平成25年度予算特別委員会質問「入札参加資格申請について」「迅速な復旧復興に資する組織体制について」

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋聡です。
 県土整備部、建築都市関連で大きく二つ質問させていただきます。
 まず、入札参加資格申請について質問いたします。
 質問に先立ち、資料要求に基づき平成二十六年度入札参加資格者名簿に関する資料の提出をお願いします。

◯原口剣生委員長 お諮りいたします。
 ただいま板橋委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕

◯原口剣生委員長 御異議ありませんので、本委員会の要求資料といたします。
 執行部に申し上げます。ただいま板橋委員から要求がありました資料について提出できますか。乗松建築指導課長。

◯乗松建築指導課長 直ちに提出いたします。

◯原口剣生委員長 正副委員長に資料の確認をお願いします。
    〔資料確認〕

◯原口剣生委員長 それでは、資料の配付をお願いします。
    〔資料配付〕

◯原口剣生委員長 資料が配付されましたので、板橋委員、質疑を行ってください。

◯板橋 聡委員 では、資料に基づいて平成二十五年度の入札参加資格名簿の登録申請に関する手続のスケジュールを御説明ください。

◯乗松建築指導課長 平成二十五年度の入札参加資格申請につきましては、平成二十四年十月決算から平成二十五年九月決算までの建設業者が対象となります。申請の受け付け時期でございますが、平成二十五年四月から平成二十六年一月までの間となります。例えば平成二十四年十月決算の建設業者は、平成二十五年四月の申請となり、平成二十五年九月決算の建設業者は平成二十六年一月の申請となるというように、決算期ごとに順次申請の受け付けを行ってまいります。この申請に基づき作成した名簿を平成二十六年度名簿として、平成二十六年五月から一年間使用してまいります。

◯板橋 聡委員 つまり平成二十四年の十月決算から順番に平成二十五年度の四月から申請を受け付けるということになると思うんですけれども、審査のタイミングというのはどうなるのでしょうか。

◯乗松建築指導課長 先ほども申し上げました平成二十四年十月決算のものについては、申請を平成二十五年四月に受け付けるものでございます。この申請受け付けの際に審査をしていくということでございます。

◯板橋 聡委員 では、申請とほぼ同時に審査が行われるという認識ですが、ここで一つ御指摘させていただきたいのが、本年の一月七日に競争入札参加資格審査について地域貢献活動の評価項目が、二項目から二十二項目に大幅にふえました。先日も新社会推進部の答弁の中でローソンなど県と包括協定を結ぶ会社は社員の自治会加入を促すことになりましたけれども、民間が積極的に地域貢献を推進するのは価値があると私は思っております。
 一方で、一月に発表され四月から順次始まる審査において、これは新たに地域貢献活動評価項目に対応するための準備期間が、例えば二十四年十月、十一月決算期のところは四月、五月とそういったタイミングで審査が行われます。準備する期間が、一番最後は平成二十五年の九月に決算がある方は二十六年の一月に審査されるわけですね。そういう意味では非常に不公平が発すると思うんですね。そういう意味では、特に初年度ではございますので、これは救済措置なり何なり対応する予定があるのかないのかというのをお聞かせください。

◯乗松建築指導課長 地域貢献活動の評価についてでございます。
 この評価につきましては、当該建設業者の決算期間に行った地域貢献活動が評価の対象になってくるものでございます。このため、委員御指摘のとおり、今回の項目追加によりまして新たに地域貢献活動の取り組みを始めようとする建設業者さんにあっては、例えば決算期が本年九月の建設業者さんは十分な期間がある。一方、既に決算期が終わっている建設業者については対応できないということになります。このことを踏まえまして、初年度につきましては公平性を確保するため、これから行われる地域貢献活動についても建設業者の決算期にかかわらず評価できますよう、地域貢献活動に係る追加申請を平成二十六年一月まで受け付けてまいることといたします。

◯板橋 聡委員 一社でも多くの方がこういった追加措置というか救済措置を使って、地域貢献活動に協力していただくことを非常に期待しておりますので、ぜひ頑張ってください。
 続きまして、迅速な復旧復興に資する組織体制について質問させていただきます。
 まず、資料要求に基づき県土整備部組織体制整備の状況に関する資料提出をお願いいたします。

◯原口剣生委員長 お諮りいたします。
 ただいま板橋委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕

◯原口剣生委員長 御異議ありませんので、本委員会の要求資料といたします。
 執行部に申し上げます。ただいま板橋委員から要求がありました資料について提出できますか。石川県土整備総務課長。

◯石川県土整備総務課長 直ちに提出できます。

◯原口剣生委員長 正副委員長に確認をさせてください。
    〔資料確認〕

◯原口剣生委員長 それでは、資料の配付をお願いします。
    〔資料配付〕

◯原口剣生委員長 資料が配付されましたので、板橋委員、質疑を行ってください。

◯板橋 聡委員 では、まず資料に基づき、昨年七月十四日の九州北部豪雨災害以降、被害の大きかった南筑後、八女、久留米、朝倉の四県土整備事務所において、どのような組織体制を整えたのか御説明をお願いします。

◯石川県土整備総務課長 お手元の配付資料は、体制整備を行いました四県土整備事務所の組織体制の推移と土木職員の採用増の時期及び規模についての資料でございます。豪雨災害に係る復旧事業を着実に推進するため、昨年十二月一日付で四県土整備事務所に災害対応専任組織の設置と人員増を行い、災害復旧に係る体制を強化したところです。資料の縦欄中央になりますが、八女県土整備事務所に災害事業センター、南筑後県土整備事務所柳川支所に災害事業室、久留米県土整備事務所に災害事業係を設置し、朝倉県土整備事務所には人員増を行いました。
 本年四月以降につきましては、資料一番右の欄の数字のとおり組織の人員を増員し、体制の強化を図りたいと考えております。
 また、表の下段ですが、災害復旧事業の執行に当たる土木職員の不足を補うため、昨年十二月には任期つき職員を二十五名採用し、他県や他所属からの応援職員等とともに四県土整備事務所に配置しました。また、四月には土木職員を四十三名採用し、組織体制の増員に対応するほか、応援職員等の帰還に伴う補充や緊急経済対策に対応することとしております。
 以上です。

◯板橋 聡委員 新組織体制を構築するに当たり、県土整備部全体として人をふやしたと。これによって、政権交代によって新たな財政出動による緊急経済対策に対しても、十分にこれは対応できると。それは豪雨災害復旧・復興のための人員確保もあわせて十分に対応できるという認識でよろしいでしょうか。

◯石川県土整備総務課長 この採用増によりまして、災害対応とあわせて、今般の緊急経済対策についてもしっかりと対応してまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 私は一点気になる部分がございまして御説明をお願いしたいのですけれども、任期つき採用、あと、新規採用ということで新たに増員された方々の年齢構成とか、その方の持っていらっしゃるバックボーンとか一般的な経歴を教えていただけますでしょうか。

◯石川県土整備総務課長 任期つき職員は、災害対応など一時的な行政需要に柔軟に対応するために、専門的な知識や経験を有する者を任期を定めて採用するものでございます。十二月に採用しました任期つき職員につきましては、災害復旧事業を実施するため、行政や民間の工事経験者を即戦力として任用したものであり、採用された者は三十代から六十代までと幅広く、いずれも実務経験が豊富な職員であります。一方で新規採用職員は、今後の退職者の見込みや行政需要を踏まえ、長期的な視点で採用するものであり、行政や民間の工事経験者がいるものの大半が大学の新卒者で、比較的キャリアが浅い職員となっております。

◯板橋 聡委員 任期つき職員というのは災害復旧のため採用されておりますので被災事務所に配置されるのでしょうけれども、経験の浅い新規採用職員の配置というのはどのようにお考えなんでしょうか。

◯石川県土整備総務課長 新規採用職員につきましては、人材育成上まずは出先事務所に配置いたしまして、現場での設計積算や地元対応などの経験を積ませることとしております。事務所ごとの配置につきましては、被災事務所も含め、事務所の事業の内容などを勘案の上配置する方針としており、県土整備事務所におおむね三名から四名程度が配置されるものと考えております。

◯板橋 聡委員 やはりスムーズな事業遂行のために、現場の技術系職員一人一人にはそれぞれ経験とか、あるいはそれに基づいたスキルが要求されると思います。通常、現場で一人前になると言われるのは二年ぐらい勤務経験が必要じゃないかということをよく耳にいたしますけれども、その意味で新規採用、あるいは任期つき採用であっても新しく採用される方というのは、それなりにトレーニング期間というのが必要だと思われます。組織としてはトレーニングするのは当たり前のことなんですけれども、一方で昨年の豪雨災害からの復旧とか、あるいは緊急経済対策というのは時間的な制約がございます。できるだけ速やかに効率よく事業を進めていかなければならないという、相反する命題が存在しております。
 その点で人員配置や教育訓練に関してどのような配慮をしているかというのを、人員配置は先ほど聞きましたけれども、教育訓練に関してどのような配慮をされているかというのをお答えください。

◯石川県土整備総務課長 トレーニング体制でございますけれども、新たに採用されます土木職員に対するトレーニングにつきましては、四月に実施する一般的な新規採用職員研修のほか、土木技術職員としての基礎知識を習得させるための研修を実施することにより、業務遂行に必要な知識や心構えを習得させることとしております。
 それと、四月の第一週に工事の設計積算のための研修を実施するなど、技術職員がすぐに必要となる作業の習得について努めてまいりたいと思っております。このほか、先輩職員を指導担当職員として指名いたしまして配置しマンツーマンで指導するなど、さまざまな取り組みを組み合わせ、効果的なトレーニング体制をとるよう努力してまいりたいと思っております。

◯板橋 聡委員 今聞いた限り、これは通常そうなんだろうなという気がいたしました。やはり緊急経済対策と豪雨からの復旧復興、これも出水期までに進めていかなければいかんということで、例年にはないようなそれを意識した特別な取り組みがあったら、ぜひそこを教えていただきたいんですけれども。

◯石川県土整備総務課長 委員おっしゃるように早期のトレーニングが必要と考えておりまして、例年五月に実施しております土木技術研修の一部を、本年は特に四月の第一週に前倒しして実施することとして、早期の研修により職員の業務への対応が可能となるよう配慮いたしております。
 また、具体的な内容としましては、県土整備事務所における事業執行の流れなどの基礎的な知識のほか、図面の見方や積算システムの操作などについて演習を交えて習得させるほか、若手職員との意見交換会を行い、災害や現場における課題点などを直接話し合う場を設けております。

◯板橋 聡委員 一生懸命頑張ってあるなというのはよくわかります。これは現場でいろいろやられること、とにかく現場に行って現場を見て、あるいは用地の交渉とかいろいろコミュニケーションスキルの問題もあったりして、研修だけではなくて現場対応力というのも磨かないと事業は思うように進んでいかないと思うんですけれども、こちらに関してはどうお考えですか。

◯石川県土整備総務課長 委員御指摘のとおり、現場では用地交渉や現場管理、あるいは関係機関との協議、地元対応など対外的な業務、いわゆる現場の業務が多くございます。したがいまして、現場の業務を取得するため先輩職員を指導担当職員として指名して配置しまして、マンツーマンで指導することとしており、また、地元説明会などの対外的な業務には可能な限り同席させるなど、新規採用職員が現場対応力を適切に身につけられるよう努力してまいりたいと思っております。

◯板橋 聡委員 アベノミクスの一本目の矢といわれます財政出動による景気対策が本格的に始動される中、ぜひ福岡県としてもそれをしっかりと取り込んで、県の景気を浮揚させることが喫緊の課題だと思っております。ぜひそのような体制をつくるように努力していただきたいんですけれども、私が一番心配しておるのは、何でこんなことを聞くかといいますと、そのような体制づくりを県ができなかった場合、本来必要のない無駄な作業といったものが発生して、それは大体どっちに負担がかかるかといったら、建設業者側に負担がかかってくるんですね。具体的に言いますと、余計な工期を負担しなければならないような状況になってきます。ただでさえ資材が高騰している中、せっかく予算がふえたのに思ったほど経済効果が上がらないという、こういった上滑りを防ぐためにも、新規採用者はもちろん、既存の職員も含め、しっかりとしたスキルを身につけて研さんを同時に進めていただくと。そして万全の体制づくりをして、福岡県もほかの全国同じように足並みをそろえて、景気回復に邁進をしていただきたいという思いでございます。
 最後に、それに対して、県土整備部が中心になると思いますので県土整備部長の決意をお願いいたします。

◯原口剣生委員長 村山県土整備部長。

◯村山県土整備部長 ただいま御指摘がありましたとおり、経済対策、また災害復旧、今、一生懸命頑張っているところでございまして、先ほど課長から御答弁申し上げたとおり、そのために臨時職員、また新規採用の職員を大幅に増員しまして体制の強化に努めているところではございます。ただ、現場の工事ということになりますので、委員御指摘のとおり、そういった現場に対応できる技術を持った職員を研修において育成していくとか、例えば現場の工事とより密接に発注者側と受注者側が連携をとりながら実施していくということが非常に大切だと思っております。こういったことを県土整備部の公共事業担当の職員がしっかりと受けとめて、経済対策なり災害復旧に努めてまいりたいと考えております。
 以上です。

◯板橋 聡委員 終わります。(拍手)

予算特別委員会が佳境です

3月15日から予算特別委員会が開催されています。私は2011年7月以来2度目の予算特別委員として2013年度の福岡県予算について慎重審議しております。
昨日まで既に3つの質問をしましたので簡単に内容と執行部からの回答を纏めておきます:

3月18日「実態に即した自殺対策について」
福岡県ではゲートキーパーの養成を自殺対策の主軸に据えていますが、自殺対策推進を目指すNPO法人ライフリンクが纏めた自殺実態白書2013などを参考に、自殺の危機要因を分析の上効果の高い職種(弁護士、司法書士、葬儀社等)を対象にゲートキーパーの養成を行い、事業効果を高めることを求めました。執行部からも同意を得て、今後どの団体に対し行うかを検討したいとの事。

3月19日「子育て支援・県と企業の包括提携について」
子育て支援については、専業主婦の社会参加に着目し、専業主婦故社会参加しようとすると託児の問題が発生することを指摘。県のセミナーなどから託児コーナーを設ける事を提案。また民間含めた諸団体が子育て世代の女性向けにセミナーなどを行う際、託児コーナーを設置しやすいよう何か方策を検討するよう要請。まずは県の行事から託児コーナー設置を行い、市町村にも要請していくとの回答。また託児コーナーの普及のために県が行っている「子育てマイスター制度」を積極活用し、制度設計を行うとの事。
県と企業の包括提携に関しては、昨年6月議会及び決算特別委員会での指摘を踏まえ、新たに締結されたローソンとの包括協定が公平・公正を損なっていないか確認。中小企業が置いてけぼりにならないよう県側も汗をかくよう合意。また、ローソン始め、今後協定を締結したり、更新する企業とは、社員に対し地元自治会に加入を呼びかけるように要請すること約束しました。これは県としては画期的な事だと思います。

3月19日「園芸施設へのチップボイラーの推進・農地の湛水被害を解消する防災減災対策について」
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原油高・円安のトレンドの中、省エネ事業として県が検証を行う「園芸施設ハイブリッド暖房システム(福岡方式)モデル」を一刻でも早く実施に向かわせるようスピードアップするよう要請し、執行部からも同意を得ました。
また、湛水防除につき、県単独予算を引き続き付けて推進することを要請。現在県土整備部、農林水産部、水産局等に分かれている水害対策を統括する窓口を作るよう要請。こちらは今後継続して要請をしてくつもりです。

政権も交代し、自民党県議団としても無責任な批判だけはできませんので、しっかりと実を取る質問になるよう頑張っています。
21日は、県土整備部に対し迅速な復旧復興を進めるための組織体制づくりに関して質問します。また22日は教育庁に対し、体罰に関する質問を行います。

一問一答の予算特別委員会はじっくりと議論するのには適しておりますが、堂々巡りにならないよう問題点を明確にし、執行部から明解な後で検証できる答弁を引き出すことが必要です。
その為にはこちらもしっかり勉強が必要で、今回のように途中で祝日が挟まると助かります。
議員の仕事というと、議会に出ているだけが仕事と勘違いしている方もいらっしゃいますが、あくまで議会や委員会は最後の仕上げの場で有り、そこに向かうまでの地元の意見集約、会派における議員間の調整、執行部からの情報収集と粘り強い折衝が無ければ成果は得られません。断言します。そういう部分はなかなか公にし辛い部分も有りますが、直接質問頂ければ出来る限りお答えしたいと思います。

一問一答形式の予算委員会は録画中継がありません。また正式な議事録が上がってくるのに何ヶ月か時間が掛かりますが、公開次第ご紹介しますので、興味の有る方は是非ご覧下さい。
ということで、やっと昨年の決算特別委員会で行った私の質問の議事録が公開され始めました。私のホームページの「議会における活動」コーナーにてご紹介しています。

下記3つの質問が公開されています:
平成23年度決算特別委員会質問
2012年10月30日「自主防災組織の育成と災害時の情報収集」
2012年11月2日「福岡県の海外戦略」
2012年11月6日「県と私企業の協定について」