平成29年9月議会一般質問 「自動運転車に関する県の取組について」

録画中継にて知事答弁を含め視聴する事が可能です
板橋聡の議会質問録画中継

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質問要旨 一、自動運転車に関する県の取組について
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 ◯十八番(板橋 聡君)登壇 皆さん、こんにちは。自民党県議団の板橋聡です。本日は、自動運転車に関する県の取り組みについて質問いたします。
 今回質問に当たり、自動運転車と通告をしておりますが、これはレベルフォーと呼ばれる完全自動走行を実現するための車両、部品、インフラ、サービス、法整備などを含めた自動運転サービス全般の意味であると御理解をください。
 一九〇八年、アメリカのフォード社により大量生産方式が開始されて約百十年、自動車産業は今、自動運転技術により大きなイノベーションが起こっています。自動運転技術は、一九九〇年ごろから普及した高速道路におけるオートクルーズ機能を初めとする運転サポート機能としての開発が先行していましたが、人工知能の進化により機械学習を用いた完全自律走行の実現が視野に入ってきました。日本においては二〇一五年十一月に安倍総理が、二〇二〇年までに自動走行の実用化に向けた制度整備を目指す発言があり、官民ITS構想・ロードマップ二〇一六以降、その目標達成に向けた各種開発、調査、実証実験が計画されるようになりました。そんな中、ことし七月、国土交通省は、中山間地域における道の駅などを拠点とした自動運転サービスの公募型実証実験を行う全国八カ所を決定。九州においては我が福岡県のみやま市が唯一選定されました。また、八女では数年前から無人運転車が走っているとのうわさがございますけれども、この公道においての自動運転車の実証実験は県内初とのことです。
 自動運転車が社会に与えるインパクトの裾野は広大です。二〇三〇年には国内市場規模が七兆円に成長するとも言われる、車両を初め関連するセンサー、人工知能、ダイナミックマップ、情報通信インフラなど産業界に与える道路、車線、横断歩道、信号など自動運転車に対応するインフラ整備、道交法を初めとする法律整備やその運用など政府、自治体に対するインパクト。そして高齢者の移動手段確保、過疎化が進む中山間地域などにおける交通弱者対策、バス、トラックの運転手不足対策、高齢者ドライバーの事故対策など山積する社会的課題へのインパクトなどなど、我々が住む社会全体を一変させるほどのイノベーションをもたらす可能性があります。
 もとより福岡県は、北部九州自動車産業アジア先進拠点プロジェクトを立ち上げ、国際競争力の高い企業の集積や自動車先端人材の集積、交流拠点の形成などを目指しております。今回、福岡県で初めて公道における自動運転車の実証実験が行われることと相まって、社会実装に向かう自動運転サービスに対し福岡県が本腰を入れて取り組みを始める好機と捉え、以下三点質問いたします。
 自動運転サービスの社会実装に不可欠なのは、自動車自体の技術の進化と自動運転に対応した法律や道路といったインフラの整備であります。そのためにも、専用空間や一般道路などで走行実験を積み重ねていくことが必要となります。
 そこで知事職務代理者に質問です。今回のみやま市における公道での実証実験は、今後普及が期待される自動運転サービスにおいて、道路に求められる課題を把握するよい機会と考えております。今回の実証実験に対し、県として積極的にかかわり、協力すべきと考えますが、知事職務代理者の所見をお聞かせください。
 今回の実証実験の期間は、一年、二年という長期のものではありません。準備期間はあるものの、実際に自動運転車を走らせるのは一週間程度の予定だそうです。指をくわえて眺めるだけでは、せっかくのチャンスも、みやま市がニュースに出てよかったね、で終わりかねません。公道での実証実験において一番ネックとなるのは、公道を使用するための許認可です。今回、公道における実証実験の実績をつくったことにより、メーカーや研究機関が公道での自動運転車の実験をする際、その場所として、みやま市が浮上するチャンスが生まれました。また、公道における実証実験のデータやノウハウの蓄積は自動運転技術の開発に取り組む関係企業等の誘致にも有効であるとともに、地元企業の自動運転分野への参入を促進すると考えております。
 そこで知事職務代理者に質問です。二〇二〇年をターゲットに、自動運転サービスの実用化は急ピッチで進んでおり、福岡県としても平成二十五年に策定した北部九州自動車産業アジア先進拠点プロジェクトの自動運転車に関する取り組みを、スピード感を持ってさらに前進させる必要があると考えます。今回の実証実験を行うみやま市とも緊密に連携して、自動運転技術の開発に取り組む関連企業誘致や地元企業の自動運転分野への参入促進など具体的な取り組みを進め、県内自動車産業の振興を図るべきと考えますが、知事職務代理者の所見をお聞かせください。
 今後、自動運転が社会実装されることにより、過疎化、高齢化が進む中山間地域における交通弱者対策や公共交通の運転手不足対策、交通事故防止対策などの多岐にわたる社会的課題の解決に貢献することが期待できます。私は、福岡県を自動運転サービスにより社会的課題を解決する先進的な地域にすることは、小川知事の目指す県民幸福度日本一の福岡県に大きく寄与すると思っております。その一方で、自動運転サービスはその裾野が広いために、国の場合、国交省、経産省、金融庁、警察庁、内閣府など関連省庁が多いため、IT総合戦略本部が政府全体の自動運転にかかわる戦略を策定するとのことです。県においては、インフラを担う県土整備部、産業振興、企業誘致などを担う商工部、総合交通対策、広域地域振興、市町村支援を担う企画・地域振興部など複数の部署が自動運転サービスに関係します。
 ちょっと分野が違いますけれども、私が当選直後、平成二十三年六月、農作物の鳥獣害対策に関して質問をいたしました。鳥獣害対策は農林水産部、環境部、保健医療介護部など複数の部署が関与し、それぞれ農業、鳥獣保護、保健衛生など視点が違っており、なかなか県一体となって大胆な施策を打ちにくい状況でしたが、小川知事は被害防止の観点だけでなく、捕獲獣の有効利用なども念頭に全庁横断のタスクフォースをつくっていただき、対策に本腰を入れていただくことになりました。これと同様のことが、自動運転サービスの取り組みにも求められるのではないでしょうか。
 そこで知事職務代理者に質問です。広い裾野を持つ自動運転サービスに対し、幸福度日本一を目指す福岡県にふさわしい取り組みを行うには、関連する複数の部署において情報を抜け漏れなく共有し、一丸となって推進する体制を構築すべきと考えますが、職務代理者の所見をお聞かせください。
 以上、真摯な答弁を期待して質問を終わります。(拍手)

◯副議長(守谷 正人君) 知事職務代理者服部副知事。
*知事職務代理者答弁

◯知事職務代理者・副知事(服部 誠太郎君)登壇 御答弁を申し上げます。
 まず初めに、自動運転車の実証実験に対する県の協力についてでございます。現在、開発されております自動運転車の中には、道路の白線や道路に埋設いたしました磁気による誘導設備などを検知して走行するものが多くございます。自動運転車の公道への導入に当たりましては、こうした道路に設置する白線や機器の整備や維持管理に要するコストや、荒天時など通信環境が悪い中でも適切に作動する機能や性能などにつきまして十分な検証を行うことが必要でございます。こうした検証を行うに当たりまして、県内初となります、みやま市で実施されます公道実験は大変貴重な機会と考えておりまして、県といたしましては、今後の自動運転導入に向けた道路に対する課題や知見を得るため、実験の主体となります、これは九州地方整備局や九州運輸局、みやま市などから構成をされますが、地域実験協議会に積極的に参加をしてまいる考えでございます。
 次に、自動運転の実証を契機とした自動車産業の振興についてでございます。本県では、質問にもございましたが、北部九州自動車産業アジア先進拠点プロジェクトを推進をいたしておりまして、このプロジェクトにおいて自動運転を含むITS分野の産業集積にも取り組むことといたしております。このため県では、地元企業による関連技術や製品の開発を促進するため、今年度から新たに自動運転に関する国の動向や自動車メーカーの開発に関する最新情報等を提供いたします自動運転ビジネス研究セミナーを開催をいたしております。このような中、ことし七月、今回の国の実証実験がみやま市で実施されることが決まり、自動運転等の技術開発に取り組む県内外の企業から関心を集めているところでございます。今後、県といたしましては、自動運転に関する取り組みをさらに進めるため、全国でも数少ない公道における実証実験の実績などを、みやま市さんと連携いたしまして自動運転の技術開発に取り組む企業などにアピールし、その誘致に取り組んでまいります。加えて、自動車電子、電装分野への参入に関するアドバイザーによる地元企業の掘り起こしや、世界最大のカーエレクトロニクス技術展での地元企業の技術や製品の展示PR、自動運転開発を行う自動車メーカーや部品メーカーが集積をしております中京地区での商談会の開催などに取り組みまして、自動運転技術に欠かせない電子、電装関連分野への地元企業の参入を促進し、自動車産業の促進を図ってまいる考えでございます。
 最後に、自動運転に関する取り組み体制についてでございます。政府におきましては、二〇三〇年までに世界一安全で円滑な道路交通社会の構築を目指し、自家用車における自動運転システムの高度化、革新的、効率的な物流サービスの実現、地方、高齢者向けの無人自動運転移動サービスの実現といったことに重点的に取り組みまして、自動運転システムの普及を図るためのさまざまな実証実験を行うこととしております。国土交通省では、この取り組みの一環として、今年度、みやま市を含む全国八カ所で中山間地域における道の駅などを拠点とした公募型の実証実験を実施するということといたしたところでございます。自動運転システムの普及は、人口減少が進む中山間地域の移動手段の確保、都市部における交通渋滞の緩和、自動車を初めとする地域産業の振興など、本県が抱えるさまざまな課題の解決や県内各地域の活性化に寄与するものであると考えております。本県は、自動車を初めロボット、半導体関連など先端産業の集積に加えまして、大都市から中山間地域まで多様な交通条件を持つ地域が存在しております。こういったことから、実証実験を進める上での優位性があるというふうに考えられます。県といたしましては、こうした地域の優位性を生かしまして、交通政策課を中心として県土整備部、商工部等の関係部局間の情報交換を密にいたしまして、今後、政府が実施するさまざまな実証事業の本県への誘致などを通じ、積極的に自動運転に関する情報や技術の蓄積を図ってまいります。

【台風一過】

警戒された台風18号は四国方面に抜けていったようです。

午前中は強い雨風で心配しておりましたが、朝倉市や東峰村では避難勧告が出ておりましたが、取りあえず福岡県内において9月17日15時時点での被害報告は無いようです。

今日は色々予定されていた行事も台風の影響を考慮して中止になったものが多かったとの事。折角の準備をされていた皆様にはお気の毒でした。

私も本日の予定は全てキャンセルとなりましたが、一日家族と過ごすことが出来て久しぶりにゆっくり団らんさせて貰いました。台風一家でした。しかし台風一過で夕方晴れ間が出ると、エネルギーを持て余す子供達は争うように外へ駆け出していきましたが😅

さて、台風一過の中、ニュースでは衆議院の解散風が吹き荒れています。この仕事、突然キャンセルになったり、突然新たな予定が割り込んできたり、スケジュール調整で色々と回りにご迷惑をかけることも多いのですが、その最たるものは突然の選挙です。今後の動静に注目しながら適切に対応をしなければなりません。

【9月議会開会中!9月20日一般質問を行います】

昨日は9月議会代表質問初日、自民党福岡県議団は一期生の井上博行先生が会派を代表して質問を行いました。兄上は県議会の先輩で現在は衆議院議員の井上貴博先生。7月5日に朝倉市・東峰村・添田町を中心に発生した豪雨災害に関する質疑を中心に、通常より1.5倍多い51問という質問量でしたが、会派の持ち時間45分以内にきっちり行って貰いました。

博行先生が登壇する姿に貴博先生の姿が重なり、なんとも言えない感慨を覚えます。自分もそういう目で見られているのかなぁ、とも。答弁は病気治療の小川知事に代わり、職務代理者の服部副知事が行いました。小川知事は腫瘍の摘出が無事成功し、9月25日から公務復帰の予定との事です。

私は9月20日(水)13時頃、昼休憩後のトップバッターとして一般質問に立ちます。質問内容は「自動運転車に関する県の対応について」です。国土交通省が公募した自動運転サービスの実証実験にみやま市が選定されたことを受けて、県のインフラ・産業振興などへの対応を質します。ネット中継もありますのでどうぞご利用ください。

福岡県議会インターネット中継↓
http://www.fukuoka-pref.stream.jfit.co.jp/

議会終了後は外務省が行う「中南米日系人招へいプログラム」参加者の議長表敬に、樋口議長・守谷副議長らとともに国際交流議員連盟事務局長として参加。

この事業は、中南米へ移民された日本人の2世3世に起業視察や日本文化体験、地方視察などを通じて日本の魅力を理解してもらい、帰国後も現地で発信してもらおうとするものです。

ブラジル・チリ・ペルー・アルゼンチン・メキシコ・パラグアイ在住の、新聞記者・マスコミ・ジャーナリスト、観光サービス業社長、州議会議員など発信力の高い10名の皆さま。

意見交換も大変活発なものになり、日本をルーツを持つ皆さんが、日本に対する郷愁と愛情をお持ちなのがヒシヒシと伝わってきました。たっぷり福岡を日本を堪能して頂き、日本と中南米の末永い懸け橋になられることを期待しています!

【ソフトバンクホークス奇跡の鳥居がみやま市に!】

本日、ソフトバンクホークス必勝祈願の「奇跡の鳥居」がみやま市長田ふれあい館(長田鉱泉)に設置され、そのお披露目式典が開催されました。

この鳥居は、福岡市のボランティア団体「夢サークル」によって1999年9月にJR香椎駅前に設置され、その年に福岡ダイエーホークスが初リーグ優勝・初日本一を果たし、翌年もリーグ優勝を果たした事でファンの間から「奇跡の鳥居」と呼ばれるようになったものです。

老朽化や訪れるファンが減ったため、今年の4月西日本新聞紙上で引き取り手が募集され、みやま市の美鷹会(代表今村さん)が名乗りを上げたのでした。

===当時の新聞記事===
「奇跡の鳥居」あげます 「街おこしに活用を」
http://www.47news.jp/localnews/hukuoka/2017/04/post_20170404062255.html
ホークス「奇跡の鳥居」、みやま市へ 補修後にお披露目
http://www.47news.jp/localnews/hukuoka/2017/04/post_20170413062908.html

しかし、潮風に曝されて赤さびだらけで今にも壊れそうな鉄製の鳥居。修復は困難を極め、設置場所を含め全くのノープラン。私も最初に相談受けたときは「おいおい大丈夫??」と心配になったものでした。しかし、このお披露目に辿り着けたのは美鷹会の皆さんの並々ならぬ情熱と努力、そして私心なき卓越した行動力があったからこそだと感服します。

お披露目にはこの鳥居を譲って頂いた「夢サークル」代表の吉水さんもお越しになり、完璧な修復をされ美しいホークスカラーに塗り替えられた鳥居を目にして「新しく作った方が安上がりなのに、ここまでやってくれるとは」と感動されていました。

譲渡式からお披露目までをテレビ西日本の「百道浜ストア」がずっと取材をされていたそうで、明日9月6日の同番組内で放送予定だそうです。

新たなみやま市の名所誕生です。ソフトバンクホークスファンの皆さん、タマスタにお越しの皆さん、ちょっと足を伸ばして「奇跡の鳥居」にホークスの必勝を祈願しに来ませんか!

奇跡の鳥居の場所はコチラ↓
https://goo.gl/maps/fG8wgQdwjqk

(写真左:美鷹会今村会長、右:夢サークル吉水さん)

【筑後の彫刻家展、日本のモノ作り】

筑後広域公園内にある九州芸文館にて「筑後の彫刻家展」が開催されています。
芸文館では過去も絵画や陶芸にスポットを当てて、筑後に縁のある芸術家の作品を集めた特別展を行いましたが彫刻をテーマにするの初めてだそうです。
そもそも、彫刻自体が大きく、重い作品であることが多い為、展覧会をするのが困難だそうで、今回のように作者50名、計150点もの彫刻作品のみを一堂に集めた特別展は珍しいそうです。
芸文館の鶴館長曰く「画家や写真家を目指す人は増えているが、彫刻家を目指す人はどんどん減っている。作品が展示し易い・運び易い・保管し易いことは芸術で飯を食う為に重要な要素。彫刻作品はその逆で、展示に場所を取り、運ぶのが大変で、大きさのみならず素材的に保管が難しい。しかしだからといって彫刻や造形を目指す人が減るというのは日本のモノ作りが弱くなるという事。このような展覧会を通じて子供達に彫刻・造形の素晴らしさを感じ、興味を持つ人が増えて欲しい」との事でした。
芸術には不調法な自分ですが、彫刻に関しては、作品の醸し出す迫力や圧倒的な存在感に「気圧されてる!」と感じる事が出来ます。
筑後の彫刻家展は9月24日迄開催されています。ちょっと早いですが芸術の秋を感じに足を運ばれては如何でしょうか。
http://www.kyushu-geibun.jp/main/3270.html