前回のYouTube議会チャンネルでは最大4ヶ月で80万円を無利子・保証人無しで借りられ、場合によっては返済を免除される、「生活福祉資金貸付制度」のご説明をしました。
今回は、新型コロナウイルスの影響で「家賃が払えない!」という方の為に、新たに4月に制度が拡充された「住居確保給付金」について説明したいと思います。
この制度、もの凄ーく、ざっくり言うと、生活に困って家賃が払えない人が、住居を失わないように、
なんと!最大9ヶ月分の家賃を!都道府県があなたに代わって大家さんに支払ってくれる、という制度です。
実はこの制度、リーマンショックで倒産やリストラなどにより仕事を失った生活困窮者の方々が、社会復帰して自立をして頂けるよう、
平成25年に成立した、生活困窮者自立支援法の一部で、今までも存在していました。
ただ今までは、条件が厳しかったために、あまり活用がされていなかったのですが、
今回のコロナウイルスショックで危機的状況に直面している方を救うため、
政府は急遽4月20日に法律を改正し、大きく条件緩和をして使い易くする、というものです。
4月20日に改正されるものですから、まだ福岡県の新型コロナポータルサイトにも支援情報として載っていないのはちょっと、如何かと思いますが、
とにかく、今回も、借りる人目線で、利用する人目線で、ざっくり解説しますので、ちょっと大雑把だったり、例外があったりする場合もありますが、どうぞご了承下さい。
また、自分はそんなに困っていない、という方も、知り合いでお困りの方いらっしゃったら、是非この動画教えてあげてください。
それでは「住居確保給付金」についてご説明します!
まず、相談する窓口は各地域にあります「自立相談支援機関」になります。
県内の「自立相談支援機関」一覧へのリンクをこの動画の説明欄に張っておきますのでそちらをご活用下さい。先ずは必ず電話にてご相談下さい。
福岡県 自立相談支援機関 相談窓口一覧https://www.pref.fukuoka.lg.jp/uploaded/life/365435_54088718_misc.pdf
続いて、対象となる方です。ここが今回のコロナショックを踏まえた、1番の条件緩和された部分です。以前は「離職・廃業から2年以内」の方が対象でした。
が、法律改正によりこの条件が
「離職・廃業から2年以内または、『休業などにより、収入が減少し、離職と同程度の状況にあるかた』」
となります。
つまり今までは会社を辞めたり、自営業の方は、廃業をした方でないと対象で無かったのですが、
今回のコロナショックで、休業を余儀なくされたり、あるいは極端な収入の減少で、会社を辞めたのと同様な状況にある方ならば、離職や廃業をせずともこの制度が受けられるという事です。
また、収入基準額や金融資産の合計額の上限もあります。こちらは地域によって金額が変わってきますので、相談窓口である「自立相談支援機関」にお問い合わせ下さい。
次に、支給額ですが、これは福岡県から大家さんに直接振込をします。そして、上限額があります。
こちらも地域や、世帯の人数によって、変わってきますので、自立相談支援機関でご確認ください。
そして、支給期間ですが、これは原則3ヶ月です。ただし、最大2回延長できる場合があり、そうすると最大9ヶ月間支給を受けることが出来ます。
以前は、支給期間を延長するには
「求職活動を誠実に行っている者」
という条件があって、月に2回以上ハローワークで職業相談を受けるとか、月4回以上、自立支援センターで面談を受ける必要がありましたが、
今回離職していなくても、この住居確保給付金の対象となりますので、ここは、今後運用に変更があるのではと予想しております。今後の情報にご注意ください。
最初に述べたとおり、この、住居確保給付金の、条件大幅緩和については、まだ法律が施行されていないので、ご存じない方も多いかと思います。
また、前回の動画で説明した「生活福祉資金 貸付制度」も、あまり知れ渡っていません。
マスコミでは、「給付金30万円」や「休業要請した際の保証問題」にばかり注目が集まったり、布マスク2枚の全世帯配布を「アベノマスク」と揶揄して批判されたりしております。
もちろん批判や議論は大いにすべきではありますが、本当に困っている方を、きちっと救える施策も着々と整っているので、このような情報伝達もしっかり行って頂ければなぁと思うばかりです。
そういえば、このYouTubeのコメント欄に「アベノマスク要りません」と仰る方がいらっしゃいました。
もし宜しければ、政府配布のマスクが不要であれば、是非、お知り合いやご近所の方で、マスクが足りなく困っている、あるいは、マスクを自作することが出来ない、そんな方にお譲り頂けないでしょうか?
新型コロナの影響でギスギスした雰囲気が、あちらこちらで漂っていますが、日本は元来そのようなお互い様精神のある国だと思っております。一人一人が、無理の無い範囲で、出来る事をやれればなぁと思います。
コロナショック、2月半ばの日本と、わずか二ヶ月でこんなに状況が一変してしまうのかというほど、社会にも個々人の生活にも大きな変化が起こっています。
我々日にとっても、日々刻々状況が変わっており、今日述べた情報が明日には陳腐化するかも知れませんが、出来る限りタイムリーに、情報発信して、この困難な状況を皆さんと心を一つに乗り越えていきたいと思っています。
どうぞYouTube議会のチャンネル登録宜しくお願いします!
福岡県議会議員、板橋さとし でした。
参考資料:住居確保給付金の支給対象の拡大に係る生活困窮者自立支援法施行規則の改正予定についてhttps://www.mhlw.go.jp/content/000620018.pdf