【総務企画地域振興委員会 管内視察 〜 福岡市・うきは市】

2月9〜10日に、私が所属する総務企画地域振興委員会の管内視察が行われました。今回の視察先は、外国人支援、地域防災、そして次世代エネルギーという、いずれも福岡県の将来を左右する重要な現場です。それぞれの取り組みについて、備忘録代わりに纏めます。

◎ ルール遵守と治安維持の拠点として「FUKUOKA IS OPENセンター」
 初日は、アクロス福岡3階に昨年10月開設された「FUKUOKA IS OPENセンター」を訪問しました。福岡県内の在留外国人数は2024年末時点で約11万3千人と過去最高を更新しています。労働力不足を補う存在として期待される一方、言葉の壁や生活習慣の違いから、ゴミ出しのルール違反や騒音など、地域住民との間で摩擦が生じる懸念も高まっています。


 このセンターの重要な役割は、外国人が日本の法律や社会のルールを正しく理解し、地域社会の一員として規律ある生活を送れるよう導くことにあります。県、入管、労働局、弁護士会などが連携し、就労から生活相談までをワンストップで管理・指導できる体制を整えました。
 視察では、実際に24言語対応の通訳を介して相談を行う様子を確認しました。適切な指導を行う場があることは、外国人の孤立や生活困窮を防ぎ、結果として犯罪やトラブルの芽を未然に摘むことにつながります。外国人支援は「彼らのため」だけでなく、私たち日本人が安心して暮らせる治安と生活環境を守るための「防波堤」としても機能していることを確認しました。

◎ 観光拠点が命を守る砦に「防災道の駅うきは」
 うきは市の「道の駅うきは」は、年間売上13億円超を誇る九州屈指の人気スポットですが、今回はその裏側にある「広域防災拠点」としての機能を確認しました。国土交通省から「防災道の駅」に選定されており、観光振興だけでなく、有事の際の自衛隊や緊急車両の活動拠点(ベースキャンプ)としての役割を担っています。


 特筆すべきは、視察した「コンテナ型トイレ」の性能です。このトイレは屋根に太陽光パネル、内部に蓄電池と独自の循環式浄水システムを備えており、停電や断水が起きても独立して稼働できます。実際、令和6年の能登半島地震では、このトイレが石川県穴水町などの避難所へ派遣され、約1ヶ月間で6000回以上利用されました。被災地では水不足が深刻だったため、大変感謝されたそうです。


 うきは市は上水道がなく地下水を利用している地域であり、災害時の水源確保は死活問題です。現在、敷地内ではさらに防災倉庫の建設や、無停電化対策が進められています。平時は多くの観光客を受け入れ、災害時には即座に地域住民と支援部隊を守る砦へと変貌する施設整備は、県内他地域のモデルとなる取り組みでした。

◎ 鉄道ホームで挑む次世代発電「JR博多駅 ペロブスカイト太陽電池」
 2日目はJR博多駅のホームへ向かいました。ここでJR九州が実証実験を行っているのが、日本発の次世代技術「ペロブスカイト太陽電池」です。従来のシリコン製パネルは重くて硬いため、設置場所が限られていましたが、この新型電池は「薄い・軽い・曲がる」というフィルムのような特性を持っています。


 実験が行われているのは、博多駅の第2ホーム(北九州方面)の屋根上です。鉄道のホームは、列車の通過による激しい振動、架線からの高電圧、鉄粉や黄砂、台風など、精密機器にとっては極めて過酷な環境です。あえてこの厳しい条件下でデータを取ることで、耐久性と実用性を検証しています。


 現地でモックアップを確認しましたが、従来のパネルとは全く異なり、軽量なシートを貼り付けるだけで設置が完了するため、施工時間が大幅に短縮できる点も大きなメリットです。今回の実験で発電した電気は、すでにホーム上の待合室の照明に利用されています。もしこの技術が確立されれば、耐荷重の低い古い建物の屋根や、ビルの壁面、列車の車体そのものなど、都市のあらゆる場所を発電所に変えることができます。脱炭素社会の切り札として、福岡から技術革新が進むことに大きな期待を寄せました。

 今回の視察を今後の県政運営に反映させるべく努力して参ります。