【こども・子育て特別委員会で田川・みやこ町を視察しました】
先週は総務企画地域振興常任委員会の視察を報告させて頂きましたが、本日は所属している「こども・子育て支援調査特別委員会」の管内視察で田川・京都郡みやこ町を訪問しました。
以下、視察先と備忘録
(1)田川児童相談所
児童福祉法や児童虐待防止法に基づき相談援助活動を行う児童相談所は、平成21年度から児童虐待などの相談に迅速に対応するために6カ所体制で運営されています。
田川児童相談所が管轄する地域は旧産炭地域、生活状況(経済的)が不安定な世帯が多い、生活保護受給率が高いなどの特徴があります。平成26年度の相談件数は1665件とここ3年は減少傾向にあります。その内122件が虐待の相談との事。
児童虐待事案に適確に対応するために平成27年度から警察官を配置し、援助要請、対置入り検査、臨検・捜索などに関する所轄警察署との連携体制推進が図られています。
視察では実際に保護された児童の居室なども見せて頂きましたが、不安定な精神状態から壁が蹴破られていたり、壁紙が引きはがされていたり、乱暴な落書きがあり、その心中にある我々では計り知れない闇を目の当たりにしました。職員の皆様も24時間体制で対応が求められ、体力・メンタル面共に厳しい職場環境で頑張っておられます。
(2)豊津寺子屋
平成16年に開設された、子育て支援事業「豊津寺子屋」は「子供の元気・熟年の元気・女性の元気」を目的に、「保育」と「教育」を統合した安心安全な「居場所作り」+「活動づくり」を中核機能としています。
放課後児童クラブ(学童保育)とアンビシャス広場と放課後子供教室を足して割ったようなイメージ。
ボランティアの有志指導者は55名いらっしゃいますが、タダでは絶対に長続きしないとの信念の下、3時間程度の指導に対し1500円の活動支援を行っています(この活動支援費はみやこ町からの補助金)。
また、「体力」「我慢強さ」「約束や決まりを守る」「思いやりや協力の心を持つ」「発表力、発言力」などの目指す子供像を設定。時には厳しい指導も行うそうで、そういった指導方針や必要経費(1日100円)に賛同された保護者が同意書を添えて申込みをするスタイルだそうです。
実際の指導現場を見学しましたが、最初に寺子屋の理念と宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の暗唱からはじまり、規律ある中にも伸び伸びと群れ遊びに興じる子供達の姿をみてこちらも元気になりました。
(3)認定こども園「太陽の森」
太陽の森は県内では大変珍しい「保育所型認定こども園」です。平成26年に認定されました。
最大の特徴は施設に併設して妊婦や就園前の乳児を抱えたお母様が集い育児に対するサポートを受けることができる「子育て支援センター(いわゆる、子育てひろば)」や小学生の放課後の居場所を確保する「放課後児童クラブ」を併設していること。またこの園のとなりには小学校があり、妊娠時期から小学校6年になるまで一貫して子育てサポートが受ける事が出来ます。まさに地域に密着した安心して子育てが出来る環境が構築されており、これから子供を持とうというご夫婦にとって凄い魅力に映るのではないでしょうか?
また外観・内装ともに非常にお洒落!写真だけみたらちょっとしたCafeですよ。そして、見た目だけではなく、いたる所に子供が喜びそうな隠れ場所やハシゴがあり、遊び心が刺激される作りでした。また1階は仕切り扉を開放すると大きなホールに変身し、入園式・卒園式はそこで行われるそうです。
施設自体は国のこども園建設の補助金を含め、過疎債なども上手く活用しているとの事。運営的にも工夫が凝らされており、大変参考になりました。