東日本大震災がれき早期受入に関する決議

31日間に渡って開催されていた二月議会(通称「予算議会」)も本日をもって閉会となりました。議会中は色々とネタはあるのですが、どうしても忙しかったり或いは書くことを躊躇するような状況もありブログの更新が滞ってしまいました。

2月議会の要点は
・小川県政初めての本格予算策定
・福岡県総合計画をはじめとする今後の県施策の背骨となる諸計画の策定/見直し
・議員提案の「福岡県飲酒運転撲滅運動推進条例(飲酒運転撲滅条例)」可決
・東日本大震災による災害廃棄物(がれき)の早期受入に対する決議
だと考えます。

本日全会一致で採択された「がれき受入決議」は特に印象的でした
全会一致で可決
昨年12月にがれき受入を一旦表明した佐賀県武雄市の樋渡市長は1000件以上に及ぶ抗議、そして具体的な職員に対する脅迫・イベント妨害の示唆により撤回を余儀なくされました。
福岡県議会において2月議会の一般質問で、がれきの受入を知事に対して質問した同期当選の川端耕一議員は、がれき受入について質問する事によってもしかしたら大きな反発を受ける可能性を御家族に対し事前説明して議場に向かったそうです。
本日の議場にもがれき受入に対して反対している団体の方10名ほどが傍聴に訪れられていました。そういう背景があっての全会一致での決議だけに感慨一入でした。

様々な風評がある中で、被災地のがれきを受け入れることについて不安を感じられる方がいらっしゃるのも良く理解できます。しかし、今回の決議文では下記のような文言が織り込まれています

「政府は、地方に受入要請するだけではなく、直接、国民に向き合い、放射性物質の安全基準の根拠等、対象廃棄物の安全性を丁寧に説明し、保証した上で各地方に処理量を割り当てるといった公平で毅然とした対応をすべきである。」

「住民の不安を払拭し、理解を得るため、国、県及び市町村が連携して、個別の受け入れ手順を詳細に定めるなど、安全な受入体制の構築を図ることを強く求めるものである」

あくまで国が安全基準をハッキリとさせ安全性を保証し、本当に安全だと皆が納得して頂けるがれきを、地域の処理能力の範囲で被災地復興の為に受入れる事が出来るよう「協議を開始する」のが目的です。その点を是非ご理解頂きたい。
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この写真は昨年7月に宮城県石巻市を訪問した際に撮ったものです。冗談じゃ無く、この光景が延々と何キロも続いている。

今回の福岡県議会の決議は即座にがれきの受入を始めるものではありません、県民の皆さんに一石を投じ大いに議論を巻き起こす事で、東日本大震災からの復興がより良い方向に進み始めることを願ってやみません。

最後に、2012年春の選抜高校野球大会にて宮城県石巻工業高校阿部主将が行った選手宣誓の全文を掲載しておきます

 宣誓。東日本大震災から一年、日本は復興の真っ最中です。
被災をされた方々の中には、苦しくて心の整理がつかず、今も、当時のことや、亡くなられた方を忘れられず、悲しみに暮れている方がたくさんいます。

 人は誰でも答えのない悲しみを受け入れることは苦しくてつらいことです。

 しかし、日本が一つになり、その苦難を乗り越えることができれば、その先に必ず大きな幸せが待っていると信じています。

 だからこそ、日本中に届けましょう。感動、勇気、そして笑顔を。見せましょう、日本の底力、絆を。

 我々、高校球児ができること、それは、全力で戦い抜き、最後まで諦めないことです。今、野球ができることに感謝し、全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います。

 平成24年3月21日、選手代表、宮城県石巻工業高等学校野球部主将、阿部翔人