熊本・大分をはじめとする九州地方では大雨による甚大な被害が発生しています。被災された方には心よりお見舞い申し上げます。
福岡県においても前回の大雨の際に朝倉地区で土砂崩れによる死者が発生しており、災害警戒本部が本庁や各地農林事務所にて立ち上げられています。
みやま市を流れる一級河川矢部川も普段より増水しているようですが、今のところ大きな混乱は見られないようです。これは矢部川上流にある日向神ダムが治水ダムとしての役割を発揮しているのが大きな理由の一つです。
日向神ダムは2100万㎥の貯水量がありますが、梅雨場は意図的に730万㎥まで貯水量を下げ突然の大雨や洪水があっても日向神ダムがバッファとなり矢部川への放水量を調節することで、河川の氾濫に対応出来るようになっています。
一方で、空梅雨だったり梅雨明けが早く訪れた場合は一度下げた貯水量が元に戻らないまま夏場を迎えてしまい、結果として11月から4月の「非灌漑期」と呼ばれる時期の水不足に繋がる可能性があるのです。
非灌漑期は海苔の生産や園芸農家の増加により昨今水の需要が高まっており、私が度々議会にて質問している矢部川水系水源開発の問題はこういった現状に由来しています。
同じダムとは言え治水と利水、二つの機能を持つ訳では無いという事を是非ご理解下さい。