【低投票率と大阪都構想住民投票】

【低投票率と大阪都構想住民投票】
今週末大阪市において「特別区設置住民投票」、所謂「大阪都構想」の是非を問う住民投票が行われます。
実は私、この投票非常に注目しておりまして、それは決して「大阪都構想」がどうこう言うつもりでは全く無く、昨今の選挙投票率の低迷にみられる住民意識の変化が、住民投票においてどのような結果をもたらすのか興味があるのです。

先週末に行われた大阪都構想に関する世論調査では、共同通信が反対47% 賛成39%、朝日新聞が反対43% 賛成33%、読売新聞が反対50% 賛成34%となって、8ポイントから16ポイント引き離し反対が優勢のようです。これが衆議院選挙や市長選挙で、これだけ世論調査で差が付けば午後8時の投票締切と同時に当確が打たれると思いますが、今回の住民投票はどうでしょう?

市長選挙などと違い、今回の住民投票では「反対票」が世論調査ほど伸びにくいのではと予想しています。
これは決して大阪都構想の善し悪しを論じているのではなく、「反対」=「現状のまま、なにも変わらない」という構図が、わざわざ「反対」に投票する意欲をかき立てないという事を言いたいのです。

投票を棄権する人の理由の一つとしてよく言われるのが、「自分の一票では何も変わらない」です。大阪都構想に反対するという事は、今の大阪のままでよい。つまり「自分の一票では何も変わらない」まさにそのまま。

世論調査では反対が優勢ですが、世論調査は投票と違い電話が家まで掛かってきます。「変えないための一票」に対してどのくらいの人が投票意欲をもって投票所まで足を運んでくれるでしょうか。

逆に、「大阪都を実現し、現状を変えるぞ!」という前向きで変化を実現する(ように感じられる)一票は、まさに「自分の一票が変化を起こす」(ような気になる)わけで、これは「小泉郵政選挙」「鳩山政権交代選挙」「安陪とりもどす選挙」に通じる高揚感を投票者にもたらすでしょう。

さて、結果はどうなるか。住民の行政に対する参加意識、投票意識が色濃く反映される住民投票として注目しています。