
 以上でございます。

◯板橋 聡委員 県は、高宮学園から最初に申請が行われたとき不認可を決定したということで、先ほど軽く触れられましたけれども、もう少し詳しく、どのような理由で県はこの申請を不認可としたか。その判断に立った理由を教えてください。

◯安永私学振興課長 不認可とした理由でございます。
 まず、先ほど述べましたが、既存の県内にあります専修学校、それから各種学校の形をとっている大学受験予備校の状況、それから今後の入学予定者数を勘案すると、これ以上の新設は必要ないだろうと考えたのが一点でございます。また、二点目としましては、過度の競争が行われているような状況におきまして、これ以上の新設を行った場合、競争の一層の激化を招き、県下の大手受験予備校の健全な発展を脅かすとともに、教育内容に悪影響を及ぼし、ひいては受験生への期待に応えられない結果を招くおそれがあるのではないかと考えたこと、これが二点目ございます。また、三点目といたしましては、この申請者であります高宮学園でございますが、既に県内に大学受験予備校を設置しておりました。既設校はこの新設予定地域から通学圏内にあると認められること、以上を理由として不認可としたものでございます。

◯板橋 聡委員 つまり、過当な競争による県内のそういった予備校事情の混乱を避け、生徒たちを保護するという行政指導だったのかなと理解をします。その県の不認可決定に対して裁判が起こされたわけですけれども、その第一審の判決内容を教えてください。

◯安永私学振興課長 福岡地裁による第一審判決の内容でございます。
 まず一点は、各種学校の設置認可を受けるための要件というのは、原則として省令であります各種学校規程に定められた基準を満たすものであることをもって足りるというのが一点目でございました。また、知事の裁量権は、今申しました各種学校規程の定める要件を満たすか否かの判断をする際におきまして、各種学校に学ぶ生徒の教育を受ける権利を実質的に保障するとの観点に基づくものに限られる、それ以外の事情を考慮することは許されないという内容でございました。
 そういう前提を踏まえまして県が不認可とした理由というのは、当該各種学校規程に根拠を持っておらず、適正配置を理由とする不認可は他事考慮として違法であるという判決内容でございました。

◯板橋 聡委員 今の説明をお聞きしますと、裁判所の判断は、基準を満たしていれば現場がどのような混乱状態になっても、そういうことが想定できたとしても、県は設立認可をしなくてはならないということですか。

◯安永私学振興課長 県の裁量幅が小さく、基準を満たしておれば認可せざるを得ないものであります。

◯板橋 聡委員 県の裁量権が小さいとはいえ、県が当初懸念していたことが今回現実のものとなったわけです。裁判を起こしてまで進出して、地元の中小同業者に影響を与え、年度中途の閉鎖報道で受験生に不安を与えたのではないかと思います。
 実は私も浪人経験がございまして、浪人生にとって正念場である夏から九月の時期にこんな発表をされて、しかも学校にいる教職員の方というのは、自分たちは今度解雇されるかもしれないという可能性におびえていらっしゃると。受験生に動揺するなというのが無理な話で、自分の立場に置きかえたらぞっとします。無責任きわまりないのではないかと思います。
 先ほど、各種学校や専修学校に認可された学校法人は、固定資産税が非課税になるとの説明がございました。ちなみにこの小倉校は小倉北区の馬借という場所にあって、同校の建物構造とか近隣の路線単価からすれば、課税された場合の固定資産税は建物、土地を合わせて年間三千万円は下らないだろうと言われております。このようなメリット、税的な恩恵等、あるいはブランドネームの向上等のメリットを受けて、私塾であればともかく、各種学校なり専修学校であれば、これは社会的存在であると思われます。社会的存在であるということは、当然のことながら相応の社会的責任を負うべきであると思うんですけれども、各種学校などの設立の認可を与えた県として、このことについてどう考えますか。

◯安永私学振興課長 少子化に伴う受験人口の減少や現役志向の高まりに伴う浪人生の減少といったことを理由として、今回、小倉校が撤退されると。今回の撤退という結果になったことはまことに残念であると考えております。
 小倉校につきましては、平成二十六年度いっぱいは現在の校舎での授業と在校生の指導を継続するということでございますので、在校生の不安、動揺を抑えて合格達成に向けて熱心に指導すること、それと、この学校の教職員の今後の身の振り方についても親身に対応するように指導しているところございます。また、この指導は今後とも継続してまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 この指導に対して、どういう反応が相手方から返ってきているか教えていただけますか。

◯安永私学振興課長 それこそ現在いる受験生についてはしっかり熱心に指導してまいりたいと、教職員については早期退職の制度を導入したりとか、近隣校へ振りかえだとか、そういうところは丁寧に説明して対応していきたいと回答をいただいております。

◯板橋 聡委員 学校側の説明としてはそう答えざるを得ないところでしょうけれども、まさにそこに生身の受験生がいて、一年間の浪人生活でこれから後の人生が決まるのではないかというときにこんなことを起こしたということ、それを考えると非常に難しい。県がどれぐらい強制力を持っているかというのは別として、やはりこれはしっかり引き続き指導していただかなければ困ると思います。
 そして、今回のような案件というか事案は、恐らく再び起こり得るでしょう。予備校問題ではなくて、これから生徒数も減ってくる中で、いろいろなほかの「これはもうかりそうだ」とか、「ここにビジネスチャンスがあるな」というときに、こういう事案が再び起こり得るんではないことが容易に推測されるのではないかと思います。今回のような事態が再発しないように、重要な社会的存在である専修学校などの設立に認可を与える県として、今後どのように対応していくのか、お教えください。

◯安永私学振興課長 認可を受け、設立されました学校につきましては、法令に基づき適正に指導助言を行ってまいります。また、設置申請があった場合には、私立学校の適正な運営に向け、厳正かつ適正に審査を行うとともに、必要な行政指導を行ってまいります。行政指導につきましては、相手方のその協力が前提で、強制力がないといった制限はございますが、粘り強く対応してまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 やはり強制力がないというのが一番ネックかなと思うんですけれども、それは県がこういった私企業とどう向かい合っていくかというところにかかわってくるんではないかと思うんですね。ところが昨今、中央の大手企業が地方に進出してくるとなると、自治体はもろ手を挙げて大歓迎する風潮があるんですよ。しかしながら、今回のように裁判まで起こして強引に進出し、もうかるときはしっかりもうけて、しかしながらうまくいかなくなったら社会的責任を放棄して撤退すると。関係者や地元に混乱を生じさせるような事案が再発してはならないと私は思います。
 私自身、一昨年、県と私企業の関係をテーマに執行部とは徹底した議論をさせていただきました。雄県福岡県は、私立学校においても、設立、また、その後の運営について、今回のような轍を踏まないよう、しっかりと指導、審査などに当たってもらわなければならないと考えますが、このことについて私学学事振興局長の決意をお聞かせください。

◯松尾統章委員長 伊藤私学学事振興局長。

◯伊藤私学学事振興局長 私立学校法は、その目的を、私立学校の特性に鑑み、その自主性を重んじ、公共性を高めることによって私立学校の健全な発達を図ることと定めております。この法律、その私立学校の自主性を重んじるというところに非常に重点が置かれた法律でございます。このようなことから、私立学校所轄庁の権限というのが国公立の学校に比べて限定をされております。今まで私立学校に対してなかなか踏み込んだ指導ができなかったという事情がございます。
 ただ、ことしの四月に私立学校法が改正をされまして、学校法人が法令に違反した場合だけではなくて、その運営が著しく適正を欠く場合につきましても必要な措置を命じることができるようになっております。それから学校法人に対しまして、業務、財産の状況について報告を求め、また、学校法人の事務所等に立入検査できるようにもなっております。今後は、認可申請時の厳正な審査はもとより、認可後におきましても私立学校法の改正の趣旨を十分に踏まえて適切な指導に努めてまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 法律改正に伴い随分権限的なものも大きくなったと思いますので、しっかり今回のようなことがないよう、今後とも指導を行っていただきたいんですが、実際この許認可の張本人は知事でございます。ぜひ小川知事の見解を問いたく、知事保留のお取り計らいをお願いいたします。

◯松尾統章委員長 ただいま板橋委員から申し出がありました知事保留質疑を認めることにいたします。
 なお、知事保留質疑は十一月七日金曜日に行う予定でありますので御了承願います。

◯板橋 聡委員 終わります。(拍手)

平成25年決算特別委員会質問「伝統産業の維持振興について」

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋聡でございます。日をまたいで連続で質問させていただくということで、緊張感を途切れさせず、服装も同じで頑張りたいと思っております。
 福岡県内には、長い歴史を持ち、希少価値の高い産品をつくるさまざまな伝統産業が存在します。私は平成二十五年二月議会において、その維持の必要性と、観光、教育、農林水産など多角的な視点での振興、活用について質問をさせていただきました。それから一年半以上がたち、また、どのような状況になっているか、さまざまな問題点が見えてまいりましたので、ここで再度質問をさせていただきます。
 まず、現在、国や県が指定をした伝統的な産品はどのようなものがあるか、御説明をください。

◯松尾統章委員長 武濤観光・物産振興課長。

◯武濤観光・物産振興課長 現在、国が指定をしております経済産業大臣指定伝統的工芸品として、博多織、博多人形、久留米絣、上野焼、小石原焼、八女福島仏壇、八女提灯の七品目がございます。また、県が指定する福岡県知事指定特産民工芸品には、博多独楽、木うそ、孫次凧、英彦山がらがら、大川総桐タンス、大川組子、掛川、きじ車、八女手漉和紙など、合計三十品目がございます。

◯板橋 聡委員 大変多くの指定を受けた伝統的な産品があることはよくわかりました。しかしながら、県内には指定されたもの以外にも、非常に長い歴史と伝統を持った貴重な産品あるいはその作り手がいらっしゃいます。先ほど申しましたとおり、二十五年二月議会において、これら産品をつくる伝統産業を維持することの必要性を問い、知事から「指定制度の周知徹底と新たな指定品目の掘り起こし、貴重性の高い伝統的な産品の実情把握に努める」との知事答弁を得ておりますけれども、その後どのように進捗をしているか、お教えください。

◯武濤観光・物産振興課長 平成二十五年度に、福岡県知事指定特産民工芸品指定制度の周知徹底を図るとともに、指定要件を満たす地場産品の掘り起こしや、それに準じます産品の有無について、市町村、商工会議所、商工会に対して調査を実施いたしました。その結果、八市町村にある十四品目の情報提供を受けまして、それら品目の伝統性、希少性などについて聞き取り調査を行っているところでございます。

◯板橋 聡委員 このような調査結果を踏まえて、どんどん進めていきたいと思いますけれども、実際にこういう制度があるというのを知らない作り手さんも多いと思います。さらに、アンケートだとかこういったものを資料提出してくれというお願いをいっぱいされる中で、なかなか本業が大変で、そういったところまで手が回らないという方もいらっしゃると思います。そういうことも含めて、どのように今後進めていくか、お教えください。

◯武濤観光・物産振興課長 周知につきましては、さらに周知徹底、皆さんにお知らせをしてまいりたいと思います。
 また、こういった調査を通じまして、県内にまだ指定されていない伝統や希少性を持つすばらしい産品があることがわかりました。現在、県知事指定に必要な伝統的な技法あるいは原材料などの要件を満たす産品について、指定に向けた検討を行っております。また、指定要件に必要な資料が現在不足している産品につきましては、作り手や関係者に対しまして、伝統性や希少性が証明できる文献あるいは証言などが得られないかなど、指定に向けたアドバイスを行っているところであります。
 また、事業戦略やマーケティングのアドバイスを行う県の人材育成事業がありますけれども、こういったものの受講の勧奨、県の物産紹介パンフレットやホームページへの掲載、アクロスの二階に匠ギャラリーがございますが、そういったところや、県庁十一階の展示室を活用しましたPR、販売促進などを通じまして、伝統的な産品の販路開拓や売り上げ拡大を一層図ってまいります。

◯板橋 聡委員 このような伝統産業は一度途絶えてしまうと、もう一度復活させるというのは物すごく難しいです。ぜひ商業的な部分で事業が盛り上がっていくように、商工部としても引き続きこういった援助をしていただきたいと思っております。
 続きまして、伝統工芸品の振興におきまして、観光の視点から振興していくことも非常に重要だと考えます。これら産品の作り手は地域に点在しております。より広くその存在を知ってもらい、売り上げ拡大につなげるためには、観光客の誘致と誘客も有用だと考えております。
 例えばみやま市には、全国的にも珍しい伝統的製法でつくられる天然しょうのう、あるいは、もうほとんど中国に作り手が移ってしまい、日本の中では唯一と言える線香花火、こういったものが伝統産業としてございます。全国でも珍しいこれらの生産者は、商品包装のデザイン改良を行ってメディアに取り上げられたことで注目されて、観光客が訪れるようになりました。例えば線香花火に至っては、地元の和ろうそくとセットで販売して、きれいなキリの箱に入れて、四十本何と一万円で販売をされて、それが品薄になったりするぐらいの人気を得ているということでございます。その線香花火の製造所は、この春、線香花火作成を体験できる施設、暗室を整備して、観光客の受け入れを始めております。
 商工部は今年度、組織を改編して、観光・物産振興課というものを新設しております。ぜひ物産と観光をセットにして、観光振興の面からもより積極的に取り組むべきだと思いますが、御意見をお聞かせください。

◯武濤観光・物産振興課長 御指摘のとおり、近年、学習や体験型の観光に対します人気が高まっておりまして、伝統的な産品の生産現場は、それ自体が大変有力な観光資源となります。県では、県内の魅力的な物産と観光を組み合わせた体験型・着地型観光ルートをつくるなど、物産と観光を一体的に推進しております。例えば、筑後田園都市推進協議会が実施します観光体験ツアーへの線香花火づくり体験などを取り入れまして、また、国内外での旅行博やウエブサイトでの和紙づくり、人形絵つけなど、体験型観光資源のPR、情報発信を行っております。

◯板橋 聡委員 県としてもルートづくりに具体的に取り組み始めていることはよくわかりました。
 しかしながら、このような伝統産業をやっております事業所は、規模が非常に小さい、弱小なんですね。それでも、この伝統産業の意義をぜひ多くの方に広めていきたいという情熱、熱意だけで、一生懸命受け入れ体制をとって、観光客が来られたらいろいろなガイド役を自分で買って、頑張っていらっしゃるというところがほとんどでございます。そういう意味でも、観光資源としてのPRも行いながら、本業の事業性を継続させて、さらに売り上げを図るという意味では、余り事業者さんに負担がかかるというのがあっては、逆に本末転倒になってしまうと思います。ですから、そういう意味では、実情に合った、きめ細やかな支援が必要だと思いますけれども、それに関してどのような支援が考えられるか、お答えください。

◯武濤観光・物産振興課長 私どもも、伝統的な産品の作り手の方々にいろいろお話をお聞きしております。その中で、皆さん、自分たちがつくられます産品を多くの方々に知ってほしいとの思いから、仕事の合間に観光客の受け入れをしておられるとお聞きしております。ただ、確かに御指摘のとおり、現場の方々の負担を考えますと、観光客の誘致を進める場合には、現地の案内や産品を説明する資料など、受け入れ体制をきちんと整備していくことが必要であります。
 このため、県が今後、産地の紹介パネルやパンフレットなど、いろいろな観光展や物産展などで産地と協力してつくっておりますけれども、こういったものを今後つくるに当たりましては、地域のそういった実情にも応じまして、単に展示会とかだけで活用するだけではなくて、後に現場でも個別に使えますように、その盛り込む情報、デザインであるとかをしっかり工夫してまいりたいと考えております。
 また、個別の産品の希少性、価値を伝えるボランティアガイド、あるいはずっと添乗していかれるガイド、そういったガイドを育成しまして、観光客を受け入れられるように支援してまいります。さらに、地域が行う観光資源の磨き上げや、環境整備などを支援する県の事業として、「地域の魅力を磨く観光地づくりモデル事業」等がございますけれども、そういった事業の活用を、地元市町村や観光協会等に対しまして、しっかり働きかけてまいります。

◯板橋 聡委員 やはり、こういったところは県の知恵が必要だと思います。市町村でどれだけやろうとしても、事業者でやろうとしても、人もいなければ知恵もなかなか少ないと。ここはやはり県でしっかりと支えていくことが大事だと思いますし、そのためには必要なお金も投入していただかなければいけないと。この両方をしっかりやっていただきたいと思います。
 知事は、この質問を最初させていただいたときは、中小企業振興課のほうで一元的な、伝統工芸の対応をワンストップの窓口にするということで言われておりましたけれども、今年度から観光・物産振興課という形で、まさに名前と事業が一体となるような組織ができたと私は思っております。ぜひ、これが福岡県の物産・観光の振興の目玉になるようなおもしろい取り組みを今後やっていっていただきたいと思いますけれども、そこに向けて、ぜひ部長の決意を聞かせていただきたいと思います。

◯松尾統章委員長 今村商工部長。

◯今村商工部長 先ほど委員から御指摘いただきましたとおり、こういう地域で受け継がれてきた伝統的な産品といいますのは、やはり一度途絶えてしまうと、その復活は非常に困難であると認識しております。そういうことで、今現在、指定の品目にまだなっていないところも、広く制度の周知を図って、ぜひとも指定の拡大に向けて検討していきたいと思っております。
 伝統工芸品につきましては、従来からいろいろな、我々、販路拡大の取り組み等々を行っておりますけれども、やはり、それだけでは限界がございますので、そういう点では観光と一体となった振興を進めていきたいと思っております。県の観光のパンフレットにもどんどん載せていきたいと思っていますし、いろいろな施設を活用した展示もやっていきたいと思っています。何より、やはり地域の観光ルートなどに組み込んでいくことによって、より一層、地域の取り組みが盛り上がり、また実際、なりわいとされてある事業者の皆さんの、少しなりとも収益の拡大につながっていくような取り組みを行っていくことが大事だと考えております。そういった取り組みを進めまして、本県に今残っております、本当に貴重な伝統的な産品の振興をしっかり進めていきたいと思っております。

◯板橋 聡委員 これは商工部だけではなく、社会科見学で教育庁のほうとかかわったり、あるいは原材料で農林水産部とかかわったり、いろいろな部署とかかわりがございます。ぜひ、その司令塔としての役割を果たして、ますます伝統産業の振興、維持に努めていただきたいと思います。
 終わります。(拍手)

平成25年決算特別委員会質問「鳥獣害対策について」

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋でございます。本日最後の質問になりますので、よろしくおつき合いのほど、お願いいたします。
 まず、執行部に、鳥獣被害に関する被害額推移、捕獲数の推移、対策費の実施状況に関する資料を要求したいと思いますので、お取り計らいのほど、お願いいたします。

◯松尾統章委員長 お諮りいたします。
 ただいま板橋委員から要求がありました資料を、委員会資料として要求することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕

◯松尾統章委員長 御異議がありませんので、本委員会の要求資料といたします。
 執行部に申し上げます。ただいま板橋委員から要求がありました資料については提出できますか。今村畜産課長。

◯今村畜産課長 直ちに提出します。

◯松尾統章委員長 それでは、資料を正副委員長に確認させてください。
    〔資料確認〕

◯松尾統章委員長 事務局は資料を配付してください。
    〔資料配付〕

◯松尾統章委員長 資料が配付されましたので、板橋委員、質疑を行ってください。

◯板橋 聡委員 では、まず簡潔に資料の説明をお願いします。

◯今村畜産課長 資料を説明させていただきます。
 資料の一は、農林水産物の被害額の推移です。被害額は、平成二十二年度までは増加していましたが、その後、減少傾向に転じ、平成二十五年度は十二億四千万円余となり、前年度と比べ約一億九千万円の減となりました。
 二は、鳥獣捕獲数の推移です。鹿、猿で増加傾向にあります。二十五年度については、イノシシが約二万三千頭、鹿が六千五百頭捕獲されました。
 三は、有害鳥獣被害対策費の推移です。平成二十四年度から大幅に拡充されております。
 四は、平成二十五年度の鳥獣対策実施状況です。侵入防止柵の整備、捕獲機材の導入の支援などを行ってまいりました。

◯板橋 聡委員 この資料を見る限り、有害鳥獣被害対策予算は過去五年、大幅に増額され、その一方で被害額は減少傾向にあり、捕獲数はふえておると。
 私自身、平成二十三年六月議会、議員になって初めての一般質問がこの鳥獣被害対策でした。その当時の担当課長からしっかりした回答をいただきまして、こういった結果が出ておるということで、地元で胸を張って報告したところ、各地で、「それは県議、現実ばわかっとらっしゃれんばい。むしろ悪うなりよる」と言われてしまったわけでございます。
 それを踏まえて今回、質問をさせていただきます。
 まず、カラス等の鳥類の被害対策について、平成二十三年六月議会で質問したところ、当時はまだ有効な対策というのがなく、知事も他の取り組み事例を参考にして有効な方法を探求したいという回答でございました。
 そこで、三年が経過し、現在、県としてカラスなど鳥類の被害対策としてどう取り組んでいるのか、その情報をまたどういうふうに伝えているのか、お示しください。

◯今村畜産課長 防鳥ネットや爆音器による追い払い、銃による捕獲などを推進してきた結果、県全体としては鳥類の被害額は減少してきていますが、今なお被害が多数発生しております。
 このような中、うきは市は、県の支援により、カラスを効果的に捕獲できる大型の箱わなを設置しました。この情報を県内の市町村などに提供することにより、県内地区において同様の大型の箱わなを導入しました。また、国が、鳥類の被害防除に高い効果を有する釣り糸を空中に張り、外周部を防鳥ネットで囲む方法を開発しました。これらの情報を県は市町村に提供するとともに、ホームページに掲示しております。さらに、今年度はカラス被害防除の専門家による現地研修会を県内二地区で開催する予定です。

◯板橋 聡委員 鳥類関係の被害がふえておるという話も聞きますので、これは継続して、ぜひ拡充をしていただきたいと思います。
 続きまして、鳥獣捕獲のために狩猟者が地域において活動してもらう必要があると思います。ところが、狩猟者は非常に高齢化して、そして減少傾向にあると聞いております。鳥獣被害に対する最終防衛組織とも言える捕獲を行う担い手の確保をどのようにされているかということを教えてください。

◯今村畜産課長 県では、狩猟免許試験について、平成二十三年度までは狩猟期に入る前の夏場に二回開催していましたが、農林業者が受験しやすいように、平成二十四年度から農閑期の一月に、また、さらに今年度から九月を加え、現在、年四回にふやして実施しております。また、県のホームページやイベントなどで、狩猟の社会的役割や魅力について広く県民にアピールし、積極的に狩猟の啓発を行っているところでございます。
 また、銃猟免許取得にかかわる経費助成を平成二十五年度から行い、銃猟免許取得者の確保を図っております。この結果、銃猟者の年間合格者は平成二十三年度の二十九名から二十五年度の八十一名に増加しました。

◯板橋 聡委員 結果としては非常にふえておるようですけれども、恐らくこれは地域に偏りがあるのではないかと思います。みやま市、八女市などは非常に広大な面積の中、こういった地域ごとの変化、狩猟人数の変化というのにも今後ぜひ注意を払って、対策を打っていただきたいと思っております。
 続きまして、実際に被害に遭った住民が最初に相談するのは市町村の窓口となると思いますけれども、市町村における鳥獣被害対策の取り組み状況はどうなっていますでしょうか。

◯今村畜産課長 市町村は、現場における鳥獣の生息状況や農業被害の把握、地域での捕獲の支援などを担っております。具体的には、鳥獣被害が発生している市町村では、被害防止計画を策定し、猟友会やJAなど関係機関と連携しながら、侵入防止柵や箱わなの設置、捕獲などを実施していただいております。
 また、鳥獣の捕獲や集落における指導助言を行う鳥獣被害対策実施隊が各市町村に組織されています。この実施隊員は、法に基づき、市町村長が市町村職員や民間の方から任命し、鳥獣被害対策における重要な役割を担っていただいております。国も県も、市町村へのこの実施隊の設置を働きかけていますが、全国市町村の平均設置割合が約六割に対し、本県では被害防止計画を策定している市町村の九五%に当たる五十四市町村で設置するなど、積極的に実施隊を設置していただいております。

◯板橋 聡委員 そうなんですよ。すばらしくいいんですよ、福岡県は。ところが、我々が現場でいろいろな有権者の話を聞く、あるいは山合いに住んでいらっしゃる方のお話を聞くと、非常にそこら辺が困っている、なかなか市町村が対応してくれないという話を聞きます。現実問題として、市町村の鳥獣被害対策は、実際、市町村職員の人員配置が満足に行われていなかったり、担当になられた方の知識・経験が不足していたりして、被害を受けた住民に対する対応が不十分ではないかという感じが否めません。
 そういった中、やはり県の適切な関与や指導が必要と考えますけれども、現在、県としてはどのようにして市町村を支援しているのか、教えてください。

◯今村畜産課長 県は、市町村が行う被害防止計画の作成や防除処理設備の整備、また、捕獲従事者の育成を支援しているところでございます。特に県の出先機関であります農林事務所が、平成二十四年度から保健福祉環境事務所が所管していました鳥獣捕獲も加え、一元的に市町村の取り組みを支援しているところです。また、農林事務所ごとに鳥獣被害対策広域協議会を設置し、市町村を超えた広域的な連携も支援しているところです。

◯板橋 聡委員 三年前に質問して以降、県内、県庁のいろいろな部署に散らばっていた鳥獣被害対策の部署が一元化されて、今、畜産課のほうに集められたと。これはすばらしい改善だと思いますし、また、広域協議会というものをつくっていただいて、鳥獣被害に対する情報交換をされておるということではございます。ところが、まだなかなかその実感がいま一つ現場では湧いていないと。
 先ほど鳥獣被害対策広域協議会の話が出ましたけれども、これは私、県と市町村、地域をつなぐ重要な鳥獣被害に対する対策組織だと考えておりますけれども、これは一体どのような体制で、内容としてはどのような協議がされているか、教えてください。

◯今村畜産課長 鳥獣被害防止対策協議会には、農林事務所ごとの広域協議会と、おおむね市町村域の地域協議会がございます。まず、広域協議会では、市町村をまたがる捕獲計画の策定や市町村職員の技能向上を図るための侵入防止柵の設置方法などの現地研修会を開催しております。また、市町村の地域協議会には、市町村や地元JA、猟友会などがメンバーとなり、実際に被害防止に向けた侵入防止や捕獲計画の策定と実行の評価について協議していただいております。

◯板橋 聡委員 回答いただけばいただくほどだんだんわからなくなるんですけど、このように予算もばっちりついておる、体制もよく整備されておる、そして捕獲される鳥獣の数も伸びている。ところが、この中で、いろいろな中山間地をお持ちの議員の先生もいらっしゃると思いますけど、地元で声を聞くと、体感的に被害が減少しているというのは全く聞こえてこないんですね。むしろ被害が昔よりひどくなっているのではないかという悲鳴が聞こえてくるような状況なんです。
 これは、もし一人からというお話でしたら、何か極端な事例とか、何かトラブルがあっているのかなと考えられますけれども、実際私の地元でも複数人、複数の地域から同時にいろいろな声が聞こえてくるんですね。だから、これは国、県の体制があって、市町村の体制がある、この中でどこかで何かがちゃんと機能していないのではないか、何かがおかしいのではないかと推察しておるんですけれども、県としてこのような状況をどうやって解消するのか、どうやって克服するのか、お考えをお示しください。

◯今村畜産課長 今、委員御指摘のありました集落のレベルアップというようなことでございますが、国及び県の施策が十分に市町村や集落に届くよう、各レベルの協議会において情報提供を行うとともに、集落や地域によって取り組みが滞っているところに対しましては、重点的に指導してまいりたいと考えております。また、各種研修会を開催し、市町村職員や鳥獣被害対策実施隊の技術向上を図り、集落において的確に助言指導ができる人材の育成に努めてまいります。

◯板橋 聡委員 最後に部長にちょっとお伺いしたいと思いますけれども、国、県レベルでは予算、体制はしっかりと整えて、対応している。このような事業というのはなかなか少ないと思います。しかしながら、住民の皆様にその効果がよく感じられていないとするならば、それは非常にもったいない、残念なことだと思います。
 先ほど課長から、県から市町村への指導体制の強化や、集落ごとの事情に柔軟に対応できる指導者育成をするということに言及がございました。まさにこれは、事件は会議室で起こっているのではない、現場で起こっているのだという、僕の年齢がわかるようなことをちょっと言ってしまいますけれども、これが機能して、住民の皆さんが体感できるレベルで鳥獣被害を減らすために、部長、これから何を変えて、どういうふうにやっていくのか、ぜひ決意のほどをお聞かせください。

◯松尾統章委員長 小寺農林水産部長。

◯小寺農林水産部長 有害鳥獣駆除につきましては、市町村の方が実際の現場で今、一生懸命やっていただいているところでありまして、先ほどから市町村の支援、活動については課長のほうが説明しましたけど、中でも全国平均を上回る割合で鳥獣被害対策実施隊を設置しているということで、市町村のほうにおかれましては積極的な対策をとっていただいているところでございます。この流れが途切れないように、今後もしっかり市町村のほうには支援をしてまいりたいと思っております。
 ただ、今、委員から御指摘がありましたように、地域によっていろいろ異なった課題が、人員の問題とか知識、そういう問題があるということでございます。今回の御質問を踏まえまして、地域の課題、そういうニーズ、これをよく聞いて、さらにきめ細やかな対応ができないか、そういうものを今後もやっていきたいと思っております。
 有害鳥獣対策につきましては、いろいろな機関が一緒になってやっていくことが重要でございますので、今後とも市町村、猟友会、関係団体、そういうものと一緒になって総合的に鳥獣対策を進めていくことで被害の軽減に努めてまいりたいと思っております。

◯板橋 聡委員 相手がけもの──動物の話でございますので、なかなか思うとおりにはいかないとは思いますけれども、私も井上委員と一緒に、四年後ぐらいにはまたこれをレビューさせていただきたいと思いますので、ぜひいい結果が出るように、今後とも引き続き努力をしていただきたいと思います。
 以上、終わります。(拍手)

平成25年決算特別委員会質問「オリンピック等のキャンプ地誘致について」

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋聡です。
 二〇一九年にラグビーワールドカップが日本で開催され、二〇二〇年に日本で二度目となる夏季オリンピック・パラリンピックが東京で開催されます。九月議会で、吉村議員、伊豆議員の一般質問において、小川知事はこの二つのスポーツの祭典において、その盛り上がりを福岡で活力にすべく、キャンプ地誘致に対して強い意気込みを御披瀝いただきました。本日は、もう少し具体的な話を伺いたいと思います。
 本県でキャンプ地誘致を行う意義は何か、これをちょっと、まずは部長からお答えいただければと思います。

◯松尾統章委員長 大曲新社会推進部長。

◯大曲新社会推進部長 この意義でございますけれども、まず、本県でキャンプが行われることは、県民の方が世界のトップアスリートのプレーを直接見ることにつながり、また、交流するということでもありますので、スポーツに対する関心が非常に高まる機会になると考えております。そして、見る、交流するということで、特に子供たちにとっては、スポーツへの夢、そして目標を持つことにもつながってくると思います。
 また、キャンプが行われることで、国内外からの観光客が大変多く訪れることが期待されます。その方たちに福岡のよさを知ってもらうことによりまして、大会後のリピーターとして観光客の確保にもつながっていくなど、地域の活性化といった効果も期待できるのではないかと考えます。

◯板橋 聡委員 一つ大事な視点が欠けているのかなと。キャンプ地誘致によって、スポーツをしない人も、福岡県にいながら、主体的にオリンピックに参加できること、これが大事な意義の一つかなと思いますが、この思いは共有していただけますでしょうか。

◯大曲新社会推進部長 委員がおっしゃられましたように、スポーツをしない人も、そういったことで非常に、一緒にスポーツを楽しむということで関心が高まってくると、それはもちろんでございます。

◯板橋 聡委員 現在、県内では、ラグビーワールドカップには十七、オリンピック・パラリンピックには二十六自治体が、キャンプ地誘致の意向を示していると聞きますが、その中にはスポーツ施設は保有しますが、それ以外のソフトやハード面での対応、例えば宿泊施設や通訳スタッフの確保、ボランティアが集まりにくいなど、キャンプ全体の受け入れに困難を抱えている自治体もあると考えますけれども、県の御認識はいかがでしょうか。

◯松尾統章委員長 清水県民文化スポーツ課長。

◯清水県民文化スポーツ課長 誘致を希望する自治体の中には、委員の御指摘のとおり、スポーツ施設を有するものの、宿泊施設が十分でなかったり、通訳等ボランティアの確保をすることが難しいという自治体があることは認識をしております。

◯板橋 聡委員 そのような自治体では、せっかくすばらしいスポーツ施設を持って、住民の機運が盛り上がっていたとしても、キャンプ地誘致が失敗したとなると、元も子もないと思います。
 私の地元みやま市も、どんなトップレベルのチームがやってきても胸を張って受け入れられるプール設備が、平成二十六年にでき上がります。しかしながら、宿泊施設が十分でなく、「外国人ってテレビでしか見たことなかばい」と。このような自治体に対して、県はどのように支援をしていただけるのでしょうか。

◯清水県民文化スポーツ課長 このような自治体におきましては、近隣の自治体と共同することによりまして、宿泊施設等、施設面の課題を解決することが可能ではないかと考えております。
 また、このように広域でキャンプ誘致を図ることは、キャンプ終了後も広域連携、地域全体の活性化につながることが期待できると考えております。
 通訳等ボランティアスタッフにつきましては、県といたしましても、その確保に努める必要があると考えておりまして、今後地域のボランティアの育成を含めまして、留学生サポートセンターや大学等と連携をするなど、具体的な取り組みについて考えていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 自治体によっては、地域内にある県所有のスポーツ施設を活用してキャンプ地誘致を行おうとするところもあると考えますけれども、このような場合、県はどのような立場で自治体との間にかかわるのでしょうか。

◯清水県民文化スポーツ課長 今月実施することが決定をいたしましたスウェーデンのオリンピック委員会のキャンプにつきましては、福岡市内にあります県有施設、県立のスポーツ施設も利用することとなっております。県といたしましても、福岡市とともに主体となって、視察や施設利用に当たっての折衝を行っておりまして、最終的には福岡市と連名で協定書の調印を行ったところであります。
 各自治体が、他の県有のスポーツ施設を利用する場合におきましても、この場合と同様に、県としては、主体的にかかわっていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 ぜひ足並みをそろえて、リードするぐらいの気持ちでかかわっていっていただきたいと思っております。
 オリンピックのキャンプは、スウェーデンのように、選手団全体が福岡市一カ所で行う場合もあれば、単一種目でキャンプを行う場合もあると聞いております。規模の大きくない市町村がキャンプ地誘致を目指す場合、単一種目のキャンプを誘致することも有効と考えますが、その場合、日本水泳連盟とか日本テニス協会のような当該種目の中央競技団体の人的ネットワークを活用して、海外の競技団体へのアプローチが必要だと思われます。しかし、そのようなパイプを持っている自治体はほとんどございません。県内にはスポーツ強豪校と呼ばれる高校や大学など、国内外の競技団体と強いつながりを持つところもございます。こうした関係者と連携、協力して、誘致に取り組むことが必要ではないかと考えますけれども、御所見をお聞かせください。

◯清水県民文化スポーツ課長 県内には柳川高校のテニス部や東福岡高校のラグビー部、さらには福岡大学等、海外とのネットワークを持つ高校や大学等が存在をしております。このような関係者の協力を得ることは、キャンプ地誘致を成功させるために大変重要なことだと考えております。
 今後、こうした学校関係者を初め、県体育協会、県競技団体にオブザーバーとして連絡会議に参加をしていただき、海外の競技団体の情報提供を含めたアドバイスや、関係者の有するネットワークの活用など、協力を求めていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 ぜひ連絡会議は、行政主体の内輪の集まりになるのではなくて、外部の知恵だとか人的ネットワークを活用していただくことを期待しております。
 県は、これまでキャンプ地誘致を目指す自治体の連絡協議会を七月に立ち上げ、今後は情報提供やアドバイザーの派遣、または各自治体の保有施設など基礎資料を作成して、海外プロモーションをするということでございましたけれども、一番大事なのは、東京オリンピックを福岡県もキャンプ地誘致という役割で支えて、成功させようという県民の機運の醸成と考えます。この件について県はどのようにお考えでしょうか。

◯清水県民文化スポーツ課長 キャンプ地誘致に向けましては、委員御指摘のとおり、受け入れ地域の盛り上がり、機運の醸成が重要であると考えております。このため県では、来月十六日に開催いたします市町村対抗福岡駅伝をメーンとしますスポーツの総合祭典の中で、日本オリンピック委員会と協力をいたしまして、県民の皆様がオリンピックを身近に感じていただけるよう、元オリンピック選手六名と一緒にスポーツを楽しむイベントを予定しております。また、二月にはオリンピック・パラリンピックやラグビーワールドカップの試合会場誘致及びキャンプ地誘致に向けた機運を盛り上げるためのシンポジウムなどを開催する予定にしております。
 今後も、こうした取り組みを通しまして、機運の醸成を図り、通訳等ボランティアスタッフの確保を含め、キャンプ地誘致に向けて、さまざまな取り組みを行っていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 個々の事業はそれでいいと思います。ただ、県民全体が「福岡県はキャンプ地誘致で東京オリンピックを支えていく」という思いを共有して盛り上がれるような一大キャンペーンを行うべきじゃないかと、私は考えます。数年前から、東京に出張に行きますと、「二〇二〇年オリンピック・パラリンピックを日本で」「今日本にはこの夢の力が必要だ」「この感動を次は日本で」というポスター、広告、のぼり、テレビCMなどを、地下鉄だとか公共施設だとか至るところで目にしました。私は、その雰囲気にのまれて、いやが応でも気持ちが高ぶって、それがやはり二〇一三年九月七日のブエノスアイレスでの興奮、感動につながったんじゃないかと思っております。あの感動、あの昂揚感を東京だけでなく、ぜひ福岡県でもと、私は思いますけれども、そのためには、キャンプ地誘致の県として行う一大キャンペーン、こういったものが必要だと感じますが、御所見をお聞かせください。

◯清水県民文化スポーツ課長 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は、キャンプ地の基準を示すガイドラインを本年中に公開する予定にしております。その後、国内各地でキャンプ地活動が本格化すると考えております。
 委員御指摘の県を挙げた誘致活動の機運の醸成につきましては、今後その内容について検討していきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 ぜひ、今、六年前ですから、まだあまり熱というのは盛り上がっていませんけれども、そういうところにちゃんと火をつけていると、一年前、二年前にどかーんと盛り上がると思いますので、ぜひそういった仕掛けをして、県民みんなが一体になれるようなキャンペーンを、小川知事をリーダーとしてやっていただきたいと思っております。
 ちなみに、大曲部長はスポーツは自分でされるほうですか、それとも見て楽しむほうですか。どんなスポーツがお好きですか。

◯大曲新社会推進部長 私自身のことで恐縮でございますけれども、スポーツはするのも見るのも大好きですが、まず、するのは大好きです。ちなみに、済みません、私ごとですが、テニスはずっとしておるんですけれども、武道にも取り組みをしております。

◯板橋 聡委員 そういう理解のある部長で、ますますオリンピックキャンプ地誘致も進むのではないかと思っておりますが、スポーツは自分でする、そして見て応援する、楽しむ、そして裏方として支えるというさまざまな形で、いろいろな年代の方、男女問わず、ハンディキャップあるなし問わず、かかわることが可能だと思います。福岡県もキャンプ地誘致成功により県民がもっとオリンピックに主体的に参加できるよう、最後に部長の意気込みをお聞かせください。

◯大曲新社会推進部長 先ほど意義については申し述べましたので、今回、決意ということでお話をさせていただきます。
 委員も、東京に行くと、オリンピック・パラリンピックの熱が非常に熱いということをお話しされました。やはり、オリンピック・パラリンピックの成功に向けては、東京だけではなく日本全国でやるという意気込みが大切ではないかと思います。また、そういった中で、県内の自治体でキャンプ地を誘致していくことは、本県のスポーツの振興、また、地域活性化を図る上でも大変効果があるものだと思っております。
 このため、課長も先ほど申し上げましたが、誘致を希望する自治体への情報提供、また、アドバイザーの派遣、こういった支援を行いまして、関係機関としっかりとスクラムを組んで、あらゆる機会を通じまして海外に対するプロモーションを実施し、キャンプの誘致に取り組んでまいります。また、県内におきましても、二〇二〇年に向けて、機運をしっかりと醸成させていきたいと思っております。

◯板橋 聡委員 ぜひお願いいたします。終わります。(拍手)

平成26年9月議会一般質問「人口減少社会への対応について」

録画中継にて知事答弁を含めて視聴する事が可能です。
板橋聡の議会質問録画中継
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質問要旨 一、人口減少社会への対応について
     1.県における「まち・ひと・しごと創生」
    2.農村地域振興
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◯十一番(板橋 聡君)登壇 皆さん、ごきげんよう。自民党県議団の板橋聡です。本日は、人口減社会への対応について質問いたします。
 本年五月に発表された日本創成会議のストップ少子化・地方元気戦略、いわゆる消滅自治体リストは、今まで真っ正面からの議論にならなかった人口減少、東京一極集中の問題に警鐘を鳴らし、大きな波紋を呼びました。それに端を発し、七月二十五日に政府は、まち・ひと・しごと創生本部設立準備室を立ち上げ、九月の内閣改造では地方創生担当相を設置、第一回のまち・ひと・しごと創生本部会合が開催され、本日開会の通常国会にて関連法案を提出するなど矢継ぎ早に対策が打たれています。九月十二日に開催された、まち・ひと・しごと創生本部の第一回会合にて決定された基本方針では、地方が成長する活力を取り戻し、人口減少を克服するために、従来の延長線上にはない次元の異なる大胆な政策を、中長期的な観点から、確かな結果が出るまで断固として力強く実行していくとあり、政府の不退転の決意を感じます。今後は、地方から上がってくる施策について国が支援していくこととなりますが、石破地方創生担当大臣は九月十三日に行われた講演で、うちの町をよくするために、と地方から案を言ってくれれば人も出すし、お金も支援するが、やる気も知恵もないところはごめんなさいだ、と述べ、地方自治体の自発的な取り組みが支援の前提であることを明言しました。
 そこで質問です。本県では個性ある地域づくりのために筑後田園都市構想、京築アメニティ構想などの施策が存在しますが、国が、従来の延長線上にない次元の異なる大胆な政策を推進しようとする中、福岡県におけるまち・ひと・しごと創生の施策が既存施策の焼き直しになってはならないと考えます。知事のリーダーシップにより、福岡県が国のどぎもを抜くような、そして職員のみならず県民を奮い立たせるような、従来とは次元の異なる、斬新で目玉となる政策を打つことこそが、新たなステージに入った人口減少対策の一丁目一番地と考えますが、知事御自身の言葉で思いと決意をお聞かせください。
 日本創成会議のストップ少子化・地方元気戦略では、合計特殊出生率が一・一三と全国平均より際立って低い東京が地方の若者を吸い上げ、国全体の少子化を加速させていることを指摘し、少子化をストップさせ地方を元気にするための総合的な戦略が提言されております。福岡県の人口動態は、福岡市を中心とする福岡都市圏が県内のみならず九州全域から若者を吸い上げ、さながら日本の縮図です。ちなみに、過去五年間の福岡県全体の特殊出生率一・四三に対し、福岡市中央区の特殊出生率は何と〇・八七、博多区は一・一五でございます。現時点では九州一の活況を呈す福岡都市圏ですが、それに甘んじて地方から若者が大都市へ流出する人の流れを変えなければ、日本創成会議が指摘するように、人口減少に歯どめをかけられず、県全体の活力が失われるわけです。
 そこで質問です。人口減少対策については、地方からの人口流入による福岡都市圏の活力だけに頼るのではなく、北九州、筑豊、筑後それぞれの地域の人口を維持し県下全域の活力が失われないよう、細やかな施策を打ち、その効果を測定するために、地域ごとの数値目標を設定すべきと考えますが、知事の所見をお聞かせください。
 さて、これまで人口減少対策や定住人口の維持拡大について質問がありますと、知事は毎回、魅力ある雇用の場をつくっていくことが何よりも重要と答弁されております。肥沃な筑後平野に広がる、私の地元みやま市を含む県南地域は農村地帯で、農業こそが各地域が持つ特性や資源を生かす主要産業であり、雇用のベースだと考えます。その後継者が農業を継ぐ意思と誇りを持って就農し、地域を支えるようになるべきと考えます。しかしながら、福岡県では、活力ある高収益型園芸産地育成事業など特徴的な園芸農業支援を行っていますが、品目によっては担い手不足が深刻な状況です。
 ここで知事に質問です。担い手不足の問題は、売り上げが十分確保されていないからです。園芸農業において、売り上げが大きい魅力ある経営を行う生産者を育成しなければならないと考えますが、知事の認識を御披瀝ください。
 また、あまおうやとよみつひめなど、独自品種によりブランド化しやすく他品種よりも販売価格を高目に設定できる品目もありますが、ナス、アスパラガスなどの野菜は差別化が難しいです。これらの品目の販売価格を高め収入をふやす取り組みをどのように行うのか、知事の所見をお聞かせください。
 認定農業者の親御さんから、息子に農家の後を継がせきらん、継がせたくないという言葉をよく耳にします。詳しく話を伺うと、実家を離れて就職した息子さんに、会社をやめてまで実家の家業である農業を継がせることにちゅうちょする、その最大の理由は売り上げ、収入でした。サラリーマンとして家族を養い月に二十万円以上の給与を得ていたとしても、一度会社をやめて農業の世界に踏み込んだら、ずぶの素人。園芸農家として一人前になるには十年は必要とも言われます。息子が帰ってきたからといっても、ある程度の技術習得ができるまでは、作付面積を二倍にして息子たちのために売り上げ増を図ることもままなりません。つまり、子供が会社をやめて後継者として親元で農業をする場合、人員は倍になっても、技術習得に時間がかかり、すぐに規模を拡大することもできず、結果として一人当たりの所得が半減してしまうということです。これはまさに農家という経営体における事業承継の課題と捉えます。
 そこで質問です。経営リスクを負う新規就農者の経営が安定するまでの支援策として青年就農給付金がありますが、青年就農給付金は農業とは縁のない方が新規に就農される場合を想定して制度設計されております。親元で就農する農業後継者には使いにくい補助事業です。地方の人口が減少する中、農村地域の活力を失わないよう、県として親元で就農する農業後継者に対ししっかりした支援を行うべきと思いますが、知事の所見をお聞かせください。
 以上、知事の真摯な答弁を期待して、一般質問を終わります。(拍手)

◯議長(加地 邦雄君) 小川知事。
*知事答弁

◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 県における、まち・ひと・しごと創生についてでございます。本県では、人口減少社会に対応するため、まず少子化につきましては、出会い、結婚、出産、子育て、就職支援といった人それぞれのライフステージに合わせた、きめ細かな施策を総合的に推進をしてきているところであります。また、社会増減について、各地域の定住人口、なかんずく若者の定住を維持、拡大をしていくためには、先ほど議員も御指摘ありましたが、地域に魅力ある雇用の場をつくることが何よりも重要であります。このため、各地域が持っております特性や地域の資源を最大限活用して、製造業の競争力の強化、企業誘致、観光の振興、それから農林水産業の経営力の強化など、産業振興を図ってまいりました。今般、国において、まち・ひと・しごと創生本部が設置をされました。今後、国の総合戦略が年内にも決定をされ、地方における取り組みに対し支援が行われる見込みでございます。これらを受けまして、本県としましては、これまで実施をしてきた取り組みを評価、検証しながら、さらにこれを充実させていきたい、また市町村初め広く関係者から御意見も伺いながら、県民のニーズに対応した新しい施策の企画、立案に努めてまいりたいと思っております。また、施策を具体化する際には、できる限り国の施策も活用してまいります。このようにして人口減少社会における諸問題、諸課題に全力で取り組んでまいります。
 次に、地域に配慮した人口減少対策についてお尋ねがございました。本県におきましても、福岡都市圏を中心に人口が増加をしております一方で、県内の多くの地域において人口減少というものが続いております。各地域の人口減少に歯どめをかけ、活力を維持するためには、それぞれの地域、その課題は異なりますことから、画一的な対応ではなく、地域の実情に即した施策を効果的に実施することが不可欠であると考えております。このため本県におきましては、今後とも、人口減少社会に対応できるよう、県民意識調査などの各種調査の結果、また市町村や関係団体の御意見などを踏まえて、各地域の特性、その地域資源を生かした、きめ細かな施策に取り組んでまいります。
 なお、地域ごとの人口に関する数値目標の設定につきましては、国が今後策定をいたします総合戦略の状況を十分踏まえた上で対応を検討してまいります。
 次に、園芸農業における魅力ある経営についてお尋ねがございました。本県農業の主力でございます園芸農業につきましても、高齢化の進展による産地規模の縮小が懸念をされているところであります。このため県では、雇用型経営の導入による規模の拡大を進めてきているところであります。具体的には、雇用型経営を志向する農家に対しまして、年間雇用を図るための品目の組み合わせ、規模拡大に伴うハウス施設や省力機械等の導入、それらの支援を行っているところであります。このような取り組みを進めた結果、雇用型経営体の数は、平成二十二年の千百八十三経営体から二百六増加をいたしまして、現在、千三百八十九経営体となってございます。また、県内の主要品目でありますイチゴやナス、これにおきましても経営規模が大きく、雇用を導入している農家では、その売り上げも増加し、こうした農家には後継者の方も育っているところであります。県としましては、このように雇用型経営は後継者の確保にもつながる魅力のある経営に資することから、さらにこれを進めていくことが必要であると考えております。
 販売価格を高める取り組みについてお尋ねがございました。ナスやアスパラガスといった日常的に消費をされます野菜は、品種による優位性が発揮しにくいことから、まず品質管理を徹底する、それから実需者のニーズに対応した販売面での取り組みというものが重要になっております。このため、ナスの産地におきましては、量販店のニーズに対応し、段ボール箱のばら出荷でありましたものを、二本から四本入りの小袋包装、これを導入することをやりました。そういった商品アイテムの多様化を進めた結果、販売価格が上昇しております。また、消費者への認知度向上を図っていくために、ナスの産地を持つ他県と共同いたしまして首都圏で消費拡大のイベント、また量販店における試食販売を行っているところであります。さらに、外食産業と連携をいたしまして、ナスやアスパラガスを初めとした県産の農林水産物を使った料理を提供していただく福岡フェアというものを開催をし、福岡県農林水産物の認知度の向上とあわせ、その販路の拡大にも取り組んでいるところであります。今後とも、こうしたPR、販売促進活動に取り組んでいきまして、販売価格の向上に努めてまいります。
 次に、農業後継者に対する支援でございます。農業後継者は新規就農者の約七割を占め、農村地域の担い手となる重要な人材であります。国では、親元で就農する農業後継者でありましても、就農時は経営が不安定なことから、その間の所得を確保するために、平成二十四年度から、一定の条件のもとに青年就農給付金を交付しております。また、本年度からは、親の農地だけで営農する場合にも、その給付金が交付されることになっております。県におきましても、農業大学校での養成や普及指導センターにおける就農講座の開催、個別現地巡回などを通じまして、農業後継者に対する技術面それから経営指導面、きめ細かく支援を実施しているところであります。さらに、初期投資を軽減するため、水田や園芸農業に必要な機械、施設の導入経費に対しまして、県単独の事業でその助成を行っているところであります。これからも、こうした国の制度や県の制度、取り組みを最大限活用しながら農業後継者の支援に努めてまいります。

◯議長(加地 邦雄君) 板橋聡君。

◯十一番(板橋 聡君)登壇 福岡県版まち・ひと・しごとに対する思いと決意について、私がちょっと聞き方が悪かったのか、答えていただいていないかなと思える部分がございましたので、質問の意図の説明を含めて再質問をいたします。
 一九八〇年代、日本のサッカーがプロ化をしようと、そういった機運が盛り上がっておりました。その後、バブルが崩壊して、そして慎重論が出てきたと。ある会議の中で、そのプロ化に対して抵抗する方々が、そんなことをやっても、もうちょっと景気が回復してやったらどうだと、時期尚早じゃないか、あるいは、まだプロスポーツなんて日本には野球しかない、そんな前例がないことをやって失敗したら誰が責任とるんだというネガティブな発言をされたと。そこにすっと立ち上がったのが川淵三郎、後の日本サッカー協会の会長でございます。その方は、時期尚早と言う人間は百年たっても時期尚早と言うんだ、前例がないと言う人間は二百年たっても前例がないと言うんだと。時期尚早というのは、やる気がないということの裏返し、前例がないということは、私はアイデアがありませんということの裏返し、恥ずかしくて言えないからそういう言葉を使うんだと。仕事は、できないことにチャレンジして、できるようにすることが仕事なんだと。この名演説により、日本のサッカーはプロ化の機運が再度高まり、御存じのとおり、一九九二年にJリーグが発足いたしました。ある評論家は、二十一世紀のリーダーシップの一つは、やけどするような熱い情熱、パッションが必要であるというふうに、この川淵三郎の言葉を言われております。評価されております。非常に格好いい話だなと、私は大好きなエピソードではございますが、こんなことが自分の身の回りで起きないような、そんな遠い話かなと思っておりました。しかしながら、そうではございませんでした。
 平成二十五年十二月議会、一般質問の答弁に立った樋口県警本部長の悲壮とも言える暴力団排除に対する決意表明。議場は、降壇する樋口本部長に対して、自然発生的に満場の拍手が起こりました。我々は、県警トップの退路を断った断固たる意志、これにある種、感銘を受け、本部長がそこまで言うなら議会は全力で応援するぞと、気持ちが、そういう気持ちが拍手にかわったのではというふうに思っております。そして、一番にその言葉が心に響き、意気に感じたのは県警職員だと想像します。九カ月後、工藤會ナンバーワン、ツーの逮捕につながったのは、樋口本部長のリーダーシップにより一致団結した福岡県警の実績であることは疑いのないところだと思います。
 出生率改善の五年のおくれは、将来の安定人口を三百万人減少させると言われております。もはや一刻の猶予も許されない福岡県の人口減少対策は、施策だけで解決するものではありません。県政トップの知事が退路を断ち、リスクをとって決断をし、職員一人一人が一丸となり立ち向かう意志を共有し、県民もその熱に突き動かされ、オール福岡で人口減少に立ち向かわせる、そんな熱いリーダーシップが必要と私は考えますが、その件について、知事の思いと決意をお聞かせください。
 以上、再質問です。(拍手)

◯議長(加地 邦雄君) 小川知事。

◯知事(小川 洋君)登壇 現在最重要の、また喫緊の課題であります人口減少社会、その到来に向けての対応でございますが、私自身、やけどするようなと言うかどうかわかりませんが、それに負けないぐらいの熱意でもって取り組んでいきたいということをお伝えをしたいと思います。そのために、私をトップとする本部もつくって、あらゆる角度から今までの取り組みを評価、検証し、それを充実をしていく、それから新しい施策、その必要性、またその内容について、いろんな方の意見も聞きながら、それを立案をしていきたいと、このように考えております。いずれにしましても、時間が余り残されていない課題であります。これは日本全体の問題でもあります。それぞれの地域がうまくいかなければ日本全体が沈むと、そういう強い意志でもって、この福岡県人口減少社会、諸課題に対応していきたいと思います。

平成26年6月議会一般質問「自治体の消滅可能性を遮る具体的施策について」

録画中継にて知事答弁を含めて視聴する事が可能です。
板橋聡の議会質問録画中継
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質問要旨 「自治体の消滅可能性を遮る具体的施策について」
      1.未婚化晩婚化対策
      2.子育て支援(学童保育等)
      3.外国人労働者 (高度人材他)
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◯議長(加地 邦雄君) ただいまから本日の会議を開きます。
 日程に従い、一般質問を行います。順次発言を許可いたします。板橋聡君。(拍手)
*板橋議員質問

◯十一番(板橋 聡君)登壇 おはようございます。六月議会一般質問のトップバッターを務めさせていただきます自民党県議団の板橋聡でございます。
 五月八日に発表された日本創成会議による人口減少の予測が波紋を呼んでいます。我がみやま市も消滅可能性のある自治体に含まれておりました。それぞれの地域が持続的に活力を発揮するには、県下全域で少子化に歯どめをかけることが必須で、国政においても安倍政権は、これまでの延長線上にない少子化対策を検討することを骨太の方針に盛り込むとの報道がありました。少子化対策は国任せではいけません。県、市町村が重層的に対策を講じる必要があります。ひいてはそれが定住化支援や地域の魅力向上、活性化につながり、県民幸福度を上げると私は考えております。我が会派の代表質問に対し、県の力を維持するには一定規模の人口が維持されることが必要との認識を、知事からは披露いただきました。少子化対策を煮詰めれば、合計特殊出生率、以下出生率と略しますが、これを向上させることです。二人目、三人目を産みたいと希望すれば、母体生理学的にも、経済的、社会的にもそれがかなうような環境づくりに課題があると考え、本日は未婚化、晩婚化対策、子育て支援、外国人労働者受け入れの三つの各論について質問をさせていただきます。
 もとより結婚や出産は極めて個人的な問題であり、デリケートで扱いづらい一面がありますが、一定規模の人口を維持し国、県、地域が活力を持ち続けることは、個人の幸せにつながると信じております。日本が直面している深刻な人口減少から目をそらさず、火中のクリを拾うつもりで、まずは未婚化、晩婚化対策について質問いたします。
 厚生労働省の統計によりますと、福岡県の平均初婚年齢は男女ともにじりじりと上昇しており、昨年度男性が三十・五歳、女性が二十九・二歳。また我が県が五年ごとに行う子育てなどに関する県民意識調査によると、希望する結婚年齢の項目で、二十代のうちに結婚したいというふうに答えた方は十年前は五三%だったんですね。五年前三六%、そして昨年は二二・五%とどんどん減っています。一方で、三十五歳以上での結婚を希望する方の合計は十年前が一一・六%だったのが五年前は二三・三%、昨年三三・二%と増加の一途です。つまり、何も手を打たなければ今後も晩婚化はさらに進むと予想されます。しかしながら、その意識調査にある理想の子供の数という設問では、二人と答えた方が四五・一%、三人以上と答えた方が四四・八%と合わせて九割近くもいらっしゃいます。日本生殖医学会では、妊娠、分娩に最適な年齢、すなわち生殖年齢は遅くとも三十五歳までとしています。それを超えると急激に自然妊娠の可能性が低下するだけではなく、流産や染色体異常などのリスクも高まるそうです。冒頭申しましたとおり、結婚の時期や子供を何人持ちたいというのは個人の自由です。しかしながら、二人以上の子供を持ちたいと望む方が九割いる中、晩婚化により母体生理学的にその願いを諦めなくて済むような対策を打たなければなりません。
 私が社会人になりたてのころはまだ、愛すべきおせっかいな会社の上司や、近所のおっちゃん、おばちゃんがいて、まだ結婚せんのか、そういう相手はおるとね、おらんなら誰か探してやらんばとか、結婚したらしたで子供はまだか、もう一人頑張らんとなどなど、なかなか親とは照れくさくて話せないようなことをずばずば突っ込まれ、自分の人生設計を見直す機会をいただいたものでした。しかしながら、会社で部下にそんなことを言えばセクハラ、パワハラとなり、コミュニティーの中のおせっかいおっちゃん、おばちゃんは絶滅危惧種となってしまった今、若者たちに家庭づくりや家族計画に関する自分の体験を伝え、将来について一緒に考えるのは親、家族しかいないという現実を受けとめなければなりません。
 ここで知事に質問です。未婚化、晩婚化の流れを変えるためには、若い人たちに家庭づくり、家族計画について前向きに考えてもらえるような家庭環境が重要ではありませんか。そのための啓蒙、啓発について知事の認識をお聞かせください。
 また、マクロ的見地から、生殖年齢の間に希望する子供の数が産める可能性を少しでも高めるには、平均初婚年齢を引き下げるための施策が必要と考えますが、知事の所見をお聞かせください。
 また教育長にお伺いします。家庭教育の役割として、結婚、家庭、子供を持つことの意義を親が子供に伝えることについて教育現場の視点から所見を御披露ください。
 また、核家族化やコミュニティーの希薄化が進み、日ごろの生活の中で乳幼児やその母親と触れ合う機会が減っています。現在一部中学、高校で行われている児童生徒が乳幼児と直接触れ合い、母親の経験談を聞く体験学習は、家庭、家族の重要性に気づくことにつながりますし、情操教育の面からも効果があると思いますが、教育長の見解をお聞かせください。
 さて、一人でも多くの方が理想の子供の数をかなえるために、次に必要となるのが子育て支援です。その中で本日は放課後児童クラブ、いわゆる学童保育について問いたいと思います。共働き家庭やひとり親の家庭の子供を、放課後に学校内の施設やコミュニティーセンターなどで預かる放課後児童クラブは、女性の就労増加とともに年々需要が高まっております。そんな中、平成二十七年度実施予定の子ども・子育て支援新制度への移行で、大きな転換期を迎えています。今までは国が主導していた放課後児童クラブの設備や運営に関する基準を、市町村が条例で規定することとなりました。
 そこで知事に質問です。子ども・子育て新制度において放課後児童クラブの運営基準などが市町村に移管されることにより、各自治体において特徴ある運営がなされ、子育て世代の定住化支援策につながることを期待しますが、一方で規模の小さい自治体などでは人員体制やノウハウに不安があります。条例制定など円滑に実施されるよう、適切な県の関与や指導が必要と考えますが、知事の御認識はいかがでしょうか。
 現在、県内に五百十七ある放課後児童クラブにはさまざまな形態の運営主体があります。指定管理者として民間委託しているところも多いのですが、運営委員会や保護者会など地域住民の力を活用した運営主体も百六十五カ所、約三割あります。運営主体となれば指導員を雇用し、子供のけがや事故、あるいは指導員の労災などに対応する必要があり、責任の所在という意味で保護者会や運営委員会を構成する地域の区長さんやPTA役員経験者など一個人が背負うには荷が重過ぎて、今後引き受け手がいなくなる可能性もあります。じゃあ指定管理者で企業に委託すりゃいいだろうという御意見もあるかもしれませんが、地域のきずなづくり、魅力づくりや活性化の視点でも地域の子供を地域で育てる姿勢は可能な限り尊重したいと私は考えます。
 そこで知事に質問です。放課後児童クラブの運営主体によっては、市町村から委託される形式ではなく、地域のニーズに応じる形で地元の有志が運営主体となり、市町村に対して運営費の補助金申請を行う形式があります。その場合、児童の事故や指導員の雇用、労災など責任の所在を厳しく問われると個人のボランティアで構成される運営主体には負荷が高過ぎ、放課後児童クラブ自体の今後の存亡にかかわると思いますが、知事の御認識をお聞かせください。
 過去、放課後児童クラブの指導員には教員や保育士などと違い資格制度がなかったため、クラブごとの指導員の質がばらばらでありました。平成二十五年二月議会、我が会派の江藤議員の一般質問などにより、福岡県の指導員に対する研修は充実してきたと聞いています。しかし、新たな地域子ども・子育て支援事業に基づき、再度大きく研修内容などが変わるとの報道があります。
 そこで知事に質問です。指導員の資質向上について、福岡県ではどのような努力が、過去なされてきたのでしょうか。また、今後、指導員には知事が行う研修を修了することが義務づけられるなど、県が指導員の資質向上についてさらに重要な役割を占めることになります。通り一遍の研修ではなく、定期的に資質を向上させるような形式をとったり、受講しやすくするためできるだけ多くの地域で開催したり、午前、午後に時間帯を分割して行うなど、福岡県独自の施策による放課後児童クラブの魅力向上を期待しておりますが、知事の見解をお聞かせください。
 さて、私は三人子供がおり、二人は小学校、一人は幼稚園に通っております。子供が通う小学校の話では、放課後児童クラブの利用児童が生徒数の過半数を超えるという活況ぶりだそうです。先ほど質問した指導員の資質向上を図ることで、さらなる充実した保育が可能になるのはすばらしいことと思います。しかし、その一方で、放課後に保護者が面倒を見ることが可能であるため、放課後児童クラブを利用できない児童にとっては、学年を超えた群れ遊びをしたり、工夫に富んだ季節折々の体験活動をしたり、共同生活のルールを学んだりする機会に恵まれません。居場所のない子供たちのためにつくられた放課後児童クラブが充実すればするほど、居場所があると定義された児童たちにとって不利益になるという妙な現象が起こるわけです。
 そこで知事に質問です。福岡県は全ての児童が参加可能なアンビシャス広場を推進しておりますが、まだまだ設置数も少なく、特に地方都市ではボランティアが集まりづらく開所日数をふやすこともままなりません。子育てしやすい幸福度日本一の福岡県を目指すには、家庭環境などを超えて全ての児童に対する放課後の居場所づくりが急務と思われます。知事の御所見を披露ください。
 また教育長に質問です。学校と家庭の間に、放課後児童クラブのような新たな子供の居場所の存在が一般的になってきています。放課後児童クラブでは子供が学校とは違う一面を見せたり、保護者が日々の送り迎えで指導員と顔を合わせるなど、学校では得にくい情報が入ってきます。学校は、放課後児童クラブのような新たな子供の居場所としっかり連携をとり、日々の指導に生かすべきだと考えますが、教育長の所見をお聞かせください。
 最後の項目として、外国人労働者の受け入れについて知事に質問します。少子化による労働力人口減少に対応するため、外国人労働者の受け入れを肯定する一部意見があります。しかしながら、まずは出生率を日本国内で自律的に回復させることが重要だと考えます。政府が近々策定する骨太の方針では、国家戦略特区での外国人受け入れを許容するという報道もなされています。しかしながら、他国の状況を見るにつけ、特区だからといって安易に受け入れ範囲を拡大することは、我が国の産業や治安、雇用状況に悪影響を及ぼしかねず、懸念を示す声を多く耳にします。知事の所見を御披露ください。
 また、一方で外国人労働者でも高度人材については、出生率が自律的に回復するまでのつなぎとして、国際化や生産性向上のために活用を検討する余地はあると思いますが、そのためには引く手あまたの高度人材が福岡県で働くことを選択するようにしなければ意味がありません。もう一歩踏み込めば、外国人、日本人かかわりなく、高度人材が福岡県で働くことに魅力を感じるための環境整備が必要と思われますが、知事の所見を御披露ください。
 以上、知事と教育長のこぴっとした答弁を期待し、私の一般質問を終わります。(拍手)

◯議長(加地 邦雄君) 小川知事。
*知事答弁

◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 まず未婚化、晩婚化の流れを変えるための家庭の役割についてでございます。未婚化、晩婚化の流れを変えていくためには若い人たちが結婚したい、家庭を持ちたいとそう思ってもらえるような機運というものを社会全体で高めていくことが重要でございます。とりわけ若い人に最も身近な存在であり、御本人に一番影響を与える家族の役割というのは大きなものがあると考えております。このため、本県では毎年十一月を、ふくおか・みんなで家族月間と定めまして、県民の皆様お一人お一人が結婚や家族、子育てに関心を持っていただけるようキャンペーンを実施しているところであります。さらに、本年度は結婚、妊娠、出産、育児につきまして切れ目のない支援を行う機運を醸成していくために、ふくおか「みんなで笑顔」フォーラムというものを開催することといたしております。こうした取り組みを含めまして、さまざまな機会を捉えて家族ぐるみで結婚の幸せ、家庭づくりの大切さというものをお考えいただけるよう努めてまいります。
 初婚年齢の引き下げについてでございます。本県が平成二十五年度に実施をいたしました県民意識調査、先ほど議員も引かれましたが、これによりますと、三十歳未満の若者が結婚の意思があるにもかかわらず独身でいる理由というのは、適当な相手にめぐり会わない、結婚の必要性を感じない、経済上の問題、仕事に打ち込みたいといったものが多くなっております。また、こうしたことは五年前、十年前の同じ調査におきましても同様の傾向が見られるところであります。こうしたことから、若者が結婚の希望をかなえていくためには出会いの場の創出、家庭と仕事の両立支援、経済的自立の支援というものが必要であると考えております。このため本県では、独身男女に出会いの場を提供いたします出会い・結婚応援事業、それから子育て応援宣言企業登録制度や延長保育など多様な保育サービスを充実していくなどワーク・ライフ・バランス、これを進めていくこと、それから三番目は若者しごとサポートセンター、三十代チャレンジ応援センター、若者サポートステーションによります求職者それぞれの置かれた状況やニーズに応じたきめ細かな就職の御支援、これらを実施してきているところでございます。
 さらに、今年度は新たに、結婚のすばらしさや仕事と家庭を両立する生活を具体的にイメージをしてもらって、若者の結婚意欲を高めていこうということで、結婚サポートセミナーというものを実施いたします。また高校生、大学生等を対象にいたしまして、妊娠、出産に関する正しい知識の普及啓発に取り組んでいくこと、学生さんを対象に正しい知識の普及啓発に取り組んでまいることといたしております。このような取り組みによりまして、晩婚化の流れに歯どめをかけるべく、これからも若者の結婚の後押しに努めてまいります。
 次に、放課後児童クラブの基準条例についてでございます。市町村は来年度実施予定の子ども・子育て支援新制度に向けまして、本年度中に放課後児童クラブの設備及び運営の基準に関する条例を定めることとされております。条例の制定に当たりましては、指導員の資格要件や人数に関する規定につきましては国の基準に従うこととされております。また一方で、施設設備、開所日数、時間等につきましては、地域それぞれの実情を踏まえながら国の基準を参酌することとされているところであります。県といたしましては、市町村の策定する基準条例がそれぞれの地域のニーズに即したものとなりますよう、またそれぞれの市町村において新制度への円滑な移行が図ることができますよう、情報提供や助言に努めてまいります。
 次に、放課後児童クラブの運営課題についてお尋ねがございました。保護者や地域の世話役などで構成をされます運営委員会によって運営される放課後児童クラブ、これは任意団体であるがゆえの問題もありますが、地域の子供を地域で育て、きずなを強めていくという観点から、子供の健やかな育ちにとって有意義な方式であると考えております。先ほどもお答えいたしましたように、新制度では市町村が放課後児童クラブの運営等の基準に関する条例を制定することとされております。条例には、御指摘のありましたように非常災害対策、事故発生時の対応、それから運営上の重要事項に関する規定の整備等について定めることとなってございまして、その条例に基づき市町村がクラブの運営者に対し指導監督を行うことになります。県といたしましては、これまでも市町村を通じて放課後児童クラブの運営について指導を行ってきたところでございますけれども、今後ともクラブが安定的に運営され、児童が、また父兄が安心、安全に過ごすことができるよう、市町村に対して運営費の補助や情報提供や助言などしっかり支援をしてまいります。
 放課後児童指導員の研修の充実についてでございます。県では、県内四地区で実施をしております指導員研修につきまして、平成二十五年度から、それまで一日でありました研修期間を三日間に拡充したところでございます。これによりまして、障害のある児童への対応、異年齢集団のまとめ方、地域との連携など直面するさまざまな課題にきめ細かく対応できるよう指導員の資質向上を図ってきているところであります。新制度では、放課後児童クラブに一定の資格を有し、かつ私ども県知事が行う研修を修了した者を配置することが義務づけられることになります。県としましては、これまでの私どもの取り組みの成果、そして秋ごろをめどに国から示されます研修内容等を踏まえながら必要な研修を実施し、放課後児童クラブの質の向上を図ってまいります。
 次に、全ての児童に対する放課後の居場所づくりについてお尋ねがございました。豊かな心と志を持つたくましい人材を育成していくためには、全てのお子さんたちが異なる年齢間での遊び、地域での行事といった多様な体験を通じ学び、成長する場というものが大切でございます。このため、本県では、全ての子供たちが気軽に立ち寄り、多様な活動を行う居場所といたしまして、アンビシャス広場を県内二百五十カ所に設置をしております。さらに、共働き家庭等の児童にとって放課後の生活や遊び場となります放課後児童クラブというものが今千二十五カ所ございます。そのほか児童館、公民館におきまして地域独自にお子さんたちにさまざまな体験をさせる活動が行われているところであります。一方、国におきましては、放課後の居場所のさらなる充実を図るため、アンビシャス広場と似たような事業でございます放課後子ども教室の拡充や放課後児童クラブとの一体的運用、また学校の余裕教室の一層の活用促進といった、全てのお子さんたちを対象にした総合的な放課後対策というものが検討されているところでございます。こうした国の動き、あるいは地域の実情を踏まえながら、これまでのアンビシャス広場の活用を含めて児童の放課後の居場所の充実に向けて検討をしてまいります。
 次に、外国人労働者の受け入れについてでございます。就労を目的とする外国人の受け入れにつきましては、我が国の経済社会の活性化に資する観点から専門的、技術的分野の外国人についてこの受け入れを認める、その一方で、単純労働者につきましてはこれを認めない、その方針がとられているところであります。現在、政府におきましては、議員も御指摘ありましたが、特区の手法も含め、外国人労働者の受け入れ範囲の拡大について議論がなされております。外国人労働者の受け入れにつきましては、我が国の産業、治安、雇用環境、いわゆる労働市場への影響ですね、広く国民生活に影響を及ぼすことから、国民的なコンセンサスを踏まえつつ、慎重に検討がされるべき課題だというふうに考えております。県といたしましては、まずは先ほど申し上げました未婚化、晩婚化の流れを変えていくための取り組みでありますとか、子育て環境の整備といった少子対策を進めていくほか、一人一人の状況に応じたきめ細かな就職支援を行うことで若者、女性、高齢者、障害者など多様な人材の就業の促進をまず図っていきたいと、このように考えております。
 次に、高度人材を福岡県に呼び込むような魅力ある福岡県づくりについてでございます。国の内外から高度な人材を呼び込んでいくためには、魅力ある雇用の場をつくっていくことが何よりも必要不可欠であります。こうした観点から、福岡県では自動車、水素エネルギー、次世代有機ELといった先端成長産業の育成、また技術力、生産性の向上による製造業の競争力の強化、企業の誘致、観光の振興、農林水産業の経営力の強化など産業振興に取り組んできているところであります。その結果、例えばトヨタ自動車九州におきましては、宮若市で車両の開発の一部が開始され、また再来年の初頭には開発棟が完成をいたします。また、ことしの三月でございますが、ダイハツ工業久留米開発センターが開設されるなど、生産だけではなくて設計、開発機能の集積も着実に進展をしてきているところであります。企業誘致を図っていく上でも福岡空港や北九州空港による充実した国内外への航空路線、北九州港、博多港の両国際拠点港湾、新幹線、高速道路といった高速交通網など、利便性の高い交通ネットワークの構築といった強みがございます。さらに生活環境の面におきましても充実した教育や医療、豊かな自然、新鮮な農水産物や多彩な食文化など、日常生活を送っていく上でも安全で快適な環境もそろっているところであります。本県が有しておりますこうしたすぐれたビジネス環境と生活環境につきまして、国の内外に向け、しっかり情報発信をしてまいります。あわせて、魅力あふれる福岡県の実現に向けまして、各地域が持っております特性や資源を生かしてそれぞれの地域が発展していくよう、引き続き産業振興による魅力ある雇用の創出、安全、快適な生活環境づくりに取り組んでまいります。

◯議長(加地 邦雄君) 城戸教育長。
*教育長答弁

◯教育長(城戸 秀明君)登壇 まず、未婚化、晩婚化の流れを変えるための家庭教育の役割についてであります。少子化防止の観点からは、保護者が子供に家庭の大切さなどを語り、将来自分の家庭を築くという意識を持たせることが必要であると考えます。今後、福岡県PTA連合会等と連携し、保護者を対象とした研修会の中で未婚化、晩婚化が引き起こす社会問題とともに、家庭を築き子供を育てる喜びについて日常生活の中で自分の子供に意識して伝えていく重要性を啓発してまいります。
 次に、学校における乳幼児と触れ合う体験活動についてであります。本県においては、児童生徒と保育所、幼稚園の幼児との相互交流を行う学校が多数見られ、乳児、母親と触れ合う活動を行っているところもございます。こうした取り組みは、児童生徒が家庭、家族の重要性に気づくとともに、親への感謝を実感するなど心の教育の面で効果が期待できるものであります。このため、市町村教育委員会や学校に対し子育て支援センターや育児サークル等の子育て関係機関などとの連携を図るなどして、各学校で乳幼児と触れ合う体験活動がより充実するよう指導してまいります。
 次に、小学校と放課後の子供の居場所との連携についてでありますが、児童の健やかな成長のため、小学校と学童保育などがそれぞれの役割を十分に果たす上でも両者の連携が不可欠であります。現在、県内においては教員と学童保育指導員等が、児童の生活の様子や指導、支援の状況について情報交換等を行い、それぞれの指導、支援に役立てております。しかし、一部には十分な連携がとれていない状況も見られます。今後、全ての児童を対象とした放課後の居場所づくりに向けた動きがあることを踏まえますと、より一層連携を深める必要があることから、管理職員研修等の中で、各学校に対し学童保育などとの連携の必要性を働きかけてまいります。

平成26年2月議会一般質問「スポーツによる広域地域振興について」

3月14日から福岡県議会 録画中継にて公式動画で質問と知事答弁が確認できます

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質問要旨「スポーツによる広域地域振興について」
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(質問当日は東日本大震災から丁度3年、議場にて1分間の黙祷後の登壇でした)
◯議長(松尾 統章君) 黙祷を終わります。御着席ください。
 日程に従い一般質問を行います。順次発言を許可いたします。板橋聡君。(拍手)
*板橋議員質問

◯十一番(板橋 聡君)登壇 私は、東日本大震災の一カ月後に初当選し、県政の場に送り出させていただきました。活力ある福岡県であることが日本全体の復興につながると信じ、ともに頑張りましょう。
 おはようございます。自民党県議団の板橋聡でございます。本日は、スポーツによる広域地域振興について質問させていただきます。
 ソチ・オリンピックで金メダル最有力との呼び声が高かった女子スキージャンプの高梨沙羅選手、彼女は北海道上川郡上川町出身です。人口わずか四千人にもかかわらず、この町には二十メートル級、四十メートル級のジャンプ台があり、長野オリンピックスキージャンプ金メダリストの原田雅彦さんはこの町の出身。そして高梨選手のお父さん、お兄さんもスキージャンプの選手でした。八歳のときから上川町でジャンプになれ親しみ、世界の頂点を目指した高梨選手を応援するため、町を挙げてのパブリックビューイングには三百人以上の老若男女が声援を送りました。残念ながら女子ジャンプ初代金メダリストにはなれませんでしたが、その翌日、上川ジャンプ少年団の選手たちはいつもどおり練習にいそしみ、テレビ取材で向けられたマイクに、沙羅ちゃんみたいになりたい、オリンピックに出たいと、屈託なく答えていました。スキージャンプとともに歩む上川町、スポーツは地域に活力を与える全員参加型の文化だと実感した次第です。
 今から十年ほど前、スポーツジャーナリストの二宮清純氏がこのような主張をされていました。元来スポーツは地域の文化だが、日本のスポーツは学校と企業を中心に運営されてきた。スポーツにおける大政奉還をして、もう一度スポーツを地域に取り戻すべきだと。文部科学省においても総合型地域スポーツクラブの設置が推進される中、二〇一一年にスポーツ基本法が制定され、スポーツが地域の一体感や活力を醸成し、地域社会の再生に寄与すると定義されました。
 そこで知事に質問です。福岡県におけるスポーツがもたらす地域活性化の効果について、知事はどのように認識しているか御所見を披露ください。
 スポーツは、選手、コーチ、またそれをサポートする人々がいて、競技、トレーニングを行う施設が存在し、かつ選手同士が集い、競い合う大会の開催が物語を生み出し、普及をしていきます。人、場所、物語が伝統を織りなす。これは地域に根づくお祭りの要素と似ており、スポーツもお祭り同様に地域特性があります。県下全域で画一的な施策を行ってもなかなかうまくいきません。
 そこで知事に質問です。京築地域の神楽のように、地域のお祭り的な伝統、文化のような捉え方で、スポーツと地域の結びつきを活用し、地域振興を目指すべきと考えますが、現在県においてスポーツを所管している教育庁、県民文化スポーツ課だけでは自治体との連携や地域振興の観点が足りないと感じます。スポーツの特性を生かし、広域地域振興を市町村と連携して取り組むべきと考えますが、知事のお考えはいかがでしょうか。
 筑後地域は八女市、みやま市の剣道、ソフトボール、大川市のサッカー、柳川市の相撲など、地域に根づいた伝統的に盛んな競技が多数存在しています。また、みやま市、筑後市にまたがり体育館、テニスコート、野球場、サッカーを同時に四面開催できる多目的グラウンド、完成を控えた公認五十メートルプールを擁する県営筑後広域公園があります。そして、そのエリアに福岡ソフトバンクホークスのファーム本拠地がやってきます。しかしながら、現在企画・地域振興部が推進する広域連携プロジェクトには、スポーツを柱とした事業がありません。
 そこで知事に質問です。全国的にも東京オリンピック開催に向けてスポーツの力に対する注目度が上がっている中、筑後地域は福岡県の県有施設である筑後広域公園が存在し、福岡ソフトバンクホークスファーム本拠地が移転してきて、公認五十メートルプールも完成します。まさに天の時、地の利が整いつつある筑後地域で、知事のリーダーシップにより人の和、地域の和をつくりませんか。ぜひ、広域連携プロジェクトの一環として、スポーツを柱とした広域地域振興を筑後の地で目指したらいかがでしょうか。知事の所見をお伺いいたします。
 先述のとおり、福岡ソフトバンクホークスのファーム本拠地が筑後市にやってきます。筑後市のみならず近隣自治体でも、アベノミクスによる景気の活況や東京オリンピック誘致を上回るほどの明るい話題となっています。ソフトバンクホークスファーム本拠地は、筑後市を含む三十三自治体による誘致合戦となりましたが、筑後市は第一次選考を突破した段階で、ソフトバンクホークスファーム本拠地を筑後市に、というキャッチフレーズを改め、ソフトバンクホークスファーム本拠地を筑後に、としました。それに呼応し、矢部川流域の七自治体で構成されます筑後七国を初めとする県南の市町村が協同して、広域で誘致活動を行いました。昨年秋十月六日に行われた筑後広域公園での県南地域住民一同による感動的な一万人決起集会は記憶に新しいところです。
 そこで知事に質問です。移転先の選考において、このような広域の取り組みや筑後広域公園の存在が高く評価されたと聞いております。惜しくも誘致することができなかった三十二自治体の皆様にとっても、筑後、頑張ってるじゃないか、筑後に決まってよかったやんかと評価していただけるよう、地元ももちろん頑張りますが、県としても大いに関与して、筑後地域の振興を目指すべきと思いますが、知事の御所見を披露願います。
 また、そのためには県とソフトバンクホークスでよく話をし、その上で県と地元自治体とソフトバンクホークスの三者で話し合う場も必要と思いますが、いかがでしょうか。また、これは庁内横断の事業となります。県庁内でも所管部署があってしかるべきと思いますが、知事の考えをお聞かせください。
 さて、本県にはソフトバンクホークス以外にも、Jリーグのアビスパ福岡、ギラヴァンツ北九州、bjリーグのライジング福岡、大相撲十一月場所などプロスポーツの拠点が存在しておりましたが、それらは福岡市を中心とした政令都市だけの存在でした。今回、筑後地域にとっては待望のプロスポーツ本拠地が進出することとなり、プロスポーツの拠点が県下各地に広がり始めました。Jリーグには百年構想があり、地域におけるサッカーを核としたスポーツ文化の確立を目指す中、ホームタウンと協力し、スポーツを地域活性化、経済活性化に寄与するべく活動しておられます。また、プロ野球においても、当時の横浜ベイスターズはファーム球団を一軍とは違う湘南シーレックスと命名し、ファーム本拠地において地域密着の球団運営をされていました。
 そこで知事に質問です。現在のソフトバンクホークスファーム本拠地である雁ノ巣では、地域活性化の観点でどのような事業があり、その効果、メリット、デメリットを含め、まず県として把握すべきではないでしょうか。その上で、プロ野球球団はソフトバンクホークス以外に十一あります。他のファーム本拠地やJリーグチームのホームタウンの行政がどのようにプロスポーツチームを地域活性化に活用しているか、筑後市を初めとする地元自治体をリードして先行事例を研究すべきと思いますが、いかがでしょうか。
 一方で心配な部分もあります。「財界九州」という雑誌の三月号の記事で、ソフトバンクホークスファーム本拠地誘致で沸く筑後の課題として、用地の問題とアクセス道路の問題が指摘してありました。民間と住民がこれだけ盛り上がっているのに行政が水を差すようなことがないよう足並みをそろえて対応することを強く要望し、知事に質問いたします。
 ファーム本拠地誘致による相乗効果で、地域外からの自家用車を利用した来訪者が増加することが予想されます。ふなれな地で渋滞のストレスを感じたり、ましてや事故などを起こすようなことがあってはなりません。スポーツによる広域地域振興を下支えするインフラ整備についてどのようにお考えか、知事の所見をお聞かせください。
 知事は年頭から、景気、雇用対策に全力を尽くすとおっしゃっておられます、そうですね知事。筑後地域にはまだまだアベノミクスの恩恵が感じられないと評価される方も多いようですが、景気は気からと言われます。アベノミクスはようわからんばってん、オガノミクスもよかやっかと言っていただけるような、地域に光を与え、地域住民が前向きに一歩踏み出したくなるような答弁を期待して、私の一般質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

◯議長(松尾 統章君) 小川知事。
*知事答弁

◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 まず初めに、スポーツがもたらす地域活性化の効果についてでございます。スポーツは、体力の向上や心身の健康増進はもとより、人と人、また地域と地域との交流を促し、地域の一体感や、また活力を醸成するものであると、このように考えております。また、先日、北九州ではマラソンを行いましたが、そういった地域の特色のあるスポーツイベントというのは誘客効果がある、また観光資源としても活用できる、そういったことから地域活性化に寄与するものであるというふうに思っております。こうしたことから、今議会に御提案をさせていただいております福岡県スポーツ推進計画の中でも、スポーツの活力を生かした地域の魅力の創造というものを柱の一つに掲げさせていただいております。今後とも、それぞれの地域の特色を生かしたスポーツを振興することによりまして、地域の活性化を推進していきたいと考えています。
 スポーツと地域との結びつきを生かした地域振興についてお尋ねがございました。県内では、見渡しますと、世界最高峰の大会となりました飯塚市の国際車いすテニス大会、九州最大のボート競技大会でございます遠賀町の九州朝日レガッタ、高校ラグビーの国際大会でございます宗像市のサニックスワールドラグビーユース交流大会、それから真木和泉守にちなんだ久留米市の紫灘旗全国高校遠的弓道大会など、それぞれの地域におきまして、それぞれの自然環境や競技施設というものを活用したスポーツイベント、大会が実施されているところでございます。このような地域に根差したスポーツの活用というのは、地域住民のきずなを強める、また郷土愛を醸成していくことにもつながるものであると考えております。今後とも、市町村と連携いたしまして、スポーツを地域資源として活用した地域の振興に取り組んでまいります。
 筑後地域の振興についてでございます。スポーツイベントの誘致やスポーツを見る、それからする、そのための旅行と周辺地域の観光というものをあわせたスポーツツーリズムといった取り組みは、地域の振興を図る上で有効なものであると考えております。県では、筑後広域公園の多目的運動場、体育館、テニスコートなどに加えまして、現在プールの整備を進めているところでございます。議員御指摘のとおりであります。県立の久留米スポーツセンターの改築も行うこととしております。また、八女市ではグリーンフィールド八女におきまして天然芝サッカー場が整備されております。このように、筑後地域ではスポーツのための施設整備が進んできております。また、福岡ソフトバンクホークスのファーム本拠地の移転先が筑後市に決定され、地元におきましては、先ほどお話がありましたように、スポーツを活用した地域振興に関して大きな期待が高まってきていると、このように承知しております。今後、筑後地域の市町村とも協議を行いまして、スポーツを活用した広域的な取り組みについて検討を進めていきたいと思っております。
 福岡ソフトバンクホークスファーム本拠地移転への対応でございます。ファーム本拠地の移転予定地は、九州新幹線、鹿児島本線の筑後船小屋駅、また九州自動車道の八女インターチェンジやみやま柳川インターチェンジ、有明海沿岸道路からも近く、九州一円からのお客様が期待できる絶好の場所にあると思っております。また、隣接する筑後広域公園には、先ほど申し上げました各種スポーツ施設のほか、昨年四月には芸術文化交流拠点といたしまして九州芸文館が開館をしたところでございます。今回のファーム本拠地の立地というのは、これらの施設とあわせて集客の相乗効果を生むものとして期待をしているところであります。今後、県としても関係部局しっかり連携いたしまして、地元を含め関係者の皆さんと一体となって知恵を出し合いながら、筑後地域でのスポーツツーリズムの推進などファーム本拠地を核とした広域的な地域振興に取り組んでまいります。
 ファーム移転に伴う協議の場でございますけれども、今回のファーム移転を地域の活性化につなげていくためには、県、地元自治体、ソフトバンクホークス、関係者の連携が不可欠でございます。今後、県、筑後市、みやま市など関係自治体やソフトバンクホークスとの間で協議の場を設けまして、しっかり地域振興につなげていきたいと考えております。
 県の担当部署でございますけれども、移転に伴う道路などの関連インフラの整備のみならず観光、スポーツの振興など全庁的にわたる業務となりますことから、県政の総合調整と広域地域振興とを担っております企画・地域振興部を担当といたしまして、その中で広域地域振興課を担当課とさせていただきます。
 次に、プロスポーツ活用方法の先進事例の研究についてお尋ねがございました。議員御指摘のとおりでございまして、地元市町あるいは関係者の皆さんと一緒になって、プロスポーツを活用してきたいろんな地域のいろんな先進事例も研究して、より効果的な私どもの取り組みが進められるよう努力していきます。
 次に、ソフトバンクホークスファームの新本拠地周辺の道路整備についてでございます。ファーム新本拠地が完成をし、試合やイベントが開催されるときには、多くのお客様が車を使って訪れ、周辺道路が混雑することが予想されます。このため、新たに発生する交通量が周辺の道路にどういう影響を与えるか把握する必要があると考えております。そのため、まず筑後市、みやま市などの関係自治体や球団から、球場や駐車場の規模等につきまして情報をいただきまして、それらの情報をもとにJR筑後船小屋駅周辺道路また九州自動車道、有明海沿岸道路から球場へのアクセス道路、それらを中心にいたしまして、道路や交差点の容量と想定される交通量というものを比較いたしまして、容量不足の箇所を抽出するなど周辺道路の整備についての課題点を整理していきます。

平成25年12月議会一般質問「地方の時代にふさわしい、地域活性化の為の無形民俗文化財活用について」

福岡県議会 録画中継にて公式動画で質問と知事答弁が確認できます。
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質問要旨「地方の時代にふさわしい、地域活性化の為の無形民俗文化財活用について」
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◯十一番(板橋 聡君)登壇 皆さん、おはようございます。自民党県議団の板橋聡です。十二月定例議会の一般質問トップバッターとして、本日は地方の時代にふさわしい地域活性化のための無形民俗文化財活用について質問をさせていただきます。
 昨年、北部九州豪雨による沖端川決壊で浸水被害に遭ったみやま市本郷地区において、十一月三日に、福岡県が指定する無形民俗文化財である、どんきゃんきゃんというお祭りが開催されました。昨年は災害直後だったので神事のみの開催でしたが、ことしは夜遅くまで多くの家庭でお客様を迎え、水害で痛手を負った地域住民同士のきずなを再確認し、心の支えとなるいつものお祭りの風景が戻ってまいりました。古来から祭りや神事に代表される無形民俗文化は、地域のアイデンティティーの核でもあり、天災などにより地域の人々の心が折れそうなときでも地域住民のきずなを深めるとともに、自尊感情を高め愛郷心を育むことにつながります。県が指定している無形民俗文化財に限っても、北部九州豪雨の被災地である八女市には先週行われた田代風流、同じく柳川市には十月に開催された三柱神社秋季大祭の目玉であるどろつくどんなどがあり、各地において災害を乗り越える地域おこし、まちづくりに一役買ったのではないでしょうか。
 一方で、困った問題も発生しています。どんきゃんきゃんでは、しゃぐま、獅子頭と言うんですけれども、これをいただいた少年たちがかねやおはやしに合わせて舞いながら太鼓を打ち鳴らすのですが、本郷地区では少子化の影響から小中学生の数が激減し、神幸行列を維持するのにも四苦八苦されています。田代風流は本来、地域住民の男性のみが参加するお祭りだったのですが、最近は人手不足で女子生徒が参加したり、市外に移り住んだ方々に声をかけて祭りのときだけ帰って参加してもらっているそうです。柳川のどろつくどんは、最盛期には市内二十以上の町内会が山車を所有していましたが、現在はわずか四町のみとなりました。衰退が懸念される中、平成九年に飛龍どろつくどんの会という民間団体が立ち上がり、町内会と一体となって伝統の維持、継承に腐心されている現状です。全国的に名の知れた、本県観光の目玉とも言える博多祇園山笠あるいは小倉祇園太鼓などとは違い、小さな集落で受け継がれてきた祭りや芸能に代表される無形民俗文化財は、伝統を継承するための人材も少なく、携わっている少数の方によって細々と引き継がれているものも少なくありません。また、生活様式や意識の変化により地域社会に対する個人のかかわり方にも大きな変化が起こっており、お祭りや伝統芸能のお世話にかかわると時間もとられる、道具だ何だと金もかかるということで、あえて避けようとする人が少なからずいるのも、残念ながら現実でございます。
 そこで知事に質問です。小川知事は県民幸福度日本一を初めとする数々の施策の中で地域おこし、まちづくりというキーワードを盛り込まれています。県民幸福度向上の観点で、地域おこし、まちづくりを県の施策の中でどのように位置づけ、進めていらっしゃいますでしょうか。また、地域コミュニティーの活性化に対して伝統芸能や民俗行事など無形民俗文化財は大きな役割を果たすと思いますが、地域おこし、まちづくりに無形民俗文化財を活用することについて知事はどのような認識を持っているか御披瀝願います。
 文化財保護のあり方については、平成二十二年三月に福岡県文化財保護基本指針が県教育委員会により策定されています。この中で地域の活性化に向けた活用として、「文化財保護行政としては、まちづくり担当部局との連携により、都市計画法や景観法等の既存制度も活用しながら、文化財と一体となって価値をなす環境を整備し、文化的な空間を創出していくなど、文化財保護の理念に沿った地域おこしやまちづくりを行っていくことが重要」と明記され、地域おこし、まちづくりにおける文化財の活用が盛り込まれています。
 そんな中、県指定無形民俗文化財及び無形文化財は合計七十六件ございますが、これらの維持、保存に対し、県単独の県費補助額の過去五年の実績は、平成二十年分から順に、七十二万円、四十万円、四十九万円、百十四万円、百四十四万円です。一件当たりにして、何と年平均わずか一万一千円。もちろん地域の無形民俗文化財の保存、活用は基本的に市町村が行うべきと理解しますが、財政もノウハウも市町村あるいは住民だけではとても賄い切れません。県からの支援は必要であります。県として価値を認めたからこそ県指定になっている無形民俗文化財に対して、この予算額ではとても県が策定した文化財保護基本指針を達成できるとは到底思えません。
 そこで知事に質問です。この補助事業は、県指定無形民俗文化財の維持、保存以外に、基本指針に記してあります地域活性化に向けた活用が含まれているのか、予算案の提出者である知事の見解をお聞かせください。
 どんきゃんきゃんが行われる廣田八幡宮には御成敗式目の一節が掲げてあります。「神は人の敬いにより威を増し、人は神の徳により運を添う」。まさにそのとおりで、無形民俗文化財であるお祭りや伝統芸能の保護、継承は地域住民の積極的な参加があって初めて可能であり、またお祭りや伝統芸能が継承され発展することは地域の活性化につながっていく。つまり、無形民俗文化財保護と地域活性化は表裏一体の関係であります。
 そこで教育長に質問です。大変失礼な言い方になりますが、教育委員会にはまちづくりに関する組織もノウハウも予算も持ち合わせていないと理解しておりますが、この県文化財保護基本指針を達成するために今後どのような体制を構築すべきでしょうか。また、いつごろ、どのように達成するのか、プランやロードマップをお持ちでしょうか。
 また知事に質問です。県として地域振興、まちづくりの観点から、まずは県指定無形民俗文化財に対する支援が組織体制、予算面の双方で必要だと考えますが、教育委員会を含めた福岡県行政全体のトップとして、県民幸福度日本一を目指す小川知事の御所見を御披瀝願います。
 以上、私の一般質問を終わらせていただきます。(拍手)

◯議長(松尾 統章君) 小川知事。
*知事答弁

◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 まず、県民幸福度向上の観点からの地域振興、まちづくりの進め方についてでございます。県民幸福度の向上のためには、まずもってそれぞれの地域が元気になることが重要であります。このため総合計画におきましては、時代の潮流や福岡県の強みといったものを踏まえまして、それぞれの地域が特色を生かし、地域の経済を活性化させ元気になる、そういう視点から具体的な施策を展開することといたしております。今後も、地域が持っております特性、資源、強みを最大限発揮をしていただき、その魅力を高められるよう、市町村、地域の皆さんとともに連携を図りながら、具体的な地域振興策、まちづくりに取り組んでまいります。
 次に、無形民俗文化財が地域活性化に果たす役割についてお尋ねがございました。各地域に古くから伝わります神楽や舞など無形民俗文化財は、その地域の歴史、文化を知る上で大変重要なものであります。また、地域の皆さんが力を合わせて代々守り伝えてきたものでございます。貴重な観光資源になるとともに、地域コミュニティーづくりやにぎわいづくりといった地域の活性化にも寄与するものであるというふうに認識をいたしております。
 無形民俗文化財に対する助成制度についてお尋ねがございました。御指摘のありました県教育委員会が所管をしております県指定文化財保護事業というものは、県指定になってございます無形民俗文化財の衣装、道具、それから舞台等の維持、保存というものを目的にしたものでございまして、直接的には地域おこしやまちづくりというものを想定した助成制度ではございません。
 地域の活性化の観点から、無形民俗文化財の活用促進についての考え方、お尋ねがございました。文化財を積極的に地域づくりに活用していきますことは、県として取り組むべき指針となってございます。先ほど述べられた指針にそう記されているわけでございまして、このため知事部局では、京築地域で京築神楽を活用した文化の力蓄積プロジェクトにおきまして、神楽公演などを通じた地域の魅力発信やにぎわいづくりに県、市町村一体となって取り組んでいるところでございます。また、個性ある地域づくり推進事業というのがございまして、これによりましてうきは市の文化財保護活用基本計画の策定事業を助成するなど、市町村が行っておられます文化財を活用した地域振興事業を支援をしてきているところでございます。今後、教育委員会及び知事部局連携しながら、市町村に対しまして無形民俗文化財が地域活性化のための有効な地域資源であること、これを周知をし、その活用がさらに推進されるよう助言も行っていきたいと思います。またあわせて、すぐれた取り組みについて支援をしてまいります。さらに、国や民間団体が行う助成事業につきましても、市町村に対して広くその内容について情報提供を行い、その活用について働きかけをしてまいります。

◯議長(松尾 統章君) 杉光教育長。
*教育長答弁

◯教育長(杉光 誠君)登壇 地域活性化に向けた文化財の活用、推進体制についてでございます。県教育委員会といたしましては、県指定となっております無形民俗文化財について、道具や衣装の修理等に係る助成を行うとともに、国、民間団体の事業を活用し、地元自治体と十分協議をしながら文化財の保護に努めているところでございます。今後は、地域の文化財は地域で守るという基本理念のもと、無形民俗文化財が地域活性化に活用されますよう、関係部局と無形民俗文化財についての情報共有を図るとともに、地元自治体がつくるまちづくりの組織ができた際には、これに積極的に参画し、指導、助言を行うなど一層の支援に努めてまいりたいと考えております。

◯議長(松尾 統章君) 板橋聡君。

◯十一番(板橋 聡君)登壇 知事に二点再質問をさせていただきたいと思います。
 知事の最後の答弁で、無形民俗文化財の活用促進について、すぐれた取り組みに対して支援を行うとのことですけれども、支援は非常にいいことなんですが、すぐれた取り組みというのがひっかかってしようがありません。御説明さしあげたとおり、無形民俗文化財は博物館などで維持、保存されている有形文化財と違い、長きにわたり地域の人々が自発的に保護、継承、活用されているもので、その取り組みに県として優劣をつけるのは、ちょっと私としては違和感を感じます。
 その中で、すぐれた取り組み、支援を行うと言われたすぐれた取り組みとは、何をもって判断をされるかというのを教えていただけますでしょうか。また、組織体制、無形民俗文化財の活用に関する地域づくり、まちおこしに対する活用に対して、組織体制に関する問いについては教育長が答弁をされておりますが、過去の質問にて、農作物の鳥獣被害とか伝統産業保護、水害対策について、県庁内で窓口が各所に散らばっていることによる対策の難しさを指摘して、知事にはいろいろと対応いただいております。しかしながら、それらは全て知事部局の中での連携でした。今回は、教育庁が主体的に保護して、それを予算提出権とあと条例制定権を握る知事部局が活用すると、こういう指揮命令系統が全く違う部局間をまたがる連携をお願いしているわけです。今までの部署間連携とは違うハードルが存在すると思っております。
 同様の事例として、世界遺産登録推進室が挙げられると思います。これは組織をつくって、事業予算を与えて、教育庁から知事部局に人を出して、連携体制を整えて、世界遺産登録という部局間をまたがる目的に邁進されております。今回の質問に当たり、教育委員会及び知事部局の幾つかの担当部署の皆様に、何度もヒアリングをさせていただきました。すると、どうぞどうぞ、いえどうぞどうぞおたくが、いやいやそちらでどうぞどうぞと、テレビで見たような光景が、お互い遠慮し合っていらっしゃる様子を見るにつけ、非常に溝が深いなと心配をしております。やはりここは、知事が声を上げて、具体的なミッション、そういったものを知事部局側に与えるなどしなければ、文化財保護基本指針の実現はおぼつかないと思いますが、知事は県トップとしてどのように部局間の連携をとり、効果を上げるのか、もう少しかみ砕いて説明をいただけますでしょうか。
 以上、お願いをいたします。(拍手)

◯議長(松尾 統章君) 小川知事。

◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 まず、支援の対象として、すぐれた取り組みということでお答えを申し上げましたが、私が申し上げたかったことは、地域の資源の有効活用ということで地域の活性化、それにつながる、そういう視点から、すぐれた取り組みと申し上げたつもりでございます。
 第二点に、先ほどもお答えいたしましたように、保護の基本指針というのがありまして、そこの中には活性化にも活用していこうということがうたわれておるわけであります。それを具体化していくために、教育委員会と、それから知事部局がそれぞれ維持、保存という観点からと、そしてそれを地域活性化あるいは地域のアイデンティティー、それの確立、そういったこと、いわゆる教育委員会がやっていない部分のところ、そういう役割、それが両方相連携しながら、この無形民俗文化財、それが保存、継承、そして活用がされると、そういうことを、先ほど御答弁いたしましたとおり、教育委員会と知事部局が連携をしながら支援をしていきたいと思っているわけであります。

平成25年9月議会一般質問「ワンモア福岡の取り組みについて」

福岡県議会 録画中継にて公式動画で質問と知事答弁が確認できます。
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質問要旨
「ワンモア福岡の取り組みについて」
 1.観光協会との取り組み強化
 2.歴史観光政策
 3.MICE戦略都市等との連携
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◯十一番(板橋 聡君)登壇 皆さん、おはようございます。自民党県議団の板橋聡でございます。けさもNHKで「あまちゃん」を見て、爽やかな気分で質問の場に立っております。知事はごらんになっていらっしゃいますでしょうか。このドラマは東北の地方都市のまちおこしがモチーフとなっており、海女漁やローカル鉄道など地域観光資源を活用して、地元観光協会を初めとする住民たちがまちおこしに奮闘する姿に共感を覚えた方もこの議場の中にたくさんいらっしゃるのではないかと思います。そこで本日は、知事が就任以降、観光政策として強調される福岡でもう一カ所、もう一泊、もう一食、いわゆるワンモア福岡、福岡プラスワン戦略の取り組みについて質問をいたします。
 まず、観光協会との取り組み強化についてです。過去の答弁で、観光振興について知事はたびたび市町村の観光協会との連携強化について言及されています。市町村に属する観光協会は、福岡県内に三十二団体存在します。地域のさまざまな職種の会員で構成され、会員の皆さんは地域の観光資源、歴史、景勝地に造詣が深く、そして何より地域に対する誇りや愛情を抱き、観光を通じた地域振興を願っていらっしゃいます。つまり、観光協会は地域観光に関する人、情報、情熱が詰まっているのですが、一方で、刻々と変化し多様化する観光を取り巻く状況に対し何をどうしたらいいかさっぱりわからない、地元の観光協会の総会に出ても、かんかんがくがくというよりは、けんけんごうごうな議論で、会員の皆様のせっかくの情熱が空回りしていることに危惧を抱きました。本年度より、魅力ある観光地づくり事業として県が主導で、女性モニターツアーや、それと連動したワークショップが一部地域で開催されておりますが、何より屋台骨である県内市町村の観光協会に対して、もっと広くあまねく働きかけ、どうやったらうまくいくのか情報を提供し、モチベーションを高める仕掛けが観光地福岡県としての魅力向上に必須だと考えます。
 そこで質問です。観光協会にかかわっている県の部署としては、商工部国際経済観光課と企画・地域振興部広域地域振興課の二つがあります。また、県が補助金を出している団体として、観光連盟と観光推進協議会があり、それぞれ県内十九の市町村観光協会が加入しています。県と観光協会の連携以前に、これら県側の組織の連携がどうなっているか疑問です。これらの役割分担やすみ分け、部署間の連携について知事はどう考えていらっしゃいますか、お答えください。
 また、県内三十二ある観光協会のうち十九団体しか観光連盟、観光推進協議会に加入していないという現状をどうお考えですか、お答えください。
 もとより、観光地はそれぞれ互いに競争相手で、情報交換をしたり、交流をするのがなかなか難しいという側面があります。それゆえ、市町村観光協会がよきライバルとして切磋琢磨すると同時に互いに情報交換して、県全体の観光振興につながる場を県がつくるべきと考えますが、知事のお考えをお聞かせください。
 また、そのためには県や九州観光推進機構のような広域の団体が市町村観光協会の取り組みを評価するコンペティションを創設し、成功事例を周知する機会があれば、市町村観光協会のモチベーションを高め、おのずと活動の活性化が図れると考えますが、知事の御所見をお聞かせください。
 続きまして、歴史観光政策についてです。出張で福岡を訪れる関東、関西在住の友人が私に電話をして聞くんです。翌日帰りの飛行機まで時間があるんだけど、昼間にどこかおもしろいところあるかと。男女、年齢を問わず、グルメを初めとする夜のエンターテインメント、これは私がアドバイスしなくても、みずからいろいろと情報を集めて勝手にエンジョイしているようですが、昼の福岡観光については積極的な関心が高くないと実感する次第です。
 福岡は地政学上、古来より大陸との外交、時には国防のかなめであり、金印、卑弥呼、大野城・水城、平家伝説、大宰府、元寇、近代化を支えた産業などなど歴史、文化の題材が豊富です。また、来年の大河ドラマの主人公である黒田官兵衛のほかにも、福岡藩初代城主長政、立花の義を貫き、豊臣秀吉、徳川家康から西国無双とたたえられた立花宗茂は、次に福岡ゆかりの大河ドラマ主人公となるべき武士中の武士ですし、幕末の尊王攘夷派の精神的支柱だった真木和泉守は、歴史の歯車が一つ違っていたら、別の形で明治維新の立て役者になっていたかもしれません。ほかにも、高橋紹運、後藤又兵衛、菅原道真などなど興味深い物語を持った福岡ゆかりの多くの偉人がおり、京都、奈良、鎌倉などと遜色ない素材を福岡県は抱えていると自負しております。しかしながら、福岡の歴史、文化、偉人という素材は、それぞれの魅力を持ち一つ一つは点として輝いていても、歴史観光地としていま一つ認知されていないのは、点を線から面にする仕掛けが足りないからと感じております。
 そこで知事に質問です。知事は過去に、観光ふくおかの魅力創造事業ということで、地域の素材をつないでストーリー性のある体験型観光モデルコースを設定すると答弁されていますが、ぜひ歴史観光の面でも、県内各地に点在する一つ一つの歴史観光資源を紡ぎ、大きな物語にして回遊性、リピーター性を高める取り組みを、県がリーダーシップをとって市町村の観光協会と連携して行うべきではないでしょうか。知事の所見をお聞かせください。
 また、教育長に質問です。歴史観光を盛り上げる条件として、受け入れる住民側にも語り部としての知見が必要となります。そのためには、福岡に住んでいる私たちが幼少のころから地域の歴史について触れ、親しむ機会を多く持つべきと思います。これは同時に郷土愛や自己肯定感を育むことにも有用だと思いますが、どのような取り組みを小中学校で行うべきか、御所見をお聞かせください。
 続きまして、MICE戦略都市などとの提携についてです。MICEとはミーティング(会議、研修、セミナー)、インセンティブツアー(報奨、招待旅行)、コンベンション(大会、学会、国際会議)、エキシビション(展示会)の頭文字をとった造語です。本年六月二十八日に福岡市を含めた五都市が、観光庁が選定するグローバルMICE戦略都市に決定しました。これにより国際的なMICE誘致競争を勝ち抜くべく、国から集中的な支援が行われます。
 そこで質問です。会議場や宿泊施設、空港からのアクセスが充実した福岡市が世界トップレベルのMICE都市となるよう福岡県としても支援すべきと考えますが、知事のお考えをお聞かせください。
 また、MICEの特徴として、一般観光客より参加者の消費額が多いことが挙げられます。県としても福岡市のMICEの傾向、分野、規模、参加者の国籍、年齢、性別、職業、家族同伴かどうか、滞在日数は、などのデータを分析し、福岡市に集まったMICE参加者が、福岡市以外の地域にも足を延ばし、まさに知事がおっしゃる福岡プラスワン、福岡でもう一カ所、もう一泊、もう一食していただけるように、MICEに特化した具体的で戦略的な取り組みが必要と考えますが、知事のお考えをお聞かせください。
 最後に、二〇二〇年に東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まりました。全世界のアスリートや観光客がオリンピック・パラリンピックのために東京に集結するわけです。世界中から東京を訪れた人々に対して、福岡で、もう一泊ではなく、東京から福岡に、もう一泊していただく準備、取り組みをしなければ、オリンピック特需に対する国内の観光客誘致競争を勝ち抜けないと考えます。まだ七年先だと漫然と指をくわえていてはいけません。早急にタスクフォースなりプロジェクトチームなりを立ち上げ、二〇二〇年の東京の盛り上がりを福岡の活力に結びつけると同時に、次世代観光政策の礎を築く七年間にすべきと考えますが、知事の御所見を披露願います。
 以上、県民がじぇじぇじぇ、と感嘆するような熱い答弁を期待して、私の一般質問を終わります。(拍手)

◯副議長(長 裕海君) 小川知事。
*知事答弁

◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 観光振興における県庁の中での広域地域振興課と国際経済観光課の連携強化でございますが、県では、広域地域振興課におきましては、各地域の観光素材を発掘し、これを磨き、また国際経済観光課では、これらの新たな観光資源と温泉、食といった県内さまざまな観光資源とをつなぎ合わせて新しい観光商品としてこれを売っていくと、そういうことによりまして県の観光振興を図っているところでございます。こうした基本的な役割、両課にあるわけでございますが、こうした役割分担を県内の市町村観光協会の方々にも十分お伝えをしていき、あわせて両課の連携をより一層強化をいたしまして、本県の観光の推進体制というものを強化していきたいと考えております。
 次に、市町村観光協会の県観光連盟への入会についてでございます。県の観光連盟は、民間の観光関連事業者が参画をいたしております本県の観光振興施策の中核的実施機関でございます。具体的には、県内の観光情報を旅行会社等へつないでいく営業活動でありますとか、市町村観光協会やボランティアにかかわる人材の育成、それから観光情報の発信等をこの連盟は行っているところでございます。近年の観光市場というのは体験型の個人旅行というのが主流になってございます。また、外国からのお客様もふえております。このような中で、県全体を結ぶストーリー性がある観光ルートをつくっていく、また多言語での情報発信というのが求められているわけでございますが、それを個々の市町村単位での取り組みは限界があると思っております。このため、県観光連盟を軸にいたしまして、県内各地の観光協会の力を結集していく必要があると考えております。そのために、より多くの観光協会が県観光連盟に参画をし、連携を強化していくことが望ましいと、このように考えております。
 市町村観光協会に対する取り組み強化でございます。県ではこれまで、市町村、県の観光連盟、また県内の観光協会とともに産業観光の推進、ボランティアガイドの育成、プロモーション活動などに取り組んでまいりました。また、市町村観光協会が提案をされました地域の観光振興策の中から先進的なものを選定させていただいて、これを支援をする観光地づくりモデル事業というものに取り組んでいるところでございますが、この事業は、地域間の競争を促し、互いに切磋琢磨をいたしまして創意工夫を生み出す源泉になる、そういう工夫を生み出すことにつながっていくものだというふうに考えております。今後は、これらの取り組みに加えまして、県内外の成功事例を紹介する機会というものをつくっていきたいと思っております。そういうことを通じまして、市町村観光協会のさらなる育成強化を図ってまいります。
 歴史や文化などの素材を生かした観光振興についてお尋ねがございました。一人でも多くの方に福岡県を訪れていただくためには、私どもの地域に眠っております歴史や文化などを掘り起こして、人々の心に訴えかけるようなストーリーをつくり、本県ならではの魅力ある観光資源として磨き上げていくことが大事だと思っております。県では現在、来年のNHKの大河ドラマ「軍師官兵衛」をテーマにいたしまして、NHK、官兵衛ゆかりの地の市町、企業、団体と連携をいたしまして、「軍師官兵衛」福岡プロジェクト協議会というものを設立しているところでございますが、そこの協議会を通じまして、ゆかりの史跡、史料の発掘、これらをつないだ観光コースの旅行会社への提案、統一的なロゴ、キャラクターを活用した土産品の商品開発、さらには全県的なPR活動を行っているところでございます。県内にはこのほか、炭鉱関連の歴史や文化、菅原道真、立花宗茂などの歴史的な人物、さらには世界文化遺産登録としてユネスコに推薦されることになりました明治日本の産業革命遺産など数多くの観光資源がございます。県といたしましては、県内の市町村や観光協会と協力をいたしまして、こうした歴史、文化に関する観光資源の発掘をさらに進めまして、それらをストーリーでつないで、点から線そして面へとつないでいくことによりまして、議員御指摘の回遊性のある、またリピーターをつくれる新たな観光振興策に取り組んでまいりたいと思います。
 次に、MICEを活用した観光振興でございます。MICEは、議員が言われましたように、会議、報奨旅行、大会、展示会、それぞれの英語の頭文字をとったものでございますが、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称でございます。福岡市は国際会議件数国内第二位、東京に次いで第二位でございます。外国人を含めて九万人近くの参加者が訪れております。また、ことしの六月に福岡市は観光庁からグローバルMICE戦略都市に選定をされまして、国からの集中的な支援を受けることとなりました。今後一層の集客が期待されているところでございます。
 県では、これまでも福岡市内のMICE開催に際しまして、主催者の方々に対し観光パンフの提供や旅行会社への県内周遊プランの提案を行うなど、市と連携した取り組みを進めてまいりました。今後は、こうした取り組みに加えまして、県が現在開発中でございますスマートフォン向けの観光情報を福岡市のWiFiに乗せられるようにして、WiFiを通じて私どもが開発しますスマートフォン向けの観光情報を訪れられた方々に提供するということを年内に開始をしたいと思っております。このような形で市との連携を一層強化してまいります。
 このたび、二〇二〇年の夏季のオリンピック・パラリンピックが東京で開催されることになりました。オリンピック開催時には、御指摘ありましたように、選手や競技関係者だけではなく、大変多くの観戦者という方がこの日本を訪れられると思います。県としましても、九州観光推進機構と連携いたしまして、九州が一丸となって誘客を行っていくことが、この機会は大事だと思っております。今後、東京にはない九州の自然、温泉、食などを生かした観光ルートを開発するとともに、今、特区で、留学生を活用した特区ガイドというものを来年春からスタートさせますが、そういった特区ガイドでありますとか地元のボランティアガイドの養成を今からやっていきまして、受け入れ態勢のほうも十分整備をして、オリンピックの機会を活用して本県への、また九州への外国人観光客の誘客拡大に努めてまいります。

◯副議長(長 裕海君) 杉光教育長。
*教育長答弁

◯教育長(杉光 誠君)登壇 小中学校における郷土の歴史や伝統文化、偉人に関する教育についてでございますが、児童生徒が郷土の歴史を学ぶことは、郷土に誇りを持ち、ふるさとを愛する心を育み、我が国の伝統や文化の理解を深める上で重要であると考えております。このため、各小中学校におきましては、市町村が独自に作成をしました郷土資料などをもとに、郷土の伝統文化や偉人などを取り上げた学習をしております。また、児童生徒がその成果を観光客用のリーフレットの作成であるとか、観光客の案内などに生かしている学校もございます。また、地域から県へと視野を広げていくことも必要であり、県教育委員会では、県内の文化財や地域行事、郷土芸能、偉人等を掲載した「ふくおか郷土資料」を作成いたしまして、自分の地域と他地域との歴史的つながりを学習できるようにしております。こういうことで各学校における積極的な活用を促進してまいります。さらに本年度から、発達段階に応じた郷土の歴史や伝統文化等への理解を深めるカリキュラムや指導方法の調査研究を始めたところでございます。今後は、その成果を各小中学校に普及させまして、児童生徒の郷土の歴史についての理解や伝統文化を尊重する心を育む教育を充実させてまいります。

平成25年度予算特別委員会 知事保留質問「水害を解消する防災減災対策について」

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋聡です。
 水害を解消する防災減災対策について、知事に質問いたします。
 まず、災害に強いため池整備事業、いわゆるクリーク防災事業についてお伺いします。昨年七月の九州北部豪雨災害後、九月議会における私の一般質問でも、知事はクリーク防災事業について貯留、排水といったポケットとしての防災機能を強化し、生活の安全を確保するためにも必要と評価されており、被災地の住民としては大変心強く思った次第です。
 一方で、平成二十五年度のクリーク防災事業の県単独予算では、約二十三億円から約十二億円と大きく減額されております。平成二十五年度は緊急経済対策もあり、国の予算がふえたが、これがいつまでも続くわけではないと私は思っております。それゆえ、防災減災に資する事業は国頼みではなく、県も独自に予算あるいは計画を立て、確保し、推進していく必要があると考えますが、知事の所見をお聞かせください。

◯原口剣生委員長 小川知事。

◯小川知事 防災減災対策予算の確保でございますが、ため池整備などの防災減災対策を計画的に実施していきますことは、委員御指摘のとおり農業生産の安定につながるのみならず、農村の防災機能を強化するためにも重要なことでございます。これらの予算は、国の予算に大きく依存しておりますけれども、平成二十二年度、国の予算が大幅に削減されたことから、必要な防災対策を進めるため、三カ年の県単独事業を創設いたしまして、計画的な整備に努めてきているところでございます。最終三年目になりますが、まずはこうした県の予算と、国の平成二十五年度の予算、これらに基づきまして、必要な事業を着実に前進させることが大事であると考えております。
 それから先、今後とも計画的にこれらを整備していくためには、まず国の予算がしっかり措置されることが不可欠であると私も考えておりまして、国に対しては、引き続き、必要な予算の確保の働きかけをしていきたいと思っております。

◯板橋 聡委員 ぜひよろしくお願いします。
 そもそもクリーク防災事業は平成十一年から開始されたと聞いております。その当時から比べて、頻発するゲリラ豪雨など、気象条件も大きく変わってきております。また、福岡県は施設園芸導入を施策として推進しておりまして、水田がハウスにとってかわってきております。水田ならば、少々浸水しても被害は起こりませんし、それ自体にポケットとしての防災機能がございます。しかしながら、ハウス作物の場合は、少々の浸水でも甚大な被害になります。その点でも湛水被害の原因調査を徹底して行うべきと考えますけれども、知事の所見をお尋ねします。

◯小川知事 湛水被害の原因究明についてでございます。本県の筑後川下流域などは湛水被害の常襲地域であったために、地域ごとに降水量から計画排水量を算定いたしまして、それに基づく規模の排水量あるいは排水ポンプの整備を進めてまいりました。しかしながら、委員御指摘のとおり、近年想定を超えるような局地的な集中豪雨が多発しておりまして、海岸や河川に近い農地におきまして、農産園芸、施設園芸や、大豆などの転作作物に湛水被害が発生しているところでございます。このため、近年の気象データの収集、分析、そして土地の開発によります排水量の変化などを調査いたしまして、整備した排水施設の能力の妥当性を検証していくなど、その地域の実態に即した原因究明にこれから努めてまいります。

◯板橋 聡委員 ぜひ徹底した原因究明を行っていただきたいと思いますが、原因を究明するに当たり、一つ私としては心配なことがございます。水害というのは、河川管理、湛水防除、高潮対策など、さまざまな対策が必要です。しかしながら、これらは管理する法律も違えば所管する部署も農林水産部、県土整備部に点在しております。災害訓練など、ソフト対策を統括する窓口として防災危機管理局が新たに創設されましたけれども、水害におけるハード面の防災減災を統括する窓口を設けるべきではないかと考えますけれども、知事の所見をお聞かせください。

◯小川知事 水害にかかわる防災減災対策のいわゆるハード面での窓口の一本化だと思いますが、県としましては、災害時の対応はもとより、防災減災を進めるためには関係各部局、被害の発生原因と対応策、そして具体的な対応を連携して行っていくことが必要であると考えております。このため、河川や農地など、それぞれの所管部が連携をとりながらこれまで対策を講じてきたところではございますが、今回、非常な被害、災害に見舞われたわけでございます。今回の教訓も生かしながら、私も先月でございますけれども、朝倉地域に参りました際、関係部局の所長に集まってもらって、農林事務所と県土整備事務所に対し、横の連携をよくして県として一体となって現場で対応していくように改めて指示をしたところでございます。現在、農林事務所と県土整備事務所との間で公共事業を円滑に進めていくための連絡調整会議というものを農林事務所ごとに設置させていただいております。今後は、全県的にそれらの情報を収集し、連絡調整に必要な体制を強化していくために、農林水産部の農山漁村振興課にこの会議をしっかり統括させまして、県土整備部とも連携を密にしていきたいと思っております。
 また、現在各地に置かれております連絡調整会議につきましても、新たに防災減災対策が必要な地域の情報でありますとか、対策の内容について認識を共有していく、それを強化する、そういったことを通じて、事務所単位でも的確に対応していきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 前向きな御答弁、ありがとうございました。
 知事に三回も私の地元にも御視察いただきました。七月十四日の大水害で沖端川が決壊しまして、町の半分が水につかってしまいました本郷地区にも三回来ていただきました。そちらに、中原巌区長という方がいらっしゃいました。御自身が被災していたにもかかわらず、地元の取りまとめ役として水害直後から現地対策本部で陣頭指揮をとられ、私のもとに被災住民から多種多様な要望が届いて右往左往しておりますと、「県はちゃんとやってくれとると信じとるけん、地元はこっちでしっかりまとめるけん、任せとかんね」と非常に心強いお言葉をいただき、励ましていただきました。こういう方がいるから地方自治は成り立っているんだなと感動した次第です。その後、難航していた決壊箇所の復旧の用地交渉では、地元の協力体制を築いていただき、何とか年度内に復旧工事を発注できるようにこぎつけていただきました。そして、それを見届けるように中原区長は三日前にお亡くなりになりました。これから復旧する安全、安心な沖端川を中原区長に見せることができなかったことが本当に残念です。
 今回、連絡調整会議の機能拡充をお約束いただきましたが、知事、県を信じ、地域を支えるこういう方々の信頼に応え、県民の安全、安心、安定をさらに高める努力を今後も継続していただきたいと要望して、質問を終わります。(拍手)