平成24年6月議会一般質問「イオンとの包括提携協定について、攻めの環境政策について 」

20120622朝日新聞
公式動画へのリンク Windows Media Playerが必要です。スマホでも見られます。

一、イオンとの包括提携協定について
 1.企業と自治体との適切な距離感
 2.部署をまたがる利益相反
一、攻めの環境政策について

◯十一番(板橋 聡君)登壇 一般質問最終日のトップバッターを務めます自民党県議団の板橋聡でございます。通告に従いまして一般質問を行います。
 まず、イオンと福岡県の包括提携協定について質問いたします。四月二十日、イオンと福岡県は観光振興、地域防災など十四項目で協力する包括提携協定を締結しましたが、その内容から、私は県と一企業の距離感に疑問を覚えました。プレスリリースや新聞記事によると、その協定の一環として買い物金額の〇・一%が福岡県に寄附される電子マネーカードふくおか共創WAONカードが発行されるとのことです。寄附してくれるなんてありがたいことじゃないかと感じられる方も多いかもしれませんが、これは一般的な自治体への寄附と違った仕組みでございます。イオンはわざわざこの協定のためにふくおか共創WAONカードを発行し、このカードの決済金額を寄附金額と連動させることで、福岡県や関係者に対して、心理学で言うところの外発的動機づけを行っております。わかりやすく言えば、福岡県はイオンから鼻先にニンジンをぶら下げられたような状態ということです。
 共創とは比較的新しい言葉で、ともにつくると書いて共創です。福岡県では、麻生前知事が平成八年二月議会の所信演説で述べられた、豊かで活力あるアジアに開かれたふくおかの共創に端を発し、その後五年連続で議会冒頭の所信表明で使用された造語です。共創の精神は今も引き継がれ、本年度の県の事業においても新社会推進部にNPO・企業による元気なふくおか共創事業が存在しております。お気づきのように、今回、協定の一環で発行されると位置づけられたふくおか共創WAONカードに、県の事業名の一部が含まれております。イオン側からの提案だったそうですが、これは一般県民にとって、福岡県が発行しているかのような誤解や、県がお墨つきを与えたカードとの誤解を生じさせます。
 実は、イオンは既に約五十の自治体と同様の包括提携協定を結び、それぞれの地域でご当地WAONと称される、同じ寄附の仕組みを持ったWAONカードを発行しております。昨年十月のみずほ情報総研のレポートでは、これをWAONの普及拡大戦略と紹介し、地方自治体をパートナーと位置づけております。
 そこで知事に質問です。福岡県内に流通している電子マネーは、JR九州のSUGOCA、西鉄のnimocaなどまだまだたくさんございます。私は、一企業が運営する電子マネーの普及戦略に自治体が取り込まれている状態は、自治体の公平性、中立性を損なっていると考えますが、知事の所見をお伺いします。
 次に、部署をまたがる利益相反について質問します。イオンとの包括提携協定の所管部署は新社会推進部社会活動推進課で、目的は福岡とイオンとが相互に連携を図ることにより一層の地域の活性化及び県民サービスの向上を図るとあります。具体的には、県政情報を発信する専用ボードをイオン店舗に設置、イオンの店舗にて県のイベントを開催、そして先ほども言いましたが、ふくおか共創WAONカードを新たに発行してその売り上げの一部を県に寄附することになっております。しかし、言いかえれば、協定に基づき実施するこれら一連の内容は、すべてイオンの顧客囲い込み戦略に利するものです。一方で、商工部では、少子化や大規模小売店舗の進出により苦境に立たされている中小企業の振興や商店街の活性化を政策として推進しており、その観点で今回のイオンとの包括提携は、新社会推進部と商工部で明らかな利益相反を起こしております。
 今回、新社会推進部社会活動推進課に、この部署をまたがる利益相反の状態について認識を問うたところ、いま一つぴんときていないわけです。なるほど、それはそうだろうと。社会活動推進課は、みずからに与えられた職務分掌を忠実に推進しているわけで、彼らは商店街の活性化に思いをめぐらせ責任を持つ必要はないわけです。
 そこで知事に質問です。新社会推進部が独自の政策である企業、NPOとの協働を進めるために、今後も企業との提携、協定を通じた関係を広げようとする中で、その内容、メリット、デメリット、作用、反作用を庁内横断的に精査分析して、関連部署に通達し稟議するような仕組みがなければ、部署をまたがる利益相反、つまり新社会推進部以外の部局が、議会から認められた予算に基づき進めている政策の足を引っ張る可能性があることについて、知事の所見をお伺いします。
 続きまして、攻めの環境政策として大きく二点質問します。
 まず一点、生物多様性戦略のような環境政策は決して環境部だけで完結せず、幅広くすべての部局がかかわるもので、従来の縦割り行政ではその効果を存分に発揮できない可能性があります。例えば、農林水産部において平成十五年より福岡県減農薬・減化学肥料栽培認証制度という事業が行われております。これは化学肥料と化学農薬が県の基準量の二分の一以下で生産された農産物に県が検査を行い認証するもので、食の安全や農産物の付加価値向上に資するだけではなく、環境保全、特に水田のような湿地の環境が減農薬、減化学肥料により改善されれば生物多様性の維持に大きく寄与するわけです。この認証制度は平成十五年に始まりまして、当初は右肩上がりに栽培面積、そして認証農家戸数ともにふえておりましたが、平成二十年ごろから頭打ちになり、県内の耕地面積に占める割合は三%程度にいまだとどまっております。理由を聞きますと、技術的な問題や減農薬、減化学肥料の価値を認めてくれる消費者が広がらないというのが主な原因とのことです。この事業は説明のとおり農林水産部が所管しており、環境政策的意味合いも非常に大きいのですが、環境部の密接な関与は基本的にはなかったと聞いております。
 そこで知事に質問です、このような環境政策にかかわる具体的な事業は、環境部だけでなく庁内各部局で行われておりますけれども、その中で環境部が情報を集約し、必要あれば有識者の紹介やアドバイスを行い、関連部署と調整をして、今までコストセンターと見られがちだった環境政策から、福岡県の魅力向上、あるいは県産品の高付加価値化といった攻めの環境政策に進化させるべきと考えます。特に、みやま市を初めとする県南地域は生物多様性に深く関係する農業が重要な産業で、至るところに農地がございます。環境保全と経済発展または地域振興を両立させるような攻めの環境政策が待ち望まれるところです。知事の所見をお聞かせください。
 また、環境政策においては啓発が重要になります。県教育委員会においても、環境部を通じ県が進める環境政策と連携し、児童生徒の理解を深めるような教育を推進する必要があると考えますが、教育長の見解をお聞かせください。
 続きまして、攻めの環境政策二点目の質問として、矢部川水系の流況についてお伺いします。まず、東日本大震災の原発事故以降、クリーンエネルギーの活用が叫ばれており、その中でも水力発電はエネルギー効率がよいと言われております。矢部川には既に福岡一の水力発電を抱える日向神ダムがございますが、今議会の我が会派の質問でも触れられたとおり、ぜひ県内各ダムにおいても水力発電の導入を推進されるよう強く要望しておきます。
 そして私は昨年の六月議会、初めての一般質問にて、前職の県議の思いを受け継ぎ、矢部川水系の抜本的水源対策に関して知事にお尋ねしました。それに対し小川知事からは、利水ダムの検討まで踏み込んだ麻生前知事の過去の答弁を踏まえ、さまざまな方策について総合的に研究していく旨、御答弁いただきました。
 そこで知事に質問です。あれから一年、県としてどのような具体的な動きがあったのか、その進捗と今後の取り組みを御説明ください。
 以上、知事の明快な御答弁をお願いして、私の一般質問を終了いたします。(拍手)

◯議長(松本 國寛君) 小川知事。
*知事答弁

◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 イオンとの包括提携協定についての私の認識でございます。県ではかねてから、共助社会づくりに向けましてNPO・ボランティアとの協働を初めといたしまして、企業に対しても社会貢献活動の取り組みを促してまいりました。今回、イオンから当県に対しまして、企業の地域社会への貢献という観点から、県との協働を進めていきたいと包括提携の御提案がありました。県では、庁内の各部、関係課におきまして、県民サービスの向上という観点から、それぞれの立場で精査をいたしました上で、県産品販売や地域の安全、安心、青少年の育成、そういった幅広い取り組みについての協定を締結したものでございます。この協定のもとで、県産品、まごころ製品の販売でありますとか、店舗での、議員御指摘のポスター掲示のためのボードの設置、広報紙等のいわゆる配架、棚に置いてもらう、そういった取り組みを具体的に進めていきたいと考えております。
 また、イオンが他の多くの道府県で行っております取り組みと同様に、御指摘の電子マネーカードの利用金額の一部を本県の共助社会づくりのために寄附するという提案がありました。この提案につきましては、企業が独自に寄附の仕組みを考案し、自主的に社会貢献活動として取り組むものであると、県が特定の企業活動を後押しするようなものではない、そのように考えております。また、収益に応じた寄附というのは、企業の社会的貢献活動の一つとして広く使われることでございますので、このカードの提案についても協定項目の一つとしたところでございます。
 それに関連して、県庁内部署にまたがる課題の対応でございますが、今回のイオンとの協定事項は、庁内の各部、関係課におきまして、それぞれの立場でどのような提携が適当か、これを精査し、検討した結果、総合的に判断をいたしまして、協定締結の決定をしたものでございます。今後とも、このような協定につきましては、各部、関係課の連携を密にいたしまして、施策の方向性、県が行っております各施策の方向性にそごを来すことがないように、分析や調整を十分に図りながら対応してまいります。
 攻めの環境行政ということで、環境行政における環境部と各部の連携についてお尋ねがございました。持続可能な社会づくりを目指していく上で、生物多様性の保全というのは重要な課題でございます。県が実施するさまざまな施策におきまして、この生物多様性への配慮が必要であると、このように考えております。県では、今年度、生物多様性を保全するための地域戦略、これを策定することといたしておりまして、現在、各部が実施する事業に生物多様性の視点が盛り込まれるよう、環境部が中心となりまして議論を進めているところでございます。
 当然その過程で、場合によっては専門家の紹介、そういったことも考えられていくわけでございます。これらの生物多様性に配慮した各部の事業が実施されますことで、ひいては議員御指摘にありましたように、地域や県産品のイメージアップにもつながっていくものと考えております。
 次に、矢部川水系の水資源対策にかかわる調査研究の進捗状況、私の答弁以降の進捗状況についてお尋ねがございました。矢部川水系の水資源対策につきましては、日向神ダムにかんがい期の農業用水を確保するとともに、そのダムの弾力的運用によりまして流量改善に努めてまいりました。また、農業用水が不足する場合には、筑後川から導水することができます筑後川下流用水による対応を関係市町や関係団体等と連携しながら行っています。
 議員から御質問いただきました昨年の七月以降の県の対応といたしましては、まずダムの弾力的運用で貯留いたしました八十四万立方メートルの水を、関係団体からの要請を受けまして平成二十四年二月十日から二十九日まで放流を実施いたしまして、矢部川の流況改善を図ったところでございます。また、筑後川下流用水につきましては、矢部川の流況が悪く、希釈用水が不足した場合に筑後川下流用水で補給することが昨年から可能となってございますが、県といたしましては、施設管理者である水資源機構と連携し、関係者にその周知を図ってきたところでございます。加えまして、弾力的運用で貯留した水の放流時に、矢部川河口域のノリの養殖に必要な栄養分の供給につきまして、昨年の九月からでございますが、五地点で調査を開始いたしておりまして、これまで調査の結果、放流水が栄養分の補給の増加に寄与している、そういった傾向が見られました。今後、この放流水がノリ養殖に効果があるか、そういったことなど、さらに確認をするために、二十四年度、本年度も調査を継続してまいります。

◯議長(松本 國寛君) 杉光教育長。
*教育長答弁

◯教育長(杉光 誠君)登壇 県の環境政策と連携した教育の取り組みについてでございます。環境教育は、人間の諸活動と環境との関係について理解し、環境保護、保全活動に主体的に参加するとともに、環境への責任ある行動ができる児童生徒を育成するための教育でございます。その中でも、学校における生物多様性保全の取り組みは、減農薬等による生産活動や河川の生態の調査など多岐にわたっております。これらは県の環境政策とも密接に関連しておりまして、環境、農林水産関係職員等を招き、実践に取り組んでおるところでございます。さらに、県の環境政策を実効性のあるものにするためには、その政策を正しく理解し、実践する児童生徒の育成が重要でございまして、今後とも環境関係部局と一層連携しながら、環境教育の充実に努めてまいります。

◯議長(松本 國寛君) 板橋聡君。

◯十一番(板橋 聡君)登壇 知事の答弁を受けまして、二点再質問をさせていただきたいと思います。
 イオンとの協定について、企業と自治体の距離感という観点で、知事の御答弁では、もうちょっと突っ込んだやりとりをしたいところですけれども、一般質問の場にはそぐわないので、それは特別委員会などにお任せして、今回、一点だけ再質問させていただきたいと思います。
 企業というのは、ベンチャー、中小そして一部上場企業、外国資本、世論の賛否が分かれる企業、そして反社会的企業まであり、ありとあらゆる形態がございます。また優良企業と思っていても、ある日突然トラブルが発覚して問題企業となる場合もあります。記憶に新しいところで言えば、アレルギー訴訟になったりだとか、食中毒だったりだとか、あるいは社長が使い込みをしておっただとか、そういうふうなニュースが皆さんの記憶にも新しいと思います。県が今回のような協定により直接企業との契約関係を結ぶ場合、現時点でどんな企業なら福岡県として契約してよいかという明確なガイドラインがないと聞いております。ガイドラインを設定する必要はないのでしょうか。その理由とあわせて、知事の所見を御披露お願いします。
 そして、矢部川水系の流況の調査研究について。新たに行っていただいた栄養分調査ですが、栄養塩は有明海の主要産業の一つでございますノリのできばえを左右する重要な要素でございます。特に、昨シーズンは、ノリの生産時期の前半に、非常にノリのできが悪かったんです。大凶作になるかということで大変危惧されておりました。しかし、後半に巻き返して、最終的には例年に近い出来高で終わったのは、ことし二月に行われた日向神ダムの早だめによる弾力活用放流が寄与している可能性があります。今後とも、そういう意味で栄養分調査は、経年変化を見きわめ、矢部川の流況安定がノリ生産に対し定量的に効果があることを確認するためにも、平成二十四年度以降も継続することを要望いたします。
 またここで二つ目の再質問ですけれども、昨年も申し上げましたが、農業、水産業、防火用水、観光、そして環境保全の観点から、筑後平野南部に恵みをもたらす矢部川水系の流況安定は、私の議員としてのライフワークとして取り組む所存でございます。県議会のミスター矢部川として、福岡県がさまざまな調査を行いながら抜本的対策を継続して検討することが肝要だと考えますけれども、知事の所見をお聞かせ願います。
 昨年の一般質問で矢部川水系の現地視察を知事に要望したところ、十一月三日に現地まで赴いていただき、ありがとうございます。しかしながら、白秋祭水上パレードのどんこ船からでは、なかなか現地の窮状も伝わりにくかったかと思いますので、矢部川水系の流量不足が一番深刻な、ノリ生産のピーク時にぜひ現地を訪れていただき、現場で苦慮されているノリ漁家を初めとする地元住民の生の声に耳を傾けていただけるよう、現場主義を標榜されている小川知事に切に要望させていただきまして、私の再質問を終了いたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

◯議長(松本 國寛君) 小川知事。

◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 まず第一点目、企業との連携協定に関連いたしまして、ガイドライン、御提案ございました。御承知のとおり社会経済情勢の変化というのは非常にスピーディーで、またその振幅大きいものがございます。またそれに伴いまして、市民の皆様、県民の皆様、国民の皆様のニーズも変化してまいります。意識も変わってまいります。そういう中で、やはり県民福祉の向上という観点から、当該協定を結ぶのがいいのかどうか、どういう範囲で結ぶのがいいか、それを考えていくのが基本だと思っております。そういう意味では、いろんな変化の中で機動的な対応をしていく、それを考えますと、今私どもやらせていただいておりますように、関係各部局におきまして連携をとりながら、それぞれの立場からしっかりその協定の内容を分析あるいは調整をして、県民の福祉の向上に資する形、あるいは資するものかどうか、これについてしっかり検討していく、連携をして取り組んでいく、そういう形がいいと思っております。
 第二点、矢部川水系の水源対策でございますが、御承知のとおり、矢部川の水というのは、流域の農業水ばかりでなくて、水産業あるいは掘り割りの水を活用いたしました防火用水といった水資源としても活用されております。流域にとって極めて重要なものであります。この水系におきます対策につきましては、今後とも必要な水資源の確保に努めるとともに、矢部川の水の効果的な使い方を初めさまざまな方策につきまして、議員いろいろ御指摘もありましたが、さまざまな方策につきまして引き続き関係部局が連携をとりながら、費用対効果などを含めまして総合的に調査研究を続けていきたい、このように考えております。

山門高校対浪江高校 交流野球試合

3日連続の更新となってしまいました。
被災地との野球交流、一般質問日程
山門高校創立百周年記念野球部招待試合開会行事

我が母校山門高校の百周年記念事業、原発事故により避難生活を余儀なくされている浪江高校野球部を招待しての交流試合ですが、昨日は雨のため中止となり開会式典だけが行われたと書きました。
ところが今朝井上校長から話を伺うと、なんと、浪江高校野球部の申し出により、あの豪雨にも関わらず選手達は練習を午後七時半まで行ったそうです。野球がしたくてしたくてたまらなかったんでしょう、彼らの情熱に驚きました。その情熱のお陰か今日は朝から晴れ間が見える絶好の野球日和となりました。
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学校に到着すると仮設スタンドには応援の生徒達が勢揃い。土日連続の学校行事ですが、学校一丸となって盛り上がっている雰囲気が伝わってきます。

両校選手とも応援スタンドに挨拶
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その後選手宣誓を行い試合開始。
試合は手に汗握るシーソーゲーム
当初から移動時間を考慮して12時までに試合終了を予定していましたが、浪江高校からもし早く試合が終わったら、再度練習試合を行いとにかくギリギリまで試合をさせて欲しいと申し出があったそうです。なんという野球愛。しかし3対3で延長戦突入。最終的には山門高校が10回サヨナラ勝ち、4対3で試合終了になった頃には予定していた12時を過ぎていました。応援スタンドの全校生徒の前に浪江・山門両校野球部が整列し集合写真撮影し一泊二日の百周年記念行事は無事終了しました。

今回感動したのは、応援。浪江高校生徒は野球部以外いないわけで、どのように対応するのかと思っていたら、スタンドは分け隔て無く攻撃側の応援をずっとしていました。山門高校は毎年全校応援と称して夏の甲子園予選に全校生徒で応援に行っており、その時の応援練習が役に立ったそうです。応援スタンドでは浪江高校の選手の名前をみんなが一緒に声を出せるようこんな工夫が凝らされていました
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野球部員が打席の浪江高校選手の名前を大きくプリントしてみんなに見せる。これで全校生徒声を揃えて「かっとばせー、かつや!かつや!かつや!」と応援できるわけです。この仕掛け、すべて生徒達が考えたとのこと。浪江高校攻撃の回でも途切れぬ応援の声。アウェイの選手にとってどれだけ大きな励みになったことでしょう。

浪江高校では山門高校が演奏し全校生徒で合唱した浪江高校校歌の映像をDVDに収め、福島に戻った後に浪江高校全校生徒で鑑賞するそうです。山門高校生が頭を絞って考えたおもてなしの心が多くの皆さんの何かのきっかけになれば有りがたい限りです。



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私の一般質問のスケジュールが決まりました。
6月21日(月)11時頃からの予定です。ネットで生中継も行われます(Windows Media Player必須)

今回の質問内容は

一 イオンとの包括提携協定
  1 企業と自治体との適切な距離感について
  2 部署を跨がる利益相反について
一 攻めの環境政策について

となっています。見学ツアーも行いますので、興味の有る方は事務所まで御連絡下さい!

山門高校創立百周年記念野球部招待試合開会行事

昨日のブログでも書きましたとおり、我が母校山門高校創立百周年記念事業の一環として東日本大震災の原発事故で避難生活を余儀なくされている福島県立浪江高校野球部を迎え、招待試合が開催されました。
しかし、ご存じの通り筑後地方は朝から大雨洪水警報が発令される程の悪天候。グランドもご覧の通り
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折角の仮設応援スタンドが寂しげです。本当なら16日(土)14:30からと17日(日)9:30からの二試合が予定されていましたが、本日の試合は中止。開会行事のみが体育館にて行われました。
山門高校生徒一同が待ち受ける中拍手のアーチをくぐって浪江高校ナインが入場し舞台に上がります。ホスト役の山門高校野球部は前列に整列。
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井上校長、板橋同窓会長の挨拶の後、浪江高校の野球部長斉藤先生からご挨拶がありました。要旨を掲載します

[斉藤先生ご挨拶要旨]
東日本大震災の原発事故により、(福島原発から半径20キロ以内に位置する浪江高校は)生徒の半分が県内外に散らばり学校を去って行った。生まれた場所を離れなければならない、今もなお故郷に戻れない、そういう状況で生徒を見て感じることは、普通に学校に通って勉強が出来ること、部活に熱中できること、それを通じて志を同じくする仲間が居ることのありがたさを感じることが出来るようになった。
昨年夏より選手9名、マネージャー1名の合計10名で活動している。浪江高校野球部は抜群に優れた選手がいたり技術で秀でている訳では無いが、体格や技術などには現れない部分で他校に何かを感じさせるチーム作りをしていきたい。
今回の山門高校との交流を通じて、山門高校生の皆さんに何かを与えることが出来ればこの上ない喜び。明日の試合はひたむきに頑張りたい。

淡々と語られる内容は、大きな災害に見舞われる経験が少ない筑後地域に住んでいる我々の胸に重くのしかかり、また起こってしまった災害・事故を乗り越えようとしているひたむきさと強さに感銘を受けました。

その後両校野球部の自己紹介。そして山門高校生から浪江高校野球部への質問タイム。これも色々と考えさせられました
Q:地震の後も野球を続けたのは何故ですか?
A: 震災に負けたくなかったから
  人数は少なくなったけど他のチームメイトが頑張っていたから
Q:地震前後で変わったことは?
A: 学校に通えなくなって、違う学校にお世話になっている事
  人数が減って野球の実践的な練習が出来なくなった事
Q:震災後に最初に食べたものは?
A: 避難所で食べた味の無い白いご飯
  (同様に「固いおにぎり」「雑炊もどき」との答えもあり)
  車で食パン

もの凄く特異な答えをしているわけでは無いですが、選手達の口から出る言葉の生々しさはあの震災と避難生活を経験したからこそだと思います。「味の無い白いご飯」という表現は身につまされました。味は無かったんじゃなくて感じられなかったんじゃないだろうか?と。
一方で、「卒業後も野球をしたいか?」という問いには皆さんが「続けたい」と答え、また「震災後に気付いた大切なものは何ですか?」という問いには「仲間」という答え、その屈託のなさに裏付けされる若さ故の適応能力の高さにホッとしたりしました。

そしてブラスバンド部の伴奏に合わせ山門高校の校歌を聴いて頂き、その後浪江高校の校歌を生徒全員で合唱
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歌詞を見ながらの合唱ですが、浪江高校との交流試合が決まった後、急遽校歌をCDで送って貰いブラスバンド部がCDから譜面起こしをして伴奏した心のこもった合唱でした。見ている我々の方がウルウルきてしまいました。

夕方には野球部保護者の手を借りて、両校野球部員は校内でBBQの夕食を懇親を兼ねて行い、その後浪江高ナインはそれぞれ山門高野球部員の家にホームステイをする予定です。

「是非試合をやらせて下さい!」

福岡空港に降り立った浪江高ナインと部長は、雨模様の空にもかかわらず声を揃えてこう言ったそうです。
井上校長は

「明日は絶対に試合をさせる。3回だけでもさせて、必ず浪江高校の選手に山門高校のグランドで一回はバットを振って貰う。」

と意気込んでいます。生徒達もブラスバンド部含め全員雨合羽で両校の応援をするそうです。

学校を後にするとき、校舎入り口に大きなテルテル坊主が飾ってありました。山門高校職員生徒一同の思いがこもったテルテル坊主でした。明日天気になって下さい!
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6月21日(月)11時頃からの予定です。ネットで生中継も行われます(Windows Media Player必須)

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一 イオンとの包括提携協定
  1 企業と自治体との適切な距離感について
  2 部署を跨がる利益相反について
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被災地との野球交流、一般質問日程

今朝の西日本新聞に我が母校山門高校の記事が載っていました

浪江高校と野球交流
福岡県みやま市の県立山門高校は16,17日、原発事故のために避難先での生活を余儀なくされている福島県立浪江高校野球部を、山門高グランドに招き、交流試合を行う。山門高の全校生徒590人が浪江校歌を歌って応援する予定で「つらい体験をした選手たちを励ましたい」と対戦を心待ちにしている。
2012年6月15日 西日本新聞28頁 社会面

20120615山門高校野球部記事

何度もご紹介していますが、今年山門高校は創立100周年。その記念事業の一環として被災地の野球部との交流試合を行うものです。遠征費用は保護者からの寄附で全額負担。遠征する浪江高校ナインは山門高校野球部の3年生宅にホームステイ。そして山門高校のブラスバンド部は浪江高校校歌のCDを入手して譜面に落とし試合中に演奏、全校生徒で歌うそうです。

井上校長と話しましたが、生徒たちは自分達で色々考えてどう迎えるかを考えてくれているとの事。頼もしい限りです。心配なのはあとは天気です。土日雨だとしても絶対に一試合は試合させてあげたいと校長は仰ってました。同感です。どんな過酷な状況でも彼らならきっと素晴らしい想い出にしてしまうでしょう。明日は自分も応援に行って山門高校の後輩と浪江高校のナインに声援を送りたいと思います。応援は誰でも入場OKだそうです。

今日から福岡県議会は代表質問。そして私の一般質問のスケジュールが決まりました。
6月21日(月)11時頃からの予定です。ネットで生中継も行われます(Windows Media Player必須)

今回の質問内容は

一 イオンとの包括提携協定
  1 企業と自治体との適切な距離感について
  2 部署を跨がる利益相反について
一 攻めの環境政策について

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山門高校体育祭と和田水路通水式

昨日は母校県立山門高校の大運動会が開催されました。何度も書いていますが、今年山門高校は創立100周年。次の100年へ向けた一歩を踏み出す年と位置付けられて学校運営が成されていますが、生徒たちも同じ気持ちだったのでしょうか、今年のテーマは「虹~未来への架け橋」。
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生徒会長であり運動会実行委員長でもある中村君を先頭に入場行進。一糸乱れぬ入場は美しかったです。
そして青・黄・赤、それぞれのブロックリーダーによる選手宣誓。最近の高校球児とか若いスポーツ選手を見ていて思うんですが、場馴れしているというか、ほんと我々の頃と比べてみんな堂々としていて格好良かったです。
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運動会の花形徒競走も、最近は小学校の運動会ばかり観戦していたので高校生はど迫力でした。そしてみんな熱い!次の予定があったので最後まで見ることは出来ませんでしたが、本当に清々しい気持ちになって学校を後にしました。

その後、和田水路の切り通しの通水式に行ってきました。
矢部川は筑後平野南部に恵みをもたらす農業用水の要となる川ですが、もともと一度大雨となると洪水が起きやすい地形で、遠い昔から地域住民は矢部川の恩恵を受けると同時に、水害と戦いながら農業を営んできました。
和田水路も先人たちが155年前(安政6年、1859年)に山中・禅院地区の治水のために作られたトンネル状の水路。その後長きにわたり地元住民の方々が水路の手入れや水質検査を行って来ましたが、かなり老朽化していることが判明していました。そこで今回県道湯辺田瀬高線の拡幅で道路が水路の上を横切ることになるのを機会に県と市が190mの新水路を建設。その通水式でした。
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式を主催した山中地区の田中区長は新水路建設までのご苦労が頭をよぎったのか、ご挨拶の際に感極まって涙声になられていました。この新・和田水路が今後永きにわたり地域農業・住民に恵みをもたらすことを心よりお祈り申し上げます。

明日からの6月議会を前に大きな元気を頂いた行事でした。頑張ります!

AKB48選抜総選挙と議会広報

三笠宮寛仁殿下の薨去の報にあたり、心より哀悼の意を表します。


一昨日のNHKのニュースウォッチ9では大々的にAKB48第四回選抜総選挙のニュースが取り上げられていました。メインキャスター・大越健介氏の

「『NHKのニュース番組まで今日はAKBの総選挙で大騒ぎか』と、眉をひそめる向きもあるかも知れませんが・・・」

と、なんとも申し訳なさげな口上で始まったこの特集。メディア評論家、高校時代からAKBの追っかけをやっていた男性、大学のゼミでの討論等を紹介し、曰く、AKB48総選挙と実際の政治の選挙を比較して、AKB48選抜総選挙に熱狂する若者の姿に比べ、如何に今の政治が若者の心を捉えておらず魅力的で無いとの事。
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一夜明けてもAKB選抜総選挙と実際の選挙を比較する論調が多くのメディアで見受けられました、が投票権付きのCDを買い集めることで1人で2700票を投じた男性がいたりする中で、そういうのを熱狂と呼んで実際の選挙と比較するのも如何なものかと。また、AKB48という一アイドルグループのプロモーションイベントを公共放送であるNHKはじめ、マスメディアと呼ばれるテレビ・新聞が結果を嬉々として報じるのにもの凄く違和感を感じます。

一方で、公共媒体の威力というか破壊力はやはり凄いですね。

昨年視察に訪れた石川県の地方紙で「北國新聞」という、福岡県に置き換えれば「西日本新聞」のような新聞があります。中身を読んで感動したのですが、北國新聞には1ページ丸ごと石川県政に関する記事が掲載されている「県政面」があります。それも所謂「政治とカネ」の不祥事やゴシップなど所謂3面記事的ネタでは無く、議会や委員会において争点となっているようなお堅い政治的話題について記事にしてありました。西日本新聞は残念ながら、たとえ議会中であったとしても県政関連情報にそこまで紙面は割いてくれません。私自身正直言って「新聞にとって、国政ならまだしも、県政の場で真面目に議論している内容はニュースと思ってもらえないんだろうな」と疑問も持たず現状を受け入れていましが、やはり新聞で毎日1面を割いて県政を報じて貰えることは確実に県民の県政に対する意識を高めることは間違い有りません。

今週、「ふくおか県議会だより」というA3版8ページの広報誌が朝日・読売・毎日・西日本各新聞の折り込みとして福岡県内のご家庭に配布されました。
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これは昨年の予算委員会にて自民党県議団の加地邦雄先生が二元代表制と言えどあまりに知事と比較して議会側の広報が少ない点を指摘したことをきっかけとし、議会広報の充実を目的に発行に至ったものです。編集員会の座長は同じく自民党県議団の松尾統章先生が務めていらっしゃいます。

日本では「飲み屋で政治の話はタブー」と言われたりしますが、もっと気軽に(でも真面目に)政治や行政について語れる土壌をつくる努力をしなければと思います。互いに向き合って話し合える環境にある人には、時間が掛かる場合があれど、徐々に県政について関心を高めて貰うことは出来るのですが、難しいのはそれをどうやって広めていくか。議員個人の力では物理的・時間的制約が頭の痛いところです。ふくおか県議会だよりが県民の皆さんに県議会の活動を知って頂く一助になればと切に願います。

進化する総合防災訓練

本日は平成24年度福岡県総合防災訓練に参加するため糸島市船越漁港に行ってきました。
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小川県知事を総括訓練本部長として、陸・海・空の自衛隊、県警本部、海上保安本部、消防局、九電、西部ガス等官民併せて120機関、地域住民を含む約1900人が参加。訓練車両等もパトカー・消防車などの車両が137台、航空機11機、船舶5隻という大規模な訓練です。
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東日本大震災直後の昨年も参加していましたが、それから1年を経て訓練内容もちょっとずつ進化しておりより実践的になっているように思いました。
具体的には原子力災害対策、離島からの住民避難訓練、小中学校における緊急地震速報対応訓練、海上・沿岸がれき火災防御訓練などが新しい訓練種目に加わっています。
つい先日福岡県は九州電力と原子力安全協定を結んだばかりですが糸島市から約20キロ離れた所に佐賀県玄界原子力発電所が存在しており、県内で一番原発に近い地域。そのまさに糸島の地で原子力災害対策訓練が初めて行われる事は本当に重い意味があります。その訓練内容は

九州電力玄界原子力発電所において、地震により原子炉が自動停止し、その後、炉心冷却機能を失ったことから、このままの状態が続けば炉心が損傷し、放射性物質が放出される事態に至る恐れがあるとの想定で、住民の広域的な避難訓練などを行う。

訓練自体の見た目は地味ですが、かなり生々しい想定です。上記想定に基づき、糸島の住民の皆さんはバスで別会場の修猷館高校に避難、そこで被ばくに関してスクリーニングをして、必要があれば簡易除染訓練を行いました。

総務部長によると準備期間1年以上、昨年と比べると会場が増えたことも有り参加機関との調整など準備には1.5倍の手間・時間が掛かったそうです。

昨年も書きましたが、自衛隊・警察・消防をはじめ各種機関が災害時に混乱せず指揮命令系統に基づき万全の対応をする為にはこのような総合訓練は非常に重要。来年は筑後地域で開催予定との事です。消防団や一部住民の方には参加要請があるかと思いますが、それ以外の一般見学もOKですので、興味の有る方は是非お越し下さい。

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そして今年も頂きました、炊き出しカレー!炊き出しにご協力頂きました糸島市の皆様、子供からお年寄りまで安心して食べられる優しい味でとっても美味しかったです!ごちそうさまでした!