【喜んでばかりいられない、世界遺産登録】
明治日本の産業革命遺産が世界遺産に登録されました。おめでとうございます。
8県23遺産で構成され、私のお隣の大牟田市にも「三池港」「宮原抗」等があり、地方版を含む新聞各紙には関係者や地域住民の喜びの声が溢れています。
構成自治体においては、知名度向上や観光客増など地域振興へ繋がる期待感は最高潮。荒尾市で遊園地を運営している「グリーンランド」の株価が世界遺産登録決定翌日にストップ高になったのも、海外旅行客の増加を見越した思惑買いが原因と言われています。
しかし、世界遺産に登録されたという事は、これを人類共通の貴重な遺産として後世に伝えていく責任も同時に発生するわけです。
例えば1993年に世界自然遺産登録された屋久島は、急激な訪問者・登山客急増によりゴミ問題・登山道の荒廃・自然破壊・島民生活への悪影響などが発生し、島民のなかでも世界自然遺産登録に関する賛否両論がわき起こったり、本来の世界遺産の趣旨を逸脱しかねない状況となり、入山規制をはじめとする対応策が必要となりました。
活用と保護、この両面をバランス良く行い、地域だけでなく人類の宝として明治日本の産業革命遺産が末永く愛される事を祈ってやみません。
(写真は、登録を記念して頂いたポスターです)