党首討論は政策を論じる場所ではないのか?

首相就任から8か月、菅政権で初めてとなる党首討論でのこと。自民党の谷垣総裁から「マニフェスト破綻内閣」「税制改革の前に解散しろ」と、矢のような口撃を受けた首相は、「議論もしないで解散しろというのは、国民の利益より党の利益を優先した提案ではないですか」と、“真摯な姿勢”で“お尋ね”した。
 さて、そんな首相の手元をご覧ください(写真)。どうやら「国民に見せたいイメージ」があったようです。 「国を考えてる民主vs党を考えてる自民」「大局を見つめる菅vs政局しか見ない谷垣」「真剣に議論を呼びかける菅vs拒む谷垣」――。
 なんともセコすぎる“菅ペ”。
 そんな“初党首討論マニュアル”には、「×詰問 ○真摯に」「×無難に乗り切る時間にしよう ○国民に示す時間にしよう」「×政策の比べあい ○リーダーの器の比べあい」なんて大変貴重な手ほどきまで書いてありました。

引用元:NEWSポストセブン|菅首相 党首討論に「×詰問 ○真摯に」などのカンペを持参

カンニングペーパーの存在自体に問題はないと思う。一国の宰相とはいえ全ての数字やデータが完璧に頭の中に入っているわけがない。

しかし、写真にある「×政策の比べあい」とは酷い。このカンペを見る限り、菅首相側は党首討論を「如何に自分が総理にふさわしいか表現する」パフォーマンスの場にしようとしている。自らが「熟議の国会」にしたいと言っていただけに本音を知って落胆する有権者は多いのでは?