【福岡県職員の会食自粛が解除されました】

長かった6月議会も明日が閉会日です。福岡県においては新型コロナウイルスの拡大を受け、様々な感染拡大阻止の対応の一つとして、組織的な会合(部署による送別会・歓迎会・懇親会など)を県内一律で禁止していました。この措置は、5月25日、全国的に緊急事態宣言が解除された後も継続。

福岡県においては、新型コロナウイルス感染症拡大による経済的打撃からの回復のために、持続化支援金や家賃補助など、様々な施策を打ち出しましたが、県警など含め約4万5千人いる県職員の方々が団体客として地域の飲食店へ出向かない状況自体が、経済回復への足かせになっている可能性がありました。

実際、県内市町村や大手企業は、福岡県の動向を睨み、どう判断を下すか様子見しているフシもあり、「県が自粛しているなか、民間(や市町村)から解除するわけにはいかない」との声が到る所で上がっていました。

休業補償や家賃補助より、お店にとっては客足が戻ること以上の景気刺激策はありません。そういう意味で、今議会提案された「地域経済の活性化」を目的とした補正予算と、県が実際やっている飲み会自粛にもの凄く矛盾を感じ、その点を知事保留質疑として行い、その結果、知事は6月23日から職員の会合自粛を解除する事を明言しました。

ワクチンや治療薬が開発されるまで、我々は新型コロナウイルスと向き合っていく、つまり「with コロナ」の期間を過ごすしかないわけで、アクセル(緩和)とブレーキ(自粛)のバランスを上手く取りながら、感染拡大阻止と経済活性化を同時に達成しなくてはなりません。

今までの経験に裏付けられた感染拡大防止策や、感染が発生してるエリアの人的交流を踏まえた細やかなゾーニングなど、「正しく恐れ、正しく行動する」バランス有る対応こそが今必要とされていることだと思います。

もう一つ、知事に注文しました。

それは、「福岡県職員から一人も感染者を出さない」という、新型コロナ感染症が発生した当初の決意。

これは職員にとってプレッシャーにしかならず、同時に新型コロナ感染者が「悪」かのような、差別や偏見に繋がる可能性があります。

新型コロナ感染症は、ワクチンも治療薬も存在しません。人類は新型コロナウイルスと向き合って生活していくしかありません。

どんなに用心していても、感染する時は感染するし、新しい生活様式を無視していても感染しない人は感染しない。交通事故みたいなものだと思います。

絶対に事故を起こさないと、皆が時速10キロで車を走らせれば、たちまち渋滞が発生し、街は大混乱になります。

知事には、その点を踏まえ、withコロナ期は、もう少し大らかな気持ちで感染者を受け止めるような気運を醸成することを要望させて頂きました。

制度上の色んな不備もあります、皆さんに多くのご不満もあると思います、しかし我々は一人一人社会を構成する者として、傍観者や評論家にならず、それぞれの立場で出来る事を、無理がない範囲で進めて行くことこそ、新型コロナ感染症から経済を復興させる1番の近道だと信じています。

【アフターコロナまでの福岡の観光をどう支えるか?】

令和2年6月議会の一般質問「アフターコロナの観光戦略、自治体とマイクロツーリズム」無事終了。下記リンクから詳細が確認出来ます↓
https://itahashi.info/blog/20200618161322

特に修学旅行に関しての質問が反響を呼び、西日本新聞・朝日新聞・読売新聞に取り上げて頂きました。なかなか県議会の質問内容が記事になることは少ないので、多くの方にメディアを通じて議会活動を伝えて頂く事はありがたいことです。



今回の質問の要点は

(1)新型コロナはワクチンや治療薬が出来るまで完全に克服できるものではなく、「自粛」と「緩和」が繰り返される「withコロナ」期がしばらく続く。その中で、県は今までの延長線にある観光施策ではなく、マイクロツーリズムのコンセプトを活用した地域の方が地元を周遊する近距離観光に軸足を置いた新たな施策を作るべき。また、それは観光振興課だけで行うのでは無く、魅力的な個店・商店街を開発する中小企業振興課、マイクロツーリズムの移動範囲にあたる広域地域振興課とも連携すべし。

(2)夏の甲子園は中止されたが、世論に後押しされる形で、各地域で代替大会が開催されることになった。同様に、休校の余波で忙殺される学校の先生が、安全安心を盾に修学旅行を含む学校行事を延期・中止するのは一定の理解をするが、子供達にとって一生に一度の修学旅行を行うことは、教育的にも、観光客が激減している地域振興にも有益。現在、県内一律「修学旅行などの学校行事は中止」と通達されている現状を見直し、現場の先生方の負担をなるべく減らし、リスクも抑える形で、例えば県内を目的地とする修学旅行を検討できないか?

細かな問いも含め、上記リンクから答弁も詳細は確認出来ますが、大変納得のいく回答を得ることが出来ました。

これを切っ掛けに、既に修学旅行誘致に対し助成事業を計上した柳川市はじめ県内市町村と連携し、「withコロナ期」の新たな観光を支えていきたいと思います。

令和2年6月議会一般質問「アフターコロナの観光戦略、自治体とマイクロツーリズム」

正式な議事録が出来上がるまで、質問原稿をアップしておきます。
6月23日頃から中継録画にて知事答弁を含め視聴する事が可能です
板橋聡の議会質問録画中継

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質問要旨 一、アフターコロナの観光戦略、自治体とマイクロツーリズム
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 自民党県議団の板橋聡です。通告に従い「アフターコロナの観光戦略、自治体とマイクロツーリズム」について質問致します。

 今議会、原口剣生自民党県連会長による、我が会派の代表質問にて、コロナ収束後の観光振興策について質され、知事はマイクロツーリズムに言及された上で、観光振興策を御披瀝されました。

 しかし、その内容は、知事が仰った「『九州』『全国』『海外』へと広がっていく人の動き」という答弁にも滲み出ているように、新型コロナが完全に収束して、以前の日常が取り戻されることを前提とする、今までやって来た施策の延長線で頑張るんだという表明に感じられました。

 一方で、国際航空運送協会(IATA)は、5月末に、「世界の旅客需要は、2019年の需要レベルを2023年まで超えることはない」と発表するなど、治療薬やワクチンが開発されるまでの数年間は、以前のような観光需要は戻らない、との、現実的な見通しも多数存在します。

 実際、緊急事態宣言解除後、1ヶ月で、国内では、1241人の新規感染患者が発生、福岡県においても北九州市でクラスタが発生し、緊迫した状況になりました。

 現在は関係各位の懸命の努力が功を奏し、抑え込みに成功しておりますが、ワクチンや治療薬が普及するまでは、この様な状況が全国いたる所で散発し、その度に「自粛」と「緩和」が繰り返されることが「新たな日常」となる可能性は極めて高いと思われます。

 県の観光施策も、今までの取り組みに加えて、新型コロナが完全収束する所謂「アフターコロナ」に到るまでの「withコロナ」期間の戦略を掲げ、状況に応じて当意即妙な運用をすべきと考えます。

 そんな中、星野リゾートが、「Withコロナ期」における旅のあり方として「マイクロツーリズム」と名付けた戦略を発信し話題となっています。

 その肝は「コロナが完全収束するまでは、自粛と緩和が繰り返され、観光需要は特殊な動きになり、自家用車で30-60分以内で行ける近距離旅行のニーズが増える」というものです。

 もちろん、これは、観光施設運営業者の生き残り策ですので、そのまま自治体が丸呑みする訳にはいきません、が、マイクロツーリズムのコンセプトは、新型コロナが、完全収束するまでの期間である「Withコロナ期」の観光戦略として現実的であり、県としても「新たな日常における、新たな観光戦略」の参考にすべきと考えます。
 
 そこで知事に質問です。
 マイクロツーリズムに対する認識と、これを自治体の観光戦略として具体的に取り組む事について御所見をお聞かせください。

 県は今まで、地域の名勝旧跡など観光名所を磨き上げる事で観光振興を目指してきましたが、マイクロツーリズムのコンセプトである30−60分の自家用車での移動、すなわち地域の方が地元を周遊する場合、例えば私とって、地元の観光名所は遠方の知り合いが旅行に来たときに案内する場所であり、頻繁に自ら足を運ぶものではありません。

 従来の観光素材が、マイクロツーリズムでもそのまま通用する訳では無い、という事です。

 みやま市と筑後市に跨がる船小屋温泉に、田中羊羹本舗という老舗の和菓子屋さんがあります。地元の子供達の為にと、店先にテーブルを出し、夏になると子供向けに100円かき氷を始めました。

 ここの売りは、特盛りの氷に、蜜が掛け放題、そして蜜の種類が、いちご・メロンなどの定番から、キャラメル・ヨーグルト・ココナツミルク等変わり種まで、その数なんと30種類。なんでもかんでも掛け放題の魅力は、子供達を超えて、大人の間でも評判となり、マスコミの取材を受けるほどの、ちょっとした人気スポットになっています。

 もちろん、これだけを目的に何時間もかけて船小屋までやってくるかといえば、クエスチョンですが、車で30分なら行ってみたくなる、ワクワク感があるのも事実です。
 
 そこで知事に質問です。
 マイクロツーリズムで主役となる観光素材は、このようにちょっとした非日常やワクワク感を提供する個人商店・飲食店や商店街であり、今までの観光振興と違い、中小企業振興の視点も必要です。
 マイクロツーリズムの考え方を取り入れた商店街作りなど、中小企業振興策を検討しては如何でしょうか?
 知事の御所見をお聞かせください。

 冒頭にご説明したとおり、マイクロツーリズムのコンセプトは自家用車で30-60分で行ける近距離旅行であります。福岡県では県内を15圏域に分けて、広域地域振興圏としていますが、まさにこの圏域こそ車で30-60分の移動範囲に近いのではないでしょうか?

 そこで知事に質問です。
 広域地域振興圏では県と市町村で広域連携プロジェクトを協働して実施しており、そこにマイクロツーリズム的な視点を加えた新たな事業などを検討しては如何でしょうか?
 知事の御所見を御披瀝ください。

 さて、夏の高校野球全国大会が中止になる中、福岡県高校野球連盟は感染リスクを理由に、当初、代替大会を開催しないと判断しましたが、世論の後押しや、県議会のスポーツ立県調査特別委員会による議論を踏まえ、一転、県内を4地区に分けて独自大会を開催する事になりました。野球に青春をかけた球児たちにとって、完全な形では無くとも、この大会で心に一区切りを付け、新たなスタートが切れることを祈るばかりです。

 一方で、全ての生徒達にとって学生時代の一大イベントと言えば、「修学旅行」ではないでしょうか?

 ところがこのコロナ禍により、県立学校は県下一律「当分の間、修学旅行などを行わない」としており、修学旅行をはじめとするあらゆる学校事業は中止の危機に瀕しています。

 修学旅行は単なる旅行ではありません。親元を離れ、同級生達と不馴れな土地で協力しながら、目的達成の為に集団行動をする、教育活動の一環であります。

 現在では、ただでさえ休校による学習の遅れを取り戻すために忙殺され、自粛警察が横行する中、大人達が不測のリスクまで背負って修学旅行を敢行するより、安全サイドに流れる心情に一定の理解は示します、が、大人にとって年中行事の一つであっても、子供達には一生に一度の修学旅行であります。

 また、筑後地方は二ヶ月近く感染者ゼロの中、県下一律、当分修学旅行等の学校行事を行わないという、横並びの判断に、生徒目線は感じられません。

 そこで、教育長に質問です。県下の修学旅行が、一律延期や中止になっている現状について、認識をお聞かせください。

 冒頭申し上げましたとおり、ワクチンや治療薬が開発されたわけでない、新型コロナウイルス感染症は、緊急事態宣言解除後も毎日全国で感染者が発生しており、今後も地域を変えながら自粛と緩和が繰り返されていくwithコロナ期が当面続くと思われます。

 そんな中、withコロナ期には発想の転換が必要なのではないでしょうか?

 つまり、修学旅行を教育活動の一環とすれば、別に県外に行くことが必須という訳ではありません。

 県内であれば、現地の状況も把握しやすいし、生徒やその家族の不安を払拭しやすい。またダメージを受けている県内の宿泊施設をはじめとする観光業者にとっては有難い団体顧客、県にしてみれば宿泊税の恩恵もあります。

 忙殺される先生方が、易きに流れて、今までのやり方をコピー&ペーストして踏襲するのではなく、

 柳川の子供達が、宗像市で『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群に触れ日本のルーツを体感する、

宗像の子供達が、北九州市の工場萌えと新日本三大夜景を堪能する。

 北九州市の子供達が、柳川市で川下りや朝倉地区のグリーンツーリズムを体験する

 そんな修学旅行がwithコロナ期の「新たな修学旅行」として選択肢に上がっても良いのではないでしょうか?

 そこで、知事と教育長に質問です。
 Withコロナ期において、生徒の安全面に配慮しながら修学旅行を実施するために、修学旅行先を県内にすることを、一つの選択肢として、学校に推奨しては如何でしょうか?

 また、柳川市では第三次の補正予算で、修学旅行の行き先を柳川市に変更すれば、割引や特典を付ける事業を計画しております。福岡県では既に、県外の学校が福岡県に修学旅行に来る際、バス代を助成する事業が存在しますが、例えばこれを福岡県内の学校まで対象とするなど、県内から県内への修学旅行に対する具体的支援策を検討しては如何でしょうか?

 一連のコロナショックの中で、大変大きなダメージを受けている飲食業界の方から、昨日こんな話を聞きました。
 福岡市内の超大手企業の役員とお目に掛かった際、「そろそろ社員の飲み会を解禁にして頂けないだろうか」とお願いしたところ、「我々はそうしたいけど、県が職員に対して禁止令を出しているような状況で、民間が先に解禁するのは難しい」との答えだったそうです。

 同調圧力。

 知事はお酒は嗜まれないのでピンとこないかも知れませんが、どんなに口先で経済復興を唱えようとも、県下一律で職員が歓迎会も送別会も出来ない現状は、緊急事態宣言解除後も、計り知れない負の波及効果を、県内各所に与えている事を、肝に銘じて頂きたい。

 知事が、ブレーキべた踏みで、坂道発進をするような対応では、このコロナショックからの、経済復興は覚束かないです。クラッチをしっかり噛ませて、急坂を登り切る、バランスの取れた前向きな答弁を期待して、私の一般質問を終わります。
ご静聴ありがとうございました。