親の所得が高いほど、子どもは難関大に進学する傾向がある――いわゆる“教育格差”が存在していることが、改めて浮き彫りになった。
所得が1500万円以上の世帯で、子どもが東京大学、早稲田大学、慶應義塾大学といった難関大に入学しているのは40.9%。この値は400万円~600万円世帯に至るまで下がり続け、400万円~600万円世帯では6.3%であることが、関西社会経済研究所の調査で分かった。
また所得が高い世帯ほど、子どもへの教育費をかける傾向がうかがえた。教育費が1カ月10万円以上の世帯を見ると、所得が1500万円以上では11.4%だったが、200万円~600万円の世帯では1%前後にとどまった。
この結果について、関西社会経済研究所は「親の資産による教育格差が存在している。これ以上の格差拡大を防ぐため、子ども手当ては必ず教育費に充当されるような支給方法が望ましい」としている。
子ども手当の是非は置いておいて、結論に違和感。
子供手当は現状では親の資産に関係無く支給されているので、支給方法を変えようが現状の教育費の格差は変らない。
根本的な問題は学校教育のカリキュラムが「ゆとり」にシフトしたために、学外における教育費(つまりは塾や家庭教師費用)をかけた分だけ「教育の格差」が生まれる状態になっている事だ。
自分の母校である山門高校では補習事業が名物で、夏休み・冬休みはもちろん、土曜日や平日朝もみっちり補習事業が行なわれてた。近所に塾や予備校がない田舎だった事もあるが、今思い出せばとても有益だったし経済的にも負担は少なくて済んだ。記事の論点で教育格差を指摘するのなら、現在の学校教育のカリキュラムを充実させることが大事だと感じる。
更に突っ込んで言えば、進学先だけで教育格差が論じられる現状にこそ問題がある。幅広い選択肢が社会に存在し、それぞれの生き方で幸せを感じられる事が一番大切。