「九州の自立を考える会」と都久志会館の想い出

先日「九州の自立を考える会」の記者発表がありました。

九州の道州制を視野に入れて地方分権推進の政策提言をする「九州の自立を考える会」が、福岡の県議や経済人によって15日に設立される。今後、福岡以外の九州各県でも県議会主導で同様の組織をつくるよう働きかけ、相互に連携を図るという。(略)
引用元: asahi.com(朝日新聞社):「九州の自立を考える会」設立へ 福岡の県議ら分権推進 – 社会

私もこの会には参加しておりますし、私が副委員長を務める広域行政推進対策調査特別委員会(以下『広域行政特別委員会』)は地方分権や九州広域行政機構を調査することが一つのテーマとなっています。
道州制や地方分権等は馴染みがあるもののなかなか奥が深いです。(1)国の持つ財源・権限を地方に渡していくという分権と、(2)既に地方自治体がもっている権限を集約して横断的に執り行うボトムアップの分権と、(3)国の出先機関が行っている広域性のある事務を新しい枠組み(具体的には九州各県が受け皿となる広域行政機構を設立する)に移管する分権等があります。

(3)については橋本府知事で有名な関西広域連合があります。ただし、九州広域行政機構に関しては九州知事会として合意をしておりますが、関西広域連合は奈良県が不参加を表明しており国の出先機関の権限委譲については効果が懸念されます(奈良県の為だけに国の出先機関が必要となる可能性あり)。法制度的には(2)の既存権限を集約して広域で執り行う事については整備が進んでいますが、(3)については対応案(ただし財源については不明)が内閣府から出された状況でまだまだ整理していかなければならない部分多いです。

いずれにせよ、今大きく状況が変化しつつある分野ですのでとてもやりがいのある仕事なので楽しみです。

さて、昨日は「軽油取引税等の免税措置恒久化実現福岡県漁民大会」に参加してきました。
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もともと軽油・A重油の軽油取引税は道路特定財源だったので、道路整備とは縁の無い漁業用船舶や農林水産業の作業機械の燃料として使用する場合は恒久免税されていたのですが、平成21年4月に軽油取引税が一般財源化されたため、3年間の臨時措置として免税されていたのですがいよいよ平成24年3月末にて免税期間が終了。野田新内閣が増税路線に舵を切っている中、特別措置では無く恒久免税化を要望するために行われた集会です。私の地元有明海の海苔漁家の方々も多く参加されており、会場には大漁旗が四方に飾られて凄く勢いを感じると同時に漁家の皆さんの切実な想いがひしひしと伝わってきました。

余談ですが、この大会が行われた「都久志会館」はコンサートでも使われることが多く、若かりし頃何度か足を運んだ記憶があります。あの憧れのアーティスト達が演奏していたステージに座ってるのかと思うとなんとも言えない不思議な感慨がありました。ホノルルマラソンを2006年に一緒に走ったジェイクシマブクロさんが10月にはコンサートを予定しているようですね。久しぶりに観客として都久志会館に行ってみようかな。

柳河特別支援学校訪問

本日は柳河特別支援学校を訪問してきました。
柳河特別支援学校
創立は明治42年、柳河訓盲院として視覚障害者の教育を行ったのが始まりで、現在は筑後地域の視覚障害・肢体不自由・病弱の3つの部門の教育を担う県立学校です。
視覚障害においては一番多いときは150名ほどの生徒数だったそうですが、医療の発達により早期の発見治療が可能になり、普通学校にて治療を受けながらの教育が進み現在の生徒さんは10名でした。一方、昨年筑後支援学校から移管された肢体不自由部門は50名の生徒さんがいらっしゃいます。
医療的ケア体制など学校生活をおくる上でのハードルは大きいのですが、校長先生はじめ教職員の皆さん限られた予算の中でも一所懸命安心安全を確保し充実した学校生活が送れるよう努力されている姿勢がよく伝わってきました。一方で、普通学校の感覚では見過ごされがちな施設面の細やかな配慮が足りない部分もあり、こういう点は出来るだけ速やかに改善するよう働きかけていきたいと思います。

学校説明の時に、「我が校の校歌を是非聴いて下さい」と紹介された校歌は本当に素晴らしかった。
詞は柳川出身の詩人北原白秋が昭和11年6月に寄贈、曲は「赤とんぼ」等数々の名曲を生み出した山田耕筰が昭和11年9月に寄贈しています。是非メロディーと一緒にご紹介したい所ですが、詞だけ掲載しておきます

一 人なり思へ朝     明らかに色に観ずとも
  日の光額に感じ    心眼つねにひらく  
  あふれよ歓喜     生きて われら輝く 

二 水の上きけよここに  かぎりなく柳吹くもの
  微風を頬に感じ    心耳よひとり澄ぬ  
  さぐれよかの空    生きてわれら輝く  

三 幸ありゆけよともに  陰ながら誠ある道  
  世の命 指に感じ   心頭つひにすずし  
  報せよ國恩      生きてわれら輝く

この歌詞は「柳河盲学校校歌」として寄贈されましたが、昨年学校再編で柳河盲学校から柳河特別支援学校となった際も校歌はそのまま残したとの事です。

そして、白秋自身も晩年眼底出血により視力を失っていたというエピソードを教頭先生から紹介されました。「だからこんなに視覚障害を真っ正面から捉え、切なくも力強く美しい歌詞が書けたのか!」と一人勝手に納得していましたが、よく調べてみると実は白秋が視力を喪失したのは昭和12年。この歌詞を寄贈した翌年の事でした。改めて北原白秋の才能に感動しました。

この歌詞に込められた「心眼」「心耳」「心頭」は柳川特別支援学校の教育信条にもなっています。この学校で学んだ生徒さん達が「心眼」「心耳」「心頭」を磨き社会へ羽ばたけるよう、私も県議の立場でできる限りの努力をさせて頂きたいと思います。

ささやかなサプライズ

台風一過で今朝は秋の気配が感じられます。
9月は20日より「9月定例議会」が開催されます。それに合わせて所属している総務企画地域振興常任委員会が明日開催。また副委員長を務める広域行政推進対策特別委員会の勉強会が明後日開催。来週は議員総会と、議会モードに突入です。6月議会が7月下旬まであったので、あっという間に次の議会。本当に慌ただしい気がします。今回も一般質問を出来ればしたいと思っていますが、同期当選の自民党県議団の中でもまだ一般質問をされていない先生がいらっしゃるので、状況を見ながらの対応になりそうです。いずれにせよ突然の指名が有っても良いように準備だけは進めるつもりです。

みやま市の月刊広報誌が先日配布されたのですが表紙を見てびっくり。我が家の息子達が表紙に!
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嫁さんに聞くと、先日みやま市の「つどいの広場」に子供を遊ばせに行った時に市の広報の方が写真撮影にお越しになっていたとの事。「良い写真が有ったら広報誌に使うかも知れません」と一言説明は有ったものの、スナップ撮影のような雰囲気でパシャパシャと色んな子供を撮っていたので気にもとめてなかったそうです。
ささやかなサプライズを有り難うございました。

飲酒運転撲滅条例について

飲酒運転撲滅の条例制定に向け、県議会4会派の代表と関係委員会の委員長でつくる「飲酒運転撲滅条例調整会議」(座長・樋口明県議)の会合が31日あり、飲酒運転事故の被害遺族が出席して意見交換した。
 出席した遺族は、21歳の次女三弥子さんを亡くした糸島市の大庭茂彌(しげみ)さん(64)、31歳の長男和明さんを亡くした福岡市西区の松原道明さん(64)、16歳の長男寛大(かんた)さんを亡くした同市東区の山本美也子さん(43)。会合の冒頭、山本さんは「(違反者が)恐れおののき、絶対に飲酒運転をしないような条例をつくっていただきたい」などと要望した。
 樋口座長によると、この日の会合では、遺族が16日に県議会議長に提出した条例づくりに遺族の参加などを求める陳情書の内容について説明。学校で飲酒運転撲滅の教育を徹底することや、家族や地域住民が飲酒運転をさせないよう監視する取り組みなどについて、意見が出されたという。(後略)

引用元: 飲酒運転撲滅条例制定へ 県議会4会派 / 西日本新聞

2006年に福岡市職員が飲酒運転事故で子供三人を死亡させたことをうけ、2007年に道交法が改正され飲酒運転とひき逃げの厳罰化がなされました。また社会的にも飲酒運転撲滅の機運が高まりました。にも関わらず福岡県の飲酒運転の検挙率は全国でもワーストクラスであり、議会として飲酒運転撲滅のための条例を制定しようという話です。

私はこの会議体のメンバーではありませんが、たままた座長の樋口明県議、メンバーで現在福岡県議会警察常任委員長の鬼木誠県議とお話する機会に恵まれました。お二人とも若くして当選三回の気鋭の議員。飲酒運転撲滅の為に効果的な条例を作ろうという意欲に燃えておられ、引用した記事中にもある被害者家族と意見交換をさせて頂いた事により更にその思いを強くされているようです。

しかしながら、「条例」は憲法によって「法律の範囲内で制定される」と定められており、法令との矛盾や逸脱が有ってはならないため内容については慎重な議論が求められ、被害者御家族に納得頂きそして効果が高い条例にするにはどうすればよいか悩みも多いようです。分かりやすく言うと、法律で「酒酔い運転は5年以下の懲役又は100万円以下の罰金」という罰則が定められている限り、条例で「酒酔い運転は死刑」に出来ないという事です。

せっかくの機会でしたので私からも飲酒運転撲滅について、条例の制限を踏まえて下記のような思いを伝えてみました:

(1)そもそも飲酒運転になってしまうような状況を生み出さないように出来ないか?(つまり明らかに酒を飲む為の場、例えば居酒屋や結婚式場、に車で行かないようにする。自分の車が無ければ物理的に飲酒運転出来ない)
(2)飲酒運転即懲戒解雇という重い社会的制裁を加える一般企業が増えている。それでも飲酒運転をしてしまうような人は社会的制裁が意味を成さない状況にいたり、アルコール依存症だったりして医学的治療が必要な場合も多いのでは?治療には周囲のサポートも必要だろう。飲酒運転者本人の家族や勤務先等に対して罰則を科すような罰則範囲の拡大をした場合、飲酒運転者をますます社会から孤立させ自暴自棄にさせてしまわないか?
(3)条例による罰則強化が難しいなら、逆の発想で例えばアルコール依存の治療を施すような事は出来ないだろうか?(予算の壁があるが)
(4)また、飲酒運転即懲戒解雇という一般企業が増えている一方で、公務員の飲酒運転即解雇については処罰が重すぎるとして裁判により処罰取消の判例が出ている。これはあまりにも官民間で不公平だし、そういう風潮が飲酒運転に対する認識を甘くするのではないか?

難しい課題ですが、調整会議の皆さんには頑張って頂き、撲滅条例によって飲酒運転の被害者が一人でも少なくなる事を願ってやみません。

溜まっていた話題を駆け足で

いよいよ明日で8月も終わり、サラリーマンの頃は2月8月というのは仕事的に結構余裕が有ったんですが、今年はバタバタと時間が過ぎ去りあっという間に駆け抜けた感じです。
夏休みの宿題を纏めてやるような気分で、先日ブログに書いた東北視察以降の主な活動を備忘録代わりに書き留めておきます。

7月29日に八女選出の桐明和久議員からご依頼で初めての講演をさせて頂きました。講演と言っても、県議としては駆け出しの自分ですので、内容は商社時代の経験などが中心ですが。寝不足に成りながら資料作成。お聞き頂いた方の心に何か一つでも引っかかる物があれば良かったと思います。ところで、今回はMacBookAirをフル活用、Keynoteでスライドを作成し、iPhoneのKeynote Remoteを駆使して講演してみました。この組合せは凄いです。スティーブジョブスになりきってプレゼンできます。今後積極的に活用したいと思います。

8月2-3日は所属している総務企画地域振興常任委員会の管内視察。福津市にある県消防学校、福岡県が整備した大島港大島海洋体験施設、現在世界遺産の暫定リストに載っており世界遺産指定を目指している「宗像・沖ノ島と関連遺産群」等を訪問してきました。やはり所属委員会の管轄している事業について自分の眼で確かめて、質問させて頂くのはとても重要です。充実した視察になりました。
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8月9日には県議になって初めての県政報告会を高田町で開催させて頂きました。大がかりな告知は行わず、年齢層も3〜40代の同世代を中心にじっくりと板橋聡を知って貰おうという狙いで40名弱の皆さんにお集まり頂きました。「議院内閣制と二元代表制」「県議会議員の役割」という初歩的な事から、「福岡県の現状」「みやま市の問題点」を絡めて自分の想いをたっぷりと語らせて頂きました。
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少々時間オーバーもしましたが、本当に熱心に耳を傾けて頂き、一所懸命準備をした甲斐がありました。拙い部分も多いかと思いますが、これをきっかけに皆さんが少しでも県政に興味を持って頂き、私の政治姿勢に賛同を頂ければと願っています。報告会の後は会場を移して会費制の懇親会を行わせて頂きました。一人一人の方とたっぷりお話しする時間が持てたことは今後の活動のための貴重な財産です。これからも各地でこの様な催しが行えればと思っていますので、ご興味ある人はどんどんリクエストしてください。
この模様はご参加頂いた方のブログでも紹介して頂きましたのでそちらもどうぞ⇒若大将のブログ

先週末は全国都道府県議会議員親善野球大会に福岡県議会の軟式野球部として参加してきました
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試合は1回戦がVS奈良県議会と対戦。3回表まで2対10で負けていましたが、そこからの猛攻で20対14の大逆転勝ち。たっぷり2時間試合してヘロヘロのところ続けての2回戦はVS群馬県議団。なんと先発メンバー中4人が高校野球経験者、内一人は甲子園経験者というレベルの違いを見せつけられ5対26のコールド負けで残念ながら決勝進出ならず。でも個人的にはランニングホームランも打てて、普段のジョギングの成果が披露できたので満足です。来年は肩をもうちょっと鍛えて挑みたいなぁ。
酷暑の中、熱中症でダウンする先輩や打撲などで怪我する先輩がいましたが大事には至らず良かったです。また今まであまりプライベートで話すことが無かった自民党の先輩議員や民主党所属議員の皆さんともお近づきになる良い機会でした。スポーツの連帯感はもちろんですが、その後の懇親会で馬鹿話あり選挙の苦労話あり昔話あり裏話あり、こういう人と人としてのざっくばらんな付き合いが信頼関係を生むんだろうなぁと思います。選挙以降休みらしい休みを取っていなかったのですが心身共に本当にリラックスする機会となりました。

さて、やっと在庫になっていたトピックを駆け足ですが一掃する事が出来ました、今後はもうちょっとマメにブログを更新したいですね。