平成23年度9月議会一般質問「職員の研鑽、筑後広域公園、福岡県総合計画」

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◯副議長(渡辺 英幸君) 板橋聡君。(拍手)
*板橋議員質問

◯十一番(板橋 聡君)登壇 皆さん、こんにちは。自民党県議団の板橋聡でございます。
 通告に従いまして、本日は県民幸福度日本一というのを横軸にして、三つの項目について質問させていただきます。午後三番手でございます。皆さんお疲れとは思いますが、議場に船がこぎ出さないよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、県民幸福度日本一を目指す福岡県職員の研さん、そして切磋琢磨についてお伺いいたします。六月議会や予算特別委員会を通じ、小川知事が提唱される県民幸福度日本一という政策目標について、多くの議論がなされました。私も、知事答弁や所属しております福岡県総合計画審議会での議論を通じ、県民幸福度日本一について考えるにつけ、福岡県民が県民幸福度日本一になるには、国内のみに目を向けるのではなく、県行政のさまざまな分野で世界一に触れ、学ぶ機会を持つことで、他県の二歩三歩先を行くすぐれた施策を発想し、練り上げる職員の育成が不可欠との思いに至りました。
 知事が県民幸福度日本一を提唱して以降、ブータンのグロス・ナショナル・ハピネス(GNH)、これを耳にすることがふえましたが、実際ブータンに行ってGNHがどんなものか触れた職員がいらっしゃいますでしょうか。
 昨年度は、県職員として調査団を含め、延べ百九十七名が海外渡航をしております。しかし、その七割以上は国際交流や商工、環境にかかわる部署からの出張で、企画・地域振興部、建築都市部、県土整備部、福祉労働部に関しましては、四部署合計でわずか十九名、全体の一割にも足りません。
 海外人材育成の制度も幾つかあるようですけれども、非常に狭き門で、利用された方は歴代でも数えるほどでございます。しかし、世界には都市計画、スポーツ、文化によるまちづくり、そして福祉行政などの分野でも、日本にはなじみの薄い先進的な取り組みをしているところが存在しており、県民幸福度という幅広い意味で、日本一を福岡県が目指すのであるならば、他県を目標にしても、やっぱりだめだと思うんです。やはり一部の部署だけではなく、広く、あまねく、事務職も技術職も世界一に触れ、世界一を目指し、日本一を実現可能にする経験と知識を体得する機会を確保するのが望ましいと考えます。
 そこで質問です。広く、あまねくさまざまな部署から多くの職員、とりわけ将来の福岡県をしょって立つべく若手職員を含め、充実した海外研修の機会を与え、世界一を意識し、目指せる組織体制の構築こそが、福岡県が幸福度日本一になるために肝要だと考えますが、知事の所見をお聞かせください。
 続きまして、筑後広域公園について質問いたします。私が六月の一般質問にて、経済的な県内地域格差について質問したところ、知事より、格差の解消には地域それぞれの特色を生かしながら発展することが重要との答弁がありました。筑後広域公園は、平成十七年より一部供用開始され、現在もまだ建設中です。みやま、筑後両市にまたがり、スポーツゾーン、文化体験ゾーン、交流ゾーンの三つのゾーンがあり、日本で唯一新幹線の駅が敷地内に存在し、全面供用開始されますと、面積は何と大濠公園の五倍、そして百九十七・二ヘクタールの県内最大の広域公園となります。私は、この筑後広域公園は県南地域のスポーツ、文化の発信、そして推進基地の役割を担う地域の強みとなる施設だと信じております。
 そこで質問です。知事は、福岡県南の文化、スポーツ面の特色を、北九州地区、福岡都市圏、筑豊地区と比較してどうとらえていらっしゃいますでしょうか。また、筑後広域公園により、その県南の特色、強みをどのように伸ばし、差別化し、魅力的な地域づくりをしていくのか、グランドデザインを県として策定されているのでしょうか。
 というのも、この公園はいまだ開発途上ですが、どんなに広大な面積の公園であろうと、大規模な施設であろうと、つくることだけが目的になってしまっては、いわゆる箱物でしかないのです。広域公園により地域のスポーツ、文化が振興し、競技人口の増加、技術の向上、幅広い地域から人が集まり、にぎわいを生み、周辺地域の価値向上が図れるような、住民から愛される、活用される生きた資産にしてほしいんです。それこそ県民幸福度の向上と言えるのではないでしょうか。
 例えば、広域公園の中に今後建設が予定されています、屋外冷水五十メートル公認プールと屋内温水の二十五メートルプールで構成されるプール施設があります。今まで県南地域には五十メートル公認プールが存在しなかったため、地区の水泳大会を開催する場合は、わざわざ選手たちは福岡市内の公認プールへ出かけなければなりませんでした。そういった意味では待望し続けた公認プールの実現ではあります。
 しかし、この五十メートル公認プールは、屋外冷水の、いわゆる学校プールであるがゆえ、せっかく建設しても、水温の関係から一年の中で六月中旬から九月中旬のたった三カ月強しか、物理的に使用することができません。また広域公園を中心として半径三十キロ以内、大体車で一時間ぐらいなんですけれども、この中に五十メートル公認プールは既に四カ所存在します。そのすべてが現在筑後広域公園に計画中のものと同じ屋外冷水の、いわゆる学校のようなプールでございます。これが、もし屋内温水の五十メートル公認プールとなれば、一年十二カ月、冷水のプールと比較して四倍の期間使用できます。そして、県南はおろか隣接する熊本県北部、そして佐賀県を合わせても唯一無二の施設となり、有明海沿岸道路や九州新幹線を使って地域を越えた福岡及び環有明エリアの水泳競技の中心地として、インバウンドの集客効果が見込め、知名度アップ、まちおこし、人づくり、にぎわいづくりが可能となる、まさに生きた施設になると考えます。
 もちろん初期コストや維持費の問題はあります。このプール一回つくったら四十年、五十年つくり直すことはないと思います。なので、せっかくつくるのならば、コストと引きかえに一年じゅう使うことができて、地域のオンリーワンの施設になることにより、地域の競技人口、競技レベルが向上する、そういった新たな大会、イベントが開催され、にぎわいにも一役買う、もしかしたら広域公園プールで練習したオリンピック選手が登場して、県南の人々がテレビ中継に熱狂するかもしれない。つまり、これは知事が強調されている地域活性化の実現、すなわちお金では買えない県民幸福度の向上に一役買うわけであります。これこそ生きた税金の使い方です。コンクリートから人へではなく、コンクリートが人をつくり、生かし、町を盛り上げるようにするのが行政の使命だと思います。
 そこで知事に質問です。格差解消には地域それぞれの特色を生かしながら発展することが重要という答弁を踏まえた上で、今後県の公共施設整備において、単なる不足施設の整備という枠を超えて、それが地域の特色、強みを生かし、地域の価値、幸福度を高めるようなものをつくっていく必要があると私は考えますが、この件について県民幸福度と県のアセットマネジメントの観点から、知事の所見をお聞かせください。
 また、建築都市部長に質問でございます。現在計画されている筑後広域公園の公認五十メートルプールですが、屋内温水を選択肢とすることはできないのでしょうか。
 最後に、福岡県総合計画についてお伺いします。福岡県総合計画、いわゆるマスタープランは、県施策の指針となる大変重要なものです。麻生県政時代には十三年間という長期の計画でございましたけれども、今回、急激な時代の変化に対応するために、十年先を見据えた五年間の計画を立てることとなりました。
 日本はこの三年間でもリーマンショックが発生、政権が交代し、大震災が起こるなど、生活環境を根本から変えるような出来事が起こっています。ゆえに、計画期間を短縮することについては賛成です。しかしながら、期間を短くするなら同時に、県内地域事情の多様化を踏まえ、網の目を細かくし、精度を上げなければならないと考えます。すなわち過去に京築や朝倉において地域振興計画がつくられたように、地域の特性を生かし、地域住民の幸福度を上げる、そういうことができるような総合計画の地域版、いわゆるローカル版が必要ではないでしょうか。これは知事のおっしゃる格差の解消には地域それぞれの特色を生かしながら発展することが重要という考えにも合致します。
 そこで知事に質問です、かつてつくられたマスタープランのいわばローカル版と言うべき地域振興計画についての認識と評価とあわせ、総合計画の地域版の作成について、知事の所見をお聞かせください。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)

◯副議長(渡辺 英幸君) 小川知事。
*知事答弁

◯知事(小川 洋君)登壇 まず、幸福度日本一実現に向けた人材育成についてお尋ねでございました。議員御指摘がありましたとおり、国際感覚を有する職員の育成は大事なことだと思っております。特に、さまざまな分野で国際化が、今進んでおります。国際感覚や広い視野を持った職員の育成が大変大事であると思います。
 県では、これまで外務省在外公館、あるいは交流協会の台北事務所、海外事務所への派遣など、さまざまな機会を活用して海外勤務の経験を積ませるということをやってまいりました。それを通じまして、国際感覚を持った職員を育成するとともに、一方で海外勤務の御経験のおありになる民間の経験者を職員として採用し、人材の確保を図ってまいりました。さらに、庁内におきましても、国際交流部局等にはALT、外国語の指導助手の方を迎えておりますし、国際交流員として採用いたしました外国青年がいらっしゃいます。そういった方々と職員が日々業務上接することによって、それら海外の方々の物の考え方、あるいは制度、文化、そういった違い、お互いに触れ合うことができるようになってきております。今後とも引き続き、さまざま海外派遣制度の活用でありますとか、海外事情の実地調査、出張によりまして海外経験を積ませるとともに、庁内にいらっしゃっております外国青年、あるいは識者、そういった方々との交流、そして、外国人の方、識者を講師として海外情勢や異なる物の見方について、これを学ぶ研修といったものも充実強化したいと思っております。
 これらを通じまして、国際感覚を磨くだけではなくて、外からの視点で、つまり海外におりますと、私も自分のささやかな経験からでもそうでございますが、外におりますと、余計日本のことがよく見える、また考えられると、そういうことを当時思っておりました。それは今も変わってないと思います。ますますそういうことは重要になると思っておりますので、ありとあらゆる機会を通じて、そういった形で、国内にあっても外から見たらどうかということも含めて、いろんなことを考える、そういった視野を持った職員を一人でも多く育てていきたいと、このように考えております。
 筑後地域の文化、スポーツの特色についての私の考え方、見方についてお尋ねがございました。午前中の質疑でも名前が出ておりましたが、このたび大関に当県出身の琴奨菊関がなられたわけでございますが、柳川市の御出身でございます。こうした相撲を初めといたしまして、柔道、剣道、弓道といった武道が非常に盛んな土地柄だという印象を、私は持っております。
 文化につきましては、みやま市の幸若舞、そして八女の福島の燈籠人形、そういった伝統芸能、あるいは久留米絣、八女提灯といった伝統工芸品、そして筑後市の久富の盆綱曳きなど、伝統的な祭りもあります。こういった形で、いろいろな文化、祭り、産業、これを有している地域であるというふうに、私は認識をしております。
 その上で、地域の活性化のための筑後広域公園の活用についての、私の考え方についてお尋ねがございました。先般、十月一日でございますけれども、この公園の川の駅船小屋恋ぼたる、いわゆる物産館の開業式がございました。私もそこに参上させていただいたところでございます。大勢の方が集まっていただいておりました。この地域は、矢部川流域の緑豊かな自然環境と歴史、それから文化、そして農業や伝統工芸も盛んな地域であります。先ほど申し上げたとおりでございます。この筑後広域公園は、議員も指摘されましたが、新幹線の駅を園内に持つ全国唯一の都市公園でございます。また、東側に行きますと、九州自動車道八女インターやみやま柳川インターからも約十五分ぐらい、良好な交通アクセスを誇っている公園でもあるわけです。こうした立地条件のもとで、地域の自然環境を生かした整備を行いまして、四季折々の変化を楽しんでいただき、一年を通じていろんな形で訪れることができる公園になるのではないかと考えております。
 また、この公園は、現在スポーツ施設、それから建設中の芸術文化交流施設など、いろんな施設を整備しているところでございます。多くの県民の皆様にいろんな、多様なスポーツ、レクリエーション、それからイベント活動の場を提供しまして、この場を使っていただいて、いろんな使い方もあろうかと思いますが、活用していただきまして、にぎわいや交流というものをつくり出していけるのではないかと考えております。このように地域の方々と一緒になって知恵を出し合いながら、魅力ある公園づくりを進めることによって、公園や地域を訪れる方をふやしていって、その結果、地域の活性化に役立てていきたいと考えております。
 それから、県の施設整備についての基本的な考え方についてお尋ねがございました。これにつきましては、私はこう考えております。施設自体が多くの利用者にとって満足度が高くて、長く愛され続けるものであることというのはもちろん大事だと思いますし、施設の特色を生かして、地域の魅力を高め、地域の活性化にもつながっていくという施設であるということが重要であると思います。ただ、しかしながら、一方で当該施設の役割や利用頻度、片方で整備費だけでなく維持管理にかかわる費用もあります。これは議員御指摘のとおりでございます。そうした整備費と維持管理、オペレーションコストですが、その総経費というのが両方あるわけですから、その両方についてのバランスをどうやってとっていくか、とれるかという話がございます。そういうことを通じまして、適切な施設規模や機能、また運営方法というものを決定することが、県の施設整備及び運用についての私の基本的な考え方であります。
 それから、総合計画と地域版の計画についての考え方についてお尋ねがございました。御承知のとおり、かつては地域別の計画を策定いたしておりました。しかしながら、その内容の大半は国、県などによります道路、公共施設、住宅といった社会資本整備の計画でございまして、市町村あるいは地域の自主的な発展を促す計画として、必ずしもなっていたのかどうか、そういう問題があるんだろうと思います。そのため、その後はそれぞれの地域が持つ特性や資源を十分に生かしながら、広域的な観点から県と市町村が連携をいたしまして、地域の活性化に取り組んでいくという新しい考え方に立った地域振興方策を進めてきているところでございます。
 具体的に申し上げますと、県内十五圏域に分けまして、県と市町村、そしてNPO、地域づくりの団体など、地域の皆さんと一緒になって連携して、互いに知恵を出し合いながら、知恵を絞りながら、地域にあります固有の文化、資源、そういったものを活用した地域の魅力の発信、また地域が持っております豊かな食材を使った食品の開発でありますとか、いろんな特産品の開発を行いますなど、地域資源をうまく使って、多様な振興プロジェクトを進めてきているところでございます。
 また、そうした十五の圏域がありますけれども、各圏域の市町村がお互いに連携、連帯をしていって、相互に補完し合う、なくてはならない存在に、お互いになることも大事でございまして、雇用、福祉、医療、教育、文化、スポーツ、そういった分野で補完し合う関係を充実させ、そのことを通じまして、地域の住民の方の質の高い生活の実現に取り組んでいるところでございます。このような形で、各圏域において地域の活性化に向けたいろんな取り組み、議論が行われておりますので、その成果を踏まえながら、今度の総合計画には盛り込んでいきたいと思っております。

◯副議長(渡辺 英幸君) 小路建築都市部長。
*建築都市部長答弁

◯建築都市部長(小路 芳晴君)登壇 筑後広域公園の五十メートルプールの整備についてお答えします。筑後地域には水泳競技を行える公認の五十メートルのプールがなく、地域の市町や住民の方々から強い要望がなされてきたところでございます。このようなことから交通のアクセスもよく、スポーツ施設も充実している筑後広域公園内に計画したところでございます。
 屋内温水プールにつきましては、年間を通して利用可能であることから、地域の競技者にとりまして利便性が高まることは認識しております。しかしながら、県内では冬季に五十メートル水路の競技大会が開催されていないことなどから、冬季における五十メートルプールの利用者が十分に見込めず、また屋内温水プールでは維持管理に多額の費用を要することを勘案しまして、二十五メートルプールを屋内とし、五十メートルプールを屋外として整備することとしております。今後、この屋外の五十メートルプールが各種競技大会の拠点となりますよう整備を進めてまいりたいと考えております。

◯副議長(渡辺 英幸君) 板橋聡君。

◯十一番(板橋 聡君)登壇 御答弁いただきまして、二つ要望と、一つ再質問をさせていただきたいというふうに思っております。
 まず、職員の研さんという部分に関しましてですけれども、これはモチベーションを高めるという意味で非常に重要かなと思っております。職員一人一人がいろいろ世界を感じ、肌身に感じて、福岡県をやっぱり日本一にしてやるよという気持ちが広まることが一番大事なんだというふうに思っておりますので、この部分は知事の、ぜひリーダーシップで、そういった気持ちが職員一人一人に広がり、そして、私は願うのは、最終的にはそれはもちろん議員一人一人も持っておりますけれども、県民一人一人がそのような気持ちを持って、福岡県を日本一にしていこうじゃないかという気持ちになるのが一番よろしいかと思いますので、ぜひその部分はリーダーシップを発揮して、まずは職員の方一人一人にそういった気持ちが根づく、そういったモチベーションアップの機会を持つということを、ぜひ考えていただきたいというふうに要望いたします。
 そして、筑後広域公園に関するプールに関して再質問をさせていただきます。
 公認五十メートルプールに関しては、先ほど建築都市部長から残念な答弁をいただきました。コスト面で五十メートルプールの室内温水化はなかなか難しいと。二十五メートルプールは室内温水だから、それで我慢してくれというようなことだと理解しておりますけれども、しかし、二十五メートルプールというのは、筑後広域公園からわずか半径十キロ以内に、民間と公共合わせて何と十五カ所ございます。うち室内温水プールは九カ所が既に存在しております。インストラクターが配置されて、水泳以外にアクアビクスとかウオーキングとか、魅力的なスクールを持っている施設があったり、サウナがついておったり、ジムが併設していたりする施設もございます。そういう意味では、知事がおっしゃった、維持管理コストと効果のバランスというのは大変理解はできるんですけれども、筑後広域公園の二十五メートルプールが、五十メートルプールじゃないですよ、二十五メートルプールが室内温水だけ、これを売りにして継続的に活用されるはずがないと、私は感じておるんです。
 そこで再度質問をさせていただきます。広域公園にはプール施設を含め、今後フィットネスエリア、ビオトープ、サブエントランスなどなど建設予定ではございます。地域住民の幸福度向上に寄与するために、単に建設することを目標とせず、近隣他施設と差別化して、広域公園内の他の施設との補完をし合うようなソフト、ハード面での仕掛けが、これは絶対必要だと考えております。これに関して、知事の所見をお聞かせください。
 最後に、総合計画に関して要望でございます。恐らく知事がおっしゃった、圏域内にありますいろんな会議体のことというのは、これは筑後田園都市構想なんかも指されていると思っております。しかしながら、筑後田園都市構想、このエリアは十二市町が含まれておりまして、人口は合計で約八十五万人、佐賀県とほぼ同等の規模でございます。知事がおってもおかしくないぐらいの規模でございます。私の住む矢部川流域を初め筑後川流域、有明海沿岸、そして中山間部、それぞれ歴史的にも、文化も、産業も、経済状況も全く違います。
 私はみやま市の住民ですけれども、みやまの住民として筑後田園都市構想の事業を見ますと、このままではみやまも県南地域の中ですら埋没してしまうんじゃないかという危機感を感じております。もう少しきめ細かなゾーニングでなければ、既存の体制で抜け、漏れが発生する地域があるというわけです。ぜひ、そういった筑後田園都市構想の補完措置を設けて、大きな規模も大事ではございます。ただ、きめ細かな抜け、漏れのないような地域の計画をつくっていただけるよう強く要請をいたします。
 以上、よろしくお願いいたします。

◯副議長(渡辺 英幸君) 小川知事。

◯知事(小川 洋君)登壇 二十五メートルの温水プール、その上でという御質問だと、私は理解しましたが、今後の筑後広域公園の整備でございますけれども、これまで筑後地域の方々はもとより、県内外の多くの方々に利用していただこうと、そういう考え方で整備を進めてまいりました。
 数字を拾ってみますと、着実に利用者も増加しておりまして、本公園がこの地域の交流拠点の一つとして充実してきているのではないかと思っております。数字を挙げさせていただいて恐縮でございますが、人数的には有料の施設しか人数がわかりませんものですから、それでかえさせていただきますと、十九年度八万四千人の方が来場されておりますが、三年後の二十二年度は二十七万弱、ここまで来訪者がふえてきております。これからもいろんな形で整備を、今進めているところでございますので、これからも地域の要望、先生御指摘ありました地域の要望やニーズ、これを一方で踏まえるということと、先ほど来、私ずっと一生懸命強調しているつもりでおりますけれども、施設の整備、あるいは維持管理にかかわります総費用、その場合には他施設との補完関係とかいったことも御指摘ありました。そういうのも含めてバランスをとりながら、より多くの人々に長く、リピーターも含めて長く利用いただけるような魅力のある公園づくりを行っていきたいと思っております。そして、訪れてよかった、そしてまた、この地域に住んでよかったと、一人でも多くの方に思っていただけるような公園整備を進めていきたいと思います。

◯副議長(渡辺 英幸君) 板橋聡君。

◯十一番(板橋 聡君)登壇 今、御答弁いただきました。おっしゃるとおり、ぜひ知事、広域公園を世界一の公園にしましょう。日本全国から視察に来られるような公園にしましょう。みやま市は、福岡県の中でも新しくて、知名度が非常に低い市でございます。みやま市の名前を出せば、ああ、あの筑後広域公園のと言われるような地域の宝となり、誇りとなるような公園にしましょう。今なりつつあります。しかし、また新しくつくる施設、これ、一知恵、二知恵入れて、旭山動物公園、あそこは極端に施設にお金をかけているわけではありません。その後の集客、これに知恵を絞っていると。もちろんこれは管理する側の問題もありますけれども、ある程度施設の整備の時点で、何とかなる部分もございます。ですから、そういったところも考えて、そして、維持管理のコストとのバランスの中で一番いいものを一生懸命考えてつくっていっていただければというふうに思います。
 以上、熱く要望させていただき、私の一般質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)