平成29年12月議会一般質問 「事業承継による地方創生について」

正式な議事録が上がるまで質問原稿を公開しておきます
12月14日頃から録画中継にて知事答弁を含め視聴する事が可能です
板橋聡の議会質問録画中継
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質問要旨 一、事業承継による地方創生について
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 おはようございます。自民党県議団の板橋聡です
 通告に基づき12月議会の一般質問トップバッターとして「事業承継による地方創生について」質問します。

 日本の中小企業は企業数381万社、従業員数3361万人を擁し、雇用を通じてわが国の財政や地域経済に大きく貢献しており、日本経済の活力の源泉と言っても過言ではありません。

 しかし、国の調査によると、我が国では中小企業経営者の高齢化が進んでいます。最も経営者が多い年齢は66歳で、今後5年間で30万人以上の経営者が70歳に到達しますが、このうち6割の中小企業において後継者が決まっていない状況にあります。

 今後、経営者の高齢化が一層進み、後継者不在を理由に廃業が増えれば、地域の雇用が失われるだけでなく、技術やノウハウが途絶し、我が国経済の大きな損失となります。

 また、事業承継については、単に中小企業の廃業防止にとどまらず、企業の成長や地方創生にもつながる積極的な側面があります。

 中小企業庁の調査によると、経営者の年齢が上がるほど投資意欲の低下やリスク回避性向が高まる傾向にあり、一方で経営者が交代した企業や若年の経営者のほうが、利益率や売上高を向上させているという結果も出ており、事業承継は企業を成長させ延いては経済活性化への呼び水とも言えます。

 さらに、故郷を離れ都市部で暮らす若者が、両親の事業を引き継ぐために地元に戻ってくれば、人口減少や少子高齢化の流れに一矢を報いるのは勿論、このような外部で新しい視点や価値観を学び、経験を積んだ若い経営者が地域に関わる事によって、地域コミュニティに刺激を与え、地方創生のうねりを起こす人物、所謂「若者・馬鹿者・よそ者」として地方の停滞を打ち破る起爆剤になる可能性を秘めています。

 このように、地方に若い経営者を産み出す事業承継を積極的に進める事は、雇用の維持だけで無く、中小企業の成長、人口減少・少子高齢化対策、地域の活性化、つまりは「地方創生」のために不可欠であると私は考えております。

 一方、現実論として事業承継を行うとなると、株式や事業用資産の贈与など法律上・税務上の対応が必要となることや、後継者が決まっていない場合は、後継者候補とのマッチングやM&Aなど、日常業務に追われる中小企業の経営者では十分な対応や準備が出来ないのが実態であります。

 このため、事業承継を進めるためには、中小企業の経営実態や家族構成などに応じた、きめ細やかな支援が必要と考えます。

 そこで知事に質問です。
 知事は事業承継をどのように認識されておりますか?またその認識のもと、本県では県内各地域の中小企業の事業承継の促進の為に、現在、どのような支援を行っているのかお聞かせ下さい。

 国の調査によると(資産一億円以上の法人経営者のうち)60歳代の経営者の約6割、70歳以上の経営者でも半数が事業承継の準備に着手していないのが現状です。
 事業承継を促進する為に現在最も必要とされているのは中小企業の経営者に事業承継の必要性を認識してもらい、その準備に着手してもらえるよう積極的に働きかける事ではないでしょうか?

 特に、中小企業に寄り添う事が出来る地方において、どれだけきめ細やかでタイムリーな対応が出来るか否かが事業承継促進の分水嶺になると考えます。

 そこで知事に質問です。
 現在福岡県内中小企業における事業承継の準備状況はどのようになっていますか?また、中小企業の事業承継の準備が進んでいない現状について、どのような原因があると考えていますか?知事の所見を御披瀝ください。

 現在、国において、中小企業の事業承継を促進する為に、事業承継税制の見直しが検討されています。

 新聞報道によると来年度から10年間の時限措置として、非上場企業の株式などを先代経営者から取得した場合の相続税・贈与税に関する特例措置の対象を拡大するとともに適用要件を緩和し、更に外部人材の登用やM&Aによる事業承継についても、株式・事業の譲渡益に関わる税負担の軽減などを検討しているとの事です。

 このように、国が中小企業に対し事業承継に取り組むインセンティブ付与を10年間の時限措置として検討している中、地方もこの機会を捉え、国の制度見直しを活用し、中小企業に事業承継の準備を積極的に働きかけていくべきと考えます。

 事業承継は経営者の決断無くして始まりません。今こそ経営者に決断を促すべき絶好のチャンスではないでしょうか?

 そこで知事に質問です。
 国の動きを踏まえ、福岡県として、中小企業に対し事業継承の取組を働きかけるために、今後どのような施策をお考えかお聞かせください。

 今後10年間、国の集中的な時限措置により事業承継が促進されれば若い新たな経営者が増えることは間違いないと考えます。一方で「若い」「新たな」ということは逆に言えば「経験」や「ノウハウ」が足りない事と表裏一体ですし、地元に戻って間もない後継者は経済界や地域コミュニティにおける「人脈」形成に苦労することも予想されます。

 また事業承継後、変化し続ける経営環境に対応し企業を存続・成長させるには、前例踏襲だけでなく業容拡大や新たなニーズへの対応などが必須となります。

 そこで知事に質問です。
 国が集中的に促進する事業承継により、今後若くて経験が浅い経営者が増加する事が予想されます。また事業承継を契機に新たな事業展開を行う場合もあります。こうした経営者への支援について県は今後どのように充実強化を図っていくのでしょうか?知事の御所見を披露下さい。