日本理化学工業、キッザニア等を視察しました

先週はハワイ州議会等を訪問視察して来たのですが、今週は20日~22日の日程で景気雇用調査特別委員会の視察が行われました。神奈川県の企業誘致施策であるインベスト神奈川や、おばあちゃんの原宿と言われる巣鴨地蔵通り商店街の運営状況、所沢にある国立職業リハビリテーションセンターの現状をはじめ大変盛りだくさんの内容でした。その中でも印象に残った訪問先2件を纏めておきます。

ダストレスチョーク(粉の出ないチョーク)のシェアが日本一の日本理化学工業(株)テレビ東京系列で放映中の「カンブリア宮殿」等でも紹介された、川崎に本社を持つ同社は、従業員76人中57人(約7割)が知的障害者(更に内6割が重度障害者)です。
会長である大山泰弘氏から直接、知的障害者を雇用するきっかけ、これまでの経緯、会社の理念などをご説明頂きました。
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1960年、知的障害者の就職斡旋に来られた地域の都立養護学校の教師が「知的障害者は卒業後就職できないと福祉施設に入り一生をそこで暮らす。働くことを知らずに一生を終えてしまうのでせめて実習だけでも受け入れてくれないだろうか」と懇願され、実習を受け入れたことが同社における知的障害者雇用のきっかけだそうです。

障害者多数雇用を目指すようになったのは、とあるご住職から「人間の究極の幸せは『愛されること』『ほめられること』『役に立つこと』『必要とされること』の4つです。福祉施設が人間を幸せにするのではなく、企業が幸せにするのです」という言葉を頂いたからとのこと。

知的障害者が企業の戦力として経営を成り立たせるには幾多のハードルがありますが、これをマニュアル文化ではない、日本中小企業が持つ「職人文化」で克服する事に成功。障害者の自立、家族の負担減、社会保障費の削減、企業の経営体質強化と四方一両得を実現しています。
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(写真は許可を頂き撮影・掲載しています。会長曰く「このような取り組みを広く理解して頂くために、広報は歓迎」との事でした。)

ある日、この会社を某有名私立小学校五年生の子供が自由研究のために訪問したそうです。見学を終えるまで、その子は工場で働く従業員達の殆どが知的障害だとは気付かなかった。

案内をした大山会長が「ここで働く人達は、あなたのように勉強は出来ない、普通の学校にも行けない知的障害を持った人達ばかりなんだ」と最後に伝えると、その子はギョッとしたとのこと。

後日「僕は工場の人達のように15本のチョークをあんなに綺麗にまっすぐ並べる事は出来ません。天の神様はみんなに才能を与えてくれています。自分はチョーク屋にはなれないけれど、勉強を頑張って別の仕事で世の中の役に立ちたいと思います」という感謝の手紙が届いたそうです。

一心不乱に作業に打ち込む社員の姿は、ハンディキャップを全く感じさせない美しいものでした。

障害とは個性で有り、個性を活かして経営を行うのがマネジメントの手腕で有り、それを後押しするのが行政の役割だとしみじみ感じました。81歳というお歳にもかかわらず、最後まで視察を引率頂いた大山会長、本当に有り難うございました。

また、豊洲にあるキッザニアも大変印象的でした。
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此方はテーマパークの新たな可能性を感じさせる素晴らしい施設です。ただ単に、子供達の就労体験というコンセプトが素晴らしいだけで無く、就労体験をサポートするインストラクター(大学生などのアルバイトが多数いるそうです)にとっても素晴らしい就労体験が出来るという施設運営のサイクル全般から、官製の就業支援とは次元の違う実践的なジョブトレーニングの可能性を見いだしました。

視察した議員の口々から「是非次は福岡に誘致を」の声が出ていました。

この施設、子供に威圧感を与えないためにという事で、上着とネクタイを外して入場したのですが逆に白シャツにスラックスで統一されたおじさん集団に、子供達は威圧感を感じたのでは無いかと内心心配しております。
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【告知】今年もやります新春のつどい!

福岡県議会議員 板橋聡を囲む
第三回 新春のつどい「県政報告会」ご案内
日時:2月2日(日) 受付16:30 開会17:00
場所:まいピア高田
会費:2000円
◎ 託児コーナー有ります。お母さん大歓迎(事前に後援会事務所まで御連絡下さい)

年に一度のじっくり自分の思うところをお伝えする機会、これから資料作成などに取りかかる予定です。
Facebook等でも告知予定ですが、皆さん奮ってご参加頂ければ幸いです。

ハワイ州議会友好訪問

1981年に福岡県は日本で初めてハワイ州と姉妹提携をしており、例年ハワイ州議会の開会日に松尾統章議長をはじめとする福岡県議会宛てに招請を頂いております。
今回私も日米友好議員連盟事務局長としてこの訪問団に1月14日ー18日の日程で参加してまいりました。

ハワイ州議会は上院・下院に分かれており、それぞれ定数25名、51名を抱えております。開会は同時に行われますので、訪問団も二手にわかれ、私は下院の議場へ。
議場には花がいたる所に飾ってあり、福岡県とは随分違う雰囲気です。
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議会初日、アメリカ合衆国の州となって55周年を祝い、功労者として元議員の皆様に記念品の贈呈があり、そのせいもあってか傍聴席は超満員。活気があります。
我々議員団もその後、ハワイ福岡県人会のメンバーでもあるMR.Bertrand Kobayashi下院議員よりご紹介を頂きました。
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議場にてMr.Joseph M.Souki下院議長と。

Souki下院議長とMs.Donna M.Kim上院議長とは後日面談。また、ハワイ州政府のMr.Shan S.Tsutsui副知事とも面談。(当初はAbercrombi知事と面談予定でしたが、ハワイ州出身の兵士が殉職されたため急遽葬儀に出席するとの事でキャンセル。これは日本ではちょっと想像出来ない事態でした)
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今後の福岡県とハワイとの関係をどのように盛り上げていくか率直な意見交換を行いました。
双方共通していたのは、福岡県が推進する水素など新エネルギーに対する興味。また年間900万人以上の観光客(なんと人口の7倍強)が訪れる島ですので環境問題等の分野でも今後関係強化の可能性が考えられます。

また1981年に友好提携をした時の立役者である、当時のジョージ有吉ハワイ州知事、ジャンボ黒田上院議員(写真下)を含むハワイの福岡県人会や福岡に縁のあるALTの皆様ともお会いして意見交換と懇親を行いました。
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ハワイの福岡県人会も世代交代が進み、2世、3世、4世の世代が殆どです。そのような方は基本母国語は英語ですが、自分の故郷の言葉を学びたいと日本語を勉強されていらっしゃる方も多く嬉しい限り。
継続的な交流により、福岡出身の日系人の皆様が福岡県に愛着を感じて頂きハワイとの交流の架け橋になって貰うことが大切です。

県立水産高校と毎年交流を行っているルーズベルト高校にも訪問。
昨年秋、水産高校の実習船「海友丸」に乗船して実習を受けたHoさんとAndrewさんから報告のプレゼンテーションを頂きました。
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こういう草の根の交流によって県とハワイ州の絆が一層深くなることを願います。

他にも色々と視察させて頂きましたが、戦艦ミズーリー号の視察は特に想い出深いものとなりました。これについては落ち着いたらもうちょっと詳しく書きたいと思います。


【告知】今年もやります新春のつどい!

福岡県議会議員 板橋聡を囲む
第三回 新春のつどい「県政報告会」ご案内
日時:2月2日(日) 受付16:30 開会17:00
場所:まいピア高田
会費:2000円
◎ 託児コーナー有ります。お母さん大歓迎(事前に後援会事務所まで御連絡下さい)

年に一度のじっくり自分の思うところをお伝えする機会、これから資料作成などに取りかかる予定です。
Facebook等でも告知予定ですが、皆さん奮ってご参加頂ければ幸いです。

柳河特別支援学校青柳祭視察

健康管理の為に週に2回はジョギングするよう心がけています。三日前いつものように走っていたところ3km位で右ふくらはぎに刺すような痛みが。診察したところ軽度の肉離れでした。準備運動を怠ったのと、最近体調不良だったのが原因のようです。肉離れは準備運動によって防ぐことが可能とのこと、皆さんお気を付け下さい。

お医者様から、早く治す為にも右足に負担がかからないように杖の使用を勧められたので、生まれて初めて杖歩行を経験しています。
杖を使うといつも通っている道が全く別の風景に見えました。歩行スピードが物凄く遅くなるので、普段気にもしていなかったお店を発見できたり楽しみもあるのですが、いつもより時間的余裕をもって行動しなければなりませんし、博多駅等人混みの移動は他の通行人の邪魔にならないよう動線をちょっと外れて歩いたりして気を遣います。階段は無理なのでエスカレーターかエレベーター、しかし県庁でも議会棟と行政棟の間には10段程度の小さな階段があったり、エスカレータ・エレベーター設備が少ない施設では遠回りをする必要がある。
一番問題だなと思ったのは、そういう諸々の不自由があると外出や移動すること自体が億劫になることかも知れません。

やはり自分が経験しないと見えてこない部分は大きい。今後とも健康管理に気を付けたいと改めて思いましたし、同時に今回の経験を今後の活動に活かしたいと思います。

先週末、柳河特別支援学校で開催された文化祭「青柳祭」を視察して参りました。
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視覚障害児童が結成している琴クラブによる琴の演奏や、小学部生徒による演劇、中学部生徒による「となりのトトロ」の演奏等々、肢体不自由と視聴覚障害などのハンディを持つ生徒達ですが、先生方はじめ多くのスタッフの皆さんがお世話を始めプロジェクターの活用など趣向を凝らすことで観る側・演じる側双方にとっても大変充実しているように見受けられました。

柳河特別支援学校は私が当選した2011年にも視察させて頂きました。当時、肢体不自由児童が利用される通学バス停車場の防雨用屋根が小さく、健常者ならそんなに問題では無いでしょうが、乗降に時間が掛かる車椅子の場合、ゲリラ豪雨だと生徒さんも介助する方もずぶ濡れになって大変だったそうです。教育庁でも色々と検討して頂いた結果今年改築が施され、ちゃんと改善されていました。
柳河特別支援学校バス停車場2年前
柳河特別支援学校バス停車場現在
写真上が2年前。乗降口にだけ掛かった屋根は、小雨ならば良いのですが、風雨が強い時は横から雨が吹き込んできて介助される方共々びしょ濡れだったそうです。
写真下が現在。屋根を大きくして、ゲリラ豪雨時はバス全体をすっぽり屋根の下に停車するようになりました。これで雨を気にせずゆっくり安全にバスに乗り込めます。

現場に居なければ分からないこと、身をもって経験しなければ分からないこと、沢山あります。全てを叶えることは出来ませんが、自分が常識と思っている事に囚われず、地域と県との架け橋になりたいものです。

警察委員会初視察

週明けから気持ちの良い青空が続き、九州地方も梅雨明けした模様との事です。
しかしながら、梅雨明け時期のゲリラ豪雨には皆さんご注意をお願いします。

さて、本日は警察委員会の視察で警察学校と警察犬訓練所を訪問しました。

まず警察学校
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1886年に福岡県巡査教習所として設置された警察学校は、現在443人が在席し法学などの基本科目、捜査や警備を学ぶ警察実務、柔剣道、逮捕術、救急法などを学ぶ術科科目を通じ警察官としての訓練を受けています。職場での実習を含め、高校卒業で約21ヶ月、大学卒で15ヶ月の研修期間があるそうです。たまたま友人の娘さんが在籍中でしたのでご挨拶したところ、学校を卒業後、警察学校に入学して僅か3ヶ月程にも関わらず非常にきびきびとした所作だったことに感動しました。厳しい指導の下、福岡県の安全安心の要である素晴らしい警察官になられる事を期待しています。
4階には過去に殉職された警察官の遺影と遺品が飾ってある遺品室があり、公務中に無念にも命を落とされた皆様に手を合わせて参りました。

警察犬訓練所は昭和49年福岡市中央区平尾にて3頭の警察犬で開所され、平成22年に移転して現在は6頭の警察犬が配置されています。
平成24年は捜索追求31件、行方不明者捜索103件、爆発物捜索5件など計143件の出動がありました。
視察では本物の覚醒剤や乾燥大麻の匂いをつけた目標物を選別する訓練が披露されました。
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警察犬訓練所は鑑識課に所属するとの事で、指紋識別の最新技術の説明も頂きました。
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指紋採取というと刑事ドラマなどでポンポンみたいな機具で白い粉(正体はアルミの粉だそうです)をはたいていたような認識しか無かったのですが、捕まえる側と捕まえられる側のイタチごっこの中で最新鋭のハイテク機器を使い技術は相当進化しているとのこと。とは言え、アルミの粉を使った採取方法は今でも基本中の基本だそうですが。

警察委員会に所属して初めての視察でしたが、委員会が変わると視察内容も全く違うので大変勉強になります。

九州国際重粒子がん治療センター視察など

纏めて備忘録

6月23日に自民党福岡県連の政経セミナーが開催されました。
今回の講師はサンデープロジェクトなどマスコミでも活躍されている双日総合研究所の吉崎達彦副所長。
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私自身、吉崎氏が運営されている「かんべえの不規則発言」というブログの読者(しかも小泉政権の頃から)で、日米の選挙事情やら政局やら経済動向に対する数字を使った鋭い洞察にいつも感服していたものですから「生かんべえ」にワクワクしておりました。
講演のポイントは

○2013年は先進国経済が再評価される。BRICs台頭や中国経済が一段落
○アベノミクス効果で家計部門は動きが出始めたが企業部門は慎重
○企業の動きはコーポレートカレンダーから考察するに、5月の決算発表から6月下旬の株主総会が終わるまでは社内根回しのタイミング。7月以降の動きを注視。
○企業決算はP/LイマイチでもB/Sは劇的に良化。この点を踏まえても企業は夏頃から動き出すのでは。
○日本は所得収支(投資によってもたらされる効果)が良い。海外の利益を海外へ再投資するのでは無く、円にして日本への投資を促進する為にも円安は重要。
○第二次安倍内閣が置かれた状況は、関東大震災から犬養内閣で高橋是清蔵相が誕生した頃によく似ている。歴史に習えば、今後安倍内閣が直面するのは出口戦略の難しさだ。
○対中政策について安倍総理は「日中が協議するドアは開かれている」と繰り返すが、これは「自分から行きませんよ」というメッセージ。習近平にとって対日政策は内政関数である事を鑑みれば非常に上手い対応だと思う。

自民党政経セミナーでの講演と言う事で、ブログみたいなノリではありませんでしたが大変勉強になりました。

その後6月24日に九州国際重粒子がん治療センターを福岡県議会として視察に訪れました。この施設は佐賀県のJR九州新幹線新鳥栖駅の目の前にありますが福岡県も5億9千万円を寄付しています。
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写真左上は理事長の十時忠秀氏、理事長みずから我々素人にも分かり易く重粒子線治療や施設についてご説明頂きました。右上は治療室です、まさにここで重粒子のビームを癌病巣に照射します。
左下は重粒子線を病巣に確実に照射するため、身体を動かさないようにする固定具。これを患者さん一人一人専用で作成するそうです。

6月1日のオープン以降83名のセカンドオピニオン外来を受け付けたそうですが、その内福岡県から53名という事でした。国内に3箇所しかない重粒子線がん治療センター。すべての癌に効果があるわけでは無いですが、一人でも多くの患者さんを救うことができればと思うと同時に将来の保険適用を切望します。

そして29日は上庄校区の県政報告会。
地域に合わせた説明資料作りは本当に大変ですが、終わった後「分かり易かった!」「定期的にやってくれ!」というお言葉を頂くと本当に嬉しく思います。
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特に国際リニアコライダー誘致の話は夢があるので盛り上がりますね。また上庄校区は昨年の水害で大きな被害が出ていますので、災害対策に関しても熱心に耳を傾けて頂きました。
これから8月に掛けてほぼ毎週各所で県政報告会を行います。今年の活動目標である「地域毎の県政報告会」着々と進めています。開催場所、日時等のお問合せはこちらにてどうぞ。

30日は江浦の祇園大蛇祭りの小屋入り。頭を始め世話方の皆さん、これから本番当日まで本当にお疲れ様です。アップテンポでテンション上がるお囃子を聴くと「夏が来たな!」とワクワクします。今年は7月20日開催で参院選投票日の1日前で、それ以外にも花火大会他多数イベント目白押しですが四山競演は絶対に見たい!
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とまぁ写真が手元にあるものをダイジェスト。その日のうちに一つ一つブログを書けば良いのですが、本当に何が何やらという感じでアレコレ奔走してます。もっと活動の質と密度を高めたいと思います。

小川知事被災地視察と6月定例議会開会!

6月3日は前日の荒れ模様から一転して梅雨の中休みの素晴らしい晴天にめぐまれました。
その中、小川洋県知事が昨年7月14日の九州北部豪雨災害の被災地であるみやま市・柳川市を視察に訪れました。知事は被災以降、公式・非公式含め事あるごとに当地を訪れて頂いており、地元の区長さんともお互い声を掛け合える関係を築いてもらいました。
今回は梅雨時期を前に災害復旧の現状と被災企業等の状況を把握して貰う事が大きな目的です。

沖端川の決壊箇所は梅雨を前にここまで復旧が進みました。
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右側が新たに築堤された部分ですが、養生するまで3年程度時間が必要なので左側の土嚢で作られた仮堤防もその間しっかりバックアップ機能を果たします。
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マスコミの取材も多く、復旧の現状を多くの方に知って頂けたのではないでしょうか。

被災した企業も訪問しました。
一つは本郷の松木漬物食品。地元名産の高菜漬けなどを生産販売しておられ、TV番組などで紹介されたそうで地元のみならず全国的に伸びていた会社です。昨年の9月に視察した時は、製造機器や冷蔵庫などが水に浸かり大変な状況でした。食品製造業ですので衛生第一。相当な負担だったと想像しますが、新たに設備投資を行い営業を再開されていました。社長のご子息に丁寧にご対応頂きました。
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次に訪問したのは中山の(株)フコク。元々綿製品を作っていた会社ですが、その技術を派生させ今は自動車の内装材や建材の分野で成長しています。沖端川の決壊箇所のすぐ裏に工場があり、被災時は腰の辺りまで水没し大変な状況でしたが、社員のみならず取引先や知人・友人が一丸となって復旧活動を行い予想以上に早く元通りの生産が開始出来たとのこと。
視察に伺うと全社員そろってのお出迎え。胸が熱くなりました。
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大変嬉しかったのは松木漬物食品もフコクも若き経営者、これからの地域の経済界を引っ張っていって欲しい世代です。水害という大変な困難に見舞われても前を向き、一歩一歩着実に踏み出している姿に私の方が逆に勇気と元気を頂きました。
本当にありがとうございました。

6月7日より定例議会が開会されました。被災地視察の件はもっと早く書きたかったのですが、議会前のバタバタですっかり遅れてしまいました。今回私は一般質問を行う予定です。恐らく6月18日(火)または19日(水)になると思います。詳しい内容が決まりましたら告知致しますのでどうぞ宜しくお願いします。

平成25年県総合防災訓練。災害情報収集システム運用開始!

本日は福岡県総合防災訓練が開催されました。福岡、北九州、筑豊、筑後と福岡県の4地域を持ち回りで開催されているこの訓練、大牟田で開催されるのは20年ぶりだそうです。
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私の地元からほど近い開催地という事も有り、多くの方に見学をお勧めしましたが、残念ながら昨日からの大雨で足下はグチャグチャでした。
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訓練開始の頃には雨は上がりましたが、予定されていた訓練メニューが変更され、ヘリコプターによるビルや海上からのレスキュー訓練等が中止となり見せ場は減ってしまいました。
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しかしながら、国の指揮命令系統にある自衛隊、県の配下で有る警察、市町村の配下で有る消防等、指揮命令系統の違う各種組織が一堂に会し災害訓練を行う事は重要です。今後とも県総合防災訓練の趣旨をご理解頂ければと存じます。

昨年11月の決算特別委員会で私が質問したGPS機能付き携帯電話を活用した災害情報収集システムについて福岡県としてきちんと対応して頂き、6月1日から運用開始されたそうです。九州北部豪雨災害時に現場を駆けずり身にしみた情報収集の大切さ、それを踏まえた提案が実を結び感無量です。今後の災害対応に大いに役立つことを期待します。
こちらがプレスリリースです↓
「福岡県災害情報収集システム」の運用開始について

今のところ県及び市町村の防災関係職員を対象としたシステムですが、災害時に混乱する現場で適切な状況把握をする第一歩になると確信します。
速やかに導入に動いて頂いた県執行部に感謝すると共に、今後とも現場感覚に基づいた提言を行っていきたいと思います。

九州沖縄防衛議連協議会感想、平成25年県総合防災訓練について

第八回九州・沖縄防衛議員連盟連絡協議会に出席するために熊本を訪問しました。

最初に研修事業として第八師団が駐屯する北熊本駐屯地を視察。模擬戦闘訓練、装備品展示、除染活動などを視察しました。
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特に除染活動の設定に驚きました。
北朝鮮が先日発射をちらつかせた長距離弾道ミサイル(自称人工衛星)のロケット燃料にはメチルヒドラジンという物質が使用されています。気化したヒドラジンを大量に吸い込むと神経系が侵され死亡に至ったり、液体が身体に触れると大やけどを負う可能性がある強烈な毒性物質です。

北朝鮮のミサイルの件は、PAC3配備などミサイル防衛の方にばかり目が奪われていましたが、ミサイル発射後に切り離されるロケット部分が落下する事により発生するヒドラジンの被害まで想定して訓練をされていたとは。改めて北朝鮮のミサイルに対する怒りを覚えると同時に、自衛隊の対応に心強さを感じました。

その後、前防衛大学校校長だった五百旗頭 真(いおきべ まこと)先生より「日本の安全保障」という演題で防衛講話を頂きました。
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白村江の戦いから蒙古襲来、戦国時代、江戸時代、産業革命、日清日露戦争、第二次世界大戦と時系列で国際情勢と日本の対応をご説明頂きました。歴史観としては自分とはちょっと違う点もありましたが、非常に興味深い示唆に富む分析でした。
最後に述べられた「外交能力を駆使して平和をもたらし、領民の生産能力を高めるのが政治の力」という言葉は胸にしっかり留めたいと思います。

さて、話は変わりますが6月2日(日)に大牟田市で福岡県総合防災訓練が行われます。
自衛隊、警察、消防を始め各種組織、団体が大規模災害を想定して連携した訓練を行います。
私も毎年参加しており、その感想をブログにも綴っております(進化する総合防災訓練平成23年度福岡県総合防災訓練)が、災害時にどういう事が起こり、どういう指揮命令系統で避難、救助が行われるか、一般市民の目線から知っておくことは現場の混乱を少しでも押さえるために大変重要だと思います。
当日は炊き出しカレーが振る舞われたり、各種イベントも開催されますので、お時間有る方は是非見学をされる事をお勧めします。会場や時間などの詳細はこちらをご覧下さい(click!)

国際リニアコライダー(ILC)福岡誘致に向けて視察

国際リニアコライダー(以下「ILC」)ってご存じですか?
直線約31キロの線形加速衝突装置で電子と陽電子の衝突実験を行い、質量の起源を明らかにして、3次元を超える次元を明らかにして、さらにはダークマターの正体を突きとめる事も夢ではなくなる。これまでの宇宙像を変革してしまう底力を秘めた研究設備です。とまぁ自分で書いていても難しいので、概要はこの漫画でどうぞ。時間の無い方向けにものすごーく噛み砕いて、かつ大雑把に言うと「31kmのトンネル内で陽子と陽電子を光の速度で衝突させて、宇宙が出来た瞬間=ビッグバンの状態を創り出し宇宙創造の謎を解き明かそう」という計画です。
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今、科学者の間ではこのILCを日本に作ろうという動きがあり、その候補地として福岡県・佐賀県にまたがる脊振山地と岩手県の北上山地の2箇所が上がっています。
福岡空港にはこんな横断幕が揚がっており、徐々に盛り上がりを見せています
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先日、このILC計画と関係が深い茨城県つくば市の「高エネルギー加速器研究機構」を視察しILCについて理解を深めて参りました。
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設備や研究内容の詳細についてはオフィシャルページをご覧下さい。
とにかく事業そのもののスケールが大きい、そして波及効果も計り知れない、近年希に見るビッグプロジェクトである事は間違い有りません。予算的にも。そして宇宙の根源を解明する学問は決して「明日の糧にすぐなる」ものでもありません。しかしながら、宇宙を知ることは永遠のテーマで有り、子供の夢・学問・基礎科学を大切にする文化がその地域に芽生えます。そしてそんな巨大施設を運営するには先端技術が必要となり、地域の企業の技術向上が期待されますし先端企業やベンチャー企業が集積されます。施設を運営するために世界中の科学者が数千人集い、その家族も含め施設周辺に在住する事になります、またそんな世界唯一の研究施設へ世界中の科学者(及びその卵)が定期的に短期の研修に集います。
研究結果だけでなく、その波及効果を含め本当に夢が広がるプロジェクトです。今年計画している地域の県政報告会では必ず話しますね。
一緒に視察に行った議員同士で「是非福岡に誘致したい」と誓い合ったくらい盛り上がりました。しかしながらこの計画、科学者グループの中で議論・調整されている段階で、まだ国として正式に進めて行くと決まったわけではありません。県議会も政府、国会としっかり連携して国際リニアコライダー計画が実現するよう努力していきます。

日向神ダム視察と矢部川沖端川復旧工事説明会

昨日は水利組合の皆さんと日向神ダム管理出張所を訪問し、福岡県が管理している日向神ダムを視察しました。
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今年は例年より若干雨量が多かったため、現在水位は標高299.7mまで上がっています(底面からおよそ67.2m)、貯水量は1230万トン。梅雨期制限推移は292.7mですので、これから梅雨の時期に備えて徐々に水位を低下させるそうです。しかしながら下流では先日お伝えしたとおり河川改修工事中ですので、下流と連携を取り放流する必要があるとのこと。

昨年7月14日の九州北部豪雨では1時間最大1005トンの流入量で、ダムの水位は最高298mまで上昇しました。298mってことは今の299.7mより低いじゃないか?!と思う方もいらっしゃるでしょうが、あの雨量があと4時間続いた場合、水位は308.5mに達し緊急操作(つまり、流入した分だけすべて放流)をおこなう可能性があったそうです。また緊急操作をおこなうには県知事の許可が必要なので、その決済を取る為にもまさにギリギリのところで雨が小降りになった状況だったとのこと。ちなみに緊急操作は日向神ダムが出来てから一度もありません。
違う視点で捉えれば、7月14日の矢部川の増水は日向神ダムだけの問題でなく、増水した笠原川・星野川水系からの流入も大きく関係していたという事です。

治水は何か一つだけ改善すれば全て解決するような問題では無く、上流、中流、下流すべての様々な要素が絡み合っており、対策の難しさが窺い知れます。

その後、夜には九州北部豪雨で沖端川が決壊し大被害を受けた本郷地区の復旧工事説明会を藤丸敏衆議院議員、西原親市長、渡辺筑後川河川事務所長、森田南筑後県土整備事務所長等々の皆様と行いました。
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多くの質問が飛び交い、大変活発な意見交換が出来ました。
とにかく、不安な箇所があれば区長さん経由で教えて頂き調査を行い、適切なフィードバックを行うよう国・県の各事務所と認識を同じくしました。

今後も、故郷に安心して暮らせるよう国・県・市一体となって頑張ります。

今日は九州芸文館の開館記念式典も行われたのですが、これはまた後で。
とにかく会場は盛り上がっていますので、是非覗いてみてください!

新エネルギーと海苔の視察

いよいよ来週から2月の予算議会が始まります。今週は議員総会や予算勉強会が目白押しで、いよいよ始まるなぁという雰囲気。議会棟も活気づいています。

先週は私が所属している総務・企画地域振興常任委員会の管内視察で、嘉麻市・苅田町・田川市・北九州市などを訪問しました。
所管するエネルギー政策室で取り扱う、県内における再生エネルギー・新エネルギーの取組などを中心に視察しました。
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写真左上:嘉麻市。再生可能エネルギー固定買取価格制度が始まってすぐに運用開始されたメガソーラー発電所
写真右上:世界記憶遺産に昨年指定された、山本作兵衛コレクションが保管される田川市石炭記念館。人創り、街創りに山本作兵衛さんの作品を活用しようと奮闘される田川市長らのお話しを伺いました
写真左下:北九州次世代エネルギーパーク。風力発電等の自然エネルギー、バイオマス発電、石油備蓄基地などを備える北九州エネルギーパーク。エネルギーの企業間連携(地産地消)の考え方は北九州の特性を上手く活用されています。
写真右下:嘉麻市やみやま市にてメガソーラー発電所を運営する、日本の太陽光発電ビジネスの先端モデルを構築する芝浦ホールディングス新地会長のご講演。「メガソーラーの事なら私より詳しい人間は日本にいない」と豪語されるだけの豊富な知識と独創的なアイディア、流石でした。

石炭から太陽光、バイオマスまで、エネルギーと一口にいっても多種多様ですが、それぞれ一長一短あります。どういうベストミックスで電力の安全安心安定を図りながら、日本の国力を維持するかは大変重要な課題です。県政の場でも継続して議論していきます。

また昨日は小川知事が有明海の海苔漁場視察に同行しました。
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西田有明漁連会長によると海苔の品質・出来高も上々ですが、単価が例年より悪いのが心配だそうです。
海苔摘みを視察させて頂いた漁家は親子だそうです。有明漁連では三分の一程度の漁家で後継者がしっかり育っているらしく、頼もしい限りです。
小川知事も予想以上にオートメーション化されている海苔摘みの様子に感嘆の声を上げていらっしゃいました。
小川知事は昨年の九州北部豪雨災害以降、色々な形で現地の復旧復興の様子を直接確かめて頂いております。報告だけに目を通すより、直接視察して頂ければ、現地の状況は勿論ですが、付随して産業の実態や住民の空気感に対して理解を深めて頂いたり、マスコミの取材によって広報して頂けたりとプラスαのメリットが多く、有り難いことです。

最後に、前回のブログで告知していた清水山ロードレース、無事完走しました!
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左がスタート地点、私の向かって左側の黒いウエアの女性が名古屋国際女子マラソン優勝や世界陸上出場の輝かしい履歴をもつ藤永佳子さんです。今回のゲストランナーでした。
右がゴール直前。
初めて経験する清水山を登り降りする9.7キロ、高低差200m以上のロードレース、登りは本当に地獄でした。逆に下りは天国(笑)。そして翌日は普段のジョギングでは経験しないような物凄い筋肉痛、そしてやっぱり襲ってきた膝痛(苦笑)。色々ありましたが沿道の皆さんの応援のお陰で本当に楽しく走らせて頂きました。また多くのボランティアの方、寒い中交通整理など有り難うございます。
今回第40回大会ですが、この大会がみやまの名物レースとして益々盛り上がるよう私も今後ともしっかり走らせて貰いますよ!

地方分権議論の現状&明日は清水山ロードレース

私が副委員長を務める広域行政推進調査特別委員会は2月7-8日に高知県と岡山県を視察して参りました。
地方分権の流れの一つで、国の出先機関を地方へ移管する受け皿としてまず関西広域連合が立ち上がりました。我が九州においても九州地方知事会と各県議会が足並みを揃え地方分権の動きを進めているところです。今回は国内で広域連合を設立する動きのある四国地方・中国地方をそれぞれ訪問し、知事会や議会の動き政権交代を受けて今後の進め方を調査する事が目的です。
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民主党政権では出先機関改革が地方分権議論の前面に押し出されていましたが、先の衆議院選挙で「道州制」を公約に掲げた自民党が政権を奪還したため、今までの流れもかなり影響を受ける可能性があります。

実際高知県、岡山県においても国の出方を見ながらどう仕切り直すか様子見の部分も多くご説明頂いた職員の方の歯切れも今一つでした。例えば本年秋に四国4県で設立予定の四国広域連合は「見直しもあり得る」という事を徳島県知事が公言しており、情報収集始め種々ご苦労が絶えないようです。

九州地方知事会においては、国の出先機関改革については以前の自民党政権下の地方分権改革推進委員会にて審議されたものであり、道州制に向けてのステップとして議論を前に進めるよう要請しています。このような大きな議論は総論賛成各論反対になりがちですが、九州は地政学的にも道州制に適した地域ですので、知事会・議会が協力して議論を前進させて行きたいと思いました。ついつい熱く語ってしまうのは高知龍馬空港の坂本龍馬像に触発された部分も大いにあるかもしれません。
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さて、明日は「清水山ロードレース」。第40回の記念大会、私も参加予定です。
昨年は5キロの部に参加しましたが、9.7キロの部の折り返し地点でお手伝いをされていた商工会青年部の方から「県議を探したけどみつからんやった」とお叱りを受けましたので今回は9.7キロの部に挑戦です。
普段のジョギングは10キロ走ってますので距離的には全然大丈夫なのですが、なんせ清水山を登るロードレース。膝や腰が故障せず、ちゃんと走れるか心配です。

明日はこのTシャツで出走予定。
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これはライオンズクラブの皆様が昨年水害を受けた本郷校区の運動会用に贈呈された「がんばろう本郷」Tシャツです。復興の想いも重ねて私も「がんばろう」!
沿道の皆さん、温かい声援期待しております!

航空自衛隊芦屋基地視察

1月17日に私の所属している福岡県防衛議員連盟にて、遠賀郡にある航空自衛隊芦屋基地を視察して参りました。

この基地司令である柏原敬子空将補は、日本初そして唯一の女性空将補であり女性基地司令。ちなみに航空自衛隊員は約47,000名、内空将補の定員はわずか50名(医官含む)。
女性の目線からの自衛隊について約1時間の講演を頂きましたが、大変勉強になりました。
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自衛隊が女性幹部を採用して間もない頃の話で、女性に対する反発は根深いものがあったそうです。しかし女性として男性隊員の教育を任されたのが転機となり、今の立場まで上り詰められました。18回の転勤を経験し、ご主人とは結婚した後もずっと離ればなれ。女性の社会進出や、家族のあり方について色々と考えさせられました。

講演の中で出されたクイズが面白かったです
Q1 次の職業の中で女性の比率が一番低いのはどれ?
  a 自衛官  b 警察官  c 裁判官  d 都道府県議会議員

Q2 女性に戦闘機パイロットとしての搭乗を認めていないのはどの国?
  a 韓国   b 中国   c パキスタン d 日本

Q3 隊員に対して育児休暇を認めていないのはどの国?
  a アメリカ b 英国   c フランス  d 日本

答えはこのエントリーの最後に

また芦屋基地には地対空誘導弾「ペトリオット」が配備されております
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2年に一回演習を行いますが、国内で演習できる土地が無い為アメリカに渡って訓練するそうです。日本国内でも探せば不可能では無いでしょうが、費用対効果を考えればアメリカで行う事は現実的だと思います。

戦闘機というのは空では百獣の王ですが、地上においては全く無防備。それ故航空自衛隊では地上における戦闘やゲリラ対策にも力が入れてあります。
約100mの距離をもつ射撃場
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これは陸上自衛隊にもないハイテクな装備だそうです。

九州は北朝鮮・中国と地理的に近く、国家安全保障上とても重要な場所です。柏原基地司令はじめ皆様が崇高な使命感をもって任務に当たられているのを目の当たりにし大変頼もしく感じました。
一度地域の皆さんと見学会でも出来ればと思います。

(クイズの答え、1.a 2.d 3.a)

東北視察備忘録 その1

11月19日~21日に私が所属する総務企画地域振興委員会の視察が東北にて行われました。
今回の視察目的は3つ、(1)東日本大震災から1年8ヶ月を経過した現地の復興状況、(2)世界遺産登録された平泉における登録前の取組と登録後の状況、(3)滝沢村における産学官連携について、です。

先ず、東日本大震災被災地の復興状況を確かめに名取市と石巻市を訪問しました。
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名取市においては約1000名の方が亡くなったり行方不明となっていらっしゃいます。左上の写真は名取市の中でも一番被害が大きかった閖上地区です。農地だったのかと勘違いしそうですが、住宅基礎部分のブロックが生々しく残っている後継に絶句しました。

googleマップで名取市閖上を検索して、地図と航空写真を比較して頂ければ皆さんも実感して頂けると思います。

また右上の写真は閖上に有る日和山富士主姫神社があった高さ約10mの塚ですが、津波はこの上まで到達していたとの事です。この地域の高齢者の方は自立再建できない方も多かったり、小さいお子さんがいるような御家族は逆に沿岸部に戻ることに躊躇されている方も多く、地域の再建は非常に困難との事。また被災者に対する補助事業も仙台市のような大都市なら予算的にも融通が利く余地があるが、名取市や石巻市は独自の補助をするような予算的余裕はないとの事。集団移転は進んでいるが大きな街のコミュニティーそのものを移転させるような事は出来ないとの事です。
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死者・行方不明者約4000人を出した石巻市も、沿岸部の光景は似たようなものでした。右上の写真は門脇小学校です。ここは津波で被災したうえに、一緒に流れてきた油に火が燃え移り校舎が焼けてしまったそうです。石巻一帯はこのような津波による火災が至るところで発生し被害をさらに拡大したとの事。

復興予算の問題等が国会では話題になっておりましたが、コミュニティの再生という視点がちゃんと議論されているのか?議論されていてもそれが本当に地域にとって求められているものなのか?その上でスピード感も求められる、全てを満たすことは出来ないのかも知れませんが、だからこそ政治が決断してそれを国民が信頼し見守れるような関係が構築されていないければならないと感じました。

長くなってしまいましたので、続きは後日。

小川知事二度目の被災地訪問と石油コンビナート総合防災訓練

9月9日に小川福岡県知事が二度目の被災地視察の為にみやま市と柳川市を訪問しました。
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知事視察が二度にわたって被災地入することはあまりないそうですが、7月14日の九州北部豪雨から一ヶ月半、復旧の状況を確認したいとの事で、みやま市側では堤防決壊箇所、その周辺の民家及び漬物工場。柳川市側では中島漁港に立ち寄られました。
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西原みやま市長及び区長と一緒に、外見的には随分落ち着いて来ておりますがまだまだ住民の方々が元通りの生活に戻るには時間が掛かることや、決壊部分含め堤防がきちんと復旧されないと安心してここに暮らせないこと等を説明しました。また本郷地区では一番被害が大きかった工場である松木漬物さんから、被災当日から復旧を急ぐ現状の説明を頂いております。

9月14日から9月議会が始まります。今回の議会は九州北部豪雨被害に関する補正予算を中心として、水害関連の話題が中心となる議会になる予定です。会派の代表質問でも重点的に取り上げるとの事。私も一般質問を希望しております。一般質問希望者が多い為確定的な事は言えませんが希望が叶えば、地域の皆さんの安全安心を今後も確保できるようしっかり知事の所見を問いたいと思っています。

日時は前後しますが、9月6日に福岡県石油コンビナート総合防災訓練に参加しました。震度6強の地震が石油コンビナートを襲ったという前提で、自衛隊・警察・消防・民間関係者が総合訓練を2年に一回行うものです。
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訓練終了後の現地訓練本部長挨拶に立たれた第七管区海上保安本部長のお話しが興味深かった。
この方は昨年の東日本大震災の際に被災地におられたそうで、その時の教訓から現在の福岡市近辺のリスクを次のように仰られました

1)港湾の岸壁が低い。大潮時に1mの津波が来ると相当危険と思われる。コンテナ船は空荷だと40cmの津波でも暴れはじめる。
2)警固断層は横移動の断層だが、活断層が近くにあるため地震が発生した場合ダメージが予想以上に大きくなる可能性がある。

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上記二つのリスクを踏まえて、以下三点をアドバイスされました。

1.救済機関は自分を守れ。先の大震災では警察消防など多くの方が亡くなった。救済機関が自分を守れずして他人は守れない。
2.防災無線をはじめとする全ての連絡網がシャットダウンされる可能性が有る。不測の事態で連絡が取れなければ自発的救助活動を行う事で、先の大震災では被害を少なく出来た。
3.前述した二つの懸念材料が福岡には存在する。福岡は災害の少ない街という安心感があるが、防災に関する自身の意識の高揚、他者に対する啓蒙を怠るな

これは福岡市のみならず広く当てはまる教訓だと思います。

8月下旬の欧州視察について

広域行政や地方分権をテーマに先月後半ドイツとイギリスを視察に行って参りました。
フランクフルト⇒ハノーファー⇒ヴォルフスブルグ⇒ハノーファー⇒ロンドン⇒エディンバラ⇒リヴァプール⇒ロンドンという強行軍。体力気力共に相当すり減りましたが(財)自治体国際化協会の羽生ロンドン支所長、福岡県フランクフルト事務所の山田所長をはじめ事務局の皆さんのご尽力もあり充実した内容となりました。
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世界各国いろんな自治体制が存在するとは頭で認識していても、実際に直接話を聞くと認識の基盤が全く違う事に愕然とします。特にインスピレーションを得たのは、日本と真逆の先進的な地方分権が生んだフランクフルト地域連合というボトムアップ、ヴォルフスブルグの自治体と企業が車をテーマに渾然一体となった地域作り、イギリスが「通称」である事を実感したスコットランド政府の「four nations」、財政的には窮屈なはずなのに自由な感じのリヴァプールのリノベーション。これは決して手放しの感嘆だけでなく疑問も含めての覚え書きです。
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少子高齢化、財政の行き詰まり、地方分権・広域連携、民主主義の未来等々、やはり成熟した国家である(成熟とは一本調子の右肩上がりで無いという意味でも有りますが)イギリスやドイツに今こそ日本が学ぶべきものは多いです。今後の議員活動の血となり肉となる貴重な経験を頂き本当に感謝しています。

久しぶりのブログなので考えを纏めるのに時間が掛かりました。こういうのはやっぱり習慣化しないと駄目ですね。

九州北部豪雨後2週間、現地の状況

7月13-14日の九州北部豪雨以降バタバタして目が回るような毎日です。ブログもちょっと間隔が空いてしまいました。

みやま市で一番被害が酷かった本郷地区は復旧作業もある程度目処が立ったということで、7月23日にて災害ボランティアの受入を終了しました。また柳川市も同様に7月29日にて災害ボランティアの受入を終了するそうです。完全に元の生活を取り戻すのにはまだまだ時間が掛かると思いますが、まずは第一歩です。本郷でも延べ3000人、多い日は350人程度のボランティアが集まり酷暑の中作業をお手伝い頂いたそうです。区長さんとお話ししていると、トイレや飲料水の手配など不備もあったそうですが献身的に活動頂いた皆様に心から感謝されていました、私からも本当に有り難うございます。

7月16日に小川知事が現地入りして頂いた旨書きましたが、その後21日に衆議院議員古賀誠先生、参議院議院松山政司先生と農地被害を中心に視察同行致しました。
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また25日には福岡県議会農林水産委員会が急遽視察先を変更して県南地域を視察、その際みやまを含めこの地域の農業・漁業の被害状況を説明、地域の主要産業である農林水産業復興を要請致しました。
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また明日27日は自民党県議団九州北部豪雨災害対策本部の視察を行い、みやま・柳川を訪問する予定です。

民家の復旧度合いに比べて、農業・漁業の現場はまだまだ課題山積です。
また、被災者の心理的弱みにつけ込んで詐欺まがいの行為が行われているとの情報も入ってきています。
この地域で「噂話」を「げなげな話」と言いますが、げなげな話に尾ひれ背ひれが付いて、ビックリするようなデマを住民の方から聞かされる事があります。前述の詐欺まがいの行為もそうですが、皆さん、こういう時こそ冷静に情報を精査して下さい。不明な点や不審な点があれば行政機関にお問合せ頂くのが確実です。

昨日は、中の島公園横の放水路で小学校4年生の男児が溺死するという痛ましい事件が起こりました。放水路が豪雨でえぐれて2m以上の水深の水たまりが出来ており、そこで誤って溺れたそうです。水が引いて一件安全そうに見えても、絶対に立ち入り禁止している区域には近づかないで下さい。
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(現場の画像です。写真を撮ったときはまだ水が引いていませんでしたが普段は車が止めてあったりする普通の平地です。まさかここに2mの深さの水たまりが出来るとは想像も出来ません)

まだまだ道半ば、引き続き地元代表の県議会議員として地元の声を聞き、地元の要望を県執行部に的確に働きかけ、自分だけの力で足りない部分は自民党県議団の理解と協力を得る、この3つをバランス良く行う為に飛び回っています。災害対応以外の業務も山積みで、当選一期目の私には荷が重いですが、地元の皆さん・諸先輩方のご指導を頂きながらしっかりと務める所存です。

小川知事被災地視察

小川知事が7月16日に県内地域の豪雨による災害視察を行いました。公務多忙の中、急遽決まった被災地視察。八女市をはじめ福岡県内各所で甚大な被害が発生しているにも関わらず、タイトなスケジュールを調整し、みやま市本郷地区を視察して頂いた事に感謝します。
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(右から西原親みやま市長、板橋聡、小川洋県知事、村山福岡県県土整備部長)

県の管理河川である沖端川堤防決壊の状況や、復旧に向けての工程が説明された後、私の方から本郷地区の地形的な問題から地域一帯の民家が軒下のあたりまで浸水した事や農家が多い為農機具が壊れてしまったこと等をお伝えし、後片付けに追われる集落の被害状況を直接見て頂きました。被災者の皆さんとも言葉を交わした小川知事は「市とも連携し、県として出来る事を精一杯やらせてもらう」との言葉を残して、次の視察場所に移動されました。

16日夕方の時点で矢部川と沖端川中山地区の決壊箇所はほぼ土が積み上がり修復間近となっていました。沖端川本郷地区の決壊箇所は重機の搬入が困難な場所で修復作業開始に手間取りました。昨日は夜を徹しての作業を行うことになっていましたが夜半に強く降った雨が心配です。
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また海苔生産の現場にも大きな被害が出ているようです。農業・漁業関係者への聞き取りを進めたいと思っています。

矢部川・沖端川の堤防決壊と被害状況

7月14日の水害を受けて15日朝から被災地の視察や市・区長さん等への聞き取りをさせて頂きました。
先ず矢部川
14日の様子(以下、全ての画像はクリックすると拡大できます)
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15日の様子
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一気に水が引いたように思いましたが、これは堤防決壊箇所を修復する為に意図的に流量を制限しているようです。

みやま市周辺で堤防決壊した場所が3カ所あります。まず矢部川右岸津留橋付近(以下、地図の緑色矢印が決壊箇所)

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沖端川左岸 中山地区立花いこいの森公園裏

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沖端川左岸 行基橋付近

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決壊というと河川が曲がっていて水が堤防に勢いよくぶつかるような部分が、徐々に浸食されて決壊してしまうようなイメージを持っていました。しかし今回決壊した三カ所はほぼ直線の箇所で、実際見たときも「なんでこんな所が決壊するんだろう?」という印象を持ちました。やはり集中豪雨とそれに伴う急激な水位上昇が大きな要因になっているのではないでしょうか?これは分析を待ちたいと思います。

決壊による浸水被害では、沖端川行基橋付近の決壊箇所は地図をごらんになれば分かるとおり住宅地の真裏で、しかも筑後広域公園と矢部川の堤防に囲まれているため浸水によりため池のような状態になり、避難が一歩遅れていたら大惨事になった可能性があります。また沖端川の2カ所の決壊箇所は1キロも離れておらず、その間に挟まれた本郷地区にはこの両方から水が流れ込んできたため集落一帯広範囲で家屋への浸水が起こってしまいました。
以下は本郷校区瀬戸島地区の被害の様子です、決壊時には一階部分がまるまる浸水するほどの流入だったそうです。
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この地域は高齢化率が高く、被災された家屋の後片付けもままならないため、休日にもかかわらず市から職員80名が急遽派遣されお手伝いをされていました。もちろんご親族・友人・消防団・JA職員をはじめとする多くの方々も駆けつけ応援されています。本当に有り難うございます。(本郷の住民一同そんなグチャグチャの状況で奮闘する中、隣接する筑後広域公園のテニスコートではどこかの高校のテニス部が練習する音が聞こえてきて、一瞬現実感を失いそうになりましたが。)

また直接的な被害を受けていない地域でも、今回の豪雨により堤防下に水みちが出来ていたり、道路整備の過程で堤防が極端に下がって水害の原因になりそうな場所などが判明しました。被災地の復旧復興、今後の水害対策、この二つを成し遂げるために、行政区・市・国としっかり連携を取り適切・迅速な対応を県としても取るように働きかけを行います。

進化する総合防災訓練

本日は平成24年度福岡県総合防災訓練に参加するため糸島市船越漁港に行ってきました。
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小川県知事を総括訓練本部長として、陸・海・空の自衛隊、県警本部、海上保安本部、消防局、九電、西部ガス等官民併せて120機関、地域住民を含む約1900人が参加。訓練車両等もパトカー・消防車などの車両が137台、航空機11機、船舶5隻という大規模な訓練です。
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東日本大震災直後の昨年も参加していましたが、それから1年を経て訓練内容もちょっとずつ進化しておりより実践的になっているように思いました。
具体的には原子力災害対策、離島からの住民避難訓練、小中学校における緊急地震速報対応訓練、海上・沿岸がれき火災防御訓練などが新しい訓練種目に加わっています。
つい先日福岡県は九州電力と原子力安全協定を結んだばかりですが糸島市から約20キロ離れた所に佐賀県玄界原子力発電所が存在しており、県内で一番原発に近い地域。そのまさに糸島の地で原子力災害対策訓練が初めて行われる事は本当に重い意味があります。その訓練内容は

九州電力玄界原子力発電所において、地震により原子炉が自動停止し、その後、炉心冷却機能を失ったことから、このままの状態が続けば炉心が損傷し、放射性物質が放出される事態に至る恐れがあるとの想定で、住民の広域的な避難訓練などを行う。

訓練自体の見た目は地味ですが、かなり生々しい想定です。上記想定に基づき、糸島の住民の皆さんはバスで別会場の修猷館高校に避難、そこで被ばくに関してスクリーニングをして、必要があれば簡易除染訓練を行いました。

総務部長によると準備期間1年以上、昨年と比べると会場が増えたことも有り参加機関との調整など準備には1.5倍の手間・時間が掛かったそうです。

昨年も書きましたが、自衛隊・警察・消防をはじめ各種機関が災害時に混乱せず指揮命令系統に基づき万全の対応をする為にはこのような総合訓練は非常に重要。来年は筑後地域で開催予定との事です。消防団や一部住民の方には参加要請があるかと思いますが、それ以外の一般見学もOKですので、興味の有る方は是非お越し下さい。

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そして今年も頂きました、炊き出しカレー!炊き出しにご協力頂きました糸島市の皆様、子供からお年寄りまで安心して食べられる優しい味でとっても美味しかったです!ごちそうさまでした!