TPP亡国論の中野剛志京大准教授講演

私は県南農政議員連盟に所属しているのですが、そのご縁で県南農政対話集会に参加しました。メインゲストは「TPP亡国論」の著者である中野剛志京都大学准教授。演題は「TPP問題の本質とその対応について」でした。
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TPP亡国論は読了しておりましたが、大変示唆に富んだ内容でしたので、自分の頭の整理ついでに要旨をまとめておきます。

    ●2000年代の世界経済やアジアの成長は欧米の過剰消費(特に米国の住宅バブル)に依存していた。2008年の世界金融危機(所謂リーマンショック)により米国依存のグローバルな経済成長は持続不可能。
    ●そもそも日本が「東アジアの成長を取り込む」というのは幻想で、東アジアの成長は米国への輸出によって活況を呈していただけ。
    ●2006年の主要国・地域間の貿易額(下写真内のスライドご参照)を見れば分かるとおり、一方的に輸入・輸出する国が存在していた(輸入=欧米、輸出=日本・東アジア)

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    ●東アジアの成長=欧米の成長
    ●グローバル化=アメリカ住宅バブルの産物
    ●今後米国自らが輸出によって国内景気の持ち直しを目指す中で、日本は「グローバル化によって東アジアの成長を取り込む」などという幻想をもっていては駄目。
    ●日本は輸出立国ではない。GDPに占める輸出比率は僅か10%程度。TPP交渉参加国の中ではアメリカに次ぐ内需大国。つまりTPPにおいて日本は格好の標的。
    ●米国の主要品目の関税は既にかなり低い(乗用車2.5%、テレビ5%等々)
    ●つまり日本の輸出を成長させるのに「関税」の調整は無意味。関税より為替が重要。菅前総理がTPPの話を持ち出した頃より現在は為替が5%近く円高になっている。つまり関税5%分のメリットは既に無くなっている。
    ●一方、農業には関税が絶対に必要。農業を守りたい日本 VS 製造業を守りたい米国、という構図の中でTPPは日本にとって絶対に不利。

投資家と国の紛争解決手続き(ISD)は大変危険:

    ●審理の観点は投資家への経済的被害の有無のみ、政策の社会的な正当性(公共の福祉)は考慮されない
    ●非公開かつ判例に拘束されないので不透明・不確実
    ●上訴できない
    ●既にカナダ・メキシコ・オーストラリア等で問題続出。

グローバル化における憲法と民主政治の問題点:

    ●憲法第73条第2号に「外交関係の処理」は内閣の専権事項と明記。つまり交渉参加表明に国会の承認は必要とされない。
    ●TPPの国会承認は予算同様衆議院優先
    ●例えばJA共済を廃止するとなると普通は衆参議会の賛成が必要となるような大問題だが、TPPのような条約により非関税障壁の撤廃で共済を潰す場合は議会の承認が不要となる
    ●国民の議論無視で条約に縛られて国内制度が改廃される危険性

ここにはとても書けませんが、フジテレビ系「とくダネ!」でTPP推進論者をぶった切った中野節を更にぶっちゃけたようなシニカルなトークも交えながら淡々と熱く講演をして頂きました。TPPについてはもちろんですが、ポイントは今後日本の成長を外需頼みにするのは構造上成り立たないという事を痛切に感じました。しかし今後人口減が進む中、内需に頼れるのか?これからの国の成長とは一体なんぞや?今までの常識や学説をベースに議論しても意味を成さないような気がします。地方分権や社会保障などの議論が矮小に思えるほど、過去経験したことのない難題を我々は突きつけられています。行政・政治の場にいるもの全てが頭を切り換える必要がありそうです。維新の会が昨今持て囃されていますが、彼らの「船中八策」にこういう視点が盛り込まれているのでしょうか?大変気になるところです。

中野先生のとくダネ!の映像があったのでリンクしておきます。ご興味の有る方、どうぞ。

111027 とくダネ!TPP 中野剛志 投稿者 plutoatom

遠賀高校作青米パン

私が所属している総務企画地域振興委員会の管内視察にて遠賀・中間広域連携プロジェクトを調査させて頂きました

北九州市に隣接する遠賀中間地域は遠賀郡4町と中間市にて構成され、歴史的にも市町の結びつきが強かったそうです。北九州・福岡両政令指定都市の大都市近郊として一括りにされ、地域の個性が発揮しにくい点を克服すべく立ち上げられた広域連携プロジェクト。地域の中心を流れる遠賀川と響灘をモチーフにプロジェクトのテーマは「水の環(わ)」だそうです。
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北九州市立大学の内田晃准教授からプロジェクトの解説がありました。住民参加型のプロジェクトだとメンバーが固定化されやすい問題の解決策や、イベント告知などにFacebook活用を検討するなど、私が住んでいるみやま・柳川地域でも活用できるようなアイディアが多くとても参考になりました。

私が注目したのはこのプロジェクトを通じて出来た新ブランド「おんが米麺(べいめん)」「青米パン」
おんが米麺は地元で採れる遠賀米99.8%で作られる生麺。
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食感はうどんよりプリプリっとして、つるんとした舌触りが卵麺とか手延べ素麺に近い感じでしょうか。肉うどん風にして頂きました。
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「米米肉うどん」と呼んでいらっしゃいましたが、「うどん」のイメージを脱皮して早く「米麺」のブランドを前面に押し出すべきとの意見も出ていました。

一方、遠賀高校が開発した「青米パン」
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青米とは収穫されたお米の1割くらいを占める成熟しきれなかった規格外の「青いお米」の事だそうです。青米は味噌や醤油、米菓子の原料として使われていました。価格は規格内のお米の約6割。青米と麦は4:6で混ぜ合わせもちもち感と粒々感が特徴です。説明通りもっちり感とほんのりとした甘みが最高でした。我が家に持ち帰って嫁さんと子供達に試食して貰いましたがあっという間に食べ尽くす程。味には問題有りません。また青米は米粉よりコストが安く、現在流行っている米粉によるパン作りに比べると製造過程が簡単と良いことずくめだそうです。

ただ遠賀高校で生産する限りは利益を得るわけにはいかないので、近隣のメーカー等とビジネスモデル作りに努力している状況です。
南嶋校長とお話しする中で、是非生徒さんには開発だけでなく販売面や遠賀高校のブランドアップなどビジネス的な視点も勉強して頂けるよう青米パンを有効活用して下さいとお願いしました。

視察から帰宅後、返す刀で琴奨菊関の大関昇進記念祝賀会に出席
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相変わらずの柔和な雰囲気ですが、確実にオーラを纏ってきた琴奨菊関。スピーチでも師匠の言葉を引用し「土俵には地位も名誉も全部有る、強くなりたければ努力しろ」と力強く締めくりました。次は優勝パレードを盛大に行えれば良いですね。

九州各県議会議員研究大会レポート(追記有り)

昨日は第八回九州各県議会議員研究大会が大分県にて開催され、私も参加させて頂きました。
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ご来賓に広瀬勝貞大分県知事をお迎えして、関西学院大学の林宜嗣教授が「広域行政と地方議会」、湯布院温泉観光協会会長 桑野和泉氏が「九州の観光まちづくり」と題したご講演を頂きましたがこれが素晴らしかった。

林教授はEUをはじめとする先進国にて「地域」が元気にならないと「国」が元気を取り戻せないという認識が広まってきたと熱弁。
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その中で議会のあり方が鍵となる。首長は一人、選挙における選択の際に住民は全ての政策についてOKを出した訳ではない。政策パッケージとしてOKしている訳で、個別の問題については議会が有権者の声を代弁し反映させなければならない。改革論議を制度論に矮小化させてはいけない、等々。私が講演において強調している「二元代表制」について噛み砕いて分かり易く説明頂きました。

議会は各地域において様々な考え方の有権者をバックに付けた代表者で、分権社会でこそ議会の役割は増えるとエールを頂き、元気が出ました。

また桑野和泉会長からは由布院が目指した街作りについて。印象に残ったのは、由布院の美しい町並みを保護するために条例を作り看板や配色、店舗設計に規制をかけたという事例。民間の活力という話になるとすぐ規制緩和圧力が高まりますが、由布院は規制強化によって街の価値を向上させ民の活力の後押しをしました。なんでも規制緩和がイイというわけじゃない。面白い気付きを頂きました。
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「どういう層のどういう人に来て貰いたいか明確なターゲットを持つ⇒その為に何をやるか?」というメッセージは地元の街作りにも是非参考にしたいと思います。

翌日(2月3日)の大分合同新聞朝刊には偶然にも熱心に講義を聴く私の姿が記事になってました
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クリックすると記事が読めます

やはりたまにはこういう形で外に出て情報を吸収するのは議員の資質向上には欠かせません。今回の出張で学んだ事は次の県政報告に盛り込みたいと思います。楽しみにして下さい。

[追記]
上のリンクにある大分合同新聞朝刊の記事中には
「首長と異なり複数の議員がいるという多様性を生かし、最少の経費で最大の効果が出る施策を考えて行く必要がある」
と書いてありますが林教授が仰ったニュアンスをねじ曲げてます。林教授はハッキリと

「現状は定数削減や経費削減ばかりが話題になっている」
「(それにより)議会の機能強化より弱体化が起こっている」

という事を訴えて、遠回しに今のマスコミの浅薄な議会叩きに警鐘を鳴らしていらっしゃいました。わざわざ「最小の経費で最大の効果」なんて書くところに大分合同新聞の悪意を感じます。

福岡県総合計画を小川知事に答申しました

昨日は私が委員として参加している福岡県総合計画審議会として、作成した答申を小川知事にお渡しをしてきました。
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昨年9月12日から約5ヶ月、「これからの福岡県の5年間を決める総合計画を作るのだから慎重審議すべき」との声で4時間に及ぶ会議になった事もありました。河部浩幸会長(写真左、前福岡商工会議所会頭)には様々な分野から集まった委員の意見を上手く引き出し集約して頂いた事心から御礼申し上げます。

この答申を踏まえて、福岡県総合計画が作成され2月22日から開催予定の福岡県議会定例議会に提出される予定です。

この計画の基本的な考え方として「県民幸福度日本一を目指す」が一丁目一番地に明記してあります。「県民幸福度」については6月議会以降幾度となく議論百出しましたが、私はこの言葉について考えれば考えるほど好きになりました。幸福なんて人それぞれです、しかし明確な尺度がないからこそみんなが、県民一人一人が「福岡県をどうやったら県民幸福度日本一に出来るか?」と常日頃から考えて、一歩を踏み出すような雰囲気が出来ればそれは「県の施策」の枠から飛び出して県民全体の「お祭り」になると思うんです。

水前寺清子さんの365歩のマーチじゃないですが、幸せは口を開けて待ってても県庁職員が運んできてくれる訳じゃ有りません、県民自らの頭で考え、行動する事で大きなうねりが巻き起こり、県民幸福度日本一を目指すことが福岡県のお祭りになることを心から願います。その為には小川知事のリーダシップにより総合計画を広く普く県民に認識して頂き、県民一人一人に「福岡県を幸福度日本一の県にしよう!」という気持ちを醸成させることが肝要です。

私がその事を小川知事にお伝えしているシーンが丁度NHKのニュースに映ってました
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福岡県の人的資産・予算には限りがあります。
福岡県総合計画をしっかり読み解くことは、これから5年間どの分野に県のヒト・モノ・カネが集中されるのかを理解することになります。私自身は勿論、各市町村や事業者・各種団体の方々にも是非注目して頂き地域振興のヒントにして行くつもりです。不明な点などあればお気軽にご質問下さい。

いのちを守りたい。いのちを守りたいと願うのです、GKB47で?!

高齢者運転マーク(通称もみじマーク)に対して「枯れ葉に見える」とか「黒の枠線が不吉だ」とか、高齢者の多い田舎で普通にもみじマークが軽トラに貼られている環境に生きている自分からしたら難癖としか思えないキャンペーンが張られていた事がありました。なにかと政府がやることが揚げ足取られるのは仕方の無いことかも知れませんが、このニュースには怒りを通り越して呆れるしかありませんでした

政府、自殺対策強化月間のキャッチフレーズを「あなたもGKB47宣言!」に決定
政府は23日、3月に行う自殺対策強化月間のキャッチフレーズを「あなたもGKB47宣言!」に決定した。
政府は23日、自殺対策推進会議を開き、毎年3月に行われる自殺対策強化月間のキャッチフレーズを、2011年度は「あなたもGKB47宣言!」とすることを決定した。
GKBは「ゲート・キーパー・ベーシック」の略で、47は「47都道府県」を表し、国民全体が自殺対策に悩んでいる人に声をかけ、必要な支援につなげるゲートキーパーになろうとの思いが込められているという。(後略)

私自身、昨年の予算特別委員会にて地域自殺対策強化事業費について質問させて頂いた経緯も有り、政府の自殺対策については関心を持っておりましたがこれは酷い。そもそもGKBという造語自体訳が分からない。AKBも初めて聞いたときも訳分かりませんでしたが「アキバの略」と言われればもう忘れません。一方「GKB」これは「GateKeeper Basic」の頭文字らしいですがゲートキーパーベーシックってこれ一般的な言葉ですか?自分は生まれて初めて聞きました。AKB48をもじったにしてもセンスの欠片すら感じられない。その意図するところも伝わらない。

自殺対策のNPO「ライフリンク」を運営されている清水康之氏もTwitter上で不快感をあらわにされています。

「GKB47宣言!」というキャッチフレーズに関しては、年末に自殺対策推進室(内閣府)の参事官が私のところに説明に来た際にも、「大反対」と伝えました。「現場の感覚からかけ離れている。遺族や民間団体から反発がでる」とも伝えたのですが、「大臣(その時は蓮舫議員)も了解している」と言っていました。キャッチフレーズが決まった経緯の詳細は分かりませんが、意志決定のプロセスに「現場感覚」が反映される仕組みがなかったのでしょう。逆の見方をすれば、「内閣府の担当者が好きなようにやれる」ということですが。いずれにしても、ちょうどその頃に、自殺対策推進会議の日程調整があって、私が自殺対策推進室(内閣府)に「この時間帯だけは参加できない」と伝えた2つの日程の内のひとつ(つまり昨日の10~12時)に開催日が決まったため、私は会議を欠席し、代わりに意見書を出したということです。
http://www.lifelink.or.jp/hp/Library/shimizu_15.pdf
会議の委員に事前に送られてきた資料に関して、他にも意見したいことはいくつもあったのですが、小さな文字で長々と書いても当日の配布資料の中に埋もれてしまうだけだと思い、「これだけは絶対に意見したい」というポイントを二つに絞って意見書を作りました。そのこともあってか、会議の他の委員の方々の目にも触れたようで、会議終了後にある委員の方から電話がありました。私としては、そうした委員等とも協力をして、このキャッチフレーズが撤回されるように引き続き働きかけていきます。(この無茶苦茶忙しい時期に、何故こんなことをやらなきゃいけないのか。ホント情けない)
@yasushimizu 清水康之/ライフリンク

GKB47に関して。『「今回これだけ話題になり、メディアで取り上げていただいたことは、自殺者をなくすための大きなPRになったのではないか、と考えています」と自殺対策推進室では話している。』とあるけど、本当にそこまで履き違えてるのか…。
@yasushimizu 清水康之/ライフリンク

「決められない政治」から脱却するのはいいが、だからといって「勝手に決める政治」に突入されては困る。
@yasushimizu 清水康之/ライフリンク

政権交代前「自殺者年間3万人」について当時の野党から厳しい追求がなされていました。所信表明演説で「いのちを守りたい。いのちを守りたいと願うのです」と宣った総理もいました。その行き着くところがGKB47ですか?
平成24年度予算において自殺対策強化月間におけるポスター作成、鉄道広告、インターネットバナー広告等には1億1千5百万円の予算がついています。GKB47の文字が駅構内で踊るのでしょうか?このキャンペーンで一儲け企んでいる影がちらほら見え隠れします。

まぁ政府に対して怒っているだけではなにも変わりません、私は県議会議員の立場から、前回の予算委員会で引き出した自殺対策に関する言質につき福岡県の対応を再度確認したいと思います。

みやま産ザーサイとの格闘記

みやま市は高菜の産地なのですが、文広にお住まいの鬼丸さんが実験的にザーサイを育てているとのこと。Facebookにて興味津々の旨お伝えしたらサンプルにお一つ頂きましたので早速我が家で調理してみました。
ちなみに調理人の我が嫁はザーサイというのは桃屋のザーサイのような完成形しか見たことなく現物を見るのは初めて。ちなみに現物はこんな感じです
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横にあるのは私の携帯電話、4インチディスプレイでもこんなに小さく見える。ザーサイ、デカイ!
葉っぱは高菜みたいに塩で漬けると良いとの情報を、これまた地元でレストランを営む阿部平さんが仰っていたので早速塩漬け
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と、ここまでは良かったのですが、茎と根っこの部分の調理方法が分からない。根っこだけになったザーサイはこんな感じ
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茎と根っこだけでもデカイでしょ。
「ザーサイ レシピ」でグーグル先生に尋ねてみても、桃屋のザーサイ状態のザーサイを材料としたレシピが出てくるばかり。「自分は食べたことないけど、こんな感じかな」というフィーリングで作った数々の料理を食卓に送り出してきた想像料理人の嫁さんもお手上げ状態
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最終的に先述の阿部さんのFacebookにレシピが書いてあったので、軽くゆでて辛子ゴママヨネーズに和えて頂きました
葉っぱと根っこの部分の完成形はこちら
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お味ですが葉っぱの部分はピリ辛で酒のつまみに最高でした。根っこの部分はゆで過ぎたのかちょっと柔らかくなりすぎて、自分が知っているザーサイの歯ごたえがなくてイメージとは違ってました。これは調理の仕方にもう一工夫が必要のようです。嫁さんに研究するよう依頼しておきました。

更に葉っぱの部分をキムチの素で和えると美味しいとの情報がありましたので試してみました
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これだと葉っぱの辛みが薄まってどちらかというとキムチ方向にぐっと味が振れてしまうので全く違う味わいが楽しめます。

まだまだマイナーな作物ではありますがザーサイがみやまの新しい一品になることを心から期待しています。鬼丸さん、今後とも頑張って下さい!

平成24年度新春の集い・県政報告会レポート

2012年1月21日土曜日、みやま市のまいピア高田にて平成24年度新春の集い・県政報告会を開催しました。
約460名のご出席を頂き、予備の補助席まで殆ど一杯一杯使う状態になり窮屈な思いをされた方も多かったと存じます、また運営側で行き届かず失礼ございましたらどうぞお許し下さい。
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ご参加頂けなかった方向けに私の県政報告要旨をお伝えします:
先日のブログでお伝えしたとおり、今回は「地方議会について知っておいて欲しい事」「今、福岡県が考えていること」「みやま市内における福岡県の主要事業」の3つに項目を分けてお話ししました。

一つ目の「地方議会について知っておいて欲しい事」では地方議会が取っている二元代表制についての解説をして、議会は知事率いる執行部と対等の関係であることを説明。その中でどう地元の要望を行政に反映させるかが課題である事をお伝えしました。
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二つ目は「今、福岡県が考えていること」として「県民幸福度日本一」と「九州広域行政機構」のお話をしました。特に県民幸福度日本一については、私自身が県総合計画審議委員として「地域の特色を活かした、地域経済の活性化」の項目を盛り込み、県からのお仕着せの施策にするのではなく県民一人一人を主体的に巻き込む「お祭り」にするように特に拘った旨をお伝えしました。
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三つ目は「みやま市内における福岡県の事業」と題して、国道443号バイパスをはじめとする道路関係や筑後広域公園、防災クリークの今後の整備見通しを報告しました。この項目が一番ご興味を持って頂いたようで、熱心にメモを取っていらっしゃる方も多かったとの事でした。

MacBookAirのkeynoteでプレゼン資料を作成し、iPhoneでリモートコントロールしながらの講演。モニタの調整が上手くいかず苦労しました。喋りももっとこう言っておけば良かったとか、あれ言い忘れてたとか、色々あります。実は、途中極度に緊張して「このまま倒れてしまうんじゃないか?」と思うくらいクラッときていた程です。次の機会にはもっと練り込まなければと反省しきり。でもなんとかやり遂げて、「分かり易かった」「新しいやり方で面白かった」「画像を使うと飽きなくて良い」など好意的なご意見も頂けて本当にホッとしております。
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中でも嬉しかったのは多くの同年代の皆様がボランティアスタッフとしてお手伝いをして頂いた事です。男性女性併せて約60名。受付から後片付けまで本当によくお手伝いして頂きました。心から感謝申し上げます。女性は子育て世代も多く、実験的に作った託児コーナーは多くの子供さん達で大盛り上がり。楽しい想い出が出来たかな?この子達の未来の為にも頑張らなければならないと思いました。
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多くの反省点もありますが、今後の糧としてしっかりと分析し成長したいと思います。参加者の皆さん、どうぞ次回の県政報告会も楽しみにして下さい!今年参加出来なかった方、是非次回はご参加下さい!そしてスタッフの皆さん、あなた方のお陰でなんとかやり通すことが出来ました、これからもどうぞ宜しくお願いします!

緊張してます

本日、県議会議員になって初めての大規模な県政報告会を開催します。今まで会議室レベルのものはやっていたのですが、今回はまいピア高田の大ホールということで大変緊張しています。ブログの更新をサボっていたのもその準備や資料作りに忙殺されていたからでした。忙殺といっても現実逃避しそうになる自分との戦いでしたが。

今日は大きく3つの事について話をするつもりです。一つは「地方議会について知っておいて欲しい事」二つ目は「今、福岡県が考えていること」三つ目は「みやま市内における福岡県の主要事業」です。昨年4月30日に議員に就任して約9ヶ月、思いの丈をできる限りお伝えするつもりです。ご出席頂ける方、どうぞ宜しくお願いします。

ちなみに最近の私の机の上は下の写真のような訳の分からないカオス状態でした。IMG_3103
県政報告が終わったら先ずは机の横に溜まりに溜まった書類整備から始めたいと思います。

県政報告会の前に、本日は柳川市民会館にて「みやま・柳川 暴力団追放総決起大会」が開催されます。
福岡県警では全国で一番最初に暴力団排除条例を制定しているにも関わらず、つい先日も中間市で建設会社社長が暴力団から襲撃されるという事件が起こっています。近隣地区でも発砲や火焔瓶の投げ込みなど住民の安全安心を脅かす事件が頻発しており、近隣自治体一体となって暴力団追放の機運を盛り上げることが肝要です。

荒れてない成人式

昨日はみやま市の成人式に出席してきました
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今年みやま市では452名の皆さんが成人を迎えられたそうです。
ニュースなどで吹き込まれていた「荒れる成人式」という先入観を持って少々心配しながら成人式に臨みましたが、みやま市においては全くそんな事は有りませんでした。参加者の皆さん私語や携帯いじりも殆どなく真面目に式典に参加して頂きました。他市の話を聞きましたが、大牟田市・柳川市も特段荒れるわけではないとの事。一体テレビのニュースで目にする「荒れる成人式」とはなんなんでしょう?一部の事象を過大に取りざたして大げさに報道するのは、大多数の普通の、真摯に式典に参加する若者を愚弄する事に他なりません。或いは「荒れる成人式」になるよう敢えて若者を煽っているのでしょうか?そうでなければマスコミは今の若者の平均的な姿をちゃんと伝えて欲しいと思います。

私も県議会議員として祝辞を述べさせて頂きましたが、その要旨は下記の通りです

 成人式の由来は1946年に埼玉県蕨市で行われた青年祭がルーツです。その当時は戦争直後、虚脱状態になっている若者を励まし社会に迎え入れようという趣旨で成人式が行われたそうです。
 一方敬老祭は1947年、兵庫県で行われた「としよりの日」がルーツとなっています。当時敬老祭は50才になった方を御祝いし「としよりの知恵を借りて村興しをする」のが目的だったそうです。昨年、私は多くの敬老祭に出席したけれど、殆どが70才以上が参加資格となっていて、中には75才以上という所もありました。つまり1947年当時は20才になって社会に迎え入れられて、50才になったら社会から「有り難う」と感謝されていた、約30年間が社会の中核として活躍する年代だった。現在は社会に迎え入れられるのは今日お越しの皆さんの通り20才だけれども、社会から「有り難う」と感謝される年齢は70才、地域によっては75才。つまり50年から55年を社会の中核として頑張らなくてはならないという事です。
 「ええ!!そんなに長く頑張らんといかんと?!」とうんざりする方もいらっしゃるかも知れないけど、前向きに捉えれば一度や二度の失敗は構わない、ゆっくり立ち止まって考えても構わないという事だと思います。しかし、ただ漫然としている訳にもいきません。
 そこで皆さんにお願いがあります。中国の春秋時代の言葉で「古人曰く、径寸十枚、これ国宝に非ず。一隅を照す、これ則ち国宝なり」という言葉があります。一人でこの会場の隅々まで全てを照らす必要はありません、自分の出来る範囲で会場の一角を、一隅を、しっかりと照らす、そういう人間になって頂きたい。みなさん得意なこと好きなことお持ちだと思います、自分が社会の一員としてどのような分野で社会の一隅を照らす事が出来るかじっくり考えて下さい。時間はたっぷりあります。みなさんが将来みやま市の、福岡の、日本の、一隅を照らす人になる事を心から期待して私の御祝いの言葉に代えさせていただきます。ご成人おめでとうございます。

微力ではありますが私は県議会議員の立場で、社会の一員として一隅を照らそうと努力している方々を全力で応援していきたいと思います。本当に素晴らしい成人式でした、皆さんおめでとうございます!!
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みやま市消防出初式に参加しました

昨日はみやま市の消防出初め式に参加しました。現在みやま市内の消防団は21分団712名、当日の参加者は500名以上だったそうです。
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年末の特別警戒の際には全ての分団の格納小屋に激励に伺いましたが、皆さんお仕事を持っているにも関わらず地域の安全安心の為に活動をされている様子には胸を打たれました。また出初め式にて披露された小隊訓練やポンプ車操法も本当に素晴らしかった
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柳川警察署の牧野署長から「本当によく練習されています、このレベルに達するには警察学校でも一ヶ月はかかります」とお褒めの言葉を頂いたのをはじめ、みやま市外からのご来賓から「みやまの消防は凄いね」と仰って頂き同じみやま市民として誇らしかったです。

本多消防団長の団員に対する年頭ご挨拶も素晴らしかった

「皆さん仕事を一所懸命にして下さい、その上で消防団活動はゆとりを持って行って下さい。そして消防団活動に誇りを持って下さい」

懇親会で本多団長とお話しした際にもうすこし詳しく解説頂きました、曰く「先ず団員自身の仕事が上手くいっていてゆとりをもって消防団活動を行えなければ人を救うことは出来ない」「消防団活動に誇りを持っていれば不祥事は起こせない」という事だそうです。短い言葉の中に、適切に想いを盛り込んで有り、分かり易い、挨拶とはかく有るべし。感動しました。

東日本大震災では約200名の消防団・消防員の皆様が災害対応の中で尊い命を落とされました。みやま市の出初式を見学して、崇高な使命感を持ちみやま市を愛する団員の皆さんからも、いざという時自らの危険も厭わない覚悟を感じ本当に頼もしく思いました。もちろん災害は起こらない事が一番です、今年一年が平穏無事である事を心から祈ります。

今年も宜しくお願いします

2012年、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます

あまり年末にテレビは見ないのですが、久しぶりに紅白歌合戦を(後半だけですが)鑑賞。よく知った顔、懐かしのメロディ、良い意味でも悪い意味でも「あぁこれが今の日本の縮図だな」と思いました。
一番印象に残ったのは松任谷由実さんの「春よ、来い」でした。時間というのは平等で、「春よ、来い」が1994年にリリースされてから17年が松任谷由実さんにも等しく刻まれています。正直昔のような歌声とはかなりギャップがあった、ご本人はそんなこと百も承知でしょうがそれでも個人としては初めて紅白歌合戦に出場。深読みしすぎかもしれませんが、だからこそ歌い終わった後の彼女の何とも言えない表情にアーティストとしての想いが伝わってきました。感銘を受けました。

今年も私はもがきながらあがきながら前を向いて頑張っていきたいと思います。ご支援の程どうぞ宜しくお願いします。

出来る事から始めよう

一昨日福岡県議会12月例会は代表質問・一般質問が終わりました。
一般質問終了後、自民党県議団の先輩方より私を含む当選一期目の会派所属議員に対して議会に関するルールのレクチャーがありました。議会には議会運営方法イロハから議案、議事進行、傍聴にいたるまで細かいルールや前例が存在し、それを纏めたのが「議会運営必携」通称「赤本」です。
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当選直後に頂いて目は通していたんですが、何度か質問の機会を経て再度読み返してみると目から鱗です。当選一期目の議員は折角頂いた質問機会を有効活用しようと、どうしても余計な力が入ってしまいます、先輩方からも適切な指摘を頂き反省しきり。レクチャーの最後に先輩が発した「我々は会派として最高の議会をやろう」との言葉が胸に刺さりました。

昨日は所属する総務・企画地域振興常任委員会にて付託された議案について審議が行われ、その中で私は原子力防災について質問。先日視察で訪問した富山県防災危機管理課の事例を挙げて、福岡県としても知事のリーダーシップで推進可能な防災・危機管理体制を予算や組織の観点から可能な限り進めるべきだと要請しました。富山県の場合、元消防庁長官の石井知事が就任された平成16年当時は「消防防災課」だった組織を平成18年に「消防危機管理課」に変更、更に平成20年には「消防課」と「防災危機管理課」に分割、「原子力防災のしおり」を県内全世帯に配布するなど知事のリーダーシップにより県が出来る範囲で県民の安全安心を担う努力をされています。是非福岡県にも、知事が繰り返し強調する「県民の安全・安心・安定」を目指し出来る事から初めて頂きたいと思います。

みやま市ジュニア卓球大会と老松宮の大銀杏

本日は第5回みやま市オープン ジュニア卓球大会を見てきました
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みやま市以外からも福岡市・北九州市・熊本県などから合計240名ほどの小中学生が集まり、筑後広域公園の体育館に32面の卓球台がびっしりと配置され熱戦が繰り広げられていました。
全然知らなかったのですがみやま市立瀬高中学校の女子卓球部は近年非常に強いそうで、昨年は団体戦で県大会2位、個人戦は上位4名の内3名が瀬高中学だったそうです。指導者の層も厚いらしく、市卓球協会の越智会長の熱い卓球談義に関心しきりでした。卓球は幅広い年齢層でも楽しめるスポーツ、2月には年齢関係ない初心者も歓迎のオープン大会を開催予定とのこと。競技人口の裾野を広げてこの地域が卓球で盛り上がることが出来れば良いですね。

先週の事ですが、上長田の老松宮にて大銀杏祈願祭に出席してきました。
こちらの大銀杏は直径8メートル高さ25メールもあり、その太さで日本一と言われているそうです。近づいてみると幹が8本ぐらい寄り集まっているように見えますが実はこれは一本の木。わざわざ九大にDNA鑑定までしてこの銀杏が根っこを同じくした一本の木であることを証明して貰ったそうです。
その時撮った写真が綺麗だったので掲載したく一週間遅れのブログとなりました。まだまだ見頃だと思いますのでお近くにお立ち寄りの際は是非!
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12月議会開会&九州筑後げんき計画

本日から12月、福岡県議会も12月定例議会が開会致しました。総額32億円余の事業費等を含む21件の議案が審議されます。

また早速本日「国の出先機関原則廃止に向けた新たな広域行政実施体制づくりを確実に推進するよう求める意見書」が全会一致で採択されました。昨年6月に国の出先機関を原則廃止し事務権限の地方自治体への委譲を進めることが閣議決定された事を受けて、九州地方知事会はその受け皿となる「九州広域行政機構」の創設を国に提言しました。来年冒頭の通常国会にていよいよ広域行政機構の関連法案が国会に提出される見通しである事を踏まえ福岡県議会から国会へ再度の後押しをするために意見書を提出する運びになったものです。

先日の大阪府知事・市長ダブル選挙で維新の会陣営が圧勝した流れからも、国と地方自治体の関係が大きく見直される機運は高まっていると思います。大阪都構想に続き、九州からは広域行政機構でそれを実現させるべく自民党県議団はじめ各会派力を合わせて努力していきます。

話は変わりますが、今日県庁の一階を通りかかったら
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グッドデザイン賞の2011年度グッドデザイン特別賞を受賞した九州ちくご元気計画の展示会が行われていました。
我がみやま市からは、私もスーツでお世話になってるクロキビスポークルームのカフリンク「NOC」が展示されてました。
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NOCは特設サイトが出来てたり、テレビ出演が決定したり勢いがありますね!そしてなによりクロキビスポークルーム代表の黒木雄平君自身が楽しみながら面白がりながら街作りをやってる姿が私はとても良いと思ってます。普段の活動を通じて、みやま市には自然体で地域を楽しみ地域を盛り上げる人が本当に沢山いらっしゃるのをひしひしと感じると同時に、みやまのポテンシャルは高いと感じている次第です。私も議員の立場でしっかりと皆さんの活動を応援しこの地域をもっともっと元気に楽しくしていきたいと思います。

ノリ初入札会&ひっぱりぐっちょ

昨日は平成23年度ノリ初入札会を視察してきました
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初めての経験で、実は築地のセリみたいな光景を想像してましたが全然違って、買い付け業者さんが「入札手板」と呼ばれる出品リストを手に一枚一枚ノリをじっくり値踏みする緊張感の有る重厚な雰囲気でした。朝9時半頃から夕方4時まで入札は行われ、
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福岡県内の水産業売上の6割を占める海苔ですが、11月の長雨などで今年は出来が例年の6割程度だそうで、今後の巻き返しを期待したいところです。
その後柳川市大和町にある海苔協業施設を視察してきました。
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海苔生産は大きく分けて「養殖」と「加工」の作業が有り、設備投資負担の軽減と経営安定化の為に昨今力を入れているのが加工設備を集約した海苔協業施設です。家内工業による人出の問題や後継者問題の解決策として有効な手段の一つだと思います。

そうそう、遅れましたが先週末みやま市では「まるごとみやま秋穫祭」が開催されました。その中で私が一番好きなイベント「ひっぱりぐっちょ」、「ぐっちょ」とは地元の方言で「競争」とか「ゲーム」という意味です。米俵を載せた重さ約300キロのキジ車を6名のメンバーで引っ張りタイムやパフォーマンスを競います。そのパフォーマンスが今年も最高でしたのでちょっと紹介します
IMG_2561IMG_2562左はミカンや茄子等地元名産品の被り物をした女性チーム、右はマイケルジャクソンの仮装をした男女混合チーム
IMG_2565IMG_2566これは高田町の祇園祭で催されている江戸時代の雲助の寸劇。タイムなんか全く無視で、競技の途中で寸劇が入ります。これが妙にツボに入りました。
もちろん競技として賞金目指して頑張っているチームも多数ありますが、こういう遊び心満載の馬鹿馬鹿しくも明るく楽しい連帯感大好きです!来年も皆さんのパフォーマンス楽しみにしてます!そして前日までの大雨でイベントを担当していた商工会青年部の皆さんは準備が大変だったと思います、本当にご苦労様です。

北陸視察に行ってきました

所属している総務企画地域振興委員会で石川県庁・富山県庁・志賀原子力発電所を視察してきました。

先ず石川県庁では地域振興課が推進している「奥能登ウェルカムプロジェクト」について説明を受けました。
奥能登は能登半島の奥にある2市2町を指しますが、高齢化率が全国平均20%(H17年度データ)のところなんと35.7%。人口減少も著しく。昭和35年と比較すると約半減しているそうです。その中で「食」「風景」「体験観光」をテーマに、地元住民の皆さんとプロジェクトを立ち上げ外客誘致に努力されていました。ポイントは事業を如何に民間に移行して独り立ちさせるか。
私の地元でもあるみやま市及び周辺も高齢化率が進んでおり、食産業が盛んという共通項もあるため、特に「能登丼」のプロジェクトについては大変参考になりました。筑後七国のプロジェクトに応用できないかなぁ。

その後議会棟を見学させて貰ったのですが、建設してまだ8年という事もありとても綺麗でした。ビックリしたのが傍聴席の近さ。最後尾の議員席なら手元資料まで覗き見できそうなくらい近かったです。
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富山県議会では防災危機管理課においては原子力防災についての話を中心に視察させて頂きました。
富山県は原発防災という観点では非常に福岡県と似ている地域です。隣県である石川県が原発を保有し、富山県との距離は20キロ以上あるためEPZ(緊急時計画区域、Emergency Planning Zone) には当たらないという点が、玄海原発と糸島市の関係と非常に類似しており、その対応や方針はとても参考になりました。今回の福島の原発事故が起こる2年前に既に県民向けの「原子力防災のしおり」という冊子を配っていたり、北陸電力との関係構築も良好のようで、この点は見習わなければなりません。富山県知事は元消防庁長官という事もあり「危機管理」行政には一日の長があると感じました。

そして最後に志賀原子力発電所を視察。西野所長より3.11以降の安全強化策について説明を受け、原子炉・タービン・オペレーションセンター等を見学させて頂きました。
津波及び電源喪失についての対策については福島の教訓からかなり念入りなものになっています。発電所の敷地は海岸に隣接しているとはいえ、海面から一番低いところで11メートル、一番高いところは標高35メートルもあり対策が講じやすいとは思いますが、シミュレーターを使った本番さながらの災害訓練を行っていたり、緊張感を持って対策を講じておられるのは理解できました。一方で「想定外」を想定しなければならない難しさはつきまといます。

志賀原発からの帰りしな、テレビのニュースで県民幸福度ランキングのニュースが。福岡は残念ながら39位でしたが、丁度視察中の北陸三県が上位三位を独占という快挙。確かに言葉で説明するのが難しいですが居心地の良い土地柄であるのは間違いないです。この点良く研究して福岡県の幸福度アップに繋げなければと思います。

そんなこんなで地域振興から危機管理まで大変有意義な視察でした、今後の活動に積極的に取り入れていきたいと思います。

白秋祭水上パレード

今日、11月2日は柳川出身の詩人・北原白秋の命日。柳川では毎年「白秋祭水上パレード」が行われており、1日・3日の前後夜祭を含めて3日間大変な人出で賑わいます。
今回私は初めてご招待を頂き、水上パレードに参加しました。
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琴奨菊関の大関昇進水上パレードは昼間でしたが、薄暮の迫るお堀に、提灯でデコレーションされた約70艘のどんこ舟が集結する光景は幻想的!これだけでも十分楽しめたのですが、その後舟が漕ぎ出された後、お堀沿いで市民の皆さんが様々な催し等で歓待する姿に心から感激しました。
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沖の石太鼓や雅楽があったり、コーラスや琴・吹奏楽などで白秋の唄を奏でたり。
一般のご家庭でも
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花火をしたり、シャボン玉を飛ばしたり、手を振ったり。「おいでめせ〜」「こんばんわ〜」の声が飛び交い、柳川の夜のお堀は白秋一色に染まります。
もちろん観ている方は感動しますが、同時に迎える側も楽しんでいる感が伝わってきて、「白秋」を市民が愛し、「白秋」というソフトを上手に街作りに活かしているのが窺えます。

パレードの終点は御花裏。そこでジュニアコーラスグループによる白秋ソングのメドレーから花火打ち上げ。
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約2時間の素晴らしい一時を、柳川の皆さんの「おいでめせ」精神に包まれて堪能させて頂きました
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ところで一つ複雑な心境になったことがあります。
北原白秋の代表的な作品であり、詩碑にも刻まれている帰去来という詩は「山門は我が産土(やまとはわがうぶすな)」というフレーズから始まります。
山門とは明治の頃から存在する山門郡のことで、柳川市となる前の柳河町や上瀬高町・下瀬高町及び21の村で構成されていました。その山門を産土(うぶすな)と詠んだ白秋のこの地域に対する一方ならぬ想いを感じます。しかしその後何度か行われた合併や移行を経て、最終的に三橋町・大和町・瀬高町・山川町で構成されていた山門郡は平成の大合併により、三橋町・大和町は柳川市に併合され、瀬高町・山川町は三池郡高田町と合併しみやま市となり2007年に歴史有る「山門郡」という地名は消滅してしまいました。

帰去来の「山門は我が産土」の一節が刻まれている水上パレードのメインステージを見て、将来、これから生まれる子供達が帰去来の詩に触れたとき「山門は我が産土」の意味が心の中にスッと入ってこないような気がして寂しい気持ちになったのは私だけでしょうか?
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只今待機中

決算特別委員会が揉めています、理由はこのニュース

福岡県は、来年度・平成24年度の当初予算案の編成方針をまとめ、景気の下支えなどのため、県単独の公共事業費については前の年度から大幅に増額した今年度とほぼ同じ水準にする方針です。
福岡県は、来年度の当初予算案の編成に向けて基本方針を決定しました。
(中略)
このほか一般の政策にあてる行政施策費については、ことし夏に行った各部署の事業点検の結果、あわせておよそ60億円の事業を見直すとしていますが、その半分の30億円については新規の事業の実施や既存の事業の拡充などにあてる方針です。
福岡県の来年度の当初予算案の編成は、11月25日から財政課で査定が始まり、知事の査定を経て来年2月上旬に予算案が固まる見通しです。
11月01日 07時03分
引用元: 県単独公共事業費ほぼ同水準 – NHK福岡のニュース

「何が問題なん?」と思われる方も多いかも知れませんが、現在は決算特別委員会で決算について知事率いる執行部(執行機関)が県政の議決機関である議会側と話し合っている最中に、来年度の予算関連情報が公表されたのは「二元代表制」の根幹に関わる議会軽視と見なされるからです。

我々県議会議員をはじめとする地方議員の役割がなかなか理解されにくいのは、国会の「議院内閣制」のイメージで県議会を捉えられる場合が多いのが一因ではないでしょうか。その誤解を解き、地方自治体における議会の役割をきちんと理解して頂くために、私は県政報告会のような場で最初に二元代表制について説明をさせて頂いています。

二元代表制についてはWEB上にも沢山解説が載っています。ご興味の有る方は是非検索してみて下さい。三重県議会の解説(click)なんか分かり易くてお勧めです。

ということで、決算特別委員会が再開されるまで控室で待機中。折角の時間ですので先輩議員の方から農業白書の件についてレクチャーを受けたりしながら過ごしています。中途半端な状況ですが窓の外は最高の秋晴れで気分も晴れ晴れしますね。

議会における活動記録を作成しました

福岡県議会は決算特別委員会真っ最中です。私は予算特別委員だったので今回は傍聴席にて奮闘されている委員の皆さんを応援する立場です。麻生県政16年の総決算として、当時設立された外郭団体などに関しても厳しい質問が飛んでいます。

ところで、私が参加していた予算特別委員会の議事録が公開されました。本会議も併せて私の質問の部分を抜き出して「議会における活動」として纏めております(右側の「MENU」欄からもリンクしてます)。
過去どのような質問をして、県執行部よりどのような回答を引き出したか時系列的に把握しておくのは私個人としても重要です。ご興味の有る方はご一読頂ければと思います。
特に7月15日に質問した「県立高校の魅力向上」については、少子化と地域振興の中で県立高校の果たすべく役割につき教育長と思いを一つにし納得のいく回答が得られたと思っています。

自民党県議団は当選1期生だけでも12名いますので私も毎回質問が出来るわけでは無いですが、機会を頂いた時には的確な質問が出来るよう心がけるつもりです。住民ニーズにマッチした的確な質問を作るには普段から有権者の皆さんとのコミニュケーションが重要だと思っています。今後とも積極的に皆さんの声に触れるよう活動していきます。

新開能

昨日は高田町にある宝満神社で開催された「新開能」の奉納能を鑑賞してきました。
新開能の紀元として1640年に立花藩お抱えの能楽師が宝満神社に猿楽能を奉納した事が史料として残っています。当初は専門の能楽師が奉納しておりましたが、徐々に地元の農民の手に移っていき「農民能」として高田町の新開地区に伝えられる全国的にも貴重な伝統民俗芸能です。

約3ヶ月前から練習を開始し、この舞台も新開能狂言保存会の皆さんがこの日のために設営されるのだそうです。この舞台があるスペース、実は普段は参道なんです。
演目は嵐山(能)、萩大名(狂言)など全部で8つ。能と狂言を交互に演じて単調にならないようにしてあります。午後3時から始まった奉納能ですが、午後9時頃まで続くとのこと。昔は夜中1〜2時までやってたとか。凄いです。ただお客さんの雰囲気もお菓子や果物をつまみながらのんびり楽しんでいるお祖父ちゃんお婆ちゃんの集団がいたりして、地域と共に根付いている文化だと実感しました。

農民能とはいえ、直前は夜10時過ぎまでみっちり練習を積んだ成果でしょう鑑賞素人の私には十分素晴らしいものに思えました。
特に「萩大名」という狂言(上記写真右側)。記憶力の悪い田舎大名の笑い話なんですが、農民能ならではの絶妙のキャスティングがツボにはまってもの凄く面白かったです。

ただ心配もあります。生活様式が変化したこの時代にこの文化を残し続けるのは厳しいものがある。毎年10月17日に奉納だから曜日も関係なし。厳しい練習が3ヶ月も続く。相当なモチベーションを継続的に維持することが必要だし、企業を巻き込んだ地域の理解も必要。昨日はちょうど西原みやま市長と同席しておりましたが、これらの課題を行政・議会の立場からも考えていきたいと思います。