【スポーツ振興・国際交流推進調査特別委員会管内視察 築上町・宗像市グローバルアリーナ】

私が副委員長を務める、スポーツ振興・国際交流推進調査特別委員会の管内視察を2月8-9日に行いました。備忘録代わりに書き留めておきます。

福岡県の2020東京オリンピック・パラリンピックのキャンプ誘致数は7自治体で決定し、2自治体が内定しており、なんと都道府県のキャンプ誘致数として現時点で日本一!日本一!だそうです。

2016年の東京都知事選にからむ出張費批判で、殆どの都道府県が批判の連鎖を恐れて縮み上がり、次回開催国は日本であるにも関わらずオリンピック・パラリンピック・リオ大会の現地視察をしていなかったそうですが、その中で福岡県はオリパラ・リオ大会視察を敢行し20近くの国々との交渉窓口を持った結果がこの日本一に繋がっていると思います。しっかりした仕事をしてくれている職員の皆さんに感謝です。

○ 築上町 オリンピックキャンプ誘致について
築上町は2017年12月にみやま市・柳川市・みやこ町と4市町でオセアニア・オリンピック委員会(ONOC)と2020年東京オリンピックのキャンプ誘致について基本合意をしたことはブログでも紹介した通りです。今回は築上町にて新川町長はじめ職員の皆さんから「キャンプ誘致の実現によるスポーツ振興の取組」について視察させて頂きました。

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築上町には県立築上西高校があり、レスリング部が有名でインターハイ出場や数々の有名選手を輩出しています。そんな中、オセアニアでもレスリング代表チームがキャンプを張ることになっています。

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キャンプ誘致の目的として一般的な競技力向上、スポーツ交流は勿論ですが「スポーツを通じて築上町の新たな歴史を刻む」「最終目標は築上町民の一体化を目指す」と明記してありました。普通はここまで踏み込んだ事を公務員の方は言いたがらないものですが、築上町職員の皆さんの覚悟がヒシヒシと伝わってきます。

またその実現の為に、具体策をしっかり練ってあります。

例えば「一方的な行政の取組で無く町全体の取組とする」為に小中高校やスポーツ団体・自治会・地域の各種団体を構成員とする実行委員会を組織。また行政内の縦割り弊害を無くすため、役場内のプロジェクトチームを立ち上げ、それぞれの持ち場で具体的な活動内容を取り決め、横断的かつ一体的な取り組みとすると同時に、構成メンバーを係長クラスにして強い行政職員の育成を図る。更に、全職員を対象とした説明会を開催して「なぜ取り組むのか?どういう目的があるのか?どんなビジョンを描いているのか?」を説明し共通認識とする徹底ぶり。

海外留学生が学生の大半を占める立命館アジア太平洋大学(APU)はお隣大分県ですが、築上町と距離的に近いことから、官学連携学生交流を行い、オセアニア地域出身学生を招へいした歴史文化の勉強も行うそうです。

そして町民一体化の為に、「町民1人1人が何らかの形でオリンピックに関わる事が出来るようにする」との事。これは例えば「オセアニア選手団に千羽鶴を作る時に、一羽だけでも作って協力する」とか「キャンプ誘致を切っ掛けに英会話の勉強を始める」などどんな事でも良い。とにかくオリンピックを契機に住民に変化が起こることを目指します。これは個人的に素晴らしい目標設定だなと感じます。壮大な計画を掲げて看板倒れになるより、オリンピックでちょっとでも変わる事、それが町民18000人全てに起これば大きな歴史になる筈です。

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説明をして頂いた、古市課長補佐は築上西高校のレスリング部出身で国体出場経験もあるスポーツマン。スポーツが人々にもたらす力に対する想いが本当に強かったです。こういうやる気のある職員に職責を与えてどんどん突き進ませている築上町が羨ましい!そう感じました。

○ 宗像市オリンピックキャンプ誘致の取り組みについて
宗像市のグローバルアリーナは株式会社サニックス創業者である宗政氏が私費を投じて青少年育成の為に建設した宿泊・飲食施設を含む複合型スポーツ施設。

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こちらでブルガリアの柔道とロシアの7人制女子ラグビーの代表チームがキャンプを行うことが決定しています。

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宗像市では以前より「サニックスCUP国際新体操団体選手権」を開催しており、ブルガリアの新体操連盟とは深い友好関係を築いていました。その為、当初はブルガリアの新体操を誘致しようと平成27年6月から活動を開始しておりましたが、ブルガリア新体操チームは平成28年12月に山形県村山市をキャンプ地に決定。まさに青天の霹靂という感じだったようです。しかしそこで挫けずに、キャンプ誘致の方針を変更。見事ブルガリア柔道チームとロシアの7人制女子ラグビーチームのキャンプ誘致に成功しました。

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宗像市はキャンプ誘致に関わるレガシープランとして「市知名度の向上」「国際理解・交流の推進」「コミュニティの活性化」「スポーツ推進都市としての発展」「地域経済の活性化」「共生社会の推進」を目指します。

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しかし、グローバルアリーナは素晴らしい施設です。公的補助金に頼ることをせず、株式会社として18年運営を続けられ、各種スポーツ合宿のみならず数多くの競技の国際大会等が開催されており、地域のスポーツを通じた青少年育成に貢献されております。(株)グローバルアリーナの近藤社長曰く「国内に(グローバルアリーナのように)独立採算の民間施設として運営できている同様の施設は存在しない」との事。本当に羨ましい限りです。今回のキャンプ誘致を通じて更にこの施設が活用され、地域振興に貢献することを期待しております。