平成23年度9月議会一般質問「職員の研鑽、筑後広域公園、福岡県総合計画」

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◯副議長(渡辺 英幸君) 板橋聡君。(拍手)
*板橋議員質問

◯十一番(板橋 聡君)登壇 皆さん、こんにちは。自民党県議団の板橋聡でございます。
 通告に従いまして、本日は県民幸福度日本一というのを横軸にして、三つの項目について質問させていただきます。午後三番手でございます。皆さんお疲れとは思いますが、議場に船がこぎ出さないよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、県民幸福度日本一を目指す福岡県職員の研さん、そして切磋琢磨についてお伺いいたします。六月議会や予算特別委員会を通じ、小川知事が提唱される県民幸福度日本一という政策目標について、多くの議論がなされました。私も、知事答弁や所属しております福岡県総合計画審議会での議論を通じ、県民幸福度日本一について考えるにつけ、福岡県民が県民幸福度日本一になるには、国内のみに目を向けるのではなく、県行政のさまざまな分野で世界一に触れ、学ぶ機会を持つことで、他県の二歩三歩先を行くすぐれた施策を発想し、練り上げる職員の育成が不可欠との思いに至りました。
 知事が県民幸福度日本一を提唱して以降、ブータンのグロス・ナショナル・ハピネス(GNH)、これを耳にすることがふえましたが、実際ブータンに行ってGNHがどんなものか触れた職員がいらっしゃいますでしょうか。
 昨年度は、県職員として調査団を含め、延べ百九十七名が海外渡航をしております。しかし、その七割以上は国際交流や商工、環境にかかわる部署からの出張で、企画・地域振興部、建築都市部、県土整備部、福祉労働部に関しましては、四部署合計でわずか十九名、全体の一割にも足りません。
 海外人材育成の制度も幾つかあるようですけれども、非常に狭き門で、利用された方は歴代でも数えるほどでございます。しかし、世界には都市計画、スポーツ、文化によるまちづくり、そして福祉行政などの分野でも、日本にはなじみの薄い先進的な取り組みをしているところが存在しており、県民幸福度という幅広い意味で、日本一を福岡県が目指すのであるならば、他県を目標にしても、やっぱりだめだと思うんです。やはり一部の部署だけではなく、広く、あまねく、事務職も技術職も世界一に触れ、世界一を目指し、日本一を実現可能にする経験と知識を体得する機会を確保するのが望ましいと考えます。
 そこで質問です。広く、あまねくさまざまな部署から多くの職員、とりわけ将来の福岡県をしょって立つべく若手職員を含め、充実した海外研修の機会を与え、世界一を意識し、目指せる組織体制の構築こそが、福岡県が幸福度日本一になるために肝要だと考えますが、知事の所見をお聞かせください。
 続きまして、筑後広域公園について質問いたします。私が六月の一般質問にて、経済的な県内地域格差について質問したところ、知事より、格差の解消には地域それぞれの特色を生かしながら発展することが重要との答弁がありました。筑後広域公園は、平成十七年より一部供用開始され、現在もまだ建設中です。みやま、筑後両市にまたがり、スポーツゾーン、文化体験ゾーン、交流ゾーンの三つのゾーンがあり、日本で唯一新幹線の駅が敷地内に存在し、全面供用開始されますと、面積は何と大濠公園の五倍、そして百九十七・二ヘクタールの県内最大の広域公園となります。私は、この筑後広域公園は県南地域のスポーツ、文化の発信、そして推進基地の役割を担う地域の強みとなる施設だと信じております。
 そこで質問です。知事は、福岡県南の文化、スポーツ面の特色を、北九州地区、福岡都市圏、筑豊地区と比較してどうとらえていらっしゃいますでしょうか。また、筑後広域公園により、その県南の特色、強みをどのように伸ばし、差別化し、魅力的な地域づくりをしていくのか、グランドデザインを県として策定されているのでしょうか。
 というのも、この公園はいまだ開発途上ですが、どんなに広大な面積の公園であろうと、大規模な施設であろうと、つくることだけが目的になってしまっては、いわゆる箱物でしかないのです。広域公園により地域のスポーツ、文化が振興し、競技人口の増加、技術の向上、幅広い地域から人が集まり、にぎわいを生み、周辺地域の価値向上が図れるような、住民から愛される、活用される生きた資産にしてほしいんです。それこそ県民幸福度の向上と言えるのではないでしょうか。
 例えば、広域公園の中に今後建設が予定されています、屋外冷水五十メートル公認プールと屋内温水の二十五メートルプールで構成されるプール施設があります。今まで県南地域には五十メートル公認プールが存在しなかったため、地区の水泳大会を開催する場合は、わざわざ選手たちは福岡市内の公認プールへ出かけなければなりませんでした。そういった意味では待望し続けた公認プールの実現ではあります。
 しかし、この五十メートル公認プールは、屋外冷水の、いわゆる学校プールであるがゆえ、せっかく建設しても、水温の関係から一年の中で六月中旬から九月中旬のたった三カ月強しか、物理的に使用することができません。また広域公園を中心として半径三十キロ以内、大体車で一時間ぐらいなんですけれども、この中に五十メートル公認プールは既に四カ所存在します。そのすべてが現在筑後広域公園に計画中のものと同じ屋外冷水の、いわゆる学校のようなプールでございます。これが、もし屋内温水の五十メートル公認プールとなれば、一年十二カ月、冷水のプールと比較して四倍の期間使用できます。そして、県南はおろか隣接する熊本県北部、そして佐賀県を合わせても唯一無二の施設となり、有明海沿岸道路や九州新幹線を使って地域を越えた福岡及び環有明エリアの水泳競技の中心地として、インバウンドの集客効果が見込め、知名度アップ、まちおこし、人づくり、にぎわいづくりが可能となる、まさに生きた施設になると考えます。
 もちろん初期コストや維持費の問題はあります。このプール一回つくったら四十年、五十年つくり直すことはないと思います。なので、せっかくつくるのならば、コストと引きかえに一年じゅう使うことができて、地域のオンリーワンの施設になることにより、地域の競技人口、競技レベルが向上する、そういった新たな大会、イベントが開催され、にぎわいにも一役買う、もしかしたら広域公園プールで練習したオリンピック選手が登場して、県南の人々がテレビ中継に熱狂するかもしれない。つまり、これは知事が強調されている地域活性化の実現、すなわちお金では買えない県民幸福度の向上に一役買うわけであります。これこそ生きた税金の使い方です。コンクリートから人へではなく、コンクリートが人をつくり、生かし、町を盛り上げるようにするのが行政の使命だと思います。
 そこで知事に質問です。格差解消には地域それぞれの特色を生かしながら発展することが重要という答弁を踏まえた上で、今後県の公共施設整備において、単なる不足施設の整備という枠を超えて、それが地域の特色、強みを生かし、地域の価値、幸福度を高めるようなものをつくっていく必要があると私は考えますが、この件について県民幸福度と県のアセットマネジメントの観点から、知事の所見をお聞かせください。
 また、建築都市部長に質問でございます。現在計画されている筑後広域公園の公認五十メートルプールですが、屋内温水を選択肢とすることはできないのでしょうか。
 最後に、福岡県総合計画についてお伺いします。福岡県総合計画、いわゆるマスタープランは、県施策の指針となる大変重要なものです。麻生県政時代には十三年間という長期の計画でございましたけれども、今回、急激な時代の変化に対応するために、十年先を見据えた五年間の計画を立てることとなりました。
 日本はこの三年間でもリーマンショックが発生、政権が交代し、大震災が起こるなど、生活環境を根本から変えるような出来事が起こっています。ゆえに、計画期間を短縮することについては賛成です。しかしながら、期間を短くするなら同時に、県内地域事情の多様化を踏まえ、網の目を細かくし、精度を上げなければならないと考えます。すなわち過去に京築や朝倉において地域振興計画がつくられたように、地域の特性を生かし、地域住民の幸福度を上げる、そういうことができるような総合計画の地域版、いわゆるローカル版が必要ではないでしょうか。これは知事のおっしゃる格差の解消には地域それぞれの特色を生かしながら発展することが重要という考えにも合致します。
 そこで知事に質問です、かつてつくられたマスタープランのいわばローカル版と言うべき地域振興計画についての認識と評価とあわせ、総合計画の地域版の作成について、知事の所見をお聞かせください。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)

◯副議長(渡辺 英幸君) 小川知事。
*知事答弁

◯知事(小川 洋君)登壇 まず、幸福度日本一実現に向けた人材育成についてお尋ねでございました。議員御指摘がありましたとおり、国際感覚を有する職員の育成は大事なことだと思っております。特に、さまざまな分野で国際化が、今進んでおります。国際感覚や広い視野を持った職員の育成が大変大事であると思います。
 県では、これまで外務省在外公館、あるいは交流協会の台北事務所、海外事務所への派遣など、さまざまな機会を活用して海外勤務の経験を積ませるということをやってまいりました。それを通じまして、国際感覚を持った職員を育成するとともに、一方で海外勤務の御経験のおありになる民間の経験者を職員として採用し、人材の確保を図ってまいりました。さらに、庁内におきましても、国際交流部局等にはALT、外国語の指導助手の方を迎えておりますし、国際交流員として採用いたしました外国青年がいらっしゃいます。そういった方々と職員が日々業務上接することによって、それら海外の方々の物の考え方、あるいは制度、文化、そういった違い、お互いに触れ合うことができるようになってきております。今後とも引き続き、さまざま海外派遣制度の活用でありますとか、海外事情の実地調査、出張によりまして海外経験を積ませるとともに、庁内にいらっしゃっております外国青年、あるいは識者、そういった方々との交流、そして、外国人の方、識者を講師として海外情勢や異なる物の見方について、これを学ぶ研修といったものも充実強化したいと思っております。
 これらを通じまして、国際感覚を磨くだけではなくて、外からの視点で、つまり海外におりますと、私も自分のささやかな経験からでもそうでございますが、外におりますと、余計日本のことがよく見える、また考えられると、そういうことを当時思っておりました。それは今も変わってないと思います。ますますそういうことは重要になると思っておりますので、ありとあらゆる機会を通じて、そういった形で、国内にあっても外から見たらどうかということも含めて、いろんなことを考える、そういった視野を持った職員を一人でも多く育てていきたいと、このように考えております。
 筑後地域の文化、スポーツの特色についての私の考え方、見方についてお尋ねがございました。午前中の質疑でも名前が出ておりましたが、このたび大関に当県出身の琴奨菊関がなられたわけでございますが、柳川市の御出身でございます。こうした相撲を初めといたしまして、柔道、剣道、弓道といった武道が非常に盛んな土地柄だという印象を、私は持っております。
 文化につきましては、みやま市の幸若舞、そして八女の福島の燈籠人形、そういった伝統芸能、あるいは久留米絣、八女提灯といった伝統工芸品、そして筑後市の久富の盆綱曳きなど、伝統的な祭りもあります。こういった形で、いろいろな文化、祭り、産業、これを有している地域であるというふうに、私は認識をしております。
 その上で、地域の活性化のための筑後広域公園の活用についての、私の考え方についてお尋ねがございました。先般、十月一日でございますけれども、この公園の川の駅船小屋恋ぼたる、いわゆる物産館の開業式がございました。私もそこに参上させていただいたところでございます。大勢の方が集まっていただいておりました。この地域は、矢部川流域の緑豊かな自然環境と歴史、それから文化、そして農業や伝統工芸も盛んな地域であります。先ほど申し上げたとおりでございます。この筑後広域公園は、議員も指摘されましたが、新幹線の駅を園内に持つ全国唯一の都市公園でございます。また、東側に行きますと、九州自動車道八女インターやみやま柳川インターからも約十五分ぐらい、良好な交通アクセスを誇っている公園でもあるわけです。こうした立地条件のもとで、地域の自然環境を生かした整備を行いまして、四季折々の変化を楽しんでいただき、一年を通じていろんな形で訪れることができる公園になるのではないかと考えております。
 また、この公園は、現在スポーツ施設、それから建設中の芸術文化交流施設など、いろんな施設を整備しているところでございます。多くの県民の皆様にいろんな、多様なスポーツ、レクリエーション、それからイベント活動の場を提供しまして、この場を使っていただいて、いろんな使い方もあろうかと思いますが、活用していただきまして、にぎわいや交流というものをつくり出していけるのではないかと考えております。このように地域の方々と一緒になって知恵を出し合いながら、魅力ある公園づくりを進めることによって、公園や地域を訪れる方をふやしていって、その結果、地域の活性化に役立てていきたいと考えております。
 それから、県の施設整備についての基本的な考え方についてお尋ねがございました。これにつきましては、私はこう考えております。施設自体が多くの利用者にとって満足度が高くて、長く愛され続けるものであることというのはもちろん大事だと思いますし、施設の特色を生かして、地域の魅力を高め、地域の活性化にもつながっていくという施設であるということが重要であると思います。ただ、しかしながら、一方で当該施設の役割や利用頻度、片方で整備費だけでなく維持管理にかかわる費用もあります。これは議員御指摘のとおりでございます。そうした整備費と維持管理、オペレーションコストですが、その総経費というのが両方あるわけですから、その両方についてのバランスをどうやってとっていくか、とれるかという話がございます。そういうことを通じまして、適切な施設規模や機能、また運営方法というものを決定することが、県の施設整備及び運用についての私の基本的な考え方であります。
 それから、総合計画と地域版の計画についての考え方についてお尋ねがございました。御承知のとおり、かつては地域別の計画を策定いたしておりました。しかしながら、その内容の大半は国、県などによります道路、公共施設、住宅といった社会資本整備の計画でございまして、市町村あるいは地域の自主的な発展を促す計画として、必ずしもなっていたのかどうか、そういう問題があるんだろうと思います。そのため、その後はそれぞれの地域が持つ特性や資源を十分に生かしながら、広域的な観点から県と市町村が連携をいたしまして、地域の活性化に取り組んでいくという新しい考え方に立った地域振興方策を進めてきているところでございます。
 具体的に申し上げますと、県内十五圏域に分けまして、県と市町村、そしてNPO、地域づくりの団体など、地域の皆さんと一緒になって連携して、互いに知恵を出し合いながら、知恵を絞りながら、地域にあります固有の文化、資源、そういったものを活用した地域の魅力の発信、また地域が持っております豊かな食材を使った食品の開発でありますとか、いろんな特産品の開発を行いますなど、地域資源をうまく使って、多様な振興プロジェクトを進めてきているところでございます。
 また、そうした十五の圏域がありますけれども、各圏域の市町村がお互いに連携、連帯をしていって、相互に補完し合う、なくてはならない存在に、お互いになることも大事でございまして、雇用、福祉、医療、教育、文化、スポーツ、そういった分野で補完し合う関係を充実させ、そのことを通じまして、地域の住民の方の質の高い生活の実現に取り組んでいるところでございます。このような形で、各圏域において地域の活性化に向けたいろんな取り組み、議論が行われておりますので、その成果を踏まえながら、今度の総合計画には盛り込んでいきたいと思っております。

◯副議長(渡辺 英幸君) 小路建築都市部長。
*建築都市部長答弁

◯建築都市部長(小路 芳晴君)登壇 筑後広域公園の五十メートルプールの整備についてお答えします。筑後地域には水泳競技を行える公認の五十メートルのプールがなく、地域の市町や住民の方々から強い要望がなされてきたところでございます。このようなことから交通のアクセスもよく、スポーツ施設も充実している筑後広域公園内に計画したところでございます。
 屋内温水プールにつきましては、年間を通して利用可能であることから、地域の競技者にとりまして利便性が高まることは認識しております。しかしながら、県内では冬季に五十メートル水路の競技大会が開催されていないことなどから、冬季における五十メートルプールの利用者が十分に見込めず、また屋内温水プールでは維持管理に多額の費用を要することを勘案しまして、二十五メートルプールを屋内とし、五十メートルプールを屋外として整備することとしております。今後、この屋外の五十メートルプールが各種競技大会の拠点となりますよう整備を進めてまいりたいと考えております。

◯副議長(渡辺 英幸君) 板橋聡君。

◯十一番(板橋 聡君)登壇 御答弁いただきまして、二つ要望と、一つ再質問をさせていただきたいというふうに思っております。
 まず、職員の研さんという部分に関しましてですけれども、これはモチベーションを高めるという意味で非常に重要かなと思っております。職員一人一人がいろいろ世界を感じ、肌身に感じて、福岡県をやっぱり日本一にしてやるよという気持ちが広まることが一番大事なんだというふうに思っておりますので、この部分は知事の、ぜひリーダーシップで、そういった気持ちが職員一人一人に広がり、そして、私は願うのは、最終的にはそれはもちろん議員一人一人も持っておりますけれども、県民一人一人がそのような気持ちを持って、福岡県を日本一にしていこうじゃないかという気持ちになるのが一番よろしいかと思いますので、ぜひその部分はリーダーシップを発揮して、まずは職員の方一人一人にそういった気持ちが根づく、そういったモチベーションアップの機会を持つということを、ぜひ考えていただきたいというふうに要望いたします。
 そして、筑後広域公園に関するプールに関して再質問をさせていただきます。
 公認五十メートルプールに関しては、先ほど建築都市部長から残念な答弁をいただきました。コスト面で五十メートルプールの室内温水化はなかなか難しいと。二十五メートルプールは室内温水だから、それで我慢してくれというようなことだと理解しておりますけれども、しかし、二十五メートルプールというのは、筑後広域公園からわずか半径十キロ以内に、民間と公共合わせて何と十五カ所ございます。うち室内温水プールは九カ所が既に存在しております。インストラクターが配置されて、水泳以外にアクアビクスとかウオーキングとか、魅力的なスクールを持っている施設があったり、サウナがついておったり、ジムが併設していたりする施設もございます。そういう意味では、知事がおっしゃった、維持管理コストと効果のバランスというのは大変理解はできるんですけれども、筑後広域公園の二十五メートルプールが、五十メートルプールじゃないですよ、二十五メートルプールが室内温水だけ、これを売りにして継続的に活用されるはずがないと、私は感じておるんです。
 そこで再度質問をさせていただきます。広域公園にはプール施設を含め、今後フィットネスエリア、ビオトープ、サブエントランスなどなど建設予定ではございます。地域住民の幸福度向上に寄与するために、単に建設することを目標とせず、近隣他施設と差別化して、広域公園内の他の施設との補完をし合うようなソフト、ハード面での仕掛けが、これは絶対必要だと考えております。これに関して、知事の所見をお聞かせください。
 最後に、総合計画に関して要望でございます。恐らく知事がおっしゃった、圏域内にありますいろんな会議体のことというのは、これは筑後田園都市構想なんかも指されていると思っております。しかしながら、筑後田園都市構想、このエリアは十二市町が含まれておりまして、人口は合計で約八十五万人、佐賀県とほぼ同等の規模でございます。知事がおってもおかしくないぐらいの規模でございます。私の住む矢部川流域を初め筑後川流域、有明海沿岸、そして中山間部、それぞれ歴史的にも、文化も、産業も、経済状況も全く違います。
 私はみやま市の住民ですけれども、みやまの住民として筑後田園都市構想の事業を見ますと、このままではみやまも県南地域の中ですら埋没してしまうんじゃないかという危機感を感じております。もう少しきめ細かなゾーニングでなければ、既存の体制で抜け、漏れが発生する地域があるというわけです。ぜひ、そういった筑後田園都市構想の補完措置を設けて、大きな規模も大事ではございます。ただ、きめ細かな抜け、漏れのないような地域の計画をつくっていただけるよう強く要請をいたします。
 以上、よろしくお願いいたします。

◯副議長(渡辺 英幸君) 小川知事。

◯知事(小川 洋君)登壇 二十五メートルの温水プール、その上でという御質問だと、私は理解しましたが、今後の筑後広域公園の整備でございますけれども、これまで筑後地域の方々はもとより、県内外の多くの方々に利用していただこうと、そういう考え方で整備を進めてまいりました。
 数字を拾ってみますと、着実に利用者も増加しておりまして、本公園がこの地域の交流拠点の一つとして充実してきているのではないかと思っております。数字を挙げさせていただいて恐縮でございますが、人数的には有料の施設しか人数がわかりませんものですから、それでかえさせていただきますと、十九年度八万四千人の方が来場されておりますが、三年後の二十二年度は二十七万弱、ここまで来訪者がふえてきております。これからもいろんな形で整備を、今進めているところでございますので、これからも地域の要望、先生御指摘ありました地域の要望やニーズ、これを一方で踏まえるということと、先ほど来、私ずっと一生懸命強調しているつもりでおりますけれども、施設の整備、あるいは維持管理にかかわります総費用、その場合には他施設との補完関係とかいったことも御指摘ありました。そういうのも含めてバランスをとりながら、より多くの人々に長く、リピーターも含めて長く利用いただけるような魅力のある公園づくりを行っていきたいと思っております。そして、訪れてよかった、そしてまた、この地域に住んでよかったと、一人でも多くの方に思っていただけるような公園整備を進めていきたいと思います。

◯副議長(渡辺 英幸君) 板橋聡君。

◯十一番(板橋 聡君)登壇 今、御答弁いただきました。おっしゃるとおり、ぜひ知事、広域公園を世界一の公園にしましょう。日本全国から視察に来られるような公園にしましょう。みやま市は、福岡県の中でも新しくて、知名度が非常に低い市でございます。みやま市の名前を出せば、ああ、あの筑後広域公園のと言われるような地域の宝となり、誇りとなるような公園にしましょう。今なりつつあります。しかし、また新しくつくる施設、これ、一知恵、二知恵入れて、旭山動物公園、あそこは極端に施設にお金をかけているわけではありません。その後の集客、これに知恵を絞っていると。もちろんこれは管理する側の問題もありますけれども、ある程度施設の整備の時点で、何とかなる部分もございます。ですから、そういったところも考えて、そして、維持管理のコストとのバランスの中で一番いいものを一生懸命考えてつくっていっていただければというふうに思います。
 以上、熱く要望させていただき、私の一般質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)

平成23年度予算特別委員会知事保留質問「中小企業海外展開支援について」

◯板橋 聡委員 自由民主党県議団の板橋聡でございます。本日もさわやかに、そして軽やかに質問させていただきたいと思います。
 中小企業海外展開支援について質問をさせていただきました。さきの予算特別委員会においての私と商工部のやりとりというのは十分御承知のことだと思いますので、前回なかなか聞けなかった知事としての見解を教えていただければと思っております。
 まず、単刀直入に聞きますけれども、中小企業海外展開ワンストップ支援センターは、知事として必要だと思われますか、そうでないと思われますか。

◯今林 久委員長 小川知事。

◯小川 洋知事 必要であると考えております。

◯板橋 聡委員 ありがとうございます。
 ほかに、実は今年度暫定予算の中に組み込まれていた新規事業というところで、センターの設立とか協議会設立という人を置いたり事務所を置いたり、こういった固定費という形で年々年々ずっとコストがかかってくるようなものが幾つかございました。ばっと並べてみますと、認知症医療センター、アジア医療サポートセンター、認知症施策推進協議会、七十歳現役社会推進協議会、七十歳現役応援センター、先ほど言いました中小企業海外展開ワンストップ支援センター、アジア自治体間環境協力会議、次世代社会システム総合研究所、自動車先端人材育成センター、こういったものがあったわけです。
 こういったものに関して、恐らくいろいろな議員の方が一つ一つ照らし合わせて、必要ですかと聞けば、一体どんな回答が執行部から上がってくると知事は考えられますか。

◯小川 洋知事 それぞれの政策分野で事業、あるいは必要な政策を展開していく上で、そういう核となるセンター、あるいは協議会──協議会の場合は、いろいろな関係者が多い場合、その中でいろいろな調整をして、より効果的な成果を上げるといった目的で、それぞれの必要性、目的があって設立されているものと私は理解しております。

◯板橋 聡委員 そのとおりだと思います。福岡のためにこれが必要と。この間もいろいろと商工部の皆さんと議論させていただきましたけれども、いろいろ詰まっていない部分はあれ、熱意を持ってあるということは間違いないですし、福岡県のためを考えているということは間違いないと思っておりますので、先ほど小川知事が言われたとおりの答えが執行部から返ってくると私も思います。
 一方、先ほど民主党の畑中委員への答弁の中で、右肩上がりの成長というのを求めているわけではありませんということを知事はおっしゃいました。ならば、これは知事の、これから先人口増というのがなかなか期待しづらい中での本当の心中で、そういった中でどういうふうにこれからやりくりしていくのかというところも含めてのお答えだったと思いますけれども、こういった右肩上がりの成長を求めないと言われる中、県のこういった関連組織だけがこのままふえ続けるということはあり得ますでしょうか。

◯小川 洋知事 先ほど申しましたように、それぞれの協議会、あるいはセンターは目的があってつくられているわけでございます。その政策環境も大きく変わってきますし、その施策を展開することによって効果が上がっていって、目的を達成する場合もあろうかと思います。そういうことで、節目節目で見直さないといかんわけですけれども、毎年度、事務事業については不断の見直しをしていく。その一環でそれぞれのセンター、協議会がどういう活動をしているか、それから、本来、そもそもどういう目的でそれがつくられたかという原点に返って毎年毎年見直していくということは、それぞれの部局がやった上で予算要求なりをしていると私は理解しております。

◯板橋 聡委員 ただ、一番問題なのは、それぞれの部局では、人を置いて場所を置いてしまうと、これを見直すというときに、どうしても物、人をそのまま継続させてしまうのが優先課題になってしまいがちであると。それが一〇〇%とは言いません。
 これが、例えば民間企業とかの場合は、非常にわかりやすい。それは収益を上げているかいないかという一つの物差しで見れますから。ただし、県、こういった自治体の場合は、収益を上げるためだけの団体ではございませんので、一番問題になってくるのが、本当にそれが今の時代にマッチして必要なのかどうかと。この質問をし始めますと、いやいやそれぞれの部局でという話になって、堂々めぐりになってしまうものなんだと思います。
 そこで、やはりこういったときに見直し、今後、次期行政改革大綱等がこれから考えられるということですけれども、やり方としては二つあるのかなと。
 一つは、これはちょっと乱暴な言い方ですけれども、一つつくったら一つつぶすという総量規制的なやり方で、大なたを振るうような、そうすることによって全体的には人口もふえない中、県の組織としてもある程度一定の規模を保っていくというやり方にするのか。これはやはり知事のトップダウンでやらないと、なかなか部局から上がってきたという中では、こういった大なたは振るいにくいと私は思っております。
 もう一つは、つくる際にどういう基準を設けるか。この間もちょっと申し上げましたけれども、三年後、五年後、当時の課長や部長がかわって、ある程度時代の環境が変わったとしても、何年後かに見直したときに言いわけができないような、この基準まで行っていなかったらすぱっとやめてしまいますよという確実な指標、数字も含めた指標を持つべきなんじゃないかと思いますけれども、そういった件に関して、知事の所見をお伺いできますでしょうか。

◯小川 洋知事 委員にいろいろサジェスチョンしていただいてありがとうございます。二つ御提案というか、アイデアが出されたと思います。非常にいい考え方であると一方で思いますが、一つは行政改革というんですか、スクラップ・アンド・ビルドということでいくと、本当に必要なときにできない、ないしは必要でなくなったものが残るという事態が出てくる可能性があります。むしろ、つくるときにいろいろなことを考えて、本当に必要なものをつくるほうが実効性が上がるのかなと今この場で思ったところでございます。今後どうするかというのは別としまして、そう思いました。
 ただ、前段のところのスクラップ・アンド・ビルドというときに、それとは違いますけれども、財政が非常に厳しい中での予算編成をやっているわけです。その予算の中で、我々は事務的に、事業、事務の優先配分といいますか、優先度をつけているわけですね。その中で、団体、センター、協議会をどうつくるのか、つくるのかつくらないのかと。その中で、今はスクリーニングがされているという理解をしております。

◯板橋 聡委員 そのとおりなんですけれども、そこになってくると、やはり先ほど阿部委員が質問された財政規律のところに話が戻ってくるのかなと思います。今、非常に財政規律が問われている中、本当に大事なのか大事じゃないのか、このまま一度設立してしまうと、固定費という形で何年もこれが続き、それが幾つも幾つもふえてくると、これは本当に大きなおもしになっていくということを知事にはしっかりと理解された上で考えていただきたいと。
 特に、この中小企業海外展開ワンストップ支援センターに関しては、民間もやっています、国もやっている、外郭団体もやっていると。今回、私もこういった件に関しては、非常に自分自身興味があった件なので、殊さらこの件に関して問わせていただきましたけれども、そういった事業が、いろいろな予算の中にも眠っているものがいっぱいあると思います。そういった部分では、知事がしっかりと決意を表して、各部局の担当者もちゃんと鉢巻きを締めて、じっくりと財政規律の部分と今後の県の発展をあわせて、事業をどういうふうに取捨選択していくかというのをぜひ考えていただきたいと思います。
 その上で、中小企業海外展開ワンストップ支援センターに関して、知事として、この間の質疑を見ていただいた上でどのようにお考えかというのを教えていただけますか。

◯小川 洋知事 こういったセンター、協議会をどうつくっていくか、つくるつくらない、その点につきましては、いわゆる行政手段として本当にそれが必要かどうかという観点、それから財政の制約とかいろいろな観点から我々は今後ともチェックしていきたいと思っております。
 その上で、中小企業海外展開ワンストップ支援センターの件でございますけれども、暫定予算で組んでいただいたわけでございますけれども、その後、震災が起こっておりまして、積極的であった企業も復興需要がふえたりして、外に向くより今は内向き対応に頑張りたいという企業も一部出てきたりしております。そういう状況がありますが、一方で、これからの日本は、やっぱりグローバル化していかないと企業はやっていけないだろう。それは中小企業、大企業限らないと思います。人口は減っていくわけでございます。パイが小さくなって、どんどん海外からの輸入も入ってくるという中では、打って出る人が一社でも多く出たほうがこの国のためにはいいと、私はそう思っております。
 そういう状況は変わりがないし、アジアでの地の利があるという状況の中で、当面、中小企業というのはいろいろなノウハウが足りない。かつ、ほかの団体、国、いろいろな機関がやっているだろうというお話は確かにあります。けれども、それぞれの分野、それぞれの役割ないしは得意なところでやっておられて、今までの経験から、私自身は帯たすきのところがあろうかと思っております。
 そういう意味で、そういった機関をネットワークでつないで連携を強化させる。その中心にこのセンターがいれば、お困りの中小企業がそこに行って、こういうことに困っているんだ、こういう力添え、支えがないだろうかといったときに、どうやって連携をしていくのかと。そういう意味でのネットワーク、連携強化、その中心のセンターという意味で役に立ちたい。そういう必要性、重要性は変わってないと思います。
 しかしながら、先ほど言いましたように、中小企業自身が国内に向かっているところもありますから、予算は通していただいておりますが、当面は中小企業の海外展開、その意識、あるいはその必要性、重要性というのをより多くの企業に認識していただくための作業、セミナーや企業訪問活動といったものに力を注ぎたい。その成果を踏まえて、他の機関が実施しておりますいろいろな事業、国際見本市とかもありますが、そういった事業との調整を十分しながらこのセンターの事業を考え、支援していきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 つまり、今まで出しておられた暫定予算のとおりの内容で進めていくということでしょうか。

◯小川 洋知事 基本的に進めていくということでございますが、スピード感覚と、当初いろいろ考えていたことが状況が変わったり、それぞれの役割分担の調整の結果、ダブりがありそうだったら、そこはお互いに仕分けをしてやっていくということはあり得るという前提でございます。

◯板橋 聡委員 そのときに具体的な見直しの条件といったものは設けられるんでしょうか。

◯小川 洋知事 ちょっと、今の御質問の見直しの条件というのはよくわかりませんが、要するに、重複があったりした場合に、完全に重複するんだったら、どちらがどうするかという話をしていくことになろうと思いますし、お互いに補完し合うんだったら、役割分担をうまく発揮して、一足す一が二以上になるような調整をすればいいと思っています。

◯板橋 聡委員 済みません、ちょっと私の言い方が悪かったみたいで。見直しというのは、例えば知事が先ほど言われたような効果が中小企業海外展開ワンストップ支援センターでなかなか見えづらい、あるいは今までのように民間にやらせておいたほうかよかった、県でやるほどのことでもなかった、あるいは県以外でやったほうがうまくいくのではなかろうかという事象が起こった場合、あるいは見受けられた場合に、どういうふうな時点でそういった判断ができるんでしょうかという質問です。

◯小川 洋知事 実際に予算の執行をして、関係者と協議会をつくって、これからどういう連携をしていくかということが詰まっていくわけでございます。あらあら事業の計画はあるわけでございますが、そういう中で申し上げたいことは、民間がやっているからこれは要らないだろうということにならないだろうと私は思っているわけです。
 先ほど言いましたように、私の経験からいくと、民間は銀行や商社などいろいろありますけれども、それぞれの御立場、なりわいから、ある一定の範囲、エリア、分野についてのいろいろな御支援をされているというところでございますから、そこはそれとして、その役割とこちらの役割が補完し合って連携強化を図っていくというニーズは変わらないだろうと思っております。

◯板橋 聡委員 済みません、これ以上やって細かいところに行ってしまうと、知事にわざわざ御質問することではないと思いますので。ぜひ見直しというか、常にその意識を持って、どの条件でどういうふうに見直すか、その時々の執行権者や課長、部長によって判断が変わるといったことがないような形でやっていただきたいと思っております。
 最後にもう一つ質問させていただきたいんですけれども、私自身、代表質問、一般質問、そして今回の予算特別委員会、本日の予算特別委員会を見るつけ、実は個人的には小川知事には好感を持っております。さまざまな質問にも真摯に耳を傾けて礼儀正しく、時折笑顔を見せ、やじにも反応するいい人だと。逆に言うと、人がいいとかいう言い方になるかもしれませんけれども、私が一有権者なら「知事ばそげんいじめんで」と思うかもしれませんが、ただ、議会に身を置く立場としては、逆に心配になります。
 というのは、先ほど申しましたとおり、これだけ暫定予算に政策的事業が、それも新規の政策事業というのが多数含まれております。数えましたところ五十四事業ございました。先ほど知事がおっしゃいましたとおり、暫定予算というのはもともとつなぎ予算のはずで、当面必要な経費とか緊要な施策をなすための予算が入るということなんですけれども、新しく知事もかわった、その上、三月十一日の大震災があって国内の状況も大きく変わってしまった中、こういうふうな多くの暫定予算があるということは、知事の構想だとか思いといったものを縛るものではないでしょうか。お考えをお聞かせください。

◯小川 洋知事 なかなか難しい御質問でございますが、厳しい財政状況、環境ではございましたけれども、私は私なりにめり張りのついた予算を出させてもらったと思っております。
 一つは県民幸福度日本一を実現するために、県民生活の安定・安全・安心を高めるための施策をちりばめたつもりでございます。それから、元気を西からと申し上げて、これからの東日本の復興とその間のこの国の国力の維持のために福岡県が貢献をしたいという思いで、まず福岡県を元気にしたい、経済を活性化したいと申し上げたわけでございます。
 そういう形で、その他いろいろ本会議、あるいは委員会の質疑で答弁させていただいたわけでございますけれども、そういった形で、自分としての思いは込めることができた予算だと思っております。
 その上で、暫定予算についてでございますけれども、議会で二月に成立をしていただいたわけでございます。これについては、私もいろいろ見ました。精査をしました。行政の継続性というのがございまして、中小企業、農林水産業の振興、子育て支援とか教育、さまざまな分野で継続すべき事業について私は継続したつもりでございますし、拡充強化すべきところは足したつもりでおります。そういう意味で、暫定予算が全部私の手を縛った、足を縛ったという思いはしておりません。

◯板橋 聡委員 思いは非常によくわかりました。とはいえ、まだ今回は暫定予算、しかも知事になられて一年目ということでございます。来年度はぜひこれぞ小川カラーと思えるようなオリジナリティーと力強さにあふれた予算、事業を立てていただいて、福岡県のために頑張っていただきたいというエールを送って私の質問を終わらせていただきたいと思います。(拍手)

平成23年度予算特別委員会質問「県立高校の魅力向上について」

◯板橋 聡委員 皆さん、こんにちは。自由民主党県議団の板橋聡でございます。
 きょうは県立高校の施設整備と魅力づくりというテーマで質問させていただきたいと思います。同じようなテーマで、先ほど古川先生、伊豆先生と質問されておりますけれども、ちょっと違った切り口でいきますので、ゴール間近ではございますけれども、聞き流すことなくよろしくお願いいたします。
 私は昭和六十一年に、地元の福岡県立山門高校を卒業いたしました。入学したときの校長は、新高教組、現福岡教育連盟初代委員長の永田校長先生でした。鍛えて育てるをモットーに、先生方は早朝、放課後、夏休み、冬休み、春休み、補習授業を行っていただき、塾や予備校なんかが少ない田舎ではございましたけれども、しっかりと鍛えていただきました。今の私があるのも県立山門高校のおかげだと、心から感謝しております。
 一方で、昨今の少子化のために、今後、高等教育は大きな岐路に立っており、その視点で今回、県立高校の施設整備と魅力づくりをテーマに質問させていただきたいと。
 まず、一番大切な安心・安全ですけれども、県立高校の耐震化について質問させていただきます。今年度、耐震調査費と建設費で約五十九億円余りが計上されていますけれども、耐震化に関する今後のスケジュールをお示しください。

◯新村雅彦副委員長 辰田施設課長。

◯辰田教育庁施設課長 耐震化につきましては、平成十九年三月に県有施設全体につきましての耐震対策計画が策定されております。その中で、平成十九年度から二十三年度までの五カ年間で耐震診断の実施を終えまして、その後、平成二十七年度までに県立学校全体の耐震化を完了する目標で現在取り組んでいるところでございます。

◯板橋 聡委員 ありがとうございます。二十七年度までにこれをすべて完了させていただくということで、耐震化は順調に予算化され進んでいるということでございますので、安全・安心という最低限の部分はしっかり守られているのかなと感じました。
 一方で、こういったところに予算をしっかりかけて進めておられるので、逆に施設整備などによる学校の質的向上だとか、あるいは魅力の向上などを図られるような事業に、予算が不足して困っているという点はございませんか。

◯辰田教育庁施設課長 委員御指摘のとおり、本県は福岡県西方沖地震等もございましたので、現在は耐震化に特化して重点を置いて取り組んでいるところでございますが、それとともに施設の劣化も進んでいるところでございます。したがいまして、耐震補強工事または改築等を行う中で、そういった老朽化した建物の整備についても可能な限り対応しているところでございます。

◯板橋 聡委員 老朽化は安全・安心のところなので、それよりも一歩進んだ学校の魅力づくりだとか教育の質的向上を図るための設備の充実、こういった事業に対しての予算が不足するというか、なかなかそういったところまで回らないのではないでしょうかという質問です。

◯辰田教育庁施設課長 学校のいろいろな改修工事等を行う際、また整備する際には、毎年ヒアリング等を行いまして、学校の要望を踏まえながら進めているところでございます。委員御指摘のとおり、学校の要望をすべて満たすというわけにはまいりませんけれども、できるだけその中でプライオリティーをつけまして、必要とする、整備すべきものは整備するという方針で臨んでいるところでございます。

◯板橋 聡委員 わかりました。というのも、今後、少子化のために中学校の卒業者数がどんどん減っていくわけですね。これから十年、全県下で約五%、私が住んでおります筑後地域で一五%、卒業した学校でございます県立山門高校が含まれる第十学区においては一九%、約二〇%も中学校卒業生が減少すると。この状態を見て、何が問題だと考えられますでしょうか。教育長、お答えください。

◯新村雅彦副委員長 杉光教育長。

◯杉光教育長 例えばの話で、委員が住んでいらっしゃるところの十学区は、相当な率で少子化が進むと。そういう中で学校が小規模になっていく。小規模化した場合、いろいろ教育活動に支障が出ると。そういう中でどういうふうにして学校の特色を出していくかというのが、今から非常に重要になるんじゃないかと考えております。

◯板橋 聡委員 それはちょっと違うと思うんですね。子供が減るということは、今までより高い質の教育が施されなければ、つまり少数精鋭で鍛えていかないと、これを目指さないと、国ならば国体と言うんでしょうけど、県体という言い方をさせていただきますと、県体の維持が難しくなると。つまり、県の活力が失われるということが一番問題になってくると思います。
 そこで、県立高校の役割というのは何ですか。

◯新村雅彦副委員長 千々岩企画調整課長。

◯千々岩教育庁企画調整課長 まず高等学校教育の役割でございますが、こちらは国の学校教育法等々に規定がございまして、義務教育の基礎に立って、豊かな人間性、創造性及び健やかな体を養い、国家及び社会の形成者として必要な資質を養っていくこと、これがまず高校教育の目的という形で求められておるところでございます。
 それを踏まえまして、県立学校の役割ということでございますが、こちらは県内において教育の機会均等を図っていくということが大きな使命でございまして、これによりまして本県及び各地域の将来を担っていく人材を養成していく、これが大事と考えているところでございます。

◯板橋 聡委員 まさに、本県及び各地域の将来を担う青少年の育成を図るということだと思います。
 県立高校と私立高校の役割や期待されている内容についての相違を教えていただけますか。

◯千々岩教育庁企画調整課長 私立学校につきましては、それぞれの建学の精神に基づきまして、独自の教育内容、方法を工夫した教育活動を行っておるところでございます。
 一方、県立高校におきましては、地域や県民のニーズを踏まえ、進学希望者の幅広い学校選択が可能となるよう、さまざまなタイプの学校を設置しておるところでございます。また、県内各地に広く県立高校というものは設置されておるところでございますので、長年にわたり、それぞれの地域の精神的な支柱の一つとして、あるいは地域コミュニティーの各地域の活力の源としての役割を果たしていると認識しております。

◯板橋 聡委員 本当に私もそう思います。それぞれの地域の中で、長いこと県立高校がその地域に根づいてやっている、その地域の精神的支柱だったりコミュニティーの核、地域の活力源としての役割、こういったものだということがやはりなければいけないと。
 一つちょっと聞いてみたいのが、こういった考え方というか、県立高校とは何ぞやということに関する理解は、どのくらい現場のほうに浸透しておりますでしょうか。そういったことが行われているかどうかも含めて教えていただけますか。

◯新村雅彦副委員長 吉田高校教育課長。

◯吉田教育庁高校教育課長 県立高校の基本的役割という話でございますけれども、県立高校に採用される教員すべてに対して、初任者研修を一年間継続的にやっております。その中身を確認しましたけれども、そういったものはちょっと見当たらなかったと。それから教育委員会においては、毎年県の教育方針、目標を定めた福岡県の教育施策を作成し、これを全校、それから全教育委員会に配っておりますけれども、その中にはそうしたことについて言及した部分は見当たらないという状況でございました。

◯板橋 聡委員 正直なお答えありがとうございます。私は思うんですけれども、先ほど言っていただきました県立高校何ぞやというところ、これこそが県立高校に携わるすべての人々、もちろん教育庁の皆さんもそうですけれども、現場の先生なんかも共有すべき、県立高校の綱領であり理念であり哲学だと僕は思うんですね。
 今までいろいろな質問の中で、こういうふうな教育はできないか、もっとユニークな特色のあるなんていう中で、こういうカリキュラムがありますよ、こういうプログラムがありますよというような存在はよく理解できました。ただ、これは自動車メーカーに例えればセールスマンが持っているセールスマニュアルみたいなもので、メーカーとしてどういった理念で社会貢献をして、モータリゼーションが文化の中でとかいう、そもそも何でそこに我々がいるのか、我々が教育を施しているのか、やっているのかという社是みたいなものがなければ、県立高校全体の本当の発展というのはあり得ないんじゃないかと私は非常に強く思っております。
 こういった理念とか綱領、哲学があった上に、それぞれの学校で校訓などがつくられて、学校の特色が出て、それぞれの教育者においてはそこに個性があって、多様化する教育に対応することができると思いますけれども、まずはこの県立高校において、県立高校とは何ぞやという理念、哲学、こういったものを徹底させるような仕組みを検討できないでしょうか。教育長、お答えください。

◯杉光教育長 県立高校の理念ということについて、福岡県というものがやはり基盤にあるわけですから、各学校は福岡県の特色を生かして、それぞれの地域での県立高校の目指すべき生徒、そういうものをもとに校訓をつくっております。ただ、委員が先ほど言われましたように、校訓のもととなる県立学校の校是といいますか、言われてみれば、そういう明確なものは何なのかと問われたときに、やはり我々が考えるのは、あくまでも教育四法なり学校教育基本法なり、その中で高等学校の教育目標として掲げられているものの総称にしかすぎないんじゃないかというようなこともありまして、やはり福岡県としての県立学校校是みたいなものを、いま一度立ちどまって考える、それを例えば教育施策の中にうたい込んで、それを各学校のほうに教職員を含めて周知していただくという方策も必要ではなかろうかと考えております。

◯板橋 聡委員 ぜひ、これは県の税金を使ってやっていることなので、こういうことを前向きにしっかりやっていただきたいと思います。お願いします。
 先ほど申していただきましたとおり、県立高校が地域の各コミュニティーの活力源となるために、やはり地域に溶け込むような施策も必要なんじゃないかと。県立高校はここ何年か、百周年を迎える高校が非常に多うございます。私の出身高校も来年百周年を迎えますし、近隣の高校でも百周年を迎えた高校、これから迎える高校がたくさんございます。そういったときに、やはり地域に溶け込むためのハード的な整備、魅力づけをするような手だてをぜひ考えていただきたい。例えば今でも、学校の発展につながるように地域の方にグラウンドを貸したり、あるいはうちの高校なんかは、花火大会のときには観客席にグラウンドを開放したりとか、いろいろなことをやっております。
 そういったコミュニティーを形成する中で、例えばクラブハウスのようなものをつくるとか、施設を利用しやすくなるような設備を、これは県からの押しつけというわけではなく、学校それぞれの事情というのがあると思います。その事情の中でも非常に大きな役割として、県立高校が地域のために根づいていくんだということがあれば、ぜひこういった地域のコミュニティーセンターとしてのハード機能を持たせるような方策を検討していただければと思いますけれども、所見を伺えますか。

◯辰田教育庁施設課長 学校の改築や大規模改造等の工事を行うに当たりましては、各学校の教育活動や特色、そういう生徒の実態等を考慮しつつ進めていく必要があろうかと思います。その際、各学校の教育活動が快適かつ効率的に行われるよう、最大限に配慮すべきものと考えております。
 なお、委員御指摘のとおり、現在においても各学校の判断によりまして、教育活動に支障の生じない範囲で地域への開放を行うなど、施設の有効活用が図られているところであります。

◯板橋 聡委員 その中で、ぜひこういった部分も検討して、前向きにやっていただきたいと思っておりますけれども、教育長、コメントいただけますでしょうか。

◯杉光教育長 県立高校もそうなんですけど、学校施設の最大の目的というのは、生徒たちの安全・安心、あと教育活動が最大限発揮できることで、そのために学校施設の整備をやるというのが第一の目的でございます。しかしながら、教育活動をする中において、やはり地域との連携といいますか、地域と一緒になっていろいろな活動をやっていくというのも教育活動の一環でございますので、そういう形での施設整備というのも今後は出てくるかと思います。まずは耐震化に向けて安全・安心を確立した後にそういった検討もしていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 プライオリティーは十分私も理解しております。ただ、古くからある藩校と呼ばれる学校は、非常に地域の信頼も厚い。地域の方もその学校を愛していらっしゃる。県立高校も百年たっております。百年もたてば同じような信頼を得て、地域の方から愛され、一緒に育っていくようなものをぜひ目指していただければということで、そういった施設をつくったりして、地域の方が使いやすくすることは、税金の使い方として目的にかなっておると私は思いますので、ぜひ今後、優先順位を考えながら、前向きに進めていただければと。
 そして最後ですけれども、先ほど申し上げましたとおり、これから少子化が進んでいくと、私立学校も含めてもともと学校数が少ない地域において県立高校というのが存続するには非常に大変な努力をしないと、魅力を持ってやっていかないと大変だと。万々が一、県立高校がその地域からなくなって、田舎のほうにだんだんそういった教育施設がなくなると、これは先ほどの県立高校の役割、県立高校とは何ぞやという大前提、理念、これに立って考えれば、その地域の知の砂漠化が起こってくるということだと私は考えております。そういった意味では、県としての活力を維持するためにも、そういった都会である、地方であることと関係なく、知の砂漠地帯をつくってはいけないと考えております。この思いを教育長、共有していただけますでしょうか。

◯杉光教育長 県立学校はそれぞれ長い歴史を持った学校であります。地元の県立高校を卒業した方々がその地域のリーダーとして活躍されています。そういう意味においても、地域人材を県立学校から今後とも生み出していくという意味においても、県立学校の存続のための個々の学校の活性化は、ぜひ県の教育委員会としても全面的に支援をしていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 ありがとうございます。しっかり共有させていただいたと思っておりますので、地域と育つ県立高校、そしてその生徒、ハード、そしてソフト、この両方をしっかり充実してぜひ頑張っていただきたいと思いますので、最後にその意気込みをもう一度聞かせていただけますか。

◯杉光教育長 学校教育、公教育と言われる中にも、私立学校もあります。公立学校もあります。私立学校はそれぞれの学校の建学の精神に基づいていろいろ特色化等に励んでおられますけど、やっぱり県立学校は公がつくる学校として、公の人間を育てていくということが課せられた使命じゃないかと思いますので、今後とも県立学校の活性化につきましては精いっぱい頑張っていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 ありがとうございました。ぜひ頑張ってください。
 これできょうの私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

平成23年度予算特別委員会質問「有明海高潮対策について」

◯板橋 聡委員 おはようございます。自由民主党県議団の板橋でございます。本日もさわやかに質問させていただきたいと思います。
 有明の高潮対策事業に関して質問させていただきたいと思います。
 昨日、我が会派の後藤議員が、海抜ゼロメートル地帯の道路整備ということで、社会資本整備と防災に絡めて質問されておりました。私も似たような関連の質問でございます。
 三月十一日に東日本大震災が起こりました。そのときの津波の映像、そして、真っ赤に縁取られた大津波警報が全国に引かれました日本地図がテレビの右下には流れておりまして、私自身は有明海にほど近いみやま市というところに住んでおります。その地域は余り災害もなくて、のどかなところではあるんですけれども、きのう後藤議員が要求された資料の中でも、海抜三メートル以下のエリア、この資料でもおわかりになられるとおり、この青い部分というのはほとんど半分ぐらいが有明海の沿岸のほうに集中しておりまして、この青いところから毎日、福岡市内まで通っておるわけでございます。
 そういった意味で、津波ということを考えたときに、有明海というのは一体どんなことが起こるんだろうということを改めて考えさせられ、また有権者の方々も、有明海はどうなんだろうかと非常に今不安に思っていらっしゃるということがこれからの質問の前段にあるということをどうぞお踏まえの上、お答えいただければと思います。
 そこで、まず質問させていただきます。有明海におきまして、今、高潮対策事業というのが行われております。こちらに関して教えていただければと思いますが、その前に委員長、有明海の県内の高潮対策事業に関する説明資料を要求させていただければと思いますので、お取り計らいをお願いいたします。

◯今林 久委員長 お諮りいたします。
 ただいま板橋委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕

◯今林 久委員長 御異議ありませんので、本委員会の要求資料といたします。
 執行部に申し上げます。ただいま板橋委員から要求がありました資料については提出できますか。池永河川課長。

◯池永河川課長 直ちに提出できます。

◯今林 久委員長 正副委員長に確認させてください。
    〔資料確認〕

◯今林 久委員長 委員席に配付を願います。
    〔資料配付〕

◯今林 久委員長 資料が配付されましたので、板橋委員、質疑を行ってください。

◯板橋 聡委員 では、この資料に基づきまして、有明海におきます県内の高潮対策事業、どういったことが行われているか御説明お願いいたします。

◯池永河川課長 資料について御説明申し上げます。
 まず、有明海沿岸における高潮対策事業でございますけど、この沿岸におきましては、県と国等の管理者で対策事業を行っております。具体的には、この資料のほうをごらんいただきまして、資料の右端のほうに凡例を書かせていただいております。赤いラインが福岡県の河川事業、黄色が福岡県の海岸事業、あと緑が国土交通省の河川事業、ダイダイ色が農水省の海岸事業で、高潮対策事業をやっております。
 具体的に、まず福岡県の河川事業でございますけど、図面の左端のほうになりますが、沖端川、それからそのすぐ右の塩塚川という河川で高潮対策事業を実施しております。それから福岡県の海岸事業でございますけど、今申し上げました沖端川と塩塚川のすぐ海岸端と申しますか、そこの柳川海岸、そのすぐ右横の大和海岸、一つ川を越えたところの高田海岸というところでやっております。それから、国土交通省におかれましては、一番左側の筑後川と書いています、ここに緑のラインがございますが、そこと、あと真ん中ぐらいに矢部川というところがございます。そちらで高潮対策事業をやっております。それからあと、農林水産省の所管事業でございますけど、左のほうから筑後川の河口付近で、昭代工区と書いてございますが、昭代干拓海岸、それから一つ川を飛んで大和干拓海岸、それからその対岸の三池干拓海岸というところで事業を実施しております。事業の中身につきましてはそれぞれ同様の中身でございまして、堤防の高さをかさ上げしたり補強する内容となっております。

◯板橋 聡委員 そういう意味では、堤防の高さをかさ上げすることで、基本的には高潮対策ではございますけれども、これは津波等々に関しましても何らかの防災効果が見込めるという理解でよろしいでしょうか。

◯今林 久委員長 田沼港湾課長。

◯田沼港湾課長 現行のアセスメント調査では、有明海沿岸におきましては、波高、波の高さでございますが、一・五九メーターの津波を想定しております。その高さは、現在実施しています高潮対策事業の計画天端高七・五メーターよりかなり低い想定となっているところでございます。

◯板橋 聡委員 有明海におきましては、過去の大きな津波というのは、一七九二年に普賢岳が噴火した際、眉山という山が崩壊して、その崩壊した土砂のせいで熊本のほうに高さ約十メートルの津波が起きて、一万人の方が亡くなったという記録がございます。そういう中で、それ以外に有明海のほうで過去大きな津波というのは記録としてございますでしょうか。

◯今林 久委員長 山野総務部長。

◯山野総務部長 津波の想定ということですので、私のほうから答えさせていただきます。御指摘のとおり、眉山崩落で十メートルというのが熊本で観測されたことがありますが、一九六〇年のチリ沖地震のときに阿久根市で、先ほど港湾課長からありましたように一・五九メートルが来ておるわけでございます。それ以外につきましては、近年で大きなというのは、ちょっと私ども把握しておりません。東北地方沖地震のときも阿久根市で五十センチ程度ということでございまして、その程度の津波だと考えています。

◯板橋 聡委員 記録としては余り残っていないということですけれども、実は私の祖母の実家が、柳川の両開というところにございます。これは旧柳川村の六十丁、今でいう大浜町というところでございますけれども、ここが昔、明治のころに払い下げられた堤防をもとに高台をつくって、高台の上に家を建てているそうなんですね。ですから民間伝承レベルでは、有明海の沿岸というのは津波警戒地域であると言ってもよろしいのではないかと考えております。
 そういった中で、一・五九メートルが津波としての想定だということで、私自身、これは単純に質問なんですけれども、有明海は、地震が起こったときの津波という意味では内海でございます。津波というのは、波が波形をつくることによってできてくるわけなんですけれども、こういった内海における津波というのは、物すごい高さの津波になってしまうんじゃないかだとか、いろいろな見解があると思いますけれども、そういったことに関して、今、県としての情報はお持ちでしょうか。見解はお持ちでしょうか。

◯山野総務部長 今回の東北の大地震におきましても、リアス式海岸ということで、相当波が内海に入った後、高くなっているという現象が生じていることは承知しております。ただ、有明海でどのような波の流れになるのか、震源がどの辺にあってどのような動きになるのかということについて、詳細を私どもでは把握してございません。

◯板橋 聡委員 詳細は把握されておらないということなんですけれども、今後その詳細というのを把握される予定はあるんでしょうか。

◯山野総務部長 実を言いますと、平成十八年に西方沖地震のときにアセスメント調査をやりました。その際には、ちょっと読ませていただきますと、「有明海一帯における津波の危険区域は、堤防施設が十分に高く、津波が入りにくいこともあって、災害予測結果からは危険区域は生じないとされる」ということが、そのときのアセスメント調査の結果でございました。
 これにつきましては、本議会、予算委員会でも御質問がありましてお答えいたしましたが、実際どのような想定で津波が起きるのかということについて、改めてアセスメント調査をやる必要があるだろうと思っております。その際にさまざまな想定が出てくると思いますので、その知見を得ていきたいと思っております。

◯板橋 聡委員 そういった意味では、ぜひお願いをしたいんですけれども、最悪のシナリオと、まあ想定内・想定外というのに関してきのうも議論がございましたけれども、いろいろなシナリオが考えられると思うんですね。その中で、例えば最悪のシナリオという意味では、有明海は非常に潮の干満の差があると。高潮もあると。地震の津波がそこに起こって、さらにそこに普賢岳が噴火して山体が崩壊したらとか、そういうことを考えたら、一体何メートルの津波が起きるのかなんていうところは、なかなか想定しづらい部分もあるのかなとは思いますけれども、単に地震だけではなく、そういった過去の事例も含めてしっかりと、防災計画の見直しの際には考えをめぐらせていただきたいと思っております。
 というのは、こういったことをどこまで公共事業でカバーできるのかという難しい判断があると思いますが、ちょっと私の思いではあるんですけれども、去年、実は母が心臓のバイパス手術を受けましてね、生死の境をさまよったと。その際、執刀医の先生に質問を、「一体この手術の成功率はどのぐらいですか」と聞いたら、その先生は「言いたくない」と。なぜかと。それは九九%成功するとしても、残りの一%にその人が当たってしまえば、その人の一生はそれまでなんだと、だから、そういったことは私は言いたくないんですと。それを聞いたときに、母含め私の家族も、ぜひここで手術を受けようと、これでだめだったらしようがないじゃないかとあきらめがつくという決心を家族でしたという記憶がございます。
 そういった意味では、県民の命を預かるという立場に皆さんいらっしゃるわけで、千年に一度、一万年に一度の災害であっても、そのときに起こったらそれがすべてになってしまうということはしっかりと胸に刻んでいただきたいと。そういう意味で、防災計画の見直しをどのようにやられるか、その覚悟を山野部長、お願いいたします。

◯山野総務部長 想定内、想定外のいろいろな災害、被害に対してどういうふうに対応していくかと。これは実は本県でも非常に悩みでもございますし、国家的にこのような災害が起きた中でどういう対応をしていくのが一番いいのかというのが、国レベルでも議論されております。
 中央防災会議の中間報告が六月末に出ておりますけれども、この中では、ハード・ソフト両方を組み合わせて総合的な対策を打っていこうという中間報告が出ております。本県の防災計画の見直しに当たっても、そういったことを踏まえて、ソフト・ハード、これはどちらが欠けてもいかんと思っておりますので、どのように総合的に組み合わせながら効果的な防災対策がとれるのか、これを防災計画の見直しの中でしっかりと検討していきたいと思います。

◯板橋 聡委員 また、その防災計画の見直しを受けまして、技術的なところで実際の防災の対策を打たれる、これが県土整備部の役割になってくると思います。今既に高潮対策で大きな県費が有明にはつぎ込まれているという現状もございますが、今まであった高潮対策を生かしながら、津波対策も含めた予算をしっかり組んでいただいて、私どもが安心して、ここまで県がやってるんだったら安心して住めると、これで何かあったときはしようがないねと思えるぐらいの対策をしっかりと立てていただきたいと住民一同思っている次第ではございますが、増田部長、ぜひ今後の有明海沿岸の高潮を含めた災害対策、ここを防災計画の見直しを受けて、どのような覚悟で挑まれるかというところをお示しいただけますでしょうか。

◯今林 久委員長 増田県土整備部長。

◯増田県土整備部長 津波・高潮対策でございますけれども、先ほど総務部長からも答弁ございましたように、まず施設整備をする側としてはどのように想定をするのかというのは非常に大事なことでございます。その上で、ハードでどこまで対応する、それからソフトをどう組み合わせるということをしっかりと内部で議論して、ハードで対応する部分についてはしっかりとした対策を立てたいと思いますし、御指摘のありました高潮対策の事業で既に施設がある程度できていますので、そういうものの活用については、当然その中の選択肢として検討すべき課題だと思っております。

◯板橋 聡委員 この地域は非常に海抜も低く、あの映像を見た住民たちは非常に不安に思っておりますので、今後の高潮対策を含め、津波対策という部分も加味して、しっかりと予算を立てて、県民の安全・安心を守るよう努力していただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。(拍手)

平成23年度予算特別委員会質問「中小企業海外展開支援について」

◯板橋 聡委員 おはようございます。自由民主党県議団の板橋聡でございます。
 本日は、中小企業海外展開ワンストップ支援センターに関して質問させていただきたいと思いますが、質問の前に資料を要求させていただきたいと思います。まずは、中小企業海外展開ワンストップ支援センターの概要及び福岡県が関与しております中小企業振興関連の組織及びその概要の一覧、また、福岡県の海外事務所及びそのスタッフの内容、こちらにつきまして要求させていただきたいと思いますが、お取り計らいをお願いします。

◯今林 久委員長 お諮りいたします。
 ただいま板橋委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕

◯今林 久委員長 御異議ありませんので、本委員会の要求資料といたします。
 執行部に申し上げます。ただいま板橋委員から要求がありました資料について提出できますか。合野国際経済観光課長。

◯合野国際経済観光課長 直ちに準備できます。

◯今林 久委員長 はい、見せてください。
    〔資料確認〕

◯今林 久委員長 事務局は資料を配付してください。
    〔資料配付〕

◯今林 久委員長 資料が配付されましたので、板橋委員、質疑を行ってください。

◯板橋 聡委員 私、前職は総合商社に勤務しておりました。国内が人口減少状態に突入し、市場が飽和する中、国内企業が今後、市場や成長の場を海外に求めていくのは自明であります。実際、商社及び地銀などは国内中小企業の海外展開、海外進出、こういったサポートを新たなサービスとして本腰を入れて取り組み始めておるところでございます。そんな中、福岡県が中小企業の海外展開ワンストップ支援センターという事業を予算計上されているということなので、質問させていただきます。
 まず、このワンストップ支援センターの設立目的は何でしょうか。

◯合野国際経済観光課長 今、委員御指摘のとおり、県内中小企業の成長には、伸びゆくアジアへいろいろと展開をしていくということが喫緊の課題であるという認識のもと、こういう中小企業の方々に積極的に情報提供等を行い、海外展開をスムーズにいくように支援していくための組織でございます。

◯板橋 聡委員 ということは、主な役割としては情報提供ということでしょうか。そして、情報提供のみで海外展開がスムーズに行われるとお考えでしょうか。

◯合野国際経済観光課長 中小企業白書によりますと中小企業の八割、中小企業振興センターの調査によりますと県の六割の中小企業がまだ海外展開を行っていません。それで我々としましては、行っているところは当然いろいろな失敗もあるでしょうけどやっているというところで、こういうところをターゲットとして、啓発といいますか、海外展開の成功事例等を企業の皆さんにお示ししながら、海外に出ましょうという掘り起こしのところから、さらに情報の提供を行っていくと。さらには、その後に具体的なカウンターパートの紹介等を、政府間でMOAを結んで支援していく、現地のほうでサポートしていくというふうなワンストップでのサービスを考えております。

◯板橋 聡委員 お話を聞いていますと非常にウイングが広い話だと思いますけれども、この資料のセンターの概要で、運営主体は「中小企業海外展開ワンストップ支援協議会」となりますと。この協議会というのは一体何者なんでしょうか。

◯合野国際経済観光課長 これは中小企業のそういった海外展開を支援する応援団といいますか、アドバイザーを含めたところの連携機関ということで、主な自治体と経済団体、それから主な企業等を構成メンバーとする、中小企業のアジア展開を支援する応援団であり、協力機関、アドバイザーと考えております。

◯板橋 聡委員 応援団と言うと非常に聞こえはよろしいんですけれども、応援団も腹が減ってはなかなか応援もできんということで、予算が計上されていると思いますが、このセンター概要に関する予算というのはお幾ら計上されていますでしょうか。

◯合野国際経済観光課長 設置費、いろいろな人件費等、あとアドバイザー等、事業費を含めまして三千五百万円です。

◯板橋 聡委員 この三千五百万というのは県の予算という理解でございますけれども、このワンストップ支援協議会が運営しますワンストップ支援センターは総額で幾らぐらいの運営費を考えていらっしゃるんでしょうか。

◯合野国際経済観光課長 運営費というのは事業費以外のところという考えでよろしいでしょうか。運営費は二千七百万円です。

◯板橋 聡委員 ごめんなさい、ちょっと質問の内容がよく伝わっていなかったと思うんですけれども、三千五百万円がこのセンターの事業の予算として、県として上がっておりますが、じゃあ、協議会ということで、いろいろな団体が加わる、設立に向け協議中となっておりますけど、このほかの団体が負担したりして全体でこのセンターを運営するのに年間で幾らぐらいかかるかを教えていただけますか。

◯合野国際経済観光課長 この事業に関しましては県費のみで、この協議会等の団体からの負担金は求める予定はございません。

◯板橋 聡委員 ということは、これは完全に県が主導する事業ということでよろしいでしょうか。

◯合野国際経済観光課長 はい、そうでございます。

◯板橋 聡委員 そうしますと、このワンストップ支援センターというのが立ち上がって、今いろいろ合野課長が言われましたとおり、県内の企業の掘り起こしから情報提供、そして海外への紹介といったことをやっていきますということでございますけれども、これは今既にいろいろな商社及び地銀が行っています。具体的には、三菱商事も三井物産も伊藤忠商事も、そして地元の地銀で言えば、福岡銀行も西日本シティ銀行も行っています。こういった商社、銀行なんかが行っています中小企業の海外進出展開の支援との違いとは一体何でしょうか。

◯合野国際経済観光課長 委員御指摘のとおり、商社、銀行等も一部やられております。私どもはこれを立ち上げるに当たりまして、複数の商社、銀行等、その他のいろいろなコンサル会社等にヒアリングを行いました。確かに商社もやられていますが、十分リターンとか、そういうことを、収益性を含めまして広く中小企業にやっている状況ではないと。それと、銀行さんに関しましては、確かに最近、特に地銀等は海外展開支援ということでやられていますが、それはやっぱり融資絡みや顧客をターゲットにした支援だと聞いております。

◯板橋 聡委員 ちょっとわかりにくいんですけれども、県でなぜやらなければいけないかと。民間で今一生懸命やっていますと。融資絡みだとか言いますけれども、民間が今やっていることは、これをやることによって商社も銀行も収益が上がると。もちろん進出した企業はそれによってまた収益を上げていくと。これは非常に当たり前のことを当たり前のように民間がやっていると。これを県でわざわざやる理由がよくわからないので、それを御説明いただけますか。

◯合野国際経済観光課長 そういう対象外のところ、先ほど言いましたように、調査の結果、全国の中小企業の八割、県でも六割がやっていないということですので、我々としましては、県として当然、全然だめだという前提でやるんじゃないんですが、銀行さんの顧客でもない、商社等の支援もないようなロットだとか、そういう企業さんも含めて幅広く掘り起こしをやりながら、まだ全然そういうところをやったことがない企業さんにも、いろいろな啓発等をやりながら広げていくところが、県の役割というふうに思っています。

◯板橋 聡委員 一番最初におっしゃいました、県内企業の六割がまだ海外展開をやっていないということでしたけれども、逆に言うと、私は県内企業の四割がもう海外展開をやっているのかと思ってびっくりしました。つまり、残りの六割やっていないところは全部やらなければいけないのかと。やっても採算がとれない、あるいは、わざわざ行かなくても十分国内でやっていけるところもいっぱいあると。そういったところが今の銀行だとか商社のサービスにひっかかってこないということを、わざわざ県でやるということがよく理解できないんですけれども、それをちょっと説明していただけますか。

◯合野国際経済観光課長 ちょっと説明足らずで申しわけありません。先ほどの中小企業白書は全体の業種の八割ですけど、県の振興センターは製造業という対象で調査して六割でございました。
 我々は当然、製造業の六割というところもありますし、それ以外の小売業、サービス業と、例えば飲食店とかショップとか美容室とか、いろいろございます。そういうサービス産業とかも今後海外に出ていくチャンスがあると思いますので、そういうところへの支援も広げていきたいと思っています。

◯板橋 聡委員 まだ全然納得いかないのが、なぜそこまで、とにかく海外に出ていけ、出ていけと言うのはいいんですが、製造業の四割が今既に行っていると。これから行く計画をしているところもいっぱいあるでしょう。まだまだ体力的には厳しいので、国内で頑張った上で海外に行きたいというところもあると思います。そういったところを含めて、一体この支援センターがどこまで役に立てるのかが全然頭の中に入ってこないんですね。まあ、それはいいとして、それぐらい大きな構想を持っていらっしゃるという理解でよろしいでしょうか。

◯合野国際経済観光課長 恐らくまだ、中小企業の中でも、やっぱり言葉の問題やいろいろなところで、海外は怖いという先入観とかで動かれていないところが、ヒアリングをしてもたくさんあると思います。そういうところに対して声かけして、成功事例とかいろいろなところを御紹介しながら、国内にいても伸びないマーケットで、今からは海外で頑張っていこうというところを支援したいと思いますし、できる限り海外のネットワーク等も広げまして、すべて百点満点にはならないと思いますが、できる限りワンストップでサービスできるような広い意味での支援サービスセンターを考えております。

◯板橋 聡委員 もしそういう大志があられるのでしたら、それはそれで非常にいいことだと思うんですけれども、このワンストップ支援センターの概要で、場所を福岡市内にセンターを置きますと。これは何で福岡市内に置かれるのか教えていただけますか。

◯合野国際経済観光課長 県内で一番交通の利便がいいところだと考えています。

◯板橋 聡委員 県内はそうですけど、海外に展開するための支援をするのに、なぜ国内にわざわざ場所を置いて、スタッフを置く必要があるのかというのが全くわからない。サービス業も含めたいろいろな企業を、いろいろなところに連れていきたいという話であれば、私の昔の経験から言いますと、一番困るのは現地に行ってパートナーをどうするのかだと、そこがわからないから困っているところが多いと思うんですけれども、結局、この支援センターはそういう役割は果たさないということですか。

◯合野国際経済観光課長 支援センターは、我々は実は当課のほうで一部、海外支援、ミッション等をやっています。ただ、今回はその掘り起こしという意味で、例えばJETROさんには貿易に関しまして千四百件の相談が、電話とか実際の来場であっていると。そういうことで、我々は市内の出やすいところに、垣根を低くして、広く県の企業が相談に来やすい、情報をとりやすい場を設定したいと思っていますし、例えば成功事例の発表会をやったり、小セミナーをやったりしていくような掘り起こしのための中核機関であると考えています。
 委員御指摘のとおり、それだけでは当然だめです。海外にもしっかり事務所等がございます。あと海外でもいろいろな発掘をしていますが、海外でのアドバイザー、サポーターのネットワークをつくって、相談に来られて、その後実際に海外に行かれるときに、現地でもしっかりサポートしていこうと思っています。

◯板橋 聡委員 今予算に上がっているのは国内の話だけだと思うんですけれども、じゃあ、国内の掘り起こしはこの人数で一生懸命やると。そこから後のことは、例えばJETROだとかにお願いするという理解でよろしいんでしょうか。

◯合野国際経済観光課長 掘り起こしに関しましては、当然ここもやりますが、私ども国際経済観光課は一体的に活動してまいりたいと思っていますし、JETROさんは基本的に貿易アドバイザーということで、貿易相談の専門家を置いております。我々は貿易以外の投資、販売代理店契約等々のいろいろなことに対しての窓口として、さらにJETROさんにない部分や弱い部分を強化していくと。貿易についてはJETROさんと活動していくということをやっていきたい。

◯板橋 聡委員 今ずっと答弁を聞いておりますと、「いろいろな」「しっかり」といった抽象的な言葉が非常に多くて、果たしてこれを事業としてどこまで真剣に考えられているのかよくわからない。既に商社、銀行もそうですけど、JETRO、中小企業庁、中小企業振興機構、福岡貿易会、福岡商工会議所といった重立ったところだけでも、これだけの団体が、アドバイスからセミナー、商談会、信用調査、仲介、融資、ありとあらゆる中小企業の海外展開支援メニューを提供しているんですよ。これを、今言われたような非常にわかりにくい、ぼやっとした形で福岡県がわざわざやるのか、この理由がわからない。これは全く二重行政とか三重行政とかいったものに近い状況になっているのではないでしょうか。

◯合野国際経済観光課長 今、委員御指摘のいろいろな団体等につきましては、確かにセミナーや商談会をやられています。ただ、商工会議所にしても商談会、セミナーという出会いの場の設定だけで終わっておりますし、私はなるべく、今、中小企業でまだ海外に出ていないところが多い中で、いろいろなところが一生懸命、それぞれ競い合うようにやっていく必要があると思いますし、今までの中小企業の海外展開でももちろんやってありますが、すべて十分やられているとは思っていませんし、できれば県もそういうところでしっかり、まだできていないところをサポートできたらと考えております。

◯板橋 聡委員 いや、だから「できているところ」と「できていないところ」というのがよくわからないと。今最初にいただきましたこのセンター概要を見ている限りは、県内企業の啓発もビジネスマッチングも、県によるサポート──県によるというのは別ですけれども、このサポートなんかもすべての団体でやっているんですよ。福岡県のこの支援センターでしかできないのは一体何ですか。

◯合野国際経済観光課長 「しかできない」となるとあれですけど、例えば今、我々がずっと具体的な企業、例えば美容室のアジア展開でやっていこうとか、美容室の連中といろんなことをやっていたり、菓子メーカーとやっていたり、その中でやっぱり、そこら辺のところは今までそういう支援とか相談がなくて、我々が初めておつき合いさせてもらっているというところもたくさんありますし、あと、いろいろな事業の中で、県がそういう支援センターをつくってもらうことは非常に助かるという企業さんの声もたくさん聞いております。ということで、こういうところをやっていきたいと思っています。

◯板橋 聡委員 そういう意味で言うと、何でもかんでも県がやろうと思ったらできるわけですよね。それを無尽蔵に県はずっと予算をつけてやり続けていかなければいけないのかということを私は聞いているんです。やるなら生きた税金としてやっていただかないと、いやいや、足りないところがある、足りないところがあるって、それは足りないところはいっぱいありますよ。足りないところがあるからといって、まだ百点じゃないからといって、ずっとそうやって予算をつけ続けていかなければいけないのかと。しかも今回、これは人・場所、新たに設置しますよね。しかも協議会ということで、いろいろな団体が仲間に入ると。こうやってこういったものを設置した、あるいは人を置いた場合、将来的にこれを存続させることだけが目的になって、非常に税金が無駄に使われるんじゃないかと危惧するんですけれども、その点に関してはどう思われますか。

◯合野国際経済観光課長 存続だけということは考えません。当面しっかりやっていって、かつ日々改善、改良しなくてはいけないと思っています。例えば県の重点施策をやるときに、大体三年ごとにいろいろな検討だとか評価をしています。そういうこともきちんとやりながら見ていきたいと思っています。

◯板橋 聡委員 評価と言われますけど、この概要に関して、目的を書いていただきましたけれども、目標というのはないですね。三年後に評価すると言われますけれども、目標を置かないとおかしいと思うんですね。この目標というのは一体どういうことだと思われますか。

◯合野国際経済観光課長 例えば私たちが目標を今置いているのは、現段階でJETROさんの相談件数とかを調査しました。かつ、我々が今まで海外展開した企業数等も考えました。三年後には二千五百件相当の相談があって、目標としたら四十社程度、いろいろな意味での海外展開の支援ができたら、具体的に実現したらということを目標に掲げていきたいと思っています。

◯板橋 聡委員 これはすごく行政的だなと思うんですけれども。一般企業の場合、こういうときに三年、五年たちますと担当がかわったりしますね。尺度が変わって、見方が変わって、目標の価値がどんどん変わってくることを防ぐために、例えば新しく投資をするんだったら、そこでROAが二%、ROIが八%を達成しない場合は五年後に確実に撤退しますというふうな明確な数値目標をまず決めます。今、合野課長がおっしゃった話は、二千五百件の相談と。相談なんて、関連企業に電話してくれと言ったら二千五百件ぐらいかかってくるかもしれませんし、四十社いろいろな海外展開って、例えばセミナーに四十社連れていっても海外展開と数えられますよね。これは物すごくいいかげんだと思うんですね。
 それでもやりたい、一般企業の場合、熱意があってやりたいという人はいるんですよ。そういう場合、社長が何と言うかといったら、「課長、その気持ちはわかった、新しく会社を設立するから、おまえがそこに行って、もうかるまで帰ってくるな」と言われるんですよ。それぐらいの覚悟を持って物事を進めているかどうか聞きたい。
 もう一つは、過去十年で国際経済観光課の課長は何人かわりましたか。教えてください。

◯合野国際経済観光課長 まず目標四十件につきましては、セミナーとかじゃなく、具体的に貿易が始まったとか、代理店契約とか、そういうことを指しております。
 それで、課長は十年間で何人かといいますと、私で四人目です。それで決意といいますか、責任をとるかということですけど、私は長く国際経済観光課で業務していますが、責任のとり方というのはちょっと今表明できないんですが、福岡県の経済活性化には中小企業が伸びるしかないと確信していますし、この分野で本当に頑張るしかないと私自身思っています。精一杯これをやるしかないということです。

◯板橋 聡委員 その頑張る気持ちはいいんですけれども、じゃあ、合野課長がかわられて新しい課長が来られたとき、その頑張る気持ちって、どうやってちゃんと見直すの、という話だと思うんですね。責任の所在が統一できないと。
 約三年前、私は一会社員でございました。そのころ福岡県農産物通商というのが設立されました。その際に同じような議論が恐らく行われたと想像します。時を経ておととい、きのうの予算委員会でどうなったか。同じ懸念を、私はこの中小企業海外ワンストップ支援センターに抱くということでございます。これは当たり前なのかなと思います。
 何かだんだん話も堂々めぐりになりましたし、今聞いている限りはどうも、どういうふうな形でやっていくか、そういったことに関しても、詳しいことがまだちゃんと固まっていないんじゃないかと。これから一生懸命考えていくという姿勢なのかという気が非常にします。
 ちょっと視点を変えて聞いてみたいんですが、本予算は暫定予算として編成されておりますか。

◯合野国際経済観光課長 そうです。

◯板橋 聡委員 山野部長、暫定予算の定義について、地方自治法の解釈に基づいてお示しいただきたいと思います。

◯今林 久委員長 山野総務部長。
 逐条では申し上げられませんけれども、基本的な考え方については、予算の編成に間があくときに、義務的な経費、あるいは社会情勢等を踏まえて、政策的経費等について必要な予算を暫定的に計上するというものでございます。

◯板橋 聡委員 まさにそのとおりで、つなぎ予算と。人件費、事務経費など当面必要な経費のみの予算だと。ただ、その中で市民生活、県民生活に影響が発生しないような必要経費も計上すると。
 平成二十三年度の福岡県の暫定予算の編成概要にはこう書いてございます。基本方針の中で、厳しい経済情勢に対応するとともに、今後、本県を着実な成長軌道に乗せていく上で、緊要、つまり非常に重要で差し迫って必要な雇用・景気対策、中小企業や農林水産業の振興などを確実に進めるために必要な予算を措置するということだと思います。
 とすると、麻生知事がもし五選を目指して立候補されるのであったならば、この予算措置というのは政治的に理解できなくもないです。恐らく、おれはこれからこういうことをやるんだと強く示すための暫定予算というのは非常にわかりやすいと。ただ、二〇一〇年十月の時点で既に引退を表明されておりますね。そういう意味では、この予算が緊要な、非常に重要で差し迫って必要な中小企業振興対策でなければ、暫定予算のあるべき姿から逸脱していると言わざるを得ないと思いますけれども、山野部長、所見をいただけますでしょうか。

◯山野総務部長 暫定予算につきましては、二月議会で御審議をいただいたわけでございますが、その際に御説明しましたのは、義務的な、基礎的な経費についての四カ月分を計上すると。そのとき申し上げましたのは、依然として厳しい現下の雇用経済情勢を踏まえ、早期の景気回復に向け、県民生活に支障が生じることのないよう、必要な政策的経費について計上するという考え方で組みました。今お尋ねのワンストップ支援センターにつきましても、そうした観点から必要な経費として計上したものでございます。

◯板橋 聡委員 もしそうならば、この段階もう七月ですね、七月の段階でワンストップ支援センターというのはもっと煮詰められていなければおかしいと思うんですよ。今話を聞いている限りは、だれとやるか、どこでやるか、まだはっきりしていないと。どういったことをやるか、まだはっきり決まっていない。目標も決まっていない。これを暫定予算という形で果たして通してよかったのかどうかということもありますが、山野部長の御意見を聞いている限り、そういう必要があったんだと。ならば、これは商工部側の怠慢ということじゃないですか。

◯合野国際経済観光課長 これは特区でも重要なアジアビジネスをやっていくということで位置づけていまして、中小企業で実際に海外展開している企業は一〇%の雇用が伸びているという調査もあります。これをどうしてもやらなくてはいけないということで、目標を掲げて動いておりました。今、場所等いろいろ検討する中で、まだ決まっていない部分もありますし、委員御指摘のおくれていると言われれば、そこのところでまだ決まっていない部分もありますが、本当にこれを鋭意、早期の開設を目指して頑張っていきたいと思っています。

◯板橋 聡委員 頑張るとかいう話じゃなくて、具体的に暫定予算で通さなければいけないぐらいの話だったら、今まで何を決めてきたんですかと。それが決まっているから、今この予算の中で話ができることというのがきっとあると思うんですね。そうじゃなかったら、新規事業で暫定予算なんかに乗せるべきじゃないんですよ。今から出せばいい話なんですよ。これはどっちに問題があるんでしょうか。今までやっていなかったことに問題があったのか、暫定予算に乗せたことに問題があったのか、所見をお伺いできますか。

◯合野国際経済観光課長 今の動きについて、いろいろなところと調整する中で、例えばJETROさんと一体的に一緒にやっていけないかとか、そういう他の機関との調整とかがいろいろ入ってきました。最大限効率的にこれをつくるにはどうすればいいかということで、若干その事情が変わってきまして、今調整しているところもあります。

◯板橋 聡委員 いや、だから調整しているとかいう話だと、全く決まっていないというのと同じなんですよね。だから、私も本当にこの話を聞いていると、とりあえず暫定を通してしまえと。通してしまって、見直しますよとか、今やっていますよ、頑張っていますと言って、責任の所在も何となくあいまいなままこの予算が通ってしまいますね。来年、場所を借りたら家賃を払わなければいけない。人も出している。協議会といっていろいろな団体を呼んじゃったと。やめられなくなると。これはきのうの農産物通商会社と同じことを話しているような気がしてしようがないんですけれども。これは全く、ずっと話していても、「頑張ります」「いや、いろいろな調整が」と。これだと全く話がかみ合わないと思うんですよね。だから、何で今これをやらなければいけないかというのと、何で暫定に乗せたのかというのが全く矛盾しているんですよ。これをはっきりさせてもらわないと、ここから先ちょっと話ができませんよ。

◯合野国際経済観光課長 確かに、予定のところで場所も含めてやっていこうというところから、例えば、どうせならJETROが一緒にやりたいとかいう話だとか、いろいろなことが来ていまして、それらの調整等で当初の予定より若干おくれぎみではあります。そういった意味では非常に、じゃあ暫定でやれていないんじゃないかという御指摘のところもございます。ただ、私としましては、これを本当に早く立ち上げるように動かなくてはいけないと思うしかございません。

◯板橋 聡委員 いや、何を言っているんですか。一番最初に言われたじゃないですか。この事業は福岡県の単独の予算で、それだけでできますと言っているんですよ。JETROなんか関係ないんですよ、極端な話をすると。今すぐできるんですよ、福岡県だけで。そのために暫定で通してあるんですから、今やっていない、やれていないということは、おかしいと思いませんか。

◯合野国際経済観光課長 やれていないのはおかしいと思いますが、ただ、効率的に、何と言いますか、さあ、つくってしまえということもございますが、私としましては、どうせつくるならやっぱりきちっとしたものをつくりたいということがございまして、ワンストップという視点で考えたとき、関係機関とかと一緒にやっていくという要素も入ってきましたので、そういうことを含めて、最大限効率的にいいワンストップセンター、本当に機能的なセンターをつくることを考え、こういう状況になっております。

◯板橋 聡委員 また繰り返させていただきますけれども、だったら通常予算の中で計上して審議をされれば、全く問題ないことじゃないですか。何で暫定予算で組んで、認められたのに何もしていないで、今になったら、いや、よく考えてと、それが全然わからないんですよ。その点に関して、これ以上繰り返しても全く同じようなやりとりになるんでしたら、これ以上話が進められないと思うんですけれども。

◯今林 久委員長 執行部に申し上げます。
 板橋委員の質疑に対しては、その内容をきちんと把握した上で的確に答弁されますようにお願いします。塚元商工部長。

◯塚元商工部長 暫定予算でお願いいたしましたのは、先ほどから申しておりますように、やはりアジア市場を目指すというのが喫緊の課題だということでございます。暫定を認めていただきましたので、四月から早速活動を始めました。一番効果的に事業を進めるためにも、まず各方面との調整あるいはすみ分け、協議会設立に向けてのお互いの意識合わせ、ある程度の事前の調査、こういうものを含めまして、四月から活動しております。確かに場所につきましては、まだ交渉が調わなくて決定はしていないんですけれども、どういう考えでやるか、あるいはどういう目標を持ってやるかについては、四月から早速活動ができたものと考えております。

◯板橋 聡委員 結局、課長の言葉を部長が繰り返したとしか私には聞こえませんし、時間ももったいないですよ。何を言われているのかさっぱりわかりませんし、もし目標とかそういうのがあるなら、この概要にまずはっきり書かなければいけないと思うんですよね。そういうのもなしで、とにかくやりたい、頑張りますというだけだったら、これはきのうの農産物通商の話と全く同じで、とても私としては認められないような話だと思いますけれども、どうやって納得させていただけるんですか。

◯塚元商工部長 今るる御説明、御答弁を申し上げたつもりでございますけれども、もう一度きちんと考え方をまとめてお示ししたいと思います。しばらく時間をいただけますならば、早速調整をしたいと思います。

◯今林 久委員長 理事の方は委員長席のところにお集まり願います。
 各委員はこのままお待ち願います。
    〔理事集合〕
    〔理事協議〕

◯今林 久委員長 議事の都合によりまして、この際しばらく休憩します。
 再開は放送をもってお知らせします。
   午 前 十 一 時 四 十 分 休 憩
   午 後 五 時 四 十 六 分 再 開

◯新村雅彦副委員長 ただいまから委員会を再開します。
 休憩前に引き続き議事を進めます。塚元商工部長。

◯塚元商工部長 予算特別委員会の貴重な審議時間を空費させましたことをおわび申し上げます。
 先ほどの板橋委員との質疑の中で、県がやる意義や国内に設置する必要性について、さまざまな御指摘をいただきました。これらの御指摘を踏まえ、明確な目標設定の上、センターの運営を図ってまいります。
 目標設定につきましては、三年間で四十件、総額二億円の契約を目指して努力してまいります。また、商工部長として、センターについて三年後に成果を評価し、必要な見直しを行うことといたします。

◯新村雅彦副委員長 板橋委員。

◯板橋 聡委員 ぜひ、こういう生きた税金というか、すばらしい事業にしていただくように、商工部長としても責任を持って頑張っていただきたいと思いますが、同時に、こういった事業のチェック・アンド・レビューに関しては、ぜひ知事の御意見を聞きたい。また、こういった新規事業が暫定予算の中にたくさん入っていることを小川知事自身がどういうふうに考えていらっしゃるかという御意見をぜひ聞きたいと思っておりますので、知事保留質疑のお取り計らいをお願いいたします。

◯新村雅彦副委員長 ただいま板橋委員から申し出のありました知事保留質疑を認めます。
 なお、知事保留質疑は七月十五日金曜日に行う予定でありますので、御了承願います。

◯板橋 聡委員 ありがとうございます。(拍手)

平成23年度予算特別委員会質問「水産業の高収益化及び『元気な福岡農業作り推進費』について」

◯板橋 聡委員 自由民主党県議団の板橋聡でございます。
 本日は、水産業の高収益化ということにつきまして質問させていただきたいと考えております。
 一般質問でも申し上げましたとおり、県内各地において存在します所得格差や、それを原因とするハンディキャップを少しでも埋めるために、特に県南におきましては、主要産業でございます農林水産業の従事者の所得向上が急務であると考えております。これは、若年者就労促進や少子化対策にもつながる問題だと私自身は強く思っております。
 そこで、今回は水産業の高収益化について質問させていただきたく存じます。
 まず、現在、県内のノリ養殖漁家の件数及び生産規模を教えてください。

◯新村雅彦副委員長 有江水産振興課長。

◯有江水産振興課長 有明海のノリの養殖漁家につきましては、七百六十八経営体ございます。生産は、昨年度で百五十一億円の生産を上げております。

◯板橋 聡委員 百五十一億円というのはどれぐらいなのかちょっとわかりにくいので、よろしければ、ノリの生産規模というものが、県内の例えばノリ以外も含めた水産業の中で何%ぐらいを占めるものか教えていただけますか。

◯有江水産振興課長 平成二十一年におけます本県の水産の総生産額が約三百三十億円でございまして、年によって変動はありますけれども、有明海におけるノリの養殖生産額は約四割を占めております。

◯板橋 聡委員 四割というのは、私も、福岡の水産業の中でもかなりのパーセンテージを有明のノリが担っているなと感じました。ただ、一方で、現在、有明のノリ養殖漁家、先ほど八百軒程度いらっしゃるということでしたけれども、うち二十軒程度が毎年後継者がおらず廃業されたりしておるというふうな話を伺ったことがございます。そういう意味では、後継者育成という観点で、阻害要因、こういうことがあるからなかなか後継者が来てくれない、あるいは継いでくれないんだというものは一体何でございましょうか。重立ったものを何点か挙げていただけますでしょうか。

◯有江水産振興課長 ノリ養殖漁家が減少する大きな要因の一つとしては、非常に生産コストが高くかかるということで、ノリ養殖機械や漁船などの設備投資に多額の費用がかかることがございます。それから、労働環境の問題で、極寒での海上での作業、陸上での加工作業を最盛期には昼夜を問わず行わなければならないといった過酷な労働条件がございます。
 あと、ノリの品質の件でございますけれども、基本的にノリ漁家というのが家族単位、個人単位で経営をやっているところが多く、個々の養殖や加工の能力、施設の差などにより非常に品質にばらつきがありまして、なかなか単価が上がらないという状況がございます。

◯板橋 聡委員 ありがとうございます。
 そういった中で、私、いろいろ農林水産部の予算を精査させていただく中で、一つ注目しております事業がございまして、沿岸漁業構造改善事業、つまりノリの協業化というものがございました。委員長にお願いしたいんですけれども、この中で、有明海区のノリ協業化事業の概要につきまして資料を要求させていただきたいと思いますので、お取り計らいをお願いいたします。

◯新村雅彦副委員長 お諮りいたします。
 ただいま板橋委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕

◯新村雅彦副委員長 御異議ございませんので、本委員会の要求資料といたします。
 執行部に申し上げますが、ただいま板橋委員から要求がありました資料については提出できますか。

◯有江水産振興課長 直ちに用意できます。

◯新村雅彦副委員長 それでは、確認させてください。
    〔資料確認〕

◯新村雅彦副委員長 じゃあ、お願いします。
    〔資料配付〕

◯新村雅彦副委員長 それでは、資料が配付されましたので、板橋委員、質疑を続けてください。

◯板橋 聡委員 私は、いろいろ経営という観点から考えますと、高収益化に関しては二つの視点があるのかなと。一つは、売上の向上です。どんどんノリをたくさんつくって売ることで売上が向上することによって高収益化を実現すると考えられると思います。
 現在のノリ養殖場の現実から考えて、今、一軒当たり大体平均のコマ数等々あると思いますけれども、あと、大体家族単位で一経営体になっているということもございますが、売り上げの向上という観点では、どれぐらいの余力というか、のびしろ、伸び幅がございますでしょうか。

◯新村雅彦副委員長 質問の趣旨はいいですね。

◯有江水産振興課長 今の御質問は所得ということでしょうか。

◯板橋 聡委員 ノリの生産量ということです。

◯有江水産振興課長 現在、ノリの養殖の漁場がコマで言うと約二万二千コマございまして、これについてはもう決まった数で、これ以上漁場をふやすということはできません。

◯板橋 聡委員 一漁家一経営体という経営状況でもございますし、ノリのコマ数というのもかなり、かなりというか、いっぱいいっぱいであるということでありますから、これは生産量をふやすというのはなかなか容易なことではないと。ということは、やはり高収益化を達成するには、もう一つの方策は、これは生産コストをどういう形で削減していくかに尽きるのではないかと思います。その意味で、ノリの協業化は私は非常に効果があるんではないかと考えております。
 現在、ノリの養殖漁家にとって、非常に経費の部分で大きなものを占めます設備投資に関しては、どういったものがあって、総額どれぐらいあって、年間どれぐらいの減価償却を計上されているか。平均的な値で結構です、教えていただけますか。

◯有江水産振興課長 ノリの養殖を行いますのに、主な施設整備としましては、やはり漁船が大体二千万円、それから、ノリを加工します機械が三千万円で、合わせて五千万円という大きなハード的な設備投資が必要でございます。これの減価償却というのが年間に大体三百万円必要でございます。

◯板橋 聡委員 五千万円というのはちょっとびっくりしたんですけれども、一経営体当たり五千万円というのは正しいでしょうか。

◯有江水産振興課長 あくまでも新規に購入した場合でございまして、一経営体当たりこの金額でございます。

◯板橋 聡委員 わかりました。これが年間の減価償却という形では三百万円ぐらいのコストとして毎年自動的に乗ってくると。これがあるがために、やはりノリのできふできで非常に収入が圧迫されると。これは私の一般質問のほうでも申しましたとおり、非常に凶作のときになったときとかは、ノリ生産者の方は子供の給食費にも事欠くぐらい収入のほうで苦労される場合もあると理解しております。
 一方、ノリの協業化に関してこういうふうな資料をいただいておりますけれども、この協業化によって一体どれくらいの経費削減効果が見込めるか。この協業化事業に関する簡単な説明と一緒に、その経費削減効果に関してお示し願えますでしょうか。

◯有江水産振興課長 まず、協業の形態といいますか、協業のやり方につきましては、ノリの場合は二通りございまして、海上作業から陸上加工の作業まですべてを漁家が共同して行うというスタイルと、海上作業は個々の漁家が行い、陸上の加工作業は漁協がまとめて加工作業をするという大きく二つのスタイルがございます。
 協業のメリットと申しますか、まず、施設を共同で保有することによりまして、設備投資、油代の生産コストの縮減が図られます。五経営体が仮にばらばらでやった場合と、共同でやった場合で比べますと、経費的には約二割が削減されるという試算をしております。さらに、共同作業を行うことで、一経営体に直せば労働時間が削減されると。それから、高度な品質管理ができる施設をつくりますので、品質のばらつきが少なくなり、単価の向上が見込める、そういったメリットがございます。単価の向上で言いますと、一枚当たり〇・四円向上が見込まれる試算ができております。

◯板橋 聡委員 ちょっとばらばらというふうな感じだったんですけれども、例えば一経営体がこういったノリの協業に取り組んだ場合、具体的にはコスト削減メリットや単価の向上によって、収益はどれぐらいの向上が見込まれるんでしょうか、ちょっとそれを教えていただけますか。

◯新村雅彦副委員長 質問の趣旨はよろしいですね。ちょっと急いでください。

◯有江水産振興課長 申しわけございません。
 三百九十万円ほど一経営体当たりの収入が増になります。

◯板橋 聡委員 ありがとうございます。私、思うんですけれども、こういったいい事業をやられているときに、一軒当たりどれぐらいのインパクトがあるかをしっかり執行部側が把握されて、これを漁家に伝えないと、いい制度であったとしても、なかなかこれは浸透しづらいんではないかと思いますので、ぜひここら辺は改善をお願いしたい、意識をした上で告知されるほうがよろしいかと思います。
 一方、収入の部分もそうなんですけれども、やはりノリの生産者の方というのは、先ほど有江課長がおっしゃられたとおり、シーズンには本当に過酷な労働をされていらっしゃるんですよね。潮の満ち引きに合わせて漁場に出て、コマに出て作業をされている。こういったところの労働負担に関してはどのような効果が見込めますか。

◯有江水産振興課長 先ほども申しましたように、ノリのシーズンが冬の時期でございまして、極寒の海上での作業を長時間やって、帰ってきたら陸上での加工作業を続けざまにやるということで、最盛期は不眠不休でやられると。それを協業化してローテーションを組めば、その分労働は軽減されるということでございます。

◯新村雅彦副委員長 質問の趣旨は具体の効果でしょう。

◯有江水産振興課長 海上の作業というのは、コマのノリの枚数によって大体固定されますので、世話にかける時間は変わりませんけれども、そういった陸上の作業をローテーションでやるということで、約四分の一に労働時間は軽減されます。

◯板橋 聡委員 そういう意味では非常にメリットが多いようなんですけれども、ちょっと聞くところによりますと、やはりどうしても協業する際に、いろいろと経営体が集まらない場合もあるといった問題点があると。そういう問題点というか、この協業化に参加する場合の漁家のデメリットといったものはどこに存在するとお考えでしょうか、教えてください。

◯有江水産振興課長 基本的に、協業して経営的なデメリットというのはございませんけれども、どうしても海上の養殖方法とか陸上の加工方法が、自分たちが今まで好きなようにできたのが、協業ではそういった思いどおりにいかないということで、意見の食い違い等がありまして、再び個人経営に戻るといったケースがデメリットとしてはございます。

◯板橋 聡委員 つまり、かなり職人芸というか、そういった部分があって、思うように、自分一人でいいものをつくりたいと考える方も多いと。やっぱりそういったところがいろいろと協業にはネックになっておるという理解でよろしいでしょうか。

◯有江水産振興課長 委員の言われるとおりでございます。

◯板橋 聡委員 本当におっしゃるとおり、漁家がすべてこれに参加することがよいとは思いませんけれども、これは一つ重要な視点があると思うんですね。私個人、非常に思うんですけれども、農林水産業という分野は、生産者であると同時に経営者であるという意識をもっと醸成させるべきだと考えております。もちろん職人としてやっていくという部分も大事でしょうけれども、そういった意味では、この協業化をもっと推進させ、理解していただいて、取り組んだほうがいいと思われるところがどんどん取り組めるようにする。先ほどちょっと課長のほうの御理解等々が不足しているなと感じたところもございますけれども、同様に、漁家に対して、経営という形ではこういうメリットがあって、十分検討に値するから、ぜひ検討してみてもらえませんかというような啓発活動を今より活発化することによって、より前向きに検討する漁家がふえる可能性、これをどう思われますでしょうか、お答えください。

◯有江水産振興課長 だんだん経営も厳しくなってきておりますので、そういった事例を挙げて啓発していけば、協業化は進んでいくと思っております。

◯板橋 聡委員 ぜひ検討をお願いしたいと。
 そこで、水産業の高収益化に結びつけるノリ協業化事業、啓発も含めて、その決意を谷部長からお伺いできればと思います。

◯新村雅彦副委員長 谷農林水産部長。

◯谷農林水産部長 ただいま委員の御意見にございました、生産者であるとともに経営者であるべきということは、まさしく私もそのとおりだと思っております。これは、水産だけではなくて、農林水産みんな通じるものでございます。ただいまいろいろ言われてございました、いろいろな協業化することによって経営的なメリット、あるいは労働環境の改善といったものも見込まれるわけでございまして、私どもは今後、そういった協業化してうまくいっている、また、後継者も育っているといった事例を積極的にPRすることによって、さらにこの協業化の取り組みを推進してまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 水産業に限らず、農業全般、また、県が非常に今回力を入れています六次産業化にもつながる話でございますので、ぜひお願いいたします。
 ちょっと時間が厳しくなってまいりましたけれども、質問の二番目、元気なふくおか農業づくりの推進という部分でちょっと質問をさせていただきます。
 重点施策にもなっております元気なふくおか農業づくりの推進という事業の中に、元気なふくおか農業づくり推進費として、県農業の役割や重要性を啓発、福岡の農業応援団づくりとありますけれども、元来、福岡県は農業、特に園芸品目などに関しては移出県──福岡県から外に、都市圏に対して販売をしているというような県でございます。
 東京、大阪などに向けてのPRということでしたらまだ理解はできるんですけれども、なぜわざわざ県内、県民に対してするのか、その意図がよくわからないので、事業の内容、意図について御説明していただけますでしょうか。

◯新村雅彦副委員長 小寺農林水産政策課長。

◯小寺農林水産政策課長 今後、本県の農業が維持・発展していくためには、競争力強化はもちろんのところでございますけれど、県民の方々に本県の農業の重要性を理解していただき、その上で本県の農産物を積極的に購入していただく、そういう取り組みが重要不可欠と考えております。今回、そういう意味で、本事業により、小学校や家庭、地域を対象として県全体に広がる啓発活動を行ってまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 我が党の代表質問の中でも、小川知事のほうが言及されておりましたけれども、TPPに対する考え方というところで、今回、予算措置の中では、二月十八日の議会におきまして附帯決議が出ております。これを意識しての予算組みというのはしっかりしておるということですけれども、こちらとの関連はいかがでしょう。

◯小寺農林水産政策課長 私も附帯決議は十分重く受けとめております。附帯決議はTPP参加への動きがあることを踏まえたものである、そういう理解の上でこの事業に取り組むこととしたところでございます。

◯板橋 聡委員 附帯決議をちょっと読み上げますと、「TPP協議については、地方も万全なる対応で挑まなければならない。今後については、万全なる対応を求め、積極的に取り組むことを条件とする」となっております。そういう意味では、この元気なふくおか農業づくりというのが、知事としてこのTPPに対する対応策であると理解してよろしいのかと思いますけれども、この啓発というところに私は非常に引っかかっておるのですよ。啓発というのは、大辞林で調べますと、「人が気づかずにいるところを教え示して、より高い認識、理解に導くこと」ということになっております。ですから、私がぜひ知りたいのが、じゃあ、知事のTPPに対する思い、農業に対する思いとして、国土の保全だとか国家安全保障上の問題というところで農業は非常に重要であるとは言われておりますけれども、一体この啓発事業において、知事は、農業のどういったところが人が気づかないところだと思っていらっしゃるのか。あるいは、どういった高い認識、理解に導こうとして、こういった啓発事業をされているか。そこのところをぜひ理解したいと思っているんですね。これこそが知事のTPPに対する首長としての明確な意思表示だと私は考えております。
 そういった意味で、知事のこの啓発事業に関する思い、あるいはどういったところに啓発をして、高い認識、理解に導こう、どういったところが高い認識である、理解であると考えていらっしゃるのか、谷部長、御存じでしょうか。

◯谷農林水産部長 ただいま委員御指摘の点については、私は知事と議論をしたことはございませんので、確認はしておりません。
 ただ、啓発とは、気づかない部分、あるいはさらに高いところへ持っていくということでございますが、私ども、この事業を考えておりますのは、気づかない部分といいますのは、県民の皆様、小学生も含めてでございますけれども、農業の持つ役割、機能にすべての人が気づいているわけではないということを今、前提にしているわけでございます。当然、毎日御飯等を食べておるわけでございますが、それがどこでつくられているかにも関心を持たない人たちもたくさんいると。そういった人たちに、そういう農業とはそういう食料を生産する場所だと、しかも、県内でつくられているんだというところをしっかりと気づいて認識していただく。
 もう一つ、高いところに持っていくという部分については、そもそも私どもの生活を支えておる食というものについてどうなんだということをしっかり考えてもらうという意味で、私ども、こういった啓発活動に取り組もうとしておるものでございます。

◯板橋 聡委員 部長、ありがとうございます。部長のお気持ちは非常によくわかりまして、なかなかすばらしい理解だなと思いますが、ここはぜひ首長として知事の思いを確認させていただきたいと思いますので、知事保留質問ということでよろしくお取り計らいをお願いいたします。

◯新村雅彦副委員長 ただいま板橋委員から申し出のありました知事保留質疑を認めることといたします。
 なお、知事保留質疑は七月十五日金曜日に行う予定でありますので、御了承願います。

◯板橋 聡委員 どうもありがとうございました。(拍手)

平成23年度予算特別委員会質問「地域自殺対策緊急強化事業費について」

◯板橋 聡委員 皆さん、こんにちは。第三款第二項五目の地域自殺対策緊急強化事業費に関して質問させていただきたいと思います。
 資料を要求させていただければと思います。国と県の過去の自殺者数推移及び七月四日開催の政府自殺対策タスクフォースの資料及びWHO「自殺予防 メディア関係者のための手引き」の抜粋、この三点を要求させていただきたいと思いますので、お取り計らいをお願いします。

◯新村雅彦副委員長 お諮りいたします。
 ただいま板橋委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕

◯新村雅彦副委員長 御異議ございませんので、委員会の要求資料といたします。
 執行部に申し上げますが、ただいま板橋委員から要求がありました資料については提出できますか。白石健康増進課長。

◯白石健康増進課長 直ちに提出できます。

◯新村雅彦副委員長 それでは、資料の確認を。
    〔資料確認〕

◯新村雅彦副委員長 それでは、事務局、資料を配付してください。
    〔資料配付〕

◯新村雅彦副委員長 それでは、資料が配付されましたので、板橋委員、質疑を行ってください。

◯板橋 聡委員 政権交代前、当時国会におきましては、与党は年間自殺者数が三万人前後で推移しているということで随分攻撃されていた記憶がございます。一番最初の自殺者数の推移の資料をごらんになられましても、平成二十二年も三万人前後で推移しており、今年度も非常に高い数で自殺者数が推移していると。なかなか特効薬が見えない大変な分野だと思います。これはぜひ国会においては与野党の枠を超えて対策に頑張っていただくべき事業だと思います。また県においても、議会各会派と執行部が一体となって自殺対策に取り組むべきと思い、質問させていただきます。
 まず、自殺対策ということで、何かこれはと、これがあれば完璧だという特効薬は存在してますでしょうか。

◯白石健康増進課長 自殺につきましては、多様かつ複合的な原因及び背景を有しておりまして、その対策につきましても総合的に対応したほうがいいと言われておりますので、これがといったものについてはちょっと思い浮かびません。

◯板橋 聡委員 そういった試行錯誤の中、一生懸命頑張ってらっしゃると思います。県としては、予算の問題はあれど積極的にあらゆる有効な対策を研究し、そしてその対策を打ち、自殺対策を進めるというこの覚悟はございますでしょうか。部長のほうからお答えください。

◯新村雅彦副委員長 山下保健医療介護部長。

◯山下保健医療介護部長 自殺対策につきましては、私どももまず基本法、それから県独自に協議会をつくって意見もいただきながら対策を講じておりますけれども、今課長が言いましたように、幅広く総合的な対策を実施しているところでございます。

◯板橋 聡委員 ちょっと質問の趣旨があれなんですが、幅広く有効な対策を研究し、これからもどんどんやっていくという覚悟をお持ちかどうか教えてください。

◯山下保健医療介護部長 そのような気持ちで頑張りたいと思っております。

◯板橋 聡委員 自殺対策費というのは、これは県の単独の事業でしょうか。国、市町村との連携はございますでしょうか。

◯白石健康増進課長 自殺対策費につきましては基金がございまして、その基金を活用して県が執行しているところでございます。その中で、市町村に対しましては、地域の特性に応じてさまざまな取り組みをしていただきたいということで、市町村に対しても取り組みのための費用を助成しているところでございます。

◯板橋 聡委員 この事業概要の中で一番から八番までいろいろ対策がありまして、これがそれぞれ予算が配分されておりますけれども、この軽重といいますか、どういった内容でこの予算配分が決められたのか教えてください。

◯白石健康増進課長 福岡県といたしましては、平成二十年三月に福岡県自殺対策連絡協議会のもとで報告書を作成いたしまして、その報告書に基づきまして、冒頭申し上げましたように、総合的な取り組みとしてさまざまな事業を行っているというところでございます。

◯板橋 聡委員 そういう意味では、福岡県自殺対策推進協議会というのがこういった施策を進めるに当たって重要な役割を果たしているということでよろしいでしょうか。

◯白石健康増進課長 はい、そのとおりでございます。

◯板橋 聡委員 自殺対策強化基金というのは、平成二十一年から二十三年の三年間ということで国から百億ついて、その中で運用されていると認識しておりますけれども、ことしが平成二十三年でございますので、今後はどういった形になるか教えていただけますか。

◯白石健康増進課長 今後についてはまだ検討はしておりませんけれども、適正に執行して来年度へつなげていきたい。特に、基金がなくなっても継続してやっていけるような事業に取り組んでいきたいと思っております。

◯板橋 聡委員 非常にその意気込みはすばらしいと思います。あと、市町村のほうとの連携をとられているということですけれども、きょう、百二十三の市町村の参加で自殺のない社会づくり市町村会というのがつくられるのは御存じでしょうか。

◯白石健康増進課長 私は承知しておりません。

◯板橋 聡委員 では、県として、他県だとか国、福岡県の自治体ではなく他の自治体との連携というのはいかがでしょうか。

◯白石健康増進課長 福岡県が福岡県以外の自治体と連携をとっているかということでございますが、特に県としてとって事業を進めているというものはございません。

◯板橋 聡委員 ちなみに、御存じかどうかわからないんですけれども、自殺対策の先進県、いわゆる国内でも非常におもしろい対策、おもしろいと言ったら失礼なんですけれども、ユニークな対策をとってそれなりに効果を上げているとか力を入れている、こういった県はどちらでございましょう。

◯白石健康増進課長 特に東北のほうにそういう県が多いと聞いております。

◯板橋 聡委員 知事がよく言われてますアンテナを高く張って情報を収集してと、そういう意味では、その東北のいろいろな県と連携をしたり、効果的な実際の対策を福岡県に導入したり、そういったことは今やられてますでしょうか。やられてないんでしたら、今後やるおつもりはありますでしょうか。

◯白石健康増進課長 今のところやっておりませんが、今後は他県、東北も含めてですけれども、先進県につきましてうちの事業に参考になるようなものがございましたら研究してまいりたいと思っております。

◯板橋 聡委員 それはどういった形で研究されるか。というのは、やはりこれはコストという意味では、これから基金がなくなってその先の計画がないという意味では非常に大事なことだと思いますけれども、情報をしっかり収集してコストを有効に使っていくということでは、やり方も含めてもうちょっと具体的に教えていただければと思います。

◯白石健康増進課長 先ほど申し上げましたように、基金がなくなっても続けられるようにということでございますので、そういった観点で先進的にそういう取り組みをしているようなところ、そしてまたその効果が見える、見えつつあるようなところに研究をしてみたいと思っております。

◯板橋 聡委員 ぜひ福岡県としても、そういったところをイニシアチブをとって、対策先進県と連携をとっていただきたいと思いますが、部長の覚悟はいかがでしょう。

◯山下保健医療介護部長 端的に言いますと、よその県、あるいはよその市町村でそういう先進的で有効な対策をとられておって、結果として非常に効果が上がっているということであれば、それはぜひやっていきたいという気持ちはございます。

◯板橋 聡委員 ぜひお願いします。
 次に話題というか次のテーマに行きたいんですけれども、一つ資料でお配りさせておりますWHOが出しております「自殺予防 メディア関係者のための手引き(二〇〇八年改訂版日本語版)」ということで、自殺報道に関してのガイドラインを世界保健機構のほうが出しているということでございます。これ、実は二〇〇八年版ということでフルのものがございまして、こちらはもちろんよくごらんになっていらっしゃいますよね。

◯白石健康増進課長 私が持って確認しているのは、「自殺予防 メディア関係者のための手引き」の日本語版について読んでおります。

◯板橋 聡委員 しっかり参考にしていただければと思うんですけれども、このガイドラインの中で、メディアが大変自殺対策という観点での重要な役割を果たすことについて書いてございます。ちょっと読み上げさせていただきますと、六ページ目の「初めに」というところで、「自殺とその予防に関与する因子は複雑で、まだ十分には解明されていない。しかし、メディアがそこに重要な役割を果たすということについて根拠が記されている」。つまり、いろいろな研究によって、メディアの関与というのが、自殺数等に関して実際有意に関係しているということが研究で述べられているわけです。それをもとに、七月四日に政府の自殺対策タスクフォースというのが開催されておりますけれども、その内容に関しては御承知でしょうか。

◯白石健康増進課長 承知しております。

◯板橋 聡委員 折れ線グラフの資料が二つ、皆様のお手元にあると思います。一枚目、赤がことしで、点線が昨年、その前と二年間のもの。これで、五月の自殺者数が優位にふえていると。前年比で大体二〇%ぐらいふえております。
 二ページ目は、これを日ごとの折れ線グラフにしているということでございます。五月を見ていただきますと、この青線が二〇一一年、ことしなんですけれども、いきなり山ができてふえていると。これは何のときかというと、五月の十二日に女性の有名なタレントさんが自殺されたんですね。そのとき以降、かなり人数がふえて、今まで大体平均一日八十人ぐらいの自殺者数だったものが、この五月十二日以降は大体百二十人ぐらいの状態がしばらく続いて、一・五倍にふえたということでございます。そういったことを内閣府の自殺対策タスクフォースの中で述べられていたということでございます。
 福岡のほうでも二〇〇六年に筑前町のほうでしたか、残念な事件が起こりまして、その後、後追いのいろいろな中高生の悲しい自殺が続いたと思いますけれども、一月で何件ぐらいあったか御記憶ございますか。

◯白石健康増進課長 ちょっと記憶にはございません。

◯板橋 聡委員 これは大体十件。その後、二十三日、十一月九日、十一月十日、十一月十二日、十一月十三日、十一月十四日と、一日の中で複数起こっている日にちもございましたけれども、そういって自殺が相次いだということでございます。やはりこうやってメディアで繰り返し報道が行われることで、硫化水素自殺だとか練炭自殺なんかもそうだと思います。非常に自殺の方法などを詳しく報道することによって自殺を誘発する可能性があるということで、このガイドラインがWHOのほうで出されているということでございます。これはぜひ参考にして、対策の一つとして考えていただければと思うんですけれども、その中で、先ほどお話ししました「メディア関係者のための手引き」の十二ページで、メディアのネガティブなところばかり言いましたけれども、非常にいい部分もあるわけですね。ちょっと読み上げさせていただきます。
 エッツァ・ドルファーと共同研究者により実施された研究では、ウィーンの地下鉄における自殺の報道に関して報道ガイドラインを導入し、センセーショナルな自殺報道を減らすことで、結果的に地下鉄における自殺率を七五%減少させたと。七五%も減少したと。そして、ウィーンすべての自殺を二〇%減少させたと。さらに重要なこととして、繰り返しこのガイドラインを国全体に周知することで、オーストリアの自殺率の推移に変化をもたらしたのであると。この好ましい影響は、メディアがしっかりと協力をした地域に顕著で、長い期間広範に維持されたということが書いてございますけれども、これは県は御承知されていますでしょうか。

◯白石健康増進課長 この文言を承知かということでございますか。承知しております。

◯板橋 聡委員 そういう意味では、先ほど部長のほうからも覚悟をいただきましたけれども、やはりちゃんとした結果として、有意な結果で非常に自殺対策にいい効果が見られるものに関しては、ぜひ考えていきたいということでした。
 今、福岡県の自殺対策事業の予算配分等々の中で非常に大きな影響を及ぼしていらっしゃるのがこの福岡自殺対策推進協議会ということでございます。平成二十二年度の名簿をいただきまして、いろいろ見させていただきました。学識経験者、医療従事者、経済労働関係、あるいは民間団体、地域、県、こういったところから皆さんいらっしゃいますけれども、そのメディアという意味では、西日本新聞社が一社だけウエブ企画室の方が参加されていると。このWHOのこういったガイドラインも含めて考えてみましても、もうちょっと一生懸命こういったことに関して協議をするような場があってもいいんじゃないかと思いますけれどもいかがでしょう。

◯白石健康増進課長 私どもとしては、先ほど申し上げたように、この自殺対策推進協議会の報告書にもございますように、メディアの役割というのは誘発自殺を起こす原因にもなるということでこの報告書にも記載しております。そういったことで、この協議会の場でそういった議論をしていくように位置づけております。

◯板橋 聡委員 ただ、事業の中身というのは非常に多岐にわたっておりますし、今、原因自体がなかなかわかりづらいということで、協議会という形でメディアは一社だけということですと、どうしてもガイドラインをいろいろ各社で検討してみたらどうだとかいう呼びかけなんかはなかなかしづらいんじゃないかと思います。例えば、報道に関するガイドラインに関して、福岡として一生懸命やりましょうよという呼びかけを県のほうからして、福岡県の中ではテレビ局も含め、新聞社も含めいっぱいございます。そういったところを集めて新たにそういった協議会、報道のあり方の協議会、こういったものを立ち上げて、これは国のほうでも七月四日に動きがございますので、ぜひ福岡県からもそういった声を出しながら、全国的にそういうガイドラインをつくるというふうなことはいかがでしょう。これは私の御提案でございます。

◯白石健康増進課長 マスメディアによる報道のあり方につきましては、国が平成二十年四月に内閣府の記者クラブ、厚生労働省記者クラブに対しまして、先ほど委員から御紹介いただきましたWHOの自殺予防のメディア関係者のための手引きを配布しております。また、その場で自殺報道への配慮を要請しているということでございます。
 そういうことで、私どもは全国的な取り組みも必要であろうということで、国の動向も踏まえながら今後どう対応していくか考えていきたいと思っております。

◯板橋 聡委員 いや、これは今福岡県のお話をしていますので。先ほど、非常にそれは有効であるんじゃなかろうかと言われたWHOのガイドラインの中に、メディアがしっかりと協力をした地域に顕著に効果があらわれたと書いてあるんですよ、地域に。福岡県としてその地域になるおつもりがあるのかないのか、覚悟を最初に聞いたんですけれども、部長、どうでしょう。

◯山下保健医療介護部長 マスコミの話になりますと、テレビにしろ新聞にしろ基本的に全国的なネットワークのところが非常多うございまして、地方、県なりでやって、果たしてどんな効果が上がるのか、そこら辺がよくわからないという面が一つございます。
 もう一つは、今課長が言いましたように、委員から御紹介がありましたガイドライン、こういったものを既に国において配布して、そしてそういう取り組みの要請をしているという状況でございますので、私どもとしては、この件についてはどういう状況になるのか、国の取り組みなりをぜひ注視していきたいと思っております。

◯板橋 聡委員 要するに、福岡県としては見てますということでしょうか。

◯山下保健医療介護部長 要するに、私どもとしては国が既にそういう取り組みをしてるということでございますので、国の取り組みの成果なり何なりがどうなっていくのか、そういったことについてよく情報収集なりをしながら対応していきたいと思っております。

◯板橋 聡委員 これは幸福度日本一なんかと非常にかかわってくるんだと思うんですよね。自殺が多い県が幸福な県だと思われますか。

◯山下保健医療介護部長 もちろん自殺が多いところが幸福だということにはならないと思いますけどね。

◯板橋 聡委員 小川知事のほうから幸福度日本一という中で、自殺対策だとかそういった保健、医療、介護の中でも、特にその自殺というところに関しては、今まで一度も所信等々で何も述べられてないと思います。部長、幸福度日本一という政策の中で、小川知事は自殺対策の位置づけをどう考えていらっしゃるのかぜひ教えていただきたい。

◯山下保健医療介護部長 幸福度につきましては、今、企画振興部のほうを中心に委員会をつくって議論がなされている最中でございまして、まだそれと自殺との関係をどう考えていくのか、詳細については私としてはまだお答えする状況にございません。

◯板橋 聡委員 確かに部長にお伺いしてもなかなかわからないことだと思いますので、今の件に関しまして知事保留をお願いしたいと思いますけれども、お取り計らいをお願いします。

◯新村雅彦副委員長 ただいま板橋委員から申し出のありました知事保留質疑を認めることといたします。なお、知事保留質疑は七月十五日金曜日に行う予定でありますので御了承願います。

◯板橋 聡委員 どうもありがとうございました。(拍手)

平成23年度予算特別委員会質問「地域防災力強化費・避難活動コミュニティ育成強化について」

◯板橋 聡委員 自由民主党県議団の板橋聡でございます。
 第二款六項一目の地域防災強化費にあります避難活動コミュニティー育成強化費に関して質問いたしますが、その前に、昨日提出いたしております「質疑及び資料要求予定表」に基づきまして、次の資料を要求させていただきます。自主防災組織率及び数の資料、そして県内自主防災組織が現在使用している経費及びその内訳、また防災士の人数、そしてその分布(県内)、あと女性防火クラブの組織率、組織数及び活動実態、この四点を要求させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

◯今林 久委員長 お諮りいたします。
 ただいま板橋委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕

◯今林 久委員長 御異議がありませんので、本委員会の要求資料といたします。
 執行部に申し上げます。ただいま板橋委員から要求がありました資料については提出できますか。中島消防防災課長。

◯中島消防防災課長 御要望の資料のうち一部は準備に時間を要しますので、お時間をいただきたいと思います。

◯板橋 聡委員 きのう提出しました予定表には四点書いてございます。私は一期生なので、間違うとったら丁寧に教えていただきたいと思いますけれども、いかがでしょう。

◯今林 久委員長 理事の方は委員長席のところにお集まり願います。委員各位はそのままお待ち願います。
    〔理事集合〕
    〔理事協議〕
 執行部に申し上げます。ただいま板橋委員から要求がありました資料については、すべて提出できますか。中島消防防災課長。

◯中島消防防災課長 提出できます。

◯今林 久委員長 資料を正副委員長に確認させてください。
    〔資料確認〕

◯今林 久委員長 資料を事務局、配付してください。
 委員の皆様に申し上げますが、資料を一枚、今直ちにコピーをしておりますので、でき次第配付したいと思います。
    〔資料配付〕

◯今林 久委員長 資料が配付されましたので、板橋委員、質疑を行ってください。

◯板橋 聡委員 平成二十三年度当初予算における重点施策ということで、地域防災力強化費、避難活動コミュニティー育成強化費ということで、何と約二億円の大きな予算がつけられております。これは三月十一日の東日本大震災を受けましてつけられた予算だと認識しておりますけれども、助成内容も自主防災組織の設立や避難活動の活性化に要する経費に対する助成ということで、大変大きな金額でございますので、ぜひこの事業を充実したものとしてほしいという思いを込めて、質問させていただきます。
 まず、助成限度の四百万円という、これの根拠は一体どういうものでしょう。教えてください。

◯中島消防防災課長 まずは、議事の進行に不手際がございまして申しわけございませんでした。
 限度額の四百万円の積算根拠の御質問でございます。これにつきましては、今回、自主防災組織に助成するに当たって、自主防災組織がどういう物品を必要としているかというのを調査いたしました。例えば夜間に避難する場合であれば、懐中電灯と避難者用のリヤカーですか。それからほかにいろいろなケースを考えたら、大体、一つの自主防災組織に二十万の金額があれば、今回私どもがねらいとしています要援護者の避難活動も円滑に行うことができるというので、まず二十万にしました。
 それから、県の自主防災組織の組織率は六二%でございます。六二%あたりの組織率を備えている市町村を見ますと、大体、自主防災組織の数は二十団体でございます。ですから、二十団体で一団体二十万と掛けまして、大体四百万円というのを限度にしたところでございます。

◯板橋 聡委員 二十団体、二十万円ということでございますけれども、これは四百万円の対象が一市町村になっておりまして、これは六十団体ございますが、北九州市、福岡市も交えて、市町村全部をくくるには大まか過ぎるんじゃなかろうかと思いますが、そこに関しての見解をお聞かせください。

◯中島消防防災課長 確かに、六十市町村すべてに一応二億円ということで予算を計上しているわけでございますけど、なるべく公平に自主防災組織の設立を促したいというところと、既にある程度自主防災組織の設置が進んでいるところに対する不公平感が出ないようにということを工夫しまして助成の基準をつくっていくことでございますが、四百万という金額につきましては、小さな町から政令市まで含めまして、先ほど申しましたように、平均の自主防災組織率六二%前後の市町村内の自主防災組織の数が大体二十前後でございましたので、それを掛けて四百万ということで適用したいと思っております。

◯板橋 聡委員 いや、すごいですね。先ほどの二百五十人のサンプルに近いんですが、組織率六二%前後のところって、この六十団体の中で二つか三つぐらいしかないんですね。その二つか三つのところに二十組織あったから二十万というのは、いかにもこの四百万円の根拠が薄いし、どういった考えで四百万掛け五十にして二億になっとるのかというところが非常にわかりにくいんですけれども、もう一度説明をお願いします。

◯中島消防防災課長 今申しました一市町村当たり四百万円というのは、あくまでも助成の限度の金額でございます。一市町村までは四百万円を助成の限度とするという考えでございまして、総額の二億円の積算といたしましては、自主防災組織を大体一千団体ほど設立していますので、それで二億円の積算としたわけでございます。

◯板橋 聡委員 まあ、これ以上突っ込む必要もないのかと思いますけれども、要するにこの四百万円というのも根拠がよくわからんと。課長に聞くたびに全部ころころ変わっておりますね。二億円というのも、最後に千団体で二十万でと。一自治体で四百万というのもなかなかよくわからないと。
 私が聞きたいのは、県として、この自主防災組織が一体どんな組織で、その組織の活動という実態をよく把握されているかどうかというのを知りたいんですけれども、お答えください。

◯中島消防防災課長 自主防災組織はある意味でボランティアの団体でございまして、日ごろ自主防災組織内での防火・防災訓練だとか、あるいは内部での名簿づくりだとか、それからいろいろな活性化のための会合だとか、そういう活動をされていると承知しております。ただ、実際に自主防災組織を管轄する市町村の声を聞きますと、活動しようと思っても、備品のたぐい、先ほど申しました懐中電灯だとかリヤカーだとか、そういうのを購入する余裕がなかなかないというお声を聞きましたので、今回このような事業を設けたところでございます。

◯板橋 聡委員 一つ答弁漏れがありますけれども、県として、県下にあまねくございます自主防災組織の活動を把握されているのでしょうか、いないのでしょうか、教えてください。

◯中島消防防災課長 県内全部となりますと、自主防災組織率という数値を出すことで把握しているというお答えになるかと思います。

◯板橋 聡委員 そういう意味では、一体それぞれの組織が何を必要としているかというところに関しても、把握がやはり足りないんじゃないかと思われても仕方ないと思います。ですから、その四百万の根拠に関してもちょっと疑わしいところがあるのかなと。
 そこは置いときまして、今、自主防災組織というのは県下に幾つあって、その中で地元行政区とか校区の自治会が役割を担っている場合が非常に多いと聞きますけれども、その割合は一体何%か、これを教えていただけますでしょうか。

◯中島消防防災課長 自主防災組織、県内全体では組織の数が三千七百六十六団体ございます。その内訳でございますが、町内会が三千三百九、それから小学校区が四百三、その他が五十四という内訳になっているところでございます。

◯板橋 聡委員 つまりは、地元行政区あるいは町内会、こういったところがほとんどだということだと思います。実はいただきました資料で自主防災組織率を見ますと、何と私のふるさと、みやま市は一〇〇%。すごいなと思ったんですが、私は自治会とか行政区の集まりによく顔を出しているんですけれども、自主防災組織であるという認識は全くございません。では何かといいますと、これは結構、地元の行政区の自治会みたいなのがすなわち自主防災組織という充て職みたいな形で名前をかりてやっておって、余り周知徹底した動きが行われていないということではないかと思います。そういったところを県としては認識していらっしゃいますでしょうか。

◯中島消防防災課長 自主防災組織、母体としては自治会なり町内会、行政区ということでございますが、これはその自治会なら自治会の規約の中に、ちゃんと自主防災組織の役員とか活動内容をうたい込んだ団体を統計上は自主防災組織と考えるということで全国的な比較ができるようになっておりますので、基本的には母体としては自治会でありますけど、そういう議論なり、皆さんの総会なりの了解があって、自主防災組織が結成されているものと理解しております。

◯板橋 聡委員 ちょっとお話を聞いていてもなかなか把握されていないのかなと。というのが、防災士というのがいらっしゃいますね。防災士の活動状況等に関しての資料が出ておりますけれども、これは防災士の人数と県内の分布を教えていただきたいということでお願いしたんですが、この分布が出てこないのは何でですか、教えてください。

◯今林 久委員長 執行部に申し上げます。板橋委員の質疑に対して、その内容をよく理解した上で、的確に、簡潔に答弁されるようにお願いいたします。

◯中島消防防災課長 申しわけございません。分布については把握しておりませんでした。

◯板橋 聡委員 そうなりますと、防災士の活動状況などで、「地域社会や企業の組織において、自主的な防災活動が行われる場合のリーダー役ないしコーディネーター役を果たしている」と書いてございますが、これはどなたが書かれたんでしょうか。

◯中島消防防災課長 うちの課の中で手分けして調査いたしまして、私が最終的にはこれで認めてお出しした資料でございます。

◯板橋 聡委員 つまり、これは把握していないものが書かれているということでよろしいですか。

◯中島消防防災課長 私自身が市町村なりに聞いたというわけではございませんので、そういう意味での把握というのであれば、私は把握していないというお答えになります。

◯板橋 聡委員 この件でここまでこういうふうな話になるとは思っていなかったんですよ。もっと簡単なことで、やはりこれだけ二億円の予算をつけてやる、すばらしいことだと僕は思っているんです。やるならば、ちゃんと実態を把握して、どういうものが足りなくて、こういうことをやりますということを言ってくれないと。この二億円はただのばらまきということでよろしいですか。

◯中島消防防災課長 実際に市町村の声を聞きますと、自主防災組織は地域のかなめでございますので、それを県としても支援したいという気持ちで組み立てた制度でございます。確かに今、実際を把握してないんじゃないかという御指摘がございますけど、これは市町村を通して交付しますので、そこら辺はきっちり市町村のヒアリングを通しまして実態を把握して、仮に予算をいただければ事業は実施したいと考えております。

◯板橋 聡委員 とにかく把握していないんだけど、この金額で「えいや」でつくったという認識だと思います。実際、防災士というのは県で認証しているものも一部ございます。そういった意味ではしっかり把握していただきたいというのと、やはりこういった予算をつくるときには現場の声を、今わかっていると言われたけど、本当はわかっていないということじゃないですか。
 そういう意味で、私は初めてこういう場に立って、一般質問で言いましたけども行政経験も政治経験もないのでわからないんですが、こういうふうな回答が返ってくるものなんでしょうか。よくわからないんだけど、とにかくこういうふうなものをつくって、何か見ると立派なので、おお、すごいなと思うんですけれども、こういうあやふやなものを回答として、我々は一期生でございましても住民の代表でございます、その人間に対してこういう資料を出すのでしょうか。これは部長のほうから答弁をお願いします。

◯今林 久委員長 山野総務部長。

◯山野総務部長 資料につきましては不手際がありました。事前にお話をお伺いして、分布について正確にお答えすべきところでございました。
 ただいまの避難のコミュニティーの助成事業につきましては、今回初めてこういう事業に取り組むわけでございますが、御案内のとおり、県も市町村も地域防災計画をつくっております。実は現場を預かるのは市町村でございます。基本的なスタンスは、県がその市町村をどうやって助けていこうかと。したがいまして、避難の現場を最も預かるのは自主防災活動をやっている組織でございます。これを市町村は一生懸命広げていこうとしています。今回そういう意味では、私どもは初めて自主防災組織に対する支援ということで、市町村単位で助成しようということで始めました。その心は、やはり避難をしっかりやってもらいたいということでございますので、具体的な内容につきましては、この予算、いろいろと御意見をいただいておりますので、内容を詰めながら執行する必要があると思っております。

◯板橋 聡委員 町の声をしっかり反映させるということであれば、しっかりとまず現状を把握していただきたいと。
 時間も大分たってきましたので、一つだけ言いたいのが、先ほど防災士の話をしましたけれども、地域のコミュニティーで自治会とかがやっている場合、非常に年齢が上の方とかがやっていて、なかなか実際ワークしていないと。やはり防災士のような、ちゃんと思いを持って自分で資格を取りにいく人が活動できるような仕組みをつくるべきじゃなかろうかと。リーダーないしコーディネーター役を果たしていると言いますけれども、彼らに今、何らかの公的な身分を保障する立場をお与えに、市なり県なりがしているでしょうか。教えていただけますか。

◯中島消防防災課長 公的な身分と申しますより、市町村に防災士がおられますので、市町村のいろいろな事業なりに防災士の方を活用していただくということで、県のほうでは事業を行っております。例えば今回の自主防災組織の事業につきましても、先ほど部長が申しましたとおり、実際に避難訓練を行う実働ということをメーンにしておりますので、その際には知識がある、あるいは手腕がある地元の防災士を使うようにという形で、市町村のほうには働きかけていくつもりでございます。

◯板橋 聡委員 ただ、具体的には何ら役割、立場というかですね、消防団みたいな方は準公務員という形でしっかりと立場を与えられていますので、その意識も高く、しっかりと町の防災を守らなければという認識があられると思いますけれども、防災士なんかを使っていこうというときは、ぜひそういったものを与えていただくということを検討いただきたいと。
 もう一点、今コミュニティーという意味では、東北大震災で消防団の重要性が再認識されております。しかし、あくまでも消防団というのは前線部隊でございます。一方、災害時に炊き出しとか近所の安否情報などを行う補給部隊、管理部隊的役割も非常に大事なものだと思っております。過去は地域の婦人会なんかがそういった役割を担える組織でしたけれども、昨今、共働きとか、近隣との交流が少なくなったとかいうことで、女性の地域に根づいた組織というのがかなり壊滅状態で、田舎のほうでも大分壊滅してきているような状態でございます。
 コミュニティーの防災力強化という意味で、防災士も含め、こういった女性の後方支援部隊のようなところも含めて、県として支援をしていこうというお考えはございますか。

◯中島消防防災課長 県内は市町村によりましては女性防火クラブという組織がございます。これは、例えば災害の折には炊き出しを行うだとか、あるいは住宅用火災警報機の普及・啓発を行うという組織が市町村にございましたので、県といたしましては、地域の防災力を高めるには非常に戦力になるという判断から、平成十九年に県全体の統一組織、福岡県女性防火クラブ連絡協議会を設立いたしまして、今まで各市町村ごとで活動していた女性防火クラブを一応県内組織にまとめ上げて支援を続けているところでございます。

◯板橋 聡委員 済みません、これは全く同じで、またループになってしまうんですけれども、だから女性防火クラブの活動に関して県内の数と組織率を教えてくれと言ったんですけど、それもないということは、女性防火クラブに関してもちゃんと把握をしていないということでよろしいですか。イエスかノーかでいいです。

◯中島消防防災課長 女性防火クラブの組織の状況ということで配付資料は用意していたんですけど、お手元に届いていなければ私どもの不手際です。申しわけございません。

◯板橋 聡委員 大分平行線をたどってしまいましたけれども、とにかく自主防災組織の中で何らかの役割をしっかり与えていかないとモチベーションも上がらないと。いつ起こるかわからない災害に対して備えるときは、そのモチベーションをしっかり上げないといけないという意味では、今意識のある、そういった方たちに対してしっかりと役割を与えていただきたいと。助成金も大事ですけれども、仏つくって魂入れずじゃだめだと。
 私は総務委員会でございますので、ここであんまりきゅうきゅうやってもしようがないんで、一年間たってどのようなことが結果として出たかというのを、これは部長、しっかりと報告をしていただけますでしょうか。お答えください。

◯山野総務部長 防災士、女性防火クラブ、いずれも地域の避難なり防火・防災活動をどのようにするかということで極めて重要な点でございます。私どもとしては、市町村を通じながらしっかりと現場を把握して、しっかりと事業ができるように努めてまいりたいと思います。

◯板橋 聡委員 そのしっかりとが、本当にちゃんとしっかりとしていただけることを見守るということをお伝えしまして、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)

平成23年6月議会一般質問「県内地域格差、農業振興、矢部川水系水源開発について」

公式動画へのリンク(WindowsMediaPlayerが必要です)

◯十一番(板橋 聡君)登壇 皆様、お待たせしました。こんにちは。四月の統一地方選挙において、みやま市選挙区のほうから初当選させていただきました、自由民主党県議団の板橋聡でございます。
 まず最初に、私ごとではございますけれども、父、板橋元昭が七期二十八年にわたり福岡県議会議員を務めさせていただいた際には、先輩議員の皆様、そして執行部の皆様にも大変お世話になりましたことを、ここに改めて御礼申し上げる次第でございます。
 私は会社員でございました。行政経験、議員経験がないままこの世界に飛び込んでまいりました。皆様の御指導、御叱咤を賜りながら、一刻でも早く県民の皆様の負託と信頼にこたえ、福岡県政発展のための一翼を担える議員となるべく努力する所存でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 では、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
 さきの統一地方選挙で新しく小川洋県知事が誕生しました。選挙戦のさなか、私の選挙区であります、みやま市にも、遊説を初め幾度か足を運んでいただき、その都度地域住民に対して、県南は福岡の第三のエンジン、農業に夢と活力、生きがいをと、みやま市を含む県南地域へのエールと、その主要産業であります農林水産業への思いを語っていただきました。「言うはやすく行うはかたし」ですが、地域住民は県行政における県南振興について、今度こそは本物だろうと厚く期待していることを冒頭申し上げておきます。
 福岡県は、九州の玄関口として商業、サービス業を集積する福岡都市圏地域、官営製鉄所をルーツに工業都市として成長を続ける北九州地域、産炭地から文化都市へと変貌を遂げつつある筑豊地域、そして肥沃な筑後平野、一級河川筑後川、矢部川を擁し、そして福岡県の食糧基地とも言える県南地域と、方向性の違いはあれど、その地域地域が持つ地理的特徴や、はぐくんできた歴史、文化を資産とし、バラエティーに富んだ特性を生かし、一極集中ではなくバランスよく発展することこそが福岡県の最大の強みになるのは、小川知事も議会初日の所信でおっしゃったとおり、疑いのないところでございます。
 ところが一方で、福岡県の状況を定量的な切り口で見ますと、余りバランスがよいとは言えない状況がございます。例えば、人口推移を昭和六十年と平成二十年で比較しますと、福岡県全体は四百七十万人から五百三万人、約七ポイント増でございます。これを地域で比較しますと、福岡都市圏は百九十万人から二百四十一万人、二七ポイントの増。一方で、県南地域は八十九万人から八十五万人と四・五ポイントの減。さらに私が住んでおります、みやま・柳川の地域では十三万五千人から十一万六千人と一四ポイントの激減となっております。人口構成で比較しますと、昭和六十年に福岡都市圏の十五歳以上六十五歳未満のいわゆる生産年齢人口比率は約六九%、一方、みやま・柳川地域は六五・五%と、当時から約三・五%の開きがございました。それが平成二十年には福岡都市圏が六八・二%とほぼ横ばいに推移しているのに対し、みやま・柳川地域は五九・八%と六%も減少し、福岡都市圏との比較において約九%と差は開く一方です。
 こういう話をしますと、少子、高齢化の一言で片づけられがちですけれども、これはお年寄りに甚だ失礼な話で、知事が政策に掲げている七十歳現役社会のような活力ある高齢化は、寿命が延び、そして労働人口がふえるよい現象と私はとらえます。やはりこれは少子化、しかも若者世代が仕事を求めて田舎を離れ都市部に移り住むために加速に輪をかける少子化に原因が尽きると考えます。一人当たりの平均所得を見ると、その差は歴然とします。平成二十年の県全体の一人当たりの平均所得は約年間二百六十五万円、これを地域で比較しますと福岡都市圏は二百八十四万円、私が住んでおります地元のみやま地区は二百二十八万円、年間約六十万円の違いがございます。これは一人当たりの平均所得ですから、世帯で換算しますと年間百万円以上の所得格差が県内に存在する。それゆえ若者は収入を求め都市部に移り住む、あるいは逆に地元に残ると収入が安定しないため、なかなか家庭を持つ勇気が持てずに少子化に拍車をかける悪いスパイラルを構成しています。
 そこで最初の質問です。県民幸福度日本一を目指し、将来に希望や幸福を実感できる地域社会の再構築を掲げる小川知事は、同じ福岡県に生まれ育っても、地域間にこのような格差とハンディキャップがある現実をどうお考えでしょうか、知事の所見をお聞かせください。
 私は、福岡県のバランスがとれた発展を阻害するような、県南地域の深刻な少子化スパイラルにくさびを打つためにも、やはり県南の主要産業であります農林水産業従事者の所得の向上と安定、それによる後継者確保は現実的で即効性のある有効な対策の一つと考えます。所得の向上という観点で、私自身多くの園芸農家の方から、福岡県の行っている高収益型園芸産地育成事業は大変有効であるとの評価をしばしば聞かされています。ハウスや高性能の農業機械を導入することにより、生産性を高め、コストを圧縮し、安定した収益の実現に役立ち、ひいては農業を継ぐことをためらっていた御子息とも将来について前向きな話ができるなど、後継者確保にも明るい兆しが出てきたそうです。少子化対策は待ったなしの喫緊の課題です。このような具体的、直接的効果が上がっている事業があるのですから、福岡県の財政も厳しい折、効果が高く即効性がある分野にもっと事業の特化と予算の傾注をし、今後とも継続、拡大をしていただきたい。
 そこで知事に質問です。農業の後継者確保に関する具体的な指標、数値目標を県としてお持ちでしょうか。また、農業の後継者確保と県南の所得向上の観点から、今後の高収益型園芸産地育成事業の継続と見通しについて、知事の見解をお聞かせください。
 さて、知事は安全、安心、安定という表現を多用されておりますけれども、所得の安定のために欠かせないのがリスクの軽減です。農林水産業は人知の及ばない大地を、海を、空を相手にしている事業ですから、もちろん豊作もあれば不作もあるのは避けられないことでしょう。しかし、安心して農業に従事し、そして後継者を育成するためには避け得るリスクを取り除き、ミニマイズする努力をするのが行政の役割だと考えます。
 県南を初め県下全域の中山間地域はイノシシの被害が多く、水田、畑作、果樹すべての作物において食害が大量発生していることを御存じでしょうか。しかしながら、防護さくの設置を進めようにも、現在の県の対策予算が全く不足しており、思うように設置が進みません。中山間地は特に零細農家が多いものですから、各農家に与える影響は甚大なものがございます。今年度予算では、農林水産物鳥獣被害防止対策費は増額される予定ですが、それでも全く間に合わない規模で、県下で鳥獣被害が発生しているという御認識を知事はお持ちでしょうか。イエスかノーかでお答えください。
 農林水産物鳥獣被害防止対策費用の内訳には、捕獲、駆除したイノシシ、シカ、いわゆる害獣を地域資源として活用するための処理加工施設事業が挙がっております。自治体財政が厳しい中で、このように害獣を資源とする試みは循環型の対策として評価されると思います。現在、県下の害獣の食肉加工施設はみやこ町、添田町に存在し、糸島市に計画がございます。しかし、八女を中心に年間三千頭の捕獲、駆除が見込まれます県南地域にはございません。
 知事にお尋ねします。将来的に県南地域にも有害鳥獣加工施設を設立し、福岡県全体として害獣の資源化を進めるおつもりはありますでしょうか。
 これらの鳥獣被害対策は福岡県内でも農林水産部、環境部、保健医療介護部と複数の部署に関連しております。そのため、横の連携を充実するよう福岡県鳥獣被害対策協議会が平成十七年より開催されておるそうですが、内容を見る限り、情報交換やわな、電気さくの仕掛けに関する研修など、既存事業の円滑推進、有効活用が主たる目的であり、鳥獣被害に対し効果の上がる大胆な施策を協議する場ではないと思われます。例えば、イノシシ肉の特産品化、ブランド化などを本気で目指すのであるならば、鳥獣被害に悩む側や鳥獣駆逐を管理する側だけの視点ではなく、販路拡大やまちおこしのノウハウを持った組織、具体的には企画・地域振興部や商工部及びその管轄の団体、自治体まで巻き込んだ全庁横断型のプロジェクトチームを新たに立ち上げるべきではないでしょうか。ここはぜひ、小川知事がリーダーシップをとり、部署間の調整、基礎自治体との連携を含めた効果的な対策を検討していただきたいと思いますが、この件についての知事の所見をお伺いします。
 また、みやま市の有力作物でありますミカンにおいては、収穫期にカラス、ヒヨドリ、メジロなどの野鳥の被害で出荷不能の作物が発生し、その数量も無視できない状況です。ブドウなどは防護ネットによる対策が可能です。しかし、ミカンの場合には作付面積が広大なため、防護ネットによる対策は不可能です。山間地域における木の実などのえさの減少や、市街地のごみ出し時におけるカラス対策などにより、えさを失った野鳥が原因となる食害が今後ふえることは間違いありません。福岡県として、ミカンや大豆など作付面積の広い作物に対する野鳥の食害対策をどのようにお考えか、知事の所見をお伺いします。
 最後に、筑後平野には筑後川と矢部川という二本の一級河川が流れておりますが、私が住んでいる筑後平野南部において、農業用水は矢部川水系に多くを依存している状況です。先述のとおり、高収益事業育成の施策もあり施設園芸農家が拡大していることは、収益の向上、安定化に対する一つの効果的な対策と考えますが、そのために、過去と比較して十一月から四月までの非かんがい期における農業用水の需要が高まっております。同様に、農業に限らず有明海に注ぐ矢部川水系の水量は、これまた筑後地域の主要産業であるノリのできばえを左右する栄養塩に多大なる影響を与えます。さらに、ノリの生産のピーク時が非かんがい期、つまり昨今施設園芸農家の拡大により水の需要がふえた時期に重なるため、水量不足に拍車がかかる状況となっております。
 平成十三年に起こりましたノリの凶作の際、ノリ生産業者は子供の給食費にすら事欠くような苦境に立たされました。その際は、地元自治体において給食費補助などを行い緊急対策が講じられたそうですが、そのような不安定な状況はノリ生産、施設園芸にかかわらず、幾ら高収益事業化が進んでも、なりわいとしての魅力は半減してしまいます。また、有明海の潮の干満で逆流してくる浮泥の堆積により、塩塚川、沖端川河口にある漁港では、毎年毎年一億数千万のしゅんせつ工事なしでは漁船の出入りにも支障を来すような状況ですが、これも矢部川水系が浮泥を攪拌し押し出すだけの潤沢な水量を有していれば、しゅんせつ工事のコストが軽減される可能性もあります。求められるのは対症療法ではなく、抜本的な対策でございます。矢部川水系には、御存じのとおり県内有数の貯水量二千三百八十万トンを誇る日向神ダムがございますが、これは治水を目的としたダムですので、梅雨期でございます六月十日から七月二十一日の間は貯水量を七百三十万トンまで強制的に落としてしまいます。すると、ことしのように梅雨明けの時期が早く訪れる場合、小手先の弾力的な運用を行っても意味をなさず、夏の雨量次第では深刻な水不足が筑後平野南部地域の農林水産業に大打撃を招く可能性を、知事は御理解されているでしょうか。ここはぜひ、矢部川水系の抜本的水源対策について御検討をお願いしたいと思います。
 同様のことを、本年五月三十日に行われました県南総合開発促進会議において、柳川市の金子市長が要望されました。また昨年十二月の定例議会では、私の父、板橋元昭前県議が、やむにやまれぬ思いでしょうか、十六年ぶりに一般質問の舞台に立ち、強力に要請しております。その際、当時県知事だった麻生前知事からは、まず矢部川水系の流況について調査研究を行い、それをもとに新たな利水用ダム建設を含めた抜本的な対策を検討する旨の答弁をいただいたことを議事録にて確認いたしました。しかしながら、この場には麻生前知事も、質問を行いました県議会議員もおりません。
 そこで小川新知事にお尋ねします、矢部川水系の水源開発に関する小川知事の認識を御披露いただいた上で、前知事がお約束されました流況に関する調査研究の現状及び今後の見通しについて、行政の継続性の原則に基づき、詳細に説明と見解をお示しお願いいたします。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。(拍手)

◯議長(原口 剣生君) 小川知事。
*知事答弁

◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 まず初めに、県内の地域格差、その解消の問題でございます。県内の地域格差は、これは何としても解消していきたいと思います。そのためには、地域がそれぞれの特色を生かしながら発展していくということが重要でございます。地域の方々と一緒に知恵を出し合いながらやっていきたいということ、それから、それぞれの地域間で相互に補完し合っていくことが、県のバランスのとれた発展という意味では、これも大事だろうというふうに考えております。その上で、御質問にお答えしたいと思います。
 高収益事業の継続についてお尋ねがありました。この事業は、収益性の高い園芸農業を実現するために、先進技術の導入でありますとか、省力機械、施設の整備を支援するものでございまして、園芸農家の経営改善に大きく貢献しているというふうに考えております。その結果、園芸農業の産出額は、今本県の農業の産出額の約過半を占めるまでに至っておるところでございます。県といたしましては、園芸農業の振興を図るために、本年度も六次産業化の視点も取り入れながら、この事業費の大幅拡充をしたところでございます。本事業については、引き続き実施をしていきたいと、このように考えております。
 そのときに、御質問でございますが、新規就農者の目標があるのかということでございますけれども、現行の福岡県農業・農村振興基本計画の中で、園芸農業を含めた新規就農者の方については、年間二百人という目標を持っております。現在、二十二年、昨年の段階でいいますと、百五十名ちょっと切るぐらいでございます。そういう意味では、次の計画でもこうした具体的な目標を検討していきたいというふうに考えております。
 それから、中山間地におきます鳥獣被害の防止対策についてお尋ねがございました。県では、鳥獣被害防止特措法に基づきまして、まず市町村が作成いたします被害防止計画の作成支援、それからこの計画に基づく被害防止対策を、国庫交付金であります鳥獣被害防止総合支援事業を活用しながら実施をしている、この二つの仕事をしているところでございます。本事業は、本年度から全額国庫負担による侵入防止さくの設置、そういったメニューも創設されまして、国の予算ふえたわけでございますが、全国的に非常に要望が高くなりまして、集中をいたしました。その結果、私どもの県では三億八千万円余ということでございました。先ほど先生御指摘がありました、現場では不足という感じを持っておられるのかもしれません。それを踏まえまして、県としましては、この事業というのは、今年度から三カ年で実施をするという国の計画になってございますので、事業として今後採択が確実なもの、そういう採択されやすい形のものになるように、特に評価の高い市町村区域といいますか、その村域を越えた被害防止体制の構築とか、いわゆる国側では評価の高いと見られておりますような、そういう事業というものを関係の自治体と一緒になって仕組んでいく、考えていく、そういった被害防止体制の構築を考えていく。それから、被害防止計画を策定する際、いろいろ私どもがアンテナを高くして集めた情報も提供しながら、指導、助言もやっていきたいと、このように考えております。
 それから、処理加工施設についてお尋ねがありました。捕獲したイノシシやシカを食用として利用するためには、捕獲後、限られた時間内に食肉処理を行う必要があります。現在、県内には、先生御指摘のとおり、町が設置しました処理加工施設が二カ所ございますが、いずれも県北のほうにあるわけでございます。県南に設置をすることは必要ではないかと私は思っております。
 なお、八女市が処理加工施設の新設を検討中であるというふうに私は聞いております。そうした八女市の近隣地域での利用も含めまして、先ほど申し上げました、国に提出をします実際の計画書の策定に当たりましては、そういう施設の設置というものがうまく採択されますように、情報収集と指導、助言といいますか、知恵をお互いに出し合っていくと、そういう作業を行ってまいりたいと考えております。
 それから、捕獲鳥獣の利用の推進のあり方について御質問がありました。捕獲した鳥獣につきましては、その獣肉はもとより、皮や角まで含めた利用を拡大していく、そのためには的確な捕獲方法と、それから安定供給のための収集、運搬方法、それから解体技術の向上であります、それから得られたものの販路の開拓ということが大事でございます。その際、御指摘がありましたブランド化ということもあろうかと思いますが、さまざまな課題を解決する必要がございます。県としましては、県や関係団体と構成しております福岡県鳥獣被害対策協議会というのがあるわけでございますが、御指摘もありましたように、これをまた見直して、被害防止だけではなくて、捕獲獣の有効利用、これも頭に置きながら、全庁的に関係する部局を参加させる形で解決に向けた取り組みについて研究していきたいと、このように考えております。
 それから、カラス、鳥のほうの被害でございますが、被害対策としましては、防鳥ネット、テグス、それから爆音器の利用など防止対策を行っているところでございます。市町村が猟友会の御協力を得て、銃やわなによる捕獲対策を行っているところでございますが、必ずしも十分な効果が得られてないようでございます。現時点では、残念ながら、なかなか有効な手段が見つかってないというような状況かもしれません。このため、私どもとしましては、ほかの地域での取り組み事例でありますとか、研究成果というものを広く情報収集しながら、有効な方法というものを探求していきたいと思っております。
 矢部川の流量の抜本対策についてお尋ねがございました。矢部川の水は、流域の農業用水ばかりでなくて、先ほどありましたノリ、いわゆる水産業や掘り割りの水を活用した防火用水など水資源としても活用されております。この流域にとりましては、極めて重要なものであると考えております。これまで日向神ダムにかんがい期の農業用水を確保するとともに、そのダムの弾力的運用によって、矢部川の流量改善に努めてきたわけでございます。また、農業用水が不足する場合には、筑後川下流用水によります対応を行っております。こうしたことを通じまして、農業、それからノリを初めとする水産業に必要な用水を供給するとともに、副次的な効果としての防火用水の確保にもつながっているところがあります。今後とも、必要な水資源の確保に努めるとともに、矢部川の水を効果的に使うための方策について研究してまいりたいと思います。
 先ほど、前麻生知事と、お父様、板橋県議との質疑のやりとりのお話がございました。これにつきまして、私も議事録を読ませていただいております。矢部川の流況につきましての調査研究というのは、これからやりまして、その研究結果も踏まえながら、さまざまな方策について、費用対効果、いろんなことを総合的に研究していきたいということをここで申し上げたいと思います。

◯議長(原口 剣生君) 板橋聡君。

◯十一番(板橋 聡君)登壇 私も初めての質問でございますので、前向きな御回答もあれば、なかなか満足しにくい御回答もあるかなと思いますけれども、まずは私の思いを伝えたということで、これをスタートラインに、今後につなげていきたいと思います。
 特に、矢部川水系の問題は、すぐに百点満点の答えが出てくるとは思っておりません。しかし、矢部川が筑後川と並んで県南に恵みをもたらす河川となるよう、私の県議会議員としてのライフワークとしてこの問題に取り組んでいきたいというふうに思う所存でございます。小川知事も、早期に現地視察などに来ていただきまして、できない理由を探すのではなく、県民のために一緒に知恵を絞り、どうやったらできるのか前向きに取り組んでいただくことを要望し、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
 本日はありがとうございました。(拍手)