ノリ初入札会&ひっぱりぐっちょ

昨日は平成23年度ノリ初入札会を視察してきました
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初めての経験で、実は築地のセリみたいな光景を想像してましたが全然違って、買い付け業者さんが「入札手板」と呼ばれる出品リストを手に一枚一枚ノリをじっくり値踏みする緊張感の有る重厚な雰囲気でした。朝9時半頃から夕方4時まで入札は行われ、
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福岡県内の水産業売上の6割を占める海苔ですが、11月の長雨などで今年は出来が例年の6割程度だそうで、今後の巻き返しを期待したいところです。
その後柳川市大和町にある海苔協業施設を視察してきました。
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海苔生産は大きく分けて「養殖」と「加工」の作業が有り、設備投資負担の軽減と経営安定化の為に昨今力を入れているのが加工設備を集約した海苔協業施設です。家内工業による人出の問題や後継者問題の解決策として有効な手段の一つだと思います。

そうそう、遅れましたが先週末みやま市では「まるごとみやま秋穫祭」が開催されました。その中で私が一番好きなイベント「ひっぱりぐっちょ」、「ぐっちょ」とは地元の方言で「競争」とか「ゲーム」という意味です。米俵を載せた重さ約300キロのキジ車を6名のメンバーで引っ張りタイムやパフォーマンスを競います。そのパフォーマンスが今年も最高でしたのでちょっと紹介します
IMG_2561IMG_2562左はミカンや茄子等地元名産品の被り物をした女性チーム、右はマイケルジャクソンの仮装をした男女混合チーム
IMG_2565IMG_2566これは高田町の祇園祭で催されている江戸時代の雲助の寸劇。タイムなんか全く無視で、競技の途中で寸劇が入ります。これが妙にツボに入りました。
もちろん競技として賞金目指して頑張っているチームも多数ありますが、こういう遊び心満載の馬鹿馬鹿しくも明るく楽しい連帯感大好きです!来年も皆さんのパフォーマンス楽しみにしてます!そして前日までの大雨でイベントを担当していた商工会青年部の皆さんは準備が大変だったと思います、本当にご苦労様です。

北陸視察に行ってきました

所属している総務企画地域振興委員会で石川県庁・富山県庁・志賀原子力発電所を視察してきました。

先ず石川県庁では地域振興課が推進している「奥能登ウェルカムプロジェクト」について説明を受けました。
奥能登は能登半島の奥にある2市2町を指しますが、高齢化率が全国平均20%(H17年度データ)のところなんと35.7%。人口減少も著しく。昭和35年と比較すると約半減しているそうです。その中で「食」「風景」「体験観光」をテーマに、地元住民の皆さんとプロジェクトを立ち上げ外客誘致に努力されていました。ポイントは事業を如何に民間に移行して独り立ちさせるか。
私の地元でもあるみやま市及び周辺も高齢化率が進んでおり、食産業が盛んという共通項もあるため、特に「能登丼」のプロジェクトについては大変参考になりました。筑後七国のプロジェクトに応用できないかなぁ。

その後議会棟を見学させて貰ったのですが、建設してまだ8年という事もありとても綺麗でした。ビックリしたのが傍聴席の近さ。最後尾の議員席なら手元資料まで覗き見できそうなくらい近かったです。
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富山県議会では防災危機管理課においては原子力防災についての話を中心に視察させて頂きました。
富山県は原発防災という観点では非常に福岡県と似ている地域です。隣県である石川県が原発を保有し、富山県との距離は20キロ以上あるためEPZ(緊急時計画区域、Emergency Planning Zone) には当たらないという点が、玄海原発と糸島市の関係と非常に類似しており、その対応や方針はとても参考になりました。今回の福島の原発事故が起こる2年前に既に県民向けの「原子力防災のしおり」という冊子を配っていたり、北陸電力との関係構築も良好のようで、この点は見習わなければなりません。富山県知事は元消防庁長官という事もあり「危機管理」行政には一日の長があると感じました。

そして最後に志賀原子力発電所を視察。西野所長より3.11以降の安全強化策について説明を受け、原子炉・タービン・オペレーションセンター等を見学させて頂きました。
津波及び電源喪失についての対策については福島の教訓からかなり念入りなものになっています。発電所の敷地は海岸に隣接しているとはいえ、海面から一番低いところで11メートル、一番高いところは標高35メートルもあり対策が講じやすいとは思いますが、シミュレーターを使った本番さながらの災害訓練を行っていたり、緊張感を持って対策を講じておられるのは理解できました。一方で「想定外」を想定しなければならない難しさはつきまといます。

志賀原発からの帰りしな、テレビのニュースで県民幸福度ランキングのニュースが。福岡は残念ながら39位でしたが、丁度視察中の北陸三県が上位三位を独占という快挙。確かに言葉で説明するのが難しいですが居心地の良い土地柄であるのは間違いないです。この点良く研究して福岡県の幸福度アップに繋げなければと思います。

そんなこんなで地域振興から危機管理まで大変有意義な視察でした、今後の活動に積極的に取り入れていきたいと思います。

白秋祭水上パレード

今日、11月2日は柳川出身の詩人・北原白秋の命日。柳川では毎年「白秋祭水上パレード」が行われており、1日・3日の前後夜祭を含めて3日間大変な人出で賑わいます。
今回私は初めてご招待を頂き、水上パレードに参加しました。
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琴奨菊関の大関昇進水上パレードは昼間でしたが、薄暮の迫るお堀に、提灯でデコレーションされた約70艘のどんこ舟が集結する光景は幻想的!これだけでも十分楽しめたのですが、その後舟が漕ぎ出された後、お堀沿いで市民の皆さんが様々な催し等で歓待する姿に心から感激しました。
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沖の石太鼓や雅楽があったり、コーラスや琴・吹奏楽などで白秋の唄を奏でたり。
一般のご家庭でも
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花火をしたり、シャボン玉を飛ばしたり、手を振ったり。「おいでめせ〜」「こんばんわ〜」の声が飛び交い、柳川の夜のお堀は白秋一色に染まります。
もちろん観ている方は感動しますが、同時に迎える側も楽しんでいる感が伝わってきて、「白秋」を市民が愛し、「白秋」というソフトを上手に街作りに活かしているのが窺えます。

パレードの終点は御花裏。そこでジュニアコーラスグループによる白秋ソングのメドレーから花火打ち上げ。
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約2時間の素晴らしい一時を、柳川の皆さんの「おいでめせ」精神に包まれて堪能させて頂きました
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ところで一つ複雑な心境になったことがあります。
北原白秋の代表的な作品であり、詩碑にも刻まれている帰去来という詩は「山門は我が産土(やまとはわがうぶすな)」というフレーズから始まります。
山門とは明治の頃から存在する山門郡のことで、柳川市となる前の柳河町や上瀬高町・下瀬高町及び21の村で構成されていました。その山門を産土(うぶすな)と詠んだ白秋のこの地域に対する一方ならぬ想いを感じます。しかしその後何度か行われた合併や移行を経て、最終的に三橋町・大和町・瀬高町・山川町で構成されていた山門郡は平成の大合併により、三橋町・大和町は柳川市に併合され、瀬高町・山川町は三池郡高田町と合併しみやま市となり2007年に歴史有る「山門郡」という地名は消滅してしまいました。

帰去来の「山門は我が産土」の一節が刻まれている水上パレードのメインステージを見て、将来、これから生まれる子供達が帰去来の詩に触れたとき「山門は我が産土」の意味が心の中にスッと入ってこないような気がして寂しい気持ちになったのは私だけでしょうか?
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只今待機中

決算特別委員会が揉めています、理由はこのニュース

福岡県は、来年度・平成24年度の当初予算案の編成方針をまとめ、景気の下支えなどのため、県単独の公共事業費については前の年度から大幅に増額した今年度とほぼ同じ水準にする方針です。
福岡県は、来年度の当初予算案の編成に向けて基本方針を決定しました。
(中略)
このほか一般の政策にあてる行政施策費については、ことし夏に行った各部署の事業点検の結果、あわせておよそ60億円の事業を見直すとしていますが、その半分の30億円については新規の事業の実施や既存の事業の拡充などにあてる方針です。
福岡県の来年度の当初予算案の編成は、11月25日から財政課で査定が始まり、知事の査定を経て来年2月上旬に予算案が固まる見通しです。
11月01日 07時03分
引用元: 県単独公共事業費ほぼ同水準 – NHK福岡のニュース

「何が問題なん?」と思われる方も多いかも知れませんが、現在は決算特別委員会で決算について知事率いる執行部(執行機関)が県政の議決機関である議会側と話し合っている最中に、来年度の予算関連情報が公表されたのは「二元代表制」の根幹に関わる議会軽視と見なされるからです。

我々県議会議員をはじめとする地方議員の役割がなかなか理解されにくいのは、国会の「議院内閣制」のイメージで県議会を捉えられる場合が多いのが一因ではないでしょうか。その誤解を解き、地方自治体における議会の役割をきちんと理解して頂くために、私は県政報告会のような場で最初に二元代表制について説明をさせて頂いています。

二元代表制についてはWEB上にも沢山解説が載っています。ご興味の有る方は是非検索してみて下さい。三重県議会の解説(click)なんか分かり易くてお勧めです。

ということで、決算特別委員会が再開されるまで控室で待機中。折角の時間ですので先輩議員の方から農業白書の件についてレクチャーを受けたりしながら過ごしています。中途半端な状況ですが窓の外は最高の秋晴れで気分も晴れ晴れしますね。