山門高校(一人)第二陸上部として2月13日(日)の清水山ロードレース5キロの部に出場してきましたのでそのレポートを。
受付会場はみやま市瀬高体育センター。
中では63卒の松尾君を発見!
清水山ロードレースは大人のレース。なぜなら男は40歳以上でないと出場資格が無い(笑)第二陸上部として参加するにはちょうどお手頃なレースと思っていたんです。しかし!頂いたパンフレットを見ると5キロの歴代優勝者は軒並み20分切るレベル!早い年は17分台!60歳代でも優勝者は20分を切るタイムで走ってある。さらに出場者名簿には「所属 ○×走ろう会」とかが並んでいる。これはいかんぞ!正直1キロ5分ペースでも結構きついと思う自分はひょっとしてとんでもない場違いな参加者なのか?無茶苦茶緊張感が高まります。
受付を済ましてスタート・ゴール地点のタカ食品前へ移動。天気は大荒れが予想されていましたが奇跡の晴れ間が!
公約通り想い出の61Tシャツを着用してポーズです。
緊張の父を応援するために我が息子と娘も登場
出走前に参加者名簿に3年2組だった桒原君の名前を発見!9.7キロの部に出場するとの事。目標タイムを聞くと「40分切り!」だって!!やばいガチンコのランナーがここにも居た。更に緊張が高まります。
そんなこんなでスタート時間が迫る
ヨ~~~~~~イ
スタート!!!
足取り快調!とりあえず嫁さんと子供の前では良い格好したいので張り切って走る。瀬高薬局の角を曲がって清水山方面に向かう当りでちらっと時計に目をやると1キロ3分15秒ペース。いかんいかん、これは明らかにオーバーペース。ちょっとスローダウン。
するとあっという間に10人程に抜かれる。ひえー、さすがみんな本気ばい。心なしか心臓が苦しくなってきた、更に足も力が抜けるような感覚。ちょっと緊張が走る。
その後8組善子ちゃんの家の前を走る。ひょっとしたら善子ちゃんが応援に来てるかもと気を取り直して颯爽と走っている風に取り繕う。きょろきょろ探してみるが善子ちゃんの姿は無し。格好付けた分どっと疲れが出てくる。うわー、完走できるとかいな、俺?!更に5人ほど抜かれる。
もう2キロ程走った気になっていたけど、まだまだ折り返し地点の高速道路下までは距離がある。「あーあ、なんでレースとか出ろうとおもったんやろ」とちょっと後悔の念が。
すると沿道のおばちゃんが自分の着ている61Tシャツに描かれた山門高校の校章を発見したのか
「あら、山門高校ばい!」
と声を掛けてくれた。一気にラブではなく元気注入された感じ。シャキーンとなって
「61年卒です!!」
と答えると「がんばらんね~!」と応援を頂く。やる気充填!もう二度と追いつくことが無いだろうと思ってた前のランナーの背中が何故か近づいてきた。
そうそう、この感覚。ホノルルマラソンでも感じたけど、もうすっからかんになってきつくてしょうがない筈なんだけど沿道の人の声援、拍手、暖かいまなざしがガソリンとなって自分の体を前へ前へと押しやる。これがレースの醍醐味なんだよね。順位とかタイムとか関係ない。「あー俺、みんなに走らせて貰ってる」という多幸感。そして、これは大きな勘違いかも知れないけど、沿道に立つ人たちに必死になりながらも走る自分の姿は「ひょっとしたら元気を与えているかもしれない?」というナチュラルハイ。
額からの汗に混じって、寒さと向かい風のせいだろうけど目からも汗が出てきやがった。ついでに鼻水も。「うぉーーーー!」と叫びたい衝動に駆られるが交通整理のお巡りさんにそのまま連行されるのも困るので声援を送る人に軽く右手を挙げる事で感謝の気持ちを表すことにする。
ゴール近くでは5組良介君の家の前を通過。「まさか良介は応援とかせんよね」と思いながらもかすかな期待を持って目をやると、本人は居なかったがお母さんが居た!「良介のお母さん!」(今思えばこの呼び方はちょっと変だな)と手を振ると「あら!がんばって!」と声援を貰う。よっしゃーラストスパート!!
もう心臓バクバクでちゃんと走れているかどうかも分からないけどとにかく足を動かす。早く、早く、ゴールへ。
ゴール地点最後の直線。脇には沢山の応援が。ホノルルマラソンのカピオラニ公園の光景がフラッシュバックしてゴールへなだれ込む。順番札を渡す係の人から18と書いてる札を受け取り、その後ろの係の人が片手を挙げているのでハイタッチしようとしたらちょっと変な顔をされた。ここはカピオラニ公園のノリじゃダメなんだな。ちょっと寂しい。
その後ゴール受付で順番札に名前を書いて、嫁さんを探すと息子が駆け寄ってきた
おー!息子よ!!
ガシッ!熱い抱擁。
でも完走した直後に20kg超の大型犬がじゃれつくのは結構きつい。顔も若干ゆがんでいる。
ここでストップウォッチを止めていないことに気付く。慌ててストップボタンを押して時計を見ると22分10秒。多分21分台で5キロ走り切れたのかな?25分切りが目標だった自分にとっては信じられないタイム。これも沿道の人、一緒に走った人たちから頂いたガソリンのお陰。
おっと、そろそろもう一人の山門高校第二陸上部桒原君が9.7キロ走って帰ってくる頃。ゴール地点でカメラを構えて待っていると
来た来た来た来た!
9.7キロも走って来たのにこの人余裕ですよ!この笑顔!しかもお子さんの部活の応援団が来ているらしく、黄色い声援が凄い!
正真正銘、歓喜のハイタッチ責め。羨ましい!
桒原君は9.7キロの部なんと5位。凄い!
聞くと、彼はトライアスロンなんかにも出ていたらしくみやま市走ろう会の所属、さすがやね。
最後に二人で記念写真
見て下さい、二人のこの年甲斐も無く一点の曇りも無い清々しい笑顔。自分で見ても笑っちゃう。これがスポーツの力です。
40歳を過ぎると徐々に体力も衰えてくるけど、だからといって何もしないのはもったいない。その年齢年齢で出来るスポーツはきっとあるはず。なんか最近調子悪いな~、楽しいことないなぁ、気分が盛り上がらないなぁ~、とお嘆きの貴方!山門高校第二陸上部はそんな貴方をお待ちしています。来年の2月、清水山ロードレース、一緒に汗と涙と鼻水垂らしながら走りませんか?
桒原君「来年は9.7キロの部ば一緒に走ろい!」
自分「いやー、坂道は膝とか痛めそうやしぃ~。俺は5キロくらいが向いてると思うっちゃんねぇ~」