平成28年度予算特別委員会「観光マーケティング事業『福岡よかとこパスポート』について」

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋聡です。
 綱取りがかかる我らが琴奨菊関、きのうも抜群の取組内容で二連勝いたしました。そして、きょうは待望のソフトバンクホークスファーム本拠地となるホークススベースボールパーク筑後の竣工式です。こけら落としとなる十九日の広島カープ戦のチケットは既に完売しているようです。
 我が県南は、スポーツによって元気をいただき、盛り上がっているところですが、先日発表された国勢調査結果に、県南地域は危機感を募らせておるところでもあります。ぜひ、このスポーツの勢いを、観光を初めとする商工部の地方創生施策に取り込んでもらえないかと思っておりますけれども、みやま市に御親戚もおられて、御縁のある部長、どう思われますか。

◯加地邦雄委員長 今村商工部長。

◯今村商工部長 私ども、ぜひ地域の皆さんと一緒になって、地域でこれまで培われてきた地域の資源、さらには先ほど委員御指摘のとおり、新たに開設されるベースボールパーク、そういったものを活用して、地域の皆さんとともに観光客、特に誘客を図っていきたいと、このように考えております。

◯板橋 聡委員 心のこもった回答ありがとうございます。
 ということで、きょうは観光マーケティング事業福岡よかとこパスポートについて、質問をさせていただきたいと思います。観光マーケティング機能の強化として、二月補正予算で、福岡よかとこパスポート事業が新たに計上されました。この事業の狙いを教えてください。

◯加地邦雄委員長 武濤観光・物産振興課長。

◯武濤観光・物産振興課長 本県におきます観光客の入り込みは、福岡市、北九州市を中心としました都市部のほうに集中しております。県内各地への観光客の周遊促進が大変大きな課題であります。
 県内さまざまな地域に観光客を周遊させるためには、徹底したマーケティングに基づき、主流となってきております個人観光客の動向を把握することが不可欠であります。このため、県内の観光施設や体験プログラムなどで利用が可能な観光パスポートを発行し、パスポート利用者の情報を収集するという事業であります。この情報収集で得ました福岡県を訪れる観光客の属性や動向を調査分析することによりまして、今後の観光施策立案に役立てていくことが事業の狙いであります。

◯板橋 聡委員 事業内容を今後詰めていかれることになるのではないかと思いますけれども、これは福岡県オリジナルの事業ですか、それともほかの自治体でもやっておるような事業でしょうか。

◯武濤観光・物産振興課長 同様の事業につきましては、高知県が平成二十四年度より龍馬パスポートと称しまして事業を実施しております。これは、パスポートを見せて観光施設などを利用しますと特典を受けられると同時に、パスポートにスタンプが押されまして、このスタンプが一定数たまりますと、パスポートがランクアップしていくものであります。同様の事業を三重県や栃木県でも行っております。

◯板橋 聡委員 龍馬パスポートの事例を挙げていただきましたけれども、要するに、紙で新しくパスポートを発行するということだと思います。今、私もそうなんですけれども、スマートフォンとか、そういったインターネットなどを通じた電子的なツールが普及をしておるような現状でございます。紙ベースで、しかもアナログで情報を収集するということで、どれぐらい実効性があるのかなと思いますし、私もそうなんですけれども、旅行に行くときは少しでも身軽でいたい。今、僕の財布の中もいろいろなポイントカードだ何だで、ぱんぱんなんですね。そういうときにわざわざ、さらにもう一つ福岡よかとこパスポートを持ち歩いてくれるかどうかが非常に疑問なんですけれども、他県における観光パスポートの利用状況を教えてください。

◯武濤観光・物産振興課長 龍馬パスポートにつきましては、幅広い世代が親しめるよう紙ベースとしながら、高級な紙でつくった表紙に金箔を施すなど、パスポートデザインにこだわったつくり込みがなされております。その結果もありまして、平成二十七年二月末までに、高知県におきましては累計で約十四万五千人の方がパスポートを申請され、申請書をクリアされまして、パスポートの交付を受けておられます。

◯板橋 聡委員 インターネットを余り使われない世代の方もいらっしゃるので、紙というのは非常に大事だと思いますけれども、今後、例えばスマートフォンの画面で、ぱっとタッチするとできるとか、あるいはインターネットによって加入申し込みをするとか、そういったこともぜひ検討すべきと思いますけれども、いかがでしょうか。

◯武濤観光・物産振興課長 まず紙でさせていただきたいと思いますけれども、今後そういったこともできるか、検討してまいりたいと思っております。

◯板橋 聡委員 ぜひよろしくお願いします。
 さまざまな県がパスポート事業を行っております。福岡県が、この雄県福岡県が、後発としてパスポート事業に追随するというのはちょっといかがなものかなと思いますが、この意義は何でしょうか。

◯武濤観光・物産振興課長 やはり昨今、個人の方、あるいは小グループで旅をする観光客が増加しまして、本当に全国各自治体の競争も激化しております。そういった中で、本県が誘客、周遊を他県に負けないように進めていくためには、観光客の動きをしっかりつかむとともに、豊かな自然、産業遺産を初め歴史や文化、伝統工芸など、本県ならではの魅力を直接体験してもらい、その評価や動向を次に生かす仕組みが必要となっていると考えております。そのためには、この観光パスポート事業は有効な手法であると考えております。

◯板橋 聡委員 県としては、しっかり観光客の動向をつかむ、観光客を囲い込むという目的があるとは思いますけれども、その方たちに多く加入してもらうためには、他県の事業とは一味違う、福岡県ならではと言われるようなオリジナルな内容にする必要があると思いますけれども、課長、どういうふうなお考えをお持ちでしょうか。

◯武濤観光・物産振興課長 観光パスポート事業としましては、確かに全国初というわけではございませんけれども、他県の事例を参考にしながらも、福岡県としてパスポートのデザインや素材に、本県の特産品、伝統工芸品を使用する、あるいは産業遺産をめぐる旅や酒蔵、久留米絣、八女茶など体験型の観光プログラムといった、福岡県らしい観光素材をパスポートの利用対象にするなど、しっかり工夫をしていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 ぜひ福岡県らしい魅力ある事業内容にしていただきたいんですけれども、一方、県内周遊の取り組みというのは、これは商工部だけで行うものではないと思っております。他の部局や市町村と連携することで、多くの方が事業に参画できて、事業効果も上がるのではないかと思っております。
 他県のパスポート事業では、体験型イベントに参加する場合もパスポートの利用対象になると聞いておりますけれども、例えば、毎年秋から春にかけて筑後地域で開催されるマラソン、駅伝、ウオーキングなんかをリンクさせて、スポーツツーリズムを目指す地域振興プロジェクト「走りとーなる筑後。」というのを、今、筑後地方でやっていただいているんですね。こういった体験型のイベントをパスポート事業の対象にするとか、他の部局の事業とか、市町村と連携してこの事業を進めていくお考えはありますか。

◯武濤観光・物産振興課長 委員御指摘のとおり、連携は大事だと考えております。本県の他の部局とは幅広く連携して取り組んでまいりたいと考えております。
 さらに、熱意のある市町村や観光協会などとも連携しまして、県内各地で開催される地域振興に資するイベントの中で、どのようなものが観光と相乗的な効果を発揮できるか、しっかり検討しまして、事業に参加できるようにしていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 さまざまな形で連携して、事業を実施していただきたいと思います。
 次に、このような事業は県内津々浦々、多くの参加事業者を巻き込めるかどうかが鍵となると思っております。県内には、地元の人間が気づいていないような、しかし、外から見ると大変魅力的な観光素材を持つ地域もあります。そういった有名観光地ではない地域の事業者や団体も本事業に参加してもらうことが、県内の魅力発掘にもつながり、周遊の促進に結びつくと思いますけれども、いかがでしょうか。

◯武濤観光・物産振興課長 県内各地への観光客の周遊促進、これは非常に大事です。このためには、有名観光地だけでなく、そうではない地域の事業者にも参加いただき、地域の魅力を発信してもらうことも必要であると考えております。観光客の誘客に積極的に取り組む事業者や団体に幅広く参画を呼びかけ、県内さまざまな地域から一社でも多く参加いただくよう取り組んでまいります。

◯板橋 聡委員 私が何でこういう質問をしたかというと、福岡県というのはもともと商工業を中心に発展してきたという歴史があります。観光という意味では、残念ながら、こういうふうに他県に追随して始まる本パスポート事業のように、先進県というよりは、まだまだ発展途上な部分もあります。これは同様に、県内には観光客の受け入れになれていないという地域や事業者も少なくないということです。
 せっかくパスポートを利用して観光客に来ていただいたとしても、受け入れる側の対応が悪ければ、本県の観光にとって、かえってマイナスになる可能性もあります。リピートしたいと思ってもらえるようなおもてなしとかサービスを提供することは、これは観光客のみならず、地域が生き生きしてくると思うのですね。地方活性化につながると私は思います。その点で、本事業は、最初の主目的は観光客の囲い込み、これももちろん大事ですけれども、本当に大事なものは、お土産屋さんとか飲食店とか、この事業に参加する事業者のネットワーク化だと、私は思っております。
 最新の観光情報とか、あるいは観光における成功事例など、観光客に対するおもてなしをブラッシュアップするために、そういった情報提供を参加事業者にあげるとか、あるいはセミナーを開くとか、そういう参加事業者のサービスレベルの向上を図ることができれば、事業者にとっても、このパスポート事業に参加してみたいと、参加したらいろんな情報が来て、うちも繁盛するようになった、まちが明るくなったということが大事だと、事業者にとって非常に価値が上がる事業になると思っております。何よりそれが、福岡県が観光立県に一歩近づくことになるのかなと思っております。
 ぜひ参加する事業者側のネットワーク化を図り、おもてなし側のサービスレベルの向上を目指すべきと考えますが、課長のお考えをお聞かせください。

◯武濤観光・物産振興課長 確かに、観光客を受け入れる側のサービス向上は、パスポートの利用者をふやすためにも、また、もう一度来ていただくための重要な要素であると考えております。県では、今までも観光協会等の職員を対象としました研修会等を実施し、サービスの向上に取り組んでまいったところでありますが、この事業を通じましても、参画事業者や市町村、観光協会などに対しまして、本事業の仕組み、観光客への接客マナー向上に対する情報はもとより、成功事例などもしっかり届けまして、また事業者間等のネットワークをつくりまして、観光客に対して提供するサービスを底上げしてまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 非常に意欲は感じられるんですけれども、ちなみに、この事業における参加者の目標数とか、あるいは参加事業者の目標数というのは設定されていますでしょうか。

◯武濤観光・物産振興課長 今の段階では、大体五百事業者ぐらいを、まず目標にさせていただいております。

◯板橋 聡委員 その五百事業者というのは、どのように分布しているかとか、そういったところも考えられると思いますので、しっかりと今後、引き続きどういうふうに津々浦々に広げていくかということをやっていかなければいけないと思うんですが、この五百事業者はいつまでに達成する予定ですか。

◯武濤観光・物産振興課長 今から準備を進めてまいりまして、済みません、まだはっきりとしたスタート時期は言えないんですけれども、夏以降、できるたけ早くスタートしたいと思います。そのときには、その数を五百事業者程度に持っていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 何となく声が小さくて大丈夫かなと思いますけれども、部長、そこも補うようなことで、部長のこのプログラムに対する、この事業に対する意欲を聞かせていただけますか。

◯今村商工部長 近年、観光の分野におきましては、個人でありますとか、小グループの旅行者というのが増加してきております。これに伴いまして、ニーズをしっかり把握して事業を行うという自治体間の競争がどんどん激しくなってきております。そういう中で、私ども本県に今後さらに増加してまいります個人旅行観光客の皆さんの動向を把握し分析して、観光戦略を立案していくとともに、地域の事業者の皆さんとサービス向上を図って、双方、これが両輪となって、さらに観光客の誘客を促進する、そういった形に持っていきたいと考えております。
 先ほど来、委員御指摘のとおり、この事業を本当に効果あらしめるためには、私どもも市町村、観光協会、地域の事業者と一緒になってこういった事業を行いまして、県内各地への周遊の促進でありますとか、さらなる地域の活性化に持っていきたいという思いでございます。
 その際、先ほど事業者数のお話がございましたけれども、実は私どもは今年度、福岡よかもんよかとこ事業で、県内の事業者に多数御協力をいただきました。既にそういった意味では、地域の事業者の皆さんと一定の取り組みを始めているという実績がございます。そこの成果を踏まえまして、さらにこの事業を効果のある事業として持っていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 ちなみに、よかもんよかとこ事業で、みやま市を初めとする県南の企業はどれぐらい参加しておりましたか。

◯今村商工部長 申しわけありません、ちょっと私、手元に数字を持っておりませんけれども、みやま市からも御参加をいただきまして、それなりに分析はいたしております。そういった事業者の皆さんにも当然お声かけをしていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 いや、それなりの分析では困るので。私が言ったのはそういうことなんですよね。県内津々浦々どれぐらい、ちゃんと事業者が参加できるかと。これをしっかりやってもらわなければ、今の御答弁の内容ですと、みやま市あたりはぺろんとやっておけばいいか、それぐらいにしか聞こえないんですね。
 これはぜひ知事にしっかりと話を聞いて、県内津々浦々、この事業の効果を広める覚悟があるかどうか、これをぜひ確認させていただきたいと思いますので、知事保留をお願いいたします。

◯加地邦雄委員長 ただいま板橋委員から申し出のありました知事保留質疑を認めることにいたします。なお、知事保留質疑は三月十八日金曜日に行う予定でありますので御了承願います。

◯板橋 聡委員 終わります。(拍手)

平成28年度予算特別委員会「園芸作物振興について」

◯板橋 聡委員 園芸作物振興についてお伺いします。
 私の地元、みやま市を含む県南地域は、肥沃な筑後平野に広がる農村地帯で、農業こそが各地域が持つ特性や資源を生かす基幹産業であります。これこそが雇用のベースカーゴであると考えております。
 今議会の我が会派の代表質問においても、TPP協定により園芸品目についても関税撤廃に向けて大きく動き出したことから、今後ますます振興施策に力を注いでいかなければならないと指摘したところです。
 知事からは、ミカンを初め果樹は植えつけてから収穫するまでに年数を要するため、早急な対策が必要であることから、県が開発した極早生ミカンの早味かん、甘柿秋王などへの改植に対する支援を強化するとともに、高収益型園芸農業の予算を拡充するとの答弁がありました。
 そこで、まず、二十八年度の新規施策として打ち出された高収益型園芸事業の果樹緊急対策について、その内容と狙いについて説明願います。

◯加地邦雄委員長 鐘江園芸振興課長。

◯鐘江園芸振興課長 本対策は、果樹におきます乗用防除機、それから乗用草刈り機といいました省力機械の導入を支援するものでございます。これは、早味かんや秋王など改植する際に苗木の間隔を広く、また直線的に植えつけることで、これらの機械の導入が可能となりますことから、改植の加速化とあわせまして生産の効率の向上を狙ったものでございます。

◯板橋 聡委員 この高収益型園芸事業には、我が会派は平成四年度、他県に類を見ない大型の県単独事業として創設した当初から、深くかかわってきております。そして、近年では、二十二年度の雇用型経営対策、二十三年度の六次産業化対策、そして本年度から実施している施設長寿命化対策など、県当局に対し、その時々の情勢を踏まえたメニュー提案も行ってまいりました。
 継続的に本事業を実施し、県内各地域の園芸農家を強く後押しすることで、今では園芸農業が本県農業の大きな柱になったところであります。また、国に全てを頼らず、本県独自で実施してきたことは、各地域の農家からも高く評価されており、期待も大きいものと考えております。
 このような中、TPP協定が大筋合意されたことを踏まえ、県の財政事情が厳しい中で、今回、果樹緊急対策として五千万円を追加措置し、総額十四億五千万円に拡充するわけであります。我々は、国内外の産地の厳しい競争にさらされようとしている農家の不安を解消し、意欲ある取り組みを確実にフォローし、さらなる振興につなげていかねばなりません。
 時を同じくし、政府はTPP協定を踏まえ、二十七年度補正予算で産地パワーアップ事業を創設しました。この事業の狙いは、産地の競争力を強化するというものであります。その意味からも、本県の高収益型園芸事業と目的は一致するものであり、この国庫事業も最大限に活用し、各地域で頑張っておられる多くの方々の期待に応えていくことが必要だと考えますが、いかがでしょうか。

◯鐘江園芸振興課長 県といたしましては、国が競争力の強化を目的に新たに創設いたしましたこの産地パワーアップ事業を活用しまして、強風に耐えるハウス、それから集出荷施設など、比較的事業費が高い施設につきまして支援することとしておりまして、高収益型園芸事業とあわせまして実施することで、県が強く進めております収益性の高い園芸農業の確立に資するものと考えております。
 このため、二十八年度予算としまして十八億七千万円余をお願いしているところでございまして、この両事業を実施することで多くの意欲のある取り組みにしっかりと応えてまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 次に、私の地元、みやま市はミカンの有数な産地であり、柑橘部会では糖度の高いよりすぐりのミカンを区別して販売しています。この取り組みは、十年ほど前に、本当に品質のいいものは高く売ろうということから始まったもので、これにより市場の評価も高まり、価格も安定し、経営の見通しも明るくなったとの声が多くなっています。
 この取り組みを積極的に進めた伍位軒という中山間地の地区では、数年前からUターンする若者がふえて、それに伴い小学生以下の人口もふえ、本年度、全国豊かなむらづくり表彰事業において農林水産大臣賞を受賞するなど、地元出身の私にとっても非常に誇らしいことと思っております。
 彼らは、産地独自品種の北原早生の導入にもいち早く取り組み、従来のミカンのおよそ一・五倍の価格で販売するなど、産地を牽引しています。また、本年度販売を開始した早味かんについても、極早生ミカンの起死回生の品種として作付を拡大したいとの思いも強いようです。
 露地ミカンのスタートを飾る極早生ミカンは、糖度が上がりにくく、ミカン消費の足を引っ張るという理由から、国は作付を推進しないとの方針であるとのことです。私も、おいしくないミカンを出荷することは非常に問題だと考えています。消費を伸ばすためには、おいしいミカンを安定して出荷することが基本であります。
 そこで、新たな施策として打ち出している早味かんへの改植支援についてお尋ねします。この県単独事業は、国の方針に沿っていないように見えますが、どのような考えで実施されているのでしょうか。

◯鐘江園芸振興課長 委員御指摘のように、国は極早生ミカンの作付は推進しないとの方針でございます。しかしながら、一般的な極早生ミカンの糖度が九度程度であるのに対しまして、本県の早味かんは糖度十度を上回りますことから、市場からも高い評価を得ておるところでございます。
 このため、早味かんを本県のミカン産地振興に欠かせないものと判断をいたしまして、県単独で改植を支援することとしたものでございまして、来年度の本格販売に当たりましては、価格形成力のある百貨店なり高級フルーツ店、こういったところで販売を促進してまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 新しくできました選果場を使って、しっかりといい品質のものを出したいということで、地元柑橘部会の期待も大変大きいので、しっかり取り組んでいただくようお願いしておきます。
 さて次に、花卉の振興策について伺います。
 花卉といっても、福岡県が開発した秋王の柿でも、豊前海一粒かきのカキでもなく、花の花卉です。私の地元みやま市では、ナスやミカン、セロリに加え、花の栽培も盛んです。JAオリジナル品種で緑が鮮やかな観葉植物、エメラルドウェーブ、花の色が豊富で大輪のダリア、らせん状の緑のつるが特徴のリキュウソウなど、私も目をみはる新たな種類も多く生産されており、市場からも高い評価を受けているようです。
 しかし、消費者にはまだまだ知られておらず、もっとこれから花の魅力をPRしていくことが大切だと考えます。県でも既に消費の拡大に力を入れておられるようで、PRイベントや企業オフィスでの展示など取り組まれていると伺っております。
 その中の一つに、小学生を対象としたフラワーアレンジ教室が実施されているようですが、私はこの取り組みに非常に注目しております。消費を伸ばすために子供のころから花に親しむ習慣をつけることは、非常に大事なことだと思っていますが、二十七年度の実施内容を伺ったところ、実施数はわずか二十八校とのこと。私は、そんな規模では全然足りないと思っております。せっかくのいい取り組みなので、もっともっと拡大していくべきではないでしょうか。
 予算には限りがあるのは理解しますが、例えば、母の日の後のカーネーションなど、値段が下がったものを生産者に安く提供してもらうとか、工夫をすれば、より多くの子供たちに花に親しむ機会をふやすこともできるのではないですか。課長の考えを伺いたいと思います。

◯鐘江園芸振興課長 委員御指摘のように、子供のころから花に親しみ、そして花のある生活のよさを体験してもらうということは、花の消費を拡大する上でも重要な取り組みであると認識して実施しておるものでございます。
 御提案いただきましたように、生産者、それから花屋さん、こういった方々との連携を深めまして、工夫を凝らすことによりまして、実施する学校数をふやし、より多くの子供たちが花のよさを体験する機会をつくってまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 注目しておりますので、よろしくお願いします。
 さて、本県は全国三位の花の生産県です。しかしながら、家庭の消費は全国県庁所在地の四十一位と、生産していますけれども、なかなか花を買うという習慣が少なく、非常に低い状況にあるとのことです。本気で消費を拡大しようと思えば、さらに踏み込んだ取り組みが必要と考えております。
 そうした中で、次年度の新たな施策として、福岡の花購買促進事業が打ち出されておりますが、具体的にどのような内容なのか、説明をお願いします。

◯鐘江園芸振興課長 家庭消費の拡大に向けまして、県内の八百店の花屋さんと連携をいたしまして、週末に花を気軽に買って帰っていただくウイークエンドフラワーキャンペーンを実施することとしております。具体的には、地元テレビ番組での県産花卉の紹介や、花を買ったことがない若者に街角で花のよさをPRいたします。さらに、持ち帰り用の手軽なバッグをつくりまして、週末には家庭に花を飾るということを浸透させてまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 まずは、生産をしている福岡県から花の消費が拡大することを祈っております。
 さて、平成二十六年度に内閣府が行った農山漁村に関する世論調査によりますと、都市住民の三割が農山漁村地域に定住してみたいと答えており、この調査から田園回帰の流れを酌み取ることができると思います。
 一方で、後継者問題で地元農家は大変頭を痛めております。やはりTPP問題等々ある中、しっかりとした後継者あるいは新たな生産者の育成がなければ、海外と日本の競争の中でしっかりと打ち勝つことはできません。
 こういう好機を捉えて、しっかりと農外からの参入者を受け入れるべきだと私は思いますけれども、県はどのような支援を行っていますか。

◯加地邦雄委員長 近藤経営技術支援課長。

◯近藤経営技術支援課長 新規就農者の対策につきましては、就農前の情報発信ということで、セミナーや相談会を開催しているところでありますし、就農時につきましては、営農から生活までを一体的に支援する市町村の相談窓口の設置を支援しているところでございます。その中で、いろいろ研修の取り組みなり、空きハウスや空き農地の情報収集、あっせんといったような取り組みもされているところでございます。それから、就農後の所得確保に対しては、青年就農給付金を活用した支援もさせていただいております。

◯板橋 聡委員 お答えは、やっていると、とにかくやっているんですということですが、本当にそうでしょうかね。私は、地元のほうでいろいろな生産部会との意見交換をしております。具体的に申しますけれども、ナス部会など、今、非常に後継者も少なくて、県からもそういった部分で支援が受けられるのか心配をされている部会がございます。そういったところは最近、空きハウスとか空き家がふえてきたと、こういうのも含めて何とかせないかんということで、彼ら自身、青年就農給付金を利用して、農外からの新規参入希望者がいた場合、その研修を積極的に受け入れたいと。さらに地元で安心して定着できるように、空きハウスとか空き家のあっせんの仕組みづくりに対して支援できないのでしょうかという悲痛な叫びを私のところに訴えてきていらっしゃいます。
 先ほどの井上順吾委員のおっしゃった人の思いに応えるということをしっかりやっていただかなければ困るのですけれども、この事業は一体何年からやっておるのですか。

◯近藤経営技術支援課長 営農から生活まで一体とする市町村の相談窓口につきましては、平成二十四年度から取り組みを進めているところでございます。

◯板橋 聡委員 平成二十四年からということで、もう丸四年も過ぎようというところでありますけれども、その間に具体的な相談件数、あるいは県外からの新規就農の数は一体何人いるのでしょうか。

◯加地邦雄委員長 執行部は答えられますか。

◯近藤経営技術支援課長 新規就農者の状況につきましては、ここ三年ほどは二百名を超えるところで推移をしておりまして、そのうち農外からの新規参入者につきましては六十名前後で推移しております。そのうちの県外からの分については、申しわけありません、今、手元にございません。

◯板橋 聡委員 先ほど言いましたとおり、内閣府のほうで田園回帰したいというような調査結果が出ておるわけですけれども、それをしっかり受けとめられているかどうかを判断できなければ、この施策が合っておるかどうか、全然わからないわけですね。そういったことに関して、一体、県のほうから地元のどこと連携をとって、どういうふうなフィードバック等々しているのでしょうか。

◯近藤経営技術支援課長 県といたしましては、先ほどから申し上げています市町村が設置する相談窓口の中で、農協や農業委員会等、関係団体と一緒になって、またいろいろな議論をさせていただいているところでございます。

◯加地邦雄委員長 この際、委員各位に申し上げます。本日の審査は午後五時までを予定しておりましたが、議事の都合により、このまま続行させていただきます。よろしくお願いいたします。

◯板橋 聡委員 結局、そういうふうにやっている、やっているという話ですけれども、地元で全く、その声が吸い上げられていないと。そういったところに対しての指導等々の体制はどうなっているのか。具体的にみやま市の中で話を聞かせていただけますか。

◯近藤経営技術支援課長 県内には、直接農業者に接する普及指導センターがございまして、そちらのほうがみやま市の相談窓口設置の中で、先ほど言いました農協なり農業委員会さんと一緒になって議論をさせていただいているところでございます。

◯板橋 聡委員 いや、違います。普及センターがやっているではなくて、どういう体制で具体的に何をやったか。こういう困った人の声が上がってきていないということに対して課長はどう思われるか、教えてください。

◯近藤経営技術支援課長 みやま市において相談窓口の取り組みについては、就農相談会が開催されております。その声が上がって……。ちょっと申しわけございません。

◯板橋 聡委員 いやいや、就農相談会の話ではないんですよ。就農相談会は、こっちから出す話でしょう。現場の声をどうやって吸い上げているかという話を聞きたいんですけれども、部長、どう考えられますか。

◯加地邦雄委員長 小寺農林水産部長。

◯小寺農林水産部長 現場の声につきましては、少し繰り返しになるところもありますけど、私どもは普及センターがございます。普及センターのほうで農協、それから関係の市町村、そういうところと話しながら、どういう方が入ってくるか、そういう中で、その方がどういう課題があるのか、どういう面で不安を持っておられるのか、そういうのをいろいろ聞いていく、そこがワンストップの窓口でございまして、そういうところで入ってこられる方のいろいろな課題、不安、そういうものを聞きながら、そういう方が定着していくように、いろいろ指導をやっているところでございます。

◯板橋 聡委員 指導はいいんですけれども、実際、現場から、こういうことをやってみたいんだと、こういうふうにやったらどうなんだというアイデアが出てきているんですよ。それをしっかりすくい上げて、実際の施策につなげていくのが一番大事な仕事だと思っております。
 これに関して、TPPだとか、いろいろな問題で地元の農家は物すごい不安を抱えているわけですね。親が不安だと、息子が農業を継ごうなんて思わないですよ。そう思いませんか、部長。

◯小寺農林水産部長 確かに、新規就農される方にとりましては、やはり今実際やられている方の経営、そういうものが非常に関心もありますし、そういうのがきちんとやられていることが一番重要だと思っております。

◯板橋 聡委員 だから、何か回答になっているのかどうか、よくわかりませんけれども、今後TPP対策等を考えたときに、今回は高収益園芸に関する新たな施策というのはしっかり御説明いただきましたけれども、実際にそこの現場で就農して、生産する人がいないといけないと。原資があって、人がいて、この二つにさらに知恵が加わって、ちゃんとしたTPP対策等々がとれるということになるのだと思いますけれども、私は今の回答ではとてもちょっと、それをきちんと三位一体になってやる体制が今の農林水産部のほうでできているかどうか心配でございます。ぜひ、この件に関しては、知事保留をさせていただきたいと思います。

◯加地邦雄委員長 ただいま板橋委員から申し出がありました知事保留質疑を認めることにいたします。なお、知事保留質疑は三月十八日金曜日に行う予定でありますので御了承願います。

◯板橋 聡委員 終わります。(拍手)

平成28年度予算特別委員会「『子育て応援社会づくり』と『子育て応援宣言企業』について」

◯板橋 聡委員 おはようございます。自民党県議団の板橋聡でございます。
 きょうは質問数、大変多いということなので、簡潔に質問させていただきたいと思います。
 一口に少子化対策と言っても、いろいろあるので難しいのですけれども、若者が結婚して、家族づくりのスタートラインに立たなければ、その先の展望は開けません。少子化対策の一丁目一番地は、結婚し、家族を持つことを希望する若者がふえ、その希望を実現できる社会にすることと、議会や委員会の中で訴えてきました。
 そんな中、今回、平成二十七年度二月補正予算で、子育て応援社会づくり推進事業に含まれる出会い・結婚応援事業への予算に、過去と比較して約三倍の額をつけていただいております。やっと県も少子対策の一丁目一番地に向き合おうという姿勢を感じられるという意味で、評価いたします。
 しかしながら、このような事業は継続性が不透明な補正予算ではなく、じっくりと腰を据えて取り組めるよう、当初予算として計上すべきと考えますが、執行部の見解をお聞かせください。

◯加地邦雄委員長 野田子育て支援課長。

◯野田子育て支援課長 今回の補正予算につきましては、国の経済対策に係る補正予算を最大限活用するものであり、平成二十八年度当初予算と一体となった、いわゆる十四カ月予算として提案をさせていただいたものでございます。
 出会い・結婚応援事業は、二月補正予算として二月二十三日に早期議決をいただき、現在、事業実施のための準備段階でございます。今後、事業の効果が最大限に上がるよう取り組んでまいります。

◯板橋 聡委員 十四カ月予算ということで、それはよくわかるのですけれども、本事業において財源は国からの交付金である地方創生加速化交付金や地域少子化対策重点推進交付金を活用しているとのことです。
 このような重要な少子化対策施策は、平成二十九年度以降、仮に国からの交付金がなくなったとしても、県の単独事業としてでも継続すべきと考えますが、執行部の見解を御披瀝ください。

◯野田子育て支援課長 今回実施いたしますあかい糸めーるを活用した出会いの場の提供、企業・団体同士での出会いイベントの実施、あかい糸めーるの機能強化などにつきましては、地方創生加速化交付金を活用しております。
 また、企業トップ等の結婚応援宣言による結婚応援機運の醸成、九州・山口地域共同事業の実施につきましては、地域少子化重点推進交付金を活用しております。
 これらの事業は、企業、団体、ひいては社会における結婚応援の機運を高め、また結婚を希望される独身男女に対して出会いの機会を提供するものとして、大変効果的な事業だと考えております。このため、出会い・結婚応援事業につきましては、さまざまな工夫を凝らして、今後も実施してまいる考えでございます。

◯板橋 聡委員 ぜひ継続的にお願いいたします。
 市町村においても独自に出会い・結婚応援事業をやっているところがございます。私の地元みやま市でも、柳川市、大牟田市と共同で、なかだっつぁん、これは仲人さんという意味の方言なんですけれども、なかだっつぁんという独自の結婚サポートセンター事業を行っています。
 県と市町村のそれぞれの事業が反目するのではなく、相互発展的に相乗効果を生むようにすべきと考えますが、課長の所見をお聞かせください。

◯野田子育て支援課長 市町村では現在、お見合い事業、出会いイベントやマナー講座の開催など、さまざまな事業が行われております。こういった中、県では地域の結婚応援関係者の活動の活性化を支援する交流会や研修会を開催しておりまして、市町村にも参加をいただいております。この交流会、研修会におきまして情報交換や出会いイベントでのカップル成立率向上のための講習会を実施するなど、支援を行っているところでございます。
 また、若者に結婚に対するポジティブな価値観を持っていただくため、独身男女を対象に、恋愛から子育てまでのライフプラン形成セミナーを市町村と共催で開催をしております。
 今後も、市町村と、出会い応援や結婚応援など、さまざまな事業を通じて連携をしてまいります。

◯板橋 聡委員 ぜひ市町村も巻き込んで、福岡県として強力に推し進めていただきたいと思います。
 福祉労働部子育て支援課で行っている子育て応援社会づくり推進事業とよく似た名称ですけれども、子育て応援宣言企業推進事業というのを労働局の新雇用開発課で行っています。
 子育て応援宣言企業とは、従業員の子育てを支援するために具体的取り組みを企業、事業所のトップに宣言してもらい、県に登録する制度です。平成十五年に事業開始しましたが、当初はまだまだ一般的でなかったワーク・ライフ・バランスという概念を企業とともに県内へ浸透させていった子育て支援事業ということで、全国でも先進的な事例であったそうです。今では似たような事業を行っている自治体もふえてきましたが、新雇用開発課の山口課長いわく、やっと時代が追いついたと豪語されていました。福岡県の面目躍如、喜ばしいことと思います。
 事業開始当初、登録企業は一年目でわずか二十社、二年たってもわずか五十三社という低調な滑り出しに、執行部は冷や汗ものだったと想像いたしますけれども、ワーク・ライフ・バランスの浸透とともに、加速度的に加盟企業がふえており、平成二十七年十二月で約五千三百社となりました。平成二十八年度中に登録六千社を目指そうというところまで来たそうです。
 これらの宣言企業は、従業員を使い潰すブラック企業ではなく、従業員のワーク・ライフ・バランスを保ちながら、持続可能な会社の成長を目指すホワイト、私のようなホワイトな企業であるとも言えます。
 この五千三百社のネットワークは、出会い・結婚応援事業にとっても力強い応援団になっていただける可能性が高いと思いますが、その点で子育て応援宣言企業推進事業を所管する新雇用開発課と、出会い・結婚応援事業を所管する子育て支援課の連携はどうなっているのか、また、今後どうするおつもりなのか、課長の見解をお聞かせください。

◯野田子育て支援課長 子育て応援宣言企業では、女性の従業員の育児休業取得率が一般企業に比べて高く、また、男性の育児に係る宣言が増加するなど、委員御指摘のとおり、仕事と家庭の両立支援に対する理解が深まっております。
 このため、社会全体として結婚を応援する機運が高まるよう、まずは子育て応援宣言企業のトップに働きかけ、結婚応援宣言をしていただけるよう取り組んでまいります。さらに、子育て応援宣言企業のイベントなど、さまざまな機会を捉え、企業の結婚応援宣言について情報発信をしてまいる考えでございます。
 このように、新雇用開発課で所管をしております子育て応援宣言企業登録制度としっかり連携をいたしまして、結婚応援の取り組みを推進してまいります。

◯板橋 聡委員 ぜひ強力に連携をしていただきたいと思います。
 子育て応援宣言企業推進事業も、山口課長のおっしゃるとおり──済みません、名前をいっぱい出して。時代が追いついてきた感があります。福岡県の少子化対策が時代に追い抜かれないように、そろそろこの事業もバージョンアップをする時期が来ているのではないかと思います。ワーク・ライフ・バランスにとどまらず、企業を巻き込んで、若者の出会い、結婚、出産を含めたライフプランの実現を応援する社会的な機運醸成を目指すべきと考えます。
 例えば、子育て応援宣言企業を結婚・子育て応援宣言企業に進化させることで、企業として出会い、結婚を応援するための具体的な取り組みを宣言していただくなど、少子化対策先進県福岡を目指したらどうでしょうか。

◯野田子育て支援課長 結婚応援宣言は、企業や団体に従業員や地域の独身者の結婚を応援してもらい、社会全体で結婚を応援する機運を高めるため、企業などのトップに結婚に必要な環境整備や支援に取り組むことを宣言いただくものと考えております。
 先ほども申し上げましたが、まずは仕事と家庭の両立支援に対する理解のある子育て応援宣言企業に働きかけるとともに、子育て応援企業のネットワークを生かしまして、結婚応援宣言の取り組みを広げてまいりたいと考えております。
 結婚応援宣言に当たりましては、結婚応援宣言書の団体内への掲示により宣言内容を明示していただいたり、県がホームページで公表するなど、子育て応援宣言企業登録制度のノウハウを活用することによりまして、社会全体で結婚を応援するための機運を高めてまいります。

◯板橋 聡委員 大変前向きな答弁、ありがとうございます。
 ただ、これは課をまたがる話ですので、部長としても、どういうふうに両課の連携を含めてやっていくか、ちょっと御所見を御披露ください。

◯加地邦雄委員長 高橋福祉労働部長。

◯高橋福祉労働部長 幸いなことに、子育て応援宣言企業を所管いたします新雇用開発課と、結婚応援事業を実施いたします子育て支援課、いずれも当部、福祉労働部で所管いたしております。先ほど課長が申し上げましたけれども、まずは仕事と家庭の両立支援に理解のある子育て応援宣言企業に働きかけることによりまして、出会いから結婚、子育てまで一貫した応援をしていただけるように働きかけていくと、これが一つあります。
 こういう形で、子育て応援宣言企業内での従業員のライフプランの実現に向けた取り組みが一層普及することになれば、委員おっしゃっております子育て応援企業のバージョンアップにもつながると思っております。そういう意味で、両事業が相乗効果を十二分に発揮できますように、福祉労働部長としても責任持って対応してまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 よろしくお願いします。
 出会い・結婚応援事業は、子育て支援課で行っていますけれども、そもそも出会い・結婚とは、子育てに包含されるものではなく、全く別次元の事象だと考えます。県民に対しても、もっとわかりやすく、県の少子化対策への本気度を示すためにも、課名の変更や組織の見直しを含め、少子化対策を組織としてどう取り組むか、見直したらいかがでしょうか。
 また、結婚、出産、子育てなど、これからの世代のための施策を進めるときに、年齢的、肉体的、あるいは思想信条として、その網にかからない方々が出てくるのは避けられない面があります。先日も不妊治療の質問で同様のお話がありましたけれども、そういう方々に対する心のケアなどには十分な配慮をする必要があると考えます。
 その一方、同じ組織内で施策を進めることと同時に、そのケアまで対策を求めれば、これはまるでアクセルとブレーキを同時に踏むかのように自己矛盾に陥り、少子化対策という超喫緊の課題への対策に迷いやためらいが生じる危険性もあります。その点も踏まえ、少子化対策の組織をどう考えるか、これは組織の問題でございますので、部長、お考えをお聞かせください。

◯高橋福祉労働部長 子育て支援課では、主に少子化対策を総括してまいっております。独身男女に出会いの機会を提供することは、そうした出会いをきっかけに結婚され、子供を産み育てることにつながり、少子化の流れを変える効果が期待できると考えております。
 そういう意味で、子育て支援課で少子化対策を所管しております。平成二十三年度に、子育て支援課におきまして出会い・子育て応援係を設置しております。ここで、子育て支援課の出会い・結婚応援事業を実施していることをしっかり県民の皆さんや事業所の皆さんにわかりやすく明確にPRしているところでございます。そういう意味で、今のところ、子育て支援課という形で我々としては業務を実施していきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 前段の件は回答いただきましたけれども、先ほど申しました自己矛盾をはらむような組織体制というのはいかがなのだろうかということを聞かせていただくつもりでおりました。その答弁はできますか。

◯高橋福祉労働部長 組織としてのこれからのありようにつきましては、私どもの部の中でも十分に議論をしていかなくてはいけない問題と考えております。よろしくお願いします。

◯板橋 聡委員 よろしくお願いされましたので、なかなか部長に聞いても難しい部分はあると思います。これはぜひ全体の問題として大事なお話でございますので、知事に直接お話を聞かせていただきたいと思います。ぜひ知事保留のお取り計らいをお願いいたします。

◯加地邦雄委員長 ただいま板橋委員から申し出のありました知事保留質疑を認めることにいたします。なお、知事保留質疑は三月十八日金曜日に行う予定でありますので御了承願います。

◯板橋 聡委員 終わります。(拍手)

【ホスピタルクラウン 副島賢和氏講演】

【ホスピタルクラウン 副島賢和氏講演】
2月議会、本日で一般質問が終わりました。議会終了後、文化議員連盟主催の講演会が開催されました。講師は昭和大学病院の院内学級「さいかち学級」を担当されている昭和大学准教授副島賢和氏。日本テレビのドラマ「赤鼻のセンセイ」のモデルになったり、「プロフェッショナル仕事の流儀」にも出演されております。
病気や怪我などを理由に入院している子供達に教育を行う施設が院内学級。入院した子供に勉強は必要か?という問いからはじまり、端からでは感じられない入院している子供達の目線からの思いを含め解説して頂きました。
私の子供も小児喘息の発作や貧血で数日入院したりしましたが、自分の態度を振り返り果たしてそれは子供にとってどうだったんだろうか、反省しきりです。副島先生のお話に途中から涙が止まりませんでした。
特に「怒り」「悲しみ」などの感情表出への理解方法や、それに伴う「受容はするが、許容はしない」という教えは今後の子育ての参考になる話ばかりです。
まだまだ日本では認知度が低い「ホスピタル・クラウン」、病気による困難をどうやって取り除いていくのかという議論の中で大変重要な役割を担われると認識しました。

 

【琴奨菊関が県庁に!柳川に!みやま市道の駅に!やって来る】

【琴奨菊関が県庁に!柳川に!みやま市道の駅に!やって来る】
本日、県庁に琴奨菊関が奥様とご一緒に優勝報告に来られました。ロビーは押すな押すなの大盛況!
そして明日3月5日(土)、午前中は柳川市で優勝祝いの川上りパレードが行われます。みやま市では午後2時半からみやま市道の駅にて琴奨菊関優勝記念の優勝報告会が開催予定です。
前回大関昇進したときは柳川市の水上パレードに3万人近くが集まったそうです。今回は5万人以上の人出になるのではないかとの事。みやま市の優勝報告会はあまり広報されていないので、生琴奨菊関にふれる絶好のチャンスかも知れません!私も参加予定です、一緒に優勝御祝いをしましょう。そしてお帰りの際は道の駅でみやま市名産の農産品をどうぞ宜しく!

 

【みやま市、注目度上昇中】

【みやま市、注目度上昇中】
以前福岡県議会担当で今は宇部支局に転勤された新聞記者さんから「宇部市でも電力会社に出資するそうで、今度記事を書くんですが、調べてたらみやま市が先進事例なんですね!」と突然の電話。昔話に花を咲かせながら最後に「しっかりみやま市の宣伝してね!」とお願いをしておいたところ、記事が掲載された新聞を送って頂きました(2月20日朝日新聞山口版)。有り難うございます。

普通に生活していると余り感じないかも知れませんが、HEMSプロジェクトや新電力事業会社立ち上げ、グッドデザイン金賞受賞などでマスコミや全国の行政機関からみやま市の注目度はもの凄く上がっています。昨年は110を超える行政視察を受けたそうです(福岡県からも小川知事や総務企画地域振興委員会がHEMSプロジェクト等を視察しております)。4月からはじまる電力の自由化は国民的関心事ですが、全国的に「自治体PPS(新電力事業)」と言えば先進事例が「みやま市」って凄い事ですよね。

みやま市は全国的には知名度の低い自治体であることは間違い有りません、だからこそ話題に上り、視察やメディアで取り上げて頂けることは本当に有り難い事です。ソフトバンクホークスファームの筑後市、琴奨菊やプロモーションビデオの柳川市という旬の話題を持つ両隣の市を羨むみやま市民も多いですが、いやいやどうしてみやま市も負けてません。地域一帯となって盛り上がっていきたいですね。

さて、福岡県議会では2月議会が31日間の会期で2月22日から開催されております。自分は予算特別委員会のメンバーとして予算審議に関わる予定です。色々と報告をしたい事項もあるのですが、議会中はなかなか時間が取れず申し訳ありませんがしっかり務めて参ります。

 

【小川知事みやま市をふるさと訪問!史上初の試みも!】

【小川知事みやま市をふるさと訪問!史上初の試みも!】
昨日は小川洋福岡県知事の「ふるさと訪問」として、みやま市を視察頂きました。

訪問先は道の駅みやま(直売所視察とセロリやセロリ加工品作りに取り組む生産者と交流)、みやま市役所(市長・副市長・教育庁より市の概要説明)、みやまHEMSプロジェクト体感ショールーム(HEMSの取り組みやエネルギーの地産地消について)、山川総合集出荷施設(みかん選果場、農林水産大臣賞を受けた伍位軒の生産者をはじめとする活気ある産地作りの取り組みについて))そして最後にみやま市消防本部会議室にてみやま市の町づくりに尽力されている皆様(商工会長、漁業協同組合長、本郷校区まちづくり協議会事務局長、農産物加工研究グループ『ふきのとう』代表、みやま市観光協会副会長、県立山門高校生徒会副会長)との対話集会という流れになりました。

全ての視察先で、関係者の皆様から大変熱くご丁寧な説明を頂き知事には熱心に耳を傾けて頂きました。特に、知事は経産省出身という事も有り、自らも採択の際には一肌脱いで頂いたHEMSプロジェクトをはじめ、自治体PPSの話には大変興味津々でいらっしゃいました。

また、対話集会では「ふるさと訪問」史上初の試みとなる高校生の参加。高齢化が枕詞のようなみやま市だからこそ、これから地域を担う若者の声を是非聞いて頂きたいとという趣旨で、テスト中にもかかわらず地元の県立山門高校生徒会からお二方にご出席頂きました。高校2年生とは思えない堂々とした発言で地域の課題と想いを伝えて頂き感心しきりです。

この「ふるさと訪問」の模様は季節毎に発行されている「グラフふくおか」の春号に掲載されるほか、3月20日(日)16:54〜17:00 RKBテレビ「福岡県庁知らせた課『みやま市を訪ねて〜知事のふるさと訪問〜』」で放送予定です。後日またご案内しますが、どうぞご覧下さい!

 

【総務企画地域振興委員会管内視察 春日市・大野城市・北九州市】

【総務企画地域振興委員会管内視察 春日市・大野城市・北九州市】
委員長として第二回となる管内視察は春日市・大野城市・北九州市へ参りました。備忘録代わりに書き留めます。

春日市「埋蔵文化財などを活用した地域振興の取組について」
春日市立「奴国の丘歴史資料館」を視察しました。冒頭では公務ご多忙の中、井上澄和市長にご挨拶を頂き有り難うございました。
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春日市は須玖岡本遺跡をはじめとし特に弥生時代の遺跡が多数発掘されており、全国の弥生時代の研究者の聖地となっているそうです。これを文化財行政のみならず「弥生の里かすが、奴国の丘フェスタ」を毎年開催するなど地域振興にも積極的に活用されています。
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総務企画地域振興委員会は私自身邪馬台国のみやま市ですし、それ以外に大野城市・太宰府市・糸島市・宗像市など古代に縁の深い地域から選出された議員が所属しており、途中から春日市職員の方を巻き込んで「奴国」や「邪馬台国」の論争となり大いに盛りあがりました。

大野城市「コミュニティによるまちづくりについて」
こちらも公務ご多忙の中、井本宗司市長と田中健一議長にご挨拶を頂きました。
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1月25日発売の日経ビジネスの特集記事「活気ある都市ランキング」で大野城市は武蔵野市に続いて全国第二位になっており井本市長もお慶びのご様子。大野城市は市施行の昭和47年に36752人だった人口が、大型団地や区画整理事業から急激な都市化が進み、平成27年には99254人と約2.7倍の人口増となっており、市は住民融和運動として「まどか(円)運動」を提唱して住民同士の交流をはかられるなど以前よりコミュニティを中心に先進的なまちづくりが進められています。その歩みや基本理念、また先進事例として「地域活動インターンシップ研修制度」「買物代行『ごきげんお届け便』」「新コミュニティ交付金事業」「使ってバンク事業」などを解説頂きました。特に「地域活動インターンシップ研修制度」をはじめとするコミュニティ構想推進の為の人的支援制度として、市職員を様々な形でコミュニティに関わらせる取り組みは大変参考になりました。

また、井上・井本両市長は福岡県議会議員の先輩でもあり、県政から市政へ、そして議員から首長という違うステージでしっかり活躍されている姿を拝見すると大変刺激になります。

北九州市「日明工場及び粗大ゴミ資源化センター」
日明工場と粗大ゴミ資源化センターは隣接する施設です。こちらで北九州市が進める資源ゴミリサイクルと余熱を使った発電事業について説明を頂きました。
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電力の自由化にともない、みやま市は市内を中心とした太陽光余剰電力の買取と買電を行う「みやまスマートエネルギー(株)」という会社を立ち上げましたが、北九州市は日明工場にてごみを焼却するさいに発生する余熱を有効利用し、高効率のタービン式発電機を設置しています。太陽光や風力と違い、24時間コンスタントに約6000kwを発電することが可能で、規模的には約1万世帯の電気をまかなうレベル。北九州市はこの電力を企業向け専用として販売するとの事です。余談ですがゴミピットとゴミクレーンを見学したのですが、UFOキャッチャーの巨大版を見ているかのようでワクワクしてしまいました。自分はこういう巨大な施設を見るとテンションが上がるのです!
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駆け足の報告になりましたが、大変有意義な視察となりました。井上副委員長をはじめ委員の皆様のご協力に感謝致します。

【地域の次世代の皆さんへ】

【地域の次世代の皆さんへ】
2月6日未明に台湾南部を震源としてM6.4の大地震が発生しております。
ニュースで流れる倒壊したビルなどショッキングな映像からも分かるように、多くの犠牲者・行方不明者・被害者が発生しております。日本からも支援チームが既に派遣されておりますが、一日も早い復旧を心からお祈り致します。
日本赤十字社でも「2016年台湾地震義援金」の募金が開始されました、東日本大震災の際に巨額の義援金等破格のご支援を賜った台湾の皆さんを応援したいと思われる方は是非ご活用下さい。
http://www.jrc.or.jp/contribute/2016/index.html

さて、2021年の世界水泳が福岡市で開催されることが決定しました。現在、筑後広域公園では50m競技用プールと25m温水プールを備えたプール施設が着々と工事されております。2020年のパラリンピック・オリンピック、2021年世界水泳と世界的スポーツイベントのキャンプ地などとして是非地域の盛り上がりに一役買って欲しいと思っております。その工事現場を地元の県立山門高校の1年生が見学に来られました。

冒頭、ご挨拶の機会を頂きましたが、その中で高校生達にお伝えしたのが、「地元で巨大建設プロジェクトの現場に触れる事はめったにある事ではありません。生徒さん達の将来の夢が少しでも広がるきっかけになることを期待する」また「18歳投票権の導入に伴い、この見学会が公共事業の持つ意義を考えるきっかけにして頂き、政治への関心を高めて貰いたい」という事でした。

現場視察後、生徒代表の感謝の言葉の中で「自分は文系でしたが、今日の見学を通じて進路を改めて考え直したいと思いました」という発言。なんか嬉しかったなぁ、

これからも地域の次代を担う皆さんに一石を投じるような機会を作っていきたいと思います。

 

【やっと逢えた!憧れの「ばかもの」木村俊昭先生】

【やっと逢えた!憧れの「ばかもの」木村俊昭先生】
1月28日に九州各県議会議員研修会が熊本で開催されました。当初、他のスケジュールとの兼ね合いもあったのですが、その講師が木村俊昭先生(東京農業大学教授)と知り一も二も無く参加する事させていただきました。

2009年にNHKで放送された「プロフェッショナル 仕事の流儀」、「”ばかもの”が、うねりを起こす」というテーマで当時内閣官房・内閣府・企画監として地方創生(当時はそんな言葉はありませんでした)に奔走している木村俊昭さんを知り、その後刊行された「『できない』を『できる!』に変える」という書籍を貪り読み、それまで考えもしなかった故郷への熱い想いを呼び覚まされた事を昨日のように覚えています。
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その二年後に会社員の職を辞して県議会議員に挑戦する決断をし、初めての一般質問の結びで「できない理由を探すのではなく、県民のために一緒に知恵を絞り、どうやったらできるのか前向きに取り組んでいただくことを要望する」と知事に伝えたのはまさに木村さんが地域に伝え続ける「できないをできるに変える」精神に感化されてのものです。その想いは今でも全く変わりません。

いつもより短い講演時間だったそうですが、その中で「地域の産業・歴史・文化を徹底的に掘り起こし磨き上げる」「故郷を愛する子供達を育てる」「行政は順番を間違っている」「何故出来ないのか?一部の地域の一部の人が決めているから。広聴が大事」「誰をパートナーにして誰をブレインにするのか?」「3年やって駄目なら永遠に出来ない」などなど、貴重な木村イズムをたっぷり注入して頂きました。

特に皆さんと共有したいのは「順番」の話。行政は最初に企業誘致や移住など外部に助けを求めるのではなく、地元企業・基幹産業の振興⇒地元からの起業⇒企業誘致、或いは、定住促進⇒移住、という順番で今まで地元に住んでいる、地元で商いをしている方々の満足度を上げることが優先順位の最初にこなければならないという内容。私も人口減少対策は、まずは地域の基幹産業に後継者がUターンしてくるような環境を作ることこそが持続可能な地方都市にする一丁目一番地と考えます。その為にも「地域の産業・歴史・文化を徹底的に掘り起こし磨き上げる」事が必要になるんですね。
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7年前に故郷に対する考え方を一変させられ、いつかこの人と会いたいと思って、その願いが叶うことに奇跡を感じずにいられませんでした。
ちょっとオーバーですか(^_^;)
でも、この感動を必ず県政振興に反映させるよう努力致します。

また、もう1人の講師である徳島県神山町の「神山プロジェクト」仕掛け人、大南信也先生(NPO法人グリーンバレー理事長)の講演も素晴らしかった。
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徳島県神山は人口僅か6000人の中山間地。地域課題を「雇用が無い・仕事が無い」と設定し、「若者が古里へ帰ってこられない」「移住者を呼び込めない」「地域を担う後継人材が育たない」という現状を打破するために「神山プロジェクト」を立ち上げます。

その手法は木村俊昭先生とは全く逆の発想で「IT・映像・デザインなど働く場所を選ばない企業の誘致」「町の将来にとって必要になる働き手や起業者の誘致」「求職者支援訓練制度を活用し、首都圏出身・クリエイター系の若手を呼込み、後継人材の育成」という、町に無いものを外部から招き入れ健全な人口構成や、ビジネスの場としての魅力や産業のバランスを目指すというものでした。

しかし、そのプロジェクトの先には、本丸である地元農業の振興や、資金の地産地消による地域からの起業家の創造という地域内経済循環が最終目的地として存在しており、手法は様々あれど地方創生という頂は同じなのだと納得します。

大南先生の「人口減少は絶対に避けられない。だから過疎化の現状を受け入れ、数では無く内容を改善する」すなわち「創造的過疎」を目指すというコンセプトには唸ってしまいました。弱点を特徴として捉える前向きな発想に裏打ちされる、「隠された図書館」や「山の中の歯医者さん」などの解説には元気づけられます。
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書き始めると止らないほど、充実したお二人のご講演でした。じっくり咀嚼して今後の活動に取り入れていきます。木村先生・大南先生ありがとうございました!

【大雪、琴奨菊初優勝、そして冷や汗の新春の集い】

【大雪、琴奨菊初優勝、そして冷や汗の新春の集い】
1月24日、日曜日、40年ぶりの大寒波が襲う天気予報や、琴奨菊関が10年ぶりに日本出身力士として幕内最高優勝を目指すなど話題の多い1日でしたが、そんな中私の新春の集い 県政報告を開催させていただきました。

後援会一同熟慮の上開催を決断させて頂きましたが、小康状態だった天気が開催時刻が近づくにつれ崩れていき「誰も来ないんじゃないか」と冷や汗をかいておりました。しかしながら、最終的には昨年同様ほぼ会場一杯の来場者をお迎えすることが出来ました。これも偏に支援者の皆様のご厚情の賜物だと感じます。このご恩を忘れずに今後とも故郷のために県政振興に邁進して参る所存です。

また、24日は13勝1敗で向かえた地元柳川の琴奨菊関の初優勝がかかった千秋楽。来場された方が気もそぞろにならないよう、開会前に大型モニターにて全員で応援をさせて頂きました。優勝の瞬間は会場全体が熱気に包まれ、その後も祝福ムードで会を進行出来たのは助かりました。琴奨菊関、おめでとうございます!

今回の県政報告では次の3つのテーマでご報告させて頂きました、(1)統一地方選後の県議会、(2)総務企画地域振興委員会について、(3)目指せ奇跡のむらづくり。詳しくは今後各校区で開催される県政報告会でもご報告しますので、どうぞ宜しくお願いします。

 

【努力は裏切らない。宇津木妙子監督、みやま市でソフトボールクリニック】

1月10日、山門高校で「ふくおかスポーツ夢体験事業」の一環として「みやま市ソフトボールクリニック」が開催されました。
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講師はソフトボール女子日本代表をシドニー五輪で銀メダル、アテネ五輪で銅メダルに導いた宇津木妙子監督と、北京五輪で指名打者として全試合出場し金メダルを獲得した藤本索子選手。そして、私が会長を務めるみやま市少年ソフトボール連盟のチームを中心に100名近くの小学生と、更に同じくらいの指導者・保護者が集合しました。

自分は「フィールド・オブ・ドリームス(1989年公開 ケビン・コスナー主演)」という映画が大好きなんですが、宇津木監督と藤本先生が舞い降りた山門高校グラウンドは、少年ソフトボールの選手達とその監督・コーチ・保護者とともに、まさに「フィールド・オブ・ドリームス」状態。

みやま市で世界と戦い世界一を目指した方とふれあい直接指導して頂けるなんて本当に夢のような時間でした。

宇津木監督の指導は、子供達だけでなく指導者や保護者を意識したもので、これからのチーム作りに大いに活用されるものだと思います。またソフトボールだけでなく、常日頃の心構えなど学ぶことが子供も大人も多かったに違いありません。

厳しいけど愛に溢れる、子供も大人も笑いがたえないクリニック。子供達のノックの時の写真、宇津木監督自身も口元が優しく笑っていらっしゃるのを忘れません。
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子供のノックが終わった後、各チームの監督と私も宇津木監督の速射ノックの洗礼を浴びました。子供達は大喜び(というか足元がもつれる大人達に大笑い)。

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自分が小学生の頃、夏休みは近所の神社でラジオ体操をして、その後昼間でソフトボールの練習。お盆前に開催される町の行政区対抗ソフトボール大会で優勝するのが夢。そんなソフトボール全盛の地域・時代。今は学校で一つチームをつくるのさえ困難な状況ですが、ソフトバンクファーム本拠地が筑後でオープンし、2020年東京オリンピック・パラリンピックで野球とソフトボールが正式競技として復活の可能性の有る中、今回のソフトボールクリニックがこの地域のソフト復活の起爆剤になることを心から願います。
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宇津木監督から頂いた色紙にある「努力は裏切らない」の言葉を胸に私もスポーツを核とした広域地域振興に邁進する所存です。
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【平成28年、今年もやります新春の集い 県政報告会!】

【平成28年、今年もやります新春の集い 県政報告会!】
明けましておめでとうございます。板橋さとし事務所も1月4日より始動しております。今年もどうぞ宜しくお願い致します。
恒例となりました「新春の集い 県政報告会」を、本年は「総務企画地域振興委員長就任報告」として下記のとおり開催します。

日時 1月24日(日)
受付 16:30〜 開会17:00〜
場所 まいピア高田
会費 2,000円

託児コーナー有ります。お母さん大歓迎!(事前に事務所へ御連絡下さい)

県政報告会においては、板橋さとしが務めております総務企画地域振興常任委員長の役割など統一地方選後の県政を中心にご説明したいと存じます。
またその後の懇親会では皆さんと大いに歓談し、懇親を深めさせて頂くつもりです。
ご多忙とは存じますが、御家族、ご友人、ご近所様でお誘い合わせの上ご参加頂ければ幸甚です。
宜しくお願い申し上げます。
(写真は昨年の様子です)

 

【横倉弘吉先生お別れの会。

【横倉弘吉先生お別れの会。人をみる】
初代みやま市名誉市民であり、みやま市の重要な医療拠点となるヨコクラ病院の創設者横倉弘吉先生が11月29日にご逝去され、そのお別れの会が本日行われました。

御子息の日本医師会会長横倉義武先生が喪主を務められ、会場には麻生太郎副総理、塩崎恭久厚生労働大臣、小川洋福岡県知事、古賀誠元自民党幹事長をはじめとする多くの皆様がご参列されていました。

弘吉先生は医師としてのご活躍にとどまらず、戦後の荒んだ青少年の健全育成を目指し、地域の子供達をあつめ「子鹿子供会」を立ち上げ、地元密着の社会教育の先駆けとなられ、最終的には福岡県の教育委員長までお務めになられました。

私自身は議員になってからのお付き合いですが、みやま市文化協会の会長としてお目に掛かることが多く、ご高齢でも矍鑠とされて、いつも温厚な笑顔で接して頂いた事が忘れられません。

医療と教育には大切な共通項があり「それは『人をみる』事だ」というお話しや、大学時代の恩師から頂いた「病む人の気持ちを大切に」という言葉から病院の基本理念「病む人の心を大切に全人的医療を行う」が生まれたエピソードや、幼き頃から仏教への信心が厚く、亡くなる二日前には数珠と経典を持ってきて貰い自らお経を唱え安らかに浄土へ旅立たれたという最後のご様子など、本日のお別れの会で耳にすること全てが大切な教えを頂いているかのようでした。

心からご冥福をお祈りするとともに、地域の人々に広く遍く様々な形で注いで頂いた愛情を胸に刻み、私も自分の立場でしっかり故郷に恩返しをせねばならないと改めて心に誓いました。

写真は会場入り口に飾ってあった、私も所属する絵手紙友学のみなさんが作成した旧高田町の町花であるすいせんの寄せ書きです。

 

【部制条例合同審査会が8年ぶりに開催、議員のもう一つの役割】

【部制条例合同審査会が8年ぶりに開催、議員のもう一つの役割】
12月議会も終盤ですが、今回は部制条例合同審査会というものがあり、時間的にも精神的にも仕事量的にも大変貴重な経験をさせて頂きました。

合同審査会とは委員会条例20条に規定されており、審査や調査の内容により複数の委員会で合同で審査した方が効率的且つ内容の充実が見込める場合、委員会同士で協議し開催する事が可能となります。

今議会で委員会付託された「部制条例の一部改正」いわゆる「新社会推進部から新設される『人づくり・県民生活部』等の組織改編」に関しては、私が委員長を務める総務企画地域振興委員会だけでなく、新社会商工推進と文教の2委員会も関係しており、執行部の答弁にあたり担当者が錯綜したり、重複する質問が各委員会から出る可能性もあり、3委員会が合同で審査するために合同審査会を開催するのが妥当という判断をいたしました。

その中で私が合同審査会の委員長に選任されました。総務企画地域振興委員会の所管には、行政組織を統轄する人事課や行政改革を担当する行政経営企画課があり、これも宿命なのかも知れませんが、なにしろこの合同審査会、過去には8年前と16年前の本庁組織再編時に開催された以外は、昭和40年代、この時の記録は見つけることができなかったほどのレアケース。県政史上4回目の開催。

前例が殆どないという事は、細かい審査会運営の手法などもまったく決まっておらず、まさに「どうすりゃいいと?!」状態。
悪戦苦闘する中で自民党県議団の先輩方や議会事務局、伊豆・守谷両委員長、同僚議員の皆さんから親身になって多くのご指導やご協力を賜り、力不足の私でもなんとか委員長職を全うすることが出来ました。

多くの皆さんは、正論を携えて議会や委員会において執行部相手に丁々発止の議論をするのが議員というイメージがあるかも知れませんが、一方で議会や委員会が紛糾しないよう、円滑な議事進行、そして充実した審議を行えるよう環境作りや行司役をするのも議員の大切な役割です。今回頂いた、合同審査会の委員長という貴重な経験は、私の今後の議員活動の大きな糧となることでしょう。

自民党県議団執行部をはじめとする関係者の皆様、本当に有り難うございました。

 

【12月議会一般質問の答弁概要について】

【12月議会一般質問の答弁概要について】
無事一般質問が終了しました。今回は他の公務が入り乱れ、準備には本当に苦労しましたが、納得のいく知事答弁を引き出すことが出来ました。

特に「2020・2019をターゲットにした、福岡県のブランディング戦略策定」に関する問いに、ブランディングとは単に地域資源の情報発信にとどまらず、地域への信頼・共感を高めることが目的という理解を共有して頂き。ラグビーワールドカップ日本大会・東京オリンピックパラリンピックにターゲットを合わせ、関係機関・専門家を交え県としてブランディング戦略のあり方を検討する事を表明して頂きました。

また、「邪馬台国・卑弥呼を活かした観光振興」については、沖ノ島と関連遺産群が平成29年に世界遺産登録される可能性が高いことを踏まえ、今後市町村・観光協会と協力して、古代の歴史や文化にまつわる資源の掘り起こしを行い、誘客・周遊につなげるべく、歴史や観光マーケティングの専門家の意見を取り入れて検討する事を約束頂きました。

12月16日頃から、県のサイトで録画中継が見ることが出来ます。上記二つ以外に、「県産食材と加工品のコラボ」「生物食品研究所の機能強化」に関しても知事がかなり踏み込んだ答弁をして頂き、これからの展開が非常に楽しみな一般質問となりました。正式議事録が上がるまでは、県の録画中継サイト(12/16頃から)又は、私のブログの質問原稿をどうぞ!
http://www.fukuoka-pref.stream.jfit.co.jp/?tpl=speaker_result&speaker_id=388
http://itahashi.info/blog/20151211110047

今議会では主権者教育の一環として、県立香椎高校2年生、全9クラスの皆さんが3日間にわたり一般質問を傍聴頂きました。どのように感じられたか、私には想像もつきませんが、この傍聴をきっかけに、県政について、また私ども地方議員の様々な活動につき共感していただけることを期待します。

また、地元南校区まちづくり協議会の皆さんも、私の一般質問の傍聴にお越し頂きました。
南校区の大神には、邪馬台国九州説の大きな手がかりの一つと言われる、七支刀を持つ神像を祀る「こうやの宮」があり、邪馬台国を取り上げた質問内容に大変喜んで頂きました。写真前列右が南校区まちづくり協議会紫牟田会長です。

地域の歴史・文化を知ることは、郷土愛を育む第一歩です。今後ともしっかり取り組みたいと思います。

 

【みやま市建設業クラブからの次世代へのバトン】

【みやま市建設業クラブからの次世代へのバトン】
みやま市建設業クラブ35周年式典にお招き頂きました。
35年前、この地域の建設業界の後継者育成を目的に結成された会。その創立メンバーも多数ご参集頂く中に式典は和やかに進みました。
35周年の記念品贈呈として、私が会長を務めるみやま市少年ソフトボール協会に対して賞品を贈呈頂きました。
建設業クラブの今のメンバーは、創設メンバーからすれば子供の世代。その方々から更なる次世代の為に御芳志を頂ける。
次の世代へのバトンを繋ごうと設立された団体が時を経て、その次の世代へのバトンを力強く手渡しして頂いてる事を実感しました。
有り難うございます。

 

【筑後アート往来2015 ダブルファンタジー:キム・ハンナx武内貴子x芸文館】

【筑後アート往来2015 ダブルファンタジー:キム・ハンナx武内貴子x芸文館】
今日から九州芸文館で「筑後アート往来2015 ダブルファンタジー」が開催されています。

これは福岡県がおこなっている「ちくご移住計画」と連動しています。韓国釜山のキム・ハンナさんと福岡県出身の武内貴子さんという二人のアーティストに筑後市で2ヶ月間共同で移住体験をしていただき、その体験や地域の伝統工芸を見事に作品に反映されていました。

うさぎをモチーフに作品を作成されたキム・ハンナさんの絵日記が展示されているのですが、日本語訳された日記を読んでいると2ヶ月間ふるさとを離れて頑張っていらっしゃるよく姿が伝わってきました。

また武内貴子さんは、芸文館の一室を丸ごとアートにした作品を展示されています。敷き詰められた藁を踏みつぶすのも憚られ「入っていいんですか?」と聞くと「もちろんです!」とのこと。中では大曲福岡県副知事、田村筑後市副市長をはじめ女性4人がまるで牧場にピクニックにきた女の子のように並んで談笑してらっしゃいました。写真真ん中が武内さんです。

12月23日迄開催で、開催中は筑後に滞在されるとの事。師走の慌ただしい日が流れていきますが、こういう時だからこそアートに触れて気持ちを豊かにしたいものです。

 

【南筑後普及センターが農林水産大臣賞を受賞】

【南筑後普及センターが農林水産大臣賞を受賞】
本日より12月議会が開会されました。今回の主な議案は(1)先の決算特別委員会でも議論になった防災減災・災害復旧や地域活性化等についての補正予算約67億円 (2)「新社会推進部」を新しい組織に改編する件 (3)福岡県人口ビジョン・地方創生総合戦略の策定などです。私も一般質問に立つ予定ですが、詳細が決まりましたらまた報告します。

さて、つい先日みやま市山川町伍位軒地区が全国豊かなむらづくり農林水産大臣賞を受賞した事をご紹介しましたが、今度は全国の農業普及指導員が展開している農業普及活動の中から特に創意工夫・独創性に秀でた優良事例を表彰する「普及活動高度化全国研究大会」において、みやま市にある「福岡県南筑後普及指導センター」が全国366カ所あるセンターの中から農林水産大臣賞を受賞をされました。

受賞報告に訪れた石川センター長によると、受賞対象になったのは「アスパラガスの産地づくり」。新規生産者が3年で独り立ち出来るよう生産部会による強力な支援体制を構築させ、個別生産者も規模拡大を図り、収量向上・長期安定生産技術を確立することで、生産農家が5年前の1.3倍になる156戸に伸び、販売金額も5年間で1.6倍の8億9500万円に増えたそうです。
今ではアスパラガスは南筑後普及指導センターの管轄内で福岡県内80%の生産をしめるとの事。

農業関連でみやま市関連が立て続けの大臣賞受賞。この地域の屋台骨である農業に弾みが付くことを切に願います。この受賞を励みに、南筑後普及指導センターの皆さんには所管地域における質の高い技術指導・経営指導を通じ農業の経営力強化に磨きを掛けて頂く事を期待します。

 

【筑後七国 卑弥呼の火祭り 2015】

【筑後七国 卑弥呼の火祭り 2015】
本日は筑後広域公園・九州芸文館にて「筑後七国 卑弥呼の火祭り2015」が開催されました。
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「伝統はおもしろい」をテーマに、筑後七国各地で伝承されている伝統芸能や伝統文化、食文化などを招いて、九州芸文館という新たな地域のランドマークから発信するお祭りです。
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みやま市からは県の指定文化財である「本郷・どんきゃんきゃん」「北新開寶満神社・新開能」「上庄八坂神社・大人形さん」などが登場。どんきゃんきゃんと新開能は芸文館大ホールに立ち見まで出る満員のお客様を前にオープニングを飾り、大人形さんは芸文館入り口で除幕式が行われ、多くの方々が列をなして股をくぐり無病息災を祈っておられました。
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また新しい文化では、八女の「サタデー太鼓フィーバーズ」という和太鼓とダンスなどを組み合わせたグループが会場と一体となる圧巻のパフォーマンスを披露されていました。これはひょっとしたら全国区行くんじゃないかというクオリティー。中学生を中心にした若いメンバーに無限の可能性を感じます。
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少子高齢化で地域の伝統を継承するのが困難な時代。少しでも多くの方に知って貰い、お祭り自体にお越し頂くきっかけになればと思うと同時に、多くの皆さんに披露する事で伝統継承をする方々の意識高揚に繋がる事を切に願います。