国際リニアコライダー(ILC)福岡誘致に向けて視察

国際リニアコライダー(以下「ILC」)ってご存じですか?
直線約31キロの線形加速衝突装置で電子と陽電子の衝突実験を行い、質量の起源を明らかにして、3次元を超える次元を明らかにして、さらにはダークマターの正体を突きとめる事も夢ではなくなる。これまでの宇宙像を変革してしまう底力を秘めた研究設備です。とまぁ自分で書いていても難しいので、概要はこの漫画でどうぞ。時間の無い方向けにものすごーく噛み砕いて、かつ大雑把に言うと「31kmのトンネル内で陽子と陽電子を光の速度で衝突させて、宇宙が出来た瞬間=ビッグバンの状態を創り出し宇宙創造の謎を解き明かそう」という計画です。
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今、科学者の間ではこのILCを日本に作ろうという動きがあり、その候補地として福岡県・佐賀県にまたがる脊振山地と岩手県の北上山地の2箇所が上がっています。
福岡空港にはこんな横断幕が揚がっており、徐々に盛り上がりを見せています
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先日、このILC計画と関係が深い茨城県つくば市の「高エネルギー加速器研究機構」を視察しILCについて理解を深めて参りました。
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設備や研究内容の詳細についてはオフィシャルページをご覧下さい。
とにかく事業そのもののスケールが大きい、そして波及効果も計り知れない、近年希に見るビッグプロジェクトである事は間違い有りません。予算的にも。そして宇宙の根源を解明する学問は決して「明日の糧にすぐなる」ものでもありません。しかしながら、宇宙を知ることは永遠のテーマで有り、子供の夢・学問・基礎科学を大切にする文化がその地域に芽生えます。そしてそんな巨大施設を運営するには先端技術が必要となり、地域の企業の技術向上が期待されますし先端企業やベンチャー企業が集積されます。施設を運営するために世界中の科学者が数千人集い、その家族も含め施設周辺に在住する事になります、またそんな世界唯一の研究施設へ世界中の科学者(及びその卵)が定期的に短期の研修に集います。
研究結果だけでなく、その波及効果を含め本当に夢が広がるプロジェクトです。今年計画している地域の県政報告会では必ず話しますね。
一緒に視察に行った議員同士で「是非福岡に誘致したい」と誓い合ったくらい盛り上がりました。しかしながらこの計画、科学者グループの中で議論・調整されている段階で、まだ国として正式に進めて行くと決まったわけではありません。県議会も政府、国会としっかり連携して国際リニアコライダー計画が実現するよう努力していきます。

山門高校同窓会総会 小久保裕紀氏講演会

毎年5月3日は我が母校、福岡県立山門高校の同窓会総会です。
この同窓会は40歳になった卒業生達が担当学年として手作りで運営し開催されます。

百周年記念事業で建設された正門、水色のスタッフTシャツに身を纏った担当学年がお出迎え。
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同窓会総会の目玉は記念講演ですが、今年の講師は昨年までソフトバンクホークス等で活躍し引退した小久保裕紀氏でした。
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流石、ホークスの精神的支柱と言われていた小久保さん、講演内容もスポーツの枠を超えて頷けるようなものばかりでした。以下、私にとって印象的だったものを書き留めておきます

○ プロに入るという目標が現実のものに近づいて来た時、モチベーションをアップするように目標を更に具体的に深化させ慢心しない。
○ 主力選手になると負けた時、調子の悪い時にもマスコミから注目を浴びる。その時こそ逃げるな。チームの負けを背負えるのが主力選手。
○ 負けて悔しさが出ないのは準備が足りないから。「くそー!」が思わず出てくるようで無ければ勝利の女神は微笑まない。
○ 森福投手を例に、小さな成功体験の積み重ねが自信に繋がり周囲の信頼を勝ち取る、小さな成功体験を得るための目標設定の大切さ。

当時王貞治監督から薫陶を受けキャプテンシーを身につけた小久保選手ですが、長島茂雄氏の流れをくむ野球選手の話とはまた趣の違う話の内容で、1000人を超える満員の来場者もきっと満足して頂けたと思います。また、印象的だったのは在校生や父兄に同伴された野球少年達が大勢傍聴に訪れていたことです。これからの将来を背負っていく彼らにとって記憶に残る講演になったのではないでしょうか。

小久保選手の後ろに映える「感謝」の文字、これは山門高校書道部の作品だそうです。講演会後の懇親会では書道部の皆さんが登場。見事な書のパフォーマンスを披露して頂きました。
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懇親会終了後、今年度担当学年から次年度担当学年への感動の「同窓会総会実行委員長タスキ」の受け渡し。
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次年度の皆さんもグッと緊張感が高まり、来年の総会への思いがプレッシャーになったのではないかと表情を観ていて思います。仕事や家事で忙しい年頃ではありますが、一生一度の母校への恩返しと思って全身全霊を傾けて欲しいと思います。
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最後に、担当学年の皆さんが壇上に上がり事務局長の黒木雄平君から感謝の言葉を頂きました。

今年度担当学年の平成3年卒業の皆さん1年以上の準備期間、本当にお疲れ様でした。皆様の努力のお陰で、多くの方々が良い同窓会だったと口々に賞賛される素晴らしい会でした。このノウハウをしっかり後輩達に伝え、山門高校同窓会の今後なお一層の繁栄に寄与することを心から願います。

墨一色、筆一本

5月1日です。今日から福岡県もクールビズ開始ですが、天気は良いのに肌寒い一日になってしまいました、皆さん体調には十分に気を付けてください。

さて、先日オープンした九州芸文館ですが福岡県美術協会2013筑後地区会員秀作展が5月1日から6月2日まで開催されます。本日はその開会式に来賓として出席しました。
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福岡県展でも上位の賞を複数回受賞された方々による作品展です。1998年から筑後・北九州・筑豊の各地区で2年おきに開催されて、三巡目の開催が九州芸文館オープンに合わせてこの筑後地域で開催されました。日本画・洋・書道をはじめとする7つの部門の福岡県美術協会筑後地区会員135名の作品が展示されているそうです。

見学していると「聡君!」の声。全く知らなかったのですが、私の高校時代の同級生の書道家成清マリさんも出展されていました。
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同級生の活躍が嬉しくって、思わず出席されていた松本國寛福岡県議会議長にご紹介。ご丁寧に作品の解説をして頂きました。
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松本議長は作品を堪能されながら「書道は墨一色、筆一本。究極の芸術だよね」とコメントされていました。
文化・芸術は披露する場が無いと広がりは望めません。九州芸文館が県南地域の芸術文化の牽引役になる事を心より願っています。

九州芸文館オープン!

4月27日は県営筑後広域公園内に設置された九州芸文館の開会セレモニーに出席しました。
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出店があったり、ライブがあったりで周辺もお祭り騒ぎ
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2012年ミス・インターナショナルグランプリの吉松育美さんが一日館長でした。
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スタイルが凄い。あっという間に周囲に黒山の人だかりが出来て撮影会がおこなわれていました。

27日から29日までの3日間趣向を凝らしたオープニングイベントが実施されます。世界的に有名な建築家、隈研吾先生が設計された九州芸文館。私自身物凄く魅力を感じるのは、これは建物が完成したからゴールではないという事。ここがスタートで、九州芸文館という箱を使って、筑後七国(筑後市・八女市・大川市・柳川市・みやま市・大木町・広川町)の芸術・文化を通じたコミュニティの形成や盛り上がりを作っていくわけです。
山門青年会議所が主催していた「九州クリエイターズマーケット」も今年は九州芸文館で開催されるそうで、さっそくそういう動きが出てきているのは頼もしい限りです。

地域の方々のアイディアを実現出来るよう、しっかり私も県政の立場から筑後七国の芸術・文化活動を支えていきます。

日向神ダム視察と矢部川沖端川復旧工事説明会

昨日は水利組合の皆さんと日向神ダム管理出張所を訪問し、福岡県が管理している日向神ダムを視察しました。
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今年は例年より若干雨量が多かったため、現在水位は標高299.7mまで上がっています(底面からおよそ67.2m)、貯水量は1230万トン。梅雨期制限推移は292.7mですので、これから梅雨の時期に備えて徐々に水位を低下させるそうです。しかしながら下流では先日お伝えしたとおり河川改修工事中ですので、下流と連携を取り放流する必要があるとのこと。

昨年7月14日の九州北部豪雨では1時間最大1005トンの流入量で、ダムの水位は最高298mまで上昇しました。298mってことは今の299.7mより低いじゃないか?!と思う方もいらっしゃるでしょうが、あの雨量があと4時間続いた場合、水位は308.5mに達し緊急操作(つまり、流入した分だけすべて放流)をおこなう可能性があったそうです。また緊急操作をおこなうには県知事の許可が必要なので、その決済を取る為にもまさにギリギリのところで雨が小降りになった状況だったとのこと。ちなみに緊急操作は日向神ダムが出来てから一度もありません。
違う視点で捉えれば、7月14日の矢部川の増水は日向神ダムだけの問題でなく、増水した笠原川・星野川水系からの流入も大きく関係していたという事です。

治水は何か一つだけ改善すれば全て解決するような問題では無く、上流、中流、下流すべての様々な要素が絡み合っており、対策の難しさが窺い知れます。

その後、夜には九州北部豪雨で沖端川が決壊し大被害を受けた本郷地区の復旧工事説明会を藤丸敏衆議院議員、西原親市長、渡辺筑後川河川事務所長、森田南筑後県土整備事務所長等々の皆様と行いました。
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多くの質問が飛び交い、大変活発な意見交換が出来ました。
とにかく、不安な箇所があれば区長さん経由で教えて頂き調査を行い、適切なフィードバックを行うよう国・県の各事務所と認識を同じくしました。

今後も、故郷に安心して暮らせるよう国・県・市一体となって頑張ります。

今日は九州芸文館の開館記念式典も行われたのですが、これはまた後で。
とにかく会場は盛り上がっていますので、是非覗いてみてください!