日本理化学工業、キッザニア等を視察しました

先週はハワイ州議会等を訪問視察して来たのですが、今週は20日~22日の日程で景気雇用調査特別委員会の視察が行われました。神奈川県の企業誘致施策であるインベスト神奈川や、おばあちゃんの原宿と言われる巣鴨地蔵通り商店街の運営状況、所沢にある国立職業リハビリテーションセンターの現状をはじめ大変盛りだくさんの内容でした。その中でも印象に残った訪問先2件を纏めておきます。

ダストレスチョーク(粉の出ないチョーク)のシェアが日本一の日本理化学工業(株)テレビ東京系列で放映中の「カンブリア宮殿」等でも紹介された、川崎に本社を持つ同社は、従業員76人中57人(約7割)が知的障害者(更に内6割が重度障害者)です。
会長である大山泰弘氏から直接、知的障害者を雇用するきっかけ、これまでの経緯、会社の理念などをご説明頂きました。
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1960年、知的障害者の就職斡旋に来られた地域の都立養護学校の教師が「知的障害者は卒業後就職できないと福祉施設に入り一生をそこで暮らす。働くことを知らずに一生を終えてしまうのでせめて実習だけでも受け入れてくれないだろうか」と懇願され、実習を受け入れたことが同社における知的障害者雇用のきっかけだそうです。

障害者多数雇用を目指すようになったのは、とあるご住職から「人間の究極の幸せは『愛されること』『ほめられること』『役に立つこと』『必要とされること』の4つです。福祉施設が人間を幸せにするのではなく、企業が幸せにするのです」という言葉を頂いたからとのこと。

知的障害者が企業の戦力として経営を成り立たせるには幾多のハードルがありますが、これをマニュアル文化ではない、日本中小企業が持つ「職人文化」で克服する事に成功。障害者の自立、家族の負担減、社会保障費の削減、企業の経営体質強化と四方一両得を実現しています。
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(写真は許可を頂き撮影・掲載しています。会長曰く「このような取り組みを広く理解して頂くために、広報は歓迎」との事でした。)

ある日、この会社を某有名私立小学校五年生の子供が自由研究のために訪問したそうです。見学を終えるまで、その子は工場で働く従業員達の殆どが知的障害だとは気付かなかった。

案内をした大山会長が「ここで働く人達は、あなたのように勉強は出来ない、普通の学校にも行けない知的障害を持った人達ばかりなんだ」と最後に伝えると、その子はギョッとしたとのこと。

後日「僕は工場の人達のように15本のチョークをあんなに綺麗にまっすぐ並べる事は出来ません。天の神様はみんなに才能を与えてくれています。自分はチョーク屋にはなれないけれど、勉強を頑張って別の仕事で世の中の役に立ちたいと思います」という感謝の手紙が届いたそうです。

一心不乱に作業に打ち込む社員の姿は、ハンディキャップを全く感じさせない美しいものでした。

障害とは個性で有り、個性を活かして経営を行うのがマネジメントの手腕で有り、それを後押しするのが行政の役割だとしみじみ感じました。81歳というお歳にもかかわらず、最後まで視察を引率頂いた大山会長、本当に有り難うございました。

また、豊洲にあるキッザニアも大変印象的でした。
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此方はテーマパークの新たな可能性を感じさせる素晴らしい施設です。ただ単に、子供達の就労体験というコンセプトが素晴らしいだけで無く、就労体験をサポートするインストラクター(大学生などのアルバイトが多数いるそうです)にとっても素晴らしい就労体験が出来るという施設運営のサイクル全般から、官製の就業支援とは次元の違う実践的なジョブトレーニングの可能性を見いだしました。

視察した議員の口々から「是非次は福岡に誘致を」の声が出ていました。

この施設、子供に威圧感を与えないためにという事で、上着とネクタイを外して入場したのですが逆に白シャツにスラックスで統一されたおじさん集団に、子供達は威圧感を感じたのでは無いかと内心心配しております。
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【告知】今年もやります新春のつどい!

福岡県議会議員 板橋聡を囲む
第三回 新春のつどい「県政報告会」ご案内
日時:2月2日(日) 受付16:30 開会17:00
場所:まいピア高田
会費:2000円
◎ 託児コーナー有ります。お母さん大歓迎(事前に後援会事務所まで御連絡下さい)

年に一度のじっくり自分の思うところをお伝えする機会、これから資料作成などに取りかかる予定です。
Facebook等でも告知予定ですが、皆さん奮ってご参加頂ければ幸いです。