予算特別委員会が佳境です

3月15日から予算特別委員会が開催されています。私は2011年7月以来2度目の予算特別委員として2013年度の福岡県予算について慎重審議しております。
昨日まで既に3つの質問をしましたので簡単に内容と執行部からの回答を纏めておきます:

3月18日「実態に即した自殺対策について」
福岡県ではゲートキーパーの養成を自殺対策の主軸に据えていますが、自殺対策推進を目指すNPO法人ライフリンクが纏めた自殺実態白書2013などを参考に、自殺の危機要因を分析の上効果の高い職種(弁護士、司法書士、葬儀社等)を対象にゲートキーパーの養成を行い、事業効果を高めることを求めました。執行部からも同意を得て、今後どの団体に対し行うかを検討したいとの事。

3月19日「子育て支援・県と企業の包括提携について」
子育て支援については、専業主婦の社会参加に着目し、専業主婦故社会参加しようとすると託児の問題が発生することを指摘。県のセミナーなどから託児コーナーを設ける事を提案。また民間含めた諸団体が子育て世代の女性向けにセミナーなどを行う際、託児コーナーを設置しやすいよう何か方策を検討するよう要請。まずは県の行事から託児コーナー設置を行い、市町村にも要請していくとの回答。また託児コーナーの普及のために県が行っている「子育てマイスター制度」を積極活用し、制度設計を行うとの事。
県と企業の包括提携に関しては、昨年6月議会及び決算特別委員会での指摘を踏まえ、新たに締結されたローソンとの包括協定が公平・公正を損なっていないか確認。中小企業が置いてけぼりにならないよう県側も汗をかくよう合意。また、ローソン始め、今後協定を締結したり、更新する企業とは、社員に対し地元自治会に加入を呼びかけるように要請すること約束しました。これは県としては画期的な事だと思います。

3月19日「園芸施設へのチップボイラーの推進・農地の湛水被害を解消する防災減災対策について」
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原油高・円安のトレンドの中、省エネ事業として県が検証を行う「園芸施設ハイブリッド暖房システム(福岡方式)モデル」を一刻でも早く実施に向かわせるようスピードアップするよう要請し、執行部からも同意を得ました。
また、湛水防除につき、県単独予算を引き続き付けて推進することを要請。現在県土整備部、農林水産部、水産局等に分かれている水害対策を統括する窓口を作るよう要請。こちらは今後継続して要請をしてくつもりです。

政権も交代し、自民党県議団としても無責任な批判だけはできませんので、しっかりと実を取る質問になるよう頑張っています。
21日は、県土整備部に対し迅速な復旧復興を進めるための組織体制づくりに関して質問します。また22日は教育庁に対し、体罰に関する質問を行います。

一問一答の予算特別委員会はじっくりと議論するのには適しておりますが、堂々巡りにならないよう問題点を明確にし、執行部から明解な後で検証できる答弁を引き出すことが必要です。
その為にはこちらもしっかり勉強が必要で、今回のように途中で祝日が挟まると助かります。
議員の仕事というと、議会に出ているだけが仕事と勘違いしている方もいらっしゃいますが、あくまで議会や委員会は最後の仕上げの場で有り、そこに向かうまでの地元の意見集約、会派における議員間の調整、執行部からの情報収集と粘り強い折衝が無ければ成果は得られません。断言します。そういう部分はなかなか公にし辛い部分も有りますが、直接質問頂ければ出来る限りお答えしたいと思います。

一問一答形式の予算委員会は録画中継がありません。また正式な議事録が上がってくるのに何ヶ月か時間が掛かりますが、公開次第ご紹介しますので、興味の有る方は是非ご覧下さい。
ということで、やっと昨年の決算特別委員会で行った私の質問の議事録が公開され始めました。私のホームページの「議会における活動」コーナーにてご紹介しています。

下記3つの質問が公開されています:
平成23年度決算特別委員会質問
2012年10月30日「自主防災組織の育成と災害時の情報収集」
2012年11月2日「福岡県の海外戦略」
2012年11月6日「県と私企業の協定について」

平成25年度予算特別委員会質問「園芸施設へのチップボイラーの推進・農地の湛水被害を解消する防災減災対策について」

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋聡です。本日最後の質問になります。執行部の皆様、簡潔明瞭なお答えをお願いいたします。
 大きく二点について質問いたします。
 まず、園芸施設へのチップボイラーの推進について質問します。県はこれまでも重油の高騰に対応し、省エネルギー化施設などの導入を進めてきましたが、どのような対策を行ってきましたでしょうか。

◯原口剣生委員長 岡本園芸振興課長。

◯岡本園芸振興課長 重油使用量を減らし、コストを削減するため、平成十九年度に高収益型園芸事業に省エネルギー化推進メニューを創設しました。具体的には、ハウス内の保温性を高める内張りカーテンや温度むらをなくす循環扇など、施設整備を支援してきたところでございます。

◯板橋 聡委員 農家の方はいろいろな省エネ対策に取り組んで、できることはやりつくしたぐらいの認識だと思いますけれども、今年度予算の主要事項に上げられています園芸施設ハイブリッド暖房システム(福岡方式)モデル事業費について、簡単に御説明ください。

◯岡本園芸振興課長 木質チップボイラーと既存の重油ボイラーを併用した暖房システムであります。恒常的な加温部分は木質チップボイラーを、急激に温度が低下したときの加温は既存の重油ボイラーを用いるシステムでございます。なお、チップボイラーは複数のハウスで共同で導入し、各ハウスに温湯を供給するセントラル方式をとることといたしておるところでございます。

◯板橋 聡委員 この事業により現地で実施する具体的な内容もあわせてお願いします。

◯岡本園芸振興課長 現地実証につきましては、一ヘクタール程度の複数のハウスがまとまった団地で実証し、各ハウスに合った温度管理方法やコスト削減効果を実証する計画です。また、未利用になっている間伐材などを低コストで供給するための効率的な収集方法や乾燥方法等も実証します。システムを初年度に導入し、現地実証は三カ年間実施するところでございます。

◯板橋 聡委員 この実験に対して、施設設置に五千万円も要するということですけど、採算が合うのかちょっと疑問でございます。事業実施に当たって、どの程度のコスト削減を見込んでいるかお答えください。

◯岡本園芸振興課長 実際の導入に当たりましては、導入費を抑えるため、ボイラーの規模や各ハウスでの熱交換器の配置などを検証することが必要だと思っています。現段階でのコスト削減の見込みでございますが、トマトなど管理温度が十二度程度になる作物で、重油価格が一リットル当たり九十円、チップ価格が一キログラム当たり十円の場合、十アール当たり燃料費は重油暖房の二分の一に当たる約四十五万円程度が削減の見込みでございます。また、暖房機の償却費も含めた十アール当たりのコスト削減の見込みは、三十万円程度と見込んでいるところでございます。

◯板橋 聡委員 効果はかなり期待できるのかなと思います。昨年の衆議院解散直後から、金融政策の見直しの期待によって円安傾向が続いております。ことし一月の平均原油価格は九十二・九円、近いうちに百円を超えるとか百二十円まで行くとかという予想もございます。園芸農家は本当にコストに耐えられない、限界に来ている状況でございますので、実証実験に三年と先ほど申されましたけれども、一年目に結果を出すぐらいの意気込みでやっていただく。そして、結果を出したらスムーズにこれを普及させるためにもいろいろな段取りというのも必要になってくると思いますので、そういうものをあらかじめ支援する体制を整えるぐらいの意気込みでぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 ぜひ谷部長の見解をお聞かせ願います。

◯原口剣生委員長 谷農林水産部長。

◯谷農林水産部長 重油が高どまりしている状況の中で、やはり農家経営が安定するためには、重油の量を削減していくということが喫緊の課題でございます。そういった意味では一年でも早く現場に普及していくというのは、私も同じ気持ちでございます。しかしながら、先ほど委員の御質問がございましたように、そんな多額の投資をしてペイするのかということでございます。これは私どもペイすると思っているわけでございますけれども、実証効果がきちんと証明されていない段階で農家に普及するというのは、農家経営に対するリスクが大きいと考えております。また、技術的に解決しなければいけない問題も残っております。そういったリスクを解決した上で農家に普及を図っていくというのが、私どもとしては先にやることではないかと思っているところでございます。

◯板橋 聡委員 そういったリスクの部分もしっかり検証しなければなりませんけれども、その段取りというか、オーケーだというゴーサインが出たらば、なるべく速やかに普及できるように、ぜひその答弁ぐらいのスピードでやっていただきたいと思います。
 続きまして、湛水被害を解消する防災、減災対策について質問させていただきます。通告に基づき、国・県の農業関連公共予算の推移、農林水産部当初予算前年比、農業農村整備事業に係る県単公共事業予算推移の提出を、委員長、お取り計らいのほどよろしくお願いします。

◯原口剣生委員長 お諮りいたします。
 ただいま板橋委員から要求のありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕

◯原口剣生委員長 御異議がありませんので、本委員会の要求資料といたします。
 執行部に申し上げます。ただいま板橋委員から要求がありました資料については提出できますか。関農村森林整備課長。

◯関農村森林整備課長 直ちに提出させていただきます。

◯原口剣生委員長 資料を正副委員長に確認させてください。
    〔資料確認〕

◯原口剣生委員長 資料の配付をお願いします。
    〔資料配付〕

◯原口剣生委員長 資料が配付されましたので、板橋委員、質疑を行ってください。

◯板橋 聡委員 では最初に、簡潔に説明をお願いいたします。

◯関農村森林整備課長 資料について御説明いたします。一枚目の国・県の農業関連公共予算の推移についてでございます。これは平成二十年度から平成二十五年度までの国及び県の農業農村整備予算の推移をあらわしたものでございます。グラフの実線が国の予算で、目盛りは左側でございますが、平成二十二年度に前年の五千七百七十二億円から、対前年比約三七%の二千百二十九億円に激減いたしまして、交付金と合わせても対前年比で約半分の二千九百九十九億円になっております。その後、若干の増減はございましたが、今回、平成二十五年度の数字であらわしておりますのは、平成二十四年度の経済補正対策と平成二十五年度当初予算を合わせた十五カ月予算でございまして、交付金と合わせて五千九百二億円となっております。削減前の平成二十一年度の水準を上回る大幅な増額となっております。
 一方、県の予算は、グラフの一点鎖線であらわしております。国の予算の減額に伴いまして、平成二十二年度は対前年比七七%の百二十億円余に減額し、その後、平成二十四年度まではほぼ同水準で推移しております。今回、国の予算増額に伴いまして、平成二十四年度補正と平成二十五年度当初を合わせた十四カ月予算で百六十九億円余の予算をお願いしているところでございます。
 それから、二枚目の上の表は、農林水産部の平成二十五年度当初予算でございます。平成二十五年度の当初予算は区分のAと書いているところで、総額が六百七億六千五百万円余、対前年比一〇三・四%でございます。平成二十四年度の経済補正対策と合わせた十四カ月予算で見ますと、表の右のほうの区分A足すCという欄になり、七百十九億六千九百万円余で対前年比一二二・四%となっております。
 このうち農業農村整備事業費は、公共事業費のうち網かけをした「農地関係」と記載した欄でございます。平成二十五年度の当初予算は、国庫補助百十二億六千九百万円余と県単公共十七億三千三百万円余を合計いたしました百三十億二百万円余、対前年比一〇四・三%でございます。これも経済補正対策と合わせた十四カ月予算で見ますと、国庫補助が対前年比一五八・三%の百五十一億八千九百万円余と大きく伸びておりまして、県単予算と合わせた農業農村整備事業費全体では、対前年比一三五・八%の百六十九億二千三百万円余としております。
 同じページの下の表が、農業農村整備事業に係る県単公共事業予算額の推移でございます。農業農村整備関係の県単公共事業費全体は十七億三千三百万円余、対前年比は六〇・四%となっております。これは、防災事業費関係がここ二年ほど県単事業を用意していただきまして、それを国庫補助の減額の補填に充てておりましたけれども、今回、国の予算が大幅に増額いたしましたので、これを国庫補助事業費のほうにシフトいたしましたために、県単公共事業費の中の災害に強いため池等整備事業費を対前年比五一・三%の十一億九千六百万円余としたことにより、県単事業費全体が少し少なくなっているということでございます。
 説明は以上でございます。

◯板橋 聡委員 丁寧な御説明ありがとうございます。
 過去三年、非常に国庫補助事業が減っていて、県内のいろいろな経済的な影響を最低限にするために、県単事業などで平成二十三年、二十四年補っていたという大前提があり、政権交代によって国庫補助事業が増額したことで県単独事業、とりわけ二枚目の下段の県単公共事業費というのは二十三年、二十四年にがっとふえて、これが福岡県のいろいろな経済対策とみなされていたわけですが、二十五年になって減らされていたということでございます。この事業は特に防災、減災に資する事業ですので、やはりこれは国頼みではなく、県独自に推進していく必要があると思うんですけれども、見解をお聞かせください。

◯関農村森林整備課長 防災、減災事業の推進についてでございます。
 災害に強い安全、安心な農業農村をつくるため、防災、減災にかかわる事業を計画どおりに実施できるよう、必要な予算を確保することとしております。平成二十二年度に国の予算が大幅に削減されましたことから、国の予算に左右されずに、必要な防災対策を計画的に進めるため、県単独事業である災害に強いため池等整備事業を創設していただき、平成二十三年度から三カ年計画で予算を確保して、着実に実施しておるところでございます。
 今回、先ほど御説明いたしましたように、平成二十四年度補正及び平成二十五年度当初予算を合わせて、国の農業農村整備事業費が対前年比約二倍と大幅に増額され、さらに農山漁村地域整備交付金と合わせて平成二十一年度並みの予算が確保されたところでございます。県もこれを最大限活用いたしまして国庫補助事業を大幅に増額したところから、県単事業を減額したものでございます。
 災害に強いため池等整備事業費だけを見ますと、対前年比五一・三%でありますけれども、先ほど説明いたしましたとおり、農業農村整備事業費全体では対前年比一三六%、そのうち防災事業全体では、対前年比一三一%の予算を確保しておりまして、ため池やクリーク整備の計画的な推進には十分対応できると考えております。

◯板橋 聡委員 県の農業・農村振興基本計画において、集中豪雨などで被災しやすい地域は排水対策を計画的に実施することとしております。本年度に各農林事務所で湛水被害の調査を実施していると聞きますけど、調査内容とその結果を教えてください。

◯原口剣生委員長 安河内農山漁村振興課長。

◯安河内農山漁村振興課長 本年度、各農林事務所において市町村に聞き取りを行っております。農業振興地域の農用地を対象とした湛水常襲地域の箇所やその範囲を調査いたしております。その結果、県全体では二十九市町、百四十カ所、約四千ヘクタール程度の湛水常襲地域がございました。

◯板橋 聡委員 湛水常襲地域が確認できたのはいいと思うんですけれども、例えば、県土整備部では今回の水害を受けて、河川計画の見直し等含め、徹底した原因究明を行って、それにあわせて復旧計画や今後の対策を立て、住民説明などを行っております。そもそも県は施設園芸を強力に推進しており、先ほどの月形委員の質問の資料にもありましたとおり、ここ二十年で園芸作物の産出割合は四七%から五七%と大幅に伸びているわけで、水田がどんどんハウスにかわっていっているような状況です。湛水防除という意味では非常に大きな役割をする水田が変化する環境の中で、適切な湛水防除を行うためには、農林水産部で徹底した原因究明を行う、そして対策を立てて事業を進める、これがなければ、内水面被害に対して住民の安全、安心は図れないと思うのですけれども、見解をお聞かせください。

◯安河内農山漁村振興課長 今回、調査しました主な湛水の原因は、海岸や河川に近い水田地帯に湛水常襲地域が多く、排水先でございます河川の増水などが排水不良と考えられるところでございます。しかしながら、施設園芸の導入等も進んでいることもございまして、地域によっては状況が異なりますので、さらに原因を明らかにしていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 水が原因となる災害、いわゆる水害はさまざまな要因があります。河川の治水や湛水防除、高潮対策などなどです。しかし、それぞれは管理する法律も違えば部署も違います。県土整備部、農林水産部、水産局、ざっと挙げただけで三つの部局が絡んでおります。これらを一本化した窓口が存在しておりません。防災危機管理局がひょっとしたらこういう窓口かなと思って確認したんですけれども、防災危機管理局は県民に対する災害訓練などソフト対策が目的とのことです。つまり、水害におけるハード面の防災、減災を統括する窓口は存在しないというわけでございます。
 これでは真の水害対策は進みませんし、市町村や団体はこれをどう管理して、把握してやっていくのかわからず、大変困っている。河川の問題なのか、湛水の問題なのか、どっちが原因かわからないところが非常に多いということです。ですから、水害対策に関して、ぜひ一本化した窓口が必要だと思うのですけれども、谷部長の見解をお聞かせください。

◯原口剣生委員長 谷農林水産部長。

◯谷農林水産部長 御指摘のように、河川管理につきましては県土整備部、農地については農林水産部がそれぞれ所管しておるわけでございまして、昨年のような災害が起こった場合は、お互い連携しながら工事等の進捗管理も行っているところでございます。しかしながら、災害時はもとより、先ほどからの御指摘でございます湛水被害の常襲地の解消につきましては、やはり日ごろから私どもはその原因をお互いが共有しながら解決していくことは必要でございますし、それぞれやっていかなければならないと思っているところでございます。今後とも、そういった観点で被害防除に向けました情報の共有、あるいは被害対策の共通実施といったものにつきまして、県土整備部ともしっかり連携してやっていきたいと思っております。

◯板橋 聡委員 連携するのは当然かなと思っております。何が原因で、どうしていけばいいのかというところで、法律あるいは部署の垣根を越えて、しっかりと総合的な対策をとっていただきたいということでございますが、そこまで部長に今求めるのは非常に酷かなと思います。この件は複数の部署にまたがりますし、常日ごろ豪雨災害からの復旧、復興、あるいは県民の安定、安心、安全を掲げてある知事に直接お伺いしたいと思いますので、知事保留質疑のお取り計らいをお願いいたします。

◯原口剣生委員長 ただいま板橋委員から申し出のありました知事保留質疑を認めることにいたします。なお、知事保留質疑は三月二十六日火曜日に行う予定でありますので御了承願います。

◯板橋 聡委員 終わります。ありがとうございました。(拍手)

平成25年度予算特別委員会質問「子育て支援・県と企業の包括協定について」

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋聡です。私ごとではありますが、私は子育て真っ最中で、本日は長男、長女の幼稚園の卒園式でございます。議員というのは因果な仕事で、私はここにこうしているわけでございますけれども、かくなる上は、県民のためにしっかりと仕事をいたしますので、執行部の皆さん、心して御答弁ください。
 まずは、子育て支援についてお尋ねをします。
 県が推進する子育て応援の店というものがあります。私の地元のある美容院も子育て応援の店に加盟しております。そこは、店舗の二階にキッズコーナーを設け、地元の子育てサークルと連携したりして保育士を配置し、充実した託児サービスを行っています。子育てで忙しい女性も安心して来店し、ゆっくりとサービスを受けて心身ともにリフレッシュすることができて、大変好評です。また、我が家も親子で何度もお世話になりました。
 子育て応援の店はいろいろな形態があると聞いておりますが、このような特徴ある事例をもっと他社に参考にしてもらったり、努力、工夫をしている店へのインセンティブとして積極的に県民に対し広報したらいかがでしょうか。

◯原口剣生委員長 大田子育て支援課長。

◯大田子育て支援課長 子育て応援の店では、ミルクのお湯の提供や託児サービスなどの「やさしいサービス」や、キッズスペースの設置などの「便利な設備」、商品の割引などの「おトクなサービス」など、それぞれの店舗が取り組むことができるサービスの提供を通じて子育て家庭を応援していただいております。これらの取り組みは、子育て応援の店のホームページで紹介をしており、また、県の広報番組や子育て情報誌などを活用した広報にも取り組んでおります。今後、子育て応援の店の登録や利用のさらなる拡大を図るため、特徴的な取り組みなどについて、子育て応援の店のホームページを初め、県のさまざまな広報媒体を活用して紹介をしてまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 県の施策を見ていますと、就労を軸とした女性の社会参加支援が充実しているように感じます。しかしながら、育児などのために家庭に入ることを選択した女性にもさまざまな形での社会参加があります。例えばPTAや自治会の会合に出席したり、公民館活動のお手伝いをしたり、勉強会や講演会に参加することも立派な社会参加です。その際、未就学児がいると、専業主婦であるがゆえに、逆に託児の問題が発生します。未就学児を子育て中の就労していない女性を支援する制度にはどのようなものがあるかをお教えください。

◯大田子育て支援課長 働いている、働いていないにかかわらず、子育て家庭を支援していくことは重要な課題であると認識をいたしております。子供を一時的に預かる事業といたしましては、保育所や子育て支援センターなどで子供を一時的に預かる一時預かり事業がありまして、今年度、四十八の市や町で実施されております。また、子育てのサポートを受けたい人とサポートをしたい人が会員となって相互に託児などを行うファミリー・サポート・センター事業につきましては、二十八の市や町でサービスが提供されているところでございます。

◯板橋 聡委員 一時預かりやファミリー・サポート・センターは、都市部では実施箇所も多く利用しやすいでしょうが、みやま市や八女市のような田舎には余りないですよね。子育てしやすい社会づくりのために、文化行事やセミナーなど、子育て家庭が参加する行事の場に託児コーナーを設置することが必要ではないかと思います。最初から全ての講習会、講演会でとは言いませんけれども、ここはまず県が率先して実施してみてはいかがでしょうか。県主催の講演会などでの託児コーナーの設置状況はどうなっていますか。また、今後の方策をお答えください。

◯大田子育て支援課長 今年度は、福岡県子育て応援宣言企業四千社突破!大会、あるいは青少年アンビシャス運動シンポジウムなど、県主催の九つのイベントなどにおいて託児コーナーが設置されております。今後とも、子育て家庭からたくさんの参加者が見込まれる県主催のイベントなどについては、担当部局に対して託児サービスの実施について働きかけてまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 また、逆の視点で、民間を含め各種団体が子育て世代の母親向けに勉強会、イベントを行おうとしても、託児の問題が横たわって開催に大変苦労されているのです。例えばPTAの勉強会のような地域の会合における託児コーナーの設置促進について、県として何とか取り組みができないのでしょうか。

◯大田子育て支援課長 先ほどお答えいたしました福岡県子育て応援宣言企業四千社突破!大会など県のイベントでの託児の取り組み事例について、まずは市町村に対して積極的に紹介をしてまいりたいと考えております。
 また、県では、高齢者がその豊かな経験や知識を生かして地域の子育て支援の現場で活躍していただく仕組みとして、今年度、ふくおか子育てマイスター制度を創設し、現在二百七十七名を認定しているところでございます。イベントなどにおける託児サービスの提供に当たっては、ぜひマイスターを活用していただくよう市町村を含め関係団体などに働きかけるとともに、マイスターが地域で活動しやすい仕組みづくりを進めてまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 就労、未就労にかかわらず、全県的に子育てしやすい社会をつくることは地方の少子化問題の解決策にもなると思いますので、市町村への働きかけ、そしてマイスター制度、これは新しくできた制度ですけれども、この仕組みづくりも含め、これからしっかり子育て支援課には頑張っていただきたい。
 高橋部長、部としてもしっかりサポートしていかないといけないと思いますので、決意をお聞かせください。

◯原口剣生委員長 高橋福祉労働部長。

◯高橋福祉労働部長 仕事と子育ての両立支援、あるいは地域において子育て支援を一体的にやっていくということは、委員が御指摘のように、少子高齢化が進展する我が国におきまして、市町村はもとより県といたしましても、そういうことを進めていくことが大変重要な課題であると認識しております。そういった点を十分に踏まえまして、これまでも子育て応援の店ですとか子育て応援宣言企業の拡大をやってまいりましたし、さまざまなイベントにおいて託児サービスの導入を働きかけてまいりました。それから、今年度から実施しておりますマイスター養成、ぜひいろいろな市町村だけではなく民間企業にも、このマイスターさんを活用していただく、そういうことをこれからも積極的に進めながら、子育てを支援できるような地域社会をつくってまいりたいと考えております。

◯板橋 聡委員 次に、ローソンとの包括協定についてお伺いいたします。
 先日、ローソンと福岡県が包括協定を締結したとのプレスリリースがありました。私は、昨年六月議会及び決算特別委員会にて県と企業の包括協定についてさまざまな角度から問題点を指摘いたしました。にもかかわらずこれでは、二元代表制の一翼を担う議会を軽視しているように感じます。ローソンとの協定締結の経緯を御説明ください。

◯原口剣生委員長 重松社会活動推進課長。

◯重松社会活動推進課長 経緯でございます。昨年六月にローソンから包括協定の提案を受けましたが、議会でちょうど議論の最中でありましたことから凍結をしておりました。その後、十一月下旬に庁内での協議を始めまして、三月十三日に協定の調印に至ったところでございます。

◯板橋 聡委員 十一月下旬に庁内協議を開始されたということですから、私が六月議会及び決算特別委員会で問題点を指摘した後の協定締結と理解いたしますけれども、どう反映されたのでしょうか。

◯重松社会活動推進課長 今回の提携の協議に当たりましては、コンビニの特徴でもあります地域に密着した数多くの店舗があること、二十四時間の営業をされていること、若者の来店者が多いこと、こういった特徴を県として最大限に活用できるような提案を行いまして、県民サービスの向上あるいは本県の特性を生かしました地域の振興に資するような協議を進めてきたところでございます。

◯板橋 聡委員 イオンのときと余り変わらないことを言われているように聞こえるんです。ずばり、イオンのときのような、個別の電子マネーカード会員に加入させて、その売り上げに限る寄附などという、県の私企業に対する公平性、公正性を損なうような内容は入っているのでしょうか、いないのでしょうか。

◯重松社会活動推進課長 そのような寄附はございません。

◯板橋 聡委員 少なくともその点は改善が見られることがわかりました。
 一方で、ローソンは三大コンビニチェーンの一つです。小川知事は、活力ある経済と雇用創出のためには中小企業の活性化が必要とおっしゃっています。県内企業の九割を占めるのは中小企業です。にもかかわらず、県が包括協定を締結するのはイオン、ローソンという地元商店街を圧迫している大企業ばかりです。中小企業に対しての配慮はないのでしょうか。

◯重松社会活動推進課長 コンビニチェーンの基本的な業態はフランチャイズでございます。県内のローソンの店舗の大半は、それぞれが地域に密着して活動しておられる小売店の経営者さんでございます。今回の協定はコンビニチェーンの運営会社でありますローソンと締結をするものですけれども、協定に基づく具体的な取り組みにつきましては、地域での社会貢献に資するよう、主に各店舗が取り組んでいかれるものであると認識しております。

◯板橋 聡委員 ちょっとピントがずれているような気がするんです。地域に根差した地場の企業に対してどういう配慮があるのかということをお答えください。

◯重松社会活動推進課長 県内の中小企業の皆さんが社会貢献活動に取り組みやすくなるように、企業向けに社会貢献の活動事例を紹介いたしましたメールマガジンを開始したいと思っております。また、業種、事業所の規模の大小にかかわらず、企業が社会貢献に取り組めるようにという思いから、現在、NPOと企業との協働のさまざまな取り組み事例を県内外から情報を収集しているところでございます。社会貢献活動に関心を持っていただいています企業さんに対しまして、こういった情報を積極的に提供してまいりたいと思っております。

◯板橋 聡委員 私はメールマガジンが余り好きではないんです。なぜかといえば、これは一方的な情報の垂れ流しのような気がするからです。それだけで中小企業にも配慮していますとはとても言えないのではないかと思います。もっと県として地域に出ていって中小企業と膝を突き合わせて情報交換を行うとか、そういった汗のかき方もあるのではないかと思いますけれども、いかがでしょう。

◯重松社会活動推進課長 中小企業家同友会におきまして新しく研修会を開催しようと思っております。この同友会の中に、平成二十三年、NPO交流・ソーシャルビジネス特別委員会という部会が設置されまして、ここで社会貢献等についてさまざまな勉強を行われるとお聞きいたしておりますので、そこに出かけていこうと思っておりますのが一つです。
 それから、県内各地に出向きまして、社会貢献活動に対する地場企業の皆さん方の理解を深める取り組みを行い、企業による社会貢献活動の裾野を広げていきたいと思っております。まずは、福岡県商店街振興組合連合会の協力を得まして、県内各地で社会貢献活動の意義や方法について御説明申し上げようと思っております。

◯板橋 聡委員 中小企業に対する情報提供の働きかけ、取り組みを頑張っていこうという気持ちはよくわかりました。ただ、これは抜本的な中小企業に対する対応にはなかなかできないのかなと。これはぜひ継続して努力をして、中小企業の方に福岡県は頑張っているなと思っていただけるようにしていただきたいと思います。
 ところで、視点を変えまして、福岡県はよく支店経済都市と呼ばれておりまして、大企業の支社、支店が多数存在しております。私自身も、議員になる前は某企業の九州支社で転勤族として勤務しておりました。そのときに漠然と感じたのは、大手企業に勤務していると、会社に対する帰属意識は物すごく強いのですけれども、居住地に対する帰属意識は薄い場合が多いということです。事実、私の周りの社員、特に転勤した方は、地元自治会や公民館の活動に興味が余りなかったんです。地域振興より会社の業績なのです。当たり前といえば当たり前ですけれども、それでは行政としては寂しい部分もございます。
 地方自治の最小単位は地域の行政区です。その中において、昨今の住民の自治会離れは、議会などでも議題になっておりましたけれども、大きな行政課題だと認識しております。例えば、ローソン社員の自治会加入を促すことを協定に盛り込んだらいかがでしょう。

◯重松社会活動推進課長 この協定は、県とローソンが互いの業務について連携をするものでありますので、社員個人の取り組みにつきましては協定に盛り込むことは考えておりません。

◯板橋 聡委員 ただ、包括協定を結ぶときに、全庁的にローソンと取り組むときに何ができるかをヒアリングされたということも聞いております。直接的には自治会の加入とかに関してはそちらの部署の所轄ではないかもしれませんけれども、こういった提案はほかの部署から出てこなかったのでしょうか。

◯重松社会活動推進課長 庁内からそのような提案はございませんでした。

◯板橋 聡委員 今回の包括協定について、最初に重松課長が地域の振興に資するように協議してきたと言われております。もっと積極的に取り組むべきだと思うのですけれども、長谷川部長、いかがでしょう。

◯原口剣生委員長 長谷川新社会推進部長。

◯長谷川新社会推進部長 御指摘のとおり、町内会といった地域のコミュニティーにつきましては、防犯あるいは防災を初め、地域が抱える課題に対応していくためには大変重要な存在であると認識しているところでございます。私たちも、先ほどローソンの社員に対する御指摘がございましたけれども、こうした皆さんにも、こういう思いを持っていただいて、地域コミュニティーの活動に積極的に参加していただきたいという思いはございます。こうしたことから、ローソンに対しましても投げかけを行っていきたいと思います。

◯板橋 聡委員 ローソンに限らず、これから新たに包括協定を大企業と結ばれるかもしれませんけれども、そのときや、あるいは協定の更新の際に同様の投げかけを行っていただけませんでしょうか。

◯長谷川新社会推進部長 機会を捉えまして同様の投げかけを行いたいと思います。

◯板橋 聡委員 一歩踏み込んだ回答をいただきました。もちろん、企業に対して強制できるものではないということは私もわかっております。ただ、このような働きかけにより、大企業の社員の方も自治会活動を通じて地域に根づいた中小企業の方と同じ目線で地域活性化への意識を持ってもらえるとするならば、これは真に地域の活性化に資する包括協定になると思います。我々議会としても、ぜひ応援したいと思います。
 逆に言うと、そんなことも理解せずに包括協定による地域の活性化とか言う企業はおためごかしです。だから、新規の包括協定なり既存協定の延長の際は、先ほどの答弁にもありましたとおり、ここをしっかり見きわめて、今後とも新社会推進部は真に地域の活性化に資する共助社会づくりを目指していただきたいと思います。
 最後に、長谷川部長の決意をお聞かせください。

◯長谷川新社会推進部長 少子高齢化の中で、あるいは人口が減少していく将来像を考えますと、地域におきまして、行政だけではなくて、いろいろな主体が共助社会づくりを推進していただくということが極めて重要であると私は思っております。そういう意味では、最終的な目的である地域振興のために、地場の中小企業等にも十分に意を用いながら、幅広い企業や団体が行政やNPO、ボランティアなどと連携してまちづくりを進めていく、こういうことにしっかり取り組んでまいりたいと思います。今後とも、社会貢献活動に幅広い企業や団体の参画を求めまして、さまざまな取り組みを着実にやっていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 終わります。(拍手)

平成25年度予算特別委員会質問「実態に即した自殺対策」

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋聡です。
 本日は、実態に即した自殺対策をテーマに質問いたします。
 昨年十二月二十三日、大阪市立桜宮高校バスケットボール部の男子生徒が、顧問から受けた体罰とは到底表現できないような暴行の果てに自殺しました。一月八日に市教育委員会が自殺と体罰の存在を公表すると、この問題は体罰問題を軸にセンセーショナルに報道されました。その後、橋下徹大阪市長が出した桜宮高校体育学科の入試中止方針をめぐり、マスメディアやネットなどを巻き込んでの国民的大論争が巻き起こりました。一月十八日には、「私が死ねば在校生は救われるのでしょうか」という自殺をほのめかす電話が市教委に入ったと報道があり、そして、二月十五日、同じく大阪府大東市の小学校五年生が自分の小学校の統廃合に反対して飛び込み自殺、現場には「どうか一つの小さな命と引きかえに統廃合を中止してください」と書いてあったそうです。
 私は、平成二十三年七月の予算特別委員会において指摘しました世界保健機構(WHO)が公表しています自殺予防メディア関係者のための手引にあるガイドライン、具体的には、自殺の報道を過剰に繰り返し報道しない、自殺をセンセーショナルを扱わない、問題解決法の一つであるかのように扱わないというものが全く守られていない結果、こういう悲劇の連鎖を引き起こしたのではないかと思えて仕方がありません。そこで質問です。
 自殺に関する過剰報道が他の自殺を誘発するという問題について、私の予算特別委員会での指摘以降、どのように検討して対応されたかお答えください。

◯原口剣生委員長 飯田こころの健康づくり推進室長。

◯飯田こころの健康づくり推進室長 自殺の報道に関してでございますけれども、二十三年七月の委員からの御質問後の対応でございますが、平成二十四年二月の自殺対策推進協議会、これは関係団体、あるいは県の関係機関等が一緒になって自殺対策を総合的に推進していくための体制でございますけれども、この協議会におきまして、自殺の報道のあり方に対する取り組みについてマスコミの委員等からも意見をいただきまして、その際の議論を踏まえまして、平成二十四年三月に先ほどお話がございました手引を県政記者クラブ、それから、県警記者クラブに提供をいたしまして適切な報道のあり方について周知を改めて図ったところでございます。また、同様の手引については県のホームページにも登載をいたしました。加えまして、マスメディアに対する適切な報道について、国に対して県としても要望をしたところでございます。

◯板橋 聡委員 引き続き、ぜひマスメディアや国に対して強力に働きかけをお願いいたします。
 また、一方で、こういうセンセーショナルな自殺、有名人の自殺を含め、そのような報道があった場合に、生徒を保護する観点からも、テレビなんかは全国ネットで放映されていますので、福岡県だけの働きかけではなかなかうまくいかないところがあると思います。そういった観点から、適切な処置がとられるよう学校側、つまり教育庁なんかと連携が必要だと思いますけれども、所見をお聞かせください。

◯飯田こころの健康づくり推進室長 先ほどお話をいたしました自殺対策推進協議会には、教育庁の担当部局も参画をしております。その場を通じまして連携をしながら対応をしているところでございます。
 教育庁におきましては、学校における自殺対策といたしまして、国が作成いたしました自殺防止マニュアルを活用した研修の実施や教育相談体制の充実を図っているところでございます。また、知事部局といたしましても、来年度、平成二十五年度には教育庁と連携をいたしまして教職員等を対象としたゲートキーパー養成研修等を実施することを検討しているところでございます。

◯板橋 聡委員 ぜひタイムリーな対応が必要だと思いますので、それも引き続きどういう体制がとれるかというのを検討していただければと思います。
 自殺対策の難しさは、亡くなってしまった方から直接話を聞くことができないという点にあると思います。ここで通告しておりました資料「自殺実態白書二〇一三」を要求させていただきたいと思います。委員長、お取り計らいのほどをお願いいたします。

◯原口剣生委員長 お諮りいたします。
 ただいま板橋委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕

◯原口剣生委員長 御異議がありませんので、本委員会の要求資料といたします。
 執行部に申し上げます。ただいま板橋委員から要求がありました資料については提出できますか。飯田こころの健康づくり推進室長。

◯飯田こころの健康づくり推進室長 直ちに提出いたします。

◯原口剣生委員長 正副委員長に資料を確認させてください。
    〔資料確認〕

◯原口剣生委員長 それでは、資料の配付をお願いします。
    〔資料配付〕

◯原口剣生委員長 資料が配付されましたので、板橋委員、質疑を行ってください。

◯板橋 聡委員 資料に関して簡潔な説明をお願いいたします。

◯飯田こころの健康づくり推進室長 ただいま提出いたしました資料は、自殺対策活動の促進を目的に全国で活動しておりますNPO法人自殺対策支援センターライフリンクというところが、自殺の実態解明を目的に、自殺者五百二十三人とその遺族五百二十三人を対象として調査をして「自殺実態白書二〇一三」として取りまとめをしたものの抜粋でございます。
 まず、一枚目でございます。資料プロジェクトチームが認定した自殺の危機要因でございます。これは調査によって明らかになった自殺の要因についての資料でございます。これによりますと、自殺の危機要因となり得るものが六十九あるとされております。囲みの中にその具体的な要因を七つの区分に分類をしております。括弧の中の数字は自殺に至った要因として抱えられた件数で、健康問題が最も多く、続いて経済・生活問題、家庭問題となっております。
 続きまして、二枚目の資料でございます。自殺の危機経路の事例でございますけれども、これは自殺要因から自殺に至る経過の事例を説明したものでございまして、非雇用者、自営者、学生などの属性によって自殺に至るまでの経路にある一定の規則性があると分析されています。囲みの中に事例として掲げられておりますが、属性によってさまざまな経路をたどっているものの、いずれの場合にも鬱病が大きな要因としてかかわっております。
 三枚目は、その経路をやや具体的に示したものでございまして、例として自営業、それから、みずから起業の危機要因の連鎖図でございます。そこに記載しておりますように、さまざまな要因が重なって最終的に自殺に至ったというのを要因ごとの連鎖という形で分析しておりますけれども、自営業者の特徴といたしましては、自殺に至る年月が他の属性の方々よりも二年と短いということでございます。
 以上でございます。

◯板橋 聡委員 この白書は五百二十三人の自死遺族に対して平均二時間半、最長八時間もの聞き取り調査を行い、四百八十八項目の調査分析を行ったということでございまして、私も非常に示唆に富んでおると思っております。まず、自殺を誘発する危機要因を洗い出して、その危機要因が属性、職業等々によって一定の規則性があると分析をされております。
 ところで、福岡県は、自殺防止の取り組みとして、早期発見、早期治療のために、体制強化として地域における見守り体制、つまりゲートキーパーの要請を一丁目一番地に上げておられますけれども、ゲートキーパーというのはなかなか耳なれない言葉でございます。どのようなものか、具体的な役割とあわせて教えてください。

◯飯田こころの健康づくり推進室長 ゲートキーパーと申しますのは、日本語で申しますと門番でございまして、地域における周囲の気づきを高める取り組み、悩みを抱えている人に気づき、必要な支援につなげるという人材でございます。自殺というのは、いろいろな悩みを抱えた上で追い込まれた末の死ということでございますので、悩みを抱えた人に少しでも多くの方々が気づくということが自殺を防止する上で非常に重要なことではないかという認識のもとで、そういった悩みを抱えた方々の周囲の方々に気づきを促すためのゲートキーパーとしての役割を担っていただくということで、人材養成の研修等を実施しているところでございます。

◯板橋 聡委員 具体的にはどのような方を対象に養成されているんでしょうか。

◯飯田こころの健康づくり推進室長 これまでの取り組みといたしまして、昨年度までに三千四百八十五人の方々を対象とした研修を行いました。そこに参加していただいた方々といたしまして、民生委員、それから市町村の職員等、あと、福祉の関係の方々を対象として実施をしてきたところでございます。

◯板橋 聡委員 これは、そういった特殊な職業の方以外に一般の方の啓蒙も含めて広く養成したいということでよろしいでしょうか。

◯飯田こころの健康づくり推進室長 先ほど申しましたけれども、なるべく一人の多くの方々が周囲の異変に気づくということは、国の自殺総合対策大綱にも書いておりますので、そういった形で進めていきたいと考えております。

◯板橋 聡委員 努力されているのはよくわかりました。
 先ほど、室長のお言葉の中で、ゲートキーパーの役割でまず多くの方が気づいてあげることが必要だということが上げられておりました。つまり自殺のサインを見逃さず、話を聞いて的確に専門家を紹介し、見守るということなんだろうと思いますけれども、気づかないことにはどうしようもないんですよね。ところが、先ほどの自殺実態白書の中にも書いてございましたが、自死遺族全体の五八%の方は自殺のサインがあったと思うと回答されておられるんですけれども、このうち何と八三%の方は、当時、つまり自殺される前にそれがサインだとは気づかなかったとおっしゃっておられます。亡くなられた後になって思い返せば、あの深いため息がひょっとしたらそのサインだったのかなとか、振り返ればあれかと気づけるのですけれども、それでは亡くなってしまって遅いということだと思います。
 ここで、先ほどお配りした資料の二枚目にあります自殺の危機経路の事例をごらんください。
 括弧囲みの中なんですけれども、自殺に至るまでの危機要因というのがいろいろな職種別に書いてございますが、特徴的な文字が浮かび上がってきます。私はちょっと注目したのは、やはり多重債務、自営業や失業者、あるいは無職のところで出てまいります。あと、家族との死別です。これは、10)番のところだけ出ておりますけれども、一枚目の資料を見てみますと、家庭問題の中でも家族との死別、自殺であったりだとか、その他足した数というのはなかなかの数になるのかなと思っております。
 そこで考えられますのは、多重債務者は債務整理のために弁護士とかあるいは司法書士にわらをもすがる思いで相談に伺うわけです。あと、家族と死別された方、私も昨年祖母を亡くし、葬儀社の方に大変お世話になったんですけれども、本当に葬儀社の方に親身に相談をいただいたり、いろいろな銀行口座の件はこうしなさい、この手続はこうしなさいということで的確な指示を与えていただいて本当に頼もしく見えます。そういう自殺の危機要因を抱える、あるいは抱えている可能性のある、しかも物すごい岐路に立っていらっしゃる可能性がある方とかかわる職種の方、つまり先ほど言いました弁護士の方だとか、司法書士の方だとか、葬儀社のそういった窓口の方だとか、こういった方がゲートキーパーとしての訓練を受けたり、また、医療とか福祉とか心理学、こういった分野の方と、これは危ないな、これは精神的にやばいんじゃなかろうかというときに、的確な連携がとれるように体制が築ければ、漠然とゲートキーパーをふやそうという事業展開よりさらに効果を上げることができるのではないかと思いますけれども、所見をお聞かせください。

◯飯田こころの健康づくり推進室長 今、御指摘がございましたように自殺対策、特に一般的なものからリスクの高い方々への重点的なシフトという形で進めております。具体的には、中高年対策としてのメンタルヘルスの講習会であるとか、今、お話がございましたような多重債務相談会での保健師派遣による相談会の実施、それから、先ほど、資料の説明の中でも申しましたけれども、自殺と関係が深いと考えられている鬱病対策といたしまして、かかりつけ医と精神科医との連携対策の構築、それから、もう一つのハイリスク対策として、自殺未遂者の方が再度企図するという可能性が非常に高いというデータがございますので、そういった未遂者に対するケアといったものを推進してきているところでございます。
 御指摘のようなゲートキーパーの養成に関しましても、やはりリスクの高い方々にかかわる方々を一人でも多くゲートキーパーとして養成していくことが必要であると考えておりまして、今年度からはハローワークの職員、それからケースワーカー、ホームヘルパー職員などに対象を拡大をして実施をしてきたところでございます。平成二十五年度におきましても、先ほど述べました教職員、あるいは薬剤師などに対象を拡大をして実施していきたいと考えております。関係機関の協力を得ながら進めてまいりたいと考えております。
 悩みを抱えて追い込まれた自殺のリスクの高い人の周辺にいる人を幅広くゲートキーパーとして養成をしていくことが非常に効果的であると考えておりますので、その際、どのような団体と連携をしていくのかというのは、関係機関との意見も聞きながら考えたいと考えています。

◯板橋 聡委員 ぜひ、いろいろな可能性を探って、効果が最大に上がるような事業運営をしていただきたいなと思います。
 先ほども述べましたけれども、亡くなってしまった人の胸のうちを知ることはできません。ですから、きょうのやりとりで新たに踏み出される一歩が果たして正しいのかどうかというのは誰もわからないと思います。そういう意味では、執行部はもとより私ども議会側も自殺対策については常に謙虚な姿勢で向き合い、効果を確かめながら最善の策を探し続ける努力を忘れてはならないと思いますけれども、ぜひここは山下部長の決意を最後にお聞かせください。

◯原口剣生委員長 山下保健医療介護部長。

◯山下保健医療介護部長 自殺を減らしていくということは、私ども保険医療介護部の仕事の第一番目にあるのではないかと私自身は思っております。これまでいろいろな対策に取り組んでまいりましたけれども、御指摘がございましたように、最近では県民一般を対象とした対策ということから、いわゆるハイリスク者を中心とした対策に変えて取り組んでいるという状況でございます。今後ともハイリスク者を中心としてより効果的な対策となるように、先ほど話がございました白書、あるいはよその県の先進的な取り組みなどを含め、専門家の意見なども参考にしながら対策に知恵を絞ってまいりたいと思っております。

◯板橋 聡委員 終わります。(拍手)

一般質問終了、議場での黙祷

昨日、無事一般質問が終了しました。今回はみやま市の木蝋や天然樟脳を例に、伝統産業の維持・振興をテーマに質問を致しました。
録画中継は3月15日頃からこちら(click!)で公開されます、また正式な議事録が上がってくるまでは質問原稿をこちらに公開しておきます。

特に今回問題視したのは、「存亡の危機にある伝統産業を県として把握する仕組みが無い」「伝統産業について広範な部署が様々な政策で関与しているが、それを取り纏めする窓口が無い」の2点でした。

知事からはそれらに対し

(1)現在ある特産民工芸品の指定制度を活用して、希少性の高い伝統産品の実情把握を行う。
(2)伝統産業の維持・振興は今まで広範な部署が政策目的に応じて支援を行っていたが、新たに商工部中小企業振興課を窓口にして各部署との連携を図り、伝統的な産品の支援に努める

と回答を頂きました。特に窓口を作って頂いたのは大きな進歩だと思います。今までは市町村や担い手の方が伝統産業の維持・振興の相談を県にしようにもどこに相談して良いか分からなかった問題が解消されます。また伝統産業に対する事業を行っている部署同士が連携を図り、効果が一層上がる事を期待します。

Facebookなどでお伝えしておりましたが、3月11日は東日本大震災から丁度2年目。福岡県議会でも午後2時46分に議場で黙祷を捧げました。私の質問は黙祷直後でしたが、黙祷の厳粛な雰囲気が心に残ったままでどうもテンションが上がらず、口も滑らかに回らずお聞き苦しい点があったかもしれません。
その様子が朝日新聞の地方面に掲載されていました。
20130312朝日新聞震災議会黙祷記事

記事の中で、私が質問の前に発した決意の言葉も取り上げて頂きました、有り難うございます
20130312朝日新聞震災議会黙祷記事2

がんばろう日本、がんばろう県南の気持ちを忘れずに今後も福岡県議会の立場から震災復興のお手伝いをしてまいります。