【令和元年度決算特別委員会 知事保留決議「withコロナ期における観光振興について」】

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋聡です。
 知事保留質疑トップバッターとして、withコロナ期における観光振興について質問をさせていただきます。
 新型コロナウイルス感染症の拡大を阻止するため、四月七日に福岡県を含む七都府県に緊急事態宣言がなされたのが遠い昔のように感じられます。福岡県のコロナ警報は十月八日に解除されましたが、いまだワクチンや特効薬が開発されない中、経済活動が完全に回復する見込みは立っておりません。
 特に宿泊施設を中核とした県内観光産業は、いつ収束するのか分からない新型コロナウイルス感染症の深刻な影響を受け、依然として厳しい状況にあり、withコロナ期における観光戦略を検討していくことが強く求められています。
 そんな中、十月七日に私ども自民党県議団は、福岡県旅館ホテル生活衛生同業組合から、宿泊事業者の支援について国のGoToトラベルキャンペーンに上乗せする方式で、コンビニエンスストアを活用した宿泊補助を行ってほしい旨の要望をいただき、それに基づいて小川知事に対して、県独自の宿泊助成を行うよう緊急要請をいたしました。
 そこで質問です。新たに実施を検討している福岡県独自の宿泊助成の詳細について、どのような検討状況なのかお示しください。

13◯栗原 渉委員長 小川知事。

14◯小川知事 県におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして深刻な影響を受けておりました観光業を下支えするために、国のGoToトラベル事業に先行いたしまして、七月一日から九月三十日までの間、「福岡の魅力再発見」九州キャンペーンというものを実施させていただきました。八月末時点での販売状況でございますが、宿泊については八万人、日帰りが五千人分の合計八万五千人分となっているところであります。この事業の終了後、今、委員が御指摘になりましたように、自民党県議団と県の生活衛生議員連盟の皆様から、十月七日、コロナウイルス感染症により影響を受けている宿泊事業者への支援ということで、御要請をいただいたところであります。
 その中におきまして、観光需要の回復に向けまして県独自の宿泊助成事業を実施すること、その実施に当たっては国のGoToトラベル事業との相乗効果が図れるよう、県民についてはその併用を認め、また、助成方法についてはコンビニ発券方式とすることなどについて御要請をいただいたわけであります。県といたしましては、この要請を踏まえ、また宿泊事業者の方々からの御意見も伺いながら、宿泊助成の制度設計についてこれまで検討を進めてきたところでございます。

15◯板橋 聡委員 知事、ゆっくりお話しされて結構だと思いますので。新たな県独自の宿泊助成制度については、私ども自民党県議団が要請したとおり、時期を逸することがないよう速やかに実施し、国のGoToトラベルキャンペーン事業との相乗効果が最大限図られ、コンビニエンスストアでのクーポンの発券など、利便性を考慮した制度設計を行うべきと考えております。
 そこで質問です。県独自の新たな宿泊助成制度について、今、小川知事は自民党県議団の要請を受けた上で、制度設計、実施時期、規模について具体的にどのように進めていかれるのか明らかにしてください。

16◯小川知事 私どもの制度設計の検討の結果でございますけれども、国のGoToトラベル事業を補完、拡充をすることで、相乗効果を図っていこうということでございます。GoToトラベル事業の対象施設のみならず、できるだけ多くの県内の宿泊施設を対象として、目標としては十万人の宿泊を目指したいと思っております。
 具体的に申し上げますと、利用者の利便性を考慮いたしまして、全国を対象にいたしまして、コンビニエンスストアでクーポン──宿泊券を発券いたします。これはGoToトラベル事業にはない販売方法でございます。また、登録手続が煩わしくなく、精算の事務も簡便でありますことから、GoToトラベル事業に登録をされていない県内の宿泊施設にも、できるだけ幅広く御登録いただけるものと考えております。
 助成内容でございますが、一人一泊当たり宿泊費の二分の一以内を助成いたしまして、最大五千円といたします。県民の皆様を対象にしてのみ国のGoToトラベル事業との併用を認め、地元の方が改めてそれぞれの地元の魅力を再発見して楽しむ機会にしていただきたい、このように思っております。
 対象期間でございますが、十一月の初旬から二月末までを予定しているところであります。また、その事業実施に当たりましては、四月の補正予算で認めていただいた国のGoToトラベル事業を補完する県内の宿泊促進事業の約三億二千万円、そして六月の補正予算でお認めいただいております、先ほど申し上げました「福岡の魅力再発見」九州キャンペーン事業の執行残見込みが約三億円ございます。これらを活用して合計約六億二千万円の予算規模とさせていただきたい、このように思っております。
 そして、できる限り早期の観光需要の回復と地域の活性化を図っていくために、この県独自の宿泊助成制度につきましては、速やかにこれを実施させていただきたい、このように考えております。

17◯板橋 聡委員 しっかり経済復興のために頑張っていただきたいと思います。終わります。(拍手)

【令和元年度決算特別委員会 総括質疑「withコロナ期における県政運営について」】

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋聡です。withコロナ期をテーマに今回、決算特別委員会で質問してまいりましたが、本日は第四弾として、withコロナ期における県政運営について質問をいたします。
 福岡県では福岡コロナ警報が本日解除されるとの報道ですが、一方で、昨日の衆議院内閣委員会において、政府新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長は、感染がゼロになることは当分難しいと発言するなど、ワクチンや特効薬が開発されない限り、我々は新型コロナウイルスとうまく共生していくしかありません。
 本日、新聞の一面には、全日空が年収三割削減案を労働組合に提案したとのことです。今までは様々な給付金や支援策で何とか経済活動を維持すべく、国、県、市町村は頑張ってきましたけれども、いよいよ新型コロナの悪影響が具体的に広がり始めたなと、背筋が寒くなる思いであります。
 このwithコロナ期において、県政を進めるに当たり、財政課長として何が大切と考えられますでしょうか。

106◯栗原 渉委員長 石橋財政課長。

107◯石橋財政課長 新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、今後も新型コロナ感染症と長く向き合っていかなければならないと認識をしております。そのような中で、医療提供体制の維持確保を中心に据え、社会経済活動と感染防止対策を両立させていくことが大切であると考えております。
 財政課長として申し上げますと、この両立を図るため効果的な事業を実施していくことが大切でございます。事務事業の見直しなどにしっかりと取り組みまして、必要な財源を確保していくことが重要であると考えております。

108◯板橋 聡委員 四月、六月補正において、既定予算の見直しを行っておりますけれども、それについて執行部に資料を要求しておりますので、委員長、お取り計らいをお願いいたします。

109◯栗原 渉委員長 お諮りいたします。
 ただいま板橋委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕
110◯栗原 渉委員長 御異議がありませんので、本委員会の要求資料といたします。
 執行部に申し上げます。ただいま板橋委員から要求がありました資料については提出できますか。
111◯石橋財政課長 直ちに提出します。
112◯栗原 渉委員長 資料を正副委員長に確認させてください。
     〔資料確認〕
113◯栗原 渉委員長 事務局は資料を配付してください。
     〔資料配付〕
114◯栗原 渉委員長 資料が配付されましたので、板橋委員、質疑を行ってください。

115◯板橋 聡委員 資料について簡潔に御説明をお願いします。

116◯石橋財政課長 本年四月及び六月におきまして、事業の見直し、減額補正を行いました。この資料は、見直し区分ごとに主な事業をお示ししたものでございます。

117◯板橋 聡委員 見直しとは、つまり中止、規模縮小、延期に伴う予算の減額が行われたわけですけれども、その目的を再確認させてください。

118◯石橋財政課長 新型コロナ対策予算の編成に当たりましては、医療機関の感染防止対策や患者受入れ医療機関に対する支援、宿泊事業者への緊急支援や中小企業の資金繰り対策、さらには福岡県持続化緊急支援金の創設など、県単独事業の実施に多額の予算措置が必要でございました。
 当時、国の第一次補正予算でございますけど、そこで新設をされました新型コロナウイルス対応地方創生臨時交付金、全国枠で一兆円でございました。これから私ども推計をいたしました本県への配分額のみでは大幅な財源不足が生じる見込みでございました。これを少しでも補うために、特別職の給与減額も含めまして事業の見直しを行い、新型コロナ対策の財源として活用したものでございます。

119◯板橋 聡委員 減額見直しの内容について、改めて説明をお願いします。

120◯石橋財政課長 事業の見直しを検討いたしました当時は、感染が急拡大をしており、外出の自粛や緊急事態宣言に伴います休業要請などを行ってまいりました。このため、いわゆる三密状態を招きますイベント、大会、セミナーの実施や、県外、海外出張が計画どおりに実施できる状況ではございませんでした。そのような事業、経費を中心に、感染拡大防止の観点から減額を行ったものでございます。

121◯板橋 聡委員 では、その見直しの規模はどれぐらいだったのでしょうか。

122◯石橋財政課長 提出をいたしました資料の上段に記載をしておりますが、四月補正、六月補正を合わせまして、見直し額合計で十七億四千六百万円、うち一般財源で十二億三百万円の減額を行いました。
 主な内容でございますが、大会、イベント等に関するものが八億一千八百万円、国際交流に関するものが一億二千六百万円、活動の自粛に関するものが三億三百万円、その他の見直しが四億九千九百万円となっております。

123◯板橋 聡委員 常日頃より財政規律を重んじる財政課としては、このような減額見直しには積極的に取り組みやすいのではないかと思いますけれども、一方で、この見直しによる事業への影響はどうだったのか、この資料の中から幾つかの部署に確認をさせていただきたいと思います。
 まず、伝統工芸振興事業費について、見直しの影響、関係者の声などを説明してください。

124◯栗原 渉委員長 神代観光政策課長。

125◯神代観光政策課長 この事業は、本年開催予定でございました東京オリンピック・パラリンピック、この機会を捉えまして、海外から訪日される観戦者の方々に、小石原焼、久留米絣など本県の伝統的工芸品に触れていただき、その魅力を知っていただき、そして買っていただくことを目的といたしまして、アンテナレストラン福扇華など東京にございます福岡県ゆかりの店でイベントや販売会を行う予定としておりました。
 新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、この機会が失われたわけでございますが、伝統的工芸品の産地の方々からは、こういった機会がなくなったことは非常に残念だ、感染症が落ち着き、来年、東京オリンピックが開かれる際には、ぜひ東京でのこうした販売会を行ってPRを行いたい、そうした御意見をいただいております。

126◯板橋 聡委員 次に、県産農林水産物輸出強化費について、見直しの影響、関係者の声などを説明してください。

127◯栗原 渉委員長 松尾輸出促進課長。

128◯松尾輸出促進課長 この事業は、販路開拓のため、海外シェフの招聘や海外で開催される商談会への出展等を計画していたものです。しかし、新型コロナウイルスの影響で出入国が制限されておりまして、海外との人の往来を含む事業は実施できておりません。一方で、日本産農林水産物のニーズは高く、量販店向けを中心に輸出自体は継続をしているところです。
 事業者からは、コロナ禍で対面式の商談ができないので、売り込む機会をつくってほしいといった声が上がっております。

129◯板橋 聡委員 続いて、県育成果樹生産拡大・販売力強化費について、見直しの影響、関係者の声などを説明してください。

130◯栗原 渉委員長 中馬園芸振興課長。

131◯中馬園芸振興課長 この事業は、早味かんや秋王などの果実について、新規の市場や量販店との商談を行うとともに、首都圏でのリレー販売とこれによる一体的なPRを計画していたものでございます。しかし、対面での商談や量販店店頭での試食宣伝販売の実施を断念せざるを得ない状況となったところであります。
 関係者からは、今年はやむを得ないが、状況が改善すれば、新たな販路開拓や一体的なPRの取組はぜひ実施したいとの意見をいただいているところでございます。

132◯板橋 聡委員 最後に、アジア自治体間環境協力推進費について、見直しの影響、関係者の声を説明してください。

133◯栗原 渉委員長 山口環境政策課長。

134◯山口環境政策課長 この事業は、友好提携地域でありますタイやベトナムなどの行政官を本県に招聘いたしまして、環境技術やノウハウに関する研修を行うものでありますが、新型コロナウイルスの影響で海外渡航が不可能となっているため、本年度は実施を見送らざるを得なかったものでございます。
 この研修は、各国から、自国に必要な先進的な知見を学べるといった高い評価をいただいておりまして、実施の見送りについては非常に残念に思うとの声が寄せられているところでございます。

135◯板橋 聡委員 このように、各部において施策の拡大、発展のため準備していた事業が、この感染拡大によって実施できなくなるという状況に追い込まれたわけであり、関係者はもちろんですけれども、事業課の職員の皆さんにとってもつらく苦しい状況にあることがよく分かったと思います。
 しかしながら、新型コロナウイルスの感染は一旦収まるかと思えば、あっという間に再拡大したり、来年度においても必ず収束しているとは残念ながら断言できない現実もあります。先ほど感染拡大防止の観点から見直しを行ったとの答弁の趣旨からすれば、新型コロナが収束すると言い切れない、来年度もこの一覧にあるような減額した事業を実施しないと、そういうお考えがあるのでしょうか。

136◯石橋財政課長 事業の見直しを行いました年度当初と異なりまして、県としましても必要な事業を講じてまいりましたが、社会全体において、新型コロナウイルスに感染しにくい生活スタイルというものが定着しつつあると考えております。適切な感染防止対策がなされることが大事でございまして、一律にイベント、大会や国際交流事業などを実施しないという考えは持っておりません。

137◯板橋 聡委員 本当に県の対応が一歩間違えれば、県民や事業者を委縮させ、ひいては地域経済を冷え込ませ、活性化を難しくする、いわゆる官製不況を生み出すリスクもあると考えますが、課長の意見をお聞かせ願えますか。

138◯石橋財政課長 先ほどもお答えしましたとおり、感染拡大防止のために、一律に大会、イベント等を実施しないという考えは持ってございません。感染の収束状況に応じました防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを段階的に引き上げていくことが重要でございます。このため、新しい生活様式への対応を推進し、地域経済、住民生活の支援につなげる事業を実施していくことが必要であると考えております。

139◯板橋 聡委員 御説明ありましたとおり、今回の減額は緊急時の対応と理解をしております。当時は他県においても、コロナ対策の財源に充てるため、不要不急の事業を減額したとの報道がなされていたと記憶をしております。不要不急とは非常に乱暴な言葉で、その事業とは直接関わりのない方にとっては不要不急に見えるかもしれません。しかし一方で、真にその事業を必要としている人、その事業でなりわいを維持している方々もいますし、将来の県勢振興につながる未来への投資も含まれております。
 確かに人命を守るため、感染対策は大事ですけれども、人の生活も同じように大切ではないでしょうか。来年度の予算においても、感染防止一辺倒の削減がなされれば、コロナ禍で落ち込む地域経済の打撃は計り知れません。このようなことのないように、来年度予算に向けた部長の考えと決意をお聞かせください。

140◯栗原 渉委員長 奥田総務部長。

141◯奥田総務部長 財政課長が答弁申し上げましたとおり、今後も新型コロナウイルスと長く向き合っていかなければなりません。経済社会活動と感染防止対策を両立させていくということが重要であります。
 来年度の予算編成に当たりましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策と地域経済の回復に取り組む必要がございます。このため、住民生活の支援に資する事業が確実に実施できるようにしていくほか、感染拡大に伴う生活の変化や行動変容を見据えた先駆的な施策について、県庁全体で知恵を絞ってまいりたいと考えております。
 あわせまして、財源確保が重要でありますので、国に対しまして、地方創生臨時交付金や緊急包括支援交付金など、地方が必要となる財源を要望しておりまして、引き続き全国知事会を通じて働きかけてまいります。

142◯板橋 聡委員 出口の見えない新型コロナウイルス感染症と言われますけれども、同時に、あっという間にアフターコロナの状況に推移するかもしれません。この中途半端な状況を私はマニュアルトランスミッションの自動車での坂道発進に例えたいと思います。ブレーキ、アクセル、クラッチをバランスよく操作して、力強くこの困難なコロナウイルスの坂道を乗り切ってほしいという思いから、福岡県行政のドライバーである小川洋知事に直接問いたいと思いますので、委員長、知事保留のお取り計らいをお願いします。

143◯栗原 渉委員長 ただいま板橋委員から申出のありました知事保留質疑を認めることにいたします。
 なお、知事保留質疑は、十月十二日月曜日に行う予定でありますので、御了承願います。

144◯板橋 聡委員 終わります。(拍手)

【令和元年度決算特別委員会 「with コロナ期の教育環境について」】

◯板橋 聡委員 皆さん、こんにちは。自民党県議団の板橋聡です。
 今回の決算特別委員会は、ワクチンや治療薬の普及にはまだまだ時間がかかるであろう新型コロナ感染症の状況を鑑み、withコロナ期をテーマに質問させていただいております。本日は教育庁にウィズコロナ期の教育環境について質問いたします。
 新型コロナウイルス感染症対策として長期の臨時休校を余儀なくされた中での学びの保障として、ICT機器を活用して学校と家庭をつなぐリモート授業、オンライン授業、こういったものに注目が集まりました。
 そこで、まずお伺いいたします。これから秋、冬を迎えて、新型コロナウイルス感染症の再度の流行拡大により再び臨時休校となる可能性も指摘されております。県下の公立学校においてはリモート授業やオンライン学習を実施する準備は整っているのでしょうか。また、インターネット環境や通信端末が整っていない家庭もあるかと思いますが、その対策等も併せて、文部科学省から来た塚田課長、記念すべき初答弁だそうですけれども、しっかりとお答えください。

48◯栗原 渉委員長 池松施設課長。

49◯池松教育庁施設課長 市町村立学校の一人一台端末につきましては、一部の市町村におきまして、中学校三年生など最終学年での整備が済んだところもございますが、今年度中には全ての市町村において整備が完了される見通しとなっております。
 これと併せまして、各市町村において、再び臨時休業となった場合のオンライン学習やリモート授業に備えるため、通信環境が整っていない家庭に対応するためのモバイルルーターなどの整備や検討が進められている状況でございます。
 また、県立学校につきましては、本来整備を予定しております端末は、義務教育段階は十月以降、高校教育段階は一月以降に児童生徒が使用できるよう鋭意整備を進めているところでございますが、緊急的な対応として、オンライン学習等にも活用できるレンタルスマートフォンを既に配備し、八月以降、全ての県立学校でオンライン学習等が実施できる体制を整えております。

50◯板橋 聡委員 池松課長、しっかりとしたお手本を見せていただいてありがとうございます。
 一人一台端末の整備や通信環境の確保などのハード面の整備については、全国的に需要が高まっておりますから、各設置者において可及的速やかに進められることを期待しております。
 一方で、そういったハード面が整備されたとしても、それらを使いこなす教職員のスキル向上やオンライン学習を充実させるためのコンテンツ等の蓄積がなければ、仏作って魂入れず状態で宝の持ち腐れになってしまうと思います。リモート授業やオンライン学習を実施する上での教職員のスキル向上やコンテンツの充実についてはどのように対応されていくのか、御答弁のほどよろしくお願いします。

51◯栗原 渉委員長 塚田義務教育課長。

52◯塚田教育庁義務教育課長 リモート授業などのICTを活用した学習指導を充実させていくためには、個々の教員が具体的な活用方法について身につけ、自ら授業を改善していく意識を醸成するとともに、学校全体として組織的、継続的にICT活用を推進する文化や体制をつくり上げることが重要だと考えております。
 そこで、県教育委員会としては、個々の教員のスキルや学校での役割に応じた研修を体系化し、授業活用力の向上を図る基礎研修、推進の中核となる教員を育成する研修、学校のリーダーとなる管理職に対する研修などを行うよう計画しております。
 一方、コンテンツの充実についても、市販のオンライン教材を導入したり、独自に動画コンテンツを作成したりしている市町村の実践を紹介するとともに、授業の進度に合わせた動画コンテンツの作成、活用について研修内容を設定しながら、学校が主体的、継続的にリモート授業やオンライン学習を推進できるよう支援してまいります。

53◯板橋 聡委員 初答弁ありがとうございます。
 臨時休校時の学びの保障のための活用が当座の課題ではありますけれども、せっかくインターネットや通信機器の環境を整えてリモート授業を行うのですから、ぜひもう一歩踏み込んだ福岡県として独自の先進的な取組をすべきだと考えます。
 現状では、各教職員が全て自前で指導案を検討して、教材や教具を準備して、各教室で授業を実施して、それを受け持ちのクラスの生徒に配信して終わりのように思われていますけれども、これではインターネットの特性を最大限に生かしていないのではないかと考えます。
 リモート授業やオンライン学習のノウハウやコンテンツが普及し、蓄積していくことで、例えばリモート授業のスキルに優れた先生を県として養成し、オンライン学習として分かりやすく作成された動画を蓄積しライブラリー化すれば、県下どこに住んでいても全ての生徒が最高のスキルを持った先生の授業を受けられるようになり、さらに自分の習熟度に合わせて一学年先の学習をしたり、後戻りして学び直すことも可能になります。
 実際の授業においてこのような活用が広がれば、個々の教職員の授業準備の負担を軽減するとともに、授業中にも児童生徒の個別サポートに力を割くことができるようになり、生徒の学習効果も大きく高まるのではないかと考えられます。
 そこで、質問です。こういったオンライン授業の特性を生かした活用の在り方について、県教育委員会ではどのように受け止めてどう対応していくか、お考えを御披瀝ください。

54◯塚田教育庁義務教育課長 オンライン学習に学習効果の高い動画コンテンツなどを活用することについては、これまでそれぞれの教員が作成していた教材などを県下で広く共有することができるため、教員の負担軽減に結びつき、子供に向き合う時間の確保につながると考えております。それに加えて、リモート授業として行われた他の教員の授業を見ることは、教科書等の教材分析の仕方や授業の進め方などのモデルとして自らの授業改善にも生かすことができ、大変有効であると考えております。
 先進的に取り組んでいる市においては、複数の教員でチームを組んで動画コンテンツを開発し、それを市内の各学校で共有することで、教員の負担軽減のみならず、若年教員などの授業力向上にも役立っていると報告されております。県教育委員会としても、独自に作成した動画コンテンツの活用を促すことにより、教員の負担軽減と授業力の向上を図ってまいりたいと考えております。

55◯板橋 聡委員 新型コロナにより全国一斉休校で注目を浴びたリモート授業でありますけれども、毎年インフルエンザなどで学校閉鎖、学級閉鎖はよくあることであります。また、学校閉鎖、学級閉鎖にならなくても、インフルエンザにかかった場合、五日間程度の自宅待機が必要となりまして、うちもそうなんですけれども、熱が下がった後、元気だけど学校にも行けない、しようがないからテレビやネットで時間を潰す子供たちを見ると勉強の遅れが心配になります。
 新型コロナでも同じようなことが考えられます。学校閉鎖や休校にならなくても、例えば本人が一人だけ感染した、あるいは家族が濃厚接触の疑いがあって、症状がなくても子供が出校停止を余儀なくされる場合がきっとあるでしょう。今度は、インフルエンザや新型コロナ以外でも、いじめ、あるいは心の問題で同様に不登校になっている子供たち、こういった子供たちに対してオンライン授業を提供することによって勉強の後れを防いだり、あるいは学校に再び登校したいなと思うようなきっかけになる可能性もあるのではないかと思います。
 このようないろいろな事情を抱えて学校に行けない、そういった子供たちの救済策として、県としてオンライン授業の活用方法を考えるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

56◯塚田教育庁義務教育課長 委員御指摘のとおり、新型コロナウイルスの感染やインフルエンザの感染、またその疑い、その経過観察により学校に来られないことや、いじめ、不登校などの何らかの理由で学校に来られない児童生徒にとって、リモート授業を行うことが学習の継続、学びの保障として大変有効だと考えております。
 県教育委員会としては、現在、学校教育のICT化を進める中で、新たな学習支援策としてのICTの活用についても研究してまいりたいと考えております。

57◯板橋 聡委員 しっかり頑張っていただきたいと思います。
 また、高校になると授業の内容の専門性も高まり、工業高校などの職業系の学科では、授業において実習、こういったものが非常に重要な意味を持つようになってまいります。実習は職人さんのような方が社会で実際に行っている作業をモデルとすることが多いと考えられますが、オンラインで学校と外部の専門家をつなげば実習の効果が上がることも期待できるのではないでしょうか。
 そこで、質問です。こういった高校の実習でのオンライン授業等の活用は、実技を伴う授業なのでより意義が大きく、今後、積極的に推進すべきと考えますけれども、いかがでしょうか。

58◯栗原 渉委員長 井手高校教育課長。

59◯井手教育庁高校教育課長 工業や農業など職業系の専門学校におきましては、例えば、工作機械や農機具の操作方法を映像化したものをオンデマンドで視聴することによりまして生徒の理解度に応じた繰り返し学習が可能となり、実習の事前指導や導入部分などで活用することが考えられます。また、熟練した職人の高度な技術や専門家の先進的な技法などの実践につきましてオンラインの同時双方向で見たり話を聞いたりすることは、生徒の学習意欲や技術力の向上につながることが期待されます。
 したがって、今後、高校の実習におけるリモート授業、あるいはオンライン学習の効果的な活用の在り方について研究を行いまして、各学校の実情に応じて取り入れられるよう促してまいります。

60◯板橋 聡委員 最後に、ちょっと視点を変えまして、コロナ禍におけるコミュニケーション育成について質問いたします。
 学校において、本来であれば子供同士の触れ合いやじゃれ合いの中で人との触れ合いや温かみのすばらしさ、社会性やコミュニケーション能力を培っていくのが、現在は新型コロナウイルス感染症対策という名の下、身体的な距離の確保、あるいはマスク、つい立て等の使用によって人と人との触れ合いや関わりが厳しく制限されています。給食なんかも一方向を見て話もせずに食べなさいと言われているような状況だそうです。
 福岡県医師会の松田会長が先日おっしゃっていましたけれども、人の気持ちや感情、こういうものは体温を感じられる程度距離が近くないと伝わらないこともあるそうです。新型コロナウイルス感染症に対応しなければならない現在は仕方がないことであると思いますけれども、このような状況が続くと子供たちが人との接触や触れ合いを避けるようになってしまい、人との距離を縮めることに臆病になってしまうのではないかと心配をしております。そして、その子供たちが将来的に出会いや結婚、家庭を育むということについても避けるようになってしまわないかと危惧しているところです。
 先日の決算特別委員会で、少子化対策として私が一丁目一番地であると考えている出会い・結婚応援事業を行う福祉労働部でも質問しましたけれども、まず人としての触れ合いやコミュニケーションを大切にする態度が子供たちの中に育まれているということが家族や子供を持とうと思う基礎的な条件ではないでしょうか。教育に携わる方々はこのような認識を持つことがコロナ禍の中だからこそ改めて大変重要なことではないかと考えます。こういったことはデリケートな問題で、なかなか市町村レベルの教育委員会の中では扱いづらい問題ではないかと想像します。
 そこで、質問です。県教育委員会は、児童生徒の人間らしい心の育ちや人間同士の触れ合いの大切さを育むことについてどのように認識し、取り組んでおられるのか。また、それらを涵養する機会として学校行事や家庭教育は大変重要だと考えますけれども、県としての考え方や指針をしっかりと示すべきではないかと思いますけれども、そのお考えをお聞かせください。

61◯塚田教育庁義務教育課長 学校教育は児童生徒の人間として調和のとれた育成を目指すものであり、児童生徒同士の触れ合いやコミュニケーションは学校生活において重要なものであると考えております。また、こうした触れ合いは友情を深め、お互いのよさを理解しながら人間関係を築いていくことや、家庭生活と家族の大切さに気づくことにもつながる大切な営みだと認識しております。
 人と共によりよく生きる喜びやコミュニケーションの大切さの育成は、乳幼児期から小中学校と各発達段階を通して学校と家庭とがそれぞれの役割を果たしながら行っていくべきものであります。学校に対しては、感染状況など地域の実情を踏まえつつも、できるだけ子供たちの触れ合いやコミュニケーションの機会を確保するよう学校行事等の実施を促すとともに、家庭に対しても、知事部局と連携しつつ、スキンシップや親子の触れ合いの大切さなどについて啓発を行っていきたいと考えております。

62◯板橋 聡委員 最後に、副教育長、児童生徒の人間らしい心の育ちや人間同士の触れ合いの大切さを育むことの重要性について、県としての考え方や指針をしっかりと示し、特に福祉労働部、知事部局との連携がある件でございます。ぜひ教育委員会としても教育庁としてもしっかり頑張っていただきたいんですけれども、副教育長の認識をお示しください。

63◯栗原 渉委員長 木原副教育長。

64◯木原教育庁副教育長 ただいま板橋委員からも御指摘をいただきましたけれども、子供たちは他者との触れ合いやコミュニケーションを通じ、将来にわたってよりよい人間関係を築く基礎を身につけることができるものと考えております。現在、感染症対策により様々な場面において人と人との距離を保つことが求められておりますが、このような状況にあるからこそ人と触れ合いながら人間性を養い高めるということが子供たちへの教育の大切な要素であることを改めて認識することが重要と考えております。
 このため、学校教育においては、子供たちのコミュニケーションを図る機会を重視しながら教育活動に取り組むこと、家庭教育においては、スキンシップの大切さ等を関係部局と連携して啓発していく中で、人との触れ合いから人間関係を築くことの大切さについてしっかりと伝えてまいりたいと考えております。

65◯板橋 聡委員 終わります。(拍手)

【福岡県職員の会食自粛が解除されました】

長かった6月議会も明日が閉会日です。福岡県においては新型コロナウイルスの拡大を受け、様々な感染拡大阻止の対応の一つとして、組織的な会合(部署による送別会・歓迎会・懇親会など)を県内一律で禁止していました。この措置は、5月25日、全国的に緊急事態宣言が解除された後も継続。

福岡県においては、新型コロナウイルス感染症拡大による経済的打撃からの回復のために、持続化支援金や家賃補助など、様々な施策を打ち出しましたが、県警など含め約4万5千人いる県職員の方々が団体客として地域の飲食店へ出向かない状況自体が、経済回復への足かせになっている可能性がありました。

実際、県内市町村や大手企業は、福岡県の動向を睨み、どう判断を下すか様子見しているフシもあり、「県が自粛しているなか、民間(や市町村)から解除するわけにはいかない」との声が到る所で上がっていました。

休業補償や家賃補助より、お店にとっては客足が戻ること以上の景気刺激策はありません。そういう意味で、今議会提案された「地域経済の活性化」を目的とした補正予算と、県が実際やっている飲み会自粛にもの凄く矛盾を感じ、その点を知事保留質疑として行い、その結果、知事は6月23日から職員の会合自粛を解除する事を明言しました。

ワクチンや治療薬が開発されるまで、我々は新型コロナウイルスと向き合っていく、つまり「with コロナ」の期間を過ごすしかないわけで、アクセル(緩和)とブレーキ(自粛)のバランスを上手く取りながら、感染拡大阻止と経済活性化を同時に達成しなくてはなりません。

今までの経験に裏付けられた感染拡大防止策や、感染が発生してるエリアの人的交流を踏まえた細やかなゾーニングなど、「正しく恐れ、正しく行動する」バランス有る対応こそが今必要とされていることだと思います。

もう一つ、知事に注文しました。

それは、「福岡県職員から一人も感染者を出さない」という、新型コロナ感染症が発生した当初の決意。

これは職員にとってプレッシャーにしかならず、同時に新型コロナ感染者が「悪」かのような、差別や偏見に繋がる可能性があります。

新型コロナ感染症は、ワクチンも治療薬も存在しません。人類は新型コロナウイルスと向き合って生活していくしかありません。

どんなに用心していても、感染する時は感染するし、新しい生活様式を無視していても感染しない人は感染しない。交通事故みたいなものだと思います。

絶対に事故を起こさないと、皆が時速10キロで車を走らせれば、たちまち渋滞が発生し、街は大混乱になります。

知事には、その点を踏まえ、withコロナ期は、もう少し大らかな気持ちで感染者を受け止めるような気運を醸成することを要望させて頂きました。

制度上の色んな不備もあります、皆さんに多くのご不満もあると思います、しかし我々は一人一人社会を構成する者として、傍観者や評論家にならず、それぞれの立場で出来る事を、無理がない範囲で進めて行くことこそ、新型コロナ感染症から経済を復興させる1番の近道だと信じています。

【アフターコロナまでの福岡の観光をどう支えるか?】

令和2年6月議会の一般質問「アフターコロナの観光戦略、自治体とマイクロツーリズム」無事終了。下記リンクから詳細が確認出来ます↓
https://itahashi.info/blog/20200618161322

特に修学旅行に関しての質問が反響を呼び、西日本新聞・朝日新聞・読売新聞に取り上げて頂きました。なかなか県議会の質問内容が記事になることは少ないので、多くの方にメディアを通じて議会活動を伝えて頂く事はありがたいことです。



今回の質問の要点は

(1)新型コロナはワクチンや治療薬が出来るまで完全に克服できるものではなく、「自粛」と「緩和」が繰り返される「withコロナ」期がしばらく続く。その中で、県は今までの延長線にある観光施策ではなく、マイクロツーリズムのコンセプトを活用した地域の方が地元を周遊する近距離観光に軸足を置いた新たな施策を作るべき。また、それは観光振興課だけで行うのでは無く、魅力的な個店・商店街を開発する中小企業振興課、マイクロツーリズムの移動範囲にあたる広域地域振興課とも連携すべし。

(2)夏の甲子園は中止されたが、世論に後押しされる形で、各地域で代替大会が開催されることになった。同様に、休校の余波で忙殺される学校の先生が、安全安心を盾に修学旅行を含む学校行事を延期・中止するのは一定の理解をするが、子供達にとって一生に一度の修学旅行を行うことは、教育的にも、観光客が激減している地域振興にも有益。現在、県内一律「修学旅行などの学校行事は中止」と通達されている現状を見直し、現場の先生方の負担をなるべく減らし、リスクも抑える形で、例えば県内を目的地とする修学旅行を検討できないか?

細かな問いも含め、上記リンクから答弁も詳細は確認出来ますが、大変納得のいく回答を得ることが出来ました。

これを切っ掛けに、既に修学旅行誘致に対し助成事業を計上した柳川市はじめ県内市町村と連携し、「withコロナ期」の新たな観光を支えていきたいと思います。

令和2年6月議会一般質問「アフターコロナの観光戦略、自治体とマイクロツーリズム」

中継録画にて知事答弁を含め視聴する事が可能です
板橋聡の議会質問録画中継

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質問要旨 一、アフターコロナの観光戦略、自治体とマイクロツーリズム
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◯四十三番(板橋 聡君)登壇 皆さん、おはようございます。自民党県議団の板橋聡です。通告に従い、アフターコロナの観光戦略、自治体とマイクロツーリズムについて質問いたします。
 今議会、原口剣生自民党県連会長による我が会派の代表質問にて、コロナ終息後の観光振興策についてただされ、知事は、マイクロツーリズムに言及された上で観光振興策を御披瀝されました。しかし、その内容は、知事がおっしゃった九州、全国、海外へと広がっていく人の動きという答弁にもにじみ出ているように、新型コロナが完全に終息して、以前の日常が取り戻されることを前提とする、今までやってきた施策の延長線で頑張るんだという表明に感じられました。
 一方で、国際航空運送協会は、五月末に、世界の旅客需要は二〇一九年の需要レベルを二〇二三年まで超えることはないと発表するなど、治療薬やワクチンが開発されるまでの数年間は、以前のような観光需要は戻らないとの現実的な見通しも多数存在します。実際、緊急事態宣言解除後一か月で、国内では千二百四十一人の新規感染患者が発生、福岡県においても北九州市でクラスターが発生し、緊迫した状況になりました。現在は関係各位の懸命の努力が功を奏し、抑え込みに成功しておりますが、ワクチンや治療薬が普及するまではこのような状況が全国至るところで散発し、そのたびに自粛と緩和が繰り返されることが新たな日常となる可能性は極めて高いと思われます。県の観光施策も、今までの取組に加えて、新型コロナが完全終息する、いわゆるアフターコロナに至るまでのウイズコロナ期間の戦略を掲げ、状況に応じて当意即妙な運用をすべきと考えます。
 そんな中、星野リゾートが、ウイズコロナ期における旅の在り方としてマイクロツーリズムと名づけた戦略を発信し、話題となっております。その肝は、コロナが完全終息するまでは自粛と緩和が繰り返され、観光需要は特殊な動きになり、自家用車で三十分から六十分以内で行ける近距離旅行のニーズが増えるというものです。もちろん、これは観光施設運営業者の生き残り策ですので、そのまま自治体が丸のみするわけにはいきませんが、マイクロツーリズムのコンセプトは、新型コロナが完全終息するまでの期間であるウイズコロナ期の観光戦略として現実的であり、県としても新たな日常における新たな観光戦略の参考にすべきと考えます。
 そこで知事に質問です。マイクロツーリズムに対する認識と、これを自治体の観光戦略として具体的に取り組むことについて御所見をお聞かせください。
 県は、今まで地域の名所旧跡など観光名所を磨き上げることで観光振興を目指してきましたが、マイクロツーリズムのコンセプトである三十分から六十分の自家用車での移動、つまり地域の方が地元を周遊する場合、例えば私にとって、地元の観光名所は遠方の知り合いが旅行に来たときに案内する場所であり、頻繁に自ら足を運ぶものではありません。従来の観光素材がマイクロツーリズムでもそのまま通用するというわけではないということであります。
 みやま市と筑後市にまたがる船小屋温泉に、田中羊羹本舗という老舗の和菓子屋さんがあります。地元の子供たちのためにと、店先にテーブルを出し、夏になると子供向けに百円かき氷を始めました。ここの売りは、もう本当、こんなに大きい特盛りの氷に蜜かけ放題、そして蜜の種類がイチゴ、メロンなどの定番からキャラメル、ヨーグルト、ココナッツミルク、コーヒーなど変わり種まで、その数、何と三十種類。何でもかんでもかけ放題の魅力が子供たちを超えて大人の間でも評判となり、マスコミの取材を受けるほどのちょっとした人気スポットになっています。もちろん、これだけを目的に何時間もかけて船小屋までやってくるかといえば、それはクエスチョンでありますが、車で三十分なら行ってみたくなるわくわく感があるのも事実であります。
 そこで知事に質問です。マイクロツーリズムで主役となる観光素材は、このようにちょっとした非日常やわくわく感を提供する魅力ある個人商店、飲食店や商店街であり、今までの観光振興と違い、中小企業振興の視点も必要です。マイクロツーリズムの考えを取り入れた商店街づくりなど、中小企業振興策を検討してはいかがでしょうか、知事の御所見をお聞かせください。
 冒頭に御説明したとおり、マイクロツーリズムのコンセプトは、自家用車で三十分から六十分で行ける近距離旅行であります。福岡では県内を十五圏域に分けて広域地域振興圏としていますが、まさにこの圏域こそ車で三十分から六十分の移動範囲に近いのではないでしょうか。
 そこで知事に質問です。広域地域振興圏では県と市町村で広域連携プロジェクトを協働して実施しており、そこにマイクロツーリズム的な視点を加えた新たな事業などを検討してはいかがでしょうか、知事の御所見を御披瀝ください。
 さて、夏の高校野球全国大会が中止になる中、福岡県高校野球連盟は、感染リスクを理由に、当初、代替大会を開催しないと判断しましたが、世論の後押しや県議会のスポーツ立県調査特別委員会による議論を踏まえ、一転、県内を四地区に分けて独自大会を開催することになりました。野球に青春をかけた球児たちにとって、完全な形ではなくとも、この大会で心に一区切りをつけ、新たなスタートが切れることを祈るばかりです。
 一方で、全ての生徒たちにとって学生時代の一大イベントといえば修学旅行ではないでしょうか。ところが、このコロナ禍により、県立学校は県下一律、当分の間修学旅行などを行わないとしており、修学旅行をはじめとするあらゆる学校事業は中止の危機に瀕しています。修学旅行は単なる旅行ではありません。親元を離れ、同級生たちと不慣れな土地で協力しながら、目的達成のために集団行動をする教育活動の一環であります。現在では、ただでさえ休校による学習の遅れを取り戻すために忙殺され、自粛警察が横行する中、大人たちが不測のリスクまで背負って修学旅行を敢行するより、安全サイドに流れたいという心情には一定の理解は示しますが、大人たちにとって年中行事の一つであっても、子供たちには一生に一度の修学旅行であります。また、筑後地方は二か月近く感染者ゼロの中、県下一律、当分修学旅行などの学校行事を行わないという横並びの判断に生徒目線は感じられません。
 そこで教育長に質問です。県下の修学旅行が一律延期や中止になっている現状について認識をお聞かせください。
 冒頭申し上げましたとおり、ワクチンや治療薬が開発されたわけではない新型コロナウイルス感染症は、緊急事態宣言解除後も毎日全国で感染者が発生しており、今後も地域を変えながら自粛と緩和が繰り返されていくウイズコロナ期が当面続くと思われます。そんな中、ウイズコロナ期には発想の転換が必要なのではないでしょうか。つまり、修学旅行を教育活動の一環とすれば、別に県外に行くことが必須というわけではありません。県内であれば現地の状況も把握しやすいし、生徒やその家族の不安を払拭しやすい。また、ダメージを受けている県内宿泊施設をはじめとする観光業者にとってはありがたい団体顧客、そして県にしてみれば宿泊税の恩恵もあります。忙殺される先生方が、やすきに流れて今までのやり方をコピー・アンド・ペーストして踏襲するのではなく、柳川の子供たちが宗像市で「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群に触れ、日本のルーツを体感する。宗像の子供たちが北九州市の工場もえと新日本三大夜景を堪能する。北九州市の子供たちが柳川市で川下りや朝倉地区のグリーンツーリズムを体験する、そんな修学旅行がウイズコロナ期の新たな修学旅行として選択肢に挙がってもよいのではないでしょうか。
 そこで知事と教育長に質問です。ウイズコロナ期において、生徒の安全面に配慮しながら修学旅行を実施するために、修学旅行先を県内にすることを一つの選択肢として学校に推奨してはいかがでしょうか。
 また、柳川市では第三次の補正予算で、修学旅行の行き先を柳川市に変更すれば割引や特典をつける事業を計画しております。福岡県では、既に県外の学校が福岡県に修学旅行に来る際、バス代を助成する事業が存在しますが、例えばこれを福岡県内の学校まで対象とするなど、県内から県内への修学旅行に対する具体的支援策を検討してはいかがでしょうか。
 質問の最後に、一連のコロナショックの中で大変大きなダメージを受けている飲食業界の方から、昨日こんな話を聞きました。福岡市内の超大手企業の役員とお目にかかった際、そろそろ社員の飲み会を解禁にしていただけないだろうかとお願いしたところ、我々はそうしたいけれど、県が職員に対して禁止令を出しているような状況で、民間が先に解禁するのは難しいとの答えだったそうです。これは、同調圧力。知事はお酒はたしなまれないのでぴんとこないかもしれませんが、どんなに口先で経済復興を唱えようとも、県下一律で職員が歓迎会も送別会もできない現状は、緊急事態宣言解除後も計り知れない負の波及効果を県内各所に与えていることを肝に銘じていただきたい。知事がブレーキベた踏みで坂道発進をするような対応では、このコロナショックからの経済復興はおぼつかないです。クラッチをしっかりかまして急坂を上り切る、バランスの取れた前向きな答弁を期待して、私の一般質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

3◯議長(栗原 渉君) 小川知事。

*知事答弁
4◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 マイクロツーリズムに対する認識と具体的な取組でございます。地元の方が地元の観光を楽しむ、いわゆるマイクロツーリズムは、コロナ感染拡大リスクを抑えながら、新たな観光需要をつくり出して、地域の経済を活性化させていく効果があると認識をいたしております。県におきましては、このマイクロツーリズムの考え方も取り入れながら、中小企業振興、グリーンツーリズムといった地域の産業の振興の観点も加えた観光資源の開発に取り組んでまいりたいと思います。また、そこで開発をいたしました資源につきましては、観光客の県内周遊を促していくために実施をしております、ふくおかよかとこパスポート事業におきまして活用いたしまして、地元の人も楽しめるようなテーマを設定したスタンプラリー、そういった事業を実施していきたいと考えております。こうした取組によりまして、自分たちの地域の魅力の再発見につながるような旅づくりというものを行って、新しい観光需要の創出に努めていきたいと考えています。
 次に、マイクロツーリズムの考え方を取り入れた魅力ある個店、また商店街づくりについてでございます。地元の観光を楽しむマイクロツーリズムは、改めて地元の商店街や個店に対し光が当たることが期待できるのではないかと思います。先ほど議員から御紹介のありましたみやま市の田中羊羹、お話伺いまして、そのかき氷を私も試してみたいと、多くの方がそう思われたんではないかと思いますが、この田中羊羹をはじめといたしまして、県内各地には観光素材として魅力的なお店、またサービスがございます。これらをしっかりPRしていくことによって、地元の人を呼び込んでいくきっかけにしていきたいと考えます。また、商店街が実施しております地元ならではの食や体験型のイベントを開催するなど、商店街に地元観光客を呼び込むための仕掛けというのも、地元域内での交流の促進、あるいは消費拡大に効果的であると、このように思います。県といたしましては、マイクロツーリズムの視点を取り入れ、地元の方に改めてそれぞれの地域の魅力ある個店や商店街に目を向けてもらえるよう、県内各地のお店やサービスについてのPR、行きたくなるような商店街づくり事業によります繁盛店の創出、そして地元の食などをテーマにした商店街のにぎわいを創出する事業などを支援してまいります。これによりまして、地元の方が個店や商店街で、議員がおっしゃったところの非日常、わくわくを楽しめるよう、県の関係課、市町村、地元商工団体、観光団体一体となって、連携して取組を進めてまいります。
 次に、マイクロツーリズムの考え方を取り入れた広域地域振興でございます。広域地域振興圏ごとに私どもは、県と市町村が協働いたしまして広域連携プロジェクトを実施しておりますが、その多くが都市部をはじめとした圏域外から人を呼び込み、交流人口を拡大することを目的としておりまして、特色ある自然、伝統、文化、食の魅力、これらについての体験交流プログラムを、地域の事業者や住民の皆様と一緒になって開発し、これを実施しているところであります。新型コロナウイルスの影響によりまして、社会経済活動と感染予防、その両立が求められてまいります中、マイクロツーリズムという考え方に目を向けまして、地元の方が地元を楽しむ、そういう視点から圏域内での交流を促進していくことは、地域の活性化や地域の新たな魅力の発見にもつながっていくものだと考えております。このため市町村に対しまして、このマイクロツーリズムの考え方を取り入れた広域連携プロジェクトの実施を促してまいりまして、飲食や買物が楽しめるスポットを積極的に開発をしていただくとともに、圏域内からの集客やPRに力を入れていって、圏域内の消費拡大と地元の方自らそれぞれの地域の魅力を再発見していただけるような結果につなげていきたいと、このように思います。
 次に、県内の学校が県内で修学旅行を実施することに対する支援でございます。修学旅行につきましては、感染予防対策をしっかり行った上で、身近な県内で行い、子供たちが県の魅力を再発見する機会とすることは意義のあることだと思います。このため、まずは修学旅行の目的に沿った訪問先、また体験学習の掘り起こしを行いまして、旅行事業者とモデルコースの造成に取り組んでいくとともに、これを教育委員会と連携しながら、県内の学校に対して提案をさせていただこうと思います。また、県内のコロナの状況を踏まえまして、県外の学校を対象にして今行っております旅行商品造成に係るバス代の一部助成、これについて県内の学校も対象としていくよう検討していきたいと、このように思います。

5◯議長(栗原 渉君) 城戸教育長。

*教育長答弁
6◯教育長(城戸 秀明君)登壇 修学旅行が延期や中止になっている現状への認識についてでございます。修学旅行は、集団行動を通じて自律心を養い、自主的に集団の決まりや社会生活上のルールを守る態度の育成を図りますとともに、自然や文化に親しむこともできるなど意義のある学校行事であり、児童生徒も大変楽しみにしているものでございます。市町村立学校においては、修学旅行を含む学校行事の実施について検討が進められており、県教育委員会といたしましては、行事ごとの教育的意義や児童生徒の心情などにも配慮しつつ、実施の有無や時期、内容等について検討することを要請しております。県立学校につきましても同様の認識に立ちつつ、現時点では、当分の間は修学旅行等を行わないこととしておりますが、この県下一律の制限は近日中に解除し、その後は感染状況を慎重に見極めながら、実施の可否及び方法などを判断することとしたいと考えております。
 県内の修学旅行への変更や支援についてでございます。修学旅行の行き先や活動の内容等は、学校が保護者の意見を伺いながら決めるものでございますが、感染防止の観点から、県内などの比較的近い場所を行き先として交通機関の利用時間を縮減することは、選択肢の一つとして考え得るものだと思われます。県教育委員会といたしましては、修学旅行の実施の検討の参考となるよう、県内の市町村や旅行業者等が企画する修学旅行プランの情報について、県立学校及び市町村立学校に届くよう商工部等と連携してまいります。

令和2年2月議会一般質問「農福連携と引きこもり支援」

中継録画にて知事答弁を含め視聴する事が可能です
板橋聡の議会質問録画中継

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質問要旨 一、農福連携と引きこもり支援
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◯四十三番(板橋 聡君)登壇 皆さん、こんにちは。自民党県議団の板橋聡です。
 質問に先立ち、現在、新型コロナウイルス感染症対策に奔走されている全ての医療従事者や国、県、市町村を初めとする関係者に心より感謝を申し上げます。また、我々は、デマや、不安や怒りを扇情するような言説に振り回されることなく、冷静に行動することがこの国難を乗り越えるために必要だと強く感じている次第です。
 では、私も冷静に、通告に従い、農福連携とひきこもり支援について質問いたします。
 まず、障がい者雇用についてお尋ねします。福岡県は、これまで障がい者雇用の推進に努めており、民間企業における障がい者雇用数は、令和元年には過去最高の一万七千八百人を超えたとのことですが、福岡県の民間企業における障がい者雇用率は二・一二%と、全国平均は超えているものの、法定雇用率には達していない状況が続いており、さらに取り組みを進めていく必要があります。一方、障がいのある方を雇用するに当たっては、施設設備の整備や特別な雇用管理が必要であり、日本企業の九九・七%を占める中小企業においては負担が大きく、障がい者雇用の取り組みが進みにくいのも事実です。それらの経済的負担を軽減するために、国は障害者雇用納付金制度による助成を行っております。従業員百人以下の事業主の場合は、一月当たり、障がい者一人につき、週当たりの勤務時間が二十時間以上ならば二万一千円を給付金として支給しており、令和二年度からは、週十時間以上二十時間未満の勤務でも五千円が支給されるようになるとのことです。二十時間を区切りに助成金の金額が大きく異なるのは違和感を感じますが、短時間であれば働くことができるような障がいをお持ちの方にとってはプラスになることと評価いたします。
 そこで知事に質問です。障がいのある方の雇用を進めるには、日本企業の大部分を占める中小企業による雇用の促進が肝要と考えます。そこで、財政的余力が大企業と比べて少ない中小企業にさらなる支援の充実が必要ではないでしょうか。福岡県として、今後、中小企業の障がい者雇用の促進に向け、どのように取り組んでいくのか、知事の所見をお尋ねします。
 次に、農福連携についてお尋ねします。農福連携は、農業の側にとっては、労働力の確保、福祉の側にとっては、障がいのある方の就労の場の確保や収入向上につながるものであります。障がい者施設が自分たちで食材を確保する自給的な観点で農福連携は昔から存在しておりましたが、二〇一四年に農林水産省が農山漁村振興交付金の中で農福連携に対する助成を適用することになり、大きな流れが生まれております。
 福岡県においては、二〇一七年度から農福連携を施策として推進し、農林水産部と福祉労働部が垣根を越えて、農業者やJAの施設と障がいのある方との雇用促進のためのマッチングを初めとして、福祉施設、JA、農業者を巻き込み、ハード、ソフト両面で事業に取り組んでおります。少子、高齢化による労働力不足などの問題を抱える農業、農村の視点からすると、こうした取り組みをしっかり進め、地域における障がい者や生活困窮者の就労訓練や雇用促進を達成し、ウイン・ウインの関係を構築すべきで、その視点において、マッチングは農業、福祉をつなげるために大変有効なものであります。しかしながら、これまでの農業と福祉をつなげる福岡県の取り組みにおいて、農産物や加工品の売り上げが上がるなど一定の効果はあるものの、一方で、この取り組みにより、障がいのある方の賃金が上がった事例はまだないとのことであります。
 そこで知事に質問です。二〇二〇年度の予算では、農福連携における、福祉施設とJAを初めとする農業の受け入れ先のマッチングを進めるための予算が計上されていますが、知事は農、福がさらなるウイン・ウインの関係を構築できるよう、どのように進めていくお考えなのか、お答えください。
 ここで一点、問題提起をさせていただきます。二〇一八年度に一般社団法人日本基金が行った農福連携の効果と課題に関する調査結果によれば、農福連携に取り組む障がい者就労施設の約八割が、利用者に体力がついて長時間働けるようになった、また約六割が、利用者の表情が明るくなったと回答しており、農福連携に取り組んだ多くの施設において、就労という観点だけでなく、身体、精神的によい効果があったことを実感していることがわかります。このことは、現在の農福連携の制度の網にかからない程度の軽度の障がいのある方や、さらに一歩踏み込んで、ひきこもりなど長期間無業状態にある人にとっても応用することが可能ではないでしょうか。
 昨年六月に、国の経済財政運営と改革の基本方針二〇一九において、就職氷河期世代支援プログラムが示されました。そうした国全体の動きを踏まえて、福岡県においても、昨年十二月、国と県等が連携し、就職氷河期世代活躍支援ふくおかプラットフォームが形成され、今後の支援策の検討などが進められております。この取り組みは字面だけ見ると、就職氷河期という世代でざっくり切り分けたクラスターを支援するものでありますが、その中には、軽度の障がいをお持ちの方や、ひきこもり及びその予備軍の方を含め、今まで支援の網の目になかなかかかりにくい方たちにとっても、大きな期待が寄せられております。長期間無業の状態にあった方が、一歩踏み出して就労を目指したいと思った際に、その受け皿となり得る分野の選択肢をふやしていく施策はとても重要であります。これまでの県の農福連携の施策では、専ら福祉施設に入所してある障がい者の方と、地域のJAが抱える就労ニーズを結びつけることがマッチングと呼ばれておりました。しかしながら、今の環境に生きづらさを感じ、長期間無業に陥っているような方々にとっても、農業分野は大きな可能性のある、社会参画への窓口となり得る業種であります。一方で、現在担い手不足に悩んでおられる農業に携わる事業者の皆さんにとっても、貴重な人材の確保が可能となり、労働政策、農業政策の双方の観点から意義があるものと思います。
 そこで知事に質問です。国が推し進める長期無業者の方の就労支援を福岡県としては今後どのように強化し、その中で農業分野とのマッチングを図るために、どのような取り組みを行うのか、知事の御所見をお聞かせください。
 前述のとおり、厚生労働省は就職氷河期世代の方々へ支援プログラムを充実させており、その流れの中で福岡県においても、就職氷河期世代の就業や社会参加等に資する取り組みを進めております。長期無業者の定義は多岐にわたりますが、その中には、いわゆるひきこもりと言われる方が含まれます。引きこもり状態にあった方は、みずから相談窓口に出向くことが難しかったり、御家族においては身内の引きこもり状態についての相談をされるのをちゅうちょされるのは周知のとおりです。昨年、厚生労働省が、中高年のひきこもりが六十一万人という衝撃的な調査発表をしました。この統計は、三千人の抽出アンケートを行い、あなたはひきこもりですかという問いかけによるものではなく、ひきこもりを、趣味の用事や近所のコンビニ以外に外出しない状態が六カ月以上続く場合や、家族以外との接触が少ないかどうかで定義をし、生活状況を尋ね、ひきこもりかどうかを判定した結果、全国規模に換算すると六十一万人が引きこもり状態であると算出されたわけであります。
 そこで知事に質問です。令和元年度の予算特別委員会で我が会派の浦伊三夫議員の質問に対し、厚生労働省の調査をもとにすれば、福岡県における、ひきこもりは約四万人と想定される旨の答弁がなされました。では、福岡県がひきこもり支援センターを通じ実際に把握されている、ひきこもりとされる方は、延べ人数ではなく、実数で何人いらっしゃるのでしょうか、明らかにしていただきたいと思います。
 福岡県において、現状では引きこもりの状態にある方が、こうした就労支援を受けるためには、まずは、ひきこもり支援を行う相談窓口に相談してもらうことが必要であり、相談窓口の充実や、相談しやすい環境の整備は大変重要であります。それを踏まえた上で、先ほど申しましたとおり、引きこもり状態であると御本人も家族も自覚して、相談窓口を利用される状況にある方は、その時点で引きこもり状態を脱するための大きな一歩を踏み出されている状況ではないでしょうか。一方で、統計にはあらわれてこないであろう、先ほどの質問でただした生活状態からひきこもりと定義される人数と県が把握している引きこもり状態の方の差である、ひきこもりの自覚がない、あるいは、ひきこもりと認めたくない、引きこもりぎみや、引きこもりがちと称される方々をどうやって支援の輪に取り込んでいくかは、引きこもりを長期化、重篤化させない早期発見、早期対応の観点からも大変重要であると考えます。
 そこで知事にお尋ねします。今議会には、県ひきこもり地域支援センターが中心となって、相談窓口を充実させるための予算が計上されており、少しでも多くの方々にこの窓口を御利用いただける仕組みづくりを期待しております。一方で、窓口で把握することが困難な、ひきこもり予備軍のような方々への対応には、対面によらないSNSなどを活用した相談窓口なども検討すべきと考えますが、知事の御所見を御披瀝ください。
 以上、知事の真摯な答弁を期待して、私の一般質問を終わります。(拍手)
22◯副議長(原中 誠志君) 小川知事。
*知事答弁
23◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 まず初めに、中小企業における障がい者雇用の促進でございます。県におきましては、県内に十三カ所ございます障害者就業・生活支援センターにおきまして、職場環境の改善や健康管理の方法等について中小企業からの御相談に応じるとともに、従業員の採用や定着等に向けました支援を行っているところであります。また、特別支援学校の生徒が日ごろ学習しております知識や技能を企業の人事担当者に披露する技能見学会というものも実施をし、中小企業への就職につなげているところであります。さらに今年度は、障がい者の在宅型テレワーク、これを促進するため、企業に対しまして、業務の切り出しやICT環境の整備等について専門家が支援を行うモデル事業、またそれに関連する啓発セミナーを実施してまいったところであります。これらに加えまして、来年度は、単独でのテレワーク雇用の導入にちゅうちょしておられる中小企業が取り組みやすくなるよう、低額で利用できる共同利用型オフィスを開設したいと考えているところであります。国におきましては、議員もお触れになりましたが、来年度からは、労働時間が週十時間以上二十時間未満の短時間でありましても、障がい者を雇用する事業主に助成をする新たな給付金制度を創設することといたしております。県の今まで申し上げました取り組みに加えまして、この新しい給付金の制度も活用いたしまして、中小企業の障がい者雇用の拡大に努めてまいりたいと思います。
 次に、農福連携のマッチングの具体的な進め方でございます。来年度の当初予算におきましては、障がい者施設の共同受注を推進するための協議会の設置に必要な経費をお願いしているところであります。各地域の実情に応じたきめ細かな対応によりまして、この農福連携のマッチング、その実効性を高めていくために、今申し上げました協議会に、県内四地域ごとのワーキンググループを設置をし、協議を進めていくことといたしております。その協議に当たりましては、まず求人側でありますJA、農業者、市町村、普及指導センターなどから成ります地域検討会で提案をされました野菜、果物などの作業品目、定植、袋詰めといった作業の内容とその時期、それに作業に要する時間、契約金額などの発注条件、これらについて集約をいたします。また同時に、求職側であります障がい者施設につきましては、単独の施設では農業者側の需要に十分対応できない場合がございますことから、今後のマッチングに当たりましては、複数の施設における利用者の障がい特性、あるいは派遣人数とその日数、作業経験の有無などについて情報を取りまとめ、その上で、共同受注に結びつけていきたいと思っております。これらによりまして農業者と障がいのある方のマッチングを進めていき、障がいのある方の収入の向上を図っていきたい、このように考えております。
 次に、長期無業者の方々の就労支援の強化とその農業分野へのマッチングでございます。長期にわたり無業の状態にある方への支援につきましては、若者サポートステーションにおきまして、心理相談、各種セミナー、就労体験の実施などにより就労支援を行ってきているところであります。こうした支援を通じまして、過去五年間で二千百四十九名の方が就職をされ、そのうち二十八名の方が農業分野に就職をされております。来年度からは、この若者サポートステーションの支援対象年齢をこれまでの三十九歳までとしておりましたところを四十九歳まで広げることによりまして、就労支援体制を強化していきたいと考えております。また、農業分野でのマッチング、これを進めていくため、先ほど答弁いたしました農福連携の取り組みで得られる地域ごとの農業分野における人材のニーズ、これに関する情報を活用いたしまして、選択肢の拡大となります就労体験の受け入れ先の拡大、これを図っていきたいと考えております。こうした取り組みを通じまして、長期無業者の方の就労支援を強化し、農業分野への就労実現につなげてまいります。
 次に、ひきこもりに対する相談、支援でございます。本県におきましては、春日市の福岡県ひきこもり地域支援センターのほか、両政令市のひきこもり地域支援センター、そして県内各地にあります保健所、そして市町村においても、ひきこもりの方やその御家族からの相談に応じているところでございます。
 議員お尋ねのひきこもりの方の実数でございますが、議員が御指摘になりました数字以外に数字を我々は持ち合わせておりませんので、今申し上げました福岡県ひきこもり地域支援センターに寄せられた相談の件数、それをお答えさせていただきたいと思います。平成三十年度におきまして、福岡県ひきこもり地域支援センターで、実数でございますが、四百七十人の方から相談を受けているところでございます。
 本人や御家族の利便性を考えますと、市町村など身近なところでこうした相談ができる環境を整備していくことが非常に望ましいと考えております。そのため来年度は、福岡県ひきこもり地域支援センターに加えまして、新たに筑豊、筑後両地域のセンターにサテライトオフィスを設置をいたしまして、電話や来所による相談や訪問支援を行いますとともに、市町村への専門的な助言、教育、福祉、労働部門など地域関係者による切れ目のない支援のためのネットワーク、その構築に取り組んでいきたいと思います。また、市町村において、ひきこもりの相談に対応できる職員の方を一人でも多くするために、ひきこもりへの対応方法などを学んでいただく研修会を保健所圏域ごとに開催をいたします。ひきこもりのきっかけは、不登校や仕事での人間関係などさまざまでございます。今申し上げましたネットワークの中で関係者が連携をすることによって、引きこもりの状態が深刻になる前に、その早期相談につなげていきたいと考えております。なお、SNSを活用した相談についてお話がございました。他県におきまして、チャットを活用した相談を行っている事例もございますので、そうした事業内容を詳細に調査をし、その成果や課題など、これを勉強しながら研究を進めていきたいと、このように思っております。

令和元年9月議会一般質問「豪雨災害対策について」

録画中継録画にて知事答弁を含め視聴する事が可能です ⇒板橋聡の議会質問録画中継

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質問要旨 一、豪雨災害対策について
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◯四十三番(板橋 聡君)登壇 皆さん、こんにちは。自民党県議団の板橋聡です。通告に従いまして、豪雨災害対策について質問いたします。
 本議会の代表質問において、各会派より、本年七月と八月に立て続けに発生した大雨災害に関連する質問がなされました。その直後、九月二十三日には福岡市博多区で三十四メートル毎秒、久留米市で三十二・四メートル毎秒、糸島市で三十一・八メートル毎秒など、それぞれ観測史上最大の瞬間風速を記録した台風十七号により、今度は強風被害が県下各地で発生しました。一連の災害により、とりわけ施設園芸が盛んな私の地元県南地域でも多くの被害状況が寄せられていることを踏まえ、以下、質問をさせていただきます。
 まず、農業分野の油の流出対策について伺います。昨年、一昨年に続き、本年も七月から八月にかけて、大雨により道路や河川、民家、農地、農業用施設等において被害が発生しました。今議会の我が自民党県議団の代表質問においても、災害復旧にかかわる支援についてただしたところです。今回の一連の豪雨災害では、多くの農作物にも被害が発生しております。特に、八月二十七日から降り続き、本県や佐賀県、長崎県など九州北部を中心とした記録的な大雨では、水稲、大豆や施設野菜などの冠水被害が広範囲において発生しました。
 私の地元は、生産高が県内一位であるナスなどの施設園芸が盛んな地域です。トマトやナスなどの施設園芸では、重油を使用した加温機により冬場の育成温度を確保しており、ハウス施設には加温機に重油を供給するためのタンクを併設しております。しかしながら、八月の大雨により、作物の冠水被害などに加えて、冠水がひどい場所においては、重油タンクや加温機が転倒したという被害報告を受けております。
 一般的に梅雨時期等の大雨が発生しやすい時期は、気温が高く加温をしないため、タンクの中に重油が満タンに入っていることは少ないかもしれませんが、もし、加温をしている冬場に大雨が降ったり、梅雨時期に重油をタンクから抜いていない場合には、重油が流出してしまい、周囲の農作物に対して被害を与えることも想定されます。重油が一旦流出すると、除去のために多大な労力が必要となることに加え、農作物の風評被害にまで及ぶことは、佐賀県の事例を見ても明らかであり、まずは流出させないための事前の対策が必要と考えます。
 そこで知事に質問です。本県では収益性の高い施設園芸に力を入れていますが、現在、重油を使用した加温施設の面積が県内にどれぐらいあり、豪雨災害時における重油の流出防止対策についてどのような指導を行っているのでしょうか、お示しください。
 八月の大雨により、油の流出被害が発生した佐賀県の鉄工所では、石油系の油を冷却用に使用しており、工場内では地下に複数ある油槽にふたがないため、油槽内の油が浸水により外に流れ出たとのことです。推定で五万キロリットルも流出した油は、周辺で栽培していた水稲や野菜などの農作物に付着、その農作物は全て廃棄処分になる上に、風評被害により、その後の販売にも影響してくるのではないかと心配する向きもあります。油の流出による被害は、直接的な冠水被害はもちろんですが、生産者の営農意欲の低下を招くおそれもあり、さらに作物だけでなく、土壌の検査なども必要となってきます。本県では生産者や農業団体と一体となり、これまで、あまおうを初めとして八女茶や元気つくしなど多くのブランド農産物を育成してきましたが、一たび大規模な油の流出が発生すれば、これまでの取り組みが水泡に帰すことになりかねず、決して許されることではありません。近年、予期せぬタイミングで予想を超える豪雨災害が発生している状況の中では、佐賀県の事例を他山の石として、重油を利用する施設園芸が盛んな我が県においても、迅速かつ十分な事後対策を検討しておく必要があるのではないでしょうか。
 そこで知事に質問します。もし本県でも農地に大量の油が流出し、農作物に対する被害が発生した場合、被災農家に対してどのような対策を行うのか、知事の所見をお示しください。
 次に、災害に強い園芸産地づくりについて伺います。八月の大雨や先日の台風十七号で多くの農業施設の被害が報告されており、県においては速やかな復旧支援をお願いするところです。一方で、これまでも大雨や台風などの災害時には、ハウス施設や加温機などが冠水や倒壊により壊れ、農家経営に大きな支障を来しました。県においては、そのたびに被災農業者に対して支援策を実施していただいていますが、十年に一度、五十年に一度と表現されるような気象災害が毎年のように発生する状況を鑑みれば、施設や機械も原状復旧するだけでは同じことの繰り返しになりかねず、対症療法ではなく抜本的な対策も検討すべきと考えます。
 そこで知事に質問します。まず、今月の観測史上最大の瞬間風速を記録した台風十七号で大きな被害を受けたハウス施設の迅速な復旧について、県としてのお考えをお示しください。
 その上で、今後は大雨や台風などに備えてできるだけ災害を回避する、あるいは軽減するような施設整備や機械の導入を進めることが重要であると考えますが、県ではどのような取り組みを行っていただくのでしょうか。短期間に繰り返し被災した農家の皆様の悲痛な叫びが多く届けられている中、知事の御所見をお聞かせください。
 最後に、私は、平成二十四年九月議会の一般質問において、平成二十四年七月九州北部豪雨により、みやま市の指定避難所となっている上庄小学校と下庄小学校が冠水し、避難所として機能しなかったことを踏まえ、県下の指定避難所に関して、冠水等により孤立する可能性のある避難所の状況及び県の取り組みについて質問をいたしました。その際、知事は、県下全ての指定避難所について、安全性の確保や避難する際の距離、代替施設への避難誘導の有無などの視点で点検を行い、その結果を踏まえて、市町村による避難マップの見直しや避難マニュアルの策定、これらに基づく避難訓練を支援していきたいと答弁をされました。
 それから七年たった令和元年八月末の大雨の際、先ほどの質問で言及した小学校の前の道路が冠水しました。まさかと思い、市に改めて確認したところ、引き続きその小学校は指定避難所になっており、自主避難された方とのトラブルも発生したと耳にしております。周りが冠水して孤立しても、校舎の二階や三階に避難することで命を守ることはできるという考え方もあります。それは理解いたしますけれども、一方で冠水した避難路を使って避難所へ向かう場合、用水路や田んぼなどに転落すれば命を落とす危険があることを指摘をしておきます。
 そこで知事に質問です。前回の質問から七年経過しましたが、平成二十四年時点で指定避難所の安全性が確保されていない避難所は何カ所あったのでしょうか。そのうち、現在までに何らかの対応を行った避難所は何カ所あるのでしょうか。そして、現在も豪雨の際には避難路が冠水し、避難所として機能しなくなる可能性が高い施設がありますが、今後、市町村をどのように指導していくのか、知事の御所見を御披瀝ください。
 以上、知事の真摯な答弁を期待して質問を終わります。(拍手)
30◯議長(栗原 渉君) 小川知事。
*知事答弁
31◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 まず初めに、園芸農業における重油の流出防止対策でございます。県におきましては、これまで収益性の高い園芸農業を実現していくため、加温施設などの整備について支援をしてまいりました結果、本県における重油を使用した加温施設の面積は約九百八十ヘクタールと、熊本県、宮崎県に次いで全国で三番目の規模となっております。重油タンクの設置に当たりましては、火災予防条例の規定に基づきまして、流出防止のための囲いを設置し、その中に重油タンクをしっかり固定していることなど、これらについて農家からの届け出を受けまして、各消防署において現地を確認をいたしております。また、国や県の補助事業で設置をしております加温施設につきましては、私どもの農林事務所も現地で確認をしております。さらに県におきましては、台風、大雨などの災害が近づいている場合には、重油タンクの元栓をしっかり閉めること、タンクの固定を点検することについて農家への指導を行っているところでございます。
 農地に油が流出した場合の対応についてお尋ねがございました。本県におきましては、近年の豪雨災害において佐賀県のような大量の油の流出による農産物の被害、これは発生いたしておりません。県におきましては、少量の油が流出した場合には、被害状況によりまして表土の排出、石灰資材の散布による土壌の油分の分解を早める技術指導を実施してまいりました。また、農産物の減収につきましては、農業共済団体に対しまして、損害評価の迅速かつ適切な実施、そして共済金の早期支払いというものを要請することといたしております。さらに、今回、佐賀県におきまして、国の災害復旧事業を活用して農地の油の除去ができるようになっておりますことを踏まえ、本県において大量の油の流出による農産物の被害が仮に発生した場合には、農家が営農継続の意欲を失われないように、被害状況に応じて国への要請を含め、対応を検討させていただきます。
 次に、今回の台風被害への対応でございます。県におきましては、現在、今回の台風の被害の実態把握に努めているところでございます。今後、被災された農家が、先ほども言いましたように、営農継続の意欲を失われないように、被災の状況に応じ、必要な支援策を検討してまいります。
 その上で、これから先の災害に備えた取り組みでございますが、近年、台風や大雨による被害がふえておりますため、平成二十七年度に国が創設しました産地パワーアップ事業を活用して、強風にも耐えるハウスの整備を進めております。また、県単独の高収益型園芸事業におきましては、施設の長寿命化対策に取り組み、既存ハウスの改修、補強についても支援をしているところであります。さらに、ことしの七月、八月と大雨による冠水被害が相次いでおりますことから、災害回避のためのハウスの浸水防止壁、これに加えまして、今回新たに排水ポンプの整備について支援をすることといたしております。こうした措置によりまして、災害に強い園芸産地づくり、これを進め、農業経営の安定を図ってまいります。
 次に、指定避難所の安全の確保でございます。県は、平成二十四年九州北部豪雨を踏まえまして、平成二十五年一月、風水害時における避難所の安全性を検証するため、避難所の安全性の確保に関する点検マニュアルを作成いたしました。このマニュアルに基づき、各市町村がそれぞれの避難所の立地や避難経路の安全性などを点検をいたしました。その結果、県内の避難所三千七十カ所ございますが、そのうち浸水想定区域に所在をしたり、避難路が浸水する等何らかの対応が必要な避難所は、五十七市町村、一千百二十六カ所という状況でございました。本県といたしましては、これらの市町村に対しまして、その点検結果を踏まえ、以下の観点から、その見直しについて指導をしてきたところであります。浸水や土砂災害の危険性のある区域に所在している避難所は、可能な限り別の避難所を指定すること、やむを得ず浸水のおそれがある避難所を使用する場合には、二階以上への垂直避難を徹底すること、避難所までの避難路が冠水する可能性がある場合は、早期避難の徹底や代替路の確保を行うこと、これらでございます。その結果、対応が行われましたのは、五十四市町村、一千七十八カ所でございます。現在まで対応が行われていない避難所は、十三市町村、四十八カ所でございまして、そのうち一カ所については、砂防ダムの建設が予定されております。残された四十七カ所につきましては、所管する市町村によりますと、代替できる避難所がないため、やむを得ず使用しているということでございます。今後は、市町村に対し、早期避難を行うことによりまして、危険性のない避難所を使用するよう指導してまいります。その際、隣接の市町村に対し、避難者の受け入れを要請する必要があれば、県として広域的な調整を行ってまいります。
 また、ことしの八月の豪雨時に避難路が浸水した事例についてお尋ねがございました。みやま市に確認をさせていただきましたところ、御指摘の避難所は、早期避難を行うこととしておりましたが、内水氾濫により、避難が完了する前に避難路が冠水したものであるということであります。今回の事例に鑑みまして、今後、各市町村に対し、やむを得ず浸水のおそれのある避難所を使用する場合には、内水氾濫前の早期避難、それから冠水状況についての情報の提供、安全な他の避難場所への誘導など、改めて促してまいります。

令和元年度予算特別委員会 知事及び教育委員長保留質疑「発達に困難を持つ放課後児童クラブ利用児童について」「少子化対策に関する県の姿勢について」

◯板橋 聡委員 まず、発達に困難を持つ放課後児童クラブ利用児童についての質問をさせていただきたいと思います。
 平成二十四年に文科省が行った通常学級に在籍する知的発達におくれはないものの、発達障がいの可能性のある児童の実態調査で、約六・五%、小学校、中学校の通常の学級にそういった児童生徒が存在するという結果が出ております。また、本県の調査におきましても、LD、ADHDという形で通級教室で特別の指導を受けている児童生徒がこの十年で八・六倍にふえておるということでございます。
 先日の予算特別委員会の質問におきましては、小学校、中学校といったところにおきましては、かなりそういった部分に対する対策、指導についての方策が練られておるなということは感じたんですが、今、小学校におきまして、かなりの生徒が通って、利用している放課後児童クラブにおきましては、まだまだ支援が足りないのではないかと。そしてまた、放課後児童クラブの支援員というのは、非常に厳しい環境で支援をしている中で定着率も低かったりすると。そういう中で、支援員のモチベーション、資質の向上といったものを目指すためには、発達障がいのある児童に対応するための放課後児童支援員の資質向上のために、さまざまな方策を打つべきではないのかという質問をさせていただきましたけれども、それに関する御所見の御披瀝をお願いします。
60◯小川知事 済みません。私が聞いたやつと違っていて。委員長。
61◯樋口 明委員長 小川知事。
62◯小川知事 申しわけありません。
 発達障がいをお持ちの児童に対応するための放課後児童支援員の資質の向上でございますけれども、県におきましては放課後児童支援員の資格取得を目的とする認定資格研修におきまして、障がいのあるお子さん、また、配慮を要するお子さんへの対応の方法に関する研修というものを実施させていただいております。
 また、放課後児童支援員の経験がおおむね五年以上の方を対象とする資質向上研修におきまして、発達障がいの特性に応じた接し方、あるいは指導の進め方、保護者への支援のあり方について習得をしていただくカリキュラムを設けているところであります。
 発達障がいなど配慮を要するお子さんの利用が増加していく中で、放課後児童支援員の皆さんからは、まず、障がいのある児童の支援方法をもっと詳しく学びたい、また、五年未満の勤務経験者に対しても研修をしてほしいといった要望が寄せられているところでございます。このため、県といたしましては、今後、発達障がいに関する研修について、その内容の充実、受講要件の緩和について検討を進めてまいります。
63◯板橋 聡委員 検討を進めていただくということで、しっかりやっていただきたいんですけれども、先ほど私も質問の最後に「知事、お答えください」と言いませんでしたから、知事としては反応が悪かったのかもしれませんが、放課後児童クラブというのはあくまでも福祉労働関係の話でございまして、放っておいても、知事がこれは私の答えなくてはいけない所管だと反応していただかないといけないと思っております。
 そういったところで、小学校と放課後児童クラブというのは文科省と厚生労働省、こういった縦の流れで、それぞれの所管の省庁が違いますもので、小学校はどうも放課後児童クラブに壁をつくってしまう。そして、放課後児童クラブとしても、何となく小学校にいろいろお話聞いたりするのは敷居が高い、そういう部分が双方にあるようです。
 とはいえ、小学校は小学校、放課後児童クラブは放課後児童クラブでそれぞれ同じ子供が通っているものでございます。特に、放課後児童クラブにおきましては、親御さんがその後迎えにいくということで、支援員の皆さんは常日ごろから親御さんとフェース・ツー・フェースでいろいろなコミュニケーション、コミュニケーションがなくとも、顔色を見るだけで、大丈夫かな、何か問題を抱えているのかな、なんてことを理解されて、非常にいろいろな情報をお持ちです。
 そういう意味では、小学校、あるいは放課後児童クラブがしっかり連携することによって、先ほど申し上げました発達障がいといったものがある児童さん、そういった方にしっかりと一貫した教育ができるのではないかというところで、子供さんにとってもメリットがある、親御さんにとっても安心して子どもを預けられる、そういったことができるのではないかと思っております。
 そういう意味で、小学校と放課後児童クラブはもっと連携をして、情報共有をして、子供たちがもっと過ごしやすい、楽しい小学校になるように垣根を取り払うような努力を双方しなくてはならないと思いますけれども、知事と教育長、それぞれの見解を聞かせていただきたいと思います。
64◯小川知事 まず、私のほうからお答えさせていただきます。
 小学校と放課後児童クラブの連携でございますけれども、放課後児童クラブを利用されるお子さんたちが、障がいのあるなしにかかわらず、ともに子供たちが成長できるようにしていくためには、個々のお子さんたちの状況と学校での出来事といった情報について共有すること、また、職員同士が交流することなど、小学校と放課後児童クラブとの連携は非常に重要であると思っております。
 県では、これまでも放課後児童支援員を対象とする研修会、先ほど申し上げたとおりでありますが、市町村職員を対象とする説明会におきまして、小学校との日常的、定期的な情報交換や情報の共有の必要性について周知をいたしますとともに、取り組みの参考となるような連携の事例についても説明をしてきたところであります。
 今後、放課後児童クラブと小学校の連携がさらに深まっていきますよう、教育委員会の御協力のもと、参考となる優良事例を集めまして、研修会や説明会でその周知を図ってまいります。
 また、市町村に直接出向いて、放課後児童クラブに関する助言を行っておりますけれども、そういった機会を捉えまして、小学校との連携についても重点的にどうなっているかヒアリングを行い、必要な助言を行っていきたいと考えております。これらによりまして、市町村における取り組みを支援していきたいと考えております。
65◯樋口 明委員長 城戸教育長。
66◯城戸教育長 放課後児童クラブに通う児童は、それぞれ個性、あるいは生活実態が異なるものでございます。そういった児童一人一人に対してきめ細かな支援を行うためには、小学校と放課後児童クラブとが互いに連携して見守り育てていくということが不可欠であろうと考えております。
 そういう一つの例といたしまして、県内のある小学校では、管理職と特別支援コーディネーターが放課後児童クラブの担当者と学期に一回程度情報交換をすることで、お互いに感じていた壁を乗り越えて意思疎通ができるようになったというような例もあると聞いております。
 県教育委員会といたしまして、今後こうした事例のさらなる把握と周知を行いますことによって、まずは学校と放課後児童クラブの意識改革に努めますとともに、例えば、夏季休業期間に担当者の連絡会議を設けるといった具体的な活動案を提示いたしまして、学校と放課後児童クラブの双方が児童一人一人の状況をまずより深く理解しつつ、連携して健やかな成長を図っていく取り組みが広がりますように、市町村教育委員会に働きかけてまいりたいと考えております。
67◯板橋 聡委員 それぞれ所管する部局は違えど、同じ子供、お子さんでございます。ぜひお子さんの健やかな成長のために知事部局、そして、教育庁、両方しっかり今後とも連携をとっていただきたいと思います。
 続きまして、少子化対策に関する県の姿勢について質問させていただきます。
 けさの新聞、皆さんごらんになったと思いますけど、朝刊トップは全国人口動態調査の結果によると、人口が四十三万人全国で減っておるということでございました。私も平成二十六年に日本創成会議が人口減少予測をもとに消滅可能性自治体を発表して以降、未婚化、晩婚化対策や少子化対策といったものに対して県の姿勢をただしてまいりましたけれども、福岡県の婚姻件数というのは、平成二十六年、二万七千三百五十九件あったものが、平成三十年の概数値では二万五千二百六十二件に減っております。
 また、出生数も、平成二十六年、四万五千二百三人あったものが、平成三十年の速報値では四万二千八人に減っております。このままではもう少子化が加速度的に進むおそれがありますけれど、知事はこの状況を、今この時点でどのように認識をされているかお答えください。
68◯小川知事 御指摘がありましたが、国立社会保障・人口問題研究所の日本の地域別将来推計人口によりますと、二十歳から三十九歳の女性の人口は今減少しておりまして、今後、当分の間この減少状態が続くことが明らかになっております。これに伴いまして、全国の婚姻件数、出生数は減少しておりまして、先月公表された人口動態統計におきましても、婚姻件数は五十八万六千組、六年連続、出生数は九十一万八千人と三年連続、それぞれ減少いたしております。それぞれ過去最低を更新したところであります。
 こうした状況のもとで、本県におきましても、他の都道府県と同様に、婚姻件数、出生数とも減少しているところであります。委員御指摘のとおり、本県の平成三十年の婚姻件数は二万五千二百六十二組、出生数は四万二千八人、それぞれ三年連続減少いたしております。
 しかしながら、この十年間のトレンドを見てみますと、婚姻件数、出生数ともに減少幅は全国水準よりも小さくなってきているという状況にございます。また、合計特殊出生率につきましても、この十年間で全国は一・三七から一・四二に上がっておりますが、本県では一・三七から一・四九まで上がっておりまして、全国を上回っているところであります。
 少子化に伴います人口減少、人口構造の変化というのは経済活動はもとより、持続的な社会保障制度、また地域コミュニティの維持などにも大きな影響を与えるものであります。また、企業活動にとりましても、労働力不足といった直接的な影響をもたらすものであります。少子化に歯どめをかけることは喫緊の課題であるという認識を社会全体で共有していくことが大事である、必要であると思っております。
69◯板橋 聡委員 この質問をするたびに知事のほうからは、少子化対策は喫緊の課題である、喫緊の課題であると、もう何年も聞いてまいりました。先ほど塩川委員の質問でもありましたとおり、トヨタというすばらしい企業がある町でも人口が減って、非常に苦労されているということです。
 本県の人口がふえていると言っても、ふえているのは福岡都市圏だけであり、しかも、それは社会増が中心で、自然増は少ない。福岡市におきましては、県の中でも非常に低い合計特殊出生率だという結果が出ております。
 さきの知事選の政策集において、ライフステージを切れ目なく支援して、結婚や子育ての希望をかなえますといった政策を挙げていらっしゃいましたけれども、若者の就業支援や企業の子育て支援、保育体制の充実等を政策として挙げている中、福岡市の求人倍率や給与水準は地方に比較してもはるかに高いわけです。子育て支援の施策の質や量も充実していますし、物理的な距離も非常に近しいところにそういった施設がいっぱいあったりすると。しかしながら、婚姻数や出生数はそんなにふえていないというのが現状であります。
 ですから、そういう意味では、知事の今までやっていらっしゃる少子化対策というロジックが若干当てはまらない部分が出てきているのではないかと。そういう意味では、今立ちどまって見直すタイミングではないかと私は思います。
 ことしは令和二年度からの次期子ども・子育て応援総合プランの策定の年であります。知事は具体的な数値目標については、個人的な問題であり、慎重であるべきという考え方ではありますけれども、事業効果を検証し、本当に婚姻数や出生数の増加につながるような施策を打つためにも、もっと具体的な数値目標を立てるべきではないか、そして対策を行っていくべきではないかと考えております。
 今、結婚の数をふやす事業、結婚応援事業というのは、数値目標というのが出会いイベントに何人参加するかという途中経過の数値しかないんですね。それでは、出生数に一番直接かかわってくる結婚数をどういうふうに伸ばしていくか、どういうふうに出生数の増加につなげていくかということができないのではないかと思っておりますが、知事の考えをお答えください。
70◯小川知事 御指摘の少子化対策、喫緊の課題だと言い続けてるという話だったんですが、少子化対策には国の動向を見てもおわかりいただけると思いますが、特効薬はないんだろうと思います。
 そのため、基本はやっぱり、若者が結婚して、子供を産み育てることができる、そのためにはどういうことができるかということだと思うんです。それはやっぱりそれにつながる出会い、結婚、出産、育児、お仕事、そういったライフステージに切れ目なく支援をしていく、環境を整えていく、これが非常に大事であるという考えには変わりはないわけであります。
 昨年度実施いたしました福岡県子育て等に関する県民意識調査の結果を見ますと、結婚するためには、子育てと仕事の両立ができる環境があること、それに若者が就業して安定した収入を得られることが必要であり、行政に望む支援、応援等についてお尋ねしたところ、出会いの場の創出と情報の提供が必要であるということを御指摘されておりまして、改めてそういったニーズが高いということがわかっているわけであります。
 現在、令和二年度から五年間のふくおか子ども・子育て応援総合プランの策定をしているところですけれども、若者が結婚、子育てに夢や希望を持って、その希望をかなえ、お子さんを安心して産み育てることができ、お子さんが健やかに育つ、そういった社会をつくっていく、子育てを地域全体で支えて応援する社会をつくっていく、これを進めていくために、どのような支援を設けて取り組みを進めていくべきか、広く有識者の御意見もいただきながら、検討を進めていきたいと思っているところであります。
 その上で、出会い、結婚の応援についてお尋ねがございましたので、それについて少し触れたいと思いますけれども。出会いと結婚の応援については、社会全体で若者の出会いと結婚の希望をかなえるための環境整備が必要だということで、この出会い応援団体の登録拡大は委員からも御指摘を受け、ずっとやらせていただいております。私自身さまざまな会合でこの応援団体の登録について呼びかけを行ってきているところであります。
 登録数は平成三十一年三月末時点で、千五百三十一団体となってございます。今後はこの応援団体数の増加が新たな出会いの場、新たな出会いの機会の拡大につながっていきますように、例えば農業団体と幼稚園関係団体、医療機関など、従業員の結婚を応援したいと考えておられるさまざまな事業者団体、とりわけ異事業種団体間で連携して、多様な出会いの場をつくっていきたい、それに力を入れていきたいと思っております。
 そして、少子化を食いとめるという強い決意のもとで、次期プランの策定に当たりましては、若者が結婚し、子供を産み育てるためにどのような施策が必要であるか、これは私を本部長とします子育て応援社会づくり推進本部がございますが、そこのもとでしっかり検討を進め、適切な指標を設定した上で、若者の結婚応援に全力で取り組ませていただきたいと思います。
71◯板橋 聡委員 出会い応援団体についてのお話を実績として述べられましたけれども、知事、これは私が最初に質問して、約二年間放置されておったんです。そして坪根課長になって、約一年間でこれだけの団体数になった。一年間、少子化対策がおくれると、十年ぐらいその結果が出てくるのには時間がかかると言われております。そういう意味では、知事、そこはしっかり反省して、適切な指標を設定すると言われましたけれども、注視をしていきたいと。
 知事は幸福度日本一と言われていますけれども、幸福度を県民が一番感じないのは将来の漠然な不安なんですね。ですから、地元でいろいろなお話を聞いていると、給料が少ないとか、物理的なもの、物質的なもので困っているみたいなお話なんかよりも、漠然と、子供の声が聞こえてこなくて寂しいとかいう声が非常に大きいわけですね。知事は、きのうよりきょう、きょうよりあしたみたいなことを言われておりますけれども、そこの一番大事なところは、やはりどれだけ福岡県がしっかり若者が出会い、結婚して、子供を産み育て、そしてそれを先輩方が見守っていく中で、あしたへの希望、そして、そういった未来を感じていくということだと思います。
 今、次期プランの策定をされているということですので、しっかりその策定した結果を見せていただいて、またそのときに質疑をさせていただきたいと思います。しっかりお願いします。終わります。(拍手)

令和元年度予算特別委員会「発達に困難を持つ放課後児童クラブ利用児童について」

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋聡です。通告に従いまして、発達に困難を持つ放課後児童クラブ利用児童について質問いたします。
 平成二十四年に文部科学省が行った通常学級に在籍する知的発達におくれはないものの発達障がいの可能性のある児童生徒の実態調査では、小中学校の通常学級に学習面または行動面で著しい困難を示す児童生徒が六・五%存在するという結果が出ております。また、本県の小中学校でLD、ADHD、つまり学習障がいと注意欠陥多動性障がいの通級教室で特別の指導を受けている児童生徒は、この十年間で八・六倍にふえているというデータもございます。こういった子供たちは、コミュニケーションが苦手であったり、こだわりが強かったり、読み書きが困難だったり、多動であったりといった特性があるために、困った子供である、怠けている、反抗的であるというような誤解を受けやすく、周りの正しい理解と適切な支援がない場合、生活に大変な混乱を生ずることとなります。
 このため、発達障がいのある子供たちや発達障がいが疑われる子供たちに対して早期からの継続した支援の充実が大きな課題となっておりますけれども、そこでまず、小学校においては主として発達障がいのある子供に対してどのような支援をしているかお答えください。
232◯樋口 明委員長 井手特別支援教育課長。
233◯井手教育庁特別支援教育課長 各学校には、特別支援教育コーディネーターと校内委員会が置かれ、発達障がいがあるなど特別な支援が必要な児童生徒の実態に応じた個別の指導計画や支援計画を決定しております。授業におきましては、個別の指導計画とユニバーサルデザインの視点に基づき、全ての児童生徒がわかる・できる授業づくりの実施に努めております。
 県教育委員会では、これらの学校の取り組みを支援するため、発達障がいに関する理解を深める教員研修を実施しますとともに、手引書やリーフレット、児童生徒理解のためのツールなどを提供しております。
234◯板橋 聡委員 特に今回は教員研修についてちょっと聞いてみたいんですけれども、具体的にどういう教員研修が行われているか教えてください。
235◯井手教育庁特別支援教育課長 各小学校の管理職、特別支援コーディネーター、特別支援学級担任教員、通級指導担当教員に対しまして、発達障がいのある児童生徒の理解や指導方法、特別支援教育の視点を踏まえた学校経営のあり方などについて、講話、行政説明、演習、実践発表、協議などの形で研修を実施しております。
236◯板橋 聡委員 一方、共働き家庭の児童に対し適切な遊びと生活の場を提供する放課後児童クラブがございます。我が会派でも支援員の資質向上のための研修の充実などを過去、訴えてまいりました。放課後児童クラブにおいても発達障がいのある子供たちや発達障がいが疑われる子供たちの利用がふえていると思われます。
 放課後児童クラブでは、発達障がいのある子供たちの利用がどれぐらいあるのでしょうか。また、発達障がいのある子供たちの受け入れに当たってはどのようなことが必要であると考えられますでしょうか。
237◯樋口 明委員長 木下青少年育成課長。
238◯木下青少年育成課長 発達障がいに限定したデータではございませんが、平成三十年、昨年の五月一日現在の厚生労働省調査によりますと、本県におきましてはクラブの登録児童数六万一千百三十二人に対しまして、障がいのある子供の数は千九百二十人となっており、全体に占める割合は三・一%となっております。放課後児童クラブを設置しております五十九市町村のうち、四十六の市町村で障がいのある子供が放課後児童クラブを利用されております。
 放課後児童クラブは、年齢や発達の状況が異なる多様な子供たちが一緒に過ごす場所でありますことから、児童に直接対応されます放課後児童支援員は、発達障がいのある子供の特性や支援のあり方について理解を深めておくことが大事であると考えております。また、子供たちの生活の連続性を保障するためには、そうした子供たちの状況等について学校と情報交換や情報共有などの連携を図ることも大切であると考えております。
239◯板橋 聡委員 放課後児童クラブは、やはり限られた人員の中でやっていらっしゃいますので、非常に厳しい部分が指導の中でいっぱい出てくるということでございます。だから、現場としても子供たちのメリットという意味でも、小学校、そして放課後児童クラブに関して、発達障がいに対する指導の仕方、どういう支援の仕方があるのかと。小学校はかなり体系的にそういったものが整っているけれども、放課後児童クラブにおいてはまだまだで、実際、一般的なお子さんのほうが逆に窮屈な思いをしている場合もあると聞き及んでおります。その中で、答弁にあるとおり、その二点は非常に大事な視点であると考えますけれども、十分な取り組みができているのかどうかをただしていきたいと思います。
 まずは、放課後児童クラブの支援員の資質向上について、現状の取り組みを伺いたいと思います。
 県では、発達障がいのある子供たちに対応するため、放課後児童クラブの支援員に対してどのような研修を行っているのでしょうか。
240◯木下青少年育成課長 県では、まず放課後児童支援員の資格を得ることを目的とします放課後児童支援員認定資格研修を実施しております。これは、四日間のカリキュラムを県内四地区で開催をしております。支援員としての基礎的知識を学びますとともに、配慮を必要とする子供や障がいのある子供への理解など、放課後児童クラブにおける育成支援について学ぶ内容となっております。
 また、放課後児童支援員としてのさらなる資質向上を図るため、おおむね五年以上の実務経験がある支援員を対象に、放課後児童支援員資質向上研修を県内四地区で計六回開催をしております。研修におきましては、障がいの中でも特に発達障がいに着目し、発達障がいの子供への理解と支援というカリキュラムを設けているところでございます。
241◯板橋 聡委員 これは、地元の放課後児童クラブの支援員のほうから聞いたんですけれども、非常に長崎県で先進的な取り組みをしているところがあると。ティーチャートレーニングという形で、ペアレントトレーニングと対になるようなイメージなんですけれども、実践的な研修を行っていて、非常にいい形の研修であったと。こういったことを過去、福岡県としては学んだことはありますか。
242◯木下青少年育成課長 今、御指摘の長崎県の事業というのは、放課後児童支援員を含めた保育士、幼稚園教諭などを対象に十人程度の人数で行われるもので、参加者が行動が気になる子供の事例を持ち寄り、講義やグループワークを通じて学んだことを各自の実態に生かしていく内容とお聞きしております。
 先ほど申しました本県の支援員の資質向上の研修におきましては、発達障がいのある子供の具体的事例をもとに、子供の行動や障がいの特性に応じた接し方、指導の進め方、保護者への支援のあり方、周囲の子供を含めた集団づくりの考え方などについて講義を行っております。一部、講師が示しました課題に沿って受講者同士で意見交換を行う時間を設けた内容を行っております。
243◯板橋 聡委員 しかしながら、今、支援員の方たちは非常に給与の面とか待遇が非常に厳しい部分があって、定着率も低いと。今、福岡県がやっているのは、五年以上の実務経験のある方に対しての放課後児童支援員資質向上研修ということでございます。そういうことで考えてみると、モチベーションを向上させる、あるいは定着率を高めてさらに子供たちに対しての支援の質を高めるということで考えたときに、今、福岡県においてもっと実践的な研修を実施する必要があると思いますけれども、どうでしょうか。
244◯木下青少年育成課長 先ほど申し述べました支援員の資質向上研修について、昨年度の研修における受講者のアンケートによりますと、具体的な事例をもとに子供への声かけや保護者への伝え方を学ぶことができてよかったであるとか、とても勉強になるので五年未満の勤務経験者にも必要な研修ではないかといった御意見をいただいたところでございます。また、仕事をしていく上で今後学んでいきたい内容はという質問については、やはり障がい等の特別なニーズを持つ児童の理解と支援を学んでいきたいとする回答が最も多くなっているところでございます。
 今後ともこうした現場の皆さんのニーズにお応えしていけるよう、長崎県の手法も参考にしながら、研修の内容や受講要件等につきまして検討を行ってまいります。
245◯板橋 聡委員 アンケートで評判がよかったみたいなことは全然要らないんですよ。実際、この支援員の方たちから、もっと教えていただきたい、こういうことに対して資質向上させたほうが支援員の定着にもプラスになるのではないか、そういう現場の声があるので、そこをしっかりやっていただかないと、本当にそこら辺の現場の実情がわかっているかどうかと、私は非常におかしいと思うんですよね。
 次、二点目の課題、小学校と放課後児童クラブの連携について。
 国が策定した放課後児童クラブ運営指針、昨年九月、文部科学省と厚生労働省が発表した新・放課後子ども総合プラン、これらにおいて小学校と放課後児童クラブの連携について言及されておりますけれども、両者の間に壁があると。要するに小学校と放課後児童クラブの間でなかなか連携がとれていないと。放課後児童クラブの方にしてみれば、自分たちは毎日、迎えに来られた父兄と顔を合わせる。非常に父兄の顔色だとか、疲れているなとか、何か黄色信号なのかなというときがわかると。そういったところも含めていろいろな情報交換ができたほうが、子供にとっても物すごくプラスだし、小学校、あるいは逆に放課後児童クラブにおいての指導にとってもプラスになるのではないかという話もございます。
 そういう中で、放課後児童クラブでは現状と課題をどのように認識されているでしょうか。
246◯木下青少年育成課長 先ほど申し述べました障がいのある子供を受け入れている県内の四十六市町村におけます小学校との連携の状況といたしましては、先ほどの国の調査の中では、何らかの方法により小学校との情報交換を行っていると回答したのは四十四市町村となっております。残りの二市町は、一部の放課後児童クラブでは連携がないと回答をしております。
 一方、学校との連携に係る課題といたしまして、放課後児童クラブ側からの意見といたしまして、児童に関する情報が個人情報に当たるとして学校から情報をもらうことができない場合があるとか、放課後児童クラブ側からも学校に対するアプローチが行われていないといった声もお聞きしているところでございます。このように、連携に取り組まれている学校、クラブもある一方で、やはり連携について必ずしも十分であるとは言えないクラブ、学校もあると認識しているところでございます。
247◯板橋 聡委員 いや、アンケートの結果を教えてほしいのではなくて、質問の趣旨をよく把握してほしいんですけれども、小学校と放課後児童クラブが情報交換を行っているのが四十四市町村、行っていないのが二市町、そんなことが問題ではなくて、個人情報だとして学校から連絡がもらえない、放課後児童クラブ側からも学校へのアプローチが行えていない。四十四市町村あったとしても、そういう学校、児童クラブの問題があるというのが非常に問題なのであって、これを青少年育成課としてどう認識しているのか主体的に答えてください。
248◯樋口 明委員長 挙手をお願いします。
249◯木下青少年育成課長 ただいま言いましたように、アンケートの結果ではそうなっておりますが、これは詳細な内容まで問うた結果ではございませんので、やはり各市町村の中ではさまざまな、本当にできているところとか、連絡だけの市町村になっているところとかも多々あると思います。そういった中で、先ほど申しましたような現場の御意見も耳にしているところでございますので、今後、こういったところを踏まえて、連携が深まるように取り組んでいかなければならないと考えております。
250◯板橋 聡委員 放課後児童クラブは、発達障がいのある児童はもちろんのこと、同じ放課後児童クラブを利用するほかの児童さんにとっても快適で安心して過ごすことができる居場所でなければなりません。そのためには、小学校と放課後児童クラブが、文科省と厚生労働省の垣根を越えて連携を深めていくべきと考えますが、両者の連携について今後どのように取り組んでいくのか、教育庁と青少年育成課それぞれお答えください。
251◯樋口 明委員長 一色義務教育課長。
252◯一色教育庁義務教育課長 小学校においては、放課後児童クラブは学校教育外での活動という認識があり、積極的な連携を図ろうとする意識が十分ではないというのが現状と認識しております。小学校と放課後児童クラブは運営主体が異なるわけですが、一方で、そこに通う子供は一人の同じ子供でございます。子供の主体性を尊重し、子供の健全な育成を図ることは、放課後児童クラブにも小学校にも求められております。下校時間の変更や災害時の対応等についての迅速な情報提供だけではなく、児童の特性や学校での児童の様子の変化等について定期的な連絡会の場を設けるなど、市町村教育委員会の取り組みを促してまいります。
253◯木下青少年育成課長 放課後児童クラブにおきましては、委員御指摘のように、発達障がいを初め、特別な配慮を必要とする児童に適切に対応していくためには、小学校との連携は必要不可欠であると考えております。小学校と放課後児童クラブとの連携の必要性やあり方につきましては、国の放課後児童クラブ運営指針、それから昨年九月に策定されました新・放課後子ども総合プランにも示されているところでございます。まずこれらにつきまして、教育委員会ともしっかり連携をし、放課後児童クラブの実施主体であります市町村に対し改めてこの内容の周知を図りますとともに、取り組みの参考となる連携の事例を紹介するなど、今後とも、放課後児童クラブと小学校との連携がさらに深まりますよう市町村における取り組みを支援してまいります。
254◯板橋 聡委員 いや、青少年育成課はしっかり連携するとか市町村における取り組みを支援するなどと言っていますけれども、五年前、平成二十六年六月議会の一般質問で私は全く同じ回答をいただいていますが、五年間何をやってきて、どんな成果があったか答えてください。
255◯木下青少年育成課長 青少年育成課といたしましては、放課後児童クラブを設置する市町村に対して、例年、県内四地区から二カ所程度の市町村を選定いたしまして、直接出向いた上で助言等を行う機会を設けております。その主な内容は補助対象経費の計上とか補助金の事務処理の内容となっておりますが、その中のヒアリングの項目の一つといたしまして、そういった学校との連携につきましても項目がございます。そういったところで、市町村によっては先進的な取り組みを始められていると聞いております。ただ、なかなか、先ほどからありますように連携が進まないという現状でございますので、そういったことを踏まえまして、さらに説明会等でそういった周知を図りますとともに、放課後児童クラブの連携に向けた動きがとりやすくなりますように、さらに教育委員会とも連携いたしまして支援してまいりたいと思っております。
256◯板橋 聡委員 最初から質問通告の中で発達障がいについての件を聞くと。そして、その中で連携の話もあるということを事前に言っておりますので、そこまで考えてちゃんと答弁をつくってこないとおかしいのではないかと思うんですけれども、今後に向けた決意を私学振興・青少年育成局長と副教育長、お願いします。
257◯樋口 明委員長 野田私学振興・青少年育成局長。
258◯野田私学振興・青少年育成局長 放課後児童クラブは、保護者が就労等により昼間家庭にいない小学生の遊びや生活の場であり、クラブを利用する全ての児童が安全に安心して過ごすことができる場とする必要がございますので、直接児童に接する放課後児童支援員の方々の役割は大変重要だと認識しております。
 県では、放課後児童支援員のスキルアップのため、課長が答弁しましたとおりの研修を実施しまして、その資質向上を図っているところでございます。放課後児童クラブを利用している障がいのある子供さんの数は年々増加しておりますことから、さらに放課後児童クラブで直面するさまざまな課題にきめ細かく対応できるよう、現場のニーズに即した効果的な実習を実施してまいります。
 また、放課後児童クラブにおきましては、委員御指摘のとおり小学校との連携は大変重要でございます。私も現場の支援員の方々からこういった声をお聞きして、本当に必要であると実感をしております。この連携については、先ほど課長が申し上げましたとおり国が基本的な考えを示しておりますことから、実施主体である市町村と改めて共有するとともに、教育委員会と密接な連携を図りながら放課後児童クラブと小学校との連携が深まりますよう市町村における取り組みをしっかり支援してまいりたいと考えております。
259◯樋口 明委員長 吉田副教育長。
260◯吉田教育庁副教育長 放課後児童クラブは、児童を授業の終了後に預かるというだけではなくて、基本的な生活習慣や、異年齢児童の交わりといったことを通して社会性を身につけ、発達段階に応じた主体的な遊びや生活ができる遊びの場、そして生活の場でございまして、子供の自主性とか社会性等を育み、次代を担う人材を育成する学校教育とも相通じるものでございます。このため、小学校と放課後児童クラブが日常的、定期的に情報共有を図り、一人一人の児童の状況を理解し合いながらきめ細かな支援を行うことができますよう、今後とも市町村教育委員会にしっかりと働きかけをしてまいりたいと思っております。
261◯板橋 聡委員 お二人がお答えされたとおり、特に野田局長が言われたとおり非常に大事だということは間違いないと思いますが、実際、なかなかそれがはかどっていないというのが正直なところだと思います。これはぜひ、県民に寄り添う温かい行政を目指される小川知事、そして教育長のほうに聞きたいと思いますので、知事及び教育長の保留質疑をお願いします。
262◯樋口 明委員長 ただいま板橋委員から申し出のありました知事及び教育長保留質疑を認めることにいたします。なお、知事及び教育長保留質疑は七月九日火曜日に行う予定でありますので、御了承願います。
263◯板橋 聡委員 終わります。(拍手)

令和元年度予算特別委員会「ふくおかよかとこパスポートについて」

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋聡です。
 通告に従い、ふくおかよかとこパスポートについて質問いたします。
 福岡県では平成二十八年度より、ふくおかよかとこパスポート事業を行っております。この事業については、私も平成二十八年の予算特別委員会において質問させていただき、その際、県、市町村、観光協会、地域の事業者と一緒になって事業を行い、県内各地への周遊、地域の活性化につなげていきたいという答弁をいただいております。今回は、三年間事業を行ってきてどのような状況なのか、また、今後どのようにしていこうと考えているかについてただしてまいります。
 まず、改めて、ふくおかよかとこパスポート事業とはどのようなものなのか、また、狙いは何かについてお尋ねします。
90◯樋口 明委員長 中垣観光振興課長。
91◯中垣観光振興課長 ふくおかよかとこパスポート事業は、県内の観光施設や体験プログラムなどで、利用が可能で利用者に特典がつく観光パスポートを発行いたしまして、このパスポート片手に県内を周遊してもらう事業でございます。また、パスポート利用者の利用状況をデータとして収集いたしまして、福岡県を訪れる観光客の属性や動向を調査、分析することによりまして、今後の観光施策立案に役立てていく狙いもございます。
92◯板橋 聡委員 そこで、ふくおかよかとこパスポート事業の実績についての資料を要求しておりますので、委員長、お取り計らいのほどお願いします。
93◯樋口 明委員長 お諮りいたします。
 ただいま板橋委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕
94◯樋口 明委員長 御異議がありませんので、本委員会の要求資料といたします。
 執行部に申し上げます。ただいま板橋委員から要求がありました資料については提出できますか。
95◯中垣観光振興課長 はい、直ちに提出できます。
96◯樋口 明委員長 資料を正副委員長に確認させてください。
     〔資料確認〕
97◯樋口 明委員長 事務局は資料を配付してください。
     〔資料配付〕
98◯樋口 明委員長 資料が配付されましたので、板橋委員、質疑を行ってください。
99◯板橋 聡委員 では、簡潔に資料の説明をお願いします。
100◯中垣観光振興課長 ふくおかよかとこパスポート事業の実績についてでございます。
 最新の平成三十一年三月時点で、参加施設数は四百二十三施設となっております。
 また、登録者数といたしましては、紙パスポート登録者が三万三千八十九人、スマートフォン版パスポートは六千六百五十三人、合計で三万九千七百四十二人となっております。
101◯板橋 聡委員 この事業の目的の一つとして、観光客の属性や動向の調査ということが挙げられておりました。このパスポート登録者全てのデータが得られるのでしょうか。また、どのようなデータが得られ、そして、これまで得られたデータをどのように活用してこられたのかお答えください。
102◯中垣観光振興課長 現時点におきましては、スマートフォン版パスポートでのみデータを得ることができ、基本的なデータといたしましては、性別、居住地、年齢、個人ごとの利用施設など十三項目ございます。これによりまして、どのような方が、いつ、どの施設を訪れたかがデータとして収集できるため、このデータを分析することで利用者の周遊状況を把握することができます。これらのデータにつきましては、本県の旅行者の動向、行動パターンとして、旅行会社との商談会などの場において活用しているところでございます。
103◯板橋 聡委員 実績やデータ活用方法についてお聞きしましたけれども、データを有効に活用していくには、参加施設数や登録者数が少ないように感じます。比較対象として、日本で最初に観光パスポート事業を導入した先進県とも言える高知県の状況はどうなっているでしょうか。
104◯中垣観光振興課長 高知県におきましては平成二十四年から実施しておりまして、現在までに、参加施設数は七百五十施設、登録者数は約二十八万人となっております。
105◯板橋 聡委員 高知県は先進県とはいえ、人口規模から考えても、ふくおかよかとこパスポートの登録者数はいかにも低調かなと。また、観光客の属性・動向調査のためのデータが得られるのは、先ほどおっしゃいましたとおりスマートフォン版のアプリのみということで、アプリユーザーは六千六百五十三人と。自治体のビッグデータの活用というのがよく話題になっておりますけど、これはとてもビッグデータとは言えない、スモールデータ。ユーザー数の増加というのを考えなければならないのかなと思います。ただ、ユーザーの立場からすれば、使えるお店が多くないとメリットがありません。ユーザーがふえれば参加したいと思う施設もふえると。ユーザー数と参加施設数は鶏と卵のような関係かなと思います。
 実は、私もこのパスポートを登録いたしました。確認したところ、みやま市は十カ所、多いか少ないかわかりませんが、とにかく十カ所の参加施設が確認をできました。ただ、この十カ所のラインナップを見ますと、これは観光協会にお願いして、私から質問されないよう、とりあえず数はそろえたという印象をちょっと持たせていただきました。
 県内一律に通り一遍に働きかけを行っても、施設側が進んで参加するまでのメリットはなかなか感じることはないのではないかなと。例えばテーマを決めて、一定期間、一定の地域でキャンペーンを張るなど、参加したいと施設が思えるよう、特別感あるいはお得感を感じてもらわなければならないと思います。そのような着眼点は持っていらっしゃいますでしょうか。
106◯中垣観光振興課長 今委員御指摘のとおり、さらに参加施設をふやすためには新たな着眼点を持って取り組む必要があると考えております。このため今年度は新たに、県内の温泉地にスポットを当てました働きかけを行っていくことを計画しております。
 また今後は、官民挙げまして誘致活動に取り組んでおられます柳川市、みやま市など県内各地にゆかりの地があります立花宗茂とギン(もんがまえに言)千代、あるいは秋の紅葉が売りの観光資源といったテーマを決めたキャンペーンを行うことなどによって、参加施設数、そしてまた登録者数を増加させていきたいと考えております。
107◯板橋 聡委員 今、テーマを決めて実施ということで答弁ございましたけれども、それに加えて観光の底上げという観点では、各地域地域において、おもてなしのサービスレベル向上のための取り組みが必要だと考えます。とりわけ急増しているインバウンドに対しては、特に地方のほうではなかなか多言語化やキャッシュレス化が進みづらい状況にございます。ハードルが高いのかなと思いますけれども、まずはモデル地域を設定して地方の観光地においてもいろいろなことをやって成功事例をつくり上げていって、それを全県に広げていくという手法もあると思いますけれども、いかがでしょうか。
108◯中垣観光振興課長 県全域の観光地の底上げは喫緊の課題と考えております。このため、市町村や観光協会、また関係事業者とも連携しながら、パスポート事業だけではなく、多言語化、キャッシュレス化など、インバウンド受け入れ環境整備の事業も進めていくことによりまして、各地域の観光地としての魅力向上を図っていきたいと考えております。それには県内一律ではなくて、やる気のある地域から取り組んでいくということも有効な手段ではないかと思っております。
109◯板橋 聡委員 今、キャッシュレス化の促進ということをおっしゃいましたけれども、スマホ決済サービスが利用できる施設で──このふくおかよかとこパスポートはスマートフォン版アプリもございます、これを利用できれば、観光客にとって双方のサービスが利用できてメリットを感じやすいのではないか、また、パスポート参加施設にとっても来客促進につながるのではないかと感じております。スマホ決済サービス事業者が、小売店、飲食店に対し、パスポート事業の紹介も一緒に行うようなことはできないのでしょうか。
110◯中垣観光振興課長 商工部におきましては、キャッシュレス化促進に取り組んでいるところでございまして、小売店、飲食店を対象といたしましたキャッシュレス説明会などを行うことといたしております。そのような場におきましてパスポート事業参加への働きかけを行うなど、キャッシュレス事業とも連携してまいりたいと思います。
111◯板橋 聡委員 実は三年前の質問で参加施設数の目標を尋ねたところ、五百ということを聞いております。三年たった現在の参加施設は、ちょっとこれは見て目を覆いたくなるような……。正直少な過ぎる。私としては、この十倍はお願いしたい気持ちでありますが、一方、数だけふやしても余り意味がないと感じております。やはり事業目的に合った施設でないと効果が得られないと思っております。
 そこには、やはり戦略をしっかり現場の職員の皆さんが持って、今後どのように参加施設や登録者数をふやしていこうとしているのか、そういったものがないと本当に効果的な事業にはならないと思っておりますけれど、商工部観光局としては戦略はあるのか、ぜひお聞かせ願いたいと思います。
112◯中垣観光振興課長 本事業は、これまで知られていなかったような観光地におきましても、パスポート参加施設となることによりまして、登録者にとっての魅力が高まって、観光客の増加につながっていくと考えております。これによって、登録者だけではなくて参加施設にとってもメリットを感じてもらうことが狙いでございます。
 それにはまず、時期を捉えたテーマ設定で観光地をつなげる、あるいはモデル地域を設定してキャッシュレス化なども一緒に集中的に行うことで、登録者にとっての魅力的な地域となる成功事例をつくりまして、それを県内各地に展開していくことが有効ではないかと考えております。これらの戦略によりまして、本事業の参加施設数、登録者数をふやしていきたいと思います。
113◯板橋 聡委員 三年後また質問しなくていいように、しっかり実績を積み上げていただきたい。
 では最後に、この事業に対する部長の決意を伺いたいと思います。
114◯樋口 明委員長 岩永商工部長。
115◯岩永商工部長 パスポート事業に対する決意でございます。
 本事業につきましては、委員から先ほど御紹介ございましたとおり、平成二十八年の予算特別委員会において委員御自身からさまざまな御指摘をいただいていたところでございます。当時、私も財政課長といたしまして、その委員会に出席をして拝聴したところでございます。
 この委員の御指摘も踏まえまして、まずアプリ版を導入することといたしました。まだ若干少ないかもわかりませんが、六千六百人の方に利用いただいているという状況がございます。また、もう一つは、体験型のイベントを導入したらどうかということがございました。これにつきましても五十を超える施設に今参加をいただいているところでございます。
 また、ただいま委員のほうから新たな大変貴重な御指摘を幾つもいただいたところでございます。まずキャンペーンの実施につきましては、本年度、我々は新たに県内温泉地をめぐるという事業を考えております。その中でこの事業を活用してまいりたいと考えております。また、キャンペーンの実施につきましても大変有効な手段であると考えますので、前向きに検討させていただきたいと思います。
 このような取り組みを通しまして、この事業の効果が最大限発揮できるように、我々としても全力で取り組んでまいりたいと思います。そのことによりまして、県内への誘客を図る、そして県内各地への周遊を図っていく、そういったことに全力で取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
116◯板橋 聡委員 福岡県は現状とても観光先進県とは呼べない状況ですけれども、宿泊税の創設など本格的に観光振興に打って出てきたのだなと感じております。真の観光先進県になるには、現場の皆さんの熱意と創意工夫が必要であります。ぜひ頑張っていただきたいと思います。終わります。(拍手)

令和元年度予算特別委員会「少子化対策に関する県の姿勢について」

◯板橋 聡委員 自民党県議団の板橋聡です。
 通告に従いまして、少子化対策に関する県の姿勢について質問いたします。
 平成二十六年五月に日本創成会議が人口減少予測をもとに消滅可能性自治体を発表して五年がたちます。私も同じ平成二十六年六月議会の一般質問で、未婚化、晩婚化対策について質問して以降、予算特別委員会、決算特別委員会や子ども・子育て支援調査特別委員会など何度も執行部をただしてまいりました。ことし令和元年度には、少子化対策の方向性と具体的施策、事業を決める次期ふくおか子ども・子育て応援総合プランが策定される年度と伺っております。もとより結婚や出産は極めて個人的な問題であり、デリケートで扱いづらい一面がありますが、一定規模の人口を維持し地域が活力を持ち続けることは個人の幸せにつながると信じて、質問をいたします。
 まず、通告に基づき、人口動態などの推移、出会い・結婚応援事業に関する予算などの推移に関する資料の提出を要求いたし、委員長のお取り計らいをお願いいたします。
169◯樋口 明委員長 お諮りいたします。
 ただいま板橋委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕
170◯樋口 明委員長 御異議ありませんので、本委員会の要求資料といたします。
 執行部に申し上げます。ただいま板橋委員から要求がありました資料については提出できますか。坪根子育て支援課長。
171◯坪根子育て支援課長 直ちに提出できます。
172◯樋口 明委員長 資料を正副委員長に確認させてください。
     〔資料確認〕
173◯樋口 明委員長 事務局は資料を配付してください。
     〔資料配付〕
174◯樋口 明委員長 資料が配付されましたので、板橋委員、質疑を行ってください。
175◯板橋 聡委員 簡潔に資料の説明をお願いします。
176◯坪根子育て支援課長 配付資料について御説明させていただきます。三枚ございます。
 まず、一枚目の人口動態総覧の年次推移でございます。こちらの上のグラフになりますけれども、昭和二十二年から平成三十年までの全国の出生数、婚姻件数の推移をお示ししております。
 二枚目の本県における出生数等及び出会い・結婚応援事業の状況についてをお願いいたします。
 一の表につきましては、平成二十六年から五年間の本県の出生数等の推移でございます。出生数は、平成二十七年までは四万五千人程度で推移しておりましたが、平成二十八年以降、減少しておりまして、平成三十年は四万二千八人と、前年より千四百三十人の減少となっております。三番目の婚姻件数についても減少傾向となっており、平成三十年は前年より六百二十五組減の二万五千二百六十二組となっております。
 二の未婚率の推移でございます。五十歳時の未婚割合につきましては、平成二十七年では、二十二年と比較いたしまして、男性で三・二七%、女性では三・四八%増加しております。
 三は、昨年度実施いたしました福岡県子育て等に関する県民意識調査における出会い・結婚応援事業の認知状況と参加意向の調査結果でございます。
 続きまして、三枚目の出会い・結婚応援事業に関する予算額の推移でございます。上の表は、平成二十五年度から本年度までの本事業に係る事業内容と予算の推移でございます。下の表は、出会い・結婚応援事業の平成二十五年度から三十年度までの事業実績でございます。
 説明は以上でございます。
177◯板橋 聡委員 過去、私は、少子化対策の一丁目一番地は、結婚をし、家庭を持つことを希望する若者がふえ、その希望を実現できる社会にすることと訴えてまいり、小川知事にも賛同をいただきました。人口動態総覧の一枚目の資料の年次推移のグラフの婚姻件数と出生数を見ていただくと、この二つの数字は数十年前から明確な相関関係が見てとれます。婚姻数がふえれば出生数も増加し、婚姻数が減少すれば出生数も同様の動きをすると。日本社会において、統計的にも婚姻数が出生数の動きに直結するという認識を御共有いただけますか。
178◯坪根子育て支援課長 日本社会における婚姻数と出生数につきましては、明確な相関関係にあると考えております。
179◯板橋 聡委員 婚姻数がふえれば出生数の増加が期待できるというマクロ的視点から、出会い・結婚応援事業を実施していただいていると理解しております。そこで、県はどのように出会い・結婚応援事業に取り組んでいるのでしょうか。
180◯坪根子育て支援課長 出会い・結婚応援事業につきましては、まずは若者たちへの出会いの場の提供、カップリングによる結婚のきっかけづくりとともに、社会全体で若者の出会い、結婚という希望をかなえるための環境整備が重要であると考えておりますことから、出会い応援団体の登録拡大に取り組んでまいりました。登録拡大のために、昨年度、人口減少が企業に与える影響や実際に登録を行っていただいている企業経営者の声などをまとめたリーフレットを作成し、経済団体や事業者団体の例会等の各種会合において本リーフレットを活用した働きかけを行うとともに、更新時期を迎える全ての子育て応援宣言企業に対しまして登録の働きかけを行っております。また、出会い応援団体登録へのインセンティブとして、昨年度、出会い応援団体の登録証の交付を受けた企業、団体に対しまして、県の入札参加資格審査において、地域貢献活動評価として評価点を加算することといたしました。これらの取り組みの結果、出会い応援団体の登録数は平成三十一年三月末現在で千五百三十一団体となり、平成三十年三月末時点から八百七十二団体増加しております。
181◯板橋 聡委員 頑張っていらっしゃるみたいですけれども、しかしながら、二枚目の資料には余り芳しくない数字が並んでいます。先ほど坪根課長がおっしゃられたとおり、県の婚姻件数は平成二十六年、二万七千三百五十九件あったものが、平成三十年の概算値では二万五千二百六十二組に減っていますし、実は平成三十一年では、既に一月、四月の速報値が出ていまして七千八百二十件、これを大体三倍すると、何と二万三千四百六十組、ことしの婚姻数はなるのではないかと。これは平成二十六年と比べて八五%、一五%の減。同様に出生数も、平成三十一年の一月、四月の速報値を単純に計算しますと、三万九千九百二十四人の出生数が今年度見込まれるということで、これも一二%以上の減ということになっております。
 私は決して、子育て支援課の皆さんが頑張っていないと言うつもりはございません。三枚目の資料の上段にあるとおり、ここ数年、ほぼ同額の限られた予算の中で、出会い応援団体数、あかい糸めーる会員数、出会いイベント開催数、参加人数、これは下段に書いてあるんですけれども、ちゃんとふやしていらっしゃいます。しかしながら残念なことに、このイベントを通じて成婚に至ったと報告する方は、これは一番下に書いてございますが、平成二十五年からほとんどふえていない。若干減っているぐらいです。そして同様に、県全体の婚姻数との相関関係もまだ出ていないと。
 職員の皆さんの地道な努力や着実な実績を事業の最終目標である婚姻数の増加へつなげていくには、これまでの事業だけではなかなかうまくいっていない。つまり何か事業にプラスして、もっと予算や人をふやして新しい取り組みを行う必要があるのではないでしょうか。
182◯坪根子育て支援課長 本県では平成二十八年度から、社会全体で若者の出会い、結婚という希望をかなえるための環境整備といたしまして、全国に先駆けて企業に対し結婚応援宣言の取り組みを開始したところであり、現在は全ての出会い応援団体のトップに結婚応援宣言を行っていただいております。結婚応援宣言に取り組んでいただくことによりまして、経済団体や事業者団体の理解が深まりまして、会員企業の独身者を対象にした出会いイベントの新規開催など、各団体の自発的な取り組みが企画されるまでになっております。
 また、福岡地域以外での出会いイベントの開催拡大を図るため、農業団体や幼稚園関係団体、医療機関などの団体と連携いたしまして、異なる事業者団体間での出会いイベントの企画支援にも力を入れて取り組んでいるところでございます。さらに、昨年度は九州・山口各県及び経済界が一体となり、結婚・子育て応援企業フォーラムを開催いたしました。本年度は企業における結婚支援の重要性やその効果的な取り組み事例などをまとめました啓発冊子の作成を行うことによりまして、企業、団体における結婚応援の機運をさらに高めてまいりたいと考えております。
183◯板橋 聡委員 私の質問は、新たな事業、人、予算、こういったものが必要なのではないかということでございます。課長レベルではここで新たな予算を約束するのが難しいのは理解いたしますけれども、今の答弁は今までの事業範囲の中でいろいろ工夫をしていきますということだと理解しております。
 小川知事は、さきの知事選で発表した政策集において、現在、福岡県は前年から人口が増加した七都県の一つですと述べていますが、本県の人口がふえているといっても、ふえているのは福岡都市圏だけです。それも地方から若者が進学、就職で集まるような社会増が中心であり、自然増は少ないです。福岡市の出生数、婚姻件数はここ数年どのように推移していますでしょうか。
184◯坪根子育て支援課長 福岡市の婚姻件数でございます。平成二十七年では九千九百三組でございますが、平成三十年は九千五百三十二組と、婚姻件数につきましては減少しております。また、出生数につきましては、平成二十七年では一万四千七百九十七人でございますが、平成三十年には一万三千九百二十七人と、前年に比較しまして四百五十五人減少しております。
185◯板橋 聡委員 つけ加えますと、平成三十一年の速報値で見れば、婚姻数は恐らく令和元年で九千百二件で、五年前と比べると約九一%と一〇%近く減る。出生数におきましても、ことしの速報値で予想しますと一万二千八百七名、平成二十七年と比較して一三・五%ぐらい減るのではないかと予想されます。さらには、福岡市の合計特殊出生率は、ちょっと前のデータになりますが、一・二四ということで、福岡県内でも下位に属します。
 知事は政策集において、ライフステージを切れ目なく支援して、結婚や子育ての希望をかなえますとして、若者の就業支援や企業の子育て支援、保育体制の充実等を政策として上げています。しかしながら、福岡市は、求人倍率あるいは給与水準は地方に比較してもはるかに高く、子育て支援の施策の質や量、こういったものも充実しているはずでございます。しかしながら、婚姻数や出生数がふえているわけではない。これは、知事がおっしゃる少子化対策のロジックをよく立ちどまって見直すタイミングではないのでしょうか。
 実は、出会い・結婚応援事業の唯一の数値目標は、出会い応援イベント参加者数年間八千人で、これは昨年度達成を数字的にはしております。しかしながら、これがふえても、イベントを通じた婚姻報告の数、あるいは県下の婚姻件数、出生数はふえなかったわけで、やはり事業効果を検証し、本当に効果的な施策を打つためにも、もっと具体的な数値目標を立てて対策を行っていく必要があると考えますけれども、どのように思われるでしょうか。これは部長にお答えいただけますでしょうか。
186◯樋口 明委員長 神代福祉労働部長。
187◯神代福祉労働部長 今、具体的な目標をということでございましたけれども、先ほどもちょっと出ましたけども、今、私どものほうではプランに沿って目標も定めながらやっているところでございますけども、今後、新たなプランの作成を、次期ふくおか子ども・子育て総合応援プランというものの策定を予定しております。その中で、これまでも私ども、また知事も申しております、若者が結婚、子育てに夢や希望を持って、その希望をかなえ、子供を安心して産み育てることができる、子供が健やかに育つ社会づくり、子育てを地域全体で応援する社会づくりを進めていくといった総合的な中で、若者たちが希望を持って、また出会い、結婚し、子供を産んでいくということを目指しておりますので、そういった中で、今後策定を考えておりますプランの策定の中で、有識者の皆様ともいろんな御意見もいただきながら検討することになりますので、その中で今後、具体的な目標等をどう定めるべきかということもあわせて検討していきたいと考えております。
188◯板橋 聡委員 具体的な数値目標を定めていただけるということで、よろしくお願いいたします。
 岡山県奈義町という町があるんですけれども、合計特殊出生率二・六という目標を自治体として掲げていらっしゃいます。小さな自治体ではありますけれども、平成十七年に一・四一だった出生率が平成二十六年には二・八一となって、その後も本州トップクラスの二・〇前後を維持しているそうです。
 知事は人口減少を喫緊の課題と言われますが、どうにでも言いわけができるような間接的な数値目標を立てて、ここ数年そのプラン云々という話をされていたと。具体的な数値目標を迫ると、個人的な問題なので慎重であるべきとかわしてこられました。これでは現場の職員が魂を込めて少子化対策に取り組めるとは思えません。時代は令和となりました。新時代にふさわしい人口減少対策への意気込みを、ぜひ直接、知事にただしたく、知事保留のお取り計らいをお願いします。
189◯樋口 明委員長 ただいま板橋委員から申し出のありました知事保留質疑を認めることにいたします。
 なお、知事保留質疑は七月九日火曜日に行う予定でありますので、御了承願います。
190◯板橋 聡委員 終わります。(拍手)

平成31年2月議会一般質問「児童生徒の学力向上について」

知事答弁も含めて、録画中継にて知事答弁を含め視聴する事が可能です
板橋聡の議会質問録画中継

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質問要旨 一、児童生徒の学力向上について
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◯十九番(板橋 聡君)登壇 皆さん、こんにちは。自民党県議団の板橋聡です。今任期最後の一般質問となりますが、通告に従い、今任期を通じて取り組んでまいりました児童生徒の学力向上について質問いたします。
 本県の小中学校における学力向上については、教育政策の重要課題として議会でもたびたび議論されてきたところです。都市部への人口一極集中をとめるためにも地域の魅力を高めることが必要で、その中で特に教育が果たす役割は、地味で時間がかかるものですが、一番重要だと考えます。私には小学生の三人の子供がおり、みやま市で子育て中ですけれども、県下どの地域に生まれても、義務教育段階で子供たちの将来の可能性を最大限に広げることができれば、地域の魅力は向上し、定住人口の確保を初めとする地方創生につながるし、またその逆もしかりと実感しております。
 その点を踏まえて、私は平成二十八年三月の予算特別委員会において、児童生徒の学力の状況とその向上策について、本県では特に中学生の学力が伸び悩んでいること、そして伸び悩み方も各地域によって特徴があることを指摘いたしました。例えば、私の地元南筑後地区では、全国学力・学習状況調査の結果を分析すると、小学校は全国平均を超え、福岡県全体の成績を牽引するような立場なのが、中学校になると全国平均を下回る成績に落ち込む傾向があります。このような地域の特徴をしっかりと捉えて、県の取り組みを市町村や学校に行き届かせることや、中学校に特化した取り組みの見直しなどを指摘したところです。さらに、同じく平成二十八年十月の決算特別委員会においては、中学校の学力向上に向け、定期考査のあり方や、市町村、学校におけるPDCAサイクルの徹底、小学校五年生から中学校三年生まで継続して学力推移を把握することの必要性などを指摘し、より具体的で実効性のある取り組みを求めたところであります。これらの指摘を受け、県教育委員会においては、各地区の教育事務所から、地域の特徴に応じた支援を行うチームを中学校に派遣したり、県立高校の入試問題を活用した中学校用教材を作成することとなりました。また、各学校で学力向上プランを策定してPDCAサイクルを確実に行うよう位置づけられた上で、県の学力調査の対象に中学校一年生を追加して、小学校五年生から中学校三年生まで切れ目なく学力の変化を分析する取り組みを進めていると理解しております。各地域の学力向上は、人づくり、福岡県全域の均衡ある振興発展にかかわる課題であります。子供が、県内のどの地域で育っても、将来の社会の担い手として活躍できる人材となるために、小中学校の段階で十分な学力を身につけられる環境を整えることこそが未来の福岡県をつくる基盤となると信じております。そのために、単に全国学力調査の点数の上下に一喜一憂するのではなく、課題がある地域に対して着実に取り組みを進め、県内の全ての地域の学力を一定水準に上げていくことこそ、本県教育の使命であり義務であります。
 そこで、子供の未来のために、県の学力向上の取り組みについて、教育長に以下三点質問いたします。まず一点目、本県児童生徒の学力の現状について、教育長はどのように総括しているのか御所見を御披瀝ください。
 そして二点目、学力向上に向けた県のこれまでの政策は効果があったのか、これまで幾度か質問に取り上げてきた南筑後の状況を含めて御説明ください。また、その課題についてどのように捉えているのかお答えください。
 最後に三点目、現在の課題を解消し、さらなる学力向上を図るため、今後、県としてどのように取り組むのか、県教育トップである城戸教育長の意気込みも含めてお聞かせください。
 以上、県下全域で子育て世帯の皆様が福岡で子育てしたい、福岡県に住み続けたいと思えるような力強い答弁を期待して、質問を終わります。(拍手)
32◯副議長(畑中 茂広君) 城戸教育長。
*教育長答弁
33◯教育長(城戸 秀明君)登壇 児童生徒の学力の現状についてでございます。平成三十年度全国学力調査の県全体の結果では、四教科区分の平均で見ると、小学校は、全国の値を上回っており、四年連続で向上し、調査開始以来最も高い値となっております。中学校は、三年連続で向上傾向にあるものの、依然として全国を下回っており、小学校で伸ばした学力を中学校段階で十分に伸ばすことができていないことが課題と考えております。また、特に中学校では、全ての教科区分で全国の値を超える地区がある一方で、全ての区分で下回っている地区もあり、いまだ地区間格差が解消されておりません。さらに、本県は、生徒の問題解決に向けた主体的な態度や、話し合いによる探究活動などの値が全国よりも低く、今後、小中学校九年間のつながりを意識しながら授業改善などの取り組みを行う学校の組織的マネジメントを徹底させることが必要であると考えております。
 学力向上に向けた施策の効果についてでございます。これまで県教育委員会では、学力向上推進強化市町村の指定による非常勤講師の配置や指導主事の重点的派遣を行い、学力実態の厳しい市町村への支援を継続して行ってまいりました。また、近年は、学校が学力調査結果を活用して全職員で課題を分析し授業改善に生かすための取り組みについて、モデル事例の紹介やすぐれた授業に学ぶ研修の実施、県立高校入試問題を活用した学習資料の提供などを通して意識改革を図ってまいりました。これらの取り組みが学力の検証改善に向けた教員の意識の向上や、筑豊地区小学校の学力向上などの効果を生んでいると考えております。南筑後地区の中学校では、昨年度まで、検証改善サイクルの確立が大きく立ちおくれていましたが、教育事務所による管理職支援訪問や中堅教員を集めた授業改善セミナー等の取り組みを通して、検証改善を行う学校がふえつつあります。しかしながら、思考力を育てる授業づくりに向けた教員の意識や、小学校、中学校間をつなぐ意識は、中学校においていまだ不足しており、その改革を図り、小学校で培われた学力を持続的に高めていくことが南筑後を初めとした本県の課題でございます。
 今後の学力向上の取り組みについてでございます。未来社会のつくり手としての学力を育むことの大切さについて、学校が地域、保護者と共通理解し、校区一体となった機運を高めることがまずは重要であり、このため、三月までに全ての小中学校が地域、保護者に対し、学力向上に係る丁寧な説明を行うよう、県として働きかけております。また、平成二十九年度から中学校一年生を県版学力調査の対象に追加し、小学校五年から中学校三年までの切れ目のない状況を把握できるようになりました。これをもとに、中学校段階での学力が伸び悩んでいる地域においては、小中を一貫させた視点から同一集団の経年変化を分析し、そのデータを踏まえた小中合同での研修を行うよう啓発を進めております。あわせまして、他地区のすぐれた取り組みを学ぶ地区間交流研修を充実させ、義務教育九年間をつないだ効果的なマネジメントの具体例を南筑後地区を初め県全体に浸透させ、意識改革を図ってまいります。

平成30年12月議会一般質問「農業の観光資源化」

録画中継にて知事答弁を含め視聴する事が可能です
板橋聡の議会質問録画中継
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質問要旨 一、農業の観光資源化
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◯十九番(板橋 聡君)登壇 皆さん、こんにちは。一般質問初日のトリを務めます自民党県議団の板橋聡です。通告に基づきまして、農業の観光資源化について質問をいたします。
本年八月、ラグビーワールドカップのジャパンプロモーションや農林水産省が進めるフードバリューチェーンの研究などを目的としてオーストラリアを視察しました。その中で、クイーンズランド州の州都ブリスベーンから車で三時間ほど離れたスタンソープという見渡すばかりの平野が広がる田舎町でイチゴ栽培の現場を訪問する機会を得ました。オーストラリアは日本以上の慢性的な人手不足で、特に農業分野は深刻な状況とのことです。そのため、オーストラリア政府はワーキングホリデービザに着目し、最初の一年間で三カ月農林水産業に従事すると、もう一年ビザが延長され、つい先月には、二年目に六カ月農林水産業に従事するとさらにもう一年、合計三年滞在期間が延長できるような制度変更をしました。州都ブリスベーンから遠く離れた、観光とは全く無縁と思われる田舎町のスタンソープでも、農繁期になると先進国からワーキングホリデーでオーストラリアを周遊する若者が続々と集まってきて、ルームシェアをしながら数カ月滞在し、イチゴのピッキングやパッキングの作業を行いながら、農村地域の異文化体験を楽しんでいるそうです。
一方、日本では、京都の非農家であった喜多氏が、荒廃した茶畑を借り、茶の生産から販売までを行う、おぶぶ茶苑合同会社を設立、二〇一六年から会社内に、トラベル京都ティーツーリズム支店を設置して、国内外の観光客に宇治茶の歴史を説明、茶畑見学やお茶のテースティングなどを提供し、参加者は二年足らずで通算千人を超える人気アクティビティーとなっております。注目すべきはその体験料。何と四時間コースで一万二千円、滞在型の十二日間コースでは三十万五千円だそうです。
東京在住の友人が福岡に来て、あした一日、あるいは半日暇なんだけど、どこに行くのがお勧めかと言われると困惑する自分がいます。福岡県はもっともっと観光資源の磨き上げ、発掘が必要なのは間違いありません。今回知事が政治生命を賭して取り組まれている宿泊税の問題において、あれだけ福岡市が強気に出られるのも、結局福岡市以外で福岡県に行くとこあるのかという上から目線の裏返しでもあり、地方の若者を吸い上げ繁栄を謳歌する福岡市が、宿泊税も市単独で課税しようとする姿勢は、おまえの物は俺の物、俺の物は俺の物というジャイアニズムを感じずにいられません。しかしながら、県下全域が福岡市になることは不可能です。県が観光の広域性を実現するためには、所有では得られない体験や思い出、人間関係に価値を見い出す事消費を県下あまねく仕掛けていかなければ活路は見出せません。その視点から、農業文化、食文化を体験することで日本ファンになり、リピーター効果も期待でき、県下に広くポテンシャルを秘めたグリーンツーリズム、アグリツーリズムが打開策となり得ると期待をして、今回、農業の観光資源化をテーマに質問させていただきます。
知事は我が会派の代表質問で、宿泊税によって得られる財源を活用した施策について、DMO設立支援を挙げていらっしゃいましたが、具体的にどうやって地方のDMOが観光で稼ぐのか、また欧米豪からのインバウンド誘客とおっしゃいますけれども、それをどうやって県内全域に周遊してもらうのか、具体的な構想がなければ絵に描いた餅です。
そこで質問です。県内津々浦々にポテンシャルがある農林水産業を観光資源化し、磨き上げることができれば、宿泊税の効果をスピード感を持って県全域で共有し、知事がおっしゃるとおり観光行政が広域性を有するようになるのではないでしょうか。知事の所見をお聞かせください。
農業を観光資源化していくためには、地域のJA、観光協会の連携が肝となりますが、それぞれ独立した組織であり、県においてもJAは農林水産部、観光協会は商工部が所管をしており、グリーンツーリズムの立ち上げに向けて緊密な連携がとりにくい状況です。
そこで知事に質問です。地域において農業をつかさどるJAと観光をつかさどる観光協会が、地域の強みを把握して、農業の観光資源化の必要性を認識しタッグが組めるよう県は働きかけを行い、農業の観光資源化を進めていくべきと考えます。また、将来的にはそれぞれの地域で観光資源化された農業体験をつなぎ、福岡に行けば一年中農業体験ができるように希望者と地域のマッチングをするなど、県として主体的にグリーンツーリズムの広域化に関与する必要があります。そのためには、県においても商工部と農林水産部の連携が不可欠と考えます。この二つの連携をどのように進めていくのか、知事の所見をお聞かせください。
ところで、県内では朝倉地域がいち早くグリーンツーリズムに取り組み、先進地域と呼べるような実績と経験をお持ちだと聞いております。
そこで知事に質問です。朝倉地域のグリーンツーリズムの現状、課題についてお聞かせください。
知事は以前、観光振興策について問われると、ワンモア福岡、すなわち福岡でもう一カ所、もう一食、もう一泊とおっしゃっていましたね。最近はとんと聞きませんが。このワンモア福岡の考え方は、県内最大の宿泊者数を誇る福岡市に訪れた観光客に、もう一カ所、もう一食、もう一泊県内のどこかでしてほしい、具体的にはオプションツアーでワンモア、つまり柳川で川下りをしてもらう、太宰府天満宮に来てもらう、イチゴ狩りをしてもらう、そんなイメージじゃないかと思います。これでは観光の主体となる福岡市が宿泊税問題で強気になるのも仕方ありません。今回私がグリーンツーリズムをテーマにしたのは、観光における主従関係に変化を生み、選択の幅を広げたいとの思いからです。例えば、グリーンツーリズムで筑後地方で一週間滞在し、オプションツアーで一日は福岡市内に行って買い物をする、野球を見る、屋台を体験するような新しい福岡の楽しみ方を生み出していくべきですし、そういうビジネスモデルの確立なくしてはDMOもどうやって地方が観光で稼ぐか頭を抱えるばかりではないでしょうか。
そこで知事に質問です。朝倉地域に芽吹いているグリーンツーリズムを、県内津々浦々で取り組んでいけるようにするためには、国内外の先進事例を研究し福岡に適したビジネスモデルをつくり上げる必要があります。それをもとに、まずは県内数カ所でパイロットモデル地区を設定し、福岡県でも地域に滞在し、農業、日本文化、日本の生活、食を楽しみ、体験する、そしてその滞在と体験で地域が稼ぐことができるような先進事例をつくり上げ、徐々にその範囲を広げていくことが近道だと考えますが、知事の所見をお聞かせください。
宿泊税の問題が私の地元でもよく話題に上ります。多くの県民の皆さんは、新たな財源による観光振興策に大きな期待を寄せています。知事にはその期待を裏切ることがないような答弁を期待して、私の質問を終わります。(拍手)


◯議長(井上 順吾君) 小川知事。
*知事答弁


◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
まず、農業の観光資源化でございます。本県は、自動車とか半導体とか製造業が盛んでございますが、一方で、全国有数の農業県でございます。その生産地を訪れ、農業者と交流をしたり、農産物の収穫体験を行うことは、本県の魅力的な観光資源として大いに活用できるものと考えております。昨年七月に策定いたしました私どもの観光振興指針の中では、魅力ある県産の食を体験できる観光ルートの開発及び提案、外国人観光客に向けた観光農園、農業体験を観光資源として確立していくことへの取り組みについて書かせていただいております。県におきましては、農業者と連携した体験プログラムの開発、農業体験を含む体験プログラムの県観光ホームページでの情報発信、またその体験プログラムの旅行会社への情報提供などに取り組み、農業体験を活用した誘客というものを促しているところであります。今後は、農業体験と地域のさまざまな観光資源を組み合わせ、こうした観光資源を目的にその地域を訪れ、滞在し、これらの観光資源をめぐり、また体験をする方がふえるよう取り組んでまいります。
次に、農業の観光資源化に向けた商工部と農林水産部との連携でございます。県内各地域の観光振興を図っていくためには、市町村、観光協会、JAなどさまざまな関係者が協力をし、地域の特色を生かしながらそれぞれの観光地づくりを進めていく必要がございます。そのため、農林水産部におきましては、農業体験に取り組んでおられる農業者の情報に加えまして、JAや市町村に働きかけ、今後、農業体験に取り組む意向のある意欲的な農業者あるいはJAの部会、これらについての情報を収集をしてまいります。その上で、このような情報を商工部におきましては、地域の観光協会に提供し、県、市町村、JA、農業者、観光協会が連携をいたしまして、農業体験を地域の観光資源として磨き上げ、その体験プログラムを広域的につないでいくことによりまして、その当該地域への誘客につなげていきたいと、このように考えております。
次に、朝倉地域のグリーンツーリズムの現状と課題でございます。グリーンツーリズムは、訪れられた方たちに農業、農村のすばらしさを体験をしていただくだけではなく、地元住民が農業や地域の魅力をみずから再確認することを通じまして、地域の活性化にもつなげていく重要な取り組みでございます。県内でも有数の農業地域でございます朝倉地域でございますけれども、平成二十二年に朝倉グリーンツーリズム協議会が設立をされまして、農家民泊や農業体験と小石原焼など伝統工芸の体験、大刀洗の平和記念館での平和学習などを組み合わせた体験プログラムを作成をし、小中学校の修学旅行を積極的に受け入れておられます。県、朝倉市、筑前町、東峰村で構成をしております朝倉地域広域連携プロジェクト推進会議におきましては、この取り組みを推進するため、協議会と連携をし、体験プログラムを紹介するパンフレットの作成、県内外の旅行会社や小中学校への誘致活動、受け入れ家庭の募集や研修会などを行ってきているところであります。こうした取り組みの結果、平成二十九年度には、登録家庭が百四十軒にまでふえ、七校、九百五十四名の修学旅行生を受け入れるまでに至りました。この朝倉地域におきましては、九州北部豪雨の影響や高齢化の進行によりまして受け入れ家庭が減少し、ニーズに対応できなくなることが懸念されておりますことから、県といたしましては、地元市町村と連携をし、受け入れ家庭の拡大、新たな体験プログラムの掘り起こしなど、さらなる支援を行っていく考えでございます。
農業体験による滞在型観光のパイロットモデルの構築についてお尋ねがございました。先ほど申し上げましたとおり、朝倉グリーンツーリズム協議会の取り組みというのは、農村への滞在、農業体験と地域の特色を生かしたさまざまな観光資源を組み合わせ、年間を通した誘客につなげておられます。こうした取り組みを他の地域に広げていくことによりまして、県内の農村地域への誘客を促し、観光消費を伸ばすことにつながっていくと、このように考えております。グリーンツーリズムの取り組みを進めていくためには、宿泊施設の準備、農業体験と地域の観光資源とを組み合わせたプログラムづくり、二次交通の確保、インバウンドの受け入れ態勢の充実など、地域の観光協会とJAそして地元市町村が連携して検討していかなければならない課題が多くあります。まずは、朝倉グリーンツーリズム協議会や安心院町のグリーンツーリズム研究会を初めとした国内外の先進的な取り組み事例につきまして、市町村、JA、観光協会など関係者に対しまして、その情報提供を行ってまいります。あわせて、こうした方々と意見交換を行いながら、県内のグリーンツーリズムに関心を持つ地域の掘り起こし、地域における課題の抽出など具体的な検討を進めていきたいと考えております。例えば、現在県内では、柳川市観光協会、みやま市観光協会が農業体験と、柳川の川下りや、みやま・清水山オルレなど地域の観光資源を組み合わせたプログラムづくりを検討されておられます。県におきましては、今後、両協会にグリーンツーリズムに取り組むことを提案をしていきたいと思っております。こうした取り組みを県内でモデル的に進めていくことによりまして、農業を観光資源として活用した観光振興、この輪を広げていきたいと、このように考えております。

22年振りとなる一般会計決算不認定

決算特別委員会が知事保留質疑の紛糾で審査期間を1日延長しましたが、本日終了しました。

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知事保留質疑においては、県政の課題が山積する中、県と福岡市が対立している宿泊税問題、JRと自治体との協議が紛糾している日田彦山線復旧問題、1年で8人の逮捕者を出した県職員不祥事問題の3つに的を絞って我が自民党県議団は小川知事を質しました。

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テレビ、新聞はじめとする多くのメディアからも注目を頂きましたが、知事が政治生命をかける覚悟で問題解決に当たるという強い決意を示していただきましたので、具体的手法に疑問符は感じるものの最終的に矛を収める運びとなりました。ただ、不祥事問題については、従来知事がその再発防止策として力を入れていた職員研修の効果が全く現れておらず、その部分の決算については、平成8年以来22年ぶりとなる「不認定」とすることとなりました。

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今回の決算特別委員会で私は理事の立場で自民党県議団の裏方として汗をかかせて頂き、至らない点も多々あったと思いますが、無事ゴールを迎えられたのは先輩同僚議員をはじめ全ての関係者の皆さんのお陰です。本当に有難うございました。

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【福岡県、福岡市の宿泊税問題】

福岡県議会決算特別委員会では昨日、今福岡で一番熱い話題「宿泊税」について議論がなされました。
自民、国民民主、公明の3会派が同じテーマで立て続けに質問するのは滅多にない事です。

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新聞記事には書いてありませんが、一番の肝は、一昨年福岡県議会が議会提案で観光振興条例を提案する際は、事前に福岡市にも相談し、その時福岡市から「市町村などとの協議がなされていない現段階においては、観光税の標記の見直しをお願いしたい」と意見が提出され、福岡県側はその意見を尊重し条文案を変更した事実です。

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一方、福岡市は県側の観光振興条例が制定され、その税源として観光税を含む新たな財源を検討する会議を行い、福岡市側にも状況を報告するなかで、突然9月15日に財源を「宿泊税」と明記した観光振興条例を可決させて、今の混乱に至っている次第。
税には富の再配分という側面があり、福岡市は九州全域の一極集中の目玉となり地方に生まれた若者を吸い上げ繁栄を謳歌しているなか、地方に生きる者として今回の顛末に正直憤りを感じます。

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10月10日の知事保留質疑で、本件についてトップリーダーたる小川知事に厳しく質す事になります。

議会はチームプレイ

福岡県議会は9月定例議会真っ最中です。

昨年の8月から僅か1年間で県職員8名が逮捕される不祥事の連鎖が起こっており、自民党県議団では9月14日の代表質問で浦伊三夫議員がその状況を質し、具体的な再発防止策を要請しましたが、答弁が噛み合わず。

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その後、人事課を所管する総務企画地域振興委員会で私が質問するも答弁が噛み合わず、知事保留質疑を行い知事の考えを直接伺いましたが満足いく答弁が得られず、昨日から開会した決算特別委員会で吉松源昭議員から三度目となる知事を質す事態となっています。

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議員一人の力ではどうにもならなくても、会派として対応する。「議会」はチームプレイだとつくづく感じさせられる議会となりました。

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さて、決算特別委員会に私は自民党会派の理事として参加しております。

「理事」は各会派(自民・国民民主・公明・緑友)から一人ずつ選出され理事会を構成し、それぞれが代表する会派の意向を汲みながら、決算特別委員会の審議がスムースで充実したものとなるよう協議します。また、会派の質問を調整し取りまとめたり、朝昼晩の勉強会の準備・進行等裏方の仕事もします。

それ故に、今回私自身は質問はせずに委員会を運営する側として汗をかきます。議員は議会で質問するだけにあらず。折角頂いた貴重な経験をしっかり務めきるよう、先輩・同僚議員のお力を借りながら10月10日の知事保留質疑まで頑張ります!

平成30年2月議会一般質問「出会い結婚応援事業について」

録画中継にて知事答弁を含め視聴する事が可能です
板橋聡の議会質問録画中継
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質問要旨 一、出会い結婚応援事業について
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◯十八番(板橋 聡君)登壇 自民党県議団の板橋聡です。通告に基づきまして、出会い・結婚応援事業について質問いたします。
 少子化対策は国任せではいけません。県、市町村が重層的に対策を講じる必要がありますし、ひいてはそれが定住化支援や地域の魅力向上、活性化につながり、県民幸福度を上げると私は考えます。過去、小川知事からは、県の力を維持するには一定規模の人口が維持されることが必要との認識を御披露いただきました。少子化対策を煮詰めれば、合計特殊出生率を向上させることです。二人目、三人目を産みたいと希望すれば、母体生理学的にも、経済的、社会的にもそれがかなうような環境づくりに課題があると考えております。もとより結婚や出産は極めて個人的な問題であり、デリケートで扱いづらい面がありますが、一定規模の人口を維持し、国、県、地域が活力を持ち続けることは、個人の幸せにつながると信じております。日本が直面している深刻な人口減少から目をそらさず、火中のクリを拾う思いで質問させていただきます。
 これは、私が四年前、二〇一四年六月議会にて、未婚化、晩婚化対策について一般質問を行ったときの冒頭の言葉をそのままコピーしたものです。その際、知事からは、未婚化、晩婚化の流れを変えていくためには、若い人たちが結婚したい、家庭を持ちたいと思ってもらえるような機運を、社会全体で高めていくことが重要という思いを共有していただきました。
 そこで知事に質問です。四年前に発言いただいた社会的機運の醸成について、今も同じお考えでしょうか、確認させてください。
 その後、県としても少子化対策に関する施策を充実させていく中、二〇一六年、一昨年の予算特別委員会で、社会全体として結婚を応援する機運が高まるよう、まずは子育て応援宣言企業のトップに働きかけ、結婚応援宣言をしていただけるよう取り組んでいくことを、当時の部長、課長にお約束いただきました。しかしながら、その一年後、出会い・結婚応援推進事業に対する予算が大きく減らされており、その上、お約束いただいた子育て応援宣言企業のトップに働きかけて結婚応援宣言をしてもらうという取り組みの成果も、一年でわずか三社しか実現していなかったため、二〇一七年の予算特別委員会で質問させていただき、知事は取り組みの成果が出ていないことについて遺憾の意を表された上で、事業に魂を入れてしっかりやっていくとおっしゃいました。
 そんな中、平成三十年度の予算勉強会に出席したところ、福祉労働部の主要事業から出会い・結婚応援事業は消え去っており、私はそれを見て、ああ、なるほどと、一年たって結婚応援宣言企業は順調にふえているのかなと安堵し、担当の課長に状況を確認したところ、二〇一七年度に、子育て応援宣言企業から新たに結婚応援宣言企業に登録したのはわずか九社だったそうです。詳しく申し上げますと、子育て応援宣言企業が六千二百七十七社、そのうち今年度登録更新した企業が千四百八十七社、そのうち結婚応援宣言企業の説明を聞いてもよいとしたのが百七社で、最終的に結婚応援宣言企業に登録していただいたのは九社だけでした。
 そこで知事に質問です。少子化問題は、対策が一年おくれれば効果が十年おくれると指摘をする有識者もいらっしゃるほどです。部長が責任を持って対応すると言い、知事が魂を入れてしっかりやると言った事業が、二年かけてこのありさまです。知事は、途中経過をチェックし、うまくいっていなければ、適切な指導、助言をするなど対応をとるべきだったと考えますが、知事はどのような関与をされたのでしょうか。
 また、昨年の予算特別委員会で、知事は事業の進捗のおくれを遺憾と表されましたが、六千二百七十七社の子育て応援宣言企業から、二年でわずか十二社しか結婚応援宣言をしていただけませんでした。喫緊の課題と自身がおっしゃる少子化対策事業で、このスピード感をどう考えますか、知事の所見を御披瀝ください。
 今回の質問に当たり、子育て応援宣言企業のうち、今年度で登録更新時期を迎えた千四百八十七社中、なぜ千三百八十もの会社が結婚応援宣言企業の説明に耳をかさなかったのか、理由を確認したところ、パワハラ、セクハラの懸念がある、多様な価値観に対して優先順位をつける印象を与えるのを避けたいなどを理由に挙げたそうです。また、社員の結婚は離職につながるおそれがあるから、人材確保の観点から避けたいとおっしゃる企業もあったそうです。しかし、現実に目を向ければ、少子化は市場規模の縮小という観点のみならず、労働力不足による企業存続の観点からも大きな問題です。人手不足倒産などという言葉がマスコミをにぎわす中、結婚は離職につながるおそれがあるから結婚応援宣言はしないという考え方は、余りに短絡的で暗たんたる思いがします。
 そこで知事に質問です。結婚応援することは、セクハラやパワハラ、あるいは価値観に優先順位をつけるような行為なのでしょうか、知事のお考えをお示しください。
 また、そのような考え方と同様に、人手不足が企業の存続を脅かす中、結婚は離職につながるという短絡的な考えにとらわれるような企業こそ、県としてしっかりとした働きかけを行い、結婚応援に理解をいただくことが、未婚化、晩婚化の流れを変えていく社会的機運の醸成につながると思いますが、知事の所見をお聞かせください。
 昨年、出会い・結婚応援事業の進捗のおくれを指摘し、この出おくれを取り戻すには、人をふやすか、予算をふやすかするべきと提案したところ、知事は、子供、子育て支援全体の予算はふえているとうそぶかれました。しかし、それは幼児教育、保育や小児医療という結婚して子供ができた以降の支援事業に対してです。出会い・結婚応援事業に関連する予算は減っております。
 そこで知事に質問です。出会い・結婚応援事業関連予算は、平成二十八年度三千八百万円余、平成二十九年度三千百万円余、そして平成三十年度、来年度は二千四百万円余と減らされています。来年度の予算もふえない、人もふやさない。知事は、未婚化、晩婚化の流れを変えていくために、若い人たちが結婚したい、家庭を持ちたいと思ってもらえるような社会的機運を高めようと本気で思っていらっしゃいますか。もしそうならば、予算も人も今のままで、これから画期的成果を上げる、その具体的手法を御教示ください。
 以上、知事の誠意ある答弁をお願いして、質問を終わります。(拍手)

◯副議長(守谷 正人君) 小川知事。
*知事答弁

◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 まず初めに、結婚の機運醸成にかかわる認識でございます。少子化の流れを変えていくためには、若者の出会い、結婚、そして子供を産み育てたい、その希望をかなえることができる、ライフステージに合わせた施策をきめ細かく総合的に行っていくことが重要であると考えておりまして、四年前と考えは同じ考え方でございます。このため、まずはそのスタートに当たります若者たちへの出会いの場の提供、カップリングによる結婚のきっかけづくりに取り組むとともに、社会全体で若者の出会い、結婚という希望をかなえるための環境整備として、企業に対し結婚応援宣言を働きかけてきているところであります。
 子育て応援宣言企業における結婚応援宣言の状況でございます。今年度から、結婚応援宣言をしていただくために、子育て応援宣言企業のメールマガジンを通じまして、その登録を働きかける情報を年二回程度から毎月掲載するように強化をしたところであります。また、登録更新を迎えた一千四百八十五社の子育て応援宣言企業のうち、結婚応援宣言の説明を聞いてもよいと回答がありました企業百七社、ここに戸別訪問を実施をしております。また、新たに子育て応援宣言をしてもらうために訪問しました百三社に、この結婚応援宣言の働きかけを行いました。加えて、経済界全体の協力のもと、結婚応援の機運を醸成することを目指しまして、九州経済連合会、福岡経済同友会、商工会議所連合会等の経済団体、また宅地建物取引業協会、私立幼稚園振興協会など十二の事業者団体の協力を得て、各団体のトップの皆さんから会員企業に、その登録の働きかけを行っていただいているところでございます。さらには、私自身からも含めまして、経済団体や、今申し上げました事業者団体等の各種会合、県内四地域あります中小企業支援協議会の総会、地元の企業が多数集まります就職フェアなどの場を活用して、企業への働きかけを行ってきたところであります。これらの取り組みの結果、子育て応援宣言企業で結婚応援宣言を行った企業は、新たな三十五団体を加え、平成三十年一月末現在で百四十団体となりましたが、子育て応援宣言企業総数六千二百七十七社、この数に比べましては、いまだ少数にとどまっておりまして、遺憾に思っているところであります。
 結婚応援宣言は、セクハラ、パワハラ、価値観に優先順位をつけること、そういった認識を持つ企業があると、そのことについてでございます。結婚応援宣言を行わなかった理由といたしまして、セクハラ、パワハラの懸念がある、多様な価値観に対し優先順位をつける印象を与えることは避けたい、また従業員の離職につながると、そういった内容を訴える企業、団体も多く見られることは確かでございます。しかしながら、このような考え方の企業につきましては、少子化の問題をより広い視野から捉え、少子化が日本の将来に与える重大な影響、これにつきまして、もっと理解をしていただかなければなりません。また、企業が宣言するに当たりましては、決して結婚を勧めることを強調するのではなく、結婚したいという希望をかなえることを支援したい、そのことを丁寧に説明をすることによりまして、セクハラ、パワハラに当たるという懸念は解消できるのではないかと考えております。企業への働きかけに当たりましては、このような点について丁寧に説明をし、この取り組みの重要性を理解をしていただけるよう全力を尽くしてまいります。
 次に、未婚化、晩婚化の流れを変える社会的機運の醸成と、結婚応援宣言企業をふやしていくための今後の具体的な手法でございます。未婚化、晩婚化に伴う人口減少、人口構造の変化というのは、経済活動はもとより、持続的な社会保障制度、また地域コミュニティーの維持などにも大きな影響を与えるものであります。また、企業活動にとりましても、労働力不足など直接な影響が出ることについて社会全体で共有していくことが必要であると、このように考えております。また、意識調査におきましては、多くの若者が結婚を希望され、子供を持ちたいという結果であります。このようなことから、未婚化、晩婚化の流れを変える社会的機運の醸成を高めていくことは大変重要だと認識しているところであります。
 このような認識のもと、結婚応援宣言企業の取り組みを行ってきたところであります。この取り組みを今後さらに拡大をしていくための具体的な手法でございますけれども、これまで更新期を迎える子育て応援宣言企業のうち、承諾のあった企業のみ働きかけを行ってまいりましたが、その承諾の有無にかかわらず、更新期を迎える全ての企業に対し、少子化の進展は企業活動の維持に大きな影響を与えるものであること、後継者の不足の解消につなげたいといった、実際に宣言を行っていただいた企業の考え方、それらとあわせてお伝えをし、未婚化、晩婚化による社会的な影響についても具体的に御提示しながら、その参加を呼びかけてまいります。このほか、新たに教育業界、玩具業界、後継者不足が生じております農業団体など、少子化の進展に伴い大きな影響を受けることが考えられる団体への働きかけを拡大するとともに、当該団体を所管する関係部局が直接、例会等の各種会合において登録の働きかけを行うことによりまして、結婚応援宣言企業の増加を図ってまいります。さらに、結婚応援宣言企業登録へのインセンティブ、これについても検討を進めてまいりたいと考えております。
 少子化対策に特効薬はございません。冒頭申し上げましたけれども、若者の出会い、結婚し、子供を産み育てたい、その希望をかなえることができるよう、ライフステージに合わせた施策を、これからもきめ細かく全庁的に講じてまいります。

◯副議長(守谷 正人君) 板橋聡君。

◯十八番(板橋 聡君)登壇 知事は、子育て宣言企業への働きかけにより、結婚応援宣言企業をふやす取り組みが、ほとんど全く進捗していないことについて、二年連続で遺憾であるというふうにおっしゃいました。遺憾には、残念だという他人事的な思いはあっても、みずからの責任を認め、謝罪する意味はないそうです。今回答弁で、全庁的に結婚応援宣言企業の増加を図ったり、インセンティブ制度の導入に言及されましたけれども、方法論も大事ですけれども、問題は結果です。また、かけ声倒れで終わるようならば、その不作為に対して、次は遺憾では済まされないと、私は思います。
 昨年は魂を入れてとおっしゃいましたが、言葉だけで終わっております。魂を入れるだけではなくて、魂をかけて、首をかけてでもいいんですけれども、結婚応援宣言企業の増加を本気で取り組んでいただきたいと、私は福岡をふるさととする県民として強く要請をさせていただきたいと思います。
 以上で一般質問を終わります。(拍手)

平成29年12月議会一般質問 「事業承継による地方創生について」

録画中継にて知事答弁を含め視聴する事が可能です
板橋聡の議会質問録画中継
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質問要旨 一、事業承継による地方創生について
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 ◯十八番(板橋 聡君)登壇 おはようございます。自民党県議団の板橋聡です。通告に基づき、十二月議会の一般質問トップバッターとして、事業承継による地方創生について質問させていただきます。
 日本の中小企業は、企業数三百八十一万社、従業員数三千三百六十一万人を擁し、雇用を通じて我が国の財政や地域経済に大きく貢献しており、日本経済の活力の源泉と言っても過言ではありません。しかし、国の調査によると、我が国では中小企業経営者の高齢化が進んでいます。最も経営者が多い年齢は六十六歳で、今後五年間で三十万人以上の経営者が七十歳に到達しますが、このうち六割の中小企業において後継者が決まっていない状況にあります。今後、経営者の高齢化が一層進み、後継者不在を理由に廃業がふえれば、地域の雇用が失われるだけでなく、技術やノウハウが途絶し、我が国経済の大きな損失となります。また、事業承継については、単に中小企業の廃業防止にとどまらず、企業の成長や地方創生にもつながる積極的な側面があります。
 中小企業庁の調査によると、経営者の年齢が上がるほど投資意欲の低下やリスク回避性向が高まる傾向にあり、一方で経営者が交代した企業や若年の経営者のほうが利益率や売上高を向上させているという結果も出ており、事業承継は企業を成長させ、ひいては経済活性化への呼び水とも言えます。さらに、故郷を離れ都市部で暮らす若者が、両親の事業を引き継ぐために地元に戻ってくれば、人口減少や少子、高齢化の流れに一矢を報いるのはもちろん、このような外部で新しい視点や価値観を学び、経験を積んだ若い経営者が地域にかかわることによって、地域コミュニティーに刺激を与え、地方創生のうねりを起こす人物、いわゆる若者、ばか者、よそ者として地方の停滞を打ち破る起爆剤になる可能性を秘めています。
 このように、地方に若い経営者を生み出す事業承継を積極的に進めることは、雇用の維持だけでなく、中小企業の成長、人口減少、少子、高齢化対策、地域の活性化、つまりは地方創生のために不可欠であると私は考えております。一方、現実論として事業承継を行うとなると、株式や事業用資産の贈与など法律上、税務上の対応が必要となることや、後継者が決まっていない場合は後継者候補とのマッチングやMアンドAなど、日常業務に追われる中小企業の経営者では十分な対応や準備ができないのが実態であります。このため事業承継を進めるためには、中小企業の経営実態や家族構成などに応じた、きめ細やかな支援が必要と考えます。
 そこで知事に質問です。知事は事業承継をどのように認識されておりますか。また、その認識のもと、本県では県内各地域において中小企業の事業承継を促進させるために、現在どのような支援を行っているのかお聞かせください。
 国の調査によると、六十歳代の経営者の約六割、七十歳以上の経営者でも半数が事業承継の準備に着手していないのが現状です。事業承継を促進するためにも、現在最も必要とされているのは、中小企業の経営者に事業承継の必要性を認識してもらい、その準備に着手してもらえるよう積極的に働きかけることではないでしょうか。特に、中小企業に寄り添うことができる地方において、どれだけきめ細やかでタイムリーな対応ができるか否かが事業承継促進の分水嶺になると考えます。
 そこで知事に質問です。現在、福岡県内中小企業における事業承継の準備状況はどのようになっていますか。また、中小企業の事業承継の準備が進んでいない現状について、どのような原因があると考えていますか。知事の所見を御披瀝ください。
 現在、国において、中小企業の事業承継を促進するために事業承継税制の見直しが検討されています。新聞報道によると、来年度から十年間の時限措置として、非上場企業の株式などを先代経営者から取得した場合の相続税、贈与税に関する特例措置の対象を拡大するとともに、適用要件を緩和し、さらに外部人材の登用やMアンドAによる事業承継についても、株式、事業の譲渡益にかかわる税負担の軽減などを検討しているとのことです。このように、国が中小企業に対し事業承継に取り組むインセンティブ付与を十年間の時限措置として検討している中、地方もこの機会を捉え、国の制度見直しを活用し、中小企業に事業承継の準備を積極的に働きかけていくべきと考えます。事業承継は経営者の決断なくして始まりません。今こそ経営者に決断を促すべき絶好のチャンスではないでしょうか。
 そこで知事に質問です。国の動きを踏まえ、福岡県として、中小企業に対し事業継承の取り組みを働きかけるために、今後どのような施策をお考えかお聞かせください。
 今後十年間、国の集中的な時限措置により事業承継が促進されれば、若い新たな経営者がふえることは間違いないと考えます。一方で、若い、新たなということは、逆に言えば経験やノウハウが足りないことと表裏一体ですし、地元に戻って間もない経営者は、経済界や地域コミュニティーにおける人脈形成に苦労することも予想されます。また、事業承継後、変化し続ける経営環境に対応し企業を存続、成長させるには、前例踏襲だけでなく業容拡大や新たなニーズへの対応などが必須となります。
 そこで知事に質問です。国が集中的に促進する事業承継により、今後若くて経験が浅い経営者が増加することが予想されます。また、事業承継を契機に新たな事業展開を行う場合もあります。こうした経営者への支援について、県は今後どのように充実強化を図っていくのでしょうか、知事の御所見を披露ください。
 代表質問の二日間、喉の調子のせいでしょうか、ちょっと元気がないように見受けられた小川知事でございますけれども、本日は艶々と潤いのある声で、前向きな、歯切れのよい答弁を期待して、質問を終わります。(拍手)

◯議長(樋口 明君) 小川知事。
*知事答弁

◯知事(小川 洋君)登壇 御期待に添えるように頑張りたいと思います。
 まず初めに、地方創生を進めるための事業承継の促進でございますけれども、地方創生を進めていくためには、地域に魅力ある雇用の場をつくっていくことが極めて重要であります。そのためには、県内の雇用を約八割担っていただいております中小企業の振興というのが何よりも大切だと思っております。国の調査によりますと、若い経営者のほうが成長意欲が高く、また売上高を増加させるというふうにされておりまして、事業承継を契機として、若い経営者が、その事業を成功させることにより、雇用の創出というのが地域に期待できます。また、事業を承継した若い経営者が地域の方々と交流しながら、そのコミュニティーの再生、また地域資源の掘り起こしなどに取り組むことによりまして、地域の活性化にも寄与することになると考えております。このため、円滑な事業承継を促していきますことは、活力ある地域社会を維持し、地方創生を担う人材の確保という観点からも重要な取り組みであるというふうに考えております。
 本県におきましては、中小企業の事業承継につきまして、商工会議所、商工会の経営指導員が経営者からの相談に応じるとともに、後継者が定まっている場合には、地域中小企業支援協議会が相続税や債務の引き継ぎなどに対応できる専門家を派遣をして、その支援を行っております。また、後継者がいない場合には、国が福岡商工会議所に設置をいたしております福岡県事業引継ぎ支援センター、これにつなぎまして、譲り受けを希望する企業とのマッチングや創業希望者の紹介等の支援を行っているところでございます。
 次に、事業承継に向けた取り組み状況と経営者への働きかけでございます。県がことしの七月、県内の中小企業約一千社、これを対象にして調査を実施しましたが、その調査結果によりますと、経営者が六十歳以上の企業のうち、後継者が決まっている中小企業は約五割にとどまっております。また、そのうちの五割は、まだ事業承継への準備に着手をしていないというふうに回答をいただいております。事業承継を確実に進めていくためには、経営者に対して積極的な働きかけを行うことによりまして、経営者が事業承継、その重要性というものを認識していただき、実際に承継に向けた準備に取りかかっていただくことが大事であります。
 県の今後の取り組みでございます。現在、国におきましては、今後十年間程度を事業承継の集中実施期間と位置づけまして、取り組みを強化することといたしております。具体的には、相続税や贈与税の負担軽減を図るための事業承継税制の抜本的拡充、またMアンドAによります事業承継を促進するための株式等の譲渡益にかかわる税の軽減措置などにつきまして検討が行われているところであります。このような国による制度改正が実現がされれば、中小企業の経営者の方が、この期間内に事業承継に取り組むための強力なインセンティブになると、このように考えております。このため県といたしましても、こうした国の動きというものを契機といたしまして、中小企業の経営者への働きかけというものを強化をしていきたいと、このように考えております。このため、商工会議所、商工会を初め金融機関、専門家団体、事業引継ぎ支援センターなど多様な機関が参画をし、これらの機関が一体となって中小企業の事業承継を進めるための体制について検討をしていきたいと思っております。また、経営者への働きかけを一層充実させるため、経営指導員のスキルアップを図るための方策、また外部人材の活用などについてもあわせて検討を進めてまいります。
 次に、事業承継をされた経営者に対する支援についてでございます。事業承継により経営者が交代されたその直後というのは、信用力の低下により資金調達が困難になる場合や、経験不足等により売り上げが減少する、そういった場合がありますことから、経営の安定を図るための支援というものが必要であると考えております。また、新しい商品やサービスの開発など事業承継を契機とした新しい事業環境への適応や新たな事業へのチャレンジ、これを促し、売上高の向上につなげていくということも大事であります。このため、今後事業を承継した経営者に対しまして、経営指導員がこれまで以上の頻度で訪問指導を実施をし、資金調達や売り上げの現状などをきめ細かく把握をするとともに、新事業に取り組む意欲のある経営者に対しましては、売り上げ向上を図るための経営革新計画の策定というものを重点的に働きかけてまいります。また、個々の企業の課題に対する専門的な支援が必要となります場合には、県の中小企業振興事務所、商工会議所、商工会、金融機関、それから専門家団体等で構成をいたしております地域中小企業支援協議会、ここが中心となりまして、個々の企業の個々の課題の解決を支援してまいります。
 さらに、事業承継をした企業の成長と地方創生を担う人材の育成を図る観点から、県内成功企業の具体的な事例についての情報提供でありますとか、先輩経営者と若手経営者とが交流する場を設定をし、さらにはそうした場を活用し、若手経営者に地域振興活動への参画というものを促していくための情報提供などについて、今後検討を進めていきたいと考えております。

平成29年9月議会一般質問 「自動運転車に関する県の取組について」

録画中継にて知事答弁を含め視聴する事が可能です
板橋聡の議会質問録画中継

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質問要旨 一、自動運転車に関する県の取組について
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 ◯十八番(板橋 聡君)登壇 皆さん、こんにちは。自民党県議団の板橋聡です。本日は、自動運転車に関する県の取り組みについて質問いたします。
 今回質問に当たり、自動運転車と通告をしておりますが、これはレベルフォーと呼ばれる完全自動走行を実現するための車両、部品、インフラ、サービス、法整備などを含めた自動運転サービス全般の意味であると御理解をください。
 一九〇八年、アメリカのフォード社により大量生産方式が開始されて約百十年、自動車産業は今、自動運転技術により大きなイノベーションが起こっています。自動運転技術は、一九九〇年ごろから普及した高速道路におけるオートクルーズ機能を初めとする運転サポート機能としての開発が先行していましたが、人工知能の進化により機械学習を用いた完全自律走行の実現が視野に入ってきました。日本においては二〇一五年十一月に安倍総理が、二〇二〇年までに自動走行の実用化に向けた制度整備を目指す発言があり、官民ITS構想・ロードマップ二〇一六以降、その目標達成に向けた各種開発、調査、実証実験が計画されるようになりました。そんな中、ことし七月、国土交通省は、中山間地域における道の駅などを拠点とした自動運転サービスの公募型実証実験を行う全国八カ所を決定。九州においては我が福岡県のみやま市が唯一選定されました。また、八女では数年前から無人運転車が走っているとのうわさがございますけれども、この公道においての自動運転車の実証実験は県内初とのことです。
 自動運転車が社会に与えるインパクトの裾野は広大です。二〇三〇年には国内市場規模が七兆円に成長するとも言われる、車両を初め関連するセンサー、人工知能、ダイナミックマップ、情報通信インフラなど産業界に与える道路、車線、横断歩道、信号など自動運転車に対応するインフラ整備、道交法を初めとする法律整備やその運用など政府、自治体に対するインパクト。そして高齢者の移動手段確保、過疎化が進む中山間地域などにおける交通弱者対策、バス、トラックの運転手不足対策、高齢者ドライバーの事故対策など山積する社会的課題へのインパクトなどなど、我々が住む社会全体を一変させるほどのイノベーションをもたらす可能性があります。
 もとより福岡県は、北部九州自動車産業アジア先進拠点プロジェクトを立ち上げ、国際競争力の高い企業の集積や自動車先端人材の集積、交流拠点の形成などを目指しております。今回、福岡県で初めて公道における自動運転車の実証実験が行われることと相まって、社会実装に向かう自動運転サービスに対し福岡県が本腰を入れて取り組みを始める好機と捉え、以下三点質問いたします。
 自動運転サービスの社会実装に不可欠なのは、自動車自体の技術の進化と自動運転に対応した法律や道路といったインフラの整備であります。そのためにも、専用空間や一般道路などで走行実験を積み重ねていくことが必要となります。
 そこで知事職務代理者に質問です。今回のみやま市における公道での実証実験は、今後普及が期待される自動運転サービスにおいて、道路に求められる課題を把握するよい機会と考えております。今回の実証実験に対し、県として積極的にかかわり、協力すべきと考えますが、知事職務代理者の所見をお聞かせください。
 今回の実証実験の期間は、一年、二年という長期のものではありません。準備期間はあるものの、実際に自動運転車を走らせるのは一週間程度の予定だそうです。指をくわえて眺めるだけでは、せっかくのチャンスも、みやま市がニュースに出てよかったね、で終わりかねません。公道での実証実験において一番ネックとなるのは、公道を使用するための許認可です。今回、公道における実証実験の実績をつくったことにより、メーカーや研究機関が公道での自動運転車の実験をする際、その場所として、みやま市が浮上するチャンスが生まれました。また、公道における実証実験のデータやノウハウの蓄積は自動運転技術の開発に取り組む関係企業等の誘致にも有効であるとともに、地元企業の自動運転分野への参入を促進すると考えております。
 そこで知事職務代理者に質問です。二〇二〇年をターゲットに、自動運転サービスの実用化は急ピッチで進んでおり、福岡県としても平成二十五年に策定した北部九州自動車産業アジア先進拠点プロジェクトの自動運転車に関する取り組みを、スピード感を持ってさらに前進させる必要があると考えます。今回の実証実験を行うみやま市とも緊密に連携して、自動運転技術の開発に取り組む関連企業誘致や地元企業の自動運転分野への参入促進など具体的な取り組みを進め、県内自動車産業の振興を図るべきと考えますが、知事職務代理者の所見をお聞かせください。
 今後、自動運転が社会実装されることにより、過疎化、高齢化が進む中山間地域における交通弱者対策や公共交通の運転手不足対策、交通事故防止対策などの多岐にわたる社会的課題の解決に貢献することが期待できます。私は、福岡県を自動運転サービスにより社会的課題を解決する先進的な地域にすることは、小川知事の目指す県民幸福度日本一の福岡県に大きく寄与すると思っております。その一方で、自動運転サービスはその裾野が広いために、国の場合、国交省、経産省、金融庁、警察庁、内閣府など関連省庁が多いため、IT総合戦略本部が政府全体の自動運転にかかわる戦略を策定するとのことです。県においては、インフラを担う県土整備部、産業振興、企業誘致などを担う商工部、総合交通対策、広域地域振興、市町村支援を担う企画・地域振興部など複数の部署が自動運転サービスに関係します。
 ちょっと分野が違いますけれども、私が当選直後、平成二十三年六月、農作物の鳥獣害対策に関して質問をいたしました。鳥獣害対策は農林水産部、環境部、保健医療介護部など複数の部署が関与し、それぞれ農業、鳥獣保護、保健衛生など視点が違っており、なかなか県一体となって大胆な施策を打ちにくい状況でしたが、小川知事は被害防止の観点だけでなく、捕獲獣の有効利用なども念頭に全庁横断のタスクフォースをつくっていただき、対策に本腰を入れていただくことになりました。これと同様のことが、自動運転サービスの取り組みにも求められるのではないでしょうか。
 そこで知事職務代理者に質問です。広い裾野を持つ自動運転サービスに対し、幸福度日本一を目指す福岡県にふさわしい取り組みを行うには、関連する複数の部署において情報を抜け漏れなく共有し、一丸となって推進する体制を構築すべきと考えますが、職務代理者の所見をお聞かせください。
 以上、真摯な答弁を期待して質問を終わります。(拍手)

◯副議長(守谷 正人君) 知事職務代理者服部副知事。
*知事職務代理者答弁

◯知事職務代理者・副知事(服部 誠太郎君)登壇 御答弁を申し上げます。
 まず初めに、自動運転車の実証実験に対する県の協力についてでございます。現在、開発されております自動運転車の中には、道路の白線や道路に埋設いたしました磁気による誘導設備などを検知して走行するものが多くございます。自動運転車の公道への導入に当たりましては、こうした道路に設置する白線や機器の整備や維持管理に要するコストや、荒天時など通信環境が悪い中でも適切に作動する機能や性能などにつきまして十分な検証を行うことが必要でございます。こうした検証を行うに当たりまして、県内初となります、みやま市で実施されます公道実験は大変貴重な機会と考えておりまして、県といたしましては、今後の自動運転導入に向けた道路に対する課題や知見を得るため、実験の主体となります、これは九州地方整備局や九州運輸局、みやま市などから構成をされますが、地域実験協議会に積極的に参加をしてまいる考えでございます。
 次に、自動運転の実証を契機とした自動車産業の振興についてでございます。本県では、質問にもございましたが、北部九州自動車産業アジア先進拠点プロジェクトを推進をいたしておりまして、このプロジェクトにおいて自動運転を含むITS分野の産業集積にも取り組むことといたしております。このため県では、地元企業による関連技術や製品の開発を促進するため、今年度から新たに自動運転に関する国の動向や自動車メーカーの開発に関する最新情報等を提供いたします自動運転ビジネス研究セミナーを開催をいたしております。このような中、ことし七月、今回の国の実証実験がみやま市で実施されることが決まり、自動運転等の技術開発に取り組む県内外の企業から関心を集めているところでございます。今後、県といたしましては、自動運転に関する取り組みをさらに進めるため、全国でも数少ない公道における実証実験の実績などを、みやま市さんと連携いたしまして自動運転の技術開発に取り組む企業などにアピールし、その誘致に取り組んでまいります。加えて、自動車電子、電装分野への参入に関するアドバイザーによる地元企業の掘り起こしや、世界最大のカーエレクトロニクス技術展での地元企業の技術や製品の展示PR、自動運転開発を行う自動車メーカーや部品メーカーが集積をしております中京地区での商談会の開催などに取り組みまして、自動運転技術に欠かせない電子、電装関連分野への地元企業の参入を促進し、自動車産業の促進を図ってまいる考えでございます。
 最後に、自動運転に関する取り組み体制についてでございます。政府におきましては、二〇三〇年までに世界一安全で円滑な道路交通社会の構築を目指し、自家用車における自動運転システムの高度化、革新的、効率的な物流サービスの実現、地方、高齢者向けの無人自動運転移動サービスの実現といったことに重点的に取り組みまして、自動運転システムの普及を図るためのさまざまな実証実験を行うこととしております。国土交通省では、この取り組みの一環として、今年度、みやま市を含む全国八カ所で中山間地域における道の駅などを拠点とした公募型の実証実験を実施するということといたしたところでございます。自動運転システムの普及は、人口減少が進む中山間地域の移動手段の確保、都市部における交通渋滞の緩和、自動車を初めとする地域産業の振興など、本県が抱えるさまざまな課題の解決や県内各地域の活性化に寄与するものであると考えております。本県は、自動車を初めロボット、半導体関連など先端産業の集積に加えまして、大都市から中山間地域まで多様な交通条件を持つ地域が存在しております。こういったことから、実証実験を進める上での優位性があるというふうに考えられます。県といたしましては、こうした地域の優位性を生かしまして、交通政策課を中心として県土整備部、商工部等の関係部局間の情報交換を密にいたしまして、今後、政府が実施するさまざまな実証事業の本県への誘致などを通じ、積極的に自動運転に関する情報や技術の蓄積を図ってまいります。