2025年11月5日、、旧保健医療経営大学跡地において「福岡県ワンヘルスセンター」の起工式が執り行われました。長年にわたり尽力してきた跡地活用が、ついに形となり、感無量の一日となりました。
このセンターは、老朽化が進んでいた保健環境研究所(築52年)と家畜保健衛生所(築55年)の機能を統合し、人・動物・環境の調和を目指す「ワンヘルス」の中核拠点として整備されます。単なる移転ではなく、相互連携による研究・検査・教育の融合拠点が誕生します。

この実現の背景には、「ワンヘルス」という理念を日本に根付かせた二人の偉大なリーダーの存在があります。
世界獣医師会次期会長の藏内勇夫先生は、2013年に当時の日本医師会長・横倉義武先生と共にワンヘルスの共同推進を開始し、「日本で初めてのワンヘルス条例」を福岡県議会で制定されました。藏内先生は、このセンターを「研究・検査・サービス」に加え、「教育・体験の場」として発展させたいという強い思いを語られました。
一方、元世界医師会長であり、福岡県ワンヘルス推進協議会会長の横倉義武先生は、ご自身のルーツがみやま市にあることに触れ、このセンターが「世界で初めての拠点」として「人類の幸福に貢献する」と喜びを述べられました。

そして忘れてはならないのが、みやま市と多くの関係者の皆様の深いご理解とご尽力です。
みやま市と市議会をはじめ、市民の皆様が、県への用地・建物の提供に深いご理解を賜り、このプロジェクトの礎が築かれました。まさに「官民一体」の英断に、心より敬意を表します。
特筆すべきは、県民が学び・体験できる「ワンヘルス体験学習ゾーン(仮称)」の整備です。既存建物を改修した屋内ゾーン(ワンヘルス棟)と、1960年代の筑後の里山・掘割の景観を再現する約1万㎡の屋外ゾーンで構成され、子どもから大人まで、ワンヘルスを「自分ごと」として学べる場となります。

本日の起工式は、ゴールではなく、ここからが新たなスタートです。
この地から、福岡県、そして日本全体にワンヘルスの理念を広げるため、地元選出の県議として、これからも全身全霊を注いで推進に尽力する覚悟です。建設工事の安全を祈念するとともに、このセンターが地域に愛され、地域と共に発展し、世界に誇る「ワンヘルスの聖地」となるよう、全力を尽くしてまいります。
「福岡県といえばワンヘルス」――その言葉が世界に響く日を目指して。

