昨日は第八回九州各県議会議員研究大会が大分県にて開催され、私も参加させて頂きました。
ご来賓に広瀬勝貞大分県知事をお迎えして、関西学院大学の林宜嗣教授が「広域行政と地方議会」、湯布院温泉観光協会会長 桑野和泉氏が「九州の観光まちづくり」と題したご講演を頂きましたがこれが素晴らしかった。
林教授はEUをはじめとする先進国にて「地域」が元気にならないと「国」が元気を取り戻せないという認識が広まってきたと熱弁。
その中で議会のあり方が鍵となる。首長は一人、選挙における選択の際に住民は全ての政策についてOKを出した訳ではない。政策パッケージとしてOKしている訳で、個別の問題については議会が有権者の声を代弁し反映させなければならない。改革論議を制度論に矮小化させてはいけない、等々。私が講演において強調している「二元代表制」について噛み砕いて分かり易く説明頂きました。
議会は各地域において様々な考え方の有権者をバックに付けた代表者で、分権社会でこそ議会の役割は増えるとエールを頂き、元気が出ました。
また桑野和泉会長からは由布院が目指した街作りについて。印象に残ったのは、由布院の美しい町並みを保護するために条例を作り看板や配色、店舗設計に規制をかけたという事例。民間の活力という話になるとすぐ規制緩和圧力が高まりますが、由布院は規制強化によって街の価値を向上させ民の活力の後押しをしました。なんでも規制緩和がイイというわけじゃない。面白い気付きを頂きました。
「どういう層のどういう人に来て貰いたいか明確なターゲットを持つ⇒その為に何をやるか?」というメッセージは地元の街作りにも是非参考にしたいと思います。
翌日(2月3日)の大分合同新聞朝刊には偶然にも熱心に講義を聴く私の姿が記事になってました
クリックすると記事が読めます
やはりたまにはこういう形で外に出て情報を吸収するのは議員の資質向上には欠かせません。今回の出張で学んだ事は次の県政報告に盛り込みたいと思います。楽しみにして下さい。
[追記]
上のリンクにある大分合同新聞朝刊の記事中には
「首長と異なり複数の議員がいるという多様性を生かし、最少の経費で最大の効果が出る施策を考えて行く必要がある」
と書いてありますが林教授が仰ったニュアンスをねじ曲げてます。林教授はハッキリと
「現状は定数削減や経費削減ばかりが話題になっている」
「(それにより)議会の機能強化より弱体化が起こっている」
という事を訴えて、遠回しに今のマスコミの浅薄な議会叩きに警鐘を鳴らしていらっしゃいました。わざわざ「最小の経費で最大の効果」なんて書くところに大分合同新聞の悪意を感じます。