令和6年度予算特別委員会「福岡県の少子化対策〜乳幼児との触れ合い体験について」

◯板橋 聡委員 自民党県議団、板橋聡です。
 福岡県の少子化対策について質問させていただきます。
 今から十年前、二〇一四年五月、日本創成会議が発表した人口減少による消滅可能性自治体は、衝撃的な内容でした。その後、国はじめ、自治体において人口減少問題が活発に議論されることとなりました。私も二〇一四年六月議会以降、県の少子化対策について質問し、今回は三年半ぶり七回目、甲子園の常連校のような質問となりますが、少子化対策の一丁目一番地は、結婚し、家庭を持つことを希望する若者が増え、その希望を実現できる社会にすることという認識を執行部の皆様と共有できているつもりでしたが、当年度当初予算の重点施策に関する資料を確認したところ、出会い・結婚応援事業が見当たりません。知事は、令和六年の予算編成について、将来を守るサステナブル社会への改新として、少子化進行への対応を大きな柱として掲げているにもかかわらずです。
 そこで、改めて問います。少子化対策の一丁目一番地は、結婚し、家族を持つことを希望する若者が増え、それを実現する社会づくりという認識は共有いただけているでしょうか。また、そのために県はどのような取組をされていますか。

9◯桐明和久委員長 山田こども未来課長。

10◯山田こども未来課長 少子化の要因とされる未婚化、晩婚化の流れを変えるためには、まず若者が将来結婚し、子供を産み育てたいという夢や希望を持つことができるようにすること、そして、こうした夢や希望をかなえられる社会にしていくことが重要であると考えております。
 このため県では、若者や県民に家族のすばらしさや子育ての楽しさを伝える啓発事業、出会いの場の提供などに取り組む企業や団体による出会い応援団体登録制度、就職後間もない若者が結婚の具体的なイメージを持つためのライフデザインセミナーなど、若者が結婚、子育てに希望を持つための事業に取り組んできたところでございます。

11◯板橋 聡委員 これまでの取組は分かりました。それを踏まえ、来年度予算には、プレコンセプションケア推進費という聞き慣れない言葉を含んだ事業が計上されていますが、どんな事業なのか、子育て支援課長、具体的にお示しください。

12◯桐明和久委員長 若藤子育て支援課長。

13◯若藤子育て支援課長 プレコンセプションケアとは、妊娠前の健康管理を意味しています。例えば、低体重児の出生等の要因としまして、痩せや肥満、喫煙、持病、高齢などがございます。これは妊娠に気づいてから対策を始めても遅いため、思春期等の若い世代の男女に対して、生活スタイルや妊娠に係る知識普及を行う必要がございます。このため、県ではプレコンセプションケアセンターを設置し、オンライン漫画や、大学、専門学校等への出前講座を実施し、若い時期から知っていただきたい情報の発信を行うとともに、不安や悩みを抱える若者からの相談に助産師や専門医師が対応していくこととしております。

14◯板橋 聡委員 今、説明をいただいたこれらの事業は、若者の将来の家庭づくり、家族計画について考えてもらうという点では意義はありますけれども、研修や講座、あるいは相談の受付といった形で、若者の知識、情報の提供にとどまっているように感じられます。私はそこに大きな視点が欠落していると思います。
 フランスの劇作家アルマン・サラクルーはこう言いました。結婚は判断力の欠如、離婚は忍耐力の欠如、再婚は記憶力の欠如。後ろの二つは置いておいて、結婚は判断力の欠如というのは私自身もうなずかざるを得ない、思い当たる節が多々あります。ちなみに、山田課長はいかがでしょうか。

15◯山田こども未来課長 私も結婚いたしておりますが、将来のことを心配していたら結婚はできなかったという感想を持っております。

16◯板橋 聡委員 ですよね。目先のタイムパフォーマンス、コストパフォーマンスを追求すれば私もそうでしたけれども、若いときは一人で気ままに暮らして、頂いたお給料を自分のためだけに使ったほうがいいに決まっています。それを乗り越えて結婚ということに向かうには、もう理性をぶっ壊す感情的、情緒的、エモーショナルな要素が不可欠だと思います。つまり、感情、情緒に訴えるような若者の心を直接揺さぶるようなエモーショナルな施策、今風に言えば、エモい施策が必要だと思います。
 そのヒントが、こども家庭庁により昨年十二月に策定されたこども大綱に記載をされています。それは、乳幼児との触れ合い機会の創出です。赤ちゃんを抱っこした経験がある方は共感していただけると思うんですけれども、自分の子供はもちろん、他人の赤ちゃんでも、見た目、手触り、匂い含め、その存在全てがいとおしく、もう抱っこした瞬間に理屈、理性を吹っ飛ばして、ドーパミンがどばどばあふれ出るような多幸感は忘れることができません。
 一方で、地域のコミュニティーのつながりが希薄化し、少子化が進む中で、日常生活において若い人たちはそもそも乳幼児と接する機会が激減し、出産や子育てを自分のこととしてイメージすることが困難になっています。若い人たち、特に中学生、高校生のような子供から大人に変貌する感受性の強い時期に乳幼児との触れ合い体験の機会をつくることは、親となって子供を育てるイメージを持ち、家庭づくり、家族計画について前向きに感じることにつながると大いに期待をしております。
 そこで、質問です。地方自治体は今後、こども家庭庁のこども大綱の内容を踏まえ子供施策を実施していくことになりますが、乳幼児との触れ合い体験について、福岡県がどういうふうに取り組むのかお答えください。

17◯山田こども未来課長 来年度の当初予算でお願いしておりますこどもまんなか社会づくり推進費では、社会全体で子供や子育て中の方々を応援する機運を醸成するため、子供、子育てに優しい取組を行う県民や事業者などを開拓し、新たに構築するホームページやSNSなどで紹介することとしております。
 乳幼児と中高生などの若者が触れ合う機会の創出につきましても、子供、子育てに優しい取組の一つであると考えております。このため、こうした取組を実施していただくよう県民や事業者の方へ働きかけてまいります。
 また、就職して間もない若者を対象に、出会いイベントの体験会やライフデザインセミナーを行う未来応援フェスを開催しておりまして、この中で乳幼児との触れ合い体験イベントを行うなど、出産や子育てが身近に感じられるよう実施内容を工夫してまいります。

18◯板橋 聡委員 一方で、この乳幼児の触れ合い体験は、中学生、高校生の学習指導要領にも盛り込まれており、市町村においては次世代育成支援対策推進法に基づき策定する行動計画に乳幼児との触れ合い体験を盛り込むことが既に国の策定指針で定められております。公立中学校は市町村の教育委員会が所管しており、乳幼児の触れ合い体験を県内隅々まで浸透させるには、市町村の理解と協力が不可欠と考えます。
 そこで、質問です。県内の市町村における次世代行動計画の策定状況と、どれだけの市町村が策定した計画の中で乳幼児との触れ合い体験を具体的な取組として記載しているかお尋ねします。

19◯山田こども未来課長 県内市町村における次世代行動計画の策定状況につきましては、令和六年三月八日現在で五十五の市町村が策定しておりまして、全体の九一・七%となっております。また、この計画の中で乳幼児との触れ合い体験の取組を記載している市町村は二十二団体で、全体の三六・七%となっております。

20◯板橋 聡委員 少子化対策強化のために整備された次世代育成支援対策推進法に定められているにもかかわらず、乳幼児との触れ合い体験の取組を計画に記載している自治体が全体の三分の一程度しかないことに驚いておりますが、では、それらの市町村では具体的にどのような乳幼児触れ合い体験を実施しているのか教えてください。

21◯山田こども未来課長 教育庁の義務教育課に確認いたしましたところ、昨年度、中学校で実施された乳幼児との触れ合い体験授業では、幼稚園や保育所等に生徒が出向いて直接乳幼児と触れ合う事業を実施している学校もあれば、幼稚園や保育所における保育者の映像ビデオを見る、または生徒が乳幼児や保育者などの役を演じ、ロールプレイングを行う学校もあるとのことでございます。

22◯板橋 聡委員 今の御説明によると、リアルな触れ合いを伴う真の乳幼児との触れ合い体験、これが実施されている市町村は計画に記載している三六・七%よりさらに少ないことが分かりました。県として、今後、未実施の市町村に対し、どのようにこの事業の働きかけを行っていくのかお答えください。

23◯山田こども未来課長 まず、市町村における乳幼児との触れ合い体験の実施の有無やその内容、実施している学校数など実態を調査した上で、各市町村の状況に応じた働きかけを行ってまいります。具体的には、市町村が今後策定する予定のこども計画に係る説明会ですとか、教育、保育の需要を見込み提供体制などをまとめた子ども・子育て支援事業計画の改定に係る個別ヒアリングにおいて、次世代行動計画の策定や乳幼児との触れ合い体験の実施を働きかけてまいります。その際、小中高生と乳幼児との触れ合い体験イベントといった首長部局の取組のほか、教育委員会と連携し、それぞれの中学校で乳幼児と直接触れ合う体験授業を行っていただくよう促してまいります。
 また、結婚や子育て支援などの少子化対策につきまして、複数市町村での広域的な取組の協議や各施策の課題を共有する場として、全ての市町村が参加する協議会を毎年開催しておりまして、その中で乳幼児との触れ合い体験に取り組んでいる市町村の事例を紹介し、実施を呼びかけてまいります。

24◯板橋 聡委員 さて、来年度は現行のふくおか子ども・子育て応援総合プランの最後の一年になります。私はこのプランにおいて、少子化対策に関わる政策目標として、理想の子供の数と実際に持つつもりの子供の数の増加とその差の縮小、平均初婚年齢の上昇の抑制、合計特殊出生率の向上という具体的な数値に着目した目標が設定されたことを非常に高く評価しておりますが、残念ながら全ての数値において現状では目標達成は大変困難な状況だと伺っています。
 新型コロナによる世界的な混乱もあったため、この結果も致し方ない部分もあるかなと思いますし、また同時に、新型コロナが五類になり、世界中が自粛ムードから解き放たれて日常を取り戻すモードになっている今、若者の家庭づくり、家族計画に対する意識も併せて高揚させる大きなチャンスが訪れたと私は信じています。
 そこで、部長にお伺いします。
 乳幼児との触れ合い体験の取組を行うことの重要性について、部長はどう認識されているのか御披瀝ください。

25◯桐明和久委員長 徳永福祉労働部長。

26◯徳永福祉労働部長 先ほど委員からも御指摘ございましたように、少子化の進行、あるいは地域社会での人と人の結びつきは弱くなっていると。こういった状況から、ふだんの生活で乳幼児と触れ合う機会が大変減少しております。こういう状況の中、乳幼児との触れ合い体験は子供、若者にとりまして、子供を産み育てることや家族を持つことがイメージできる機会になるものと考えております。
 次の世代の親となる子供、若者たちが家族の大切さや子供、子育てについてビデオを見たり、人の話を聞くといった間接的に知識を得るだけではなく、実際に目の前に赤ちゃんがいて、それを見たり、触れて柔らかさとか滑らかさを感じる、あるいは安らぎを与えるような甘い匂い、そういったものを嗅ぐといった五感で感じることができる生の体験が大事だと考えております。このような体験を通しまして、小さな命のいとおしさやかけがえのなさといったことを感じ、自らも将来、子供が欲しいと思えるような乳幼児と触れ合う機会をつくるということは、若者が結婚や子育てに夢や希望を持ち、それをかなえる社会づくりを進める上で大切な取組であると考えております。

27◯板橋 聡委員 この事業は、事業の対象となる学生は教育庁が所管しており、一方で事業実施に必要な乳幼児は知事部局が所管しており、乳幼児との触れ合い体験の着実な実施には、縦割り行政の弊害を乗り越え、知事部局、教育庁が県のみならず市町村もしっかりタッグを組み、進めていくことが必須と考えます。先ほどの答弁で、乳幼児との触れ合い体験は若者が結婚、子育てに夢や希望を持ち、それをかなえる社会づくり、すなわち少子化対策の一丁目一番地にとって大切な取組とおっしゃった部長ですが、どうやってこの事業を前に進めていくつもりかお答えください。

28◯徳永福祉労働部長 それぞれの市町村でこの乳幼児との触れ合い体験に取り組んでいただくためには、この事業の大切さを市町村に理解していただく、それとともに児童館や保育所などを所管し、乳幼児やその保護者とのつながりが強い市町村の子育て支援担当部署がどう取り組んだらいいのか悩んでいる学校との橋渡しをするなど、首長部局と教育委員会、学校が連携して進めることが重要であると考えております。
 また、実施に当たりましては、乳幼児への関心を高め、関わり方を実体験として学べるよう、直接、乳幼児と触れ合う機会となることが肝要でございます。このため、副市町村長が集まる会議の場で、乳幼児との触れ合い体験の重要性、先ほども申しましたが、実際に見る、触れるといった生の体験によって、想像ではなく、心から子育てについて理解できるということについてしっかり説明いたしまして実施を働きかけますほか、先ほど課長が申し上げたとおり、こども計画の市町村説明会、あるいは子ども・子育て支援事業計画改定に係る個別ヒアリング、こういった場がございますので、そういう場においても、市町村の子育て支援担当部署に対し、教育委員会や学校との協力を呼びかけてまいります。
 また、庁内では教育庁ですとか私立学校を所管しております私学振興課とも連携いたしまして、公立学校につきましては県の教育事務所長や市町村の教育長、県立高校の校長が集まる場、そして私立学校につきましては、各学校の理事長や校長が集まる私学団体の会議、こういった場を活用させていただきまして、生徒が直接乳幼児と触れ合う機会となるよう効果的な事業の実施について働きかけてまいります。こうしました取組によって、子供、若者が乳幼児の育ちや子育てについて生の体験を通じて心の気づきが得られるよう、乳幼児との触れ合い体験の実施率向上を図ってまいります。

29◯板橋 聡委員 部長の決意のほどを聞かせていただきました。この体験は組織の垣根を越えて推進する必要がありますし、さらに市町村の首長、教育長の理解と協力が必要です。ここは、県民から直接選ばれた服部知事のお考えを伺いたく、委員長、知事保留質疑のお取り計らいをお願いします。

30◯桐明和久委員長 ただいま板橋委員から申出のありました知事保留質疑を認めることにいたします。
 なお、知事保留質疑は三月十九日火曜日に行う予定でありますので、御了承願います。

31◯板橋 聡委員 終わります。(拍手)

【みやま市で発生した小学一年生男児の窒息死亡事故について】

昨日みやま市の小学校において、給食時の窒息により小学一年生男児の尊い命が失われました。
衷心よりお悔やみ申し上げると共に、二度とこの様な痛ましい事故が繰り返されないことを祈るばかりです。

14歳以下の子供が食品を喉に詰まらせて亡くなる事例は、2014年から2019年までの6年間で80件発生しています。参考までに、65歳以上の方が餅を詰まらせて窒息死する事例は2018年〜2019年の2年間で661件発生。食品による窒息死は意外に身近で、誰にでも何処でも起こり得るものです。教育現場による再発防止策の検討はもちろん必須ですが、各ご家庭でも普段から注意すべき事、いざという時の対処法を学ぶことが大切だと再認識しました。参考までにリンクを貼っておきます↓

窒息に対する応急手当(成人・小児:腹部付き上げ法)(東京消防庁)https://youtu.be/lsrO0H4sfm0?si=F-LqJDOSAMJJxMiH
食品による窒息 子どもを守るためにできること|公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY https://www.jpeds.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=123
こどもの救急(ONLINE-QQ) – 事故と対策 – 窒息 http://kodomo-qq.jp/jiko/index.php?pname=jiko_chissoku

なお、西日本新聞の記事では
「内閣府などが16年に策定した「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン(指針)」は、給食などに使用しないことが望ましい食材として、カットしていないウズラの卵やミニトマト、ブドウなど球形の食材を挙げている」
と記載してありますが、この内閣府のガイドラインは「小学校未満の幼稚園・保育園などの教育・保育施設」を対象施設として作成されている事をどうぞご理解ください。

小1男児が給食詰まらせ窒息死 福岡・みやま市教委「ウズラの卵が危ない食材と認識せず」|【西日本新聞me】 https://www.nishinippon.co.jp/item/n/1182920/

教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン【事故防止のための取組み】~施設・事業者向け~https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/03f45df9-97e1-4016-b0c3-8496712699a3/39b6fd36/20230607_policies_child-safety_effort_guideline_02.pdf

【高校生主催によるワンヘルスシンポジウム@九州芸文館】

NHKアナウンサー佐々木理恵さん、ワンヘルスの伝道師芝田良倫さんをゲストに、福岡舞鶴高校・柳川高校・山門高校・八女高校の学生さんにより行われた取組発表とディスカッション。



最後に全員が「自分の中のワンヘルス」を一言で表現。これが素晴らしかったのでご紹介します

・世界の基盤
・生命の根源
・人、動物、植物、環境も全ての命は繋がっている
・命
・人間として全ての生物の命を守らなければ
・つながり
・基本的だけど難しい
・当たり前の事が習慣に
・世界の中心になる考え方
・地球は人間のエゴだけではいけない
・これから「来る」考え方
・愛



子供達の方が柔らかにそして自分事として「ワンヘルス」を捉えているなぁと、感心しきりでした。
我々も大人の背中を見せられるように努力しなくては。


【養護老人ホーム・軽費老人ホームの職員処遇改善等ご要望】

2月21日、県老人福祉施設協議会から自民党県連へ職員の処遇改善などについての要望書を頂きました。

既に自民党県連・県議団への要望会は12月議会の折りに開催されておりましたが、県保健医療介護部へ要望書を提出されるのに併せ、県連にも改めてお立ち寄り頂いた次第です。

永原会長からは人手不足による職員確保の難しさや、福岡市近郊など都市部の介護施設への入所希望集中により福祉施設が抱える問題が多様化してきている旨御訴えがありました。DXなどでの効率化が非常に難しい分野です、今回のお話しを参考に施策へ反映出来るよう努力致します。

私の「こだわりの一品」

自由民主党WEB「こだわりの一品」に寄稿しました
地元企業、#クロキビスポークルーム と #石橋鉄工所 が開発した、世界初のヘッド脱着式カフリンクス「#NOC(Not on the CUFF)」を紹介しています
2月27日発行の機関誌「自由民主」にも掲載予定です

こだわりの一品 NOC