矢部川・沖端川の堤防決壊と被害状況

7月14日の水害を受けて15日朝から被災地の視察や市・区長さん等への聞き取りをさせて頂きました。
先ず矢部川
14日の様子(以下、全ての画像はクリックすると拡大できます)
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15日の様子
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一気に水が引いたように思いましたが、これは堤防決壊箇所を修復する為に意図的に流量を制限しているようです。

みやま市周辺で堤防決壊した場所が3カ所あります。まず矢部川右岸津留橋付近(以下、地図の緑色矢印が決壊箇所)

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沖端川左岸 中山地区立花いこいの森公園裏

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沖端川左岸 行基橋付近

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決壊というと河川が曲がっていて水が堤防に勢いよくぶつかるような部分が、徐々に浸食されて決壊してしまうようなイメージを持っていました。しかし今回決壊した三カ所はほぼ直線の箇所で、実際見たときも「なんでこんな所が決壊するんだろう?」という印象を持ちました。やはり集中豪雨とそれに伴う急激な水位上昇が大きな要因になっているのではないでしょうか?これは分析を待ちたいと思います。

決壊による浸水被害では、沖端川行基橋付近の決壊箇所は地図をごらんになれば分かるとおり住宅地の真裏で、しかも筑後広域公園と矢部川の堤防に囲まれているため浸水によりため池のような状態になり、避難が一歩遅れていたら大惨事になった可能性があります。また沖端川の2カ所の決壊箇所は1キロも離れておらず、その間に挟まれた本郷地区にはこの両方から水が流れ込んできたため集落一帯広範囲で家屋への浸水が起こってしまいました。
以下は本郷校区瀬戸島地区の被害の様子です、決壊時には一階部分がまるまる浸水するほどの流入だったそうです。
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この地域は高齢化率が高く、被災された家屋の後片付けもままならないため、休日にもかかわらず市から職員80名が急遽派遣されお手伝いをされていました。もちろんご親族・友人・消防団・JA職員をはじめとする多くの方々も駆けつけ応援されています。本当に有り難うございます。(本郷の住民一同そんなグチャグチャの状況で奮闘する中、隣接する筑後広域公園のテニスコートではどこかの高校のテニス部が練習する音が聞こえてきて、一瞬現実感を失いそうになりましたが。)

また直接的な被害を受けていない地域でも、今回の豪雨により堤防下に水みちが出来ていたり、道路整備の過程で堤防が極端に下がって水害の原因になりそうな場所などが判明しました。被災地の復旧復興、今後の水害対策、この二つを成し遂げるために、行政区・市・国としっかり連携を取り適切・迅速な対応を県としても取るように働きかけを行います。